JP2005195672A - プロジェクションシステム及びシアタ - Google Patents
プロジェクションシステム及びシアタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005195672A JP2005195672A JP2003435622A JP2003435622A JP2005195672A JP 2005195672 A JP2005195672 A JP 2005195672A JP 2003435622 A JP2003435622 A JP 2003435622A JP 2003435622 A JP2003435622 A JP 2003435622A JP 2005195672 A JP2005195672 A JP 2005195672A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- projection
- light emitting
- screen
- projection device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Projection Apparatus (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
Abstract
【課題】プロジェクション装置を用いてスクリーン上に映像を投影したとき、プロジェクション装置が直接視認されるのを防ぎ、観察者が高い没入感を得られるようにしたプロジェクションシステム及びシアタを提供すること。
【解決手段】スクリーン1と、映像をスクリーン1に投影するプロジェクション装置2とを有したプロジェクションシステムにおいて、プロジェクション装置2の前方にフロントライト導光板6と光源5からなる面発光手段3を設けた構成とする。面発光手段3は、プロジェクション装置2の光放射部2-1からの投影用映像光16を透過させてスクリーン1に照射する一方、光源5からの光(例えば緑色光)に基づいた拡散光9を放射することが可能である。
【選択図】図5
【解決手段】スクリーン1と、映像をスクリーン1に投影するプロジェクション装置2とを有したプロジェクションシステムにおいて、プロジェクション装置2の前方にフロントライト導光板6と光源5からなる面発光手段3を設けた構成とする。面発光手段3は、プロジェクション装置2の光放射部2-1からの投影用映像光16を透過させてスクリーン1に照射する一方、光源5からの光(例えば緑色光)に基づいた拡散光9を放射することが可能である。
【選択図】図5
Description
本発明は、プロジェクション装置とスクリーンとを有するプロジェクションシステム及びそのシステムを用いたシアタに係り、特に略球面状或いはアーチ状のスクリーンを有するプロジェクションシステム及びシアタに関するものである。
従来より、観察者に没入感を与えるよう略完全球形スクリーンを利用した映像投影システムが提案されている。
例えば、シアタが略完全球形スクリーンを有し鑑賞者支持部を球形内の中央部に設け、その鑑賞者支持部の支柱に設置された複数のプロジェクタを用いた略完全球形スクリーンに画像を投影するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、鑑賞者支持部は略透明の強化ガラスを素材として形成され、鑑賞者は球形スクリーンに投影された映像を上下左右、360°鑑賞することができる、ことが記載されている。
特開2003−75919号公報
しかしながら、特許文献1では、プロジェクタが球の中心部または観客席に対向して設置されるので、観察者はプロジェクタの存在を視認することができる。従って、観察者が映像を投影しているプロジェクタを直接視認できることによって、没入感が妨げられるという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑み、プロジェクション装置を用いてスクリーンに映像を投影したとき、プロジェクション装置が直接視認されるのを防ぎ、観察者に高い没入感を与えることができるようにしたプロジェクションシステム及びそのシステムを用いたシアタを提供することを目的とするものである。
本発明によるプロジェクションシステムは、スクリーンと、映像を前記スクリーンに投影するプロジェクション装置と、前記プロジェクション装置の前方に配置され、前記プロジェクション装置の光放射部からの投影光を透過し、かつ拡散光を放射する面発光手段とを備えたものである。
上記の説明で、プロジェクション装置とは、3管式のプロジェクタ,液晶式のプロジェクタ,…等の全ての投影装置を意味する。また、光放射部とは、投影光を放射する部分を意味する。具体的には、プロジェクション装置の最先端のレンズ枠、レンズ部分、カバーガラス部分等の前方から見える部分を指す。面発光手段としては、フロントライト導光板と光源の組合せのほかに、自己発光可能な透明な有機ELなどを使用することも可能である。
このようなシステムによれば、プロジェクション装置の前方に配置され、プロジェクション装置の光放射部からの投影光を透過し、かつ拡散光を放射する面発光手段を設けたので、観察者は、面発光手段からの相対的に強い放射光による投影画像をスクリーン上に観察することができると共に、面発光手段が眼に入ったとき、或いは面発光手段を観察したときには面発光手段による拡散光若しくは面発光手段に印刷された文字などを視認することができる。従って、観察者がプロジェクション装置の光放射部のレンズ枠やレンズそのものを直接視認する虞をなくすことができる。
また、本発明によるプロジェクションシステムは、スクリーンと、映像を前記スクリーンに投影するプロジェクション装置と、前記プロジェクション装置の前方で、前記プロジェクション装置の少なくとも光放射部を観察者の視界から遮る位置に配置され、前記プロジェクション装置の前記光放射部からの投影光を透過し、かつ拡散光を放射する面発光手段とを備えたものである。
このシステムによれば、プロジェクション装置の前方で、プロジェクション装置の少なくとも光放射部を観察者の視界から遮る位置に配置され、プロジェクション装置の前記光放射部からの投影光を透過する一方、拡散光を放射する面発光手段を設けたので、プロジェクション装置の光放射部が、面発光手段によって観察者の視界から遮られ、観察者は、面発光手段側を見たとき拡散光を観察することになり、観察者がプロジェクション装置の光放射部のレンズ枠やレンズそのものを直接視認することがない。従って、観察者に対しては、プロジェクション装置が映像を投影しているという感覚を起こさせないようにできるため、観察者に高い没入感を与えることができる。
このように、プロジェクション装置の少なくとも光放射部を観察者から視認できないように遮蔽しているが、光放射部のみを遮蔽する場合は、プロジェクション装置本体は反射鏡(ミラー)等で光路を偏向した後面発光手段を通過させるようにし、プロジェクション装置を面発光手段の外側に配置して観察者から見えない位置に置くことができる。すなわち、面発光手段をプロジェクション装置の少なくとも光放射部の前方で、観察者の視界から遮る位置に配置して、観察者に視認されないようにすればよい。或いは、プロジェクション装置全体を面発光手段にて観察者の視界から遮蔽してもよい。
本発明のプロジェクションシステムにおいて、前記面発光手段は、フロントライト導光板とその側面に配置された光源から構成されている。
フロントライト導光板は、高い光透過率を保ちながら、側面から入射した光を導光し、表面(フロント側)から出射させることができるので、プロジェクション装置の投影光を高い透過率で透過させるとともに、導光板表面は側面から入射した光に基づく拡散光で面発光させることが可能となる。従って、プロジェクション装置からの投影光を高い効率でスクリーンに導くとともに、観察者からの、プロジェクション装置の視認特にその光放射部の視認を妨げることができる。
本発明のプロジェクションシステムにおいて、前記スクリーンは略球面状のスクリーンであることを特徴とする。
この構成によれば、スクリーンを略球面形としたことにより、観察者が内部より上下左右の360°で観察できるようになり、没入感を強く得られることになる。
本発明のシアタは、前記略球面状のスクリーンを備えたプロジェクションシステムを有し、略球面状のスクリーンを貫くように橋状の観察台が設けられている。
これにより、橋状の観察台は観察者の移動通路を兼ねているため、観察者は略球面状のスクリーンで囲まれた空間を徐々に移動しながら投影画像を観察できるとともに、プロジェクション装置そのものは見えないためプロジェクション装置が映像を投影しているという感覚を観察者に起こさせることなく、観察者に高い没入感を与えることもできる。
本発明のシアタは、前記略球面状のスクリーンを備えたプロジェクションシステムを有し、前記プロジェクション装置及び前記面発光手段が観察者が出入りする出入口近傍に配置されている。
このように、プロジェクション装置及び面発光手段が観察者の出入口近傍に配置されていることにより、面発光手段の拡散光が観察者に対して出入口を示す標識の役割を果たすとともに、観察者の出入口近傍のプロジェクション装置により観察者出入口と対向した方向のスクリーン上への投影が容易に行える。
本発明のシアタは、前記略球面状のスクリーンを備えたプロジェクションシステムを有し、前記面発光手段の発光色を前記プロジェクション装置の投影映像に応じて変えるものである。
これにより、面発光手段の発光色を略球面状スクリーン上の投影像の色に同化させるように変えていく(切り替えていく)ことにより、面発光手段そのものの存在を観察者に目立たなくすることができ、より高い没入感を観察者に与えることができる。
本発明のシアタは、前記プロジェクションシステムを有し、前記面発光手段が非常口を示す非常灯の少なくとも一部を兼ねている。
このような構成では、面発光手段が非常灯を兼用することで、非常灯という必然的に存在するものによって、その後ろにあるプロジェクション装置の存在が観察者から視認されるのを妨げることができるので、観察者にとつてより没入感の高い空間に浸ることができる。
本発明によれば、プロジェクション装置の前方に拡散光を放射することが可能な面発光手段を設けたので、プロジェクション装置を用いてスクリーンに映像を投影したとき、プロジェクション装置が直接視認されることがなく、観察者に高い没入感を与えることが可能となる。
発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1のプロジェクションシステムを略正面から見た構成を示す斜視図、図2は図1のプロジェクションシステムを若干側面に寄った方向から見た斜視図、図3は図1のプロジェクションシステムを側面側から見た側面図である。
図1において、プロジェクションシステムは、スクリーン1と、映像をスクリーン1に投影するプロジェクション装置2a,2bと、プロジェクション装置2a,2bそれぞれの前方に配置され、プロジェクション装置2a,2bの光放射部2a-1,2b-1からの投影光を透過可能で、しかもそれぞれ拡散光を放射することが可能な面発光手段3a,3bとを備えている。
スクリーン1には、例えばアーチ状のスクリーンが用いられる。平面状のスクリーンであってもよい。
プロジェクション装置2a,2bには、例えば3管式プロジェクタ、液晶プロジェクタ、DLP(Digital Light Processingの略)プロジェクタ等を用いることができる。プロジェクション装置2a,2bの光放射部2a-1,2b-1は、プロジェクション装置2a,2bの最先端のレンズ枠、レンズ部分、カバーガラス部分等の前方から見える部分を指している。
プロジェクション装置2a,2bの前には、フロントライト導光板と光源から構成された面発光手段3a,3bが配置されている。詳しくは、面発光手段3a,3bは、プロジェクション装置2a,2bの前方で、プロジェクション装置2a,2bの少なくとも光放射部2a-1,2b-1を観察者4の視界から遮る位置に配置される。
プロジェクション装置2aはアーチ状スクリーン1の右側部分に投影する位置に配置され、プロジェクション装置2bはアーチ状スクリーン1の左側部分に投影する位置に配置され、観察者4はスクリーン1上の両方が視認される位置で観察することになる。
このような構成においては、プロジェクション装置2a,2bの光放射部2a-1,2b-1から放射された光は面発光手段3a,3bをそれぞれ透過して、アーチ状スクリーン1の両側部分に画像を投影する。投影される画像は静止画であっても動画であってもよい。左右両側の2つの画像は一部重ね合わされるが、本実施例1のプロジェクションシステムは2つの画像の色合い、輝度が一定になり、継ぎ目が分からなくなるように画像処理しつつ投影する周知の機能を有している。
この場合、プロジェクション装置2a,2bからの各投射光は面発光手段3a,3bのフロントライト導光板を透過してスクリーン1に画像を投影する一方、フロントライト導光板の側面の光源が特定の色(例えば緑色)に光ることによってフロントライト導光板の側面から導光板中に緑色光が入り、緑色に拡散発光する。これによって、観察者には、フロントライト導光板からの拡散光(例えば緑色)がより強く視認され、その結果フロントライト導光板の後ろに配置されているプロジェクション装置2a,2bは視認されにくくなる。
このようにプロジェクション装置2a,2bが面発光手段3a,3bの発光色に対して相対的に視認されにくくなる結果、本来観察者に視認される位置にありながら観察者には、何ら投影装置が見えないにもかかわらずスクリーン1に映像が投影されているように感じられ、映像への没入感を高めることができる。
なお、プロジェクション装置2a,光放射部2a-1及び面発光手段3aからなるスクリーン左側の投影装置と、プロジェクション装置2b,光放射部2b-1及び面発光手段3bからなるスクリーン右側の投影装置とは、それぞれの各部の構成要素としては全く同様なものを使用している。以下の説明では、プロジェクション装置2,光放射部2-1及び面発光手段3からなる装置として説明する。
次に、面発光手段の構成例について図4乃至図6を参照して説明する。
図4は面発光手段の一方の側面から見た側面図、図5は面発光手段とプロジェクション装置を組み合わせた装置の側面図、図6は図5の作用を説明する説明図である。
図4は面発光手段の一方の側面から見た側面図、図5は面発光手段とプロジェクション装置を組み合わせた装置の側面図、図6は図5の作用を説明する説明図である。
面発光手段3は、図4に示すように無色透明の板状のフロントライト導光板6と、その側面6aに配置された光源5とを備えて構成されている。
光源5には、LED(発光ダイオード)、CCFL(冷陰極蛍光ランプ)を用いることができる。光源5から出射された光は、フロントライト導光板6の側面6aから導光板6内部に入射する。フロントライト導光板6に入射した光は導光板6の中を全反射しながら進んでいく。その全反射光の一部がフロントライト導光板6の裏面(後側)6bに形成されている拡散構造によってフロントライト導光板6の表面(前側)6cへ出射される。
光源5からフロントライト導光板6の側面6aへ色光(例えば緑色光)が入射された場合は、フロントライト導光板6の中を緑色光が一方の側面6aからこれと対面するもう一方の側面6dへ通過する一方フロントライト導光板6の表面(前側)から緑色の拡散光が出射されるので、フロントライト導光板6の表面(前側)6cから観察すると無色透明であるフロントライト導光板6が恰も緑色板のように視認される。
投影装置では、面発光手段3のフロントライト導光板6の裏面(後側)6bに、図5に示すようにプロジェクション装置2が配置され、プロジェクション装置2の光放射部2-1から出射されるスクリーン投射用の強い光度の投影光16がフロントライト導光板6を裏面(後側)6bから表面(前側)6cに透過して、面発光手段3の前方(スクリーン側)へ出射される。その際、前述したように光源5からフロントライト導光板6の側面6aへ色光(例えば緑色光)を入射し、フロントライト導光板6の中を全反射させフロントライト導光板6の表面側へ緑色光を拡散し放射させても、この拡散光9は前記投影光16と比較すると光量的に少ないため、前記投影光16の映像には何ら影響を与えない。
図6は上記フロントライト導光板6の裏面6bの部分拡大図を示すもので、フロントライト導光板6の裏面6bには周期的に設けられた斜面7が散在する。斜面7と次の斜面7の間にはほとんど角度も持たない平面8が存在している。なお、図6では、平面8は描画の都合上、その幅(ピッチ)を狭く描いているため斜面のように描かれているが、実際には、斜面7の幅(ピッチ)eはμmオーダーの長さなのに対して、平面8の幅(ピッチ)fはmmオーダーの長さであり、平面8のピッチfは斜面7のピッチeの数百倍〜数千倍の長さを有している。
このようなフロントライト導光板6に入射した光源5の光は前記平面8と表面6cで全反射しながら板面方向に導光していくが、周期的に設けられた斜面7に当たった場合にはその面で反射して偏向され表面6cを透過してフロントライト導光板6の外部(スクリーン側)へと出射する。斜面7に当たって表面6cを透過する光線を符号9で示している。なお、図6では斜面7で反射した光9は表面6cに対して略垂直に透過するように描かれているが、光源5からは種々の方向を持った光が斜面7で反射するので、実際には表面6cを透過して出射される光9は種々の方向を持った拡散光となっている。
このように、フロントライト導光板6に一側面6aから入射した光は、平面8と表面6cで全反射されながら導光するとともに、周期的に設けられた斜面7で偏向され表面6cから出射することになる。このような作用によりフロントライト導光板6に入射した光源5の光によって、拡散光9が図6に示したように出射することになり、フロントライト導光板6は、あたかも、表面6cが発光している面発光素子の役割を果たすことになる。
上述したように斜面7は周期的に散在しており、プロジェクション装置2からの投影光16のほとんどはピッチの大きな平面8を通過する。したがって、面発光手段3を構成するフロントライト導光板6をプロジェクション装置2の前に配置したとしても投影光16の光量が損なわれることはほとんどない。
また、図1乃至図3において、観察者4がプロジェクション装置2a,2bの方向を観察した場合には、上述したことから分かるようにフロントライト導光板6の表面が拡散光9によって面発光して見えるので、導光板6の背後にあるプロジェクション装置2a,2bを視認することはできない。すなわち、単に光る板が配置されているように視認される。
このような本実施例1によれば、観察者からはプロジェクション装置を視認することはできず、なんら投影装置が無い状態にもかかわらずスクリーンに画像が投影されているように感じられ、映像への没入感を高めることができる。
次に、面発光手段を用いた投影装置の応用例を説明する。
図7及び図8は、面発光手段を用いた投影装置の斜視図を示している。フロントライト導光板6及び光源5からなる面発光手段3の裏面側には、プロジェクション装置2が配置されている。面発光手段3を構成するフロントライト導光板6の表面には、プロジェクション装置2の光放射部2-1に略対応した部分が文字等の印刷のない投影光線16の通過領域とされ、、該光線通過領域外の両側の部分には例えば出口であることを示す文字「Exit」が印刷された領域が形成されている。光源5はLEDが複数個並んだ光源ユニットで構成されており、例えば緑色光を発光し、面発光手段3のフロントライト導光板6の側面に入射するようになっている。光源5が緑色光を発光すると、フロントライト導光板6はその表面から拡散し出射する光9(図6参照)により緑色に光って見え、観察者はその裏面側にプロジェクション装置2が存在しているのを視認することがない。
図7及び図8は、面発光手段を用いた投影装置の斜視図を示している。フロントライト導光板6及び光源5からなる面発光手段3の裏面側には、プロジェクション装置2が配置されている。面発光手段3を構成するフロントライト導光板6の表面には、プロジェクション装置2の光放射部2-1に略対応した部分が文字等の印刷のない投影光線16の通過領域とされ、、該光線通過領域外の両側の部分には例えば出口であることを示す文字「Exit」が印刷された領域が形成されている。光源5はLEDが複数個並んだ光源ユニットで構成されており、例えば緑色光を発光し、面発光手段3のフロントライト導光板6の側面に入射するようになっている。光源5が緑色光を発光すると、フロントライト導光板6はその表面から拡散し出射する光9(図6参照)により緑色に光って見え、観察者はその裏面側にプロジェクション装置2が存在しているのを視認することがない。
このような投影装置は、図1乃至図3に示したプロジェクションシステムを有したシアタを構成する際に、シアタの出口を示す表示板を兼ねた面発光手段3を配設し、この面発光手段3の背後に観客に気づかれないような状態でプロジェクション装置2を配置することを可能とするものである。
図9は本発明の実施例2の、プロジェクションシステムを用いたシアタの内部構造を示す縦断面図、図10は図9における橋状の観察台を示す斜視図である。
本実施例2は、略球面状のスクリーン全体を複数のプロジェクション装置2で投影するもので、観察者4の出入ロ15付近を除きほぼ球面全体に映像が投影される略球形状のシアタ10を示している。
本実施例2は、実施例1と基本的なプロジェクションシステムの構成については同様である。すなわち、プロジェクションシステムとしては、プロジェクション装置2と、プロジェクション装置2の光放射部2-1の前方に配置された面発光手段3と、スクリーン14とを備えている。本実施例2のスクリーン14は、内部に観察者4が入って観察する大きな略球面状のスクリーンで構成されている。
球面状スクリーン14の中心には球形の中心を貫くように橋状の観察台13が設けられている。橋状の観察台13には、観察者4の転落を防止するため、両側に手すり12が配設され、観察者4が移動できる観察路を形成している。
プロジェクション装置2はその観察台13の下方に配置され、プロジェクション装置2の前方には折り返しミラー11が配設され、実施例1と同様にフロントライト導光板6と光源5から構成されている面発光手段3が折り返しミラー11の上部に配設されている。プロジェクション装置2や折り返しミラー11は観察台13に直接取り付けることによって固定される。
プロジェクション装置2からの投影光16は折り返しミラー11で反射され、面発光手段3を経て球面状スクリーン14へと投影される。このとき、複数の画像は一部ずつ重ね合わされるが、本プロジェクションシステムは複数の画像の色合い、輝度が全体として一定になり、継ぎ目が分からなくなるように画像処理しつつ投影する機能を有している。
図中には2台のブロジェクション装置のみ示し、図示を省略したが、実際には球面全体を投影するために多数のプロジェクション装置2が観察台13の下に配置されている。プロジェクション装置2及び折り返しミラー11の向きをそれぞれ適切に設定することにより球面状スクリーン14全体に画像を投影することができるようにしている。
なお、観察台13とは別に支柱を観察台13の下側に沿いながら球面状のスクリーン14を貫くように配置して、プロジェクション装置2や折り返しミラー11を取り付けても良い。このとき、観察台13と支柱は直接に一体化されることなく、互いに振動を伝えることがない構造体などを介して、連結する構成となっていれば良い。例えば地面を介して連結することが望ましい。このようにすれば、観察台13の振動をプロジェクション装置2に伝えることがないので、プロジェクション装置2が振動して画像が揺れてしまうといった不具合が生じない。
また、面発光手段3の発光色をプロジェクション装置2の投影映像に応じて可変できねように構成しても良い。すなわち、面発光手段3の光源5をR(赤),G(緑),B(青)三色のLEDの組を複数組配列した構成とし、さらに、R,G,B各色の光強度をLED駆動制御手段(図示せず)で制御することによって光源5から種々の色光を発光可能にし、光源5の発光色をプロジェクション装置2の投影映像の内容(色や風景など)に応じて変更可能にする。例えば、面発光手段3の発光色を略球面状スクリーン14上の投影像の色に同化させるように変えていく(切り替えていく)。これにより、光源5から背景部分(球面状スクリーン14に投影され面発光手段3の背景部分となっている投影光の色)と同系色の光が発せられ、フロントライト導光板6から同系色の拡散光9が発せられる。そのため、面発光手段3の光が相対的に強く観察者4には背景部分の色に同化して感じられ、観察者4からプロジェクション装置2が視認されない効果を持つことになる。その結果、面発光手段3そのものの存在を観察者4に目立たなくすることができ、より高い没入感を観察者4に与えることが可能となる。
このような構成においては、プロジェクション装置2からの投影光16は折り返しミラー11で反射されて球面状スクリーン14へと投影される。プロジェクション装置2及び折り返しミラー11の向きをそれぞれ適切に設定することにより球面状スクリーン14全体に画像を投影することができる。
しかも、図9及び図10から明らかなように、観察者4からはプロジェクション装置2及び折り返しミラー11を視認することはできず、なんら投影装置が無いにもかかわらずスクリーン14に画像が投影されているように感じることができる。さらに、ほぼ球面状スクリーン14を全面投影することで、恰も投影された画像の中にいるような非常に高い没入感を得ることができる。
なお、本実施例2において、投影光16はプロジェクション装置2を出射した後折り返しミラー11によって偏向されスクリーン14に投影されるよう構成されているが、投影範囲によっては折り返しミラーなしに直接スクリーン14に投影することも可能である。例えば、球面状スクリーン14の下方を投影する場合にはプロジェクション装置2を下方向に向け投影することも可能である。
次に、図9及び図10で示した実施例2の変形例を、図11乃至図13を参照して説明する。
図11は本発明の変形例の、プロジェクションシステムを用いたシアタの内部構造を示す縦断面図、図12は図11のシアタにおける橋状の観察台の通路方向に沿った縦断面図、図13は図11における非常灯の他の構成例を示す正面図である。
図11は本発明の変形例の、プロジェクションシステムを用いたシアタの内部構造を示す縦断面図、図12は図11のシアタにおける橋状の観察台の通路方向に沿った縦断面図、図13は図11における非常灯の他の構成例を示す正面図である。
本変形例は、実施例2と基本的な構成については同様である。すなわち、プロジェクション装置2、略球面形状のスクリーン14は実施例2と同様の構成であり、異なる部分のみ説明する。
図11に示すように、出入ロ15(略円形状の一点鎖線にて示す)の近傍に、少なくとも一部分を面発光手段で構成された非常灯17を設置している。非常灯17を構成する面発光手段のフロントライト導光板にはその表面に「非常口」の表示マークが印刷されている。図12に示すように、非常灯17の非常口表示マーク部分に相当する裏面側に、プロジェクション装置2の光放射部2-1が配置されている。なお、非常灯17を構成する面発光手段の光源には緑色の光源を用いている。面発光手段の構成は、図7及び図8で説明したものとほぼ同様(印刷表示マークの位置以外は)である。
なお、図13は非常灯の他の例を示すもので、非常灯17Aは中央部分をフロントライト導光板による面発光手段3で構成しその側面に光源にて例えば緑色光を入射し、面発光手段3の左右の両端部分には「非常口」の文字を記載した光透過性の白色拡散プレート3-1,3-2を配しその背後から白色蛍光灯による光を当てる構成としてもよい。非常灯17Aの中央部分の面発光手段3の背後にはプロジェクション装置2が配置されることは、前述の図11及び図12における非常灯17の場合と同様である。
このような変形例の構成においては、プロジェクション装置2の投影光16は非常灯17を透過して出入口15の対面方向のスクリーン14面(この部分は比較的、投影上の死角面である)に映像を投影する。非常灯17を構成する面発光手段からは、非常口を示す表示マークを含む緑色の光が観察者に届く。そのため、観察者4には、プロジェクション装置2の光放射部2-1からの光が相対的に感じられなくなる。
このような変形例では、面発光手段の効果により、観察者4は面発光手段で構成された非常灯17を単なる非常灯と認知し、その背後のプロジェクション装置2を視認することはない。
このように本変形例によれば、非常灯17の部分にプロジェクション装置を配置できるので、その分より多くのプロジェクション装置の設置が可能となる。特に、球面状スクリーン14に2つの出入口15がほぼ対面して配置されている場合、例えば実施例2の場合にはプロジェクション装置2が観察者4に視認されないように、観察台13の下に配置せざるを得ないので、出入口15付近への投影が難しいが、本変形例では相対する出入口15付近の投影が容易に行えるという効果を有している。
なお、この変形例では、出入口15近傍に非常灯として「非常口」表示マークを付した面発光手段を配設したが、これに限らず出入口近傍に設置された単なる発光面として面発光手段を配置し、出入口15付近の投影が容易に行える利点を得る構成としても良い。
以上述べたように本発明によれば、観察者に高い没入感を与える大型のプロジェクションシステム及びそのシステムを用いたシアタを提供することができる。
尚、以上述べた本発明の実施例では、投影スクリーンとして、アーチ型又は球面状のスクリーンを用いる場合について説明したが、本発明はアーチ型又は球面状のスクリーンに限定されず、通常の平面型のスクリーンに対して投影するプロジェクションシステム及びそのシアタに対しても広く応用することが可能である。
本発明に係るプロジェクションシステムは、撮影画像やコンピュータグラフィック画像を投影するスクリーン投影装置であって、宇宙空間、住居空間、都市景観等の投影や、フライトシュミレータ、ゲーム装置、プラネタリウム等の投影に利用可能である。
1…スクリーン
2,2a,2b…プロジェクション装置
2-1,2a-1,2b-1…光放射部
3,3a,3b…面発光手段
4…観察者
5…光源
6…フロントライト導光板
代理人 弁理士 伊 藤 進
2,2a,2b…プロジェクション装置
2-1,2a-1,2b-1…光放射部
3,3a,3b…面発光手段
4…観察者
5…光源
6…フロントライト導光板
代理人 弁理士 伊 藤 進
Claims (8)
- スクリーンと、
映像を前記スクリーンに投影するプロジェクション装置と、
前記プロジェクション装置の前方に配置され、前記プロジェクション装置の光放射部からの投影光を透過し、かつ拡散光を放射する面発光手段と
を備えたことを特徴とするプロジェクションシステム。 - スクリーンと、
映像を前記スクリーンに投影するプロジェクション装置と、
前記プロジェクション装置の前方で、前記プロジェクション装置の少なくとも光放射部を観察者の視界から遮る位置に配置され、前記プロジェクション装置の前記光放射部からの投影光を透過し、かつ拡散光を放射する面発光手段と
を備えたことを特徴とするプロジェクションシステム。 - 前記面発光手段は、フロントライト導光板とその側面に配置された光源から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクションシステム。
- 前記スクリーンは略球面状のスクリーンであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプロジェクションシステム。
- 請求項4に記載のプロジェクションシステムを有し、
前記略球面状のスクリーンを貫くように橋状の観察台が設けられていることを特徴とするシアタ。 - 請求項4に記載のプロジェクションシステムを有し、
前記プロジェクション装置及び前記面発光手段が観察者が出入りする出入口近傍に配置されていることを特徴とするシアタ。 - 請求項4に記載のプロジェクションシステムを有し、
前記面発光手段の発光色を前記プロジェクション装置の投影映像に応じて変えることを特徴とするシアタ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプロジェクションシステムを有し、
前記面発光手段が非常口を示す非常灯の少なくとも一部を兼ねていることを特徴とするシアタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003435622A JP2005195672A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | プロジェクションシステム及びシアタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003435622A JP2005195672A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | プロジェクションシステム及びシアタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005195672A true JP2005195672A (ja) | 2005-07-21 |
Family
ID=34815647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003435622A Withdrawn JP2005195672A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | プロジェクションシステム及びシアタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005195672A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008045665A1 (en) * | 2006-10-12 | 2008-04-17 | Microsoft Corporation | Interactive display using planar radiation guide |
-
2003
- 2003-12-26 JP JP2003435622A patent/JP2005195672A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008045665A1 (en) * | 2006-10-12 | 2008-04-17 | Microsoft Corporation | Interactive display using planar radiation guide |
US7548677B2 (en) | 2006-10-12 | 2009-06-16 | Microsoft Corporation | Interactive display using planar radiation guide |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4584916B2 (ja) | フラットパネル表示装置用走査式バックライト | |
US7959294B2 (en) | Method and apparatus for generating 3D images | |
US9268078B2 (en) | Color-mixing convergent optical system | |
US20120075708A1 (en) | Display Apparatus, Display Method and Vehicle | |
CN104380186A (zh) | 定向背光源中的串扰抑制 | |
JP5126051B2 (ja) | 照明装置 | |
JP2012009154A (ja) | 照明装置および表示装置 | |
JP7005297B2 (ja) | 画像表示装置 | |
US20110175934A1 (en) | Front projector | |
US8113703B2 (en) | Dual-layer light guide structure for LED-based lighting device | |
JP6919673B2 (ja) | 表示切替装置 | |
US7296901B2 (en) | Projection display | |
US20060279964A1 (en) | Illuminating device, and image display apparatus incorporating same | |
TWI522696B (zh) | 具透視顯示功能之電子裝置及其顯示裝置 | |
JP2011095309A (ja) | 映像表示システム、照明装置 | |
JP2007065520A (ja) | 画像表示装置 | |
JP5144353B2 (ja) | 面状照明装置及びそれを用いた液晶表示装置 | |
JP2005195672A (ja) | プロジェクションシステム及びシアタ | |
US9411167B1 (en) | Auto-multiscopic 3D billboard display system | |
JP4703611B2 (ja) | バックライト光源、ディスプレイ装置及び発光デバイス | |
KR20170135657A (ko) | 발광부품 및 표시장치 | |
JP2006301044A (ja) | 照明装置 | |
WO2014103389A1 (ja) | バックライトユニット及びそれを用いた映像表示装置 | |
WO2014148099A1 (ja) | 光源デバイスおよび表示装置、ならびに電子機器 | |
JP3683420B2 (ja) | 表示装置用表面パネル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |