JP2005194533A - 層状ケイ酸塩で増粘された除氷剤組成物及び防氷剤組成物 - Google Patents

層状ケイ酸塩で増粘された除氷剤組成物及び防氷剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポンプ輸送もしくは噴霧装置を用いた噴霧時などの機械的応力負荷時に極僅かにしか粘度を失わないような航空機用除氷剤組成物を提供すること。
【解決手段】 本発明は、組成物の重量を基準にして少なくとも一種のグリコール35〜93重量%、少なくとも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%、及び全体を100重量%にする量の水を含む除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物を提供する。

Description

本発明は、除氷剤組成物及び防氷剤組成物として使用することができる、層状ケイ酸塩で増粘された水/グリコール混合物に関する。この混合物は、氷及び雪などの凍結した降水を表面から除去し並びに表面の再氷結を防ぐのに役立つ。
除氷剤組成物及び防氷剤組成物は、特に、航空機の表面の処理に重要である。これらの流体は、航空機の離陸の際には、離陸の時に生ずる剪断応力の結果として航空機の表面から流れ落ちることが意図される。簡潔さのために、以下、これらの流体は全て航空機用除氷剤組成物もしくは除氷剤組成物と称する。
冬季中は、航空機の表面は凍結した降水によって覆われ得る。この凍結した降水は、航空機の離陸の前に除去しなければならない。なぜならば、そうしないと、離陸に必要な揚力が著しく損なわれるからである。
主に凍結した降水を除去するために使用される除氷剤組成物と、既に除氷、清浄された航空機表面の再氷結を防止することを意図された防氷剤組成物とは区別される。
一般的に、凍結した降水は、水/グリコールに基づく除氷剤組成物を用いて除去される。グリコールは、凝固点降下媒体として働く。加えて、除氷剤組成物の表面張力を下げそして航空機表面の濡れを高める界面活性剤が存在する。更に、除氷剤組成物は、腐蝕防止剤、消泡剤、染料及び難燃剤も含むことができる。このような増粘化されていない除氷剤組成物は、ニュートンレオロジーを特徴とする。これは、それらの粘度が剪断力と無関係であることを意味する。SAE(Society of Automotive Engineering)コンベンションによると、ニュートンレオロジーを有する非増粘化除氷剤は、タイプI流体と称される。タイプI流体は、外温に依存して、様々な量の水で希釈されそして噴霧車を用いて航空機の表面に加温されて吹き付けられる。これらは、凍結した付着物を効果的に除去することを可能にする。しかし、タイプI流体は、再氷結に対しては極僅かな保護しか供しない。
純粋な除氷剤組成物とは対照的に、防氷剤組成物は追加的に増粘剤物質を含む。それによって生ずるこれらの流体の粘度は、再氷結に対する保護を高める。なぜならば、これらの流体は、静止状態では、航空機表面から非常にゆっくりとしか流れ落ちず、それゆえ、凍結した降水を長期間吸収し得るからである。使用された増粘剤は、非ニュートン性の擬塑性レオロジーを有する防氷剤組成物を供する。これらの流体の粘度は剪断力に依存する。航空機が離陸した際には、これらの流体の粘度は、増大する空気抵抗の結果として劇的に低下し、それゆえ航空機表面から即座に流れ落ちることができる。氷結保護時間によって、タイプII流体とタイプIV流体とに区別される。タイプIII流体は特に擬塑性が高いレオロジーを特徴とし、それゆえこれらは、離陸速度が遅い航空機の除氷に役立つ。
航空機除氷剤組成物は、多くの要求を満たさなければならない。SAE規格AMS(Aerospace Material Standards)1424及びAMS1428では、表面流去性能及び氷結保護時間ばかりでなく、他の多くの物性も検討される。
これらには、例えば、航空機用除氷剤組成物の貯蔵安定性が含まれる。航空機用除氷剤組成物の粘度は、長期間にわたり貯蔵の間に変化してはならない。良好な航空機用除氷剤組成物は、腐食性であってはならず、特にアルミニウム、マグネシウム、鋼及びアクリルガラスに対して腐食性であってはならない。またこれらは環境に適合していなければならず、更には火災を援助してはならない。更に、増粘された航空機用除氷剤組成物は剪断力に対して安定していなければならない。これらの流体は、それに高い機械的応力を課す噴霧車を用いて吹き付けられる。その最中、除氷剤組成物はそれらの元の粘度の20%を超える分は失ってはならない。最後に、離陸後に羽の空力学的に静寂な領域に蓄積され、それ故流れ落ちることができなかった航空機用除氷剤組成物の残渣はゲル状の付着物を形成してはならない。後者の二つの性質に関しては、更なる開発に対する要望がある。
米国特許第4954279号は、水/グリコール混合物中に油を含んでなるマイクロエマルションを開示している。加えて、増粘剤及び界面活性剤が存在する。全ての成分がマイクロエマルション中に存在するために、重要な流体特性、例えば貯蔵安定剤、特に低温時における貯蔵安定性が向上している。
米国特許第5118435号は、増粘剤としての二種のポリアクリレートの組み合わせによって達成される相乗作用に基づく除氷剤組成物を開示している。この流体の粘度は温度に依存せず、そのため、使用される除氷剤組成物のフィルム厚はいかなる温度においても非常に薄く、それゆえこの流体は、航空機の離陸の際には常に効果的に流れ落ちる。
米国特許第5273673号は、アルキルフェノールエトキシレートを含むことによって明らかに向上されたホールドオーバー時間を有する除氷剤組成物を開示している。
米国特許第5386968号は、同じ部類の界面活性剤が、希釈された非増粘化航空機用除氷剤組成物のホールドオーバー時間の向上に好適であることを開示している。
米国特許第5334323号は、増粘剤として働くポリアクリル酸の中和を、NaOHとKOHとの混合物を用いて行い得ることを開示している。その結果、得られた航空機用除氷剤組成物は、特に低い粘度を有し、効果的に流れ落ちる。
米国特許第5750047号は、増粘した除氷剤組成物の氷結保護時間を、ポリアクリレートによってかなり長くし得ることを開示している。
米国特許第5772912号は、増粘剤としてのキサンタンガムに基づく、非常に様々な用途向けの環境に優しい除氷剤組成物を開示している。
米国特許第5817252号は、凍結した降水の拡散を制御する目的で異なるHLB値を有する二種の非イオン性界面活性剤の組み合わせを開示している。そのような構成によってその除氷剤組成物はより長い時間その効果を保持する。米国特許第5935488号によると、これと同一の原理がSAEタイプII流体にも適用し得る。
これら従来技術から、航空機用除氷剤組成物の開発は、これまでは殆ど例外なく、ホールドオーバー時間及び流去性能の向上に焦点が当てられてきたことが明らかである。
従来は、増粘された航空機用除氷剤組成物は、例外なく有機物ベースの増粘剤を用いて合成されてきた。これらは、好ましくは、不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、及びこれらの誘導体、例えばエステル及びアミドの架橋されたホモポリマーもしくはコポリマー、並びにセルロースエーテル(アルキルセルロースエーテル、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル及びカルボキシアルキルセルロースエーテル)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、キサンタンガムなど、あるいはこのような水溶性ポリマーの混合物である。これらの有機ポリマー全ての増粘機序は、グリコール溶液中でのポリマー網状構造の形成に基づくものである。
しかし、上記の増粘剤は全て、多かれ少なかれ機械的ストレスによって不可逆的に大きなダメージを受ける。これは、高速攪拌機、ポンプの結果としてのもしくは小径のパイプ断面を通過した際の高い剪断応力負荷時に粘度が不可逆的に低下することから示される。機械的ストレスはポリマー鎖の断裂を引き起こし、それに伴いポリマー網状構造に不可逆的なダメージを与える。
それゆえ、本発明の課題の一つは、ポンプ輸送もしくは噴霧装置を用いた噴霧時などの機械的ストレス負荷時に極僅かにしか粘度を失わないような航空機用除氷剤組成物を同時に設計することである。
加えて、上記の増粘剤の全ては或る外的条件下においてゲルを形成する傾向がある。航空機用除氷剤組成物が、離陸後に、航空機の空力学的に静寂な領域に蓄積されていると、これらは、5000m以上の飛行高度での低い気圧の結果完全に乾燥する。これらの残渣は、雨水などの水分と接触すると大きく膨張する恐れがある。生じたゲルは低温で凍結し(飛行高度が高くなると起こる)そして昇降舵の動きを妨げて、その結果、航空機が完全な操縦性を失う恐れがある。
慣用の増粘剤に基づく全ての航空機用除氷剤組成物は、はっきりと分かる量のゲル残渣を形成する。増粘剤の種類に依存して、これらのゲルは、程度に差異はあるものの水で再水和する間に簡単に除去され得る。望ましい流体残渣は、最初の浸水作業の間に水で完全に洗い落とすことができるものであろう。
それゆえ、乾燥流体残渣が雨水でゲル残渣を形成し得ないような航空機用除氷剤組成物を処方することも本発明の課題の一つである。
驚くべきことに、防氷剤組成物の一般的な慣用の公知成分、例えばグリコール、界面活性剤、pH調節用の塩基性もしくは酸性化合物、及び腐蝕保護剤の他に、増粘剤として層状ケイ酸塩を同時に含む防氷剤組成物が、機械的ストレス負荷時に粘度の低下を示さないことがここに見出された。更に、これらの防氷剤組成物は、乾燥後に、再水和後に水中に完全に溶解し、それゆえ難溶性のゲルを形成しない残渣しか形成しない。
これらの増粘剤は、例えばスメクタイト類の鉱物群(天然もしくは合成して得られるヘクトライト類及びベントナイト類もしくはモンモリロナイト類の双方が包含される)に属する水溶性層状ケイ酸塩である。これらの無機増粘剤は、それらが、ケイ酸塩層間に水及び有機分子(例えばグリコール)を含むことができ、そのため水性の系の増粘剤として機能し得るという特徴を有する。
これらの増粘剤に基づく航空機用除氷剤組成物は、非常に顕著な擬塑性を示しながら高い静置粘度及び降伏価への要求を満たすばかりでなく、追加的に、機械的ストレス負荷時に極めて高い剪断力安定性を示す。更に、これらの航空機用除氷剤組成物の乾燥残渣は、水を用いて完全に溶解させることができ、難溶性のゲルを形成しない。これらの層状ケイ酸塩は、単独でもまたは上記の有機系増粘剤との組み合わせでも使用することができる。上記の有機系増粘剤を層状ケイ酸塩と組み合わせて使用すると、有機系増粘剤の使用濃度を大きく減少し得ることは注目に値する。
それゆえ、本発明は、除氷剤組成物の重量を基準にして、少なくとも一種のグリコール35〜93重量%、及び少なくとも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%、及び全体を100重量%にする量の水を含む、除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物を提供する。
更に本発明は、少なくとも一種のグリコール35〜93重量%及び全体を100重量%にする量の水を含む組成物を増粘するために少なくとも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%を使用する方法も提供する。
また更に本発明は、少なくも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%を加えることによって、少なくとも一種のグリコール35〜93重量%及び全体を100重量%にする量の水を含む除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物を増粘する方法を提供する。
本発明の除氷及び防氷剤組成物は、航空機の除氷に特に適している。しかし、これらは、他の輸送手段、例えば自走車もしくは列車の除氷及び氷結保護に、または氷結から保護されるべき任意の表面にも好適である。
本発明の除氷及び防氷剤組成物(以下、“除氷剤組成物”と称する)は、グリコール、水及び水溶性層状ケイ酸塩の他に更に別の成分を含むことができる。このような更に別の成分は、例えば、界面活性剤、腐蝕防止剤、pH調節用の塩基性化合物もしくは酸性化合物、更に有機系増粘剤である。好ましい態様の一つでは、本発明の除氷剤組成物は、以下の成分からなることができる:
a) 炭素原子数2〜3のアルキレングリコール及び炭素原子数4〜6のオキシアルキレングリコールの群から選択される少なくも一種のグリコール35〜93重量%、好ましくは45〜90重量%、
b) 非イオン性もしくは陰イオン性界面活性剤の群から選択される少なくとも一種の界面活性剤0〜10重量%、好ましくは0.02〜2重量%、
c) 少なくとも一種の腐蝕防止剤0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜2重量%、
d) 水溶性層状ケイ酸塩0.02〜15重量%、好ましくは0.05〜10重量%、
e) 必要に応じて、pHを6〜11に調節するためのアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物もしくはアミンの群から選択される少なくとも一種の塩基性化合物、
f) 必要に応じて、pHを6〜11に調節するための無機もしくは有機酸の群から選択される少なくとも一種の酸性化合物、
g) 必要に応じて、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸、もしくはこれらの誘導体、例えばエステル及びアミドのホモポリマーもしくはコポリマー、並びにセルロースエーテル(アルキルセルロースエーテル、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル、及びカルボキシアルキルセルロースエーテル)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、キサンタンガムの群から選択される追加の有機系増粘剤、
h) 全体を100重量%にする量の水。
上記の重量%で表した含有率は全て除氷剤組成物の重量に基づく値である。
成分b、c、e、f及びgは、必ずしも本発明の除氷剤組成物中に存在するわけではない。好ましい除氷剤組成物は、成分a、d及びhの他に、b、c、e、f及びgから選択される一種または二種以上の更に別の成分を含む。
本発明の除氷剤組成物の成分a)は、好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロピレングリコールもしくは1,3−プロピレングリコール)、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、またはこれらのグリコールの二種以上のものの混合物であり、中でも、プロピレングリコールが特に好ましい。グリコールは、特に、凝固点を降下させる働きをし、そして水と共に、該除氷剤組成物の主成分を構成するものである。
成分b)は、好ましくは、アルキル基中に6〜24個の炭素原子、好ましくは8〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコール、または1〜10個、好ましくは1〜8個のアルコキシ基(特にエチレンオキシド、プロピレンオキシドまたはこれらの混合物のアルコキシ基、中でもエチレンオキシドが好ましい)を有するそれのアルコキシレートであることができる。脂肪アルコール中の上記アルキル基は、線状もしくは分枝状、脂肪族もしくは芳香族、飽和もしくは不飽和(好ましくは1〜3個の二重結合を有する)であることができる。これの例には、オクチル、デシル、ドデシル、イソトリデシル、パラ−イソノニルフェニル、パラ−イソオクチルフェニル及びステアリルアルコール、並びにオレイル、ココアルキル、及びタローアルキルアルコールが包含される。成分b)は、上記の脂肪アルコール及び/または脂肪アルコールエトキシレートの混合物、例えばC12−アルキル基及びC14−アルキル基を有する脂肪アルコール混合物(C12/C14脂肪アルコール)であることもできる。
成分b)は、好ましくは、カリウム及び/またはナトリウムアルキルアリールスルホネートであることもでき、これは、一つまたは二つ以上、好ましくは一つまたは二つのスルホネート基、5〜18個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する一つまたは二つ以上、好ましくは一つまたは二つのアルキル基、及び一つまたは二つ以上、好ましくは一つまたは二つのベンゼン環を有する。
成分c)は、グリコール及び水に基づく除氷剤組成物に通例のように腐蝕防止剤からなる。適当な腐蝕防止剤は、アルカリ金属リン酸塩、低級アルキルホスフェート、例えばエチルホスフェート、ジメチルホスフェート、イソプロピルホスフェートなど、イミダゾール類、例えば1H−イミダゾール、メチルイミダゾール、ベンズイミダゾールなど、及びトリアゾール類、例えばベンゾトリアゾール及びトリルトリアゾールである。チオ尿素、硝酸ナトリウム及びブチン−1,4−ジオールを使用することもできる。
成分d)としては、天然に生ずる水溶性層状ケイ酸塩もしくは合成して得られる水溶性層状ケイ酸塩が使用される。これらは、例えば、天然に生ずるかもしくは合成して得られるヘクトライト類及びベントナイト類もしくはモンモリロナイト類の双方を包含するスメクタイト類の鉱物群に属し得る。
天然の層状ケイ酸塩は、例えば、(Al(2-y)Mgy)[Si(4-x)AlxO20(OH)2]- (x+y)の式を有し、この式中、x及びyはそれぞれ異なる値を取ることができ、Al3+はMg2+及びFe3+に置換されていてもよく、またSi4+は、Al3+に置換されていてもよく、そして更にK+、Li+、Ca2+及びMg2+などの更に別のカチオン、またはF-もしくはOH-などの更に別のアニオンが結晶構造中に存在していてもよい。
合成して得られる層状ケイ酸塩は、例えば、[Si8(MgaLibHc)O20(OH)(4-y)Fy]- zの式を有し、この式中、a、b、c、y及びzは各々異なる値を取ることができ、Mg2+はAl3+及びFe3+に置換されていてもよく、またSi4+はAl3+に置換されていてもよく、そしてK+、Li+、Ca2+及びMg2+などの更に別のカチオン、またはF-もしくはOH-などの更に別のアニオンが結晶構造中に含まれていてもよい。
成分e)は、好ましくは、アルカリ金属水酸化物(例えばNaOH、KOH)、アルキルアミン(例えばブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、イソノニルアミン)、及びアルカノールアミン(例えばモノ−、ジ−、トリエタノールアミン)の群から選択される塩基性pH調節剤である。特に好ましいものはアルカリ金属水酸化物である。本発明の除氷剤組成物がこのような塩基性化合物を含む場合は、その含有率は、除氷剤組成物の重量に基づいて好ましくは0.1〜5重量%である。
成分f)は、好ましくは、無機もしくは有機酸、例えばリン酸、亜リン酸、及び炭素原子数2〜12、好ましくは4〜8のアルキル基及び一つまたは二つ以上、好ましくは一つまたは二つのベンゼン環を有するモノ−もしくはジカルボン酸の群から選択される酸性pH調節剤である。本発明の除氷剤組成物がこのような酸性pH調節剤を含む場合は、その含有率は、除氷剤組成物の重量を基準にして好ましくは0.1〜5重量%である。
成分g)は、水溶性増粘剤である。好ましくは、不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸、メタクリル酸)またはこれらの誘導体(例えばエステル及びアミド)の架橋されたホモポリマーもしくはコポリマー、またはセルロールエーテル(アルキルセルロースエーテル、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル、カルボキシアルキルセルロースエーテル)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、キサンタンガムなど、あるいはこのような水溶性ポリマーの混合物が使用される。本発明の除氷剤組成物がこのような増粘剤を含む場合は、その含有率は、除氷剤組成物の重量を基準にして好ましくは0.1〜5重量%である。
本発明の除氷剤組成物は、通常は少なくとも5%、好ましくは少なくとも10重量%の割合で水を含む。
更に、本発明の除氷剤組成物は、消泡剤、染料、錯化剤、及び酸化防止剤を含むことができる。
本発明の除氷剤組成物は、各々の成分を任意の順番で一緒に混合することによって調製され、これは、例えば、攪拌機が備えられた容器中で行うことができる。
以下、本発明を例によって説明する。
機械的ストレス負荷後、本発明の除氷剤組成物は、実質的な不可逆的粘度低下を示すべきではない。粘度低下は、反対方向に回転する二つのシアーブレードからなるブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサーを用いて実験室で検査される。前記シアーブレードは、1分間当たり3500回転の回転速度で稼動する。前記カウンターローテーティング・ミキサーを航空機用除氷剤組成物中に沈めると、増粘剤分子は二つのシアーブレード間の狭い隙間を通る際に圧縮されるが、この際、増粘剤のタイプによっては不可逆的なダメージを受け得る。生じた粘度低下はホールドオーバー時間の短縮をまねく。
完全に乾燥した除氷剤組成物は、再水和によって膨潤して難溶性のゲルを生じさせる残渣を形成するべきではない。このゲルの形成を調べるために、100mm×50mm×1mmの表面積の2024−T3材料のアルミニウムシートを使用した。このシート表面を、水酸化ナトリウム溶液と硝酸中に交互に短時間浸漬させて老化して、流体及びゲル残渣がより良好に粘着し得るようにする。アルミニウムシートを、試験流体中に4秒間完全に沈め、次いで30℃〜35℃の温度で乾燥する。24時間後、この作業を一つシートにつき各々6回繰り返す。この第一の試験段階中に、乾燥残渣がアルミニウム表面上に徐々に形成される。
第二の試験段階では、乾燥した流体残渣を有するシートを脱イオン水中に30秒間沈めた後、注意深く水から揚げる。60秒後、膨潤した流体残渣を有するこのシートの重量を計る。この再水和段階を合計で10回繰り返す。次いで、重量変化のプロフィルを用いて、試験流体のゲル化傾向を評価することができる。
例1
先ず、次の成分を混合することによって慣用のSAEタイプIV除氷剤組成物を調製する。
1,2−プロピレングリコール50.00重量%、
トリルトリアゾール0.50重量%、
架橋されたポリアクリル酸0.33重量%、
エチレンオキシド6モルを有するC12/16脂肪アルコールエトキシレート0.12重量%、
水酸化ナトリウム0.18重量%、
水48.87重量%。
上記の成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性について試験した。
Figure 2005194533
上記除氷剤組成物は、0.3rpmのスピンドル回転速度において25000mPasの粘度を有する。この値は、SAEタイプIV除氷剤組成物に通例の範囲内の値である。スピンドル回転速度を60rpmまで上げると、粘度は820mPasに低下する。擬塑性と称されるこのレオロジー挙動は、航空機が離陸した後にその表面から除氷剤組成物が完全に流れ落ちることを保証するものである。ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分間/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛けそして5分経過後にこのサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は僅か20100mPasである。この除氷剤組成物は、ホールドオーバー時間に関してSAEタイプIV除氷剤組成物の要件をなお満たす。更に機械的ストレスを負荷すると、この除氷剤組成物の粘度は許容範囲以下にまで低下し、再氷結から航空機を保護するためにはもはや使用することができなかったであろう。
次いで、この航空機用除氷剤組成物のゲル特性を検査する。このためには、老化したアルミニウムシートをこの除氷剤組成物中に4秒間沈め、次いで30℃の温度で乾燥する。24時間後、この作業を同じシートに対して各々6回繰り返す。
次いで、乾燥除氷剤組成物残渣を有するこのシートを脱イオン水中に30秒間沈めた後、水から注意深く引き揚げる。60秒後、膨潤した除氷剤組成物残渣を有するこのシートの重量を計る。この再水和段階を合計で10回繰り返す。次いで、重量変化のプロフィルを使用して、この除氷剤組成物のゲル化傾向を評価することができる。
例1に記載の航空機用除氷剤組成物では、水による乾燥残渣の膨潤が非常に著しく、その後のアルミニウムプレートからの残渣の再除去が困難であったことが注目される。このような航空機用除氷剤組成物が、離陸後に航空機の羽の空力学的に静寂な領域に蓄積していて、その後乾燥すると、これらの残渣は、雨水などの水分と接触すると大きく膨潤してしまうであろう。生じたゲル様残渣は、飛行高度が高くなった場合などに低温下に凍結して昇降舵の動きを妨げ、その結果、航空機はその完全な操縦性を失ってしまうであろう。
例2
以下の成分を混合することによって本発明によるSAEタイプII除氷剤組成物を調製する:
1,2−プロピレングリコール50.00重量%、
トリルトリアゾール0.05重量%、
エチレンオキシド5モルでエトキシル化されたC12/C14脂肪アルコール0.15重量%、
合成ヘクトライト(Mg2.67Li0.33)Si4O10(OH,F)2)Na0.33・H2O 1.5重量%、
水48.3重量%。
これらの成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性について試験した。
Figure 2005194533
この除氷剤組成物は、0.3rpmのスピンドル回転速度では、7600mPasの粘度を有する。この値は、SAEタイプII除氷剤組成物には通常の範囲内である。スピンドル回転速度を60rpmに高めると、粘度は190mPasに低下する。擬塑性と称されるこのレオロジー挙動は、航空機の離陸後にその表面から除氷剤組成物が完全に流れ落ちることを保証するものである。ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分経過後にこのサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は再び7400mPasである。これは、この除氷剤組成物が、高速攪拌機もしくはポンプ使用時のまたは小径のパイプ断面を通過した時の高い剪断応力負荷時などに生じるような機械的ストレス負荷時に、不可逆的なダメージを受け得ないことを実証している。
次いで、この航空機除氷剤組成物のゲル特性を試験する。このためには、老化したアルミニウムシートを、この除氷剤組成物中に4秒間沈め、次いで30℃の温度で乾燥する。24時間後、この作業を同じシートに対し各々6回繰り返す。
次いで、乾燥した除氷剤組成物残渣を有する上記シートを脱イオン水中に30秒間沈めた後、注意深く水から引き揚げる。60秒後、膨潤した除氷剤組成物残渣を有する上記シートの重量を計る。この再水和段階を全部で10回繰り返す。次いで、重量変化のプロフィルを使用して、この除氷剤組成物のゲル化傾向を評価することができる。
例2に記載の除氷剤組成物では、乾燥残渣の質量が、例1に記載の除氷剤組成物よりも実質的に少ないことが非常に注目される。加えて、この残渣は、水による四回の浸漬作業の後に完全に除去することができる。空力学的に静寂な領域におけるこの航空機用除氷剤組成物の乾燥残渣は、雨水で難溶性のゲルを形成せず、むしろ迅速に流れ落ちるであろう。
例2に記載の航空機用除氷剤組成物の更なる試験は、SAE規格AMS1428の他の要件の全てが満足されることを示す。例えば、このタイプII除氷剤組成物の氷結保護時間(WSET試験)は30秒よりも長い。1:1水希釈液は、5分を超えるホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴(wind tunnel)中での表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。更に、全ての材料試験も合格である。
例3
以下の成分を混合することによって本発明に従うSAEタイプII除氷剤組成物を調製する。
ジエチレングリコール60.00重量%、
ベンゾトリアゾール0.05重量%、
エチレンオキシド4モルでエトキシル化されたC12/C14脂肪アルコール0.1重量%、
合成ヘクトライト(Mg2.67Li0.33)Si4O10(OH,F)2)Na0.33・H2O 1.7重量%、
水38.15重量%。
これらの成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性に関して試験した。
Figure 2005194533
ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分間経過後に、このサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は6400mPasである。これは、この除氷剤組成物が、大きい剪断応力負荷時に、不可逆的なダメージを受けないことを実証している。
この航空機用除氷剤組成物のゲル挙動の試験は、それの除氷剤組成物残渣が水を用いることによって簡単に流し落とされ得ることを示した。
例3に記載の航空機用除氷剤組成物の更に別の試験は、SAE規格AMS1428の他の全ての要件が満たされることを示す。例えば、このタイプII除氷剤組成物の氷結保護時間は30分より長い。1:1水希釈液は、5分を超えるホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴中における表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。加えて、全ての材料試験も合格である。
例4
以下の成分を混合することによって本発明に従うSAEタイプII除氷剤組成物を調製する。
1,2−プロピレングリコール50.00重量%、
トリルトリアゾール0.05重量%、
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.75重量%、
合成ヘクトライト(Mg2.67Li0.33)Si4O10(OH,F)2)Na0.33・H2O 1.35重量%、
水47.85重量%。
上記の成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性に関して試験した。
Figure 2005194533
ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分間/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分間経過後に、このサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は5900mPasである。これは、この除氷剤組成物が、高い剪断応力負荷時に、不可逆的なダメージを受けないことを実証している。
この航空機用除氷剤組成物のゲル挙動の試験は、それの除氷剤組成物残渣が水を用いることにより迅速に流し落とし得ることを示した。
例4に記載の航空機用除氷剤組成物の更に別の試験は、SAE規格AMS1428の他の全ての要件が満たされることを示す。例えば、このタイプII除氷剤組成物の氷結保護時間(WSET試験)は30分より長い。1:1水希釈液は、5分より長いホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴中での表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。加えて、全ての材料試験も合格である。
例5
以下の成分を混合することによって本発明に従うSAEタイプIV除氷剤組成物を調製する:
1,2−プロピレングリコール50.00重量%、
トリルトリアゾール0.05重量%、
エチレンオキシド6モルでエトキシル化されたC12/16脂肪アルコール0.2重量%、
合成ヘクトライト(Mg2.67Li0.33)Si4O10(OH,F)2)Na0.33・H2O 2.25重量%、
水47.5重量%。
これらの成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性について試験した。
Figure 2005194533
ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分間/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分間経過後にこのサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は19500mPasである。これは、この除氷剤組成物が、高い剪断応力負荷時に、不可逆的なダメージを受けないことを実証している。
この航空機用除氷剤組成物のゲル挙動の試験は、それの除氷剤組成物残渣が水を用いて迅速に流し落とし得ることを示した。
例5に記載の航空機用除氷剤組成物の更に別の試験は、SAE規格AMS1428の他の全ての要件が満たされることを示している。例えば、このタイプIV除氷剤組成物の氷結保護時間(WSET試験)は80分よりも長い。1:1水希釈液は、5分よりも長いホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴中での表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。加えて、全ての材料試験も合格である。
例6
以下の成分を混合することによって本発明に従うSAEタイプIV除氷剤組成物を調製する:
1,2−プロピレングリコール50.00重量%、
ベンゾトリアゾール0.05重量%、
エチレンオキシド2モルでエトキシル化されたC12/14脂肪アルコール0.12重量%、
合成サポナイト((Mg3)Si3.7Al0.3)O10(OH)2)Na0.3 ・ H2O 2.6重量%、
水47.23重量%。
これらの成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を、粘度及び剪断安定性に関して試験した。
Figure 2005194533
ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分間/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分間経過後にこのサンプルの粘度を再び測定すると、静置粘度は12000mPasである。これは、この除氷剤組成物が、高い剪断応力負荷時に、不可逆的なダメージを受けないことを実証している。
この航空機用除氷剤組成物のゲル挙動の試験は、それの除氷剤組成物残渣が水を用いて迅速に流し落とし得ることを示した。
例6に記載の航空機用除氷剤組成物の更に別の試験は、SAE規格AMS1428の他の全ての要件が満たされることを示す。例えば、このタイプIV除氷剤組成物の氷結保護時間(WSET試験)は80分間よりも長い。1:1水希釈液は5分間を超えるホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴中での表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。加えて、全ての材料試験も合格である。
例7
以下の成分を混合することによって本発明に従うSAEタイプIV除氷剤組成物を調製する。
1,2−プロピレングリコール55.00重量%、
トリルトリアゾール0.05重量%、
エチレンオキシド6モルでエトキシル化されたC12/14脂肪アルコール0.12重量%、
天然サポナイト((Mg3)Si3.7Al0.3)O10(OH)2)Na0.3・H2O 0.8重量%、
架橋したポリアクリル酸ナトリウム0.1重量%、
水43.93重量%。
これらの成分を、3時間、激しい攪拌及び60℃に加熱しながら溶解させた。得られた除氷剤組成物を粘度及び剪断安定性に関して試験した。
Figure 2005194533
ブルックフィールド・カウンターローテーティング・ミキサー(5分間/3500rpm)を用いてこの除氷剤組成物に負荷を掛け、そして5分間経過後にこのサンプルの粘度を測定すると、静置粘度は20000mPasである。これは、この除氷剤組成物が、高い剪断応力負荷時に、不可逆的なダメージを受けないことを実証している。
この航空機用除氷剤組成物のゲル挙動の試験は、それの除氷剤組成物残渣が水を用いて迅速に流し落とし得ることを示した。
例7に記載の航空機用除氷剤組成物の更に別の試験は、SAE規格AMS1428の他の全ての要件が満たされることを示す。例えば、このタイプIV除氷剤組成物の氷結保護時間(WSET試験)は80分間よりも長い。1:1水希釈液は、5分間を超えるホールドオーバー時間を示す。試験すべき全ての濃度の風胴中における表面流去挙動は、要求される全ての温度において最小の要件に相当する。加えて、全ての材料試験も合格である。

Claims (10)

  1. 組成物の重量を基準にして、少なくとも一種のグリコール35〜93重量%、及び少なくとも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%、及び全体を100重量%にする量の水を含む、除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  2. 炭素原子数2〜3のアルキレングリコール及び炭素原子数4〜6のオキシアルキレングリコールの群から選択される少なくとも一種のグリコール45〜90重量%を含む、請求項1の除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  3. 非イオン性もしくは陰イオン性界面活性剤の群から選択される少なくとも一種の界面活性剤を10重量%まで、好ましくは0.02〜2重量%の量で含む、請求項1または2の除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  4. 少なくとも一種の腐蝕防止剤を0.01〜5重量%、好ましくは0.02〜2重量%の量で含む、請求項1〜3のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  5. 水溶性層状ケイ酸塩を0.02〜15重量%、好ましくは0.05〜10重量%の量で含む、請求項1〜4のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  6. アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸もしくはそれらの誘導体、例えばエステル及びアミドのホモポリマーもしくはコポリマー、並びにセルロースエーテル(アルキルセルロースエーテル、ヒドロキシアルキルセルロースエーテル及びカルボキシアルキルセルロースエーテル)、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、キサンタンガムの群から選択される有機系増粘剤を0.1〜5重量%の量で含む、請求項1〜5のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  7. 層状ケイ酸塩として、天然のもしくは合成して得られるヘクトライト類、ベントナイト類もしくはモンモリロナイト類を含む、請求項1〜6のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  8. 層状ケイ酸塩として、式(Al(2−y)Mgy)[Si(4−x)AlxO20(OH)2]- (x+y)(式中、x及びyは、電荷を均衡させる整数であることができ、Al3+はMg2+及びFe3+に置換されていてもよく、またSi4+はAl3+に置換されていてもよく、そしてK+、Li+、Ca2+及びMg2+などの更に別のカチオンまたはF-もしくはOH-などの更に別のアニオンが結晶構造中に含まれていてもよい)で表される化合物を含む、請求項1〜7のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  9. 層状ケイ酸塩として、式[Si8(MgaLibHc)O20(OH)(4-y)Fy]- z(式中、a、b、c、y及びzは、電荷を均衡させる整数であることができ、Mg2+は、Al3+及びFe3+に置換されていてもよく、またSi4+はAl3+に置換されていてもよく、そしてK+、Li+、Ca2+及びMg2+などの更に別のカチオンまたはF-もしくはOH-などの更に別のアニオンが結晶構造中に含まれていてもよい)で表される化合物を含む、請求項1〜7のいずれか一つの除氷剤組成物もしくは防氷剤組成物。
  10. 少なくとも一種のグリコール35〜93重量%及び全体を100重量%にする量の水を含む組成物を増粘するために、少なくとも一種の水溶性層状ケイ酸塩0.01〜15重量%を使用する方法。
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