JP2005193325A - 広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置 - Google Patents

広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃とドラム状下刃とのセットからなる回転刃を用い、広幅感光材料から複数の狭幅感光材料を裁断する、品質低下がなく、生産効率が高い広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置を提供。
【解決手段】 走行する広幅帯状感光材料を円盤状上刃と、ドラム状下刃との少なくとも1組からなる回転刃を用いて、該広幅帯状感光材料を走行方向に沿って、少なくとも2条の狭幅帯状感光材料に連続的に裁断する裁断方法において、該狭幅帯状感光材料を裁断直後に上下方向に振り分け、且つ前記狭幅帯状感光材料を搬送手段により、該ドラム状下刃の幅手方向に、隣接する前記狭幅帯状感光材料を相対角度0.05〜30°で、互いに離れる方向へ振り分けて搬送することを特徴とする広幅帯状感光材料の裁断方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走行する広幅帯状感光材料を狭幅に裁断する広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置に関する。
従来、135フィルム、印画紙、Xレイフィルム、熱現像感光材料等の感光材料はトリアセテートセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の各々物性の異なる広幅長尺支持体上に、下引き塗布液、感光層塗布液、保護層塗布液を塗布し、乾燥した後、規定の幅に裁断されて作製されている。
これらの裁断は、従来より上下2枚の回転刃を互いに接触させて、これらの噛み合わせにより裁断する、所謂、シャーカット方式のカッタが用いられているのが一般的である。
従来、感光材料の裁断においては、シャーカット方式のカッタの上下刃の回転方向は感光材料の給送方向に対して上刃は反時計回り、下刃は時計回りであり、上刃の周速度は下刃の周速度より若干早めにし、下刃の周速度は感光材料の給送速度と同じにすることによりに裁断されていた。
シャーカット方式により、広幅感光材料を必要とする狭幅感光材料に裁断する際、各狭幅感光材料の両端部は互いに隣接する狭幅感光材料の端部と擦れあうことで、裁断面がささくれたり、感光層の剥離が発生し、感光材料の品質、信頼性を低下させるという問題が生じる場合がある。このため、裁断速度を下げて。広幅感光材料を狭幅感光材料に裁断しているので、生産効率が上がらない原因の一つになっている。
これらの対応として、シャーカット方式により、広幅感光材料を必要とする狭幅感光材料に裁断する際、裁断された狭幅感光材料を交互に角度を付けて振り分けて裁断装置から排出し生産する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、この方法では裁断後に振り分けて巻き取るまでの過程では、狭幅感光材料が交互に角度を付けて搬送されているために互いに擦れ合うことによる品質低下に対しては対応が採れている。しかし、裁断直後に狭幅感光材料を交互に角度を付けて振り分けるため、振り分け時に交差する部分が発生し、狭幅感光材料の端部が擦れ裁断面がささくれたり、感光層の剥離が発生し、感光材料の品質、信頼性を低下させるという問題が発生し未だ充分な対応とはなっていない。
この様な状況から、走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃とドラム状下刃とのセットからなる回転刃を用い、広幅感光材料を必要とする複数の狭幅感光材料に連続的に裁断する際、狭幅感光材料の両端の裁断面の擦れに伴う品質低下がなく、生産効率が高い、広幅感光材料から複数の狭幅感光材料を裁断する裁断方法及び裁断装置を開発することが望まれている。
特開2000−141281号公報
本発明は、上記状況に鑑み成されたもので、その目的は、走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃とドラム状下刃とのセットからなる回転刃を用い、広幅感光材料から複数の狭幅感光材料を裁断する、品質低下がなく、生産効率が高い広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成された。
(請求項1)
走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃と、刃部とピース部とを有するドラム状下刃との少なくとも1組からなる回転刃を用いて、該ドラム状下刃に抱かせて該広幅帯状感光材料を走行方向に沿って、少なくとも2条の狭幅帯状感光材料に連続的に裁断する裁断方法において、該狭幅帯状感光材料を裁断直後に上下方向に振り分け、
且つ、該ドラム状下刃への抱き角度が浅く、該円盤状上刃の反ミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料と対向する前記ドラム状下刃への抱き角度が深く、前記円盤状上刃のミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料とを搬送手段により、該ドラム状下刃の幅手方向に、隣接する前記狭幅帯状感光材料の両端部が相対角度0.05〜30°を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送することを特徴とする広幅帯状感光材料の裁断方法。
(請求項2)
前記搬送手段が、ドラム状下刃の狭幅帯状感光材料を搬送する側に設けられた、裁断点を含む平面に平行で、ドラム状下刃に対して相対角度0〜30°を付けて配置された少なくとも2本の搬送ロールから構成され、該2本の搬送ロールの相対角度が0.07〜33°であることを特徴とする請求項1に記載の広幅帯状感光材料の裁断方法。
(請求項3)
走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃と、ピース部と刃部とを有するドラム状下刃との少なくとも1組からなる回転刃を用いて、該ドラム状下刃に抱かせて該広幅帯状感光材料を走行方向に沿って、少なくとも2条の狭幅帯状感光材料に連続的に裁断する広幅帯状感光材料用裁断装置において、該狭幅帯状感光材料を裁断直後に上下方向に振り分け、且つ、該ドラム状下刃への抱き角度が浅く、該円盤状上刃の反ミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料と対向する前記ドラム状下刃への抱き角度が深く、前記円盤状上刃のミネ面と接触する裁断端部を持つ狭幅帯状感光材料とを、該ドラム状下刃の幅手方向に、隣接する前記狭幅帯状感光材料の両端部が相対角度0.05〜30°を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送する搬送手段を有することを特徴とする広幅帯状感光材料用裁断装置。
(請求項4)
前記搬送手段が、ドラム状下刃の狭幅帯状感光材料を搬送する側に設けられた、裁断点を含む平面に平行で、ドラム状下刃に対して相対角度0〜30°を付けて配置された少なくとも2本の搬送ロールから構成され、該2本の搬送ロールの相対角度が0.07〜33°であることを特徴とする請求項3に記載の広幅帯状感光材料用裁断装置。
(請求項5)
前記ドラム状下刃は、ピース部の片側に刃部を配置したピース部を複数配置して構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の広幅帯状感光材料用裁断装置。
走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃とドラム状下刃とのセットからなる回転刃を用い、広幅感光材料から複数の狭幅感光材料を裁断する、品質低下がなく、生産効率が高い広幅帯状感光材料の裁断方法及び広幅帯状感光材料用裁断装置を提供することが出来、安定した品質の狭幅感光材料の裁断が可能となり生産効率の向上が可能となった。
本発明に係る実施の形態を図1〜図7を参照して説明するが、勿論、本図は本発明の一例を示すものであり、本図で本発明が限定されるものではない。
図1は本発明の広幅帯状感光材料用裁断装置を使用した裁断方法の一例を示す概略図である。図1の(a)は円盤状上刃とドラム状下刃とを有する広幅帯状感光材料用裁断装置を使用した裁断方法の一例を示す概略斜視図である。図1の(b)は図1の(a)のA−A′に沿った概略部分断面図である。尚、図1の(b)では上刃と下刃の配列状態を示すため感光材料は省略してある。
図中、Mは広幅帯状感光材料用裁断装置を示す。広幅帯状感光材料用裁断装置Mは、円盤状上刃301a〜301gを有する上刃部3と、ドラム状下刃401を有する下刃部4と、裁断点Z(図2を参照)を含む平面に平行で、裁断後の狭幅帯状感光材料が周面に接しドラム状下刃401に対して相対角度を有して配設された第1搬送ローラ701と、第2搬送ローラ702とを有する切断搬送手段7と、広幅帯状感光材料1の元巻きロール2の繰り出し機構(不図示)と、裁断後の狭幅帯状感光材料5の巻き取り機構(不図示)とを有している。
第1搬送ローラ701はロール状狭幅帯状感光材料602〜604用の狭幅帯状感光材料602〜604を搬送し、第2搬送ローラ702はロール状狭幅帯状感光材料605〜604用の狭幅帯状感光材料605〜607を搬送する様に配設されている。
302は上刃301a〜301gを取り付けてある回転軸を示す。上刃301a〜301gの取り付け枚数は裁断する巾により変更することが可能であり、本図では7枚の場合を示している。上刃301a〜301gは全て同じ形状をしており、301b1は円盤状上刃301bのミネ面を示し、301b2は反ミネ面を示す。他の上刃も同じようにミネ面と反ミネ面とを有する形状をしている。
402はドラム状下刃401を回転させる回転軸を示す。ドラム状下刃401は刃部401a1〜401g1を設けたピース部401a〜401gと、刃部を有しないピース部401hとを配列した構成となっている。401b11は刃部のミネ面を示し、401b12は刃部の反ミネ面を示す。401b2は刃部を配設していない片側のピース部401bの角部を示す。両端のピース部を除いて全て同じ形状をしている。
6は狭幅帯状感光材料5を裁断直後に少なくとも上下2方向に交互に振り分け、且つ、ドラム状下刃401の幅手方向に隣り合う狭幅帯状感光材料5を搬送手段7である第1搬送ロール701と第2搬送ロール702とにより相対角度を付けて互いに離れる方向へ振り分けて搬送し巻き取ったロール状狭幅帯状感光材料を示す。
本図では、広幅帯状感光材料1から裁断された各狭幅帯状感光材料602〜607を巻き取り、ロール状狭幅帯状感光材料602〜607を作製するとき、ロール状狭幅帯状感光材料602〜604用の各狭幅帯状感光材料の上下方向の振り分け角度は、ロール状狭幅帯状感光材料605〜607用の各狭幅帯状感光材料の上下方向の振り分け角度よりも浅く、且つ、交互に上下2方向になっている場合を示している。尚、裁断直後の上下及びドラム状下刃の幅方向へ搬送手段7により相対角度を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送する方法に関しては図2〜図4で詳細に説明する。本図では、602〜604は狭幅帯状感光材料5を上方に振り分け且つ、ドラム状下刃の幅方向へ搬送手段7により相対角度を付け互いに離れる方向へ振り分けて巻き取ったロール状狭幅帯状感光材料を示し、605〜607は狭幅帯状感光材料5を下方に振り分け且つ、ドラム状下刃の幅方向に対して搬送手段7により相対角度を付け互いに離れる方向へ振り分けて巻き取ったロール状狭幅帯状感光材料を示す。601は裁断時に発生する広幅帯状感光材料の不要部分を上方に振り分け巻き取ったロールを示し、608は裁断時に発生する広幅帯状感光材料の不要部分を下方に振り分け巻き取ったロールを示す。
ロール状狭幅帯状感光材料602〜607は、狭幅帯状感光材料の搬送方向(図中の矢印方向)に対して右側が円盤状上刃のミネ面とドラム状下刃の刃部のミネ面とに接触する端部を有し、左側が円盤状上刃の反ミネ面とドラム状下刃の刃部のミネ面とに接触する端部を有している。本図で示される裁断方法においては広幅帯状感光材料1の塗布膜103(図6を参照)をドラム状下刃側にして裁断が行うことが好ましい。
広幅帯状感光材料にかける張力としては100〜500N/m幅が好ましい。100N/m幅未満の場合は、広幅帯状感光材料1が搬送中に弛み、装置に接触し易くなることで傷が付く危険が高くなる場合がある。500N/m幅を越えた場合は、広幅帯状感光材料の膜面と搬送ロールとの接触圧が高くなり、傷が付き易くなる場合がある。
図1で示される裁断方法は回転する円盤状上刃とドラム状下刃とによる裁断方法であり、社団法人 日本包装機械工業会発刊 包装機械とメカニズム(新版)1986年 430〜431ページに記載されている如き所謂シヤーカット方式といわれる方式である。
図2は裁断直後の狭幅帯状感光材料の上下方向への振り分け状態を示す模式図である。
図中、Kは円盤状上刃を示し、図1に示される円盤状上刃301a〜301gに相当する。Lはドラム状下刃を示し、図1に示されるドラム状下刃401に相当する。
Sは、裁断直後に上方向に振り分けられたロール状狭幅帯状感光材料用の狭幅帯状感光材料を示し、図1のロール状狭幅帯状感光材料602〜604用の狭幅帯状感光材料に相当する。
Tは、裁断直後に下方向に振り分けられたロール状狭幅帯状感光材料用の狭幅帯状感光材料を示し、図1のロール状狭幅帯状感光材料605〜607用の狭幅帯状感光材料に相当する。
Zは裁断点を示す。θ1は狭幅帯状感光材料Tのピース部に位置する端部のピース部への抱き角度を示す。抱き角度θ1はドラム状下刃Lの中心Uと裁断点Zとを結ぶ直線と、狭幅帯状感光材料Tの端部がピース部から離れる位置Vと中心Uとを結ぶ直線が交わる角度である。抱き角度θ1が大きいほど、狭幅帯状感光材料Tの端部がピース部に接触している(抱かれている)距離が大きいことを示している。抱き角度θ2はドラム状下刃Lの中心Uと裁断点Zとを結ぶ直線と、狭幅帯状感光材料Sの端部が刃部から離れる位置Wと中心Uとを結ぶ直線が交わる角度である。抱き角度θ2が大きいほど、狭幅帯状感光材料Tの端部が刃部に接触している(抱かれている)距離が大きいことを示している。
本発明では、抱き角度θ1と抱き角度θ2とは同じで合っても良いが、抱き角度θ1と抱き角度θ2との差が大きいほど、裁断点において狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tとが早く分かれるようになり、狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tとの端部同士の擦れを防止することが可能となるため好ましい。
本発明では裁断直後の狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tとを上下に振り分ける時の抱き角度θ1と抱き角度θ2との差は0.5〜20°が好ましい。0.5°未満の場合は、隣接する狭幅帯状感光材料の端部が互いに擦れ合うため、断裁面がささくれたり、感光層の剥離が発生する場合がある。20°を越えた場合は、狭幅帯状感光材料の蛇行が発生し易くなり、擦り傷が発生する場合がある。
図3は図1の(a)の概略平面図である。図3の(a)は図1の(a)に示す裁断装置を使用した裁断直後の各狭幅帯状感光材料の幅方向への振り分け状態を示す概略平面図である。図3の(b)は図3の(a)のPで示される部分の拡大概略平面図である。
図中、7は搬送手段を示し、互いに取り付け角度が異なることなる搬送ロール701と搬送ロール702とを有している。502〜504は広幅帯状感光材料が裁断され搬送手段7の搬送ロール702により搬送されているロール状狭幅帯状感光材料602〜604用の狭幅帯状感光材料を示す。505〜507は広幅帯状感光材料が裁断され搬送手段7の搬送ロール701により搬送されているロール状狭幅帯状感光材料605〜607用の狭幅帯状感光材料を示す。尚、501、508は搬送手段7によりドラム状下刃の幅手方向に隣接する狭幅帯状感光材料の端部と相対角度を付け互いに離れる方向へて搬送されている裁断時に発生する広幅帯状感光材料の不要部分を示す。狭幅帯状感光材料505〜507は搬送ロール701により搬送されることで、及び狭幅帯状感光材料502〜504は搬送ロール702により搬送されることで、ドラム状下刃の幅手方向に振り分け角度を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送される様になる。
θ3は狭幅帯状感光材料506の端部と狭幅帯状感光材料502の端部とのドラム状下刃の幅手方向への振り分け角度を示す。振り分け角度θ3は、0.05〜30°である。0.05°未満の場合は、隣接する狭幅帯状感光材料の端部が互いに擦れ合うため、断裁面がささくれたり、感光層の剥離が発生するため好ましくない。30°を越えた場合は、狭幅帯状感光材料に蛇行、シワが発生し易くなり、折れ傷、擦り傷等が発生し裁断不良が発生するため好ましくない。他の符号は図1と同義である。
搬送ロールの材質としては特に限定はないが、例えばハードクロムメッキを施した鉄、ステンレス等が好ましい材料として挙げられる。これらの材質を使用した、溝付きロール、表面粗さ0.8s程度の平滑ロールでもかまわない。
搬送ロールは駆動ロールとすることが好ましく、単独に駆動させてもかまわないし、上刃及び下刃と連動して駆動させてもかまわない。搬送ロールの回転速度(周速度)は狭幅帯状感光材料の搬送速度と同じにすることが好ましい。狭幅帯状感光材料の搬送速度より早くした場合は。擦り傷が発生する危険がある。
図4は図1の(a)に示す搬送ロールのドラム状下刃に対する配設角度を示す概略平面図である。尚、本図では上刃は省略してある。
図中、θ4は、搬送ロール701の軸芯とドラム状下刃401の軸芯との交点での角度を示し、搬送ロール701のドラム状下刃401に対する配設角度を表している。θ5は、搬送ロール702の軸芯とドラム状下刃401の軸芯との交点での角度を示し、搬送ロール702のドラム状下刃401に対する配設角度を表している。
角度θ4、θ5は0〜30°が好ましい。尚、角度θ4、θ5が0°とは、搬送ロール701、702がドラム状下刃401と平行に配設された場合を示している。角度θ4、θ5が30°を越えた場合は、狭幅帯状感光材料に蛇行、シワが発生し易くなり、折れ傷、擦り傷等が発生し裁断不良が発生する場合がある。
搬送ロール701と搬送ロール702とを配設するときの搬送ロール701と搬送ロール702との相対角度は0.07〜33°が好ましい。0.07°未満の場合は、隣接する狭幅帯状感光材料の端部が互いに擦れ合うため、断裁面がささくれたり、感光層の剥離が発生する場合がある。30°を越えた場合は、狭幅帯状感光材料に蛇行、シワが発生し易くなり、折れ傷、擦り傷等が発生し裁断不良が発生する場合がある。搬送ロール701と搬送ロール702との配設する方向は本図と逆であってもかまわない。逆にすることで狭幅帯状感光材料の互いに離れる方向も本図とは逆になる。
搬送ロール701及び搬送ロール702を配設する時のドラム状下刃401からの距離は、搬送ロール701及び搬送ロール702のどちらか一方の端部とドラム状下刃401との距離が共に最大で0.3〜2mにして、ドラム状下刃401に対して相対角度0〜30°にすることが好ましい。本図では搬送ロール701がドラム状下刃401に近い位置に配置し、搬送ロール702は搬送ロール701より離れた位置に配置された場合を示している。
搬送ロール701と搬送ロール702とはドラム状下刃401に対して、本図に示す配設位置と角度で広幅感光材料用裁断装置M(図1を参照)のフレーム(不図示)に配設されている。
本図に示す様に相対角度をもって搬送ロール701と搬送ロール702とを配設することで以下に示す効果が得られる。
1)裁断直後の狭幅帯状感光材料を、互いに離れる方向へ振り分けて搬送することが可能となる。
2)狭幅帯状感光材料の両端部の擦れに伴う、裁断面のささくれ、感光層の剥離を防止することが可能となり、品質が向上する。
3)狭幅帯状感光材料のの搬送性が安定化し、シワ、蛇行による折れ傷、擦り傷、裁断不良を防止することが可能となり、品質が向上・安定する。
図5は図1のQで示される部分の拡大概略斜視図である。尚、本図では円盤状上刃とドラム状下刃との関係を示すため広幅帯状感光材料は省略してある。
図中、401e11はピース部401eに設けられた刃部401e1のミネ面を示す。403はピース部401eとピース部401fとの間隙を示す。301e1は円盤状上刃301eのミネ面を示し、301e2は円盤状上刃301eの反ミネ面を示す。他の符号は図1と同義である。
本図に示す様に、円盤状上刃301eのミネ面301e1が、ピース部401eに設けられた刃部401e1のミネ面と僅かなクリアランスを保持しながら、間隙403に互いに逆方向に回転しながら入ることで広幅帯状感光材料の裁断が行われる。本図で示される円盤状上刃とドラム状下刃との関係は図1で示される他の円盤状上刃とドラム状下刃とでも同じである。
図6は図5のF−F′に沿った概略断面図である。尚、本図では広幅帯状感光材料の裁断時の状態を説明するために広幅帯状感光材料を記載してある。
図中、102は広幅帯状感光材料1の支持体を示し、103は塗布膜を示す。θ6は円盤状上刃301eの刃先角度を示し、刃先角度θ6は30〜90°が好ましく、より好ましくは75〜90°である。30°未満の場合は刃先が折れやすく耐久性が低下し好ましくなく、90°を超えた場合は切れ味が低下し好ましくない。θ7はピース部401eに設けられた刃部401e1の刃先角度を示し、70〜90°が好ましい。70°未満の場合は上刃301が偏摩耗する可能性が有り好ましくなく、90°を越えた場合は円盤状上刃301eとピース部401eに設けられた刃部401e1との接触が不十分になり、円盤状上刃301eがピース部401eに設けられた刃部401e1から外れる可能性が有り好ましくない。
上記円盤状上刃とドラム状下刃を使用し、円盤状上刃とドラム状下刃の刃先角度の差が0〜15°になるように組み合わせて使用することが好ましく、より好ましくは0〜5°である。15°を越えた場合は、鋭角な刃物側から、被裁断材料への剪断(くい込み)が進み、破断点が中心よりずれる場合がある。
301e1は円盤状上刃301eのミネ面を示し、301e2は円盤状上刃301eの反ミネ面を示し、401e21はピース部401eに設けられた刃部401e2のミネ面を示し、401e22は反ミネ面を示す。
Xはピース部401eと401fとの間隙403の距離を示し、距離Xは1〜100mmが好ましく、より好ましくは1.5〜70mmである。1mm未満の場合は、上刃のミネ面と帯状感光材料との接触圧が高くなり、帯状感光材料に傷が発生する場合がある。100mmを越えた場合は、帯状感光材料の保持が不安定となり、裁断不良が発生する場合がある。間隙403の深さは、5.0〜10mmが好ましい。
円盤状上刃のミネ面とドラム状下刃の刃部のミネ面との重なり量は、0.1〜1.0mmが好ましく、より好ましくは0.2〜0.5mmである。0.1mm未満の場合は上刃が逃げ部405から外れ下刃に乗り上げる危険が有り好ましくなく、1.0mmを越えた場合は切れ味不良となる可能性があり好ましくない。
Jはピース部401fの刃部を有しない角部を示す。角部Jは、丸みを持たせてもかまわないし、テーパを持たせてもかまわない。必要に応じて選択することが可能である。
101は円盤状上刃とドラム状下刃とにより裁断された円盤状上刃の反ミネ面側に接触する広幅帯状感光材料の片側の端部を示す。裁断直後は、端部101は円盤状上刃の反ミネ面301e2により、ピース部401eと401fとの間隙403に押し込まれた状態となっている。
本図で示される広幅帯状感光材料の裁断時の状態は図1で示される裁断装置の全ての円盤状上刃とドラム状下刃での裁断時に生じている状態である。
図7は広幅帯状感光材料の裁断から振り分けまでの状態を段階的に示す概略フロー図である。
図中、Gは連続的に搬送(図中の矢印方向)されている広幅帯状感光材料1が裁断点Wに入る前の領域を示し、Hは裁断点Wで裁断される領域を示し、Iは裁断した後、狭幅帯状感光材料を上下に振り分ける領域を示し、Rは振り分け終了後の領域を示す。狭幅帯状感光材料は連続的に搬送(図中の矢印方向)され巻き取られている。Llはドラム状下刃の刃部を示し、L11は刃部Llのミネ面を示し、L2はピース部を示す。K1は円盤状上刃Kのミネ面を示し、K2は反ミネ面を示す。
Step1は、Gの領域での裁断前の広幅帯状感光材料1の状態を示す。
Step2は、Hの領域での裁断時の広幅帯状感光材料1の状態を示す。この領域では、広幅帯状感光材料1は円盤状上刃Kと、ドラム状下刃Lとにより、ドラム状下刃のピース部に位置する端部を有する狭幅帯状感光材料Tと、ドラム状下刃のピース部の刃部に位置する端部を有する狭幅帯状感光材料Sとに裁断される。このとき、円盤状上刃Kの反ミネ面K2側の狭幅帯状感光材料Tの片側の端部T1は反ミネ面K2により、刃部Llとピース部L2との間に押され込まれた状態になる。
Step3は、Iの領域での狭幅帯状感光材料の状態を示す。この領域では狭幅帯状感光材料は巻き取られるため裁断点Wから離れ上下方向への振り分け及びドラム状下刃の幅手方向へ互いに離れる方向に振りわけが行われる。上下方向への振り分けが行われることで狭幅帯状感光材料Sは刃部Llから離れ初め、狭幅帯状感光材料Tも円盤状上刃Kの反ミネ面K2から離れ始める状態となる。ドラム状下刃の幅方向へ互いに離れる方向への振りわけが行われることで狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tは離れた状態となる。このとき狭幅帯状感光材料Tの端部T1は円盤状上刃Kの反ミネ面K2により押されることで変形した状態となっている。
この段階で、振り分け時の狭幅帯状感光材料S及び狭幅帯状感光材料Tのドラム状下刃への抱き角度は差が付いていても良いし同じであってもかまわないが、狭幅帯状感光材料Sの抱き角度が狭幅帯状感光材料Tの抱き角度よりも浅くなっている方が好ましい。
Step4は、Rの領域での狭幅帯状感光材料の状態を示す。この領域では狭幅帯状感光材料は互いの端部が接触しないように上下及びドラム状下刃の幅方向へ互いに離れる方向へ振り分けられている。上下及びドラム状下刃の幅方向へ互いに離れる方向へ振り分けられたとき、狭幅帯状感光材料Tの端部T1は円盤状上刃Kの反ミネ面K2により押されることで変形した状態から水平の状態に戻る。しかしながらこの段階では、狭幅帯状感光材料Sの端部S1と狭幅帯状感光材料Tの端部T1とは離れた位置にあるため、狭幅帯状感光材料Tの端部T1が水平に復元しても、端部T1が狭幅帯状感光材料Sの端部S1と接触しない状態となっている。
Step4′は、Step3の段階で狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tとのドラム状下刃の幅方向への振り分けのタイミングを遅らせた場合の狭幅帯状感光材料Sと狭幅帯状感光材料Tとの端部の状態を示す。
この場合、円盤状上刃Kの反ミネ面K2により押されることで変形していた状態の狭幅帯状感光材料Tの端部T1は水平の状態に戻るとき、狭幅帯状感光材料Sの端部と擦れ合いながら戻るため、端部がささくれたり、塗布層が剥がれたり、異物が発生等の原因となる。
この様な状態になることを避けるために、図1〜図6に示す本発明の広幅帯状感光材料用裁断装置を使用し、裁断直後に上下方向で、且つドラム状下刃の幅方向へ振り分けて裁断することが有効な手段となる。
本発明の裁断装置で裁断される広幅帯状感光材料1は特に限定なく、例えばカラーフィルム、印刷用広幅帯状感光材料、医療用感光材料、熱現像用感光材料等が挙げられ、特に支持体と感光層との接着が弱い熱現像用感光材料に対して有効である。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、勿論この実施例は一例を示すものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
《熱現像感光材料試料の作製》
以下に示す方法に従い、熱現像感光材料を作製した。
(支持体の作製)
濃度0.160(コニカ社製デンシトメーターPDA−65での測定値)に青色着色した、厚み175μm、幅1300mm、長さ2000mのポリエチレンテレフタレートフィルムの両面に8W/m2・分のコロナ放電処理を施した。
(感光性乳剤の調製)
〔感光性ハロゲン化銀乳剤の調製〕
水900ml中に平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと、(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを上記硝酸銀と等モル及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×10-4モルを含む水溶液370mlとを、pAg7.7に保ちながらコントロールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン0.3gを添加し、NaOHでpHを5に調整して平均粒子サイズ0.05μm、粒子サイズの変動係数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降させ、脱塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロゲン化銀乳剤を得た。
〔粉末有機銀塩の調製〕
4720mlの純水に、ベヘン酸111.4g、アラキジン酸83.8g、ステアリン酸54.9gを80℃で溶解した。次いで、高速で攪拌しながら1.5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液540.2mlを添加し、濃硝酸6.9mlを加えた後、55℃に冷却して有機酸ナトリウム溶液を得た。該有機酸ナトリウム溶液の温度を55℃に保ったまま、銀として0.038モル相当の上記感光性ハロゲン化銀乳剤と純水450mlを添加し、5分間攪拌した。次に1モル/Lの硝酸銀溶液760.6mlを2分間かけて添加し、さらに20分攪拌した後、濾過により水溶性塩類を除去した。その後、濾液の電導度が2μS/cmになるまで脱イオン水による水洗、濾過を繰り返し、遠心脱水を行った後、質量の減少がなくなるまで加熱した窒素気流下で乾燥を行い、粉末有機銀塩を得た。
〔感光性乳剤分散液の調製〕
ポリビニルブチラール粉末(Monsanto社 Butvar B−79)14.57gをメチルエチルケトン(以降、MEKと略す)1457gに溶解し、ディゾルバー型ホモジナイザーにて攪拌しながら、500gの粉末有機銀塩を徐々に添加して十分に混合した。その後1mm径のZrビーズ(東レ製)を80%充填したメディア型分散機(gettzmann社製)にて周速13m、ミル内滞留時間0.5分間にて分散を行ない感光性乳剤分散液を調製した。
(塗布液の調製)
(塗布液の調製)
〔感光層上層用塗布液Em−1の調製〕
前記作製した感光性乳剤分散液500gを用いて、これに窒素気流下でMEK100gを攪拌しながら加え24℃に保温した後、化学増感剤としてチオ硫酸ナトリウムを銀1モル当たり8×10-4モル添加して30分間化学熟成を施した。30分後に、ビス(ジメチルアセトアミド)ジブロモブロメイトの10%メタノール溶液を2.50ml添加して1時間攪拌し、さらに、臭化カルシウムの10%メタノール溶液を4ml添加した後、15分攪拌した。次いで、色素安定剤−1と酢酸カリウムの質量比で1:5の混合溶液(色素安定剤−1の20質量%メタノール溶液)1.8mlを加え15分攪拌した。次に赤外増感色素−1及び色素安定剤−2の混合溶液(混合質量比率1:250、増感色素として0.1質量%のMEK溶液)を7ml添加して1時間攪拌した後、温度を13℃まで降温してさらに30分攪拌した。これを13℃に保温したまま、ポリビニルブチラール48gを添加して充分溶解させてから、以下の添加物を添加して、感光層上層用塗布液Em−1を調製した。なお、上記の操作はすべて窒素気流下で行った。
デスモデュ N3300(モーベイ社製、脂肪族イソシアネート)
1.10g
カブリ防止剤(2−(トリブロムメチルスルホニル)−ピリジン)
1.55g
1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチル
プロパン 15g
テトラクロロフタル酸 0.5g
4−メチルフタル酸 0.5g
染料−1 感光層の吸収極大の吸光度が0.9になる量
Figure 2005193325
〔感光層下層用塗布液Em−2の調製〕
上記感光層上層用塗布液Em−1の調製において、新たに最高濃度向上剤−1を0.44g添加した以外は同様にして、感光層下層用塗布液Em−2を調製した。
〔表面保護層塗布液の調製〕
MEKを865g攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社製、CAB171−15)を96g、ポリメチルメタクリル酸(ローム&ハース社製、パラロイドA−21)を4.5g、ビニルスルホン化合物HD−1(*1)を1.5g、ベンゾトリアゾールを1.0g、F系活性剤(旭硝子社製、サーフロンKH40)を1.0g添加し溶解した。次に下記マット剤分散液30gを添加して攪拌しながら、フタラジン15gを添加して、表面保護層塗布液を調製した。
(*1)HD−1:1,3−{ビス(ビニルスルホニル)}−2−ヒドロキシプロパン
〈マット剤分散液の調製〉
セルロースアセテートブチレート(Eastman Chemical社製、CAB171−15)7.5gをMEK42.5gに溶解し、その中に、炭酸カルシウム(Speciality Minerals社製、Super−Pflex200)5gを添加し、ディゾルバー型ホモジナイザーにて8000rpmで30min分散しマット剤分散液を調製した。
〔バック面塗布液の調製〕
MEK830gを攪拌しながら、セルロースアセテートブチレート(EastmanChemical社製、CAB381−20)84.2g、ポリエステル樹脂(Bostic社製、VitelPE2200B)4.5gを添加し溶解した。溶解した液に、染料−1を、バック面の塗布試料における染料の吸収極大の吸光度が0.35となるように添加し、さらにメタノール43.2gに溶解したフッ素系活性剤(旭硝子社製、サーフロンKH40)4.5gとフッ素系活性剤(大日本インク社製、メガファッグF120K)2.3gを添加して、溶解するまで十分に攪拌を行った。最後に、MEKに1質量%の濃度でディゾルバー型ホモジナイザーにて分散したシリカ(W.R.Grace社製、シロイド64X6000)を75g添加、攪拌し調製した。
(試料のバック面側及び感光層面側の塗布)
上記調製したバック面塗布液を、乾燥膜厚が3.5μmになるように押し出しコーターにより、前記用意した支持体1000mに塗布し、乾燥温度100℃、露点温度10℃の乾燥風を用いて5分間かけて乾燥した。
この後、前記調製した各感光層塗布液及び各表面保護層塗布液を用いて、支持体側から感光層下層、感光層上層及び表面保護層を、それぞれ押し出しコーターを用いて、同時重層塗布することにより熱現像感光材料を作製した。なお、塗布は、感光層下層が塗布銀量として0.5g/m2、感光層上層が塗布銀量として0.6g/m2、表面保護層が乾燥膜厚として1.45μmになる様に行った。その後、乾燥温度75℃、露点温度10℃の乾燥風を用いて、5分間乾燥を行い熱現像感光材料試料を作製した。
(裁断)
作製した熱現像感光材料1000mを図1に示される広幅帯状感光材料用裁断装置を用いて裁断を行うとき、図3に示される裁断直後の隣り合う狭幅帯状感光材料のドラム状下刃の幅手方向へ互いに離れる方向へ振り分けて搬送する狭幅帯状感光材料の端部の相対角度θ3を、2本の搬送ロールの相対角度を変化させて、表1に記載の様に変えた条件にて裁断を行い試料101〜108を作製した。尚、2本の搬送ロールの配設は図4に示す様にした。尚、裁断に使用した円盤状上刃の刃先角度は85°、ドラム状下刃の刃部の刃先角度は90°、円盤状上刃の回転速度(周速度)100m/分、ドラム状下刃の回転速度(周速度)100m/分、各ピース部の間隙の距離は2.0mm、深さは8.0mm、刃部を配置していないピース部の端部にはR8の丸み付けを行った。円盤状上刃とドラム状下刃の刃部との重なり量は0.3mmとした。搬送ロールの周速度は熱現像感光材料の搬送速度と同じにした。熱現像感光材料の搬送速度は100m/分とし、張力は300N/m幅とし、塗布膜面を下側とし、裁断幅は200mmとし、裁断本数は6本とした。尚両端部は50mmの幅として削除した。
(評価)
得られた試料101〜108の裁断面の状態を観察し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表1に示す。尚、裁断面の状態の観察は各試料につき、裁断開始500mの箇所から1mを取り出し、倍率15倍の目盛り付きルーペで観察した。
評価ランク
○:塗布膜の剥がれ、擦れによるささくれも無い
△:実用上問題とならない程度の塗布膜の剥がれ、擦れによるささくれが認められる
×:実用上問題となる程度の塗布膜の剥がれ、擦れによるささくれが認められる
Figure 2005193325
本発明の効果が確認された。
実施例2
実施例1で作製した熱現像感光材料を1000m使用し、図1に示される広幅帯状感光材料用裁断装置を用いて裁断を行うとき、図4に示す様に2本の搬送ロールのドラム状下刃に対する配設角度、及び2本の搬送ロールの相対角度を表2に記載の様に変えた条件にて裁断を行い試料201〜211を作製した。尚、裁断に使用した円盤状上刃の刃先角度は85°、ドラム状下刃の刃部の刃先角度は90°、円盤状上刃の回転速度(周速度)100m/分、ドラム状下刃の回転速度(周速度)100m/分、各ピース部の間隙の距離は2.0mm、深さは8.0mmとし、円盤状上刃とドラム状下刃の刃部との重なり量は0.3mmとした。搬送ロールの周速度は熱現像感光材料の搬送速度と同じにした。熱現像感光材料の搬送速度は100m/分とし、張力は300N/m幅とし、塗布膜面を下側とした。裁断幅は1100mmとした。
(評価)
得られた試料201〜211の裁断面の状態を実施例1と同じ方法で観察し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表2に示す。
Figure 2005193325
*A:ドラム状下刃に近い位置の搬送ロールの配設角度を示す。
*B:ドラム状下刃から遠い位置の搬送ロールの配設角度を示す。
*C:ドラム状下刃に近い位置の搬送ロールとドラム状下刃から遠い位置の搬送ロールの相対角度を示す。
本発明の有効性が確認された。
本発明の広幅帯状感光材料用裁断装置を使用した裁断方法の一例を示す概略図である。 裁断直後の狭幅帯状感光材料の上下方向への振り分け状態を示す模式図である。 図1の(a)の概略平面図である。 図1の(a)に示す搬送ロールのドラム状下刃に対する配設角度を示す概略平面図である。 図1のQで示される部分の拡大概略斜視図である。 図5のF−F′に沿った概略断面図である。 広幅帯状感光材料の裁断から振り分けまでの状態を段階的に示す概略フロー図である。
符号の説明
1 広幅帯状感光材料
101 端部
102 支持体
103 塗布膜
3 上刃部
301a〜301g、K 円盤状上刃
301b1、301e1、K1、L11 ミネ面
301b2、301e2、K2 反ミネ面
4 下刃部
401、L ドラム状下刃
401a1〜401g1 刃部
401a〜401h ピース部
403 間隙
5、502〜507、S、T 狭幅帯状感光材料
7、搬送手段
701 第1搬送ローラ
702 第2搬送ローラ
M 広幅帯状感光材料用裁断装置
J 角部
X 距離
Z 裁断点
θ3 振り分け角度
θ4、θ5 角度

Claims (5)

  1. 走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃と、刃部とピース部とを有するドラム状下刃との少なくとも1組からなる回転刃を用いて、該ドラム状下刃に抱かせて該広幅帯状感光材料を走行方向に沿って、少なくとも2条の狭幅帯状感光材料に連続的に裁断する裁断方法において、該狭幅帯状感光材料を裁断直後に上下方向に振り分け、
    且つ、該ドラム状下刃への抱き角度が浅く、該円盤状上刃の反ミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料と対向する前記ドラム状下刃への抱き角度が深く、前記円盤状上刃のミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料とを搬送手段により、該ドラム状下刃の幅手方向に、隣接する前記狭幅帯状感光材料の両端部が相対角度0.05〜30°を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送することを特徴とする広幅帯状感光材料の裁断方法。
  2. 前記搬送手段が、ドラム状下刃の狭幅帯状感光材料を搬送する側に設けられた、裁断点を含む平面に平行で、ドラム状下刃に対して相対角度0〜30°を付けて配置された少なくとも2本の搬送ロールから構成され、該2本の搬送ロールの相対角度が0.07〜33°であることを特徴とする請求項1に記載の広幅帯状感光材料の裁断方法。
  3. 走行する広幅帯状感光材料を互いに逆方向に回転する円盤状上刃と、ピース部と刃部とを有するドラム状下刃との少なくとも1組からなる回転刃を用いて、該ドラム状下刃に抱かせて該広幅帯状感光材料を走行方向に沿って、少なくとも2条の狭幅帯状感光材料に連続的に裁断する広幅帯状感光材料用裁断装置において、該狭幅帯状感光材料を裁断直後に上下方向に振り分け、且つ、該ドラム状下刃への抱き角度が浅く、該円盤状上刃の反ミネ面と接触する裁断端部を持つ前記狭幅帯状感光材料と対向する前記ドラム状下刃への抱き角度が深く、前記円盤状上刃のミネ面と接触する裁断端部を持つ狭幅帯状感光材料とを、該ドラム状下刃の幅手方向に、隣接する前記狭幅帯状感光材料の両端部が相対角度0.05〜30°を付け互いに離れる方向へ振り分けて搬送する搬送手段を有することを特徴とする広幅帯状感光材料用裁断装置。
  4. 前記搬送手段が、ドラム状下刃の狭幅帯状感光材料を搬送する側に設けられた、裁断点を含む平面に平行で、ドラム状下刃に対して相対角度0〜30°を付けて配置された少なくとも2本の搬送ロールから構成され、該2本の搬送ロールの相対角度が0.07〜33°であることを特徴とする請求項3に記載の広幅帯状感光材料用裁断装置。
  5. 前記ドラム状下刃は、ピース部の片側に刃部を配置したピース部を複数配置して構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の広幅帯状感光材料用裁断装置。
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