JP2005195888A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小サイズの記録シートを中心に出力し続けた後に大サイズの記録シートを出力しても高画質の画像を出力する画像形成装置及び画像形成方法を提供する。また、消費電力の無駄のない画像形成方法および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 記録シート上にトナー画像を転写させる転写手段と、転写されたトナー画像を記録シート上に定着させる定着手段と、定着された記録シートを所望サイズに切断する定着後切断手段とを備える画像形成装置において、
所望サイズの記録シートを出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力するように制御する制御手段を有する画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、小サイズ画像を出力可能な画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、小サイズ画像も大きなサイズの画像も同様に良好に形成することができる画像形成装置及び画像形成方法に関する。
特開平5-216322号公報 特開平3-130791号公報
従来、フルカラーの電子写真式プリンタを、近年市場導入が盛んなデジタルスチルカメラの出力用として使用する場合が増えつつある。この場合は印画紙と同様の高級感を持たせるために、厚く表面光沢の高いコート紙、アート紙や、表面に透明または白色の熱可塑性樹脂を設けた紙を記録シートとして使用し、画像部だけでなく紙自体の光沢も高くする技術が採用されている。
このような記録シートに出力したカラートナー像を、カラープリンタに一般的に使用されているロール定着器を用いて定着させると、画像光沢は高くなるものの、トナー濃度の高い箇所と低い箇所の境界部に、銀塩写真方式による印画紙にはないトナーの嵩高さに起因する画像段差が目立ち、ユーザからは印画紙写真とは異なるものと認識されてしまう。
そこで、上記特許文献1に開示されている方法では、転写像が形成された記録シートに、ベルトを重ねた後加熱、加圧し、冷却後記録シートをベルトから剥離することで加熱ロール方式よりも更に画像表面の平滑性を高め、より高光沢で均一性の高い高品位画像の出力方式が開示されている。
特許文献1に開示されている定着装置を用いた画像形成装置の一例に基づき、従来技術のポイントを説明する。
図12において、まず矢印方向に回転する感光体134を帯電器135で一様に帯電した後、画像情報に応じて色分解、変調された光ビームを光ビーム露光装置136により感光体134上に照射し、各色に対応した静電潜像を形成する。感光体134の近傍には、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナーが収められた現像器133Y、133M、133C、133Kがロータリー現像装置として配置され、各色に対応した静電潜像を順次現像し、単色トナー像を形成する。この単色トナー像は、1次転写ロール137により静電的に中間転写ベルト140に順次転写され、4回これを繰り返すことで、中間転写ベルト140上にカラー(多色)のトナー像が形成される。
次に、異種サイズの記録シート131a〜131cが複数のトレイに装填されたペーパートレイ130から、画像情報に応じたサイズの記録シートが送り出され、2次転写ロール143と対向ロール142で形成される転写電界により中間転写ベルト140上のトナー像を記録シート131上に転写させる。そして、未定着のトナー像が形成された記録シート131は、トランスポート132を経由してベルト式定着器121で定着され、排紙ロール146を通って排紙トレイ145に排紙させられる。以上の一連の工程で写真調の光沢を有するカラー画像が得られる。
ここで、ベルト式定着器121の動作について説明する。未定着のトナー像が形成された記録シート131は、定着ロール126と加圧ロール122で構成される圧接部(定着ニップ)128において、トナー像と定着ベルト125が密着した状態で加熱・加圧される。定着ニップを抜け出た後、両者は密着されたまま搬送され、トナーの凝集力がベルトとの付着力を上回るまで固化された後剥離ロール127との接点で剥離する。このためトナー像が、平滑な定着ベルト125の表面にならった形で固化するので、定着後の記録シート表面全体の平滑性が非常に高く、光沢が均一で高光沢な画像が得られる。さらに、記録シート131としてその表面に透明樹脂層を設けた用紙を使用し、定着ニップ128においてトナー像と共に透明樹脂層を定着ベルト125に密着させたまま溶融し、両者が固化した後分離させることで、画像面全体が平滑なベルト表面に倣い、印画紙写真のような高品位な画像を出力することができる。
しかしながら、これらの特許文献1、2に開示されている技術には、次のような技術的課題が存在する。
第一に、小サイズ画像のプリント出力が継続した後に大サイズ画像をプリント出力する際、その画像品質が低下してしまうという技術的課題が存在する。一般的に普及している写真のサイズは、その大半がL版サイズ(89×127mm)、DSCサイズ(89×117mm)、ハガキサイズ(100×148mm)、KGサイズ(102×152mm)などの、A6サイズ以下の小サイズ画像であり、六つ切り、四つ切り、A4、A3等の大サイズの写真画像を出力するのはまれである。これは、大サイズでプリントすると、一枚当たりの価格が高くなるのと同時に、保存のためのスペースを大きく取り、拡大時に画質が低下する不具合のためであると考えられる。特に一度に数十枚以上プリントする場合は、小サイズ画像のみがプリントされることが多い。
そこで、図12に示す装置でA6サイズのカット紙を使用して、L版サイズの大きさの画像を連続して数百枚出力させた後、A4サイズの記録シートを横送りで搬送し、大サイズの画像を出力させてみた。その結果、図13(b)に示すようA6サイズのカット紙の通過領域に相当する部分153と、非通過領域154のトナーの転写効率に差が出て、濃度むらとなって現れるいわゆる履歴現象が発生した。この原因は、図13(a)に示すように、A6サイズのカット紙のみ出力し続けると、中間転写ベルト140は、A6サイズのカット紙の通過領域151だけが記録シートあるいはその上のトナー像に接触し続けることになり、付着物の堆積、あるいは電気抵抗の変化により、両領域の間に特性の差異が発生したものと考えられる。同様に、感光体134についてもL版サイズ画像領域と、非画像領域で何らかの差が発生していることも考えられる。
さらに、図14 (c)に示すように、定着後の記録シート131に帯状にグロス低下部150が発生することも判明した。これは、定着ベルト125のA6サイズの記録シートの進行方向と平行な両端部に相当する部分に帯状の白濁149が発生し、その形状が記録シートに転移したためである。この白濁の原因は、L版サイズの記録シートの両端部から紙粉などの記録シートの構成物や、トナーの外添剤,ワックス等の成分などが定着中に定着ベルト125に転移、堆積するが、L版サイズの記録シートしか出力しなかったため、それらの付着物がクリーニングされずに熱の影響で変質固化したものと考えられる。
また、記録シート131のL版サイズ非通過領域155に相当する部分にほこり、ゴミ等が付着し、見苦しい物となることもわかった。特に、特許文献1に開示された技術のように透明樹脂層が表面にある記録シートや、特許文献2に開示された技術のように透明トナーを用いて画像面全体を高光沢にした場合は、少々のほこり等の付着でも非常に目立ってしまう。これは、L版サイズの記録シートの通紙域は、定着中にほこり等が付着しても記録シート自身がクリーナーの役目をして、微量な間にクリーニングされることになるが、非通紙域は記録シートと接触しないために、ほこり等が堆積してしまう。これを回避するために、粘着性を有する部材でほこり等をクリーニングする方法も考えられるが、クリーニングするにつれその表面がほこり等で覆われ、クリーニング能力が急速に低下する不都合が生じてしまう。
第二に、小サイズ画像の出力が継続すると、電力の利用効率が低下してしまうという課題が存在する。図12に示すようなベルト式定着器121では、記録シートの大きさにかかわらず、ベルト面全体を加熱させる仕組みになっている。よって、小サイズの記録シートばかりを定着させると、定着には使用しない小サイズ記録シートの非通紙域のベルトまで加熱し続けることになり、消費電力の無駄が生じてしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その一の目的は、小サイズの記録シートを中心に出力し続けた後に大サイズの記録シートを出力しても高画質の画像を出力する画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。また、他の目的は、消費電力の無駄のない画像形成方法および画像形成装置を提供することである。
本発明は、次のような構成の画像形成装置である。つまり、記録シート上にトナー画像を転写させる転写手段と、転写されたトナー画像を記録シート上に定着させる定着手段と、定着された記録シートを所望サイズに切断する定着後切断手段とを備える画像形成装置において、所望サイズの記録シートを出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力するように制御する制御手段を有する画像形成装置である。ここで、前記第一の記録シートの搬送方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができないものでもよい。また、前記制御手段は、前記所望サイズの記録シート上に、当該所望サイズよりも大きいサイズのトナー画像が転写、定着されるように制御可能とすることもできる。
また前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シートにトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する第一モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第一記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第二モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御することもできる。また、前記制御手段は、前記第二モードにおいて、前記第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力することもできる。さらに、前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モードと第二モードとの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択することもできる。
また前記制御手段は、前記第一モードと、前記第二モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第二記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第三モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御することができる。前記制御手段は、前記第三モードにおいて、前記第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力することができる。また、前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モード、第二モード、第三モードの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択し、第二モードを第三モードよりも優先して選択することができる。
ここで、前記第一記録シートは、搬送方向に並行な辺を短辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、搬送方向に並行な辺を長辺とする長方形のものを採用することができる。また、前記第一記録シートは、記録シートの搬送方向と直交する方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保するものを採用することが出来る。
また、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、前記第一の記録シートは、当該ロール記録シートを切断して得られる画像形成装置とすることもできる。また、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、前記第一の記録シート、第二の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる画像形成装置とすることもできる。さらに、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、前記第一の記録シート、第二の記録シート、第三の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる画像形成装置とすることもできる。
ここで、前記第一、第二、第三記録シートの少なくとも一は、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を長辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を短辺とする長方形のものを採用することができる。また、前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保するものを採用することができる。
また、前記ロール記録シートの巻き方向に直交する方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができないものを採用することができる。また、前記ロール記録シートの巻き方向は、前記第一記録シートの搬送方向と直交するものを採用することもできる。
また、前記第一記録シートの搬送方向に並行な両端部が通過する両端領域は、当該第一記録シート以外の記録シートに含まれないものとすることができる、又は、第一記録シート以外の記録シート上の画像部が通過する画像領域に含まれないものとすることもできる。
また、前記定着手段は、第一定着ロールと、第二定着ロールと、少なくともこれら第一定着ロール及び第二定着ロールに張架される無端定着ベルトと、当該無端定着ベルトを挟んで当該第一定着ロールと圧接する第三定着ロールとを備え、当該第一定着ロールと当該第三定着ロールとの圧接部において記録シートのトナー画像側を無端定着ベルトに密着させ、当該第二定着ロール部において記録シートを当該無端定着ベルトから剥離するものとすることもできる。
また本発明は、次のような画像形成方法である。つまり、記録シート上にトナー画像を転写させる転写工程と、転写されたトナー画像を記録シート上に定着させる定着工程と、定着された記録シートを所望サイズに切断する定着後切断工程とを備える画像形成方法において、所望サイズの記録シートを出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する画像形成方法である。
ここで、前記第一の記録シートの搬送方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができないものを採用することができる。また前記所望サイズの記録シート上に、当該所望サイズよりも大きいサイズのトナー画像が転写、定着されてもよい。
また、前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シートにトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する第一モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第一記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第二モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力することもできる。また、前記第二モードにおいて、前記第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力することもできる。さらに、前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モードと第二モードとの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択することもできる。
また、前記第一モードと、前記第二モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第二記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第三モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御することができる。また、前記第三モードにおいて、前記第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力することができる。さらに、前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モード、第二モード、第三モードの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択し、第二モードを第三モードよりも優先して選択することができる。
ここで、前記第一記録シートは、搬送方向に並行な辺を短辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、搬送方向に並行な辺を長辺とする長方形のものを採用することができる。また、前記第一記録シートは、記録シートの搬送方向と直交する方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保するものを採用することができる。
また、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、前記第一の記録シートは、当該ロール記録シートを切断して得られるものを採用してもよい。また、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、前記第一の記録シート、第二の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られるものを採用してもよい。また、ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、前記第一の記録シート、第二の記録シート、第三の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られるものを採用してもよい。
また、前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を長辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を短辺とする長方形のものを採用してもよい。また、前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保するものでもよい。また、前記ロール記録シートの巻き方向に直交する方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができないものを採用してもよい。さらに、前記ロール記録シートの巻き方向は、前記第一記録シートの搬送方向と直交させることもできる。
また、前記第一記録シートの搬送方向に並行な両端部が通過する両端領域は、当該第一記録シート以外の記録シートが通過する領域に含まれないようにすることもできるし、第一記録シート以外の記録シート上の画像部が通過する画像領域に含まれないようにすることもできる。
また、前記定着工程は、第一定着ロールと、第二定着ロールと、少なくともこれら第一定着ロール及び第二定着ロールに張架される無端定着ベルトと、当該無端定着ベルトを挟んで当該第一定着ロールと圧接する第三定着ロールとを備える定着手段により、当該第一定着ロールと当該第三定着ロールとの圧接部において記録シートのトナー画像側を無端定着ベルトに密着させ、当該第二定着ロール部において記録シートを当該無端定着ベルトから剥離することもできる。
この発明によれば、小サイズの記録シートを中心に出力し続けた後に大サイズの記録シートを出力しても高画質の画像を出力する画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。また、消費電力の無駄のない画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施態様1
図1は、本発明の実施形態1に係る画像形成システム(画像形成装置)の断面概略図である。まず、この画像形成システムの基本的な構成を説明する。この画像形成システムは、パーソナルコンピュータシステム53と、画像読取装置15と、画像形成装置本体10とを備えている。パーソナルコンピュータシステム53は、タッチパネルを備えたディスプレイ装置54、パーソナルコンピュータ本体56とを備えている。パーソナルコンピュータ本体56は、複数のメモリスロット55を備えている。なお、各メモリスロットは、例えば、デジタルカメラ用の記憶媒体の種類に応じて設けられている。
画像形成装置本体10は、画像形成部、中間転写部、シート搬送部、定着部(定着手段)13、定着後シート切断部(定着後切断手段)37により構成されている。画像形成部は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナー画像を形成する画像形成ユニット1Y〜K、露光装置4、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色トナーを保持するトナーカートリッジユニット12Y〜Kを備えている。各画像形成ユニット1は、像担持体としての感光体ドラム2と、その周囲に配設される帯電手段としての帯電ロール3、現像手段としての(二成分)現像装置5、クリーニング手段としてのクリーニング装置7、除電手段として除電ロール8などを備えている。中間転写部は、複数のロール11に張架される無端状の中間転写ベルト9と、その中間転写ベルト9を挟んで各感光体ドラム2Y〜Kに対峙して設けられる一次転写手段としての一次転写ロール6Y〜Kと、二次転写手段としての二次転写ロール(転写手段)31と、中間転写ベルト9を挟みその二次転写ロール(転写手段)31と対峙するバックアップロール(転写手段)30とを備えている。
シート搬送部は、3つのシート収容部18と、各シート収容部から記録シート16を一枚ずつ取り出すピックアップロール17a〜c、搬送ロール対19、レジストロール対、搬送ベルト装置20などを備えている。定着部13内部に熱源33を有する加熱定着ロール(第一定着ロール)21、剥離ロール(第二定着ロール)27、ステアリングロール26、加熱定着ロール21および剥離ロール27とステアリング26に巻き回された定着ベルト(無端定着ベルト)28、定着ベルト28を介して加熱定着ロール21に押圧してニップを形成する加圧ロール(第三定着ロール)22、定着ベルト28の回転方向のニップ下流側にて定着ベルト28を冷却する冷却器25を備えている。
この加熱定着ロール21は、熱伝導性の高い金属製のコアの表面に、PFAチューブ等のフッ素樹脂層からなる離型層を形成し、コア中に、ハロゲンランプなどの加熱源33を備える。そして、温度センサ36で検知される加熱定着ロール21の表面温度が所定の温度になるように加熱し、定着ベルト28とトナー像が形成された記録シート16を加熱するよう構成される。加圧ロール22は、熱伝導性の高い金属製のコアの周囲に、ゴム硬度(JIS-A)が40°程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層を被覆し、さらにその表面にPFAチューブ等のフッ素樹脂層からなる離型層が形成されている。コア中に、ハロゲンランプなどの加熱源24が備えられ、温度センサ35で検知される加圧ロール22の表面温度が所定の温度になるように加熱し、定着時の記録シート16に圧力を印加させると同時に、記録シート16を裏面から加熱させるよう構成される。加熱定着ロール21と加圧ロール22の構成は上述した構成に限定される物ではなく、記録シート16上に形成されたトナー画像を、定着ベルト28を介して記録シート16上に定着できる構成であれば良い。
剥離ロール27は、定着ベルト28から記録シート16を記録シート16自身の剛性により剥離させる原理であり、その外径形状(寸法)は定着ベルト28と記録シート16の付着力、及び定着ベルト28の剥離ロール27への巻き付け角度によって決定される。ステアリングロール26は、定着ベルト28を回転させることにより発生する片寄りによるベルト端部の破損を防止するためのものであり、一方の軸が固定され、他方の軸を図示しない駆動装置により加熱定着ロール21に対して傾かせることで、定着ベルト28が片寄った場合逆方向にベルトの進行方向を変える役割を果たす。冷却器25は、定着ベルト28と密着している記録シート16を冷却するためのものであり、定着ベルト28の内周面で、且つ加熱定着ロール21の下流側、剥離ロール27の上流側に配設され、定着ベルト28の内周面に接触して定着ベルトの熱を吸収する。冷却器25は、加熱定着ロール21と加圧ロール22により溶融させられた記録シート16の表面の透明樹脂層とトナー像を冷却させ、画像表面全体を定着ベルト28表面にならった平滑な状態で固化させることで高光沢なプリントを可能にする。
この際、冷却時の記録シート表面の温度は、使用する透明樹脂とトナーの種類にもよるが、概ね60℃〜80℃であることが望ましい。80℃以上の場合は、ベルトへのトナー及び透明樹脂のオフセットの発生やグロスの低下が起こりやすい。逆に60℃よりも低い場合は、ベルトの温度が低くなり過ぎるため、次の定着の際の定着に要するエネルギーが大きくなり、また、冷却器の大型化につながるので好ましくない。
定着ベルト28は熱硬化型ポリイミド製の無端状フィルム上に、表面が平滑な厚さ5〜80μm程度のシリコーンゴム層、フッ素ゴム層等を被覆したものが用いられる。消費電力の面からはベルトは薄いものが望ましいが、強度的な観点からポリイミド基材は50μm以上であることが望ましい。
図2は、定着後シート切断部37の構成を説明する正面図である。この定着後シート切断部37は、記録シート16の有無を検知する光学式のセンサ44と、二つのロータリー刃が所定間隔でついたシート送りロール43、図示しない機構により記録シート16の搬送方向(図中、X矢印方向)と垂直な方向(図中、Y方向)に位置を変更できるロータリー刃が2個付属したロータリーシャフト39,41と、記録シートの進行方向と垂直な面(X矢印を垂線とする面)を切断するギロチンカッター40と、紙送りロール38a〜cとにより構成されている。なお、シート送りロール43、ロータリーシャフト39、41に取り付けられた二つのロータリー刃の間隔を、それぞれW1、W2、W3とする。
なお、記録シート16としては、基材の片面(表面)に、ポリエステル等からなる熱可塑性樹脂を主成分としたものを、厚さ5〜20μmの範囲で、例えば10μmの厚さに被覆した透明な受像層を設けたものを用いることにより、用紙全面で均一な光沢感が得られる。基材に用いる材料としては、特に限定するものではなく、従来知られている記録媒体の基材材料を任意に選択して用いることができる。ここで、写真調の画像出力の際は、高級感を持たせるために白色度が高く、厚みが150〜250μm程度のものが好適である。熱可塑性樹脂としては、スチレン‐(メタ)アクリル共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、ポリウレタン等を単独あるいは混合した形で使用することができる。中でも、透明性、機械的強度を考慮するとポリエステル樹脂を使用することが好ましい。この透明樹脂を定着時にトナーと同時に溶融させ、トナーを透明樹脂中に埋め込むと同時に画像表面全体を定着ベルト28表面にならわせることで、20度光沢度で70以上の高光沢の画像が得られるため、特にデジタルカメラ写真の出力用として好適である。
次に、この画像形成システムの基本的な動作を説明する。画像形成装置本体10は、複数のデジタルカメラ用記憶メディアのスロット55を備えたパーソナルコンピュータ53から送られてくるカラー画像情報や、図示しないネットワークを通じて送信された画像データ、画像読み取り装置15より読み取られたカラー原稿のカラー画像情報等が入力され、入力された画像情報に対して画像処理が行われる。
各画像形成ユニット1Y〜Kの動作を、画像形成ユニット1Yを代表として説明する。まず感光体ドラム2Yは、帯電バイアスが印加され感光体ドラム2Yととも回転する帯電ロール3Yによりその表面が一様に帯電される。次に露光装置4Yによりイエロー画像に対応するレーザービームによる像露光がなされ、感光体ドラム2Yの表面にはイエロー画像に対応する静電潜像が形成される。このイエロー画像に対応する静電潜像は現像装置5Yによってイエロートナー像となり、一次転写ロール6Yの静電気力によって中間転写ベルト9上に転写される。一次転写後の感光体ドラム2Y上に残留したイエロートナーは、感光体ドラムクリーニング装置7Yよって掻き取られる。感光体ドラム2Yの表面は除電ロール8Yによって除電された後、次の画像形成サイクルのために一様帯電器3Yにより再び帯電される。
多色のカラー画像形成を行なう画像形成システムでは、各画像形成ユニット1Y〜Kの相対的な位置の違いを考慮したタイミングで、上記と同様の画像形成工程が画像形成ユニット1Y〜Kにおいても行われ、中間転写ベルト9上に単色のトナー像が重ね合わされ、最終的にフルカラートナー像が形成される。中間転写ベルト9上に形成されたフルカラートナー像は、所定のタイミングで二次転写位置へと搬送される記録シート上16に、中間転写ベルト9を支持するバックアップロール30と、バックアップロール30に圧接する二次転写ロール31の静電気力によって二次転写される。
ここで、記録シート16は、図1に示すように、画像形成装置本体10内の下部に配置されたシート収容部18から、所定のサイズのものがピックアップロール17、搬送ロール対19などによって給紙される。給紙された記録シート16は、レジストロール19によって所定のタイミングで中間転写ベルト9の二次転写位置まで搬送される。そして、記録シート16には、上述したように、バックアップロール30と二次転写ロール31とによって、中間転写ベルト9上からフルカラートナー像が一括して転写される。
次に、中間転写ベルト9上からフルカラートナー像が転写された記録シート16は、中間転写ベルト9から分離された後、搬送ベルト装置20を経由して二次転写手段の下流側に配設された定着部13へと搬送される。なお、二次転写手段により記録シート16上に転写できなかった中間転写ベルト9上の残トナーは、そのまま中間転写ベルト9上に付着した状態で中間転写ベルトクリーニング装置14まで搬送され、クリーニング装置14により、中間転写ベルト9上から除去され次の画像形成に備える。
この定着部13では熱及び圧力の作用でトナー像が記録シート16上に定着される。すなわち、フルカラートナー像を担持した記録シート16は、トナー画像が定着ベルト28と接するようにニップ部に搬送されて加熱および加圧され、冷却器25で定着ベルト28および記録シート16が冷却されたのちに、定着ベルト28と記録シート16を剥離する。そして、定着後の記録シートをカッター装置37により、画像間あるいは、画像の余白部をカットし、排紙トレー42に排紙する(その詳細は後述する)。
ここで、定着後の画像を高光沢化するためにベルト式の定着器と透明樹脂層を設けた記録シートの例について説明したが、シートに透明樹脂層を設けずに、画像形成装置内でカラートナーの上から透明トナーを均一に転写させた後、上述したベルト定着器で定着させることで、表面全体が均一で高光沢な画像を作成することもできる。あるいは、通常の印刷用のコート紙、アート紙、キャストコート紙と、一般的なカラープリンタに用いられているロール式定着器等の組み合わせてもよい。
ところで、この画像形成システムでは、出力する記録シート16のサイズ及び枚数に応じて、記録シート16の種類を選択し、場合によっては記録シート16を切断し、所望サイズの記録シート16を出力している。
まず、このような動作を行なうための制御系を説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成システムの制御系(の一部)を説明する制御ブロック図である。この制御系は、コントローラ(制御手段)100を中心に構成され、コントローラ100の計測対象はパーソナルコンピュータシステム(制御手段)53であり、コントローラ100の制御対象はピックアップロールドライバ(制御手段)101、ロータリー刃ドライバ(制御手段)102、ギロチンカッタードライバ(制御手段)103、シート送りロールドライバ(制御手段)104である。また、ピックアップロールドライバ101は、シート収容部18を選択することで、異なるサイズの記録シート16a、16bを選択し、ロータリー刃ドライバ102は、シート送りロール43、ロータリーシャフト39、41に取り付けられた二つのロータリー刃の間隔W1、W2,W3を変更し、ギロチンカッタードライバ103はギロチンカッター40を動作・停止させ、シート送りロールドライバ104は定着後シート切断部37における記録シート16を搬送・停止させる。
次に、記録シート16の切断動作について説明する。定着後の各記録シート上の画像の位置に応じて、39,41,43に付属したロータリー刃はシートを送りながら、ギロチンカッター40はシート搬送を一旦停止させた状態で画像間の余白部、あるいはシート端部の余白部をカットすることで縁無しのプリントを作成する。具体的には、例えば、図2中16aで示す記録シートAをカットする場合に基づいて、各カッターの動作を説明する。まずパーソナルコンピュータシステム53からプリントに使用するシートの種類と、シート上の画像位置が指定されると、コントローラ100は、各部材を次のように制御する。ロータリーシャフト39と41に取り付けられたロータリー刃は、シートの送り方向の面をカットする位置に移動する。記録シートAの場合は、送り方向と平行な両端部の面B1,B6(幅W1)を紙送りロール43に取り付けられたロータリー刃で、画像間の余白部をB2〜B5の位置でロータリーシャフト39と41に取り付けられたロータリー刃でカットするようそれぞれの位置(幅W2,幅W3)を変更する。
次に、図示しない搬送手段により、トナー画像が定着された記録シートAがカッター装置37まで搬送され、センサ44でシートの到達を検知すると、図示しないモーターにより各シャフトが回転しカットに備える。そして、各紙送りローラ43,38でシートが搬送されると同時に送り方向と平行な面B1〜B6がロータリー刃によりカットされる。一方、送り方向と垂直な面A1,A2はそれぞれの位置がギロチンカッター40の刃面まで達すると、シートの送りが一旦停止され上刃の上下運動により、一直線にカットされる。なお、カット後の切れ端は、自動的に切れ端回収部52に回収されるよう構成されている。ギロチンカッター40でのカットを終えると、シートの搬送を再開し、最終的に排紙トレー42に縁なし画像が排紙される。
なお、シートAを使用すると、排紙トレイ42にはプリント画像が3ヶ所に分かれて排紙されるが、排紙トレイ42の代わりに用紙トランスポートを設け手前側に搬送して一箇所に重ねることができることは、もちろんである。また、各カッターは上述した種類のものに限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で異なる種類のカッターが使用できるのもいうまでもない。以上、一連のジョブを指定した枚数分繰り返し、所望サイズの記録シート16cのプリントを終了する。
実施例 以下、実施例として、この画像形成システムで、L版サイズの縁なし画像を記録シート(所望サイズ(L版サイズ)の記録シート)16c上に形成して出力する場合について説明する。ここで、使用する記録シート16としては、図4(a)に示すL版サイズ用の縁なし画像をその搬送方向と直角方向に3面付けできるシートA(第一記録シート)と、図4(c)に示すL版サイズ用の縁なし画像が1面のみが割り付けられるシートB(第二記録シート)を選択的に適宜使用する。なお、記録シートの搬送方向と垂直な方向(X-(−x)方向)の画像領域の幅がもっとも大きいものは、A4サイズの横送り(LEF)、または、A3サイズ縦送り(SEF)の画像である。
図5は、本実施例に係る画像形成システムの使用方法を説明するフローチャートである。まず、画像形成装置に付属しているパーソナルコンピュータシステム53のメディアスロット55の挿入口の1つに、ユーザがデジタルカメラの記録メディアを挿入し(図5のS101)、撮影画像情報をパーソナルコンピュータ本体56に取り込む。すると、記録メディアに記録されている画像一覧がタッチパネル式モニター54に映し出されるので、ユーザはプリントを希望する画像種類と、その枚数、出力サイズを指定する(図5のS102)。モニターに表示されている画像について指定が終了したら、画面をスクロールして別の画像群を映し出して、同様の操作を繰り返す。そして、記録メディア内のすべての画像についての指定が終了した後、プリント開始ボタンを押し、写真のプリントをスタートさせる。
パーソナルコンピュータシステム53は、出力サイズがL版サイズのみであるかを判断し(図5のS103)、L版サイズ以外の出力サイズの画像形成を終了させた後(図5のS104、S105)、L版サイズのトータル枚数Nをカウントする(図5のS106)。そして、トータル枚数N≧3の時は、N<2となるまで記録シートAを(記録シートBよりも優先して)使用する(図5のS111、S112、S113)。すなわち、パーソナルコンピュータ本体56あるいは画像形成装置本体10の図示しない画像処理部により3枚分の画像を記録シートAの搬送方向と垂直方向に(切り落とし用の)余白部を介して配置させるように処理した後、画像形成装置10で3面付けの画像をプリントし、最後にカッター装置37で画像間および、余白部をカットし、3枚の縁無しのL版プリント画像を同時に作成する(第一モード)。
そして、残りのプリント枚数が2枚になった時には記録シートBを二枚使用し(図5のS108、S109)、各記録シートBの余白部をカッター装置37でカットし、2枚の縁無しのL版プリント画像を順次作成する(第二モード)。一方、残りのプリント枚数が1枚になった時には記録シートBを一枚使用し(図5のS108、S110)、記録シートBの余白部をカッター装置37でカットし、1枚の縁無しのL版プリント画像を作成する(第二モード)。例えば、L版サイズの出力枚数が30枚の場合には、記録シートAを10枚使用し、記録シートBは使用しない。L版サイズの出力枚数が31枚の場合には、記録シートAを10枚使用し、記録シートBを1枚使用する。L版サイズの出力枚数が32枚の場合には、記録シートAを10枚使用し、記録シートBを2枚使用する。
なお、この実施例では、L版サイズ以外の出力画像がある場合は、L版サイズ以外の画像をそれぞれの専用シートで出力させ、その後L版サイズの画像を上述の様にそのプリント枚数に応じてシートAあるいはシートBを使用して出力させるが、L版サイズ以外の画像よりもL版サイズの画像を先に出力させても良いのはもちろんである。
ここで、記録シートAと記録シートBは図4(a)と(c)に示すように、画像領域をカット後の画像のサイズよりも4辺とも数mm大きく形成させ、さらにその外側に余白部が形成されるようシートの大きさが決められる。記録シートBのように一枚のシートに一枚の画像を設ける際には、画像を各辺とも2〜5mm程度大きくなるようにし、さらに余白部を1〜5mm程度設けるようにすると良い。画像領域、余白部ともにあまり大きくなり過ぎるとカット時に無駄が大きくなり、逆に定型サイズからの増分が小さ過ぎるとシートの搬送や、カッター装置のカットの精度等の誤差により、カット時に端面が不揃いになる、あるいは余白部が残り完全な縁無し画像とならないなどの不具合が生じることもある。
一方、所望の画像がL版サイズで、さらに本実施態様に係る画像形成システムが対応する記録シートの軸方向の最大幅は、A4サイズの横送りの画像であるので、L版サイズの縦送りの画像を軸方向に3枚並べてもA4横送りの幅よりも小さくなるため、本例では記録シートAにL版サイズの画像を3面付けさせるようにしてある。そして、(記録シートBと同様に)それぞれの画像領域をL版サイズよりも若干大きくした上で、さらに画像間にも適宜間隔(余白部)を設け、記録シートAの軸方向の幅が図4(d)に示すA4サイズ横送りの画像を出力する際に使用する記録シートと同一の大きさにしてある。この理由は以下の通りである。
図6は、基準面と各サイズの記録シート(A4サイズ横送り、記録シートA、記録シートB)との関係を説明するものである。すなわち、ユーザが出力する写真画像の大半はL版サイズ等の小サイズ画像のため、写真画像を出力する際には記録シートAとBが主に使用される。この際、記録シートの片側端部は画像形成装置内で図6に示す基準面に沿って搬送される(所謂「サイドレジスト方式」の場合)。ここで、小サイズ画像を記録シートAを用いずに、一面のみを割り付けられる記録シートBのみで出力させると、画像形成装置の稼働時間の多くが小サイズの記録シートBしか使用しないために、定着部材の記録シートBのエッジ部に相当する部分に図14に示すような白濁や、非通紙部の汚れ、さらに転写部材や感光体の履歴が発生し、その後大サイズの画像を出力させると画像欠陥や画像濃度むらとなってしまう。
ところが本画像形成装置では、小サイズ画像を軸方向に複数枚同時に記録できる記録シートAを用い、さらに記録シートAの軸方向(Y方向)の幅を記録シートA以外の出力可能な記録シート最大幅(ここでは、A4サイズの長辺)よりも大きくなるようにする。これにより、記録シートAの進行方向(X方向)と平行な両端部の画像形成時の通過軌跡は、記録シートA以外の記録シート上の画像領域の通過軌跡と重ならないため、記録シートAを用いて連続して画像を形成した後に他のサイズ、例えば大サイズの画像(ここではA4横送り画像)を出力させても大サイズ画像のカット後の画像領域内には上述した画像欠陥が起こることはない。なお、上述した例では、記録シートの基準面をその片側端部としたが、記録シートの中央部を基準面として使用する際(所謂「センターレジスト方式」の場合)も同様の方法で画像欠陥を回避できることはもちろんである。
図7は、消費電力とプリント生産性との関係を説明するグラフである。このグラフの縦軸は定着部13が稼動している際の消費電力〔W〕を、横軸は単位時間あたりのL版サイズの最大プリント枚数〔ppm〕をそれぞれ示している。このグラフから明らかなように、本実施例に係る画像形成システムでは、記録シートAを使用すれば、記録シートBを使用する場合に比べ(記録シートの搬送速度が同一ならば)プリント速度が3倍となり、かつ消費電力も削減できることが分かる。これは、記録シートAは、記録シートBの定着時に発生する定着ベルトの非通紙部に相当する部分の加熱ロスの影響がないからである。なお、最大プリント枚数とは、1分間あたりプリント可能な最大の画像の枚数、つまりあるシートの搬送速度において複数枚のシートを定着させる際にシート間の間隔が0になる時のプリント枚数を意味する。
ここで、小サイズの画像を記録シートAのように軸方向(Y方向)に並べるだけではなく、図4(b)のようにその送り方向(X方向)にも複数枚並べることももちろん可能である。ところが、あまり並べる段数を多くしてしまうと、カッター装置37で記録シートの軸方向の端面をカットする場合に、記録シートを一旦停止させてカットさせる必要があるため、後続のシートとの間隔とカットに要する時間により段数には限界がある。さらに、あまり一枚のシートに多く画像を配置させると(図4(b)の例では、一枚の記録シートに6つの画像)、小部数の出力(例えば、5枚以下)が続いた場合には、記録シートBでの出力が主になり、本画像形成装置の効果が薄れてしまう。加えて、記録シートAと記録シートBは送り方向の長さが短いため、スペース効率に優れ、その各用紙トレイを水平に並べて配置させることも可能という利点がある。
なお、本実施例では出力される小サイズ画像としてL版サイズ画像について説明したが、小サイズ画像として、DSCサイズ、はがきサイズ、KGサイズ等の大きさの画像を使用しても良いことはもちろんである。その場合には、記録シートの進行方向と垂直な方向(軸方向)の幅がもっとも大きい画像の画像領域を鑑みて、軸方向に並べる画像の枚数と、記録シートの幅を適宜設定する。さらに、本例では記録シートのサイズにかかわらずすべて縁なし画像とし、それらの端部をカッター装置によりカットする方法について説明したが、小サイズ画像のみを縁なしとし、その他の画像は縁付きとしてもよいのはもちろんである。この場合には、小サイズ以外の画像については定型の記録シートを用いることができ、さらに小サイズ画像の多面付け用の記録シートとして、軸方向に最大幅を有する定型の記録シートを使用しても良いので、用紙トレイの段数の節約になる。
実施態様2
図8は、本発明の第二の実施形態に係る画像形成システムの側断面概略図である。第一の実施の形態と同一のものは同一の符号で記してある。以下、第一の実施例と異なる部分について図面を基に本画像形成装置の動作を説明する。また、第一の実施例と同様に小サイズの写真画像はL版サイズのみとする。第二の実施形態が第一の実施形態と異なる部分は、小サイズの写真画像用にロールシート(ロール記録シート)57を使用可能としている点である。ロールシートを使用する際には、通常シートの送り出し方向は装置内のシートの搬送方向と同一にするが、本実施の形態では、シートの送り出し方向をシートの搬送方向と直角な方向としている。そして、ある一定量送り出した後カットし、送り出した方向と直角な方向に搬送させる。
これは、小サイズ画像用のロール紙をその送り出し方向と搬送方向を同一にし、小サイズのシート状にカットして画像形成させると、ユーザが出力する写真画像の大半はL版サイズ等の小サイズ画像のため、画像形成装置の稼働時間の大半が小サイズの記録シートしか通過せず、定着部材の小サイズシートのエッジ部に相当する部分に図14に示すような白濁や、非通紙部の汚れ、さらに転写部材や感光体の履歴が発生し、その後大サイズの画像を出力させると画像欠陥や画像濃度むらとなってしまうためである。そこで、本実施の形態では、小サイズ画像用のロール状のシートをシートの搬送方向と直角な方向に送り出し、軸方向に所定枚(1〜3枚)の画像が並列に配置できる大きさのカットシートを作ることで、第一の実施形態に係る画像形成システムに比べてよりきめ細かく画像欠陥を防止し、消費電力を削減できる点に特徴がある。
図9は、カットシート作製装置(転写前切断手段)58の構成とその動作を説明するものである。図9(a)はカットシート作製装置58の断面概略図を、図9(b)はカットシート作製装置58の正面概略図を、図9(c)はカットシート作製装置58によるカットシートの態様をそれぞれ示している。このカットシート作製装置58は、小サイズ画像用のロールシート57、第一送り出しロール63、送り出しロールセット60a〜c、シート供給ロール61、ギロチンカッター59、案内プレート62により構成されている。また、第一送り出しロール63には図示しない回転量計測器が備え付けられている。
図10は、本実施形態に係る画像形成システムの制御系(の一部)を説明する制御ブロック図である。この制御系は、コントローラ(制御手段)100を中心に構成され、コントローラ100の計測対象はパーソナルコンピュータシステム(制御手段)53、第一送り出しロール63に備えられる回転量計測器63sであり、コントローラ100の制御対象は第一送り出しロールドライバ(制御手段)105、ギロチンカッタードライバ(制御手段)106、送り出しロールセットドライバ(制御手段)107、シート供給ロールドライバ(制御手段)108である。そして、回転量計測器63sは、ロールの回転量からシート64の送り量を算出する。第一送り出しロールドライバ105は、第一送り出しロール63の回転・停止を制御する。ギロチンカッタードライバ106は、ギロチンカッター59の動作・停止を制御する。送り出しロールセットドライバ107は、送り出しロールセット60a〜cの回転・停止及び当接・離間を制御する。シート供給ロールドライバ108は、シート供給ロール61の回転・停止及び当接・離間を制御する。
次に、この制御系の基本的な動作を説明する。この制御系により、ロールシート57から搬送方向と直行する方向に任意の長さLのカットシートを作製することができる。すなわち、初期状態では、一対のシート供給ロール63の一方は、他方のシート供給ロール63と離間している。また、それぞれ一対の送り出しロールセット60a〜cの一方は、他の送り出しロールセット60a〜cと当接している。この状態で、ロールシート57の先端は、第一送り出しロール63により送り出され、送り出しロールセット60a〜cにより搬送される。ここで、第一送り出しロール63の回転量は回転量測定器63sにより計測されており、その値が予め定められる所定値Lに対応する値となった時点で、第一送り出しロール63及び送り出しロールセット60a〜cの回転を停止させ、ギロチンカッター59を動作させることでロールシート57をカットし、カットシートとする。その後、それまで離間していた一対のシート供給ロール61を当接させ、反対に、それまで当接していたそれぞれ一対の送り出しロールセット60a〜cを離間させる。そして、シート供給ロール61を回転させることで、画像形成システムの搬送経路へと任意の長さのカットシートを供給することができる。
例えば、カット長Lを変更することにより、図9(c)に示すように、L版サイズ用の縁なし画像をその搬送方向と直角方向に3面付けできる記録シートC(:L=L(C)、第一記録シート)、2面付けできる記録シートD(:L=L(D)、第二記録シート)、1面付けのみできる記録シートE(:L=L(E)、第三記録シート)の三種類のカットシートを供給することができる。
実施例
以下、実施例として、この画像形成システムで、L版サイズの縁なし画像を記録シート(所望サイズ(L版サイズ)の記録シート)16c上に形成して出力する場合について説明する。ここで、使用する記録シートとしては、いずれもカットシート作製装置57によりロールシート57から作製されたカットシートであり、図9(c)に示すL版サイズ用の縁なし画像をその搬送方向と直角方向に3面付けできる記録シートC、2面割付できる記録シートD、1面のみが割り付けられる記録シートEを選択的に適宜使用する。
図11は、本実施例に係る画像形成システムの使用方法を説明するフローチャートである。まず、画像形成装置に付属しているパーソナルコンピュータシステム53のメディアスロット55の挿入口の1つに、ユーザがデジタルカメラの記録メディアを挿入し(図11のS201)、撮影画像情報をパーソナルコンピュータ本体56に取り込む。すると、記録メディアに記録されている画像一覧がタッチパネル式モニター54に映し出されるので、ユーザはプリントを希望する画像種類と、その枚数、出力サイズを指定する(図11のS202)。モニターに表示されている画像について指定が終了したら、画面をスクロールして別の画像群を映し出して、同様の操作を繰り返す。そして、記録メディア内のすべての画像についての指定が終了した後、プリント開始ボタンを押し、写真のプリントをスタートさせる。
パーソナルコンピュータシステム53は、出力サイズがL版サイズのみであるかを判断し(図11のS203)、L版サイズ以外の出力サイズの画像形成を終了させた後(図11のS204、S205)、L版サイズのトータル枚数Nをカウントする(図11のS206)。そして、トータル枚数N≧3の時は、N<2となるまで記録シートCを(記録シートDや記録シートEよりも優先して)作製し、出力する(図11のS211、S212、S213)。すなわち、パーソナルコンピュータ本体56あるいは画像形成装置本体10の図示しない画像処理部により3枚分の画像を記録シートCの搬送方向と垂直方向に(切り落とし用の)余白部を介して配置させるように処理した後、画像形成装置10で3面付けの画像をプリントし、最後にカッター装置37で画像間および、余白部をカットし、3枚の縁無しのL版プリント画像を同時に作成する(第一モード)。
そして、残りのプリント枚数が2枚になった時には記録シートDを(記録シートEよりも優先して)作成し、出力する(図11のS208、S209)。すなわち、画像処理部により2枚分の画像を記録シートDの搬送方向と垂直方向に(切り落とし用の)余白部を介して配置させるように処理した後、画像形成装置10で2面付けの画像をプリントし、最後にカッター装置37で画像間および、余白部をカットし、2枚の縁無しのL版プリント画像を同時に作成する(第二モード)。一方、残りのプリント枚数が1枚になった時には記録シートEを作成し、出力する(図11のS208、S210)。すなわち、画像処理部により1枚分の画像を記録シートEの(切り落とし用の)余白部を残すように処理した後、画像形成装置10で1面付けの画像をプリントし、最後にカッター装置37で余白部をカットし、1枚の縁無しのL版プリント画像を出力する(第三モード)。例えば、L版サイズの出力枚数が30枚の場合には、記録シートCを10枚使用し、記録シートD、記録シートEは使用しない。L版サイズの出力枚数が31枚の場合には、記録シートCを10枚使用し、記録シートEを1枚使用する(記録シートDは使用しない)。L版サイズの出力枚数が32枚の場合には、記録シートCを10枚使用し、記録シートDを1枚使用する(記録シートEは使用しない)。
なお、この実施例では、L版サイズ以外の出力画像がある場合は、L版サイズ以外の画像をそれぞれの専用シートで出力させ、その後L版サイズの画像を上述した様にプリント枚数に応じてロールシート57を使用してカットシートを作成し、プリント画像を作成するが、L版サイズ以外の画像よりもL版サイズの画像を先に出力させても良いのはもちろんである。また、大サイズ用の記録シートもロールシートの形態で供給することができるのもいうまでもない。
以上示したように、本実施の形態では、第一の実施の形態と異なり、予め複数種類の記録シート(例えば、記録シートA、記録シートB)を用意することなく、ロールシート1種類のみで3面付け画像、2面付け画像、1面付け画像のいずれにも対応することができるため、シート収納スペースが削減でき、シート製造単価も削減することができる。また、記録シートCの軸方向(Y方向)の幅を記録シートC以外の出力可能な記録シート最大幅(ここでは、A4サイズの長辺)よりも大きくなるようにする。これにより、記録シートCの進行方向(X方向)と平行な両端部の画像形成時の通過軌跡は、記録シートC以外の記録シート上の画像領域の通過軌跡と重ならないため、記録シートCを用いて連続して画像を形成した後に他のサイズ、例えば大サイズの画像(ここではA4横送り画像)を出力させても大サイズ画像のカット後の画像領域内には上述した画像欠陥が起こることはない。 さらに、第一の実施の形態と同様に小サイズの画像を軸方向に3面付けして定着させるため、非通紙部の加熱ロスがなく、1面用記録紙を連続的に使用するときと比較して消費電力を少なくすることができる。
以下、本発明に係る画像形成システムの効果を確認するために行なった実験について、実験例1〜4として説明する。
実験例1
この実験では、図1に示す画像形成システムを使用し、デジタルカメラの画像を断続的に出力させ、その後の画像欠陥を評価した。すなわち、L版サイズの画像を24枚連続でプリントさせるモードを1セットとし、1日12時間のうち1時間おきに12セット分(288枚)のプリントを行い、これを5日間連続で計1440枚のプリントを行った。その後、A4横送りの画像を5枚連続でプリントアウトした。そして、そのA4の画像中の画像欠陥を評価した。なお、記録シートとしては、厚みが190μmで、その表面に厚さ10μmの透明樹脂層を設けた紙を用意した。この際、L版サイズの画像はすべて図4(a)に示す3面付け用のカット紙を8枚使用し、A4画像は図4(d)に示すカット紙を使用して出力させた。
実験例2
この実験では、図8に示す画像形成システムで小サイズ用のロールシートを使用して、デジタルカメラの画像を出力させた。その際、ロール紙から切り出したときに図4(a)と同一の大きさになるように図9に示すカット紙作製装置58を制御し、L版サイズの画像はすべて3面付けの紙(記録シートC)を用いて画像を出力させ、実験例1と同一のプリントモードで画像を出力した。その後、A4横送りの画像を図4(d)に示すカット紙を使用して5枚連続でプリントアウトし、A4の画像中の画像欠陥を評価した。
実験例3
この実験では、図1に示す画像形成システムを使用し、デジタルカメラの画像を出力させた。1日12時間のうち、L版サイズの画像を26枚連続でプリントさせるモードを1セットとし、1時間おきに12セット分のプリントを行い、これを5日間連続で計1560枚のプリントを行った後にA4横送りの画像を5枚連続でプリントアウトしたそして、A4の画像中の画像欠陥を評価した。記録シートとしては、実験例1と同一の紙を用意した。この際、26枚のうち最初の24枚は、図4(a)に示す3面付け用のカット紙を8枚使用し、残りの2枚についてはL版サイズ1面のみが記録できる大きさのシートを使用した。そして、A4画像は図4(d)に示すカット紙を使用して出力させた。
実験例4
この実験では、図8に示す画像形成システムで小サイズ用のロール紙を使用して、デジタルカメラの画像を出力させた。1日12時間のうち、L版サイズの画像を10枚連続でプリントさせるモードを1セットとし、1時間おきに12セット分のプリントを行い、これを5日間連続で計600枚のプリントを行った後にA4横送りの画像を5枚連続でプリントアウトしたそして、A4の画像中の画像欠陥を評価した。記録シートとしては、実験例1と同一の紙を用意した。この際、10枚のうち最初の9枚は、図4(a)に示す3面付け用のカット紙を3枚使用し、残りの1枚についてはL版サイズ1面のみが記録できる大きさのシートを使用した。そして、A4画像は図4(d)に示すカット紙を使用して出力させた。
比較例
比較のため、図4(c)に示すL版サイズ1面用のカット紙(記録シートB)を使用して、図1の画像形成システムで上記実験例1と同一のモードで画像を出力後、A4横送りの画像を5枚連続でプリントアウトし、A4の画像中の画像欠陥を評価した。
さらに、室温10℃の環境下で各例(実施例1〜4、比較例)におけるL版サイズの画像のプリント速度を20ppm、紙間の間隔を同一とした時の定着装置の消費電力を測定した。評価結果を下表に示す。ここで、各記号はA4の画像中の画像欠陥の評価結果であり、○:「欠陥発生せず」、△:「欠陥が少し発生しているが許容レベル」×:「許容できない欠陥発生」をそれぞれ示す。
Figure 2005195888
上表のように、比較例では、濃度むらが大きく、さらにエッジ部欠陥や非通紙部汚れも発生してしまっているが、本実施例では欠陥もなく、消費電力も比較例と比べて大幅に小さい良好な画像を出力できることが分かる。また、実験例3のように、3面付けの用紙だけではなく、1面用の用紙を組み合わせても問題が発生せず、また実験例4のように1回あたりの出力枚数が少ない場合にも同様に欠陥がない良好な画像を出力することができる。
図1は、実施形態1に係る画像形成システムである。 図2は、図1の定着後シート切断部である。 図3は、図1の制御系(の一部)を説明する制御ブロック図である。 図4は、記録シートの態様を説明するものである。 図5は、図1の実施例に係る画像形成システムの使用方法を説明するフローチャートである。 図6は、基準面と各サイズの記録シートとの関係を説明するである。 図7は、消費電力とプリント生産性との関係を説明するグラフである。 図8は、実施形態2に係る画像形成システムである。 図9は、図8のカットシート作製装置である。 図10は、図8の制御系(の一部)を説明する制御ブロック図である。 図11は、本実施例に係る画像形成システムの使用方法を説明するフローチャートである。 図12は、従来の画像形成装置の一例である。 図13は、従来の画像形成装置の問題点を説明するものである。 図14は、従来の画像形成装置の問題点を説明するものである。
符号の説明
53…パーソナルコンピュータシステム、15…画像読取装置、10…画像形成装置本体、13…定着部(定着手段)、21…加熱定着ロール(第一定着ロール)、22…剥離ロール(第二定着ロール)、28…定着ベルト(無端定着ベルト)、22…加圧ロール(第三定着ロール)、100…コントローラ(制御手段)、31…二次転写ロール(転写手段)、30…バックアップロール(転写手段)、37…定着後シート切断部(定着後切断手段)、58…カットシート作製装置(転写前切断手段)

Claims (40)

  1. 記録シート上にトナー画像を転写させる転写手段と、転写されたトナー画像を記録シート上に定着させる定着手段と、定着された記録シートを所望サイズに切断する定着後切断手段とを備える画像形成装置において、
    所望サイズの記録シートを出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力するように制御する制御手段を有する画像形成装置。
  2. 前記第一の記録シートの搬送方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができない請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記所望サイズの記録シート上に、当該所望サイズよりも大きいサイズのトナー画像が転写、定着されるように制御可能な請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、
    記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シートにトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する第一モードと、
    記録シートの搬送方向と直交する方向に第一記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第二モードと
    を組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御する請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記第二モードにおいて、前記第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力する請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モードと第二モードとの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択する請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記第一モードと、前記第二モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第二記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第三モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御する請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記第三モードにおいて、前記第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力する請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モード、第二モード、第三モードの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択し、第二モードを第三モードよりも優先して選択する請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 前記第一記録シートは、搬送方向に並行な辺を短辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、搬送方向に並行な辺を長辺とする長方形である請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記第一記録シートは、記録シートの搬送方向と直交する方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保している請求項1に記載の画像形成装置。
  12. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、
    前記第一の記録シートは、当該ロール記録シートを切断して得られる請求項1に記載の画像形成装置。
  13. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、
    前記第一の記録シート、第二の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる請求項4に記載の画像形成装置。
  14. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断手段を備え、
    前記第一の記録シート、第二の記録シート、第三の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる請求項7に記載の画像形成装置。
  15. 前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を長辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を短辺とする長方形である請求項12に記載の画像形成装置。
  16. 前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保している請求項12に記載の画像形成装置。
  17. 前記ロール記録シートの巻き方向に直交する方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができない請求項12に記載の画像形成装置。
  18. 前記ロール記録シートの巻き方向は、前記第一記録シートの搬送方向と直交する請求項12に記載の画像形成装置。
  19. 前記第一記録シートの搬送方向に並行な両端部が通過する両端領域は、当該第一記録シート以外の記録シート上の画像部が通過する画像領域に含まれない請求項1に記載の画像形成装置。
  20. 前記定着手段は、第一定着ロールと、第二定着ロールと、少なくともこれら第一定着ロール及び第二定着ロールに張架される無端定着ベルトと、当該無端定着ベルトを挟んで当該第一定着ロールと圧接する第三定着ロールとを備え、
    当該第一定着ロールと当該第三定着ロールとの圧接部において記録シートのトナー画像側を無端定着ベルトに密着させ、当該第二定着ロール部において記録シートを当該無端定着ベルトから剥離する請求項1に記載の画像形成装置。
  21. 記録シート上にトナー画像を転写させる転写工程と、転写されたトナー画像を記録シート上に定着させる定着工程と、定着された記録シートを所望サイズに切断する定着後切断工程とを備える画像形成方法において、
    所望サイズの記録シートを出力する際に、記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する画像形成方法。
  22. 前記第一の記録シートの搬送方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができない請求項21に記載の画像形成方法。
  23. 前記所望サイズの記録シート上に、当該所望サイズよりも大きいサイズのトナー画像が転写、定着される請求項21に記載の画像形成装置。
  24. 前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、
    記録シートの搬送方向と直交する方向に2枚以上の当該所望サイズ記録シートを確保できる第一記録シートにトナー画像を転写、定着させ、当該所望サイズに切断して記録シートを出力する第一モードと、
    記録シートの搬送方向と直交する方向に第一記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第二モードと
    を組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力する請求項21に記載の画像形成方法。
  25. 前記第二モードにおいて、前記第二記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力する請求項24に記載の画像形成方法。
  26. 前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モードと第二モードとの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択する請求項24に記載の画像形成方法。
  27. 前記第一モードと、前記第二モードと、記録シートの搬送方向と直交する方向に第二記録シートよりも少ない枚数の当該所望サイズ記録シートしか確保できない第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ記録シートを出力する第三モードとを組み合わせて複数枚の所望サイズの記録シートを出力するよう制御する請求項24に記載の画像形成方法。
  28. 前記第三モードにおいて、前記第三記録シート上にトナー画像を転写、定着させ、前記所望サイズに切断して記録シートを出力する請求項27に記載の画像形成方法。
  29. 前記所望サイズの記録シートを複数枚出力する際に、第一モード、第二モード、第三モードの組み合わせが複数存在する場合に、第一モードを第二モードよりも優先して選択し、第二モードを第三モードよりも優先して選択する請求項27に記載の画像形成方法。
  30. 前記第一記録シートは、搬送方向に並行な辺を短辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、搬送方向に並行な辺を長辺とする長方形である請求項21に記載の画像形成方法。
  31. 前記第一記録シートは、記録シートの搬送方向と直交する方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保している請求項21に記載の画像形成方法。
  32. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、
    前記第一の記録シートは、当該ロール記録シートを切断して得られる請求項21に記載の画像形成方法。
  33. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、
    前記第一の記録シート、第二の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる請求項24に記載の画像形成方法。
  34. ロール状に巻かれたロール記録シートを巻き方向に任意の長さで切断する転写前切断工程を備え、
    前記第一の記録シート、第二の記録シート、第三の記録シートは、いずれも当該ロール記録シートを切断して得られる請求項27に記載の画像形成方法。
  35. 前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を長辺とする長方形であり、前記所望サイズの記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に並行な辺を短辺とする長方形である請求項32に記載の画像形成方法。
  36. 前記第一記録シートは、ロール記録シートの巻き方向に前記所望サイズの記録シートを最大枚数確保している請求項32に記載の画像形成方法。
  37. 前記ロール記録シートの巻き方向に直交する方向には一枚の前記所望サイズの記録シートしか確保することができない請求項32に記載の画像形成方法。
  38. 前記ロール記録シートの巻き方向は、前記第一記録シートの搬送方向と直交する請求項32に記載の画像形成方法。
  39. 前記第一記録シートの搬送方向に並行な両端部が通過する両端領域は、当該第一記録シート以外の他の記録シート上の画像部が通過する画像領域に含まれない請求項21に記載の画像形成方法。
  40. 前記定着工程は、第一定着ロールと、第二定着ロールと、少なくともこれら第一定着ロール及び第二定着ロールに張架される無端定着ベルトと、当該無端定着ベルトを挟んで当該第一定着ロールと圧接する第三定着ロールとを備える定着手段により、
    当該第一定着ロールと当該第三定着ロールとの圧接部において記録シートのトナー画像側を無端定着ベルトに密着させ、当該第二定着ロール部において記録シートを当該無端定着ベルトから剥離する請求項21に記載の画像形成方法。
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