JP2005193626A - 成形用金型装置と成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 充填工程でガス抜きにより樹脂をスムーズに充填することができ、ウエルドラインの発生を防止する。
【解決手段】 スリット状のガス抜き通路15をキャビティ3に設ける。このキャビティ3の両側にサイドゲート6,7,8,9を設ける。両側のサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するようにサイドゲート6,7,8,9の位置をずらして配置する。複数のサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するため、最終充填までガス抜きがスムーズに行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】 スリット状のガス抜き通路15をキャビティ3に設ける。このキャビティ3の両側にサイドゲート6,7,8,9を設ける。両側のサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するようにサイドゲート6,7,8,9の位置をずらして配置する。複数のサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するため、最終充填までガス抜きがスムーズに行われる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、樹脂の成形を行う成形用金型装置と成形方法に関する。
一般に、射出成形用金型装置を用いた樹脂の成形は、相互に開閉可能な型体の間にキャビティを形成し、型閉時にキャビティ内に溶融樹脂を充填し、これを冷却固化し、型開きと離型を行い、キャビティ形状の成形品を得るものであるが、溶融樹脂が充填される充填工程で、キャビティ内には空気などの気体の他に、充填した溶融樹脂からガスが発生する。これら溶融樹脂から発生するガス及び充填前のキャビティ内の空気(以下、単にガスと称する。)は、溶融樹脂の充填とともに圧縮され、溶融樹脂の妨げとなって充填不良の一因となる。
そこで、上述したような充填不良を防止するための一つの方法として、図8に示すように、キャビティ101に溶融樹脂を充填するゲート102,102…を複数設けると共に、キャビティ101の形状に合せた位置にゲート102,102…を配置することにより、矢印に示すように、溶融樹脂が均等に流れるようにして、充填不良を防止することができる。この場合、均一な充填を行うために、両側のゲートは正対する位置に配置される。
また、型対にキャビティ内のガスを抜くガス抜きを設けると、充填性が向上することが知られており、互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備え、前記キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形する成形用金型装置であって、1つの前記型体に設けられ前記キャビティ内に連通するスリット状ガス通路を設け(例えば特許文献1)、成形時、複数の型体を型閉めして内部にキャビティを形成し、このキャビティ内に樹脂を充填する工程で、吸排手段によりスリット状ガス通路からキャビティ内のガスを吸引してガス抜きを行い、これにより樹脂充填時におけるキャビティ内のガス圧縮に伴う抵抗がなくなり、樹脂がスムーズに流れてキャビティ内に充填される。
ところで、図8に示したものでは、各ゲート102,102…から充填された溶融樹脂の流れによりガスが中央側へと押され、スリット状ガス通路から排気されるが、溶融樹脂の流れが会合する最終充填位置Gがガス通路(図示せず)からずれているとウエルドラインが発生する問題がある。
特開2002−240105号公報
本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、充填工程でガス抜きにより樹脂をスムーズに充填することができ、ウエルドラインの発生を防止できる成形用金型装置と成形方法を提供することを目的とする。
請求項1の成形用金型装置は、互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの前記型体に前記キャビティ内に連通するスリット状ガス通路を設け、前記キャビティに連通するゲートから該キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形する成形用金型装置において、前記スリット状ガス通路を挟む両側に前記ゲートをそれぞれ設けると共に、これらゲートから前記スリット状ガス通路の長さ方向にほぼ沿って樹脂が充填され、それらゲートから充填された樹脂の最終充填位置が前記スリット状ガス通路に位置するように前記ゲートを配置したものである。
また、請求項2の成形用金型装置は、前記スリット状ガス通路が該スリット状ガス通路の幅方向に間隔を置いて複数設けられているものである。
また、請求項3の成形用金型装置は、前記両側のゲート位置を、正対する位置から前記スリット状ガス通路の幅方向にずらしたものである。
請求項4の成形方法は、互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの前記型体に前記キャビティ内に連通するスリット状ガス通路を設け、前記キャビティに連通するゲートから該キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形する成形方法において、前記スリット状ガス通路を挟む両側に前記ゲートを設け、これらゲートから充填する樹脂の流れを調整して、それらゲートから充填された樹脂の最終充填位置が前記スリット状ガス通路に位置するようにする方法である。
また、請求項5の成形方法は、前記両側のゲート位置が正対する位置から前記スリット状ガス通路の幅方向にずれている方法である。
また、請求項6の成形方法は、前記樹脂の流れを温度により調整する方法である。
請求項1の構成によれば、成形時、複数の型体を型閉めして内部にキャビティを形成し、このキャビティ内に樹脂を充填する工程で、ゲートからスリット状ガス通路の長さ方向にほぼ沿って樹脂が充填され、それら複数のゲートから充填された樹脂の最終充填位置がガス通路に位置するため、最終充填までガス抜きがスムーズに行われ、ウエルドラインの発生を防止でき、ウエルドラインが発生してもガス通路跡と重なり目立たないものとなる。また、樹脂をスリット状ガス通路の長さ方向にほぼ沿って充填することにより、スムーズな充填が可能となる。
また、請求項2の構成によれば、複数設けたスリット状ガス通路により、ガス抜きをスムーズに行うことができる。
また、請求項3の構成によれば、両側のゲート位置を正対する位置から前記ガス通路の幅方向にずらすことにより、樹脂の最終充填位置がガス通路の幅方向に移動し、該最終充填位置をガス通路に合せることができる。
請求項4の構成によれば、複数のゲートから充填された樹脂の最終充填位置がガス通路に位置するため、最終充填までガス抜きがスムーズに行われ、ウエルドラインの発生を防止でき、ウエルドラインが発生してもガス通路跡と重なり目立たないものとなる。
また、請求項5の構成によれば、両側のゲート位置を正対する位置から前記ガス通路の幅方向にずらすことにより、樹脂の最終充填位置がガス通路の幅方向に移動し、該最終充填位置をガス通路に合せることができる。
また、請求項6の構成によれば、樹脂の流れの速度を変えることにより最終充填位置を調整できる。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な成形用金型装置と成形方法を採用することにより、従来にない成形用金型装置と成形方法が得られ、その成形用金型装置と成形方法を夫々記述する。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は本発明の第1実施例を示し、同図において、1は成形品の外面を形成する固定型、2は成形品の内面を形成する可動型で、型体であるこれら固定型1及び可動型2は、互いに図示上下方向へ移動して開閉し、型閉時に相互間に成形品形状のキャビティ3を形成するものである。
型閉した前記固定型1および可動型2間には、固定型1に設けられたスプルー10から前記キャビティ3への分流用の材料通路であるランナー4,5と、これらランナー4,5をキャビティ3に連通させるサイドゲート6,7,8,9が形成され、これらサイドゲート6,7,8,9から溶融樹脂Jがキャビティ3内に充填される。
前記可動型2は、可動側型板11と、この可動側型板11の背面(図示下面)に取付けられた可動受け板12を有し、前記可動側型板11に入れ子装着部13を形成し、この入れ子装着部13は、可動側型板11のキャビティ3側と背面とを連通する開口であり、前記入れ子装着部13に入れ子14を設け、この入れ子14には、複数のスリット状ガス通路15,15…が幅方向等間隔で複数形成されている。図3などに示すように、前記入れ子14は複数のブロック材16,17,18からなり、一側のブロック材16は、その他側面に、キャビティ3側から順にスリット形成溝部19とこれより大きな中間溝部19Aと拡大溝部19Bとを連通して有し、中間のブロック材17は、一側面が平坦で、その他側面に、キャビティ3側からスリット形成溝部19Aと中間溝部19Bと拡大口部19Cとを有し、他側のブロック材18は、その一側面に前記拡大口部19Cに対応して溝部19Dを有する。前記スリット形成溝部19は機械加工などにより形成され、そのスリット形成溝部19がブロック材16,17,18間の隙間となる。そして、図3の断面図に示す個々のブロック材16,17,18を突き合わせて入れ子14を組立てることにより、前記スリット形成溝部19と隣り合うブロック材16,17,18との間に、前記キャビティ3に開口する前記スリット状ガス通路15が形成され、また、入れ子14の可動受け板12側に、拡大溝部19Bと拡大口部19Cと溝部19Dとが連通する連通空間20が形成される。尚、図2に示すように、前記スリット状ガス通路15の幅Wは、30ミクロン以下、好ましくは10〜20ミクロン程度である。また、型体たる前記可動受け板12に、前記連通空間20と外部とを連通する通路21を形成する。そして、前記サイドゲート6,7,8,9から前記スリット状ガス通路15の長さ方向にほぼ沿って樹脂Jがキャビティ3内に充填される。
また、前記キャビティ3は、略方形形状をなし、前記ガス通路15の幅方向両側にほぼ平行な縁部3F,3Fを有する。また、キャビティ3により成形される成形品の厚さは略0.3ミリ以下のものである。
この例では、前記ライナー4,5は、ガス通路15の長さ方向両側でキャビティ3を挟む位置に配置され、ほぼU字の二股状で同一形状をなし、その二股の中心にスプルー10が接続されている。また、一方のライナー4の先端に前記サイドゲート6,7が設けられ、他方のライナー5に前記サイドゲート8,9が設けられ、前記ライナー4とサイドゲート6,7により一方のゲート構成部材51を構成し、前記ライナー5とサイドゲート8,9により他方のゲート構成部材52を構成する。そして、それら前記サイドゲート6,7,8,9は前記縁部3F,3Fに位置して設けられ、図3に示すように、固定型1側の縁部3F,3Fにサイドゲート6,7,8,9が開口している。尚、サイドゲートは図3に示したもの以外にもトンネルゲートなどでもよい。
そして、通常は正対して設けられるサイドゲート6,7とサイドゲート8,9の位置を、ガス通路15の幅方向にずらし、これらゲート6,7,8,9から充填された樹脂の最終充填位置Gが前記ガス通路15に位置するように調整する。他方のゲート構成部材52をガス通路15の幅方向に沿ってほぼ平行移動する。一例であるが、サイドゲート6,7とサイドゲート8,9とのガス通路15幅方向のずれ寸法Hを大きくすると、図2(B)では、最終充填位置Gは、ほぼ斜め上方に移動する。また、必要に応じて、一方のサイドゲート6,7と他方のサイドゲート8,9を流れる樹脂の温度を変える。このように樹脂の温度を変えると、樹脂Jの流動性が変わるから、前記最終重点位置Gを変えることができる。一例として、図1で他方のサイドゲート8,9から充填される樹脂Jの温度を上げて該樹脂Jの流動性を高めれば、図2(B)で最終充填位置は左斜め下方に移動する。また、温度調節は、射出成形機からサイドゲート6,7,8,9までの樹脂の通路の加熱を、ヒータなどの加熱手段による調整することにより行うことができ、前記ヒータは固定型1に設けられる。
尚、スプルー10,10Aには、射出成形機より射出された溶融樹脂Jがマニホールドなどを通って送られてくる。
次に、前記成形用金型装置を用いた成形方法につき説明すると、固定型1と可動型2とを型閉し、サイドゲート6,7,8,9からキャビティ3内に溶融樹脂Jを充填する(充填工程)。この充填工程で、スリット状ガス通路15からキャビティ3内のガスが排出される。このようにガス抜きを行うことにより、ゲート4から充填された溶融樹脂Jがキャビティ3全体にスムーズに流れ、良好な充填が行われ、成形品における残留応力などの発生も防止される。特に、複数のサイドゲートサイドゲート6,7,8,9からキャビティ3内に充填された樹脂Jは、その最終充填位置Gがスリット状ガス通路15に位置するようにされているため、最終充填までスムーズに行われ、ウエルドラインの発生が防止される。そして、キャビティ3へに充填した樹脂が冷却固化した後、固定型1と可動型2とを型開きし、次の離型工程において、図示しない突き出しピンが作動し、成形品を押し出される。
このように本実施例では、請求項1に対応して、互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティ3を形成する複数の型体たる固定型1と可動型2を備え、1つの型体たる可動型2にキャビティ3内に連通するスリット状ガス通路15を設け、キャビティ3に連通するゲートたるサイドゲート6,7,8,9から該キャビティ3内に樹脂Jを充填して成形品を成形する成形用金型装置において、スリット状ガス通路15を挟む両側にサイドゲート6,7,8,9を設けると共に、これらサイドゲート6,7,8,9からスリット状ガス通路15の長さ方向にほぼ沿って樹脂Jが充填され、それらサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するようにサイドゲート6,7,8,9を配置したから、成形時、固定型1と可動型2を型閉めして内部にキャビティ3を形成し、このキャビティ3内に樹脂Jを充填する工程で、複数のサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するため、最終充填までガス抜きがスムーズに行われ、ウエルドラインの発生を防止でき、ウエルドラインが発生してもガス通路15跡と重なり目立たないものとなる。また、サイドゲート6,7,8,9からスリット状ガス通路15の長さ方向にほぼ沿って樹脂Jがキャビティ3内に流れ込むから、キャビティ3内において、ガス通路15と交差方向の樹脂Jの流れが少なくなり、スムーズな樹脂充填が可能となる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、スリット状ガス通路15がスリット状ガス通路15の幅方向に間隔を置いて複数設けられているから、複数設けたスリット状ガス通路15により、ガス抜きをスムーズに行うことができる。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、両側のサイドゲート6,7とサイドゲート7,8の位置を、正対する位置からガス通路15の幅方向にずらしたから、樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15の幅方向に移動し、該最終充填位置Gをガス通路15に合せることができる。
このように本実施例では、請求項4に対応して、互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティ3を形成する複数の型体固定型1と可動型2を備え、1つの型体たる可動型2にキャビティ3内に連通するスリット状ガス通路15を設け、キャビティ3に連通するゲートたるサイドゲート6,7,8,9から該キャビティ3内に樹脂Jを充填して成形品を成形する成形方法において、スリット状ガス通路15を挟む両側にサイドゲート6,7,8,9を設け、これらサイドゲート6,7,8,9から充填する樹脂Jの流れを調整して、それらサイドゲート6,7,8,9から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがスリット状ガス通路15に位置するようにするから、最終充填までガス抜きがスムーズに行われ、ウエルドラインの発生を防止でき、ウエルドラインが発生してもガス通路15跡と重なり目立たないものとなる。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、両側のサイドゲート6,7とサイドゲート7,8の位置が正対する位置からスリット状ガス通路15の幅方向にずれているから、樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15の幅方向に移動し、該最終充填位置Gをガス通路に合せることができる。
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、樹脂Jの流れを温度により調整するから、樹脂Jの流れの速度を変えることにより最終充填位置Gを調整できる。
図6は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、キャビティ3の両側にそれぞれ1つのサイドゲート6,8を設け、これらサイドゲート6,8を正対する位置からガス通路の幅方
向にずらすことにより、最終充填位置Gをガス通路15位置に設定している。尚、この例でも、一方のサイドゲート6と他方のサイドゲート8を流れる樹脂の温度を変えることにより、前記最終重点位置Gを変えることができる。尚、この例では、直線状のライナー4とサイドゲート6により一方のゲート構成部材51を構成し、直線状のライナー5とサイドゲート8により他方のゲート構成部材52を構成している。
向にずらすことにより、最終充填位置Gをガス通路15位置に設定している。尚、この例でも、一方のサイドゲート6と他方のサイドゲート8を流れる樹脂の温度を変えることにより、前記最終重点位置Gを変えることができる。尚、この例では、直線状のライナー4とサイドゲート6により一方のゲート構成部材51を構成し、直線状のライナー5とサイドゲート8により他方のゲート構成部材52を構成している。
このように本実施例では、ガス通路15の長さ方向両側にサイドゲート6,8を設け、これらサイドゲート6,8から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するようにサイドゲート6,8を配置し、ガス通路15の長さ方向両側に設けたサイドゲート6,8から充填する樹脂Jの流れを調整して、これらサイドゲート6,8から充填された樹脂Jの最終充填位置Gがガス通路15に位置するようにするから、各請求項に対応して、上記第1実施例と同様な作用・効果を奏する。
図7は本発明の第2実施例を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、サイドゲートに代えてトンネルゲートを固定型1に設けており、前記キャビティ3の縁部3Fには、成形品の周囲に形成される壁部形成部3Aが設けられいる。この例の成形品は平板部とその周囲に壁部を有する略箱体状のものである。
また、前記縁部3Fに、ゲートたるトンネルゲート6A,7A,8A,9Aが開口して接続されている。これらトンネルゲート6A,7A,8A,9Aは、前記型開閉方向に対して傾斜したアンダーカット形状をなしており、固定型1におけるトンネルゲート6A,7A,8A,9Aとキャビティ3との間の部分がカット部31をなしている。
そして、キャビティ3内に樹脂Jを充填し、このキャビティ3内の樹脂Jが十分に冷却して固化した後、固定型1と可動型2とを型開する。このとき、キャビティ3とトンネルゲート6A,7A,8A,9Aとの連通箇所において、樹脂Jがカット部31により切断される。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、一方に設けるゲートの数を3つ以上にしてもよい。また、両側のゲートの数は異なっていてもよいが、同数とすることが充填性の面から好ましい。さらに、キャビティの形状は適宜選定可能であり、周囲に壁部を有する箱状の成形品を作る形状などでもよい。
1 固定型(型体)
2 可動型(型体)
3 キャビティ
6,7 サイドゲート(ゲート)
8,9 サイドゲート(ゲート)
6A,7A トンネルゲート(ゲート)
8A,9A トンネルゲート(ゲート)
15 スリット状ガス通路
J 溶融樹脂
G 最終充填位置
H ずれ寸法
2 可動型(型体)
3 キャビティ
6,7 サイドゲート(ゲート)
8,9 サイドゲート(ゲート)
6A,7A トンネルゲート(ゲート)
8A,9A トンネルゲート(ゲート)
15 スリット状ガス通路
J 溶融樹脂
G 最終充填位置
H ずれ寸法
Claims (6)
- 互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの前記型体に前記キャビティ内に連通するスリット状ガス通路を設け、前記キャビティに連通するゲートから該キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形する成形用金型装置において、前記スリット状ガス通路を挟む両側に前記ゲートをそれぞれ設けると共に、これらゲートから前記スリット状ガス通路の長さ方向にほぼ沿って樹脂が充填され、それらゲートから充填された樹脂の最終充填位置が前記スリット状ガス通路に位置するように前記ゲートを配置したことを特徴とする成形用金型装置。
- 前記スリット状ガス通路が該スリット状ガス通路の幅方向に間隔を置いて複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の成形用金型装置。
- 前記両側のゲート位置を、正対する位置から前記スリット状ガス通路の幅方向にずらしたことを特徴とする請求項1又は2記載の成形用金型装置。
- 互いに開閉可能で型閉時に相互間にキャビティを形成する複数の型体を備え、1つの前記型体に前記キャビティ内に連通するスリット状ガス通路を設け、前記キャビティに連通するゲートから該キャビティ内に樹脂を充填して成形品を成形する成形方法において、前記スリット状ガス通路を挟む両側に前記ゲートを設け、これらゲートから充填する樹脂の流れを調整して、それらゲートから充填された樹脂の最終充填位置が前記スリット状ガス通路に位置するようにすることを特徴とする成形方法。
- 前記両側のゲート位置が正対する位置から前記スリット状ガス通路の幅方向にずれていることを特徴とする請求項4記載の成形方法。
- 前記樹脂の流れを温度により調整することを特徴とする請求項4又は5記載の成形方法。
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