JP2005198569A - 糖類溶液の脱塩方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 植物組織を酸で加水分解して糖を生成させた生成液を水酸化カルシウムで中和した後、不溶物を除去して得られる多量のカルシウムを含有するL−アラビノース等を含む糖類溶液から、カルシウム塩を除去する。
【解決手段】 多量のカルシウムを含む糖類溶液を、カルシウム型の陽イオン交換樹脂を分離剤とするクロマトグラフィーにより、カルシウム塩に富む画分と糖類に富む少なくとも一つの画分とに分画することよりなる糖類溶液の脱塩方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 多量のカルシウムを含む糖類溶液を、カルシウム型の陽イオン交換樹脂を分離剤とするクロマトグラフィーにより、カルシウム塩に富む画分と糖類に富む少なくとも一つの画分とに分画することよりなる糖類溶液の脱塩方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、多量のアルカリ土類金属塩、特にカルシウム塩を含む糖類溶液からこれらの塩を効率よく除去する方法に関するものである。特に、本発明は、植物組織を酸で加水分解して得られた生成液をカルシウム化合物で中和した後、不溶物を除去して得られた単糖及びオリゴ糖を含む糖類溶液であって、かつ多量のカルシウム塩を含むものから、カルシウム塩を効率よく除去する方法に関するものである。
更に、本発明は、この糖類溶液が複数種の単糖とオリゴ糖とを含む場合、これからカルシウム塩を除去すると同時に、糖類をオリゴ糖と一の単糖に富むものと、他の単糖に富むものとに分割する方法に関するものである。
更に、本発明は、この糖類溶液が複数種の単糖とオリゴ糖とを含む場合、これからカルシウム塩を除去すると同時に、糖類をオリゴ糖と一の単糖に富むものと、他の単糖に富むものとに分割する方法に関するものである。
植物組織を酸で加水分解して単糖及びオリゴ糖を含む糖類溶液を生成させることは公知である。単糖の中でもL−アラビノースは生理機能面で特異な有用性を示すことが知られており、種々の植物組織からL−アラビノースを製造することが検討されている。例えば、特開平11−313700号公報には、トウモロコシの外皮を硫酸で加水分解したのち水酸化バリウムで中和したり、シュウ酸で加水分解したのち水酸化カルシウムで中和して、L−アラビノース、D−キシロース及びオリゴ糖を含む糖類溶液を取得することが記載されている。
特開平11−313700号公報
シュウ酸カルシウムの溶解度は、0.58mgCaC2O4/100g(25℃)、硫酸カルシウムの溶解度は、最大で210mgCaSO4・2H2O/100g(42℃)と極めて小さい。従って、植物組織を硫酸やシュウ酸のようなカルシウムと難溶性塩を形成する酸で加水分解した後、水酸化カルシウムで中和すると、中和生成液のpHを中性ないし若干酸性に維持するならば、カルシウムは硫酸カルシウムやシュウ酸カルシウムを生成して析出するので、中和後の生成液中にはカルシウムは殆ど残存しないと考えられる。
しかし、植物組織の酸加水分解を工業的に行った場合には、加水分解液の中和液には、予想に反し、多量のカルシウム塩が残存していることが判明した。その量は糖類に対してカルシウムとして0.1重量%以上、多くの場合に0.2重量%以上、更には0.5重量%以上にも達する。従って、糖類溶液からL−アラビノースを取得するには、先ず糖類溶液からカルシウム塩を主体とする灰分を除去することが必要である。
糖類溶液からカルシウム塩を除去する方法としては、糖類溶液をH型の強酸性陽イオン交換樹脂の充填床に通して、カルシウムをイオン交換により除去する方法がある。しかし、この方法は除去するカルシウム単位量当たりの費用が高いので、植物組織の加水分解により得られた糖類溶液のような多量のカルシウム塩を含有するものの処理には適していない。従って、本発明は多量のカルシウム塩を含む糖類溶液からカルシウム塩を主体とする灰分を効率よく除去する方法を提供しようとするものである。
本発明は、糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含む糖類溶液、特に植物組織をカルシウムと難溶性塩を形成する酸で加水分解し、生成液をカルシウム化合物で中和したのち不溶物除去して得た糖類溶液を、カルシウム型陽イオン交換樹脂を分離剤とするクロマトグラフィーによりカルシウム塩に富む画分と糖類に富む少なくとも一つの画分とに分画することよりなる糖類溶液の脱塩方法を要旨とする。
本発明方法では、植物組織の酸加水分解物の中和後、不溶物を除去して得られる多量のカルシウムを含有する糖類溶液を、クロマトグラフィー手法によりカルシウム塩に富む画分と、糖類に富む少なくとも一つの画分に分画することが出来、極めて効率的に脱塩処理することができる。
本発明において、クロマトグラフィーに供するのは、糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含有する糖類溶液、特に植物組織の加水分解により得られるL−アラビノース、D−キシロース及びオリゴ糖から主としてなる糖類を含有し、かつ糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含有する溶液である。植物組織の加水分解は、硫酸やシュウ酸などのカルシウムと難溶性塩形成する酸を用いて、公知の方法により行えばよい。加水分解後、カルシウム化合物、通常は水酸化カルシウムで中和してカルシウム塩を析出させたのち、不溶物を除去することにより、糖類に対して0.1重量%以上、多くの場合に0.2重量%以上、更には0.5重量%以上のカルシウムを含有する糖類溶液が得られる。
加水分解生成液の中和は中性ないし弱酸性となるように行うのが好ましい。不溶物を除去した後の糖類溶液は、通常はそのまま本発明方法によりクロマトグラフィーに供するが、所望ならば吸着剤処理などにより更に精製してからクロマトグラフィーに供しても良い。このようにして得られる糖類溶液の糖類の組成は、原料とする植物組織や加水分解条件などにより異なる。L−アラビノースを目的とする場合には、通常は、L−アラビノースが5〜80重量%、D−キシロースが2〜30重量%、オリゴ糖が10〜80重量%の範囲である。なかでもL−アラビノースが10重量%以上、特に20重量%以上であるのが好ましい。又、単糖に占めるL−アラビノースの比率は50重量%以上であるものが好ましい。
なお、クロマトグラフィーに供する糖類溶液中の固形分濃度は、操作上許容し得る範囲で出来るだけ高い方が好ましい。通常は固形分濃度50重量%以上の糖類溶液を用いる。60±5重量%のものを用いるのが好ましい。また、糖類溶液の温度は、微生物の増殖を防止し、かつ粘度を低下させるためにも、出来るだけ高い方が好ましい。通常は、60℃以上で糖類溶液及び水を供給する。
クロマトグラフィーの分離剤(充填剤)としては、カルシウム型陽イオン交換樹脂、特にカルシウム塩型としたスチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体のスルホン化物を用いる。スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体としては、通常はゲル型のものを用いる。クロマトグラフィーでは、糖類溶液をカルシウム塩に富む画分と糖類に富む少なくとも一つの画分とに分画する。通常は、カルシウム塩に富む画分と、糖類に富む画分との2つの画分、又はカルシウム塩に富む画分、L−アラビノースに富む画分並びにD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分の3つの画分に分画する。
クロマトグラフィーは、特開2000−201700号公報に記載の方法に準じて行うことができる。糖類溶液をカルシウム塩に富む画分と、糖類に富む画分に分画するには、擬似移動床方式、即ち分離剤が充填されており、かつ液体が内部を循環的に移動し得るようになっている充填床に、糖類溶液と溶離剤としての水を供給し、同時に床内からカルシウム塩に富む画分と糖類に富む画分とを抜出し、かつこれらの供給口及び抜出口を間欠的に下流のそれに切り替える方式により行うのが好ましい。この場合、床内には液体を常に循環させておき、床への液体の供給及び床からの液体の抜出しを、供給口及び抜出口の切り替えから切替までの間、連続的に行う標準的方法により行うこともでき、また、供給口及び抜出口の切り替えから切替までの間のある時間帯だけ床への液体の供給及び床からの液体の抜出しを行い、残りの時間帯は液体の供給および抜出しを行わずに床内の液体の循環だけを行う改変方法(特開平2−49159号公報参照)により行うこともできる。
また、別法として、特開昭63−158105号公報に記載の方法に従い、分離剤が充填されており、かつ前端と後端とが液体流路で連結されていて液体が床内を循環的に移動し得るようになっている充填床を備えた装置を用いて、次のような半連続方式により行うこともできる。
1.充填床の前端から糖類溶液を供給し、後端から糖類に富む画分を抜出す原料供給工程、
2.充填床の前端から水を供給し、後端から糖類に富む画分を抜出す脱着工程(1)
3.充填床の前端から水を供給し、後端からカルシウム塩に富む画分を抜出す脱着工程(2)
4.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させ、カルシウム塩と糖類との混在する帯域を充填床の前端に移動させる循環工程
いずれの方式のクロマトグラフィーによる場合でも、カルシウムに富む画分中には、供給した糖類溶液中のカルシウムの70重量%以上が含まれるように操作するのが好ましい。また、糖類に富む溶液中には供給した糖類溶液中の糖類の70重量%以上、特に80重量%以上が含まれるように操作するのが好ましい。なお、糖類溶液に対する水の供給比は、通常5倍(容積比)以上であるが、擬似移動床方式の方が一般に水の供給比を小さくすることができる。
1.充填床の前端から糖類溶液を供給し、後端から糖類に富む画分を抜出す原料供給工程、
2.充填床の前端から水を供給し、後端から糖類に富む画分を抜出す脱着工程(1)
3.充填床の前端から水を供給し、後端からカルシウム塩に富む画分を抜出す脱着工程(2)
4.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させ、カルシウム塩と糖類との混在する帯域を充填床の前端に移動させる循環工程
いずれの方式のクロマトグラフィーによる場合でも、カルシウムに富む画分中には、供給した糖類溶液中のカルシウムの70重量%以上が含まれるように操作するのが好ましい。また、糖類に富む溶液中には供給した糖類溶液中の糖類の70重量%以上、特に80重量%以上が含まれるように操作するのが好ましい。なお、糖類溶液に対する水の供給比は、通常5倍(容積比)以上であるが、擬似移動床方式の方が一般に水の供給比を小さくすることができる。
糖類溶液をカルシウム塩に富む画分,L−アラビノースに富む画分、、並びにD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分の3つの画分に分画するには、特開昭63−158105号公報に記載の方法に従い、分離剤が充填されており、かつ前端と後端とが液体流路で連結されていて液体が床内を循環的に移動し得るようになっている充填床を用いて、次の第1工程〜第4工程からなるサイクルを反復する半連続方式により行うのが好ましい。
1.充填床の前端から糖類溶液を供給し、充填床の後端からD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を抜出す第1工程、
2.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させることにより、オリゴ糖,D−キシロース及びL−アラビノースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第2工程
3.充填床の前端から水を供給し、充填床の後端からL−アラビノースに富む画分、及びカルシウム塩に富む画分をこの順序で抜出す第3工程
4.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させることにより、カルシウム塩、オリゴ糖及びD−キシロースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第4工程
1.充填床の前端から糖類溶液を供給し、充填床の後端からD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を抜出す第1工程、
2.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させることにより、オリゴ糖,D−キシロース及びL−アラビノースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第2工程
3.充填床の前端から水を供給し、充填床の後端からL−アラビノースに富む画分、及びカルシウム塩に富む画分をこの順序で抜出す第3工程
4.充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに、床内の液体を循環的に移動させることにより、カルシウム塩、オリゴ糖及びD−キシロースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第4工程
上記の工程には、いくつかの付加工程を加えることもできる。例えば、糖類溶液の供給だけではD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を充分に抜出すことができない場合には、第1工程に引き続いて充填床の中間部から水を供給し、充填床の後端からD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を抜出したのち、第2工程に移るようにすることもできる。
上記の方法で、糖類溶液をカルシウム塩に富む画分、D−キシロース及びオリゴ糖に富む画分、並びにL−アラビノースに富む画分の3つに分画する場合には、糖類溶液に対して、通常、4〜6容量倍の水を充填床に供給する。そして、カルシウム塩に富む画分中には供給した糖類溶液中のカルシウムの70重量%以上、特に80重量%以上が含まれるように操作するのが好ましい。また、D−キシロース及びオリゴ糖に富む画分中には、これらの糖類の50重量%以上、特に60重量%以上が、L−アラビノースに富む画分中にはL−アラビノースの70重量%以上、特に80重量%以上がそれぞれ含まれるようにするのが好ましい。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1
スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体のスルホン化物のカルシウム塩(ゲル型、平均粒径220μ、交換容量1.8meq/ml)を内径27mmφのカラムに338mlづつ充填した4個の充填床を、循環路を形成するように連結した装置(図1参照)を用いて、改変された擬似移動床方式により、表−1に示す糖類溶液を、表−1に示すカルシウム塩に富む画分と、糖類に富む画分とに分画した。
操作条件は、下記の通りである。
糖類溶液供給速度 270ml/hr
水供給速度 675ml/hr
糖類に富む画分の抜出速度 580ml/hr
カルシウム塩に富む画分の抜出速度 365ml/hr
循環工程の流速 675ml/hr
供給−抜出し工程 8.9分
循環工程 11.1分
4回の工程の反復により最初の状態に復帰するまでの間における弁(バルブ)の開閉は、表−2に示す通りである。表−2中、○は弁の開いた状態、×は閉じた状態を表す。
スチレン−ジビニルベンゼン架橋共重合体のスルホン化物のカルシウム塩(ゲル型、平均粒径220μ、交換容量1.8meq/ml)を内径27mmφのカラムに338mlづつ充填した4個の充填床を、循環路を形成するように連結した装置(図1参照)を用いて、改変された擬似移動床方式により、表−1に示す糖類溶液を、表−1に示すカルシウム塩に富む画分と、糖類に富む画分とに分画した。
操作条件は、下記の通りである。
糖類溶液供給速度 270ml/hr
水供給速度 675ml/hr
糖類に富む画分の抜出速度 580ml/hr
カルシウム塩に富む画分の抜出速度 365ml/hr
循環工程の流速 675ml/hr
供給−抜出し工程 8.9分
循環工程 11.1分
4回の工程の反復により最初の状態に復帰するまでの間における弁(バルブ)の開閉は、表−2に示す通りである。表−2中、○は弁の開いた状態、×は閉じた状態を表す。
実施例2
実施例1で用いたのと同じカルシウム塩型陽イオン交換樹脂を338mlづつ充填した4個の充填床を循環路を形成するように連結した装置(図2参照)を用いて、実施例1で用いたのと同じ糖類溶液を固形分濃度55重量%に濃縮したものをカルシウム塩に富む画分、オリゴ糖及びD−キシロースに富む画分、並びにL−アラビノースに富む画分の3つに分画した(表−3)。1サイクルの操作条件は下記の通りであった。
第1工程:No.1充填床に糖類溶液を供給し、No.4充填床からオリゴ糖およびD−キシロースに富む画分を抜出す。 7.6分
第2工程:No.3充填床に水を供給し、No.4充填床からオリゴ糖およびD−キシロースに富む画分を抜出す。 7.1分
第3工程:液体の供給−抜出しを行わずに、内部の液体を循環的に移動させる。 11.6分
第4工程:No.1充填床に水を供給し、No.4充填床からL−アラビノースに富む画分を抜出す。 17.8分
第5工程:No.1充填床に水を供給し、No.4充填床からカルシウム塩(灰分)に富む画分を抜出す。 17.8分
第6工程:液体の供給−抜出しを行わずに、内部の液体を循環的に移動させる。 4.4分
また、各液の供給流速及び循環ポンプの流速は、675ml/hrであった。
実施例1で用いたのと同じカルシウム塩型陽イオン交換樹脂を338mlづつ充填した4個の充填床を循環路を形成するように連結した装置(図2参照)を用いて、実施例1で用いたのと同じ糖類溶液を固形分濃度55重量%に濃縮したものをカルシウム塩に富む画分、オリゴ糖及びD−キシロースに富む画分、並びにL−アラビノースに富む画分の3つに分画した(表−3)。1サイクルの操作条件は下記の通りであった。
第1工程:No.1充填床に糖類溶液を供給し、No.4充填床からオリゴ糖およびD−キシロースに富む画分を抜出す。 7.6分
第2工程:No.3充填床に水を供給し、No.4充填床からオリゴ糖およびD−キシロースに富む画分を抜出す。 7.1分
第3工程:液体の供給−抜出しを行わずに、内部の液体を循環的に移動させる。 11.6分
第4工程:No.1充填床に水を供給し、No.4充填床からL−アラビノースに富む画分を抜出す。 17.8分
第5工程:No.1充填床に水を供給し、No.4充填床からカルシウム塩(灰分)に富む画分を抜出す。 17.8分
第6工程:液体の供給−抜出しを行わずに、内部の液体を循環的に移動させる。 4.4分
また、各液の供給流速及び循環ポンプの流速は、675ml/hrであった。
W:水の供給管
F:原料溶液の供給管
A:L−アラビノース画分の抜出管
L:カルシウム塩画分の抜出管
X:オリゴ糖及びD−キシロース画分の抜出管
S:糖類溶液の抜出管
W1〜W2:バルブ
F1〜F4:バルブ
L1〜L4:バルブ
A1〜A4:バルブ
R1〜R4:バルブ
F:原料溶液の供給管
A:L−アラビノース画分の抜出管
L:カルシウム塩画分の抜出管
X:オリゴ糖及びD−キシロース画分の抜出管
S:糖類溶液の抜出管
W1〜W2:バルブ
F1〜F4:バルブ
L1〜L4:バルブ
A1〜A4:バルブ
R1〜R4:バルブ
Claims (11)
- 糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含有する糖類溶液を、カルシウム型陽イオン交換樹脂を分離剤とするクロマトグラフィーにより、カルシウム塩に富む画分と糖類に富む少なくとも一つの画分とに分画することを特徴とする糖類溶液の脱塩方法。
- 植物組織を、カルシウムと難溶性塩を形成する酸で加水分解し、生成液をカルシウム化合物で中和した後不溶物を除去して得た、糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含有する糖類溶液を、カルシウム型陽イオン交換樹脂を分離剤とするクロマトグラィーにより、カルシウム塩に富む画分と糖類に富む画分との少なくとも2つに分画することを特徴とする糖類溶液の脱塩方法。
- クロマトグラフィーを、分離剤が充填されており、かつ液体が内部を循環的に移動し得るようになっている充填床に、糖類溶液と溶離剤としての水とを供給し、同時に床内からカルシウム塩に富む画分と、糖類に富む画分とを抜出し、かつこれらの供給口及び抜出口を間欠的に下流のそれに切り替えるいわゆる擬似移動床方式により行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 糖類溶液中のカルシウムの70重量%以上を、カルシウム塩に富む画分として抜出すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
- 糖類溶液中の糖類の80重量%以上を、糖類に富む画分として抜出すことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
- 糖類溶液に含有される糖類が、L−アラビノース、D−キシロース及びオリゴ糖を主体とするものであることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の方法。
- 植物組織を、カルシウムと難溶性塩を形成する酸で加水分解し、生成液をカルシウム化合物で中和した後不溶物を除去して得た、L−アラビノース、D−キシロース及びオリゴ糖を主体とする糖類と、糖類に対して0.1重量%以上のカルシウムを含有する糖類溶液を、カルシウム型陽イオン交換樹脂が充填されており、前端と後端とが液体流路で連結されていて、液体が床内を循環的に移動し得るようになっている充填床を用いて、少なくとも下記の4工程からなるサイクルを反復するクロマトグラフィーにより、カルシウム塩に富む画分、D−キシロース及びオリゴ糖に富む画分、並びにL−アラビノースに富む画分の少なくとも3つに分画することを特徴とする方法。
(1)充填床の前端から糖類溶液を供給しつつ充填床の後端からD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を抜出す第1工程、
(2)充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに床内の液体を循環的に移動させることにより、オリゴ糖、D−キシロース、及びL−アラビノースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第2工程、
(3)充填床の前端から水を供給しつつ充填床の後端からL−アラビノースに富む画分及びカルシウム塩に富む画分を、この順序で抜出す第3工程、
(4)充填床への液体の供給及び充填床からの液体の抜出しを行わずに床内の液体を循環的に移動させることにより、カルシウム塩、オリゴ糖及びD−キシロースが混在する帯域を充填床の前端に移動させる第4工程。 - 第1工程と第2工程の間で、充填床の中間部から水を供給しつつ充填床の後端からD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分を抜出す工程を行うことを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 糖類溶液中のカルシウムの70重量%以上を、カルシウム塩に富む画分として抜出すことを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。
- 糖類溶液中のD−キシロース及びオリゴ糖の合計の50重量%以上をD−キシロース及びオリゴ糖に富む画分として、L−アラビノースの70重量%以上をL−アラビノースに富む画分として、それぞれ抜出すことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の方法。
- 糖類溶液中の糖類が、10〜80重量%のオリゴ糖、2〜30重量%のD−キシロース、及び5〜80重量%のL−アラビノースを含むものであることを特徴とする請求項2乃至10のいずれかに記載の方法。
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---|---|---|---|---|
WO2013011566A1 (ja) | 2011-07-19 | 2013-01-24 | 日本甜菜製糖株式会社 | イヌリンの製造方法 |
CN103012506A (zh) * | 2012-09-07 | 2013-04-03 | 山东绿健生物技术有限公司 | 从木糖母液中提取结晶木糖和阿拉伯糖的节能工艺 |
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2004
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WO2013011566A1 (ja) | 2011-07-19 | 2013-01-24 | 日本甜菜製糖株式会社 | イヌリンの製造方法 |
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