JP2005195066A - 中空伸展ブーム - Google Patents

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Abstract

【課題】部材によって囲繞される中空部の内部に構造物が存在せず、中空部に機器を収納したり、通路として使用できる軸方向に連続した中空部を持つ中空伸展ブームを提供することにある。
【解決手段】剛性を有する複数の環状のスペーサ12と、前記複数のスペーサ12を所定間隔を存して軸方向に連結するとともに、軸方向に直線的に伸展する展開状態と前記スペーサ12の輪郭に沿って湾曲することにより軸方向に短縮状態に弾性変形する複数の縦通し部材13と、前記隣合うスペーサ12と隣合う縦通し部材13との連結部に対角状に設けられ、少なくとも一方が軸方向に弾性的に伸縮自在な張設部材14と、前記スペーサ12、縦通し部材13及び張設部材14によって囲繞される中空部15とを具備したことを特徴とする中空伸展ブームにある。
【選択図】 図1

Description

この発明は、例えば、人工衛星の構造物、望遠鏡の鏡筒、通信用アンテナ、簡易テントの構造物及び高所からの避難具等に幅広く利用できる中空伸展ブームに関する。
人工衛星に搭載する太陽電池パドル、アンテナ、探査ブーム、ロボットアーム等の機器は、人工衛星に搭載するときにはコンパクトに折畳まれ、宇宙空間においては本来の目的を達成するために展開されることが望ましい。
そこで、三角形状の複数の横部材をその角部において連結する複数の縦部材を設けるとともに、隣接する横部材と隣接する縦部材とを連結機構によって連結する。さらに、隣接する横部材と隣接する縦部材との連結部に対角状の斜め部材を張設した伸展構造物が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
また、弾性変形可能なロッド状のロンジロン部材をコイル状に弾性変形させ、その両端部をベースと端部材とで規制し、これらを伸展機構で接離させて伸展自在とし、前記ロンジロン部材の中間部をスペーサ部材で保持し、コイル状のロンジロン部材をヘリカルアンテナのコイル状の素子とした伸展形ヘリカルアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−002393号公報 特開平11−002394号公報 特開平9−307339号公報
ところで、特許文献1及び2の伸展構造物は、短縮して小さい容積に収納し、また展開状態では長尺のブーム状の構造物となる。しかも、斜め部材の張力による荷重は縦部材及び連結機構を介して横部材に連結され、剛性が高い構造物である。
しかしながら、隣接する横部材と隣接する縦部材との連結部に対角状の斜め部材を張設した構造であり、伸展する過程で三角形状の横部材がブームの軸心を中心として回転するため、内部の空間スペースが狭く、空間スペースを利用することができない構造である。
また、特許文献3は、弾性変形可能なロッド状のロンジロン部材をコイル状に弾性変形させた構造であるが、円筒体の内部に軸方向に伸展条体を挿通し、この伸展条体を巻取り・繰り出しして円筒体からなるヘリカルアンテナを伸縮する構造である。従って、例えば、円筒体の内部に機器を収納したり、通路として使用しても、伸展条体が内部に挿通されているため、機器を収納したり、通路として、あるいは光学観測装置の鏡筒として使用することはできない構造である。また、特許文献3には、円筒体の内部に略十字状のスペーサ部材を設けたものも開示されているが、スペーサ部材によって内部空間を遮った構造となり、内部の空間スペースが狭く、空間スペースを利用することができない構造である。
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、スペーサ、縦通し部材等によって構成され、伸展自在であると共に、前記部材によって囲繞される中空部の内部に構造物が存在せず、中空部に機器を収納したり、通路として、あるいは光学観測装置の鏡筒として使用できる中空伸展ブームを提供することにある。
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、剛性を有する複数の環状のスペーサと、前記複数のスペーサを所定間隔を存して軸方向に連結するとともに、軸方向に直線的に伸展する展開状態と前記スペーサの輪郭に沿って湾曲することにより軸方向に短縮状態に弾性変形する複数の縦通し部材と、前記隣合うスペーサと隣合う縦通し部材との連結部に対角状に設けられ、少なくとも一方が軸方向に弾性的に伸縮自在な張設部材と、前記スペーサ、縦通し部材及び張設部材によって囲繞される中空部と、を具備したことを特徴とする中空伸展ブームにある。
請求項2は、請求項1の前記スペーサは、内側に空間部を有するリング状、矩形状、多角形状等のいずれかであることを特徴とする。
請求項3は、請求項1の前記縦通し部材は、拘束力が解除されたときに直線的に復元する超弾性部材であることを特徴とする。
請求項4は、請求項1の前記縦通し部材は、前記スペーサの周方向に等間隔に配置され、拘束力が解除されたときに直線的に復元して互いに平行状態に保たれることを特徴とする。
請求項5は、請求項1の前記張設部材は、対角状に配置された一方が伸縮不能な索条体、他方が伸縮自在な弾性索条体であることを特徴とする。
請求項6は、請求項1記載の中空伸展ブームにおいて、周方向に回転自在であることで、展開時に他端側と相対的に非回転であるリングを先端のスペーサに更に加えたことを特徴とする。
請求項7は、請求項1記載の中空伸展ブームにおいて、前記縦通し部材は、ブームの軸方向の中間部を境界として一端側が左巻き部に、他端側が右巻き部に螺旋状に構成され、展開時に前記左巻き部と右巻き部とが互いに逆方向に回転し、回転が相殺することで、前記ブームの軸方向の一端側と他端側が相対的に非回転展開する螺旋状部を有することを特徴とする。
請求項8は、請求項6または7記載の中空伸展ブームにおいて、前記ブームの外周部に軸方向に伸縮可能な遮光膜を更に加えたことを特徴とする。
請求項9は、請求項6または7記載の中空伸展ブームにおいて、前記ブームの軸方向の一端側に連結され、該ブームの軸方向に沿って他端側に延長された牽引索と、この牽引索を引き込み・繰り出し可能であり、牽引索を繰出すことにより、前記縦通し部材の弾性復元力によって前記スペーサ相互の間隔を広げて前記ブームを軸方向に展開し、引き込むことにより前記縦通し部材の弾性復元力に抗して前記スペーサ相互の間隔を狭めて前記ブームを軸方向に収縮させる引き込み・繰り出し機構を更に加えたことを特徴とする。
この発明によれば、瞬時に展開され、また不使用時にはコンパクトに収縮でき、また軸方向に貫通する中空部を有する伸展ブームとなる。従って、中空部に機器を収納したり、通路として使用でき、人工衛星の構造物、通信用アンテナ、光学観測装置の鏡筒部分、簡易テント、避難滑降路、簡易ゴミ箱、消防車に搭載する立体梯子、橋やビルの建設工事、電気配線工事用の立体梯子、展開収納可能な傘立て等幅広い分野に利用できるという効果がある。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は第1の実施形態を示し、中空伸展ブームを望遠鏡の鏡筒として利用した場合である。図1はブームとしての鏡筒の展開状態の斜視図、図2は展開・収縮途中の鏡筒の斜視図、図3は収縮状態の鏡筒の斜視図、図4はヒンジ部の斜視図、図5は鏡筒に遮光膜を設けた状態の斜視図である。
図1は望遠鏡の鏡筒11の骨格を示し、複数の円環状のスペーサ12と、複数のスペーサ12を所定間隔を存して軸方向に連結するとともに、スペーサ12の周方向に等間隔に配置された複数の縦通し部材13と、鏡筒11の軸方向に隣合う前記スペーサ12と鏡筒11の周方向に隣合う前記縦通し部材13との連結部に対角状に設けられた張設部材14とから構成されている。従って、鏡筒11はスペーサ12、縦通し部材13及び張設部材14によって囲繞される中空部15を有する円筒状に構成されている。
スペーサ12は、例えばアルミニウム等の剛性を有する材料によって構成されている。このスペーサ12の外周部には周方向に例えば90°の間隔を存してヒンジ部16が設けられている。このヒンジ部16は、図4に示すように構成されている。すなわち、スペーサ12の径方向にピン孔17が穿設されている。スペーサ12の外側にはヒンジ本体18が設けられ、このヒンジ本体18には枢支ピン19が突設されている。ヒンジ本体18の枢支ピン19はピン孔17に軸心回りに回転自在に枢支され、枢支ピン19の先端部をかしめることにより抜止めされている。
ヒンジ本体18は、例えばアルミニウム等によって矩形ブロック状に形成され、このヒンジ本体18には鏡筒11の軸方向に大径の貫通孔20と、この貫通孔20を挟んで両側に小径の固定孔21a,21bが穿設されている。
そして、各スペーサ12に設けられたヒンジ本体18の貫通孔20には前記縦通し部材13が挿通されている。縦通し部材13は、例えば超弾性部材、GFRPあるいはNi−Tiの形状記憶合金からなり、鏡筒11の軸方向に直線的に伸展する方向(展開状態)に弾性力を有している。さらに、鏡筒11を外力によって捻り力を加えると、縦通し部材13はヒンジ本体18を枢支ピン19を支点として回転させながら前記スペーサ12の輪郭に沿って湾曲して鏡筒11が軸方向に短縮状態に弾性変形するようになっている。
さらに、鏡筒11の軸方向に隣合うスペーサ12と鏡筒11の周方向に隣合う縦通し部材13との間のヒンジ部16相互間には対角線状に前記張設部材14が張設されている。張設部材14は対角状に配置され、一方が伸縮不能なワイヤ、ケブラー等の糸の索条体22、他方がゴム等の伸縮自在な弾性索条体23によって形成されている。そして、索条体22は両端部がヒンジ本体18の固定孔21aに連結固定され、弾性索条体23の両端部が固定孔21bに連結固定され、索条体22と弾性索条体23とは鏡筒11の軸方向に隣合うスペーサ12間で交差している。
従って、鏡筒11はスペーサ12、縦通し部材13及び張設部材14によって囲繞される中空部15が構成され、全体として円筒状に構成されている。さらに、鏡筒11はその軸方向の中間部を境界として一端側が左巻き部25に、他端側が右巻き部26に構成してもよい。すなわち、左巻き部25と右巻き部26とでは伸縮不能な索条体22と伸縮可能な弾性索条体23とが逆方向に配置されている。従って、左巻き部25と右巻き部26とでは展開時に互いに逆方向に回転し、回転が相殺することで、鏡筒11の一端側は他端側に対して相対的に非回転展開する。鏡筒11の一端側(先端側)は他端側(基端側)に対して相対的に回転することはないので、例えば先端側に光学レンズを設けても、展開時に光学レンズに加わる衝撃を減ずることができる。
鏡筒11の軸方向の一端側のスペーサ12には望遠鏡を構成する部材が設けられている。すなわち、鏡筒11の最も端部に位置するスペーサ12にはリング状のレンズ枠27が設けられている。このレンズ枠27にはレンズ28が装着されている。さらに、レンズ枠27に対向する前部にはスペーサ12よりもやや大径で、ヒンジ部16が内側に装着されたスペーサ12aを設け、このスペーサ12aに嵌合して周方向に回転自在な先端リング29を装着することもできる。この先端リング29は、鏡筒11の周方向回転とは独立して回転自在なため、展開時に他端側と相対的に非回転とすることができる。
なお、レンズ28を1枚だけ設置した場合について説明したが、鏡筒11の内部には複数枚のリレーレンズ(図示しない)が装着されている。
さらに、図5に示すように、鏡筒11の外周部には柔軟性を有する筒状の遮光膜30によって覆われ、この遮光膜30は一端部が先端リング29に固定され、他端部が鏡筒11の基端側のスペーサ12に固定されている。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
図1は鏡筒11が軸方向に最大に展開した状態であり、複数のスペーサ12は複数本の縦通し部材13によって支持されている。また、張設部材14を構成する索条体22と弾性索条体23はスペーサ12の輪郭に沿って配置されているため、鏡筒11はスペーサ12、縦通し部材13及び張設部材14によって囲繞される中空部15が構成されている。
この状態から、鏡筒11の左巻き部25を左巻きに、右巻き部26を右巻きに捻りを加えるる。左巻き部25に左巻き方向の捻りが加わると、縦通し部材13はヒンジ部16を支点として右方向に倒れる。このとき、ヒンジ本体18はスペーサ12に対して枢支ピン19によって回転自在に枢支されているため、縦通し部材13の回動に伴って索条体22の張力は緩み、他方の弾性索条体23は伸長されてスペーサ12の輪郭に沿って引き揃えられる。
右巻き部26に右巻き方向の捻りが加わると、縦通し部材13はヒンジ部16を支点として左方向に倒れる。このとき、ヒンジ本体18はスペーサ12に対して枢支ピン19によって回転自在に枢支されているため、縦通し部材13の回動に伴って索条体22の張力は緩み、他方の弾性索条体23は伸長されてスペーサ12の輪郭に沿って引き揃えられる。
従って、スペーサ12は原形を保ったままで、縦通し部材13及び張設部材14を構成する索条体22と弾性索条体23がスペーサ12の輪郭に沿うため、図2に示すように、鏡筒11のスペーサ12相互の間隔が徐々に狭まり、最終的に図3に示すように、収縮されたコンパクトな形状となる。
鏡筒11を収縮状態に保持する場合には、十字状に結束バンド等によって結束することにより、拘束することができる。また、結束バンドを外して拘束力を解除すると、縦通し部材13が直線状に復元する弾性復元力によって左巻き部25及び右巻き部26が捻り方向と逆方向に回動しながらスペーサ12相互の間隔を広げる。従って、鏡筒11は、図2の状態から図1の状態に自動的に軸方向に展開して円筒状となる。このとき、遮光膜30は一端が先端リング29に固定されているため周方向に非回転であり、鏡筒11の軸方向の伸長に伴って蛇腹状に延びるため、鏡筒11の展開を妨げることはない。また、鏡筒11は左巻き部25と右巻き部26とで回転が相殺することで、鏡筒11の一端側は他端側に対して相対的に非回転展開する。鏡筒11の一端側(先端側)は他端側(基端側)に対して相対的に回転することはないので、例えば先端側に光学レンズを設けても、展開時に光学レンズに加わる衝撃を減ずることができる。
なお、前記第1の実施形態においては、スペーサ12がリング状の場合について説明したが、スペーサ12が楕円形状、矩形状、多角形状等でもよい。また、張設部材14の交差する一方を伸縮しない索条体としたが、両方を弾性索条体として伸縮するゴム、コイルスプリング等を採用してもよい。また、索条体22と弾性索条体23は、全てのスペーサ12間に設けることに限定されず、剛性の低下を許す範囲内で適宜省略することができる。
図6及び図7は第2の実施形態を示す。図6は鏡筒の斜視図であり、張設部材14は第1の実施形態と同様に装着されているが、図面上では簡素表示のためを省略されている。図7は同要部の斜視図であり、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。
図6は望遠鏡の鏡筒を構成する中空伸展ブーム本体31を示し、この中空伸展ブーム本体31は、複数の円環状のスペーサ12と、複数のスペーサ12を所定間隔を存して軸方向に連結するとともに、スペーサ12の輪郭に沿って弾性的に湾曲可能であり、かつ、スペーサ12相互の間隔を広げる方向に付勢された複数の縦通し部材13と、隣合うスペーサ12と隣合う縦通し部材13との連結部に対角状に設けられ、少なくとも一方が軸方向に弾性的に伸縮自在な張設部材14とから構成されている。すなわち、縦通し部材13は中空伸展ブーム本体31が最大に伸長した状態で、複数のスペーサ12の外周に直線状に配置されている。そして、各縦通し部材13の中途部はスペーサ12に回転自在に取付けられたヒンジ本体18の第1の貫通孔20に挿通固定されている。
従って、中空伸展ブーム本体31は、スペーサ12と縦通し部材13と張設部材14によって囲繞される中空部15が構成され、全体として円筒状に構成されている。さらに、中空伸展ブーム本体31の縦通し部材13の螺旋方向はその軸方向の略中間部を境界として一端側が左巻き部25に、他端側が右巻き部26に構成されている。従って、左巻き部25と右巻き部26とでは展開時に互いに逆方向に回転し、回転が相殺することで、鏡筒11の一端側は他端側に対して相対的に非回転展開する。
従って、中空伸展ブーム本体31はスペーサ12と縦通し部材13と張設部材14によって囲繞される中空部15が構成され、全体として円筒状に構成されている。また、中空伸展ブーム本体31の縦通し部材13の螺旋方向が、その軸方向の中間部を境界としてその一端側が左巻き部25に、他端側が右巻き部26に構成されている構造も可能である。
この構造では、左巻き部25と右巻き部26とでは展開時に互いに逆方向に回転し、回転が相殺することで、レンズ枠27及びレンズ28は、鏡筒11の他端側に対して相対的に非回転展開する。鏡筒11の両端が互いに非回転展開する構造を利用し、展開速度を中空伸展ブーム本体31の軸方向に調整する牽引索としての2本のワイヤ32を左右対称的に配置することができる。これらワイヤ32の一端部は最前端のスペーサ12aに対して周方向に回転自在なリング33に連結されている。ワイヤ32は中空伸展ブーム本体31の軸方向に沿って他端側に延長され、引き込み・繰り出し機構としての電動または手動のウインチ34に接続されている。このウインチ34はワイヤ32を巻き込んで引き込み可能であると共に、繰り出し可能なドラム35を有している。
第2の実施形態の構成によれば、ウインチ34によってワイヤ32を繰出すことにより、縦通し部材13の弾性復元力によってスペーサ12相互の間隔を広げて中空伸展ブーム本体31を軸方向に展開する。また、ウインチ34によってワイヤ32を引き込むことにより、縦通し部材13の弾性復元力に抗してスペーサ12相互の間隔を狭めて中空伸展ブーム本体31を軸方向に収縮させることができる。
従って、第2の実施形態によれば、ウインチ34によってワイヤ32の繰り出し長を調整することにより、中空伸展ブーム本体31の伸展長を任意に設定することができる。また、中空伸展ブーム本体31の伸展時に縦通し部材13が捩れが発生するが、先端リング29はスペーサ12aに対して回転自在であるため、先端リング29が捩れ方向と逆方向に回転してワイヤ32が捩れるのを防ぐことができる。
なお、第1及び第2の実施形態においては、中空伸展ブームを望遠鏡の鏡筒に応用した場合について説明したが、この発明の中空伸展ブームは、人工衛星の構造物、通信用アンテナ、簡易テントの構造物及び高所からの避難具等に幅広く応用できる。
すなわち、図8は第1の実施形態における中空伸展ブームを簡易テント36として用いた場合であり、骨格37は防水シート38によって覆われている。また、簡易テント36の一側部における張設部材14を構成する索条体22と弾性索条体23を取り除くことにより、出入口39を設けることができる。
簡易テント36は、簡易シャワー室、簡易更衣室等のレジャー用の他、災害時の仮設住宅、工事現場での仮設事務所としても利用でき、その用途によって骨格37を構成するスペーサ12、張設部材14の材質や寸法を選定することが望ましい。
図9は第1の実施形態における中空伸展ブームを高所からの避難具40として用いた場合であり、矩形状に構成されたスペーサ12と、縦通し部材13及び張設部材14からなる骨格41は覆いシート42によって覆われて、中空部24を避難滑降路43に構成している。
図10は第1の実施形態における中空伸展ブームをゴミ箱44として用いた場合であり、骨格45の内部に市販のゴミ袋46をセットすることにより、簡易ゴミ箱を構成している。
図11は第1の実施形態における中空伸展ブームを消防車に搭載する立体梯子47として用いた場合であり、骨格48を構成するスペーサ12を足掛け部49とすることができ、中空部24の内部を乗降の通路として使用することができる。なお、消防車に搭載する立体梯子47に限定されず、橋やビルの建設工事、電気配線工事用として利用できる。
この発明の中空伸展ブームは、人工衛星の構造物、通信用アンテナ、簡易テント、避難滑降路、簡易ゴミ箱、簡易傘立て、消防車に搭載する立体梯子、橋やビルの建設工事、電気配線工事用の立体梯子等幅広い分野に利用できる。
この発明の第1の実施形態を示し、伸展ブームとしての鏡筒の展開状態の斜視図。 同実施形態の鏡筒の展開・収縮途中の鏡筒の斜視図。 同実施形態の鏡筒の収縮状態の鏡筒の斜視図。 同実施形態のヒンジ部の斜視図。 同実施形態の鏡筒に遮光被膜を設けた状態の斜視図。 この発明の第2の実施形態を示し、伸展ブームとしての鏡筒の展開途中の斜視図。 同実施形態の鏡筒の一部の斜視図。 この発明の応用例を示し、簡易テントの斜視図。 この発明の応用例を示し、避難具の斜視図。 この発明の応用例を示し、ゴミ箱の斜視図。 この発明の応用例を示し、立体梯子の斜視図。
符号の説明
11…鏡筒、12…スペーサ、13…縦通し部材、14…張設部材、15…中空部

Claims (9)

  1. 剛性を有する複数の環状のスペーサと、
    前記複数のスペーサを所定間隔を存して軸方向に連結するとともに、軸方向に直線的に伸展する展開状態と前記スペーサの輪郭に沿って湾曲することにより軸方向に短縮状態に弾性変形する複数の縦通し部材と、
    前記隣合うスペーサと隣合う縦通し部材との連結部に対角状に設けられ、少なくとも一方が軸方向に弾性的に伸縮自在な張設部材と、
    前記スペーサ、縦通し部材及び張設部材によって囲繞される中空部と、
    を具備したことを特徴とする中空伸展ブーム。
  2. 前記スペーサは、内側に空間部を有するリング状、矩形状、多角形状等のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の中空伸展ブーム。
  3. 前記縦通し部材は、拘束力が解除されたときに直線的に復元する超弾性部材であることを特徴とする請求項1記載の中空伸展ブーム。
  4. 前記縦通し部材は、前記スペーサの周方向に等間隔に配置され、拘束力が解除されたときに直線的に復元して互いに平行状態に保たれることを特徴とする請求項1記載の中空伸展ブーム。
  5. 前記張設部材は、対角状に配置された一方が伸縮不能な索条体、他方が伸縮自在な弾性索条体であることを特徴とする請求項1記載の中空伸展ブーム。
  6. 請求項1記載の中空伸展ブームにおいて、周方向に回転自在であることで、展開時に他端側と相対的に非回転であるリングを先端のスペーサに更に加えたことを特徴とする。
  7. 請求項1記載の中空伸展ブームにおいて、前記縦通し部材は、ブームの軸方向の中間部を境界として一端側が左巻き部に、他端側が右巻き部に螺旋状に構成され、展開時に前記左巻き部と右巻き部とが互いに逆方向に回転し、回転が相殺することで、前記ブームの軸方向の一端側と他端側が相対的に非回転展開する螺旋状部を有することを特徴とする。
  8. 請求項6または7記載の中空伸展ブームにおいて、前記ブームの外周部に軸方向に伸縮可能な遮光膜を更に加えたことを特徴とする。
  9. 請求項6または7記載の中空伸展ブームにおいて、前記ブームの軸方向の一端側に連結され、該ブームの軸方向に沿って他端側に延長された牽引索と、この牽引索を引き込み・繰り出し可能であり、牽引索を繰出すことにより、前記縦通し部材の弾性復元力によって前記スペーサ相互の間隔を広げて前記ブームを軸方向に展開し、引き込むことにより前記縦通し部材の弾性復元力に抗して前記スペーサ相互の間隔を狭めて前記ブームを軸方向に収縮させる引き込み・繰り出し機構を更に加えたことを特徴とする。
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