JP2005194692A - フローティングスラブ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のフローティングスラブ構造は、 鉄道軌道において防振軌道構造として敷設されて各フローティングスラブの固有振動数が異なるフローティングスラブ構造であり、前記複数の各フローティングスラブの固有振動数を夫々各フローティングスラブ毎に変化させてなり、隣接して敷設される相互の各フローティングスラブの共振を抑制するとともに、ばたつきを抑制し、振動特性の急変を解消して安定した鉄道車両走行を可能としたことを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
フローティングスラブ構造は、各々弾性支持装置により支持される多数のスラブを敷設し、多数のスラブ上に枕木やレールを連続的に設置して鉄道車両が走行する鉄道軌道を構成し、鉄道車両走行時の振動低減、静粛性の確保を図るようにしたものである。弾性支持装置としては、圧縮コイルばね等の弾性体が主として用いられる。
更に、本発明によれば、各フローティングスラブ全体としてレール沈下量・目違い量を許容することで、各フローティングスラブの固有振動数を各々低く設定する構成とすることができ、振動低減効果を高めることができる。
図1は本実施例に係るフローティングスラブ構造を示すものであり、このフローティングスラブ構造は、鉄道軌道として敷設されるレール2を支持する複数の各フローティングスラブ1A、1B、1C、1Dの軌道方向の長さを、例えば数m乃至数十mの範囲のいずれかに選定して形成し、且つ、当該各フローティングスラブ1A、1B、1C、1Dの固有振動数f1(Hz)、f2(Hz)、f3(Hz)、f4(Hz)を夫々変化させ、前記夫々のフローティングスラブ1A、1B、1C、1Dを支持する個々の防振手段3A、3B、3C、3Dの例えば配置する個数でその剛性を変えることで、夫々各フローティングスラブ1A、1B、1C、1D毎に変化させた構造となっている。但し、この場合、前記夫々のフローティングスラブ1A、1B、1C、1Dを支持する個々の防振手段3A、3B、3C、3Dの配置個数は同じであっても、当該各々の防振手段の剛性を調整してフローティングスラブ全体の支持剛性を変化させることもできる。
なお、前記各防振手段3A、3B、3C、3Dの各フローティングスラブ1A、1B、1C、1Dへの配置個数は、予め決定されて各フローティングスラブに装着されている。
この防振手段3Aは、上フランジ4、下フランジ5の間に例えばコイル状弾性体6を一定間隔で例えば3個配置し、且つ、前記上フランジ4、下フランジ5の両端に各々上端が上フランジ4に固着され、下端が下フランジ5のガイド孔8に遊嵌された一対のガイド棒7を配置して上フランジ4を上下動可能とし、鉄道車両の走行に伴う振動荷重を前記3個(又は予め固設した個数)のコイル状弾性体6によりこの防振手段3A全体として固有振動数f1(Hz)で振動しつつ吸収するようになっている。
なお、コイル状弾性体6を構成するコイルばねとしては、図3に示すものの他、例えば、ピアノ線材、ステンレス鋼線材等JISで規定されるばね材を用いてなるコイルばねの表面をゴム材や粘弾性体等の弾性体によって被覆して形成したコイルばねを用いることも可能であり、また、ピアノ線材、オイルテンパー線材などを撚って鋼索を作りこれをコイル状に巻いたばねであるヨリ(撚)線ばねを用いることも可能である。
他の防振手段3B乃至3Dについても同様である。
他の防振手段3B、3C、3Dについても、図示省略するが同様にその固有振動数に応じた減衰装置14を付加する。
このような減衰装置14を付加した構成からなるフローティングスラブ構造によれば、各フローティングスラブ1A乃至1D各々の振動応答の迅速な減衰収束が可能となり、乗り心地の向上、鉄道車両走行の安定性の確保を図ることができる。
なお、各フローティングスラブ1A、1B間の継目部分の通常の形状は、図示するものではないが、その長さ方向に対して直交する夫々の端面が平行して対向するものである。
フローティングスラブ1A、1B間の継目部分の形状の変形例としては、図8に示すように、フローティングスラブ1A、フローティングスラブ1Bの対向する端面1A1、1B1を各々L形に形成して組み合わせるL形組み合わせ形状のもの、図9に示すように、フローティングスラブ1A、フローティングスラブ1Bの対向する端面1A1、1B1に凹部21、凸部22を形成して組み合わせる凹凸形状のもの、図10に示すように、フローティングスラブ1A、フローティングスラブ1Bの対向する端面1A1、1B1を各々斜面形状として組み合わせる斜面形状のもの、図11に示すように、フローティングスラブ1A、フローティングスラブ1Bの対向する端面1A1、1B1に各々曲面凹部23、曲面凸部24を形成して組み合わせる曲面凹凸形状のもの等を挙げることができ、これらのうちいずれかを採用することもできる。いずれにしても、フローティングスラブ1A、1B間の継目部分の形状は自在なものとすることができ、本発明がこれらに限定されるものでないことは勿論である。
1A1、1B1 端面
2 レール
3A乃至3D 防振手段
4 上フランジ
5 下フランジ
6 コイル状弾性体
7 ガイド棒
8 ガイド孔
11 弾性体
11A 弾性体
11B 弾性体
11C 弾性体
12 弾性材
13 コイルばね
14 減衰装置
21 凹部
22 凸部
23 曲面凹部
24 曲面凸部
25 上板
26 下板
Claims (7)
- 鉄道軌道において防振軌道構造として敷設されて各フローティングスラブの固有振動数が異なるフローティングスラブ構造であり、
前記複数の各フローティングスラブの固有振動数を夫々各フローティングスラブ毎に変化させてなり、隣接して敷設される相互の各フローティングスラブの共振を抑制するとともに、ばたつきを抑制し、振動特性の急変を解消して安定した鉄道車両走行を可能としたことを特徴とするフローティングスラブ構造。 - 前記複数の各フローティングスラブには、夫々のフローティングスラブの固有振動数により減衰性能の異なる減衰装置を付加したものであることを特徴とする請求項1記載のフローティングスラブ構造。
- 前記防振軌道構造は、前記各フローティングスラブを支持するコイル状弾性体を具備した各防振手段に対して、その固有振動数に応じて減衰性能の異なる減衰装置を付加したものであることを特徴とする請求項1又は2記載のフローティングスラブ構造。
- 前記防振軌道構造は、弾性体を具備し、この弾性体は、ゴム材又は発泡ウレタン材等からなる弾性材内にコイルばねを埋め込むことにより構成したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のフローティングスラブ構造。
- 前記弾性体は、弾性材内にコイルばねを複数個配置し、これを上板、下板間に装着配置して構成したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフローティングスラブ構造。
- 前記弾性体を構成するコイルばねは、ピアノ線材、ステンレス鋼線材等のばね材を用いてなるコイルばねの表面を、ゴム材や粘弾性体等によって被覆して形成したコイルばねであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のフローティングスラブ構造。
- 前記複数の各フローティングスラブ同士の継目部分の形状は、L形組み合わせ形状、凹凸形状、斜面形状、曲面凹凸形状の中から選定されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のフローティングスラブ構造。
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