JP2005201775A - 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置 - Google Patents

共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005201775A
JP2005201775A JP2004008569A JP2004008569A JP2005201775A JP 2005201775 A JP2005201775 A JP 2005201775A JP 2004008569 A JP2004008569 A JP 2004008569A JP 2004008569 A JP2004008569 A JP 2004008569A JP 2005201775 A JP2005201775 A JP 2005201775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
ferromagnetic thin
magnetic field
magnetic
resonance type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004008569A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4801881B2 (ja
Inventor
Mitsuteru Kimura
光照 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004008569A priority Critical patent/JP4801881B2/ja
Publication of JP2005201775A publication Critical patent/JP2005201775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4801881B2 publication Critical patent/JP4801881B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Abstract

【課題】外部被測定磁場を単純な構造で、低消費電力、超小型、大量生産性であり、かつ高感度でデジタル化しやすい磁気センサとこれを用いた各種応用の装置を提供する。
【解決手段】振動板を基板に形成した共振型磁気センサとし、振動板の励振手段と共振周波数の検出手段とを備え、強磁性体薄膜が、振動板と基板とに空隙を介して対向配置して形成してあり、これらの振動板に形成された強磁性体薄膜Aと基板側に形成された強磁性体薄膜Bとが外部被検出磁場により磁化し、これらの強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとの磁極間に働く磁気的力で振動板の共振周波数が変化し、その共振周波数の変化に基づく出力の変化から外部被検出磁場を知るようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、カンチレバなどの振動板の共振周波数が外部被検出磁場により変化し、この変化から外部被検出磁場を検出するようにした高感度で小型の共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置に関するものである。
超小型のカンチレバなどの振動板がMEMS技術で容易に形成できるので、センサ自体が超小型になりやすく、地磁気センサ、磁気記録再生用磁気ヘッド、エンコーダや磁気を利用した電流センサなどに好適な磁気センサとなり、また、これを用いた磁場検出装置では、やはり小型にできるので、携帯電話やカーナビなどに用いるハンディな方位表示装置、磁場測定装置、電流を非接触で検出する電流センサとして用いた電流表示装置などに用いられるものである。
従来、探針と板バネからなる磁気力顕微鏡用カンチレバを用い、探針を硬磁性薄膜でコ−ティングして、垂直磁気記録媒体の記録状態を測定する「磁気力顕微鏡用カンチレバー」があった(特開平6−249933)。
また、従来、記録ヘッドの磁界特性である飽和磁界を直接かつ高分解能に観察するために、磁気力顕微鏡(MFM)を利用した磁気ヘッド測定装置として、記録ヘッドに直流電流及び交流電流を合わせた電流を印加して、記録ヘッドから磁界を発生させ、測定点を走査するための探針を支持するカンチレバが所定の周波数と振幅で加振されるよう制御した状態で、探針を記録ヘッドに接近させ、電流印加に応じて記録ヘッドから発生する磁界が探針に及ぼす力学的相互作用に相当する信号を、カンチレバの振動周波数変化として検出する「磁気ヘッド測定装置及び同装置に適用する測定方法」(特開2003−248911)があった。
また、同様に磁気力顕微鏡(MFM)を利用した磁気ヘッド測定装置として、磁気記録ヘッドに所定の搬送波周波数と変調周波数とで振幅変調された振幅変調電流を印加する電流印加手段と、磁性体を有する探針が取り付けられたカンチレバと、カンチレバを一定の振動振幅で振動させる振動手段などを有する「磁気記録ヘッド測定装置及び同装置に適用する測定方法」(特開2003−85717)もあった。
しかし、従来の「磁気力顕微鏡用カンチレバー」(特開平6−249933)では、垂直磁気記録媒体からの外部被検出磁場を、硬磁性薄膜を有する探針の外部被検出磁場による引力と斥力が働くことで、その変位の大きさから検出するもので、外部被検出磁場の絶対値を計測するには、経時変化や周囲温度依存性に対する校正などの問題があった。
また、「磁気ヘッド測定装置及び同装置に適用する測定方法」(特開2003−248911)、(特開2003−85717)においては、カンチレバの周波数変化を検出するが、カンチレバの周波数と振幅を一定に制御すること、磁界発生に磁気ヘッドを用い、これに直流電流及び交流電流を合わせた電流を印加したりや所定の搬送波周波数と変調周波数とで振幅変調された振幅変調電流を印加するなど、非常に複雑で高度の技術を必要とするものであった。
特開平6−249933号公報 特開2003−248911号公報 特開2003−85717号公報
本発明は、外部被測定磁場を単純な構造で、低消費電力、超小型、大量生産性であり、かつ高感度で信号出力をデジタル化しやすい磁気センサとこれを用いた各種応用の装置を提供すること目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係わる共振型磁気センサは、 振動板10を形成した基板1を用いた共振型磁気センサにおいて、振動板10の励振手段と共振周波数の検出手段とを備え、強磁性体薄膜20が、振動板10と基板1とに狭い空隙80を介して対向配置して形成してあり、前記強磁性体薄膜20のうちの振動板10側の強磁性体薄膜A(振動板10に形成されている強磁性体薄膜)と基板1側の強磁性体薄膜Bとが、外部被検出磁場により磁化して、これらの強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとに空隙80を挟んで外部被検出磁場による磁化のために一対の磁極61,62が生じ、これらの磁極61,62の間に働く磁気的力である吸引や斥力により振動板10の共振周波数が変化し、その共振周波数の変化に基づく出力の変化から外部被検出磁場を知るようにしたものである。
強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとは、共に細長く形成しておくと外部被検出磁場により磁化したときに反磁界の影響が小さくなり、好都合である。
本発明の共振型磁気センサの動作原理は、次のようである。例えば、静電駆動などの励振手段でカンチレバ11などの振動板10を励振しておき、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとが共に、軟磁性体材料の場合を考えると、近接した空隙80を介して対向配置して形成してある強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとが、外部被検出磁場に磁化され、空隙80の介して互いに逆の磁極が現れるので、互いに磁気的力としての吸引力が働く。この吸引力は、基板1に固定形成した強磁性体薄膜Bの端に発生した磁極62の周りで振動振動している強磁性体薄膜Aの端に生じた強磁性体薄膜Bの磁極62とは逆の磁極61を持つカンチレバ11のヤング率を大きくさせたことに相当するので、ピエゾ抵抗素子などを利用した検出手段により共振周波数を計測すると、カンチレバ11の振動共振周波数は、外部被検出磁場が無い時に比べ大きくなる。このように外部被検出磁場が存在しないときより、存在するときの方が共振周波数が上昇し、その変化量は、外部被検出磁場に依存するので、外部被検出磁場を周波数変化量に対応させて計測することができる。周波数変化量は、位相の変化量に対応させることもできるので、位相の変化量まで、考慮すれば、更に微細な外部被検出磁場の大きさとその変化量などを計測することができる。
また、カンチレバ11自体が強磁性体薄膜Aで形成しても良いし、SiO薄膜である石英薄膜でも良いし、更にSi薄膜や石英薄膜などの多層構造の上に強磁性体薄膜Aを形成しても良い。強磁性体薄膜Aだけでカンチレバ11を形成したときには、磁気感度が大きくなるが、強磁性体薄膜Aのヤング率や膨張係数などの大きさに対する考慮、その温度依存性などを考慮して、複合材料が良いか、単独層が良いかなどを判断すべきである。
MEMS型のカンチレバ11は一般に振動振幅が数ミクロンメートル以内であり、強磁性体薄膜Aの端がカンチレバ11の振動と共に、強磁性体薄膜Bの端にある磁極62の位置から変位したとき、引き戻す力、すなわち復元力が発生する必要があるので、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの空隙80付近の厚みは、変位(振動振幅に対応)に対して、薄い方が良い。しかし、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、空隙80と反対側の領域では、磁束収束板の作用をするので、この領域では厚くても良く、必要に応じて、強磁性体の板や棒を張り付けても良い。
このように強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bは、磁束収束板の作用もするので、その配置とその方向は、被検出磁場のベクトル的な方向を知るのに重要である。
本発明の請求項2に係わる共振型磁気センサは、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとが共に、軟磁性体材料から成る場合で、上述のように外部被検出磁場により空隙80を介して対向するそれぞれの端部は互いに反対の磁極となるように磁化し、吸引力が働き、外部被検出磁場の存在でカンチレバ11の共振周波数が大きくなるようにシフトする。
本発明の請求項3に係わる共振型磁気センサは、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、少なくとも一方が硬磁性体材料から成る場合であり、例えば、基板1側に形成されている強磁性体薄膜Bが硬磁性体材料で形成されていると、この硬磁性体材料を永久磁石にしておくことにより、空隙80を介して対向する強磁性体薄膜Aは、永久磁石となっている強磁性体薄膜Bのために、外部被検出磁場が存在しなくとも磁化されており、互いに吸引力が働いているので共振周波数は大きくなっている。この状態に、外部被検出磁場が作用した時に、その磁場の向きが、外部被検出磁場が無い時の両磁極61,62間の磁場を打ち消す方向であれば、共振周波数は下がり、反対に、外部被検出磁場が無い時の両磁極61,62間の磁場と同一方向であれば、両磁極61,62間の磁場が大きくなるので、外部被検出磁場が無い時に比べて、共振周波数は大きくなるようにシフトする。このように、磁界の方向、すなわち、例えば、地磁気センサとして利用したときには、南北を区別することができると言う利点がある。
このような関係は、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのどちらが硬磁性体材料でも成り立ち、更に、両方とも強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bであっても、外部被検出磁場が無い時でも、空隙80を介した磁極61,62間には、磁気力が働いているので、それを外部被検出磁場が打ち消す方向であるか、助長する方向であるかにより、外部被検出磁場の向きを決定することができる。
本発明の請求項4に係わる共振型磁気センサは、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、少なくとも一方をコアとしてコイルを形成した場合で、上述のように少なくとも一方が、硬磁性体材料であれば、これを永久磁石にしておくことにより、外部被検出磁場の向きを知ることができるが、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの両方とも軟磁性体材料であれば、外部被検出磁場の向き、すなわち、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの長手方向のどちらから磁束が流入しているかが判らないという問題にぶつかる。このようなときに、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、少なくとも一方をコアとしてコイルを形成しておけば、このコイルに直流電流を流したとき、コイルのコアとして用いた方の強磁性体薄膜20に磁極を生じさせることができるので、上述のようにこの強磁性体薄膜20を永久磁石のように扱うことができるから、外部被検出磁場の向きを知ることができる。
もちろん、コイルには直流電流ばかりでなく、交流電流を流しても交流電流の時々刻々変化する電流の向きが分かっているから、この向きと同期させてカンチレバ11の振動の共振周波数のシフトを検出することにより、外部被検出磁場の向きを決定することができる。
このようにコイルに流す電流は、常に流しておく必要はなく、方向の判別時だけ流して、チェックするようにすることもできる。このように短時間電流を流すことにより、低消費電力の磁場の方向も検知できる磁気センサが達成される。
また、コイルに基準電流を流すことにより、所定の磁場を空隙80に発生させることができるので、本磁気センサの校正用として使用することができる。これにより、初期校正や経時変化の校正などが可能となる。
コイルとしては、たとえば、1回巻きでもよく、強磁性体薄膜20を導体で囲んでおけばよいので、強磁性体薄膜20の上部は絶縁体を介してパターン化した金属導体薄膜を配し、強磁性体薄膜20の下部は、高濃度の不純物をドープしたシリコン基板自体を利用すると構成が単純でよい。
本発明の請求項5に係わる共振型磁気センサは、振動板10をカンチレバ11とした場合である。振動版として、橋架構造やダイアフラム構造とすることもできるが、カンチレバ11の構造は、その自由端の振動振幅が大きくなり、復元力を磁極61,62間の磁気力に由来する本共振型磁気センサには好適である。
本発明の請求項6に係わる共振型磁気センサは、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとを二次元もしくは三次元的に延在し、それぞれ二次元もしくは三次元的の磁場情報を得るようにした場合であり、同一の基板1の同一平面内で任意の向きにカンチレバ11が形成されていても、これが短ければ、これらのカンチレバ11に形成されている強磁性体薄膜Aや基板1側に形成されている強磁性体薄膜Bとは、磁束収束板の役目をしているので、強磁性体薄膜Aも基板1に延在させて、その長手方向の向きを二次元的または三次元的に延ばしておくと、この方向からの磁束を導くことができる。このようにして外部被検出磁場の方向を知るようにすることができる。
本発明の請求項7に係わる共振型磁気センサは、基板1を半導体基板とし、この基板1に周辺回路の少なくとも一部を集積化した場合であり、たとえば、カンチレバ11を励振するための発振回路、振動を検出したときの信号を増幅する増幅回路、共振周波数を検出して励振の周波数とするための制御回路、信号を増幅する回路、演算回路などの一部または全部をカンチレバ11などの振動板10が形成されている基板1と同一の半導体基板に集積形成した場合である。このようにすることにより、極めて小型の共振型磁気センサが提供される。
もちろん、共振型磁気センサのうちの実質的な磁気検出部分となるカンチレバ11と強磁性体薄膜20の構成領域と駆動周辺回路の集積化との製作上の歩留まり率やコストなどから、駆動周辺回路の一部または全部を別の半導体基板に形成した方が得ということもある。
本発明の請求項8に係わる共振型磁気センサは、振動板10の励振は静電力駆動とし、共振周波数検出は、ピエゾ抵抗を利用した場合である。たとえば、シリコン単結晶の基板1を用いた場合は、カンチレバ11に形成した金属の強磁性体薄膜Aをコンデンサの一方の電極と見做し、基板1のシリコン単結晶を他方の電極と見做したコンデンサを形成して、これらの両電極間に励振交流電圧を印加することにより、カンチレバ11を静電的に励振することができる。このときカンチレバ11のヤング率が外部被検出磁場による磁極61,62間の吸引力により等価的に変化したことに相当し、外部被検出磁場の大きさ、向きなどに応じて共振周波数にシフトが生じる。また、カンチレバ11の固定端付近には、少なくともシリコン薄膜を残しておき、この領域にピエゾ抵抗素子を形成しておき、振動によるこの抵抗変化からカンチレバ11の振動を検出することができる。このようなカンチレバ11を静電的に励振し、ピエゾ抵抗素子により振動検出することが、小型の共振型磁気センサを構成するのに好適である。
もちろん、共振周波数検出はピエゾ抵抗素子を用いないで、静電容量検出や光テコなどによることもできるが、静電容量検出は、超小型にするには静電容量が小さいために感度が小さく、光テコは、光源の必要性や光検出部の空間的寸法の大きさなどで、やはり小型化や低消費電力化には不向きと思われる。
本発明の請求項9に係わる磁場検出装置は、上述の請求項1から8のいずれかに記載の共振型磁気センサと、電源部と出力表示部と、必要な駆動周辺回路と演算回路などの周辺回路とを備えたもので、バッテリや太陽電池などの電源そのものや外部電源を利用するための端子や変圧回路などを含む電源部と、磁場の値やその方向の表示、電流センサとして利用したときに被測定電流表示などの表示部を設けている。また、この磁場検出装置は、基板1に、周辺回路として、振動板10の励振回路や共振周波数検出して制御する制御回路や信号増幅回路などの駆動周辺回路、信号を処理して、メモリ部とのやり取りで必要な情報を出力する演算回路との少なくとも、それらの一部を形成してあるときには、新たにこれらを設ける必要はないが、共振型磁気センサ内に駆動周辺回路や演算回路などの周辺回路の一部または全部を有しないときには、センサの基板1外に別に設けて、必要な表示または外部出力ができるようにした出力表示部を設けた装置である。
本発明の共振型磁気センサは、強磁性体薄膜の外部被検出磁場による磁化により空隙を挟んで生じる磁極間に働く吸引力、最初から磁化している場合には、斥力も作用し、その大きさで、カンチレバなどの振動板の共振周波数のシフトから外部被検出磁場の大きさとその方向を知るものであり、外部被検出磁場の大きさを位相変化も含む周波数変化から直接変換するので、振動板の励振回路や振動検出回路では、振動振幅をそれほど問題にしなくとも良いこと、更に、周波数と位相の検出と制御に徹すれば良いことから、単純な回路で済み、信号出力のデジタル化が容易で、しかも、小型であり、強磁性体薄膜が磁束収束板の役目もするので、高感度であり、更に共振を利用するので、極めて低消費電力となるという利点がある。
本発明の共振型磁気センサは、少なくとも一方の強磁性体薄膜をコアにしてコイルを形成してあるので、特定の方向と大きさの磁場を発生できる。このようにして外部被検出磁場の方向と発生させた磁場の方向とが一致する成分が大きいか、逆方向の成分が大きいかなど、コイルに流す電流の向きと大きさにより、外部被検出磁場の方向と大きさとを測定することができる。また、コイルに流す電流として、矩形波交流にし、更に、これらの電流値を時分割で制御することもできるので、この電流の向きと大きさとに同期させて周波数や位相変化を検出することにより、高感度で、高速に外部被検出磁場の方向と大きさを決定することができるという利点がある。
本発明の共振型磁気センサは、一方の強磁性体薄膜を硬磁性体として、永久磁石にしておき、所定の方向に磁場を発生させることができるので、これは丁度、上述の一方の強磁性体薄膜をコアにしてコイルを形成して直流電流を流し、所定の方向に磁場を発生させる場合と同等であり、コイルを形成しなくとも外部被検出磁場の方向と大きさを決定することができるという利点がある。
本発明の共振型磁気センサは、一対の強磁性体薄膜を磁束収束板としても作用させているので、これらの強磁性体薄膜の長手方向が一番磁化されやすいことから、強磁性体薄膜の長手方向の長さが、カンチレバなどの振動板の大きさに比べ充分長いときには、強磁性体薄膜の長手方向の向きが到来する磁場の方向を決定する。したがって、同一基板上でも互いに直交する方向に強磁性体薄膜の長手方向を定めて、細長い強磁性体薄膜を形成すれば、容易に二次元的または三次元的な磁場の方向を知るように構成することができるという利点がある。
本発明の共振型磁気センサは、シリコン単結晶基板に形成できるので、同一チップ上に駆動用や演算用などの周辺回路を集積化できるという利点がある。
本発明の磁場検出装置は、上述の本発明の共振型磁気センサを用いるので、コンパクトで、極めて低消費電力で簡便かつ高感度、高精度の各種の磁場検出を利用した応用装置が提供できる。
シリコン単結晶上に磁束収束板を兼ねた強磁性体薄膜を振動板としてのカンチレバと基板側とに延在して形成し、このカンチレバを静電駆動により共振させて、このカンチレバの外部被検出磁場による共振周波数の変化を計測して、外部被検出磁場の大きさを知るようにした。共振周波数の変化の計測には、ピエゾ抵抗の変化、またはカンチレバと基板との間の励振時に利用する静電容量の変化を利用して実現した。また、外部被検出磁場の方向を知るのに、強磁性体薄膜の延在してある領域に強磁性体薄膜をコアとして、コイルを形成し、これに所定の電流を流すことにより磁場を発生させるようにし、この発生磁場と外部被検出磁場との合成磁場の大きさから外部被検出磁場方向の決定と種々の校正が行えるようにした。
図1は、本発明共振型磁気センサの一実施例の斜視概略図であって、n型のSOI層2を有する基板1(SOI基板)のSOI層2を主体してカンチレバ11としての振動板10を形成し、強磁性体薄膜20を軟磁性体薄膜としてあり、強磁性体薄膜20のうちの振動板側の強磁性体薄膜Aと基板側の強磁性体薄膜Bとは、反磁界が小さくなるように細長く形成してあり、カンチレバ11の励振手段として静電駆動型とし、共振周波数の検出手段としてピエゾ抵抗素子30を利用し、さらに、外部被検出磁場の方向と大きさを決定および校正するための1巻のコイル40を形成した場合である。また、図2には、図1のX−Xにおける横断面図の概略図を示す。
カンチレバ11の励振手段としての静電駆動は、次のように構成されている。すなわち、強磁性体薄膜20として金属の軟磁性体材料を使用し、カンチレバ11のSOI層2には、ホウ素などのp型不純物の高濃度層15が形成されてあり、この高濃度層15と強磁性体薄膜Aとは、絶縁膜52のコンタクト孔を通してオーム性接触にしてあり、この強磁性体薄膜Aから配線200通して形成された励振用電極101と、基板1としてのSOI基板の下地層3にオーム性接触した他の励振用電極101’との間に、カンチレバの共振周波数の半分の周波数またはこの整数倍に等しい周波数の励振用の交流電圧を印加することにより、カンチレバ11の高濃度層15と空洞部70を介して下地層3との間に交流電界が印加され、カンチレバ11と下地層3との間に静電的な吸引力が働き、カンチレバ11が励振される。カンチレバ11と下地層3との間には、印加電界の正負のどちらでも静電的な吸引力が働くので、印加交流電圧の2倍の周波数で吸引力が働く。したがって、共振周波数の半分の周波数の交流電圧の励振で、カンチレバ11の基本波が励振されることになる。
なお、本実施例では、カンチレバ11は、SOI層2を主体として形成してあり、SOI基板のBOX層である絶縁膜50をエッチング除去して、空洞部70を形成した場合である。
また、励振用電極101と他の励振用電極101’との両電極間に印加する交流電圧に、交流電圧のピーク間の2分の1以上の直流成分を重畳しておくと、正負の極性の交流電圧が発生しないから、交流電圧とカンチレバ11の共振振動周波数とが一致することになる。
励振交流電圧波形は、必ずしも正弦波である必要はなく、矩形波や鋸歯状波などにしても良い。
図1に示した本発明の共振型磁気センサの一実施例を基に、外部被検出磁場の検出の動作を説明すると次のようである。
外部被検出磁場が図1に示したように、基板1上にまで延在した強磁性体薄膜Aのうち、カンチレバ11とは逆側から外部被検出磁場の磁束が導入された場合を考えると、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとが外部被検出磁場により磁化し、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとの間の空隙80を挟んで互いに逆極性の磁極61、62が現れ、磁極61はN極に、磁極62はS極に帯磁するので、これらの磁極間に吸引力が働く。この吸引力は、カンチレバ11の励振手段により、共振して振動しているカンチレバ11の復元力が大きくなったことに対応するので、結局、カンチレバ11のヤング率Eを大きくさせたことと等価になる。したがって、カンチレバ振動理論により、共振周波数frが大きくなる。
カンチレバ11の共振周波数frは、カンチレバ11の固定端付近に形成された共振周波数の検出手段としてピエゾ抵抗素子30で検出される。ピエゾ抵抗素子30は、例えば、ホウ素をSOI層2に高濃度に添加し、その両端から振動検出用電極102、102’ を形成してあるもので、カンチレバ11が振動により曲がり、そのときの歪で抵抗値が変化することを利用したものであり、ホイートストンブリッジを用いたり、電流を流して振動検出用電極102、102’ 間の電圧変化を検出したりして、振動を検出するものである。
このような振動検出用電極102、102’ の電圧信号を周波数として検出して、共振周波数を制御する回路に導き、励振手段と組み合わせて自動的に共振させる。このときの周波数および位相変化から校正曲線を利用して外部被検出磁場を算出するものである。
また、上述のままでは、外部被検出磁場Hの向きが反対側から導入されても、磁極61、62間には、吸引力が働くので、共振周波数frは、大きくなり、外部被検出磁場Hの向きを検出することはできない。このために、実施例1の図1においては、基板側の強磁性体薄膜Bをコアとして、コイル40が基板1とコイル用電極103、103’ 、103’’を介して1巻コイルとなるように形成してある。
このコイル40に直流電流を流すと、強磁性体薄膜Bが一方向に磁化されるので、この磁化が外部被検出磁場Hによる磁化を助長させる方向なのか、それとも減少させる方向なのかにより、コイル40に流す直流電流の方向と共振周波数frの変化、すなわち、共振周波数frが更に大きくなる方向であれば、既知であるコイル40に流す直流電流による磁場の方向と外部被検出磁場Hの方向が一致しており、共振周波数frの変化が小さくなる方向であれば、コイル40に流す直流電流による磁場の方向と逆方向であることになる。もちろん、コイル40に流す電流は、パルス的でも良いし、交流電流であって、その交流電流の時間的な電流の流れる方向を知れば、外部被検出磁場Hの方向を知ることができることは、当然である。
また、コイル40に流す電流が所定の大きさであれば、そのときのコイル40により発生する磁界が分かるので、これを利用して、外部被検出磁場Hを校正したり、さらに、本発明の共振型磁気センサの経時変化などをも校正することができる。
図3には、本発明共振型磁気センサの他の一実施例における平面概略図、図4には、図3のX−Xにおける横断面概略図を示してあり、外部被検出磁場Hの到来方向を3次元ベクトル的に検出できるようにした場合の例を示している。
実施例1の図1に示した共振型磁気センサのSOI基板に形成してある磁気検出部分に同等な磁気検出部分を直交するx軸とy軸に配置し、更に、z軸に関しては、カンチレバ11zは、x軸に平行にしているが、強磁性体21で軟磁性体の針をz軸に伸ばして配置してあり、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとも短く形成して、外部被検出磁場Hのz軸方向成分は、強磁性体21の針で検出するようにした場合である。
この実施例では、更に、カンチレバ11xと、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとしての強磁性体薄膜20xがX軸方向に、カンチレバ11yと強磁性体薄膜20yがy軸方向に、更に、カンチレバ11zと強磁性体薄膜20zはX軸方向に延ばして配してあり、しかも、同一のSOI層2に形成してある場合である。
また、それぞれのカンチレバ11x、11y、11zは、実施例1の図1の場合と同様に、SOI層2を主体として形成してあり、SOI基板のBOX層である絶縁膜50をエッチング除去して、空洞部70x、70y、70z が形成されている。
外部被検出磁場Hがある方向から到来すると、外部被検出磁場Hのうち、その直交するx、y、z軸方向成分が、それぞれの方向の強磁性体薄膜20x、20y、20zや強磁性体21の針を磁化させ、それぞれの空隙80x、80y、80zを介して、磁極61,62が生じて、吸引力を生じる。これらの吸引力は、上述の実施例1で述べたように、共振周波数frを上昇させるので、これら変化から外部被検出磁場Hのx、y、z成分をベクトル的に算出するものである。この実施例でも、各強磁性体薄膜Bには、1巻のコイル40x、40y、40zを形成してある。
図5に、本発明共振型磁気センサの他の一実施例における平面概略図を示してあり、外部被検出磁場Hの到来方向と、カンチレバ11の長手方向とは異なる場合で、しかも、同一の基板1に周辺回路の一部を形成した場合である。
先ず、この実施例では、強磁性体薄膜20を基板1上に細長く延在して形成してあり、カンチレバ11上の強磁性体薄膜Aの長さは、基板1上に形成した部分の強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの長さに比べれば無視できるようにして、基板1上に形成した部分の強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの長さ方向の外部被検出磁場H成分を検出するようにしたものである。
このようにして、強磁性体薄膜Aを配したカンチレバ11の長さが充分小さければ、外部に配した強磁性体薄膜20または、強磁性体21の長手方向により、その方向の外部被検出磁場H成分を検出することができる。
また、周辺回路として、駆動周辺回路である励振手段の回路と周波数を検出する回路(励振・周波数検出回路)と、コイル40を利用した磁場方向校正回路、および共振周波数frや位相を算出したり、励振手段に送る信号を作り、同期させたり、校正回路からの情報を基に外部被検出磁場Hの方向や大きさを算出したりする演算回路を搭載している場合である。
上述の実施例1、2および3の本発明共振型磁気センサにおいては、強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bの両方とも、軟磁性体で形成した場合のであるが、例えば、ここでは図示しないが、図1を例にとって説明すると、強磁性体薄膜Aのみをアルニコ磁石用の磁性材料(Fe−Al−Ni合金)などの硬磁性体で形成して、永久磁石としておくと、これにより、軟磁性体材料の強磁性体薄膜Bが磁化し、外部被検出磁場Hが無い場合でも、強磁性体薄膜Aの磁極61と強磁性体薄膜Bの生じた磁極62との間に吸引力が働き、共振周波数frが磁化しない場合に比べ大きくなるが、外部被検出磁場Hが存在すると、その方向により、先の吸引力を助長させる方向なのか、それとも、吸引力を減少させる方向なのかにより、外部被検出磁場Hが方向が判定される。また、共振周波数frの変化の大きさにより、外部被検出磁場Hの大きさを求めることができる。
また、この実施例の場合でも、軟磁性体材料である強磁性体薄膜Bをコアとするコイル40を形成しておき、これを用いて、センサの経時変化、特に、永久磁石となっている強磁性体薄膜Aの減磁作用による経時変化を校正すると良い。
図6に、本発明共振型磁気センサの他の一実施例における横断面概略図を示してあり、磁気記録再生や磁気探傷用の磁気ヘッドに好適なように形成して実施した場合で、振動板10として、カンチレバ11を用い、この上に形成した強磁性体薄膜20としての強磁性体薄膜Aと基板側に形成した強磁性体薄膜Bを主体に描いたものであり、実施例1の図1に示したような磁気検出部分における他の励振用電極などの電極やピエゾ抵抗素子30などは、煩雑を避けるために図面では省略している。
この実施例5では、強磁性体薄膜20としての強磁性体薄膜Bが基板1の側面を通り、裏面側にまで延在しており、強磁性体薄膜20としての強磁性体薄膜Aもカンチレバ11側とは反対側の他端である磁気ヘッド端面500まで磁束のリターンパスとして延在させてあり、この磁気ヘッド端面500側の強磁性体薄膜Aから外部被検出磁場Hが導入され、リターンパスを通して戻るようにしている。また、基板1の裏面側にまで延在させた強磁性体薄膜Bである強磁性体薄膜20も、強磁性体薄膜Aが配置されている側の基板1の端面に当たる磁気ヘッド端面500まで延ばしてあり、ここに磁気抵抗が小さくなるように、ブロック状の軟磁性体からなる強磁性体22を取り付けてある。このように強磁性体薄膜20で、磁束のリターンパスを設けて、その途中に小さな空隙80を設けているだけなので、磁気抵抗が小さくなり、極めて弱い磁場の検出が可能である。例えば、磁気探傷装置として利用する場合は、磁気ヘッド端面500に、被検出体のクラックなどによる被検出強磁性体の磁場の乱れや電流を流した時の磁場の乱れなどなどから、クラックなどの位置がわかるものである。
図7に、本発明共振型磁気センサの他の一実施例における横断面概略図を示してあり、導線600に流れる電流の大きさを、この電流による磁場から計測するようにした電流センサに好適なように形成して実施した場合で、図6の場合と同様、実施例1の図1に示したような磁気検出部分における他の励振用電極などの電極やピエゾ抵抗素子30などは、煩雑を避けるために図面では省略している。
この実施例6では、実施例5の図6におけるリターンパスとなる基板1の裏面に配した強磁性体薄膜20としての強磁性体薄膜Bを無くし、その代わりに、磁束のリターンパスとして、強磁性体からなるヨーク25、25a、25b、25cを、被検出電流を流す導線600が通る穴300を残して形成している。なお、導線600が容易に穴300の中に入れるように、例えば、ヨーク25の中で、ヨーク25cだけが、脱着可能なようにしておくと良い。
上述の実施例1から実施例6における本発明共振型磁気センサでは、基板1をSOI基板として、BOX層であるSiOから成る絶縁膜50を犠牲層としてエッチング除去して空洞部70を形成してカンチレバ11が形成されているが、必ずしもこの必要はない。例えば、基板1上にSiOなどの熱膨張係数が小さく、安定な絶縁膜を形成しパターン化して、この下部にある基板1の一部をエッチング除去して空洞部70を形成して、カンチレバ11を形成しても良い。また、カンチレバ11として、強磁性体薄膜Aだけでも良い。しかし、このような場合、共振周波数の検出手段としてのピエゾ抵抗素子30は、カンチレバ11の固定端付近に、絶縁膜を介して高不純物濃度の多結晶シリコン薄膜などを堆積形成しておき、これをピエゾ抵抗素子30として使用することもできる。
また、半導体の基板1上に、窒化シリコン膜などの犠牲層を形成して、その上に、カンチレバ11となるSiOから成る絶縁膜を堆積させて形成してもよい。この場合、犠牲層としての窒化シリコン膜は、SiOを侵し難いエッチング液を用いて、カンチレバ11の下部のみエッチング除去されて空洞部70が形成される。このような場合、カンチレバ11の下部に当たる基板1の表面が平らのまま残るので、本発明共振型磁気センサに必要な周辺回路の一部をこの領域に形成しておくことが可能で、カンチレバ11のアレーでは、集積度が上がり好都合である。
上述の実施例1から実施例6における本発明共振型磁気センサでは、共振周波数の検出手段としてのピエゾ抵抗素子30を用いた場合であるが、励振手段として用いている励振用電極101、101’ 間の静電容量の変化を利用して検出することもできる。
また、上述の実施例1から実施例6における本発明共振型磁気センサでは、振動板10としてカンチレバ11を用いているが、これは両端支持の橋架構造にしたり、ダイアフラムに空隙80を設けて、実施することもできる。
図8には、本発明共振型磁気センサを搭載した磁場検出装置の構成の概略をブロック図で示したもので、本発明共振型磁気センサは、磁気検出部分がある半導体のチップに信号増幅回路を集積化してある場合で、これに電源部、磁場方向と磁場校正用の回路、共振周波数制御回路、演算回路と出力表示部の必要な周辺回路を搭載して、磁場検出装置として実施した場合である。これらの周辺回路は、従来の公知の技術で実施される。
なお、磁場検出装置を磁気探傷装置や電流センサとしての電流表示装置として用いる場合は、磁場校正用の回路、演算回路や出力表示部に必要な周辺回路は、その応用目的に適合するように、設計することは当然である。
本発明の共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置は、本実施例に限定されることはなく、本発明の主旨、作用および効果が同一でありながら、種々の変形がありうる。
カンチレバなどの振動板の共振周波数の外部被検出磁場による変化から外部被検出磁場を検出するようにした高感度で小型の共振型磁気センサで、最近の半導体微細加工技術と集積化技術を組み合わせたMEMS技術により、超小型で容易に、しかも画一的なものが大量生産できるので、安価となる。
本発明の共振型磁気センサは、地磁気センサ、磁気記録再生用や磁気探傷装置用磁気ヘッド、エンコーダや磁気を利用した電流センサなどに好適な磁気センサとして利用でき、また、これを用いた磁場検出装置は、携帯電話やカーナビ用の方位表示、磁場測定装置や電流を非接触で検出する電流センサとして用いた電流表示装置などに用いられ、高感度でハンディな磁場検出装置が達成できる。
本発明の共振型磁気センサは振動板の共振現象を利用するので、省エネ型となり、また、外部被検出磁場を周波数と位相で検出するので、デジタル情報として処理しやすく、これからの測定機器には、好都合である。
共振型磁気センサの実施例の斜視概略図である。(実施例1) 図1のX−Xにおける横断面図の概略図である。(実施例1) 共振型磁気センサの他の実施例における平面概略図である。(実施例2) 図3のX−Xにおける横断面概略図である。(実施例2) 共振型磁気センサの他の実施例における平面概略図である。(実施例3) 共振型磁気センサの他の実施例における横断面概略図である。(実施例5) 共振型磁気センサの他の実施例における横断面概略図である。(実施例6) 磁場検出装置の構成の概略を示すブロック図である。(実施例7)
符号の説明
1 基板
2 SOI層
3 下地層
10 振動板
11、11x、11y、11z カンチレバ
15 高濃度層
20、20x、20y、20z 強磁性体薄膜
21,22 強磁性体
25、25a、25b、25c ヨーク
30、30x、30y、30z ピエゾ抵抗素子
40、40x、40y、40z コイル
50、51、52 絶縁膜
60,61,62 磁極
70、70x、70y、70z 空洞部
80、80x、80y、80z 空隙
100 電極
101、101’ 励振用電極
102、102’ 振動検出用電極
103、103’、 103’’ コイル用電極
200 配線
300 穴
500 磁気ヘッド端面
600 導線

Claims (9)

  1. 振動板(10)を形成した基板(1)を用いた共振型磁気センサにおいて、前記振動板(10)の励振手段と共振周波数の検出手段とを備え、強磁性体薄膜(20)が、振動板(10)と基板(1)とに空隙(80)を介して対向配置して形成してあり、前記強磁性体薄膜(20)のうちの振動板(10)側の強磁性体薄膜Aと基板(1)側の強磁性体薄膜Bとが、外部被検出磁場により磁化して、これらの強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとに前記空隙(80)を挟んで一対の磁極(61,62)が生じ、これらの磁極(61,62)の間に働く磁気的力により振動板(10)の共振周波数が変化し、その共振周波数の変化に基づく出力の変化から外部被検出磁場を知るようにしたことを特徴とする共振型磁気センサ。
  2. 強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとが共に、軟磁性体材料から成る請求項1に記載の共振型磁気センサ。
  3. 強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、少なくとも一方が硬磁性体材料から成る請求項1に記載の共振型磁気センサ。
  4. 強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bのうち、少なくとも一方をコアとしてコイルを形成した請求項1から3のいずれかに記載の共振型磁気センサ。
  5. 振動板(10)をカンチレバ(11)とした請求項1から4のいずれかに記載の共振型磁気センサ。
  6. 強磁性体薄膜Aと強磁性体薄膜Bとを二次元もしくは三次元的に延在し、それぞれ二次元もしくは三次元的の磁場情報を得るようにした請求項1から5のいずれかに記載の共振型磁気センサ。
  7. 基板(1)を半導体基板とし、この基板(1)に周辺回路の少なくとも一部を集積化した請求項1から6のいずれかに記載の共振型磁気センサ。
  8. 振動板(10)の励振は、静電力駆動とし、共振周波数検出は、ピエゾ抵抗を利用した請求項1から7のいずれかに記載の共振型磁気センサ。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の共振型磁気センサと、電源部と出力表示部と、必要な周辺回路とを具備したことを特徴とする磁場検出装置。
JP2004008569A 2004-01-16 2004-01-16 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置 Expired - Fee Related JP4801881B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004008569A JP4801881B2 (ja) 2004-01-16 2004-01-16 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004008569A JP4801881B2 (ja) 2004-01-16 2004-01-16 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005201775A true JP2005201775A (ja) 2005-07-28
JP4801881B2 JP4801881B2 (ja) 2011-10-26

Family

ID=34821853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004008569A Expired - Fee Related JP4801881B2 (ja) 2004-01-16 2004-01-16 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4801881B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218760A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Tokai Rika Co Ltd 磁気センサ装置
WO2011068146A1 (ja) * 2009-12-02 2011-06-09 アルプス電気株式会社 磁気センサ
US8315126B2 (en) 2008-11-17 2012-11-20 Casio Computer Co., Ltd. Antenna device, reception device, and radio wave timepiece
US8390524B2 (en) 2008-12-10 2013-03-05 Casio Computer Co., Ltd. Antenna device, reception device and radio wave timepiece
CN107329099A (zh) * 2017-06-22 2017-11-07 东南大学 一种扭摆平移式微机电磁场传感器
CN107356889A (zh) * 2017-06-22 2017-11-17 东南大学 一种扭摆式叉指微机电磁场传感器
CN113740784A (zh) * 2021-07-30 2021-12-03 西安交通大学 超宽工作范围的铁磁共振矢量磁场传感器及应用
KR20230143778A (ko) * 2022-04-06 2023-10-13 연세대학교 산학협력단 편심 공진기와 전자기 인덕터를 활용한 정전기력 구동 2축 mems 자기장 센서 및 이의 제조방법
WO2024033464A1 (en) 2022-08-12 2024-02-15 Universität Stuttgart Localization device and method

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103472410B (zh) * 2013-09-30 2015-09-23 东南大学 一种双扭摆式微机电磁场传感器

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04315477A (ja) * 1991-04-15 1992-11-06 Nissan Motor Co Ltd 3次元加速度センサ
JPH05203517A (ja) * 1991-07-22 1993-08-10 Landis & Gyr Betrieps Ag センサ装置
JPH08181330A (ja) * 1994-12-27 1996-07-12 Nissan Motor Co Ltd 半導体センサの製造方法
JPH10319103A (ja) * 1997-05-21 1998-12-04 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 積層型磁界検出素子
JP2000193728A (ja) * 1998-12-25 2000-07-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 磁界検出素子
JP2002116132A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Canon Inc 信号検出装置、該信号検出装置によって構成した走査型原子間力顕微鏡、および信号検出方法
JP2003207553A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Nobuyoshi Sugitani 磁気検知装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04315477A (ja) * 1991-04-15 1992-11-06 Nissan Motor Co Ltd 3次元加速度センサ
JPH05203517A (ja) * 1991-07-22 1993-08-10 Landis & Gyr Betrieps Ag センサ装置
JPH08181330A (ja) * 1994-12-27 1996-07-12 Nissan Motor Co Ltd 半導体センサの製造方法
JPH10319103A (ja) * 1997-05-21 1998-12-04 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 積層型磁界検出素子
JP2000193728A (ja) * 1998-12-25 2000-07-14 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 磁界検出素子
JP2002116132A (ja) * 2000-10-04 2002-04-19 Canon Inc 信号検出装置、該信号検出装置によって構成した走査型原子間力顕微鏡、および信号検出方法
JP2003207553A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Nobuyoshi Sugitani 磁気検知装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218760A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Tokai Rika Co Ltd 磁気センサ装置
US8315126B2 (en) 2008-11-17 2012-11-20 Casio Computer Co., Ltd. Antenna device, reception device, and radio wave timepiece
US8390524B2 (en) 2008-12-10 2013-03-05 Casio Computer Co., Ltd. Antenna device, reception device and radio wave timepiece
WO2011068146A1 (ja) * 2009-12-02 2011-06-09 アルプス電気株式会社 磁気センサ
US9530957B2 (en) 2009-12-02 2016-12-27 Alps Electric Co., Ltd. Magnetic sensor
CN107356889A (zh) * 2017-06-22 2017-11-17 东南大学 一种扭摆式叉指微机电磁场传感器
CN107329099A (zh) * 2017-06-22 2017-11-07 东南大学 一种扭摆平移式微机电磁场传感器
CN107356889B (zh) * 2017-06-22 2019-08-20 东南大学 一种扭摆式叉指微机电磁场传感器
CN107329099B (zh) * 2017-06-22 2019-08-20 东南大学 一种扭摆平移式微机电磁场传感器
CN113740784A (zh) * 2021-07-30 2021-12-03 西安交通大学 超宽工作范围的铁磁共振矢量磁场传感器及应用
CN113740784B (zh) * 2021-07-30 2022-05-20 西安交通大学 超宽工作范围的铁磁共振矢量磁场传感器及应用
KR20230143778A (ko) * 2022-04-06 2023-10-13 연세대학교 산학협력단 편심 공진기와 전자기 인덕터를 활용한 정전기력 구동 2축 mems 자기장 센서 및 이의 제조방법
KR102615083B1 (ko) 2022-04-06 2023-12-19 연세대학교 산학협력단 편심 공진기와 전자기 인덕터를 활용한 정전기력 구동 2축 mems 자기장 센서 및 이의 제조방법
WO2024033464A1 (en) 2022-08-12 2024-02-15 Universität Stuttgart Localization device and method

Also Published As

Publication number Publication date
JP4801881B2 (ja) 2011-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6429652B1 (en) System and method of providing a resonant micro-compass
JP3377162B2 (ja) 熱分析装置およびその計測方法
US6668627B2 (en) Sensor apparatus with magnetically deflected cantilever
JP3223358B2 (ja) 定電界で駆動されるマイクロビームによる共振ゲージ
US8278919B2 (en) MEMS oscillating magnetic sensor and method of making
CN109883456A (zh) 一种磁电阻惯性传感器芯片
JP4801881B2 (ja) 共振型磁気センサとこれを用いた磁場検出装置
JP2000028694A (ja) マイクロマシニング磁界センサおよびその製造方法
CN108039404B (zh) 一种悬臂梁式磁传感器、其制备方法与使用方法
CN110243394B (zh) 基于智能材料的谐振式传感器
JP2000329681A (ja) 自己励振、自己検知型プローブ及び走査型プローブ装置
Herrera-May et al. A MEMS-based magnetic field sensor with simple resonant structure and linear electrical response
Zhang et al. A horseshoe micromachined resonant magnetic field sensor with high quality factor
JP2020106394A (ja) 磁場検出装置および磁場検出方法
Todaro et al. Magnetic field sensors based on microelectromechanical systems (MEMS) technology
US9810749B2 (en) Magnetic field measuring device with vibration compensation
JPH1019577A (ja) 角速度センサ
CN210741516U (zh) 谐振式传感器
CN115856725B (zh) 磁传感器
Wu et al. Design, fabrication and characterization of a resonant magnetic field sensor based on mechanically coupled dual-microresonator
KR20050113668A (ko) 자이로 센서
Choi et al. A magnetically excited and sensed MEMS-based resonant compass
Selvaraj et al. Magnetic force based resonant magnetic field sensor with piezoelectric readout
JP2008045990A (ja) 磁気検出素子および磁気検出装置
JP2004181547A (ja) 電磁アクチュエータおよび力学量センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees