JP2005199296A - ろう付け方法及びその方法を用いたろう付け製品 - Google Patents

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Abstract


【課題】 ろう付けの際に、基材食われが殆ど発生しないろう付け方法を提供するものである。
【解決手段】 本発明に係るろう付け方法は、ろう材を介して被ろう付け部材をろう付けする方法であって、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、ろう材の融点Tmよりも20〜100K低い温度Tpで、5〜40minの時間tpf−tpsで拡散熱処理を行った後、所定のろう付け熱処理温度Trまで昇温してろう付け熱処理を行うものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、熱交換器や燃料電池用部材などの被ろう付け部材をろう付けする方法に関するものである。
自動車用オイルクーラの接合材としてステンレス基クラッド材が使用されている。これは、基材であるステンレス鋼板の片面又は両面に、ろう材としての機能を有するCu材がクラッドされている。
また、ステンレス鋼や、Ni基又はCo基合金などからなる部材のろう付け材として、ろう付け接合部の耐食性に優れる各種Niろう材が、JIS規格により規定されている。さらに、熱交換器の接合に用いられるNiろう材として、粉末状のNiろう材に、Ni、Cr、又はNi−Cr合金の中から選択される金属粉末を4〜22wt%添加してなる粉末Niろう材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、基材であるステンレス鋼の表面にNi及びTiからなるろう付け層を有する、即ちNi/Ti/ステンレス鋼というろう付け層構造を有する自己ろう付け性複合材がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−107883号公報 特開平7−299592号公報
通常、ろう付けは、ろう材として機能する金属又は合金の融点よりも50〜100℃高い温度で、ろう付け部に位置するろう材を融解し、被ろう付け部材(又は基材)同士を接合一体化している。
従来のろう付けは、
(1) 直接ろう付け熱処理温度まで昇温して接合を行う、
(2) ろう付け対象物を均熱化することを目的として、ろう付け熱処理温度よりも十分に低い温度に保持した後、ろう付け熱処理温度まで昇温して接合を行う、
というものであった。
ここで、ろう付けの際に、基材成分がろう材中へ溶け込む(拡散する)という、所謂、“基材食われ”が発生する。特に、基材の肉厚が薄く、かつ、基材食われの大きなろう材を用いた場合、基材が薄肉化してしまい、結果的に、ろう付け接合部の強度低下などといった不具合が生じるおそれがある。場合によっては、基材が局部的に侵食され、基材を貫通する孔が生じるおそれがある。
例えば、特許文献2記載の自己ろう付け性複合材を用い、ステンレス鋼を代表とするFe基合金をろう付け接合した場合、ろう付け熱処理の際に基材食われが発生し、基材としてのFe基合金の成分が、多量にろう材(ろう付け層)中へ溶け込んでしまう。その結果、基材厚さが大幅に減少してしまい、基材の強度低下が生じるという問題があった。
基材食われを回避する方法として、ろう付け熱処理温度を低温にしたり、ろう付け時間を短縮するといった方法が考えられる。しかしながら、ろう付け熱処理温度(又はろう付け時間)を調整する際の、調整可能領域は極めて狭く、かつ、その調整がシビアであることから、基材食われの少ないろう付け製品を、工業的に安定して製造することは極めて困難であった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、ろう付けの際に、基材食われが殆ど発生しないろう付け方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係るろう付け方法は、ろう材を介して被ろう付け部材をろう付けする方法において、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、上記ろう材の融点よりも低い温度で、一定時間の拡散熱処理を行った後、所定のろう付け熱処理温度まで昇温してろう付け熱処理を行うものである。
また、本発明に係るろう付け方法は、ろう材を介して被ろう付け部材をろう付けする方法において、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、ろう材の融点よりも20〜100K低い温度で、5〜40minの時間で拡散熱処理を行った後、所定のろう付け熱処理温度まで昇温してろう付け熱処理を行うものである。
一方、本発明に係るろう付け製品は、上述したろう付け方法を用い、被ろう付け部材をろう付け接合したものである。
本発明によれば、基材食われの少ないろう付け製品を得ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明者らが鋭意検討した結果、ろう付け熱処理に先立って、拡散熱処理(前処理)を行うことで、ろう付け熱処理時に、被ろう付け部材(基材)に含まれる成分がろう材中へ溶け込む、所謂、“基材食われ”の量を低減させることができることを見出し、本発明に至った。
本発明の好適一実施の形態に係るろう付け方法のヒートパターンを図5に示す。
図5に示すように、本実施の形態に係るろう付け方法は、ろう材を介して基材をろう付けする際、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、ろう材の融点Tmよりも低い温度(拡散熱処理温度)Tpで、一定時間(tpf−tps)の拡散熱処理(図5中では斜線領域Aとして図示)を行い、その後、ろう付け熱処理温度Trまで昇温し、一定時間(trf−trs)のろう付け熱処理(図5中では斜線領域Bとして図示)を行うものである。これによって、基材同士がろう付け接合を介して接合されたろう付け製品が得られる。ここで、ろう付け熱処理温度Trは、ろう材の融点Tmよりも50〜100℃高い温度とされる。
拡散熱処理温度Tpは、具体的には、ろう材の融点Tmよりも20〜100K低い温度とされる。また、拡散熱処理開始tpsから拡散熱処理終了tpfまでの時間tpf−tpsは、5〜40minとされる。このような温度、時間の範囲において、拡散熱処理温度Tpが低い場合は処理時間を長めに、逆に、拡散熱処理温度Tpが高い場合は処理時間を短かめに設定して、拡散熱処理がなされる。
ここで、拡散熱処理の温度Tpと、ろう材の融点Tmとの差が20K未満(Tp<Tm)だと、基材からろう材中へ金属成分が十分に拡散する前に、ろう材が溶融して流れてしまうため、ろう材がたまった箇所での侵食が大きくなってしまう。また、拡散熱処理の温度Tpと、ろう材の融点Tmとの差が100Kを超える(Tp<Tm)と、金属成分の拡散速度が遅くなるため、金属成分を十分にろう材中へ拡散させることができなくなる。
また、拡散熱処理の保持時間tpf−tpsが5分未満だと、金属成分の拡散速度に対して拡散時間が十分ではなく、金属成分を十分にろう材中へ拡散させることができなくなる。また、拡散熱処理の保持時間tpf−tpsが40分を超えると、拡散効果がほぼ飽和するため、それ以上の拡散時間を確保することは、ろう付け生産性の点で好ましくない。
本実施の形態に係るろう付け方法は、例えば、ろう材と基材とを一体に設けたろう付け用複合材を用いて行う。
ろう付け用複合材としては、図1に示すように、ステンレス鋼板からなる基材11の表面(図1中では上面のみ)に、第1の層13と第2の層12とを2層に重ねてなる積層体15の層(以下、ろう付け層15と表す)を一体に設けたものである。第1の層13は、例えばNi又はNi合金層で、第2の層12は、例えばTi又はTi合金層で構成される。ここで言う基材11の表面は、外部に露出する全ての面を示している。
この複合材10に、適宜、圧延加工を施すことで、所望の厚さのろう付け用複合材(最終製品)が得られる。
基材11は、ろう付け製品を構成する部材と同材質であり、基材11の構成材は、Feを主成分とするFe基合金が好ましく、特にステンレス鋼が好ましい。
図1に示したろう付用複合材10は、基材11の片面(図1中では上面)のみにろう付け層15を設けているが、基材11の両面(図1中では上・下面)にろう付け層15を設けてもよい。
また、図1においては、箔状を呈した複合材10について説明を行ったが、複合材の形状は箔状に特に限定するものではない。例えば、図1の第1変形例を図2に示すように、棒状又はワイヤ状の基材21の表面に、内層側が第2の層12、外層側が第1の層13からなるろう付け層15を形成し、ろう付け用複合材20としてもよい。この場合、基材21としては基材11と同じものが適用可能であり、第2の層12、第1の層13の形成は、メッキ法、スパッタ法、シーム溶接法などによって行う。
さらに、複合材は、図3に示すように、基材11の表面に、3層構造以上のろう付け層35を有していてもよい。具体的には、基材11の表面(図3中では上面(又は上・下面))に、第1の層13(13a,13b)と第2の層12とを交互に3層に重ねたろう付け層35を一体に設けた複合材30であってもよい。第1の層13a,13bは、例えばNi又はNi合金層で、第2の層12は、例えばTi又はTi合金層で構成される。
また、複合材は、図4に示すように、棒状又はワイヤ状の基材21の表面に、3層構造以上のろう付け層35を有していてもよい。具体的には、基材21の表面に、第1の層13(13a,13b)と第2の層12とを交互に3層に重ねたろう付け層35を一体に設けた複合材40であってもよい。
尚、本実施の形態に係るろう付け方法おいては、ろう材と基材とを一体に設けたろう付け用複合材10,20,30,40を用いた場合について説明を行ったが、ろう材と基材とは別体であってもよい。すなわち、2層以上のNi又はNi合金層とTi又はTi合金層とをクラッドしてなるろう付け層をろう材とし、このろう材を、基材(被ろう付け部材)同士のろう付け部に配置し、本実施の形態に係るろう付け方法を行うようにしてもよい。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係るろう付け方法では、ろう付け熱処理を行う前に、ろう材の融点Tmよりも20〜100K低い温度Tp、5〜40分の時間tpf−tpsで、ろう材及び基材を保持する拡散熱処理(前処理)を行うことに特長がある。
この拡散熱処理は、ろう材が完全に溶融して流れてしまわないように、温度及び時間を調整して行われる。この拡散熱処理によって、基材を構成する金属成分、例えばFe成分などがろう材中に徐々に溶け出すと共に拡散し、結果として、Fe成分などがろう材中に均等に、かつ、十分に拡散される。このため、ろう付け熱処理の際に、Fe成分などが局所的にろう材中に溶け込むということがなくなり、“基材食われ”の発生を大幅に低減することができる。その結果、ろう付け後に基材の強度低下が生じることはなく、また、基材に侵食が生じるおそれもない。
また、本実施の形態に係るろう付け方法を用い、例えば、図1に示したろう付け用複合材10同士、又は複合材10と被ろう付け部材(ステンレス鋼板)とをろう付け接合することで、“基材食われ”の少ないろう付け製品を、工業的に安定して製造することができる。このろう付け製品は、ろう付け前と比較して基材の強度低下はなく、また、基材に侵食もないことから、高い信頼性を有する。
さらに、本実施の形態に係るろう付け方法において、ろう材と基材とが一体となったろう付け用複合材10(図1参照)を用いることで、基材同士のろう付け部にろう材を配置する作業が必要なくなるため、良好なろう付け生産性で、ろう付け製品を得ることができる。
また、本実施の形態に係るろう付け方法は、Ni又はNi合金及びTi又はTi合金で構成されるろう材(ろう付け層15)と、Fe基合金で構成される基材11との組み合わせに限定するものではなく、ろう材中への基材の金属成分の溶け込みが大きなろう材と基材との組み合わせに対して全て適用可能である。これらの場合においても、本実施の形態に係るろう付け方法と同様の作用効果が期待できる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
次に、本発明について、実施例に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
先ず、2種類のろう付け用複合材を作製した。
[ろう付け用複合材A]
基材である厚さ5.0mmのステンレス鋼条の表面に、順に、厚さ0.5mmのTi条、厚さ0.45mmのNi条を積層し、圧延法によりクラッドして複合材を作製した。更に圧延を繰り返し、二層(Ni、Ti)のろう付け層(ろう材部)の合計厚さを70μmとした。この時のろう材部の組成はNi-36wt%Ti、ろう材の融点は約1423Kである。
この複合材を用い、実施例1、比較例1に相当するろう付け方法によってろう付けを行った。
[ろう付け用複合材B]
基材である厚さ5.0mmのステンレス鋼条の表面に、順に、厚さ0.225mmのNi条、厚さ0.5mmのTi条、厚さ0.225mmのNi条を積層し、圧延法によりクラッドして複合材を作製した。更に圧延を繰り返し、三層(Ni、Ti、Ni)のろう付け層(ろう材部)の合計厚さを70μmとした。この時のろう材部の組成はNi-36wt%Ti、ろう材の融点は約1423Kである。
この複合材を用い、実施例2〜4、比較例2,3、従来例1に相当するろう付け方法によってろう付けを行った。
ろう付けは真空中(1.33×103Pa(10-5Torr))で行い、昇温速度は20K/minの一定とし、冷却はろう付け熱処理後すべて自然冷却とした。ろう付け熱処理温度(Tr)は全て1473Kとし、また、ろう付け熱処理(保持)時間は全て30分間とした(trf−trs=30min)。
(実施例1)
ろう付用複合材Aを用い、図5に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1373K、前処理保持時間(tpf−tps)は20分間とした。
(実施例2)
ろう付用複合材Bを用い、図5に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1373K、前処理保持時間(tpf−tps)は20分間とした。
(実施例3)
ろう付用複合材Bを用い、図5に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1403K、前処理保持時間(tpf−tps)は5分間とした。
(実施例4)
ろう付用複合材Bを用い、図5に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1323K、前処理保持時間(tpf−tps)は40分間とした。
(比較例1)
ろう付用複合材Aを用い、図6に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1173K、前処理保持時間(tpf−tps)は30分間とした。
(比較例2)
ろう付用複合材Bを用い、図6に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1173K、前処理保持時間(tpf−tps)は30分間とした。
(比較例3)
ろう付用複合材Bを用い、図6に示すヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。この時、前処理温度(Tp)は1273K、前処理保持時間(tpf−tps)は60分間とした。
(従来例1)
ろう付用複合材Bを用い、図7に示す前処理を行わず、ろう付け熱処理のみのヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。
(従来例2)
ステンレス鋼条の片面に、市販の粉末Niろう材を合成樹脂バインダで溶いたものを塗布した。この条材を用い、図7に示す前処理を行わず、ろう付け熱処理のみのヒートパターンでろう付けを行い、ろう付け製品を作製した。
実施例1〜4、比較例1〜3、及び従来例1,2におけるろう付け製品に対して、それぞれのろう付け条件下での基材の板厚残存率(%)及びろう付け生産性を評価し、それらの評価を基にした総合評価を行った。これらの評価結果を表1に示す。
板厚残存率については、各ろう付け製品を、ろう付け接合部の箇所で断面観察を行い、基材の侵食厚さを測定することにより評価した。評価は、基材の残存率が80%以上のものを高、60〜80%のものを中、60%未満のものを低とした。また、ろう付け生産性及び総合評価については、良好なものを○、不良なものを×とした。
Figure 2005199296
表1に示すように、実施例1〜4においては、ろう付け熱処理(1473K)前に、適正な温度(1323〜1403K)及び時間(5〜40分間)の拡散熱処理(前処理)を行っているため、基材の残存率がいずれも高く、基材の侵食を大幅に抑制できることが確認できた。また、ろう材と基材とを複合させた複合材を用いていることから、いずれもろう付け生産性が良好であり、総合評価はいずれも良好であった。
これに対して、比較例1,2においては、いずれもろう付け生産性は良好であるものの、拡散熱処理の温度が1173Kであり、ろう材の融点との差が250Kと大きいため、基材の金属成分をろう材中へ十分に拡散させることができなかった。よって、基材の残存率がいずれも低く、総合評価はいずれも不良であった。
また、比較例3においては、比較例1,2と比較すると、拡散熱処理の温度は高温(1273K)であるものの、ろう材の融点との差が150Kと依然として大きい。このため、拡散熱処理時間を60分と長くしているにも関わらず、基材の金属成分をろう材中へ十分に拡散させることができなかった。よって、基材の残存率は比較例1,2よりも程度が良好(中)であるものの、十分な特性を得ることができず、総合評価を不良とした。
さらに、従来例1においては、拡散熱処理を行っていないため、基材の残存率が著しく低く、“基材食われ”の量が著しく多かった。よって、総合評価も不良であった。
また、従来例2においては、拡散熱処理を行っていないものの、基材の残存率は高かった。しかし、ろう材が粉末ろう材であるため、ろう材と有機物系のバインダとを混練したものを、基材同士のろう付け部に配置するという作業を必要とし、ろう付け生産性が著しく低い。よって、総合評価も不良であった。
本発明の好適一実施の形態に係るろう付け方法に用いるろう付け用複合材の横断面図である。 図1のろう付け用複合材の第1変形例である。 図1のろう付け用複合材の第2変形例である。 図1のろう付け用複合材の第3変形例である。 本発明の好適一実施の形態に係るろう付け方法のヒートパターンであり、実施例における実施例1〜4のろう付け方法のヒートパターンである。 実施例における比較例1〜3のろう付け方法のヒートパターンである。 実施例における従来例1,2のろう付け方法のヒートパターンである。
符号の説明
Tm ろう材の融点
Tp 拡散熱処理温度
tpf−tps 拡散熱処理時間
Tr ろう付け熱処理温度

Claims (8)

  1. ろう材を介して被ろう付け部材をろう付けする方法において、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、上記ろう材の融点よりも低い温度で、一定時間の拡散熱処理を行った後、所定のろう付け熱処理温度まで昇温してろう付け熱処理を行うことを特徴とするろう付け方法。
  2. ろう材を介して被ろう付け部材をろう付けする方法において、ろう付け熱処理に先立ち、ろう付け部に対して、ろう材の融点よりも20〜100K低い温度で、5〜40minの時間で拡散熱処理を行った後、所定のろう付け熱処理温度まで昇温してろう付け熱処理を行うことを特徴とするろう付け方法。
  3. 上記ろう材が、単層体又は2層以上の積層体で構成される請求項1又は2記載のろう付け方法。
  4. 上記ろう材が、熱交換器や燃料電池用部材を構成する基材の表面に、単層体又は2層以上の積層体で構成したろう付け層を一体的に設けてなる請求項1又は2記載のろう付け方法。
  5. 上記2層以上の積層体が、Ni又はNi合金層とTi又はTi合金層のクラッド材である請求項3又は4記載のろう付け方法。
  6. 上記基材をFeを主成分とする合金で形成した請求項4記載のろう付け方法。
  7. 上記Feを主成分とする合金がステンレス鋼である請求項6記載のろう付け方法。
  8. 請求項1から7いずれかに記載のろう付け方法を用い、被ろう付け部材をろう付け接合したことを特徴とするろう付け製品。
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