JP2005198809A - 化粧用塗布具及びその製造方法 - Google Patents

化粧用塗布具及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課 題】 化粧用塗布具に熱望されていた、気泡構造が微細で、低密度で、しかも柔軟な3つの要件を同時に満たすゴム系フォームよりなる化粧用塗布具を提供する。
【解決手段】 ゴム系ラテックスに珪フッ化ソーダと空気を注入して高速撹拌したラテックスフォーム製造用原液を成形型に吐出し、マイクロ波を照射して速やかに凝固させて加硫することによって、9個/mm2以上の微細構造、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体より化粧用塗布具を製造する。
【選択図面】 なし

Description

本発明は、使用性、化粧料吸収性及び化粧料バリアに優れた化粧用塗布具に関する。
本発明は、特定範囲の気泡の微細性、柔軟性及びかさ密度を備えたゴム系ラテックスフォームよりなる化粧用塗布具に関する。
さらに詳しくは、本発明は、ゴムラテックスフォーム製造用原液を、一定厚みに吐出し、マイクロ波を照射して速やかに凝固させ、加硫することによって得られる気泡の微細性が気泡数で9個/mm2以上、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たしたフォーム体よりなる化粧用塗布具に関する。
また、本発明は、上記化粧用塗布具の製造方法に関する。
従来、ゴム系ラテックスを原料とするゴムフォームの製造として、代表的には泡立て法(ダンロップ法)、冷凍凝固法(タラレー法)が知られているが、後者のタラレー法では、柔軟性のある、微細、均一のフォームが得られ難いので、もっぱらダンロップ法が採用されている。ダンロップ法では、ラテックス配合液に珪フッ化ソーダを加え、高速撹拌によって空気を吹き込んだラテックスフォーム製造用原液を離型性ライナー上に一定厚みに吐出し、加温ないし室温で、静置し、ゲル化を経て凝固させて自己保形性を維持するのが普通である。
すなわち、ゴムラテックスは、アルカリ性において安定であるので、これに珪フッ化ソーダを加え、珪フッ化ソーダの分解によりゴムラテックスの安定性を損ねて徐々に酸性側に変化させることによって、ゲル化し、凝固するように処方されている。しかし、このゲル化を経て凝固する条件(凝固条件)は、フォーム製品の生産性や品質の均一性を追求する上で、ゴムラテックスの処方や成形条件の面から試行錯誤が繰り返されてきたが、今では、ゴムラテックスの処方で多少の差はあるが、気泡入りラテックスフォーム製造用原液を吐出してから、室温ないし加熱して80〜210秒間で凝固するのが一般的である。
なお、本発明で「凝固」とは、ゲル化を経て、凝固することを意味する。
ダンロップ法では、珪フッ化ソーダを注入して空気を吹き込んで形成された気泡は、ゲル化の開始によって気泡を形成している液の表面張力に変化を招き、気泡の崩壊が始まって気泡が大きく成長するようになる。ゲル化点は一般に29±2℃で80〜200秒に設定されているが、作業工程にはこの時間が必要である。この時間からゲル化開始に伴い凝固が進行する。
フォームの柔軟性は低密度にすることで得られるが、低密度にするほど、気泡壁は薄くなるので、ゲル化に伴う微細気泡の崩壊が起こり、気泡が大きく成長することになるので低密度で微細気泡を得ることができなかった。
上述するように従来のダンロップ法では、化粧用塗布具に熱望されている、フォーム構造物性として、微細な気泡構造で、柔軟性に富み、しかも低密度であるという3つの要件を同時に満たしたフォーム体を得ることはできなかった。
従来、柔軟で、低密度の気泡層を設けるものとして、特開平6−30816号公報において高速凝固タイプのゴムラテックス原液を用いることが知られている。この技術では、ゴムラテックス配合液のpHを11.7〜12.00に調節して、珪フッ化ソーダと空気を吹き込みながら撹拌して高速凝固タイプのラテックスフォーム用原液を造っても、シート基材の表面に塗布することはできるが、フォーム体として均一な成型物を得ることは不可能であった。成型器材に注入時に凝固が進行しては、均一なフォーム体が得られないためである。
一方、スポンジにマイクロ波を利用することは、例えば、スポンジゴムの表面をマイクロ波により加熱して表面の平滑性を改善する方法(特開昭57−113048号公報)、未加硫物にマイクロ波と熱風を与えて寸法を調整する方法(特開平8−108434号公報)が知られているが、凝固のためにマイクロ波を利用するものではなかった。
また、特開昭57−91252号公報では、フォームの製造にマイクロ波を使用はしているが、ラテックスフォーム製造用原液をコンベア上に吐出し、サイド部の加熱に熱風吹付装置を、天面部の加熱に遠赤外線又は高周波電磁波加熱機を併用することによってサイド部の汚れや変形部分を切断除去することによるロス低減も報告されているが、サイド部のミミ取りの手数はを省くことができたが、凝固時のマイクロ波を照射するものではなかった。
一方、ある程度の厚みのあるフォームシートをスライスして、気泡の潰れたモールド面膜と天面膜同士を内側にして重ね合わせて接合して化粧用塗布具にすることは公知(実開昭59−40021号公報)であるが、フォーム体自体の気泡構造、柔軟性やかさ密度を改善するものではなかった。
特開平 6− 30816号公報 特開昭57−113048号公報 特開平 8−108434号公報 特開昭57− 91252号公報 実開昭59− 40021号公報
上述するように、ゴム系ラテックスを原料とするフォーム体製造の従来技術では、化粧用塗布具として最も求められる、小さな気泡のものが均一に存在する、いわゆる気泡構造が微細で、しかも低密度で、かつ柔軟性の高いラテックスフォームは得られなかった。
従来、製造可能な最も高品質の化粧用塗布具でも、気泡数が5〜6個/mm2、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示した場合に1.5〜1.6N/cm2、かさ密度が0.16〜0.18g/cm3 程度のものであった。従来、これ以上に気泡が微細であって、しかも柔軟性や低密度性に優れたフォーム体から形成された化粧用塗布具は存在していなかった。
本発明によれば、化粧用塗布具として最も必要な物性として求められる、気泡構造が微細で、低密度で、しかも柔軟性に富む化粧用塗布具であり、特にフォームの気泡の微細程度は、気泡数が9個/mm2以上、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下という3つの要件を同時に満たしたラテックスフォームよりなる化粧用塗布具の提供を課題とするものである。
上述するように、ダンロップ法では、凝固開始時間が早い(直ぐに凝固する)配合に調整したとき、吐出時に既に凝固が始まると、成形型に均一な吐出ができないので、不均一なむらのあるフォームとなり、これでは低密度のフォームであっても、腰が弱くなる。逆に、凝固開始時間を長い処方(凝固開始まで時間を十分にとれる)にすると、気泡壁が厚く、大きな気泡となり、密度も高く、化粧用塗布具に適するような良質のフォーム体は得られない。
そこで、ダンロップ法では、ゴムラテックス配合液に空気と珪フッ化ソーダを注入し、高速撹拌して得られるラテックスフォーム製造用原液の凝固開始までの時間は、従来は、吐出から80〜210秒程度、好ましくは90〜180秒程度の処方にする必要があった。
ラテックスフォーム製造用原液を離型性ライナーや成形型上に吐出してから凝固するまでの間に気泡形成に多くの変化があるので、仮に原液段階で可及的に速い回転速度で高速撹拌して微細な気泡を形成したとしても、気泡の微細構造が凝固によってそのまま固定されるのではない。
凝固を完了するまでの間に、気泡が変化し、一般的には気泡の壁が薄ければ薄い程、フォーム体は低密度になるが、その一方で破泡し易くなるので、気泡のバラツキが多いフォーム体となる。
そこで、本発明では、フォーム用ゴムラテックス原液の凝固による気泡壁形成の過程に着目して、化粧用塗布具に最もふさわしい「かさ密度」、「微細気泡」及び「柔軟性」を備えたフォーム成形品を提供することを課題とする。
本発明は、次の構成を基本とするものである。
(1)マイクロ波照射によって凝固して得られたゴムラテックスフォームよりなる化粧用塗布具であって、フォーム体の微細気泡の程度は、気泡数が9個/mm2以上、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体より形成されてなるものであることを特徴とする化粧用塗布具。
(2)スライスされたフォームシートが、少なくとも2枚以上が重ね合わされて接合されてなることを特徴とする(1)に記載の化粧用塗布具。
(3)ゴムラテックスに珪フッ化ソーダと空気を注入して高速撹拌したラテックスフォーム製造用原液を成形型に吐出し、マイクロ波を照射して速やかに凝固させて加硫することによって、気泡数が9個/mm2以上の微細構造、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体より化粧用塗布具を製造する方法。
本発明の化粧用塗布具は、気泡数が9個/mm2以上の微細構造、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体より形成されたものであり、本発明の方法により得られるフォーム体の気泡構造は、微細な泡が均一に存在しており、軽く、低密度で、ある程度の腰のある弾力性を有し、しかも化粧料吸収性や化粧料バリア性がすぐれているので、化粧用塗布具に最も求められる物性を備えている。
また、本発明の化粧用塗布具を(1)パウダリーファンデーション、(2)リキッドクリームファンデーション等についてモニターテストを行った結果でも、「フォームのざらつきがない」、「肌あたりがよい」、「化粧料の肌への広がりがよい」及び「肌の引張りのない」等の点で評価が高く、使用性の総合評価が優れていた。特に成形された化粧用塗布具の柔軟性と軽さから得られる感触は、従来の化粧用塗布具には存在しないユニークなもので、その良好な使用性とともに商品価値は抜群である。
本発明は、ゴムラテックス配合原液に対して空気と珪フッ化ソーダを注入すると同時に高速撹拌して、凝固が2〜3分程度で完了するように処方したラテックスフォーム製造に用いる一般的なラテックス処方のものを使用する。
本発明では、このようなラテックスフォーム製造用原液を一定厚みを有するように吐出して速やかに凝固させ、加硫してフォーム体を製造するが、この際、凝固のためにマイクロ波照射によって凝固するときに或る限られた時間内にマイクロ波照射を開始することを特徴とするものである。
すなわち、本発明では、ラテックスフォーム製造用原液の吐出からマイクロ波照射までの時間を、80秒以下、好ましくは70秒以下、さらに好ましくは50秒以下とすることが重要である。照射開始までの時間が70秒以上になると、細かい気泡の破泡のために微細気泡のフォーム体が得られなくなり、柔軟性が低下するので好ましくない。逆に、照射開始までの時間が10秒より少ない時間での照射は、マイクロ波照射の作業性の問題で、現実的には実施が難しい。本発明では、マイクロ波照射の開始までの時間を10〜70秒の範囲、好ましくは10〜50秒以内とすることによって所期の目的とするフォーム体を製造することができる。
本発明におけるマイクロ波の照射は、29±2℃で、2〜3分程度で、ゲル化して凝固が完了する発泡原液を用いることにより、80秒以下の時間内に、マイクロ波を照射して速やかに凝固させるのが重要であり、フォーム原液温度及び作業環境温度は、29±2℃に調整されるが、マイクロ波照射による温度は40℃以下、好ましくは37〜40℃に温度管理する必要がある。40℃を越えると、原液が膨張して成形品の変形があったり、“す”が発生したりして品質が安定しない。
マイクロ波の照射時間は、マイクロ波の出力により相違するが、周波数1.5KWで、20秒程度、2KWで15秒程度である。マイクロ波の照射時間をこれより長くすると、原液内部が必要以上に沸騰して不均一構造になるので、このような状態にならないようにマイクロ波の照射時間を設定しなければならない。
マイクロ波の使用可能な周波数は各国によって相違するが、日本国内で汎用する2450MHZの周波数の使用でよい。
本発明に用いるゴムラテックスには、天然ゴム又は合成ゴムとしてNBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)のラテックスを主体とするがクロロプレンゴム、その他の合成ゴムラテックスも用いることができる。
ラテックスの固形分濃度は、60重量%以上、好ましくは65重量%以上のものを用いる。濃度が低いと、成形後に“す”を生じて不均一なフォーム成形品しか得られない。加硫剤は、活性硫黄を用い、加硫促進剤として通常使用されるチアゾール系、チオ尿素系、チウラム系、ジチオカルバメート系などの加硫促進剤を使用する。その他、酸化防止剤、抗菌剤、着色剤を配合してゴムラテックス配合液を調整する。
本発明では、調整したゴムラテックス配合液に、珪フッ化ソーダと空気を注入しながら高速撹拌を行うが、撹拌の機器は、オークスミキサー等を用いるが、ラテックスフォーム製造用原液の気泡倍率は、140g程度で1000cc(気泡倍率7倍程度)にして用いる。
また、本発明では上述するようなフォーム体から化粧用塗布具を製造する方法も対象とするが、フォーム成形品から化粧用塗布具を製造するには、上記条件で凝固後に乾熱処理によって加硫し、得られた加硫フォーム体をスライスして、得られたスライスシートを複数枚を重ねて、又は気泡の潰れたモールド面膜と天面膜同士を内側にして重ね合わせて接合し、接合したフォームシートを適宜の形状に打ち抜いてから、適宜、加硫を完了し、必要に応じて化粧用塗布具の形状にして縁を研磨仕上げして化粧用塗布具を製造する。
上記フォームシートを接合して加硫して化粧用塗布具を製造するには、(1)凝固し、加硫して得たフォームシートを重ね合わせて接合する場合と、(2)凝固後に一次加硫で得たフォームシートを重ね合わせて接合してから、加硫を完了する場合とのいずれでもよい。しかし、(1)の場合には、オートクレーブ内でスチーム等の湿熱で、100〜130℃で、20〜40分の熱処理を行うことにより、完全に加硫することができる。加硫後は、スライスし、適当枚数を重ね合わせて接合し、適宜形状の化粧用塗布具とする。また、(2)の場合には、乾熱110℃程度で、60分程度の一次加硫し、得られたフォーム体をスライスし、同様に複数枚を重ね合わせて接合し、塗布具の形状とした後、湿熱100〜130℃で、20〜40分の加熱により二次加硫するようにする。(2)の方が、フォーム体の表面を滑らかにすることができる。
複数枚のフォーム体のスライスシートを重ね合わせて接合する際に、接着剤を使用して接合することよって、フォーム体の中央部に、いわゆる腰を付与することができ、接着剤層が化粧料の浸透バリアの機能も果たすことができる。また、フォームシートの重ね合わせ時にモールド面膜や天面膜を内側として重ね合わせて接合することによって、さらに、化粧料吸収性や化粧料バリア性があり、しかも使用性に優れた化粧用塗布具が得られる。
使用する接着剤は、ゴム系エマルジョン、ポリウレタンエマルジョン又はアクリル系接着剤を用いるのが適当である。
実施例によって、本発明をより詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例の範囲に限定されるものではない。
なお、本発明では、フォーム体の微細性の測定は、顕微鏡(デジタルHDマイクロスコープVH-7000使用)で単位面積当りの気泡数を平方mmで測定した。また、柔軟性は、一次ヤング率をJIS K 6767に準拠して50%圧縮応力で測定した。さらに、かさ密度は、JIS K 6767に準拠して測定した。
下表1の処方によりフォーム用ラテックス配合液を調製する。

(表1)
NIPOL LX 531B (NBRラテックス 日本ゼオン(株)製品) 100 部
トリメンベース (加硫助剤 ユニロイヤル(株)製品) 0.6 部
硫 黄 (加硫剤 細井化学(株)製品) 1.3 部
アクセルMZ (加硫促進剤 川口化学(株)製品) 1.3 部
アンテージBHT (酸化防止剤 川口化学(株)製品) 1.0 部
(但し、各成分の数値は固型分換算した値で、その単位は全て重量部)

上記配合液100部に対して、珪フッ化ソーダ1.5部と空気を注入しながら、オークスミキサーで7倍気泡のラテックスフォーム製造用原液を得た。
得られたラテックスフォーム製造用原液を離型性ライナー上に吐出し、スケージで23mmの厚さにして、吐出開始してから、40秒後にマイクロ波(マイクロ波の周波数は、2450NHZ)を照射した。
周波数2KWのマイクロ波で、照射時間15秒でラテックスは凝固した。次いで、オートクレーブで、湿熱120℃で、40分の加硫を行い、厚さ16mmのフォームシートを得た。
フォームシートの上下面膜(モールド面側及び天面側)の各3mmをスライスして除き、厚さ10mmのフォームシートとした。
これを直径60mmの円形に打ち抜いて、円形の周縁を研磨して仕上げた。
得られた化粧用塗布具は、微細の程度は、気泡数が11.6個/mm2、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.41N/cm2 、かさ密度が0.120g/cm3であった。
化粧用塗布具としての使用性は、従来の塗布具に比べて、フォーム体のざらつきがなく、肌あたりがソフトで、化粧料の肌の広がりがよく、使用者の満足度の高いものであった。
実施例1の(表1)の処方のラテックスフォーム製造用原液を用いる。
このラテックスフォーム製造用原液を離型性ライナー上に20mm厚に吐出して、10秒、30秒、50秒、70秒後にマイクロ波を周波数2KWで、15秒間照射した。
比較例として、原液を吐出してから、80秒後、100秒後にマイクロ波を照射した。
実施例及び比較例ともにマイクロ波の照射時間は一緒である。
なお、吐出からマイクロ波照射までの時間が10秒未満は、作業手順の上で不可能であった。
得られたフォームの物性を(表2)に示す。
表2)
実施例2 比較例
吐出からマイクロ波照射 10秒 30秒 50秒 70秒 80秒 100秒
までの時間
微細気泡数(個/mm2) 11.7 11.5 11.3 10.5 8.2 5.5
50%圧縮応力(N/cm2 ) 0.41 0.48 0.53 0.60 1.00 1.54
かさ密度(g/cm 3 ) 0.12 0・13 0.12 0.11 0.15 0.17
さらに、比較のために、従来技術(通常の凝固、130秒で凝固完了)で得られたフォーム体は、微細気泡の程度は、気泡数が4.5個/mm2、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに1.70N/cm2、かさ密度が0.18g/cm3であった。このフォーム体から形成した化粧用塗布具は、泡構造が粗で、ごわごわし、結果的に密度が高く、腰が強すぎて、本発明のものに比して遙かに使用性が劣っていた。
実施例1の配合による配合液100部に対して、珪フッ化ソーダ1.5部と空気を注入しながら、オークスミキサーで7倍気泡のラテックスフォーム製造用原液とした。
ラテックスフォーム製造用原液を離型性ライナー上に吐出してスケージで厚さ13mmとした。注入開始40秒後にマイクロ波を周波数2KW、15秒間照射して凝固させた。次いで100℃で60分の乾熱による一次加硫を行って、厚さ9mmのNBRフォームシートとし、該フォームを中央でスライスして2枚に分割した。スライス面を外側(モールド面と天面が外側)にして、ポリウレタンエマルジョン架橋タイプの接着剤で接合して厚さ9mmの接合シートとした。
接合シートを5cmの円形に形成して、120℃の湿熱で、30分間、二次加硫した。
得られたフォーム体の気泡の微細程度は、気泡数が11.7個/mm2、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.49N/cm2 、かさ密度が0.13g/cm3であった。
このフォーム体から形成された塗布具を使用したとき、極めてソフトであり、芯部接合部に腰があり、使用の弾力と表面の柔軟性が調和した使用性の優れたものであった。
ゴムラテックスをNipol-LX531B60%、Nipol-LX53140%の比率で配合して100部とする修正を実施例1の配合液に行って、該配合液100部に、珪フッ化ソーダ1.5部と空気を注入して、オークミキサーで気泡倍率7倍のラテックスフォーム製造用原液とした。離型性のベルトの上に吐出してスケージで厚さ25mmにした、吐出開始後30秒でマイクロ波を周波数2KWで、12秒照射して凝固させた。次いで、乾熱で110℃で60分の加硫を行って、厚さ17mmのフォームシートを得た。次いで、該シートの上面3mmと下面3mmをスライスして除き、厚さ10mmのフォームシートとした。
このシートを60mm×40mmの長方形に打ち抜いて周縁を研磨して化粧用塗布具とした。得られた接合フォーム体の微細程度は、気泡数が11.7個/mm2、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.48N/cm2 、かさ密度が0.130g/cm3であった。
得られた化粧用塗布具は、化粧料の肌への広がりに優れ、化粧料が肌につき易く、化粧の仕上がりに満足度の高い塗布具であった。

Claims (3)

  1. マイクロ波照射によって凝固して得られたゴムラテックスフォームよりなる化粧用塗布具であって、フォーム体の微細気泡の程度は、気泡数が9個/mm2以上、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体より形成されてなるものであることを特徴とする化粧用塗布具。
  2. スライスされたフォームシートの少なくとも2枚以上が、重ね合わされて接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の化粧用塗布具。
  3. ゴムラテックスに珪フッ化ソーダと空気を注入して高速撹拌したラテックスフォーム製造用原液を成形型に吐出し、マイクロ波を照射して速やかに凝固させて加硫することによって、気泡数が9個/mm2以上の微細構造、柔軟性が一次ヤング率を50%圧縮応力で示したときに0.7N/cm2以下、かさ密度が0.14g/cm3以下の3つの要件を同時に満たすフォーム体から化粧用塗布具を製造する方法。



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