JP2005200317A - 安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体とその用途 - Google Patents

安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体とその用途 Download PDF

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昌史 永井
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弘 佐藤
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Abstract

【課題】現在までにC17−20リアーゼ阻害剤として市販されている化合物はなく、新規な作用機作による性ホルモン生合成阻害剤となるC17−20リアーゼ阻害剤が臨床現場から渇望されている。
【解決手段】下記一般式(1)
Figure 2005200317

[式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、5員環複素芳香族基、及び隣り合う二つの基が形成するアルキレンジオキシ基からなる群より任意に選ばれる基を示し、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子または低級アルキル基を示す]で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とするC17−20リアーゼ阻害剤を提供する。

Description

本発明は安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩と、それを有効成分とするC17−20リアーゼ阻害剤または医薬、例えば、抗腫瘍剤等に関する。
性ホルモンの過剰が原因で発症や増悪を起こすことが知られている疾患としては、男性ホルモン関連では前立腺癌、前立腺肥大、多毛症、男化徴候等の疾患が、女性ホルモン関連では乳癌、卵巣癌、子宮癌、乳腺症、子宮内膜症、子宮筋腫等の疾患が知られている。
これらの疾患の治療法として用いられている薬剤としては、性ホルモンの生合成に関与する黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)に対するアンタゴニストまたはアゴニスト、性ステロイド生合成阻害剤(5α−レダクターゼ阻害剤、アロマターゼ阻害剤等)、または性ステロイド受容体拮抗剤等がある。
C17−20リアーゼは、精巣、卵巣及び副腎皮質に存在する性ホルモンの生合成酵素の一つである。その働きは、17−ヒドロキシプログネノロン及び17−ヒドロキシプロゲステロンを基質として、デヒドロエピアンドロステロン及びアンドロステンジオンを生成する。この生成物は性ホルモンの生合成のみに用いられるため、C17−20リアーゼを阻害する薬剤は性ホルモンの生合成のみを阻害する新しい内分泌療法剤となり、前記各種疾患の治療薬あるいは予防薬として期待されている(非特許文献1)。
C17−20リアーゼ阻害剤としてはステロイド系の阻害剤と非ステロイド系の阻害剤が報告されているが、後者の阻害剤としては特許文献1に1−イミダゾリル−1−置換フェニルアルコール類、特許文献2に3−ピリジル基とチアゾール環を有する化合物、特許文献3に3−ピリジル基を有するが、安息香酸誘導体ではない化合物がそれぞれ報告されている。
また、ピリジルアルコール類と安息香酸のエステル結合を有する化合物としては、特許文献4、5、6または非特許文献2に記載があるが、これらはいずれも医薬として用いられてはいない。
日本臨床、58巻(増刊号、前立腺癌の診断と治療)、317−319頁(2000) Chem.lisly,52,1622〜1628(1958)
特開2001−187784号公報 特開2002−234843号公報 国際公開第92/16507号パンフレット
米国特許第5476964号明細書 欧州特許出願公開第0336619号明細書 特開平05−294850号公報
現在までにC17−20リアーゼ阻害剤として市販されている化合物はなく、新規な作用機作による性ホルモン生合成阻害剤となるC17−20リアーゼ阻害剤は臨床現場から渇望されている。
本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩が、C17−20リアーゼを阻害することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の1)〜17)に関するものである。
1)下記一般式(1)
Figure 2005200317
[式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、5員環複素芳香族基、及び隣り合う二つの基が形成するアルキレンジオキシ基からなる群より任意に選ばれる基を示し、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子または低級アルキル基を示す]で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とするC17−20リアーゼ阻害剤。
2)R1、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルコキシ基、フェノキシ基、1−ピロリル基からなる群より任意に選ばれる基であり、R7、R8が共に水素原子である上記1)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
3)R1が水酸基、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基からなる群より任意に選ばれる基であり、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基である上記2)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
4)R2、R3、R4が水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基である上記3)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
5)R5、R6が共に低級アルキル基である上記1)〜4)のいずれか1項に記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
6)R5、R6が共にメチル基または共にエチル基である上記5)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
7)R1が水酸基またはメトキシ基であり、R2がメトキシ基またはメチル基であり、R3、R4が共に水素原子である上記6)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
8)R5またはR6のいずれか一方が低級アルキル基であり、他方が水素原子である上記1)〜4)のいずれか1項に記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
9)低級アルキル基がメチル基またはエチル基である上記8)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
10)R5がメチル基またはエチル基であり、R6が水素原子である上記9)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
11)R1が水酸基であり、R2がメトキシ基またはメチル基である上記10)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
12)安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体が(1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシベンゾエートである上記1)記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
13)上記1)〜12)のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
14)上記1)〜12)のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
15)上記1)〜12)のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺癌若しくは乳癌の予防または治療剤。
16)上記1)〜12)のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする性ホルモン過剰症の予防または治療剤。
17)上記1)〜12)のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩(但し、R1、R2、R3、R4が共に水素原子である場合;R1、R3、R4が共に水素原子で、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R1、R2、R3、R4のいずれか1個が低級アルキル基であり、残り3個が水素原子の場合;R1がフッ素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルキル基であり、R3、R4が共に水素原子の場合;R1、R4が水素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してメタ位に存在するフッ素原子であり、R3がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R2、R3、R4がベンゼン環のカルボキシ基に対して二つのメタ位及びパラ位に存在するメトキシ基の場合;またはR5、R6が共に水素原子である場合を除く)。
本発明は優れたC17−20リアーゼ阻害活性を有する安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体を提供し、それら安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする薬剤組成物は、医薬、特に前立腺癌若しくは乳癌の予防または治療剤、或いは性ホルモン過剰症の予防または治療剤として有用である。
本発明のC17−20リアーゼ阻害剤は、上記一般式(1)[式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、5員環複素芳香族基、及び隣り合う二つの基が形成するアルキレンジオキシ基からなる群より任意に選ばれる基を示し、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子または低級アルキル基を示す]で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする。
一般式(1)の置換基においてハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を挙げることができる。
一般式(1)の置換基において低級アルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐状のアルキル基が挙げられ、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、アミル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基または1−エチル−2−メチルプロピル基を挙げることができる。好ましくはメチル基またはエチル基である。
一般式(1)の置換基において低級アルコキシ基とは、前述の低級アルキル基が酸素原子に結合した基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基またはtert−ブトキシ基等を挙げることができる。これらのうち好ましい基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基またはイソプロポキシ基を挙げることができる。
一般式(1)の置換基において、低級アルキル基或いは低級アルコキシ基における置換基としては、アリール基またはハロゲン原子が挙げられる。ここでアリール基とは炭素数6〜10の芳香族炭化水素基であり、例えば、フェニル基やナフチル基を挙げることができる。ハロゲン原子とは前述の通りである。「置換基を有している低級アルキル基」あるいは「置換基を有している低級アルコキシ基」として好ましくは、例えば、ベンジル基、トリフルオロメトキシ基等である。
一般式(1)の置換基においてアシル基とは、前述の低級アルキル基または前述のアリール基がカルボニル基に結合した基が挙げられ、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等を挙げることができる。
一般式(1)の置換基においてアシルオキシ基とは、前述のアシル基が酸素原子に結合した基が挙げられ、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(1)の置換基において、「置換基を有していてもよいアミノ基」とは、無置換のアミノ基または、前述の低級アシル基、前述の置換基を有していてもよい低級アルキル基、前述のアリール基、ベンジルオキシカルボニル基若しくはtert−ブトキシカルボニル基で置換されたアミノ基が挙げられ、具体的には、例えば、ホルミルアミノ基、プロピオニルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジ(n−プロピル)アミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジ(n−ブチル)アミノ基等を挙げることができる。
一般式(1)の置換基において5員環複素芳香族基としては、例えば、ピロリル基、チエニル基、フリル基等を挙げることができ、好ましくは1−ピロリル基である。
一般式(1)の置換基においてアルキレンジオキシ基とは、ベンゼン環上の隣り合う二つの基が結合してジオキサ環を形成することを意味し、具体的にはメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基等が挙げられる。
本発明に用いられる一般式(1)で表される化合物において、R1はベンゼン核上でカルボキシル基の一方のオルト位の置換基であり、R2、R3、R4は同じベンゼン核上の他の置換可能な4箇所から任意に選ばれる3箇所の置換基を示す。R7、R8はピリジン環上の置換可能な4箇所から任意に選ばれる2箇所の置換基を示す。R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または低級アルキル基であり、両置換基がともに低級アルキル基である化合物若しくはどちらか一方が低級アルキル基で他方が水素原子である化合物が好ましく、後者の化合物ではR5が低級アルキル基でR6が水素原子である化合物が特に好ましい。
本発明に使用する安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体の薬理学的に許容される塩とは、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩等の無機酸塩や、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、安息香酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。これらの塩は、定法によって調製することができる。
一般式(1)で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩に水和物や光学異性体が存在する場合には、それら水和物、ラセミ体、光学異性体とその混合物の全てが本発明に使用し得る。
本発明に使用される一般式(1)で表される4−ピリジルアルキルエステル誘導体の置換基として好ましくは、R1、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルコキシ基、フェノキシ基、1−ピロリル基からなる群より任意に選ばれる基であり、R7、R8が共に水素原子である。より好ましくは、R1が水酸基、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基からなる群より任意に選ばれる基であり、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基である。R2、R3、R4は、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基が特に好ましい。
これらの化合物において、R5、R6が共に低級アルキル基、具体的には共にメチル基または共にエチル基、またはR5またはR6のいずれか一方が低級アルキル基、具体的にはメチル基またはエチル基であり、他方が水素原子である化合物が好ましい。後者の場合、R5がメチル基またはエチル基でありR6が水素原子である化合物が特に好ましい。
より具体的に好ましい化合物を示すと、R1が水酸基またはメトキシ基であり、R2がメトキシ基またはメチル基であり、R3、R4が共に水素原子であり、R5、R6が共にメチル基または共にエチル基である化合物、あるいはR1が水酸基であり、R2がメトキシ基またはメチル基であり、R5がメチル基またはエチル基でありR6が水素原子である化合物である。
本発明に使用される一般式(1)で表される代表的化合物を表1として例示する。表中、Meはメチル基、Acはアセチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基、Phはフェニル基、Bnはベンジル基、3−OCH2O−4は3,4−メチレンジオキシ基を表し、nはノルマル、iはイソを表す。
表1
Figure 2005200317
Figure 2005200317
Figure 2005200317
Figure 2005200317
Figure 2005200317
中でも(1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシベンゾエートが特に好ましい化合物である。
本発明に使用する安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体は、例えば、以下のScheme 1のように製造することができる。
Figure 2005200317
Scheme 1
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は上記と同じ意味を示し、Zはカルボキシル基またはその反応性誘導体を示す。]
即ち、一般式(B)で表される4−ピリジルアルコール類と、一般式(A)で表される安息香酸誘導体を縮合してエステル体とすればよい。
一般式(A)で表される化合物は市販または文献記載の方法若しくはそれに準じた方法により容易に入手可能である。
一般式(A)で表される化合物を文献記載の方法若しくはそれに準じた方法に従いカルボン酸の反応性誘導体へと変換することもできる。カルボン酸の反応性誘導体としては、例えば、酸ハロゲン化物、活性アミド化合物、活性エステル化合物等が挙げられる。
酸ハロゲン化物としては、例えば、酸塩化物、酸臭化物等が挙げられ、後記の実施例に示す方法や新実験化学講座 14 有機化合物の合成と反応[II]1104〜1120頁(日本化学会編、丸善(株)発行、1977年)記載の方法で調製される。活性アミド化合物としては、例えば、イミダゾ−ル、ピラゾ−ル、4−置換イミダゾ−ル、ジメチルピラゾ−ル、トリアゾ−ル、テトラゾ−ル、ベンゾチアゾ−ル等との酸アミド化合物が挙げられる。活性エステル化合物としては、4−ニトロフェノール、2、4−ジニトロフェノール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等とのエステル化物が挙げられる。
一般式(B)で表される化合物は、市販または文献記載の方法若しくはそれに準じた方法により容易に入手可能である。
一般式(A)のZがカルボキシル基の場合、一般式(B)で表される化合物とのエステル化反応には脱水縮合剤を用いてもよい。該縮合剤の例としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、N−シクロヘキシル−N−モルホリノエチルカルボジイミド、1−アルキル−2−ハロピリジニウム塩等を挙げることができる。
エステル化反応は、例えば、三級アミン等の塩基存在下で実施してもよく、該三級アミンとしては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン等を挙げることができる。エステル化反応に使用する溶媒は特に限定されないが、原料物質を溶解し、且つ、反応剤と容易に反応しない溶媒が望ましく、例えば、ピリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼン、エ−テル、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、トルエン、あるいはこれらから選ばれた2種以上の混合溶媒等を利用し得る。反応温度は反応が進行する限り特に限定されないが、通常、−40℃から溶媒の還流温度の範囲内で行う。反応時間は通常5分〜120時間であるが、原料化合物の種類、溶媒、反応温度等によって適宜選ばれる。
また、上記のエステル化反応後に、例えば、Compendium of Organic Synthetic Methods(I.T.Harrison & S.Harrison著、Wiley−Interscience発行、1971年)等に記載の方法を適用して置換基を適宜変換することにより一般式(1)で表される化合物を得ることもできる。
必要に応じて原料をProtecticve Groups in Organic Synthesis(T.W.Greene著、Wiley−Interscience発行、1981年)等に記載の適当な保護基を使用した後、エステル化反応に付し、生成物を脱保護して一般式(1)で表される化合物を得ることもできる。
本発明には、上記一般式(1)で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体を有効成分とする医薬、特に抗腫瘍剤、中でも前立腺癌若しくは乳癌の予防または治療剤、あるいは前記の性ホルモン過剰症の予防剤または治療剤も含まれる。
一般式(1)で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を本発明に使用する場合、単独または担体、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、流動化剤、コーティング剤、懸濁化剤、乳化剤、安定化剤、保存剤、矯味剤、着香剤、希釈剤、溶解補助剤等の製薬上許容し得る添加剤と混合して粉剤、顆粒剤、錠剤、カブレット剤、カプセル剤、注射剤、座剤、軟膏剤等の製剤形態で、経口または非経口的(全身投与、局所投与等)に投与される。
製剤中の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩の含量は製剤により種々異なるが、通常0.1〜100重量%である。投与量は投与経路、患者の年齢、疾患の種類、予防剤か治療剤か、実際の症状等により異なるが、例えば、成人に投与する場合、有効成分として1日0.01mg〜2000mg、好ましくは0.1mg〜1000mgであり、1日1〜数回に分けて投与してもよい。
また、生体に投与されて代謝等を受けたり、生体内における生理条件下や「医薬品の開発 第7巻 分子設計」163−198頁(広川書店発行、1990年)に記載されているような条件で、一般式(1)で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩に変換される化合物(いわゆるプロドラッグ)も、本発明の医薬、特に抗腫瘍剤、中でも前立腺癌若しくは乳癌の予防または治療剤、あるいは前記の性ホルモン過剰症の予防剤または治療剤に含まれる。
更に、本発明には、上記の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩、(但し、R1、R2、R3、R4が共に水素原子である場合;R1、R3、R4が共に水素原子で、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R1、R2、R3、R4のいずれか1個が低級アルキル基であり、残り3個が水素原子の場合;R1がフッ素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルキル基であり、R3、R4が共に水素原子の場合;R1、R4が水素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してメタ位に存在するフッ素原子であり、R3がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R2、R3、R4がベンゼン環のカルボキシ基に対して二つのメタ位及びパラ位に存在するメトキシ基の場合;またはR5、R6が共に水素原子である場合を除く)が含まれる。具体的には、例えば、上記表1の化合物が挙げられる。
以下に、本発明について実施例及び試験例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例のMSにおけるESIはElectrospray Ionization(エレクトロスプレーイオン化法)の、POSは正イオン測定の略であり、SHIMADZU LCMS−QP800αを使用し測定した値である。H−NMRは水素核磁気共鳴スペクトルの略であり、テトラメチルシランを基準として測定したδ値を示す。実施例中、MP−TsOH、PS−DMAPはそれぞれポリスチレン担体に結合したp−トルエンスルホン酸、N,N−ジメチルアミノピリジンの略である。分取HPLCとは分取用高分解能液体クロマトグラフィーである。
実施例1 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号1の化合物)
3,4,5−トリアセトキシ安息香酸(59.2mg、0.20mmol)のテトラヒドロフラン(5.0ml)溶液に2M塩化チオニル/ジクロロメタン溶液(0.3ml)を加え60℃で窒素気流下3時間撹拌を行った。溶媒を留去した後、残渣に(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(18.5mg、0.15mmol)、ジメチルアミノピリジン(18.3mg、0.15mmol)、テトラヒドロフラン(5.0ml)を加え60度にて窒素気流下5時間撹拌を行った。溶媒を留去した後、残渣をMP−TsOH Cartridge 500mg(Argonaut社)にて処理し、更に残渣を分取HPLC(0.1% トリフルオロ酢酸含有水−アセトニトリルグラジエント溶出)にて精製し表題化合物(0.7mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:276[M+H]
実施例2 5−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)−3−ヒドロキシフェニル アセテート(表1の化合物番号2の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに3,5−ジアセトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(6.4mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:302[M+H]
実施例3 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3,5−ジヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号3の化合物)
実施例2で得られた5−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)−3−ヒドロキシフェニル アセテート(5.0mg)に2Mアンモニア/メタノール溶液(2.0ml)を加え室温で一昼夜撹拌を行った。溶媒を留去した後、残渣を分取HPLC(0.1% トリフルオロ酢酸含有水−アセトニトリルグラジエント溶出)にて精製し、表題化合物(3.0mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:260[M+H]
実施例4 3−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)−5−アセトキシフェニル アセテート(表1の化合物番号4の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに3,5−ジアセトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(2.8mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:344[M+H]
実施例5 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3,4−ジヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号5の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに3,4−ジアセトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(4.2mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:260[M+H]
実施例6 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,4−ジヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号6の化合物)

実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2,4−ジアセトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(3.0mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:260[M+H]
実施例7 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,6−ジヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号7の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2,6−ジアセトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(0.5mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:260[M+H]
実施例8 2−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)−4−メトキシフェニル アセテート(表1の化合物番号8の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2−アセトキシ−5−メトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(3.4mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:316[M+H]
実施例9 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号9の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2−アセトキシ−4−メトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(2.7mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:274[M+H]
実施例10 2−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)−6−メトキシフェニル アセテート(表1の化合物番号10の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2−アセトキシ−3−メトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(6.0mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:316[M+H]
実施例11 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−6−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号11の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2−ヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(0.9mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:274[M+H]
実施例12 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号12の化合物)
実施例1の3,4,5−トリアセトキシ安息香酸の替わりに2―ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ安息香酸を用いて実施例1と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(4.9mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:304[M+H]
実施例13 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−クロロベンゾエート(表1の化合物番号21の化合物)
(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(24.6mg、0.2mmol)、2−クロロ安息香酸(37.6mg、0.24mmol)、ジメチルアミノピリジン(24.4mg、0.2mmol)のジメチルホルムアミド(0.7ml)溶液を氷冷後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(49.6mg、0.24mmol)のジメチルホルムアミド(0.1ml)溶液を加え、徐々に室温に戻しながら一昼夜撹拌を行った。溶媒を留去した後、酢酸エチルを加え懸濁液をろ過した。ろ液を分取HPLCにて精製し、表題化合物(32.8mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:262[M+H]
実施例14 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3,4−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号27の化合物)
実施例13の2−クロロ安息香酸の替わりに3,4−ジメトキシ安息香酸を用いて実施例13と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(7.1mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:288[M+H]
実施例15 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3,5−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号28の化合物)
実施例13の2−クロロ安息香酸の替わりに3,5−ジメトキシ安息香酸を用いて実施例13と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(18.3mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:288[M+H]
実施例16 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号29の化合物)
2−メトキシ安息香酸(45.6mg、0.3mmol)に0.15M塩化チオニル/ジクロロメタン(2.0ml)溶液を加え、20分撹拌した。次いで(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(24.6mg、0.2mmol)の0.2Mトリエチルアミン/ジクロロメタン溶液(1.0ml)を加え、室温で一昼夜撹拌を行った。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3.0ml)を加えジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し、表題化合物(5.3mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:258[M+H]
実施例17 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,5−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号122の化合物)
実施例16の2−メトキシ安息香酸の替わりに2,5−ジメトキシ安息香酸を用いて実施例16と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(5.5mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:288[M+H]
実施例18 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,6−ジメチルベンゾエート(表1の化合物番号33の化合物)
実施例16の2−メトキシ安息香酸の替わりに2,6−ジメチル安息香酸を用いて実施例16と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(5.5mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:256[M+H]
実施例19 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,6−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号34の化合物)
2,6−ジメトキシベンゾイルクロリド(133.7mg、0.6mmol)、(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(24.6mg、0.2mmol)の0.04Mトリエチルアミン/ジクロロメタン(5.0ml)溶液を、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0ml)を加えジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(5.3mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:288[M+H]
実施例20 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3−トリフルオロメトキシベンゾエート(表1の化合物番号35の化合物)
実施例19の2,6−ジメトキシベンゾイルクロリドの替わりに3−トリフルオロメトキシベンゾイルクロリドを用いて実施例19と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(5.2mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:312[M+H]
実施例21 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3−ピペロニレート(表1の化合物番号36の化合物)
実施例19の2,6−ジメトキシベンゾイルクロリドの替わりに3−ピペロニリルクロライドを用いて実施例19と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(5.2mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:272[M+H]
実施例22 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,4,6−トリメチルベンゾエート(表1の化合物番号40の化合物)
2,4,6−トリメチルベンゾイルクロライド(54.8mg、0.3mmol)、(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(12.3mg、0.2mmol)の0.2Mピリジン/ジクロロメタン(1.0ml)溶液を、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3.0ml)を加えジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し、表題化合物(14.1mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:270[M+H]
実施例23 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,4,6−トリメトキシベンゾエート(表1の化合物番号41の化合物)
2,4,6−トリメトキシ安息香酸(127.3mg、0.6mmol)に少量のジメチルホルムアミドを加えた後、1.8M塩化オキサリル/ヘキサン(1.0ml)溶液を加えた。室温で2時間撹拌後、過剰量の塩化オキサリル及び溶媒を除去し、残渣にテトラヒドロフラン(1.0ml)を加え、あらかじめ(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(39.5mg、0.3mmol)を水素化ナトリウムで処理しておいたテトラヒドロフラン(1.0ml)溶液に加え、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0ml)を加え、酢酸エチルで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(9.4mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:318[M+H]
実施例24 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2,4−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号83の化合物)
2,4−ジメトキシ安息香酸(81.9mg、0.3mmol)の0.13M塩化チオニル/ジクロロメタン(2.25ml)溶液を20分撹拌した。次いで、反応液に2−(4−ピリジル)−2−プロパノール(24.6mg、0.2mmol)の0.13Mトリエチルアミン/ジクロロメタン(1.5ml)溶液を加え、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3.0ml)を加え、ジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(42.2mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:302[M+H]
実施例25 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2,4,6−トリメトキシベンゾエート(表1の化合物番号84の化合物)
2,4,6−トリメトキシ安息香酸(31.8mg、0.15mmol)の0.13M塩化チオニル/ジクロロメタン(2.25ml)溶液を20分撹拌した。次いで反応液に2−(4−ピリジル)−2−プロパノール(13.7mg、0.1mmol)の0.3Mピリジン/ジクロロメタン(0.5ml)溶液を加え、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1.0ml)を加え、ジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(14.1mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:332[M+H]
実施例26 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2,4,6−トリメチルベンゾエート(表1の化合物番号85の化合物)
2−(4−ピリジル)−2−プロパノール(27.4mg、0.2mmol)の0.3Mトリエチルアミン/ジクロロメタン(1.0ml)溶液に、2,4,6−トリメチルベンゾイルクロライド(133.7mg、0.6mmol)のジクロロメタン(1.0ml)溶液を加え、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0ml)を加え、ジクロロメタンで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(5.1mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:284[M+H]
実施例27 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号86の化合物)
2−メトキシ安息香酸(60.8mg、0.4mmol)に少量のジメチルホルムアミドを加えた後、1.2M塩化オキサリル/ヘキサン(1.0ml)溶液を更に加えた。室温で2時間撹拌後、過剰量の塩化オキサリル及び溶媒を留去し、残渣にテトラヒドロフラン(1.0ml)を加え、あらかじめ2−(4−ピリジル)−2−プロパノール(27.4mg、0.2mmol)を水素化ナトリウムで処理しておいたテトラヒドロフラン(1.0ml)溶液に加え、室温で一昼夜撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0ml)を加え酢酸エチルで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(1.4mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:272[M+H]
実施例28 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2,5−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号87の化合物)
実施例27の2−メトキシ安息香酸の替わりに2,5−ジメトキシ安息香酸を用いて実施例27と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(10.5mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:302[M+H]
実施例29 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 3−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号88の化合物)
実施例27の2−メトキシ安息香酸の替わりに3−メトキシ安息香酸を用いて実施例27と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(6.9mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:272[M+H]
実施例30 2−(4−ピリジル)プロパン−2−イル 2,6−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号89の化合物)
2,6−ジメトキシベンゾイルクロライド(44.6mg、0.2mmol)にあらかじめ2−(4−ピリジル)−2−プロパノール(27.4mg、0.2mmol)を水素化ナトリウムで処理したテトラヒドロフラン(1.0ml)溶液を加え、室温で一昼夜撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2.0ml)を加え酢酸エチルで抽出後、分取HPLCにて精製し表題化合物(1.7mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:302[M+H]
実施例31 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2,4−ジメトキシベンゾエート(表1の化合物番号106の化合物)
2,4−ジメトキシ安息香酸(55mg、0.30mmol)、トリエチルアミン(36mg、0.36mmol)の塩化メチレン(2ml)溶液に、室温撹拌下塩化チオニル(43mg、0.36mmol)を加えた。10分後、(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(37mg、0.30mmol)の塩化メチレン(1ml)溶液を加え、室温で一昼夜反応した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後溶媒を留去し、残渣を分取HPLCにて精製し表題化合物(34.0mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)ppm:
1.60(3H,d,J=6.7Hz)、3.86(3H,s)、3.88(3H,s)、6.15(1H,q,J=6.7Hz)、6.61−6.71(2H,m)、7.86(1H,d,J=8.6Hz)、8.03(2H,d,J=6.7Hz)、8.90(2H,d,J=6.7Hz)
MS(ESI、POS) m/z:288[M+H]
実施例32 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号107の化合物)
3−メトキシ安息香酸(46mg、0.3mmol)、(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(25mg、0.20mmol)、PS−DMAP(140mg、Argonaut社)の塩化メチレン懸濁液にWSC・HCl(N−エチル−N’−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩、57mg、0.3mmol)を加え、室温下一昼夜反応した。反応液をろ過後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を濃縮後、残渣を分取HPLCにて精製し表題化合物(20.0mg)を得た。
H−NMR(DMSO−d)ppm:
1.64(3H,d,J=6.7Hz)、3.84(3H,s)、6.14(1H,q,J=6.6Hz)、7.24(1H,ddd,J=1.1,3.7,8.3Hz)、7.48(1H,d,J=7.8Hz)、7.53(1H,d,J=1.3Hz)、7.66(1H,dt,J=1.1,7.8Hz)、7.79(2H,d,J=6.6Hz)、8.75(2H,d,J=6.6Hz)
MS(ESI、POS) m/z:258[M+H]
実施例33 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3−ベンジルオキシ−4−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号108の化合物)
3−ベンジルオキシ−4−メトキシ安息香酸(39mg、0.15mmol)と(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(12mg、0.10mmol)のジクロロメタン(4ml)溶液に、WSC・HCl(29mg、0.15mmol)、PS−DMAP(150mg、Argonaut社)を加え、室温下一昼夜反応した。反応液をろ過後、ろ液を水及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。溶媒を留去後、残渣を分取HPLCにて精製し表題化合物(2.9mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:364[M+H]
実施例34 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 4−フェノキシベンゾエート(表1の化合物番号109の化合物)
実施例33の3−ベンジルオキシ−4−メトキシ安息香酸の替わりに4−フェノキシ安息香酸を用いて実施例33と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(9.7mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:320[M+H]
実施例35 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 3−フェノキシベンゾエート(表1の化合物番号110の化合物)
実施例33の3−ベンジルオキシ−4−メトキシ安息香酸の替わりに3−フェノキシ安息香酸を用いて実施例33と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(14.8mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:320[M+H]
実施例36 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 4−ベンジルオキシベンゾエート(表1の化合物番号111の化合物)
実施例33の3−ベンジルオキシ−4−メトキシ安息香酸の替わりに4−ベンジルオキシ安息香酸を用いて実施例33と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(2.3mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:334[M+H]
実施例37 4−(((1S)−1−(4−ピリジル)エチル)オキシカルボニル)フェニル アセテート(表1の化合物番号112の化合物)
実施例33の3−ベンジルオキシ−4−メトキシ安息香酸の替わりに4−アセトキシ安息香酸を用いて実施例33と同様に反応させ、後処理後、分取HPLCにより表題化合物(2.1mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:286[M+H]
実施例38 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号113の化合物)
アルゴン雰囲気下、2−ヒドロキシ安息香酸(24.9mg、0.15mmol)、(S)−(−)−α−メチル−4−ピリジンメタノール(18.5mg、0.15mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(0.9ml)に溶解し、4−ジメチルアミノピリジン(18.3mg、0.15mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(0.15ml)を添加し、攪拌した。氷冷後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(37.4mg、0.18mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(0.3ml)を添加し、室温で3日間攪拌した。溶媒を減圧留去後、塩化メチレン(6ml)を加え懸濁し、ろ過した。ろ液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーを用いて精製し表題化合物(29.6mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:244[M+H]
実施例39 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−3−メチルベンゾエート(表1の化合物番号114の化合物)
実施例38の2−ヒドロキシ安息香酸の替わりに2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸を用いて実施例38と同様に反応・精製し表題化合物(5.9mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:258[M+H]
実施例40 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2、3−ジヒドロキシベンゾエート(表1の化合物番号116の化合物)
実施例38の2−ヒドロキシ安息香酸の替わりに2,3−ジヒドロキシ安息香酸を用いて実施例38と同様に反応・精製し表題化合物(8.0mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:260[M+H]
実施例41 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−5−メチルベンゾエート(表1の化合物番号117の化合物)
実施例38の2−ヒドロキシ安息香酸の替わりに2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸を用いて実施例38と同様に反応・精製し表題化合物(28.2mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:258[M+H]
実施例42 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−3−メトキシベンゾエート(表1の化合物番号118の化合物)
実施例38の2−ヒドロキシ安息香酸の替わりに2−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸を用いて実施例38と同様に反応・精製し表題化合物(21.6mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:274[M+H]
実施例43 (1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾエート(表1の化合物番号120の化合物)
実施例38の2−ヒドロキシ安息香酸の替わりに2−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸を用いて実施例38と同様に反応・精製し表題化合物(10.8mg)を得た。
MS(ESI、POS) m/z:258[M+H]
試験例 C17−20リアーゼ阻害活性
C17−20リアーゼ阻害活性は、Grigoryev,D.N.et al.,Analytical Biochemistry,267,319−330頁(1999);Barnes,H.J.et al.,Proceedings of the National Academy of Sciences of the U.S.A.,88,5597−5601頁(1991)及びImai,T.et al.,Journal of Biological Chemistry,268,19681−19689頁(1993)に記載の方法に従って測定した。
ヒトリアーゼ遺伝子の単離、ヒトリアーゼ遺伝子発現ベクターの構築及びヒトリアーゼ発現細胞の作成は以下の通り行った。
ヒトリアーゼ遺伝子(GenBank accession #M14564)は、NCI−H295(ATCC:American Type Culture Center)から抽出した全RNAを用いて、RT−PCR法により5’UTRから終始コドンまでを増幅し単離した。その際、RT−PCRに使用したプライマーは、GenBank #M14564として登録されている遺伝子配列を参考にした以下のものである。即ち、フォワードプライマーが5’−TTT AAA CTC CAC TGC TGT CTA TCT TGC CTG CCG GC−3’であり、リバースプライマーが5’−TTT AAT TAG GTG CTA CCC TCA GCC TGG GCT TCC CT−3’である。
単離したヒトリアーゼ遺伝子は配列確認後、GATEWAYシステム(Invitrogene)により、哺乳類細胞用発現ベクターを構築した。作成した発現ベクターをLipofectamine PLUS(Invitrogene)を用いて、HEK293細胞に一過性に発現させヒトリアーゼ酵素活性の確認を行ったところ、リアーゼの酵素活性が確認されたことから、この発現ベクターはヒトリアーゼを発現することを確認した。
次に、作成したヒトリアーゼ発現ベクターを用いて、ヒトリアーゼ酵素を恒常的に発現している細胞の作成を行った。上記のヒトリアーゼ発現ベクターはネオマイシン耐性遺伝子を持つことから、HEK293細胞にヒトリアーゼ発現ベクターを導入し、800μg/mlのG418処理によって薬剤耐性細胞を選択することにより、ヒトリアーゼを恒常的に発現している細胞を得た。得られた細胞のヒトリアーゼ酵素活性を測定し、リアーゼ活性を有することを確認した。
酵素の調製は次のように行った。上記ヒトリアーゼ発現細胞を培養後採集し、20%グリセリン及び10mM酢酸マグネシウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)中で超音波破砕し、遠心分離することにより得た上清を粗酵素液として−80℃にて保存した。
評価方法は次のように行った。粗酵素液を融解し、上記の緩衝液を用いて設定酵素濃度に希釈調製した。本発明化合物を適当濃度に希釈し、エッペンドルフ型チューブにその4μlを、次いで調製酵素液400μlを加え、37℃で10分間処理した。次に、25μMの17α−ヒドロキシプロゲステロン、4mMのβ−NADPHに20%グリセリン添加50mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)で調製した基質液100μlを、予め37℃処理した化合物・酵素混合液に加え、37℃で更に4時間酵素反応を行った。0.3μMの内部標準物質を含むジクロロメタン0.6mlを加え反応を停止した。振とう抽出後にジクロロメタン層を分取し、遠心エバポレータで濃縮乾固した。得られた固体をアセトニトリル30Lに溶解し、水30Lで希釈した。この溶液のうち50μlをODSカラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにて分析し、アンドロステンジオンの位置に相当するピークの大きさを求めた。
同一条件にて様々な濃度のアンドロステンジオン溶液を分析し、検量線を事前に作成した。各サンプルの分析結果から酵素反応で生成したアンドロステンジオン量を求めた。安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体の非添加サンプルも同様な分析を行い、生成アンドロステンジオン量を求めた。
次いで下記の式を用いてC17−20リアーゼ阻害活性(%)を求めた。
阻害活性(%)={1−(安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体添加サンプルの生成アンドロステンジオン量)/(安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体非添加サンプルの生成アンドロステンジオン量)}×100
安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体の濃度を変えて阻害活性を求め、それから酵素活性を50%阻害する濃度(IC50値)を導いた。以下の表2に実施例で製造された化合物のヒトリアーゼ活性を50%阻害する濃度を示す。
表2 化合物のヒトリアーゼ50%阻害活性値(IC50値)
Figure 2005200317
表2において明らかなように、上記の化合物はいずれも優れたC17−20リアーゼ阻害活性を有する。

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2005200317
    [式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよい低級アルコキシ基、フェノキシ基、アシル基、アシルオキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、5員環複素芳香族基、及び隣り合う二つの基が形成するアルキレンジオキシ基からなる群より任意に選ばれる基を示し、R5、R6、R7、R8はそれぞれ独立に水素原子または低級アルキル基を示す]で表される安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とするC17−20リアーゼ阻害剤。
  2. R1、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、低級アルコキシ基、フェノキシ基、1−ピロリル基からなる群より任意に選ばれる基であり、R7、R8が共に水素原子である請求項1記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  3. R1が水酸基、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基からなる群より任意に選ばれる基であり、R2、R3、R4が水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基である請求項2記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  4. R2、R3、R4が水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群より任意に選ばれる基である請求項3記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  5. R5、R6が共に低級アルキル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  6. R5、R6が共にメチル基または共にエチル基である請求項5記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  7. R1が水酸基またはメトキシ基であり、R2がメトキシ基またはメチル基であり、R3、R4が共に水素原子である請求項6記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  8. R5またはR6のいずれか一方が低級アルキル基であり、他方が水素原子である請求項1〜4のいずれか1項に記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  9. 低級アルキル基がメチル基またはエチル基である請求項8記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  10. R5がメチル基またはエチル基であり、R6が水素原子である請求項9記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  11. R1が水酸基であり、R2がメトキシ基またはメチル基である請求項10記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  12. 安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体が(1S)−1−(4−ピリジル)エチル 2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシベンゾエートである請求項1記載のC17−20リアーゼ阻害剤。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする医薬。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする抗腫瘍剤。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする前立腺癌若しくは乳癌の予防または治療剤。
  16. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分とする性ホルモン過剰症の予防または治療剤。
  17. 請求項1〜12いずれか1項に記載の安息香酸4−ピリジルアルキルエステル誘導体またはその薬理学的に許容される塩(但し、R1、R2、R3、R4が共に水素原子である場合;R1、R3、R4が共に水素原子で、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R1、R2、R3、R4のいずれか1個が低級アルキル基であり、残り3個が水素原子の場合;R1がフッ素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルキル基であり、R3、R4が共に水素原子の場合;R1、R4が水素原子であり、R2がベンゼン環のカルボキシ基に対してメタ位に存在するフッ素原子であり、R3がベンゼン環のカルボキシ基に対してパラ位に存在する低級アルコキシ基の場合;R2、R3、R4がベンゼン環のカルボキシ基に対して二つのメタ位及びパラ位に存在するメトキシ基の場合;またはR5、R6が共に水素原子である場合を除く)。
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