JP2005197824A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 当該画像形成装置によって形成される文書の複製をより低コストで防止し得、もって機密保持ないしは秘密管理をより好適に行いうる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、前記画像データはウォータマーク(W)を含み、前記ウォータマークは前記画像形成の行われた前記用紙の配布先を識別するための識別記号(特に、図中符号“WN”参照)を含む。
【選択図】 図4
【解決手段】 画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、前記画像データはウォータマーク(W)を含み、前記ウォータマークは前記画像形成の行われた前記用紙の配布先を識別するための識別記号(特に、図中符号“WN”参照)を含む。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えばコピー機、ファクシミリ機及びプリンタ、或いはこれらの機能を併せ持ついわゆる複合機等の画像形成装置の技術分野に属する。
従来、上述のような画像形成装置では、コピーあるいは印刷された文書の機密性が高く、それを秘匿しておきたいという要請のもと、当該文書の更なる複製を防ぐための様々な技術(以下、「複製防止技術」ということがある。)が開示されている。かかる複製防止技術は、例えば特許文献1乃至4に開示されているようなものが知られている。特許文献1では、パターン画像を所定の間隔で2次元状に配列することにより表される制御情報を利用する複製防止技術が開示されている。特許文献2では、読取画像に含まれる禁止情報及び条件情報の検出の有無等に応じて複製を防止する複製防止技術が開示されている。特許文献3では、偽造防止パターンを利用する複製防止技術が開示されている。
特開平2003−283790号公報
特開平2003−280469号公報
特開平2003−263084号公報
しかしながら、従来における画像形成装置には次のような問題点がある。すなわち、前記の特許文献1乃至3のいずれにしても、複製されることを防止したい文書が画像読取にかけられた際に制御情報、条件情報、あるいは偽造防止パターン等が機能して、当該文書の複製が防止されるようになっているが、このような形態においては、これら制御情報、条件情報、あるいは偽造防止パターンはユーザにとって必ずしも判読可能であるとは限らない点が問題である。これでは、場合によっては、当該文書が機密扱いになっているかどうかさえ、ユーザには判らないということにもなりかねない。また、画像読取時に複製を防止するということは、画像形成装置の側にもそれに対応する能力ないしは機能が予め備えられていなければならないことを意味する。したがって、要請される装置構成が複雑になり、高コスト化を招くという問題点もある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、当該画像形成装置によって形成される文書の複製をより低コストで防止し得、もって機密保持ないしは秘密管理をより好適に行いうる画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明の画像形成装置は、上記課題を解決するため、画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、前記画像データはウォータマークを含み、前記ウォータマークは前記画像形成の行われた前記用紙の配布先を識別するための識別記号を含む。
本発明の画像形成装置によれば、まず、画像データに基づいて用紙上に画像形成を行うことができる。ここで「画像データ」とは「画像情報」に基づいて作成されるが、この「画像情報」とは、例えば当該画像形成装置に付設され得るスキャナ部から読み取られた原稿面上の画像、或いは当該画像形成装置に接続されたパソコン等のユーザ端末から送信された画像、或いは更に、当該画像形成装置に搭載され得るファクシミリ機能によって外部から送信されてきた画像等を構成するために必要な情報をいう。画像データは、かかる画像情報を、画像形成装置における画像形成に使用するために適した形に加工したものである。なお、「画像」とは、文書、図画などのあらゆる象形を含む。
ここで本発明では特に、前記の画像データにウォータマークが含まれる。そして、このウォータマークには画像形成の行われた用紙の配布先を識別するための識別記号が含まれているのである。すなわち、用紙上には、本来形成すべき文書・図画等の画像本体と、識別記号を含むウォータマークとが併せて形成されるということになる。これによると、当該用紙の正当な利用者が一体誰であるのかは、当該識別記号をみれば一目瞭然ということになる。ここで識別記号として例えば配布先である使用者の名前を用いれば特に、当該用紙とその正当な使用者との間には1対1の対応をとることができることになる。
このようであると、用紙上に形成された識別記号が指し示す者(あるいは、組織等を含む。以下同じ。)とは全く関係のない他の者にとってみれば、かかる用紙を複製しこれを利用しようとするインセンティブは湧いてこない。なぜなら、当該他の者と前記識別記号が指し示す者(とりわけ該識別記号が、前記のように個人名を含む場合、当該指し示す者が誰であるかは極めて明瞭になる。)との間には明らかに齟齬が生じるからであり、したがって当該他の者は当該用紙を大っぴらには使用し得ない立場に追い込まれるからである。
以上説明したように、本発明によれば、画像形成を行った用紙の複製等が極めて困難となることにより、文書等の機密保持ないしは秘密管理を極めて有効に行いうる。しかも、本発明では、かかる効果は実質的にウォータマークが識別記号を含んでいることのみによって実現され、従来のように画像形成装置自体に例えば偽造防止パターンの読み込み及び認識機能を搭載する等の特別な措置を施す必要がない。よって、本発明では、上述の機密保持ないしは秘密管理を好適に行えるという効果を得うるにもかかわらず、それを極めて低コストで実現できるのである。
本発明のこのような作用及び効果その他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施の形態について図1を参照しつつ説明する。ここに図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
図1において、画像形成装置は、制御部1、プリンタ部2、記憶装置3、ファックスインターフェイス(以下、「FAX I/F」という。)4、ネットワークI/F5、スキャナ部6及び操作部7から構成されている。
このうちプリンタ部2は、例えばパソコン80から送られた、或いはスキャナ部6により読み取られ、更にはFAX I/F4により受信されるなどした画像情報に基づいて構成された画像データ、更には該画像データを基礎として設定された印刷ジョブを処理する。なお、印刷ジョブの処理とは、主として、プリンタ部2に予め蓄積された用紙等に、前記画像データに基づく文字・図画等を印刷することをいう。本実施形態においては特に、前記画像データがいわゆるウォータマークを含み得るようになっており、プリンタ部2は用紙等に当該ウォータマークを印刷することが可能となっている。ここでウォータマークとは「透かし」を意味しており、より詳細には、文字・図画本体の背景に当該文字・図画本体の判読にとって邪魔にならないように印刷される文字あるいは図画のことをいう。ウォータマークが文字を含む場合には、具体的には例えば、「社外秘」、「極秘」、あるいは「CONFIDENTIAL」等がその内容とされる(後述する図4参照)。
記憶装置3は、実行予定、或いは実行中の印刷ジョブや、エラーの発生した印刷ジョブ等を記憶する。本実施形態においては特に、記憶装置3は所定のパスワードを記憶している。後述するウォータマーク形成処理を利用し得るかどうかは、このパスワードを知っているかどうかにかかっている。この点については、後に図2を参照しながら改めて述べることとする。また、当該記憶装置3は、配布先データを記憶している。ここで配布先データとは、プリンタ部2により印刷された文書の配布先を指定するための情報、具体的には例えば、当該配布先である個人の名前、当該個人が所属する所属名、当該個人について付された管理番号(社員番号、学生番号等)、当該配布先である部署、部門等の組織名等々を含む。この配布先データ、あるいはその利用のされ方については、後に図4を参照しながら改めて述べることとする。
FAX I/F4は、図示しないネットワーク外の機器と電話回線を介して接続され、FAX機能により画像情報の送受信を行う。ネットワークI/F5は、ネットワークに接続され、ネットワーク内でデータの送受信を行う。例えば、前記パソコン80から送られてくる画像情報は、このネットワークI/F5を介して画像形成装置内に取り込まれる。スキャナ部6は、図示しないプラテン、光源部、CCDカメラ等を備え、前記プラテン上に載置された原稿面をスキャンして画像情報を読み取る。操作部7は、ユーザが当該画像形成装置に対して各種の指令を送信するためのユーザインターフェイスである。
そして、制御部1は、前記の各要素を通じて画像形成装置全体を制御する。また、制御部1は、制御指令を行うCPU、制御プログラム等が格納されたROM、一時的な記憶場所のRAM、不揮発データを格納するNVRAMから構成されている。
以上のような構成となる本実施形態の画像形成装置は、例えば図2乃至図4に示すように運用され、その結果、以下に記すような作用効果が奏されることになる。ここに図2は、本実施形態の画像形成装置における、ウォータマークの形成処理を含む画像形成処理の流れを示すフローチャートである。また、図3は、図2のステップS18の配布先選択の際に利用される配布先選択画面の表示例を示す説明図であり、図4は、図2のステップS22のウォータマーク形成処理を含む画像形成処理の例を示す説明図である。
図2においてまず、ウォータマーク形成機能が“ON”とされる(図2のステップS10)。このウォータマーク形成機能の設定(当該機能をONとするかOFFとするかの設定)は、例えば前記の操作部7を介して実施可能なように構成しておくことができるし、あるいは前記パソコン80から設定信号の送信の有無に応じて実施可能なように構成しておくこともできる。なお、本実施形態においては、パソコン80から送られてきた画像情報がネットワークI/F5を介して画像形成装置に取り込まれ、該画像形成装置が当該画像情報に基づいて画像形成処理を実施する場合を例とした説明を行うこととする。したがって、本実施形態において、ステップS10におけるウォータマーク形成機能の“ON”設定は、パソコン80からその旨の信号が送られてくることによって実現され得る。
次に、ユーザはパソコン80上でパスワードを入力する(図2のステップS12)。これに続いて、画像形成装置とパソコン80との間で双方向通信が行われ、前記で入力されたパスワードが、記憶装置3に予め登録されているパスワードと一致するかどうかの確認がとられる(図2のステップS14)。そして、入力されたパスワードと登録されているパスワードが一致していない場合(即ち、パスワードが正しくない場合)には、当該の処理を終了する(図2のステップS16;NOからENDへ)。このように、本実施形態では、予め登録されているパスワードを知っている者しか、本実施形態に係るウォータマーク形成機能を利用した画像形成処理を行い得ないようになっている。これにより、ウォータマーク形成機能を利用した画像形成がむやみやたらに実行されることを未然に防止することができ、後述する機密保持ないしは秘密管理を好適に行うという作用効果をより確実に享受することができる。
一方、ステップS12で入力されたパスワードが予め登録されているパスワードと一致する(即ち、パスワードが正しい場合)場合には、画像形成装置とパソコン80との間で双方向通信が行われ、記憶装置3に予め蓄えられている配布先データがパソコン80の上に読み出され、ユーザがその参照を行う(図2のステップS16;YESからステップS18へ)。ここで配布先データとは、既に述べたように当該配布先である個人の名前、当該個人が所属する所属名、当該個人について付された管理番号等を含む。本実施形態では、パソコン80の画面上で例えば図3に示すような表示が行われる。ユーザは、このような画面を利用して所望の配布先を選択する(図2のステップS20)。このように、配布先の選択を配布先データの中から行えるようにしておけば、ユーザの利便性を高めることができる。なお、ステップS20においては、一時に複数の配布先を選択することができることはいうまでもない。また、実際の選択方法は、よく知られているようにマウス及びポインタを利用した方法を採用してもよいし(図3には符号Xにより画面上を移動可能な「ポインタ」について図示した。)、その他種々の方法を採用することが可能である。ちなみに、図3においては、第1行目と第3行目の配布先データが配布先として選択されたことがハッチングがかけられることによって表されている。
次に、ウォータマーク形成処理を含む画像形成処理を実施する(図2のステップS22)。ここでウォータマークとは、既に述べたように文字・図画本体の背景に当該文字・図画本体の判読にとって邪魔にならないように印刷される文字あるいは図画のことをいう。具体的には例えば図4(a)又は(b)に示すようになり、これらの図では、用紙P1又はP2上に、本来形成されるべき画像本体、即ち文字L及び図画Kに加えて、これらの判読が不能とならないように「社外秘」という文字をその内容として含むウォータマークW(図4中、符号WN,WB及びWDで示されるウォータマークを含む。以下同じ。)が形成されている例が示されている。
ここで本実施形態において特徴的なのは、ウォータマークWの内容が、前記のステップS20において複数存在する配布先データの中から選択された配布先に基づいて構成されていることである。すなわち、本実施形態では特に、図3に示した「氏名」をその内容とするウォータマークWNが用紙P上に形成されるようになっており、具体的には、図4(a)においては用紙P1上には「高田茂」という個人名がウォータマークWNの一部を構成するものとして印刷され、図4(b)においては用紙P2上には「田中雪子」という個人名が印刷されていることが示されている。また、これらの図では、各人の所属部課の名称もまたウォータマークWの一部を構成するものとして印刷されている(図4の符号“WB”参照)ことがわかり(図3参照。)、更には、当該用紙P1及びP2の印刷年月日もウォータマークWの一部を構成するものとして印刷されるようになっている(図4の符号“WD”参照)。このようなウォータマーク形成処理の結果、これら用紙P1及びP2それぞれの正当な利用者が一体誰であるのかが、当該用紙P1及びP2に接する者にとって一目瞭然という状態が現出されることになる。
以上のような処理が実施されることにより、次のような効果が得られる。すなわち、本実施形態においては、配布先データの中から選択された配布先に基づいてウォータマークWの内容が決定される。言い換えると、画像本体が形成された用紙上には、当該用紙の配布先を識別するための識別記号(図4においては特に、符号“WN”参照)が、ウォータマークWの全部又は一部を構成するものとして形成されるということができる。これによると、前述のように、当該用紙の正当な利用者が一体誰であるのかが当該用紙に接する者にとって一目瞭然ということになる(本実施形態では特に、用紙P1及びP2それぞれとその使用者との1対1対応がとられるということになる。)。したがって、当該識別記号が指し示す者とは全く関係のない他の者にとってみれば、かかる用紙を複製しこれを利用しようとするインセンティブは湧いてこないことになる。なぜなら、当該他の者と前記識別記号が指し示す者(図4では、所属部課名、とりわけ個人名によって当該指し示す者が誰であるかが極めて明瞭である。)との間には明らかに齟齬が生じるからであり、したがって当該他の者は当該用紙を大っぴらには使用し得ない立場に追い込まれるからである。
このように本実施形態によれば、画像形成を行った用紙の複製等が極めて困難となることにより、文書等の機密保持ないしは秘密管理を極めて有効に行いうる。しかも、本実施形態では、かかる効果は実質的にウォータマークWが識別記号を含んでいることのみによって実現されている。つまり、本実施形態では、従来のように画像形成装置自体に例えば偽造防止パターンの読み込み及び認識機能を搭載する等の特別な措置を施す必要がないにもかかわらず、前述の効果を極めて効果的に享受できるのである。このことから、本実施形態では機密保持ないしは秘密管理を極めて有効に行いうるにもかかわらず、それを極めて低コストで実現できるのである。
また、本実施形態では、ウォータマークWに含まれる識別記号の内容が、配布先データから選択された配布先(図4のステップS20)に基づいて自動的に構成されることが特徴的である。すなわち、本実施形態によれば、識別記号の内容を決定するために特別な設定処理ないしは入力処理等が必要とされないのに加えて、従来においては、同一内容の文書を何部印刷すべきか(即ち、配布先を幾つにすべきか)に係る設定は基本的に手動で行わなければならなかったことを鑑みるに、本実施形態では、かかる部数設定もまた半自動的に行われることになるからである。このように、本実施形態では、この点についてもユーザの利便性が高められているのである。
さらに、本実施形態においては特に、図4に示したように、ウォータマークWは用紙Pの全面を覆うように形成するようになっている。これによれば、当該用紙Pを複製することは殆ど不可能である。なぜなら、どの部分を複製するにしても、その複製された文書の中には、もともと存在したウォータマークWが入り込んでしまうからである。このように、ウォータマークWを全面に印刷することによれば、前記にもまして、より確実に複製を防止することができることになる。
なお、上記実施形態においては、本発明にいう「識別記号」に該当するものとしては、個人名を表すウォータマークWN及び所属部課名を表すウォータマークWBが含まれるのは勿論、それに印刷日付を表すウォータマークWDも含まれると考えることができる。なぜなら、当該文書の印刷された日付を確認すれば、当該文書が必要とされた背景、あるいは当該文書が必要とされた会議の開催日程等その他の情報から、その配布先がどこであったかをある程度識別することができるからである。このように、本発明にいう「配布先を識別するための識別記号」は、比較的広く解釈されるべきである。もっとも、「識別記号」に個人名が含まれる場合が、本発明の効果を得る上で、最も有効なケースの一つと考えられることに疑いはない。
また、上記実施形態においては、図2のステップS12,14及び16において使用されるパスワードの“個数”について特に言及しなかったが、本発明は、これについて特にこだわりを有するものではない。すなわち、有効なパスワードを1個のみとし、且つ、このパスワードを知っているのは管理者のみとすることにより、前記のウォータマーク形成処理を実行しえるのは、当該管理者のみとすることができる。これによれば秘密管理を最も厳格に実現することができる。また、このような管理者のみが知っているパスワード(以下、「管理者用パスワード」という。)に加えて、ウォータマーク形成機能の利用を許可するユーザに対して個別に前記管理者用パスワードとは別のパスワードを使用可能としておくのでもよい。このようにしておけば、複数のユーザがウォータマーク形成機能を利用することができ、その利便性が高まる。といって、あらゆるユーザに無制限にウォータマーク形成機能の利用を許可するわけではないので、秘密管理上大きな問題が生じるわけではない。
さらに、上記実施形態においては、パソコン80からウォータマーク形成機能の設定を行い(図2のステップS10)、パスワードを入力する(図2のステップS12)形態について説明したが、本発明は、かかる形態に限定されるものではない。例えば、画像形成装置の前に立つユーザが、操作部7を介してウォータマーク形成機能の設定、パスワードの入力を行ってもよいし、あるいは場合によってはファクシミリ送信でそれを実現するようにしてもよい。
加えて、上記実施形態では、ウォータマークWの全部又は一部を構成する文字のフォントについて特に言及しなかったが、本発明は、これについて特にこだわりを有するものではない。すなわち、当該フォントとしては、図4に示したようにゴシック体を利用してもよいし、明朝体その他の各種の態様のフォントを用いてよい。この場合、例えばある特定の種類の一連の文書を印刷する場合においては、それに対応した特定のフォントを利用するなどということにしておけば、画像形成が行われた用紙の識別力はより高まることになるから、前述の作用効果をより確実に享受できることになると考えられる。
加えて更に、本発明においては、上記実施形態で述べた最後の処理(図2のステップS22)に続けて、次のような処理を実施しておくとよい。すなわち、前記のようにウォータマーク形成処理を含む画像形成処理を実施した後には、この画像形成処理に係る画像データ、即ち画像本体及びウォータマークの双方を含む画像データを記憶装置3に逐次蓄えていくようにしておくとよい(この場合、当該記憶装置3は、本発明にいう「第1記憶手段」及び「第2記憶手段」を兼ねる。また、この場合においては、記憶装置3における容量の有効利用のため、当該画像データの古いものから順に逐次消去しておくようにしておくのでもよい。)。このようにしておけば、ウォータマーク形成処理を含む画像形成処理を行った用紙の上に展開された画像本体の内容及びウォータマークの内容を、例えばパソコン80の上で確認、あるいは再現することができる。したがって、当該用紙が例えば不正に利用されたような場合において、管理者等は、当該用紙の前記各内容を確認することによって、その不正の発見をより確実になしうることになる。また、当初に付されたウォータマーク付きのいわば原始的な文書をいつでも再現できるから、当該用紙につきより多くの部数が必要になったなどという場合により好適に対応することができる。さらに、前記のような記憶処理を実施すれば、課金処理等もより容易に行えて便利である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像形成装置もまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…制御部
2…プリンタ部
3…記憶装置
4…FAX I/F
5…ネットワークI/F
6…スキャナ部
7…操作部
80…パソコン
P1、P2…用紙
2…プリンタ部
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4…FAX I/F
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6…スキャナ部
7…操作部
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Claims (5)
- 画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う画像形成装置であって、
前記画像データはウォータマークを含み、前記ウォータマークは前記画像形成の行われた前記用紙の配布先を識別するための識別記号を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記配布先を指定するための配布先データを記憶する第1記憶手段と、
前記第1記憶手段に記憶されている前記配布先データの中から前記配布先を選択する選択手段とを更に備えてなり、
前記識別記号の内容は、前記選択手段によって選択された配布先に基づいて構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記ウォータマークは前記用紙の全面を覆うように形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記ウォータマーク及び画像本体を含む前記画像データを記憶する第2記憶手段を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記識別記号の内容は、前記配布先である個人の名称を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2003
- 2003-12-26 JP JP2003435593A patent/JP2005197824A/ja active Pending
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