JP2005192567A - チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 - Google Patents
チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005192567A JP2005192567A JP2004358879A JP2004358879A JP2005192567A JP 2005192567 A JP2005192567 A JP 2005192567A JP 2004358879 A JP2004358879 A JP 2004358879A JP 2004358879 A JP2004358879 A JP 2004358879A JP 2005192567 A JP2005192567 A JP 2005192567A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- protein
- dna
- binding
- present
- gene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
【解決手段】 新規チロシンキナーゼをコードする塩基配列を含むDNA、該DNAがコードする蛋白質、該DNAを含むベクター、該ベクターを含む形質転換体、該蛋白質に対する抗体、該蛋白質の機能および/または該DNAの発現を阻害するまたは促進する化合物、これらのいずれか1つを少なくとも含んでなる医薬組成物および試薬キット、該化合物の同定方法。
【選択図】なし
Description
チィヴィオン(Tzivion,G.)ら、「ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(Journal of Biological Chemistry)」、2002年、第277巻、p.3061−3064。 チィヴィオン(Tzivion,G.)ら、「ネイチャー(Nature)」、1998年、第394巻、p.88−92。 サムブルック(Sambrook)ら編、「モレキュラークローニング,ア ラボラトリーマニュアル 第2版」、1989年、コールドスプリングハーバーラボラトリー。 村松正實編、「ラボマニュアル遺伝子工学」、1988年、丸善株式会社。 ウルマー(Ulmer,K.M.)、「サイエンス(Science)」、1983年、第219巻、p.666−671。 「ネイチャー(Nature)」、1957年、第179巻、p.160〜161。 エールリッヒ,H.E.編、「PCRテクノロジー,DNA増幅の原理と応用」、1989年、ストックトンプレス。 サイキ(Saiki,R.K.)ら、「サイエンス(Science)」、1985年、第230巻、p.1350−1354。 「実験医学」、1994年、第12巻、第6号、p.35−。 フローマン(Frohman,M.A.)ら、「プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド ステーツ オブ アメリカ(Proceedings of The National Academy of Sciences of The United States of America)」、1988年、第85巻、第23号、p.8998−9002。 サンガー(Sanger,F.)ら、「プロシーディングス オブ ザ ナショナル アカデミー オブ サイエンシズ オブ ザ ユナイテッド ステーツ オブ アメリカ(Proceedings of The National Academy of Sciences of The United States of America)」、1977年、第74巻、p.5463−5467。 「メソッズ イン エンザイモロジー(Methods in Enzymology)」、1980年、第65巻、p.499−。 ミスロー(Mislow,J.M.)ら、「ジャーナル オブ セル サイエンス(Journal of Cell Science)」、2002年、第115巻、p.61−70。 「フェブスレター(FEBS Letter)」、2002年、第525巻、p.135−140。 アペル(Apel,E.D.)ら,「ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(Journal of Biological Chemistry)」,2000年、第275巻、p.31986−31995。 オハラ(Ohara,O.)ら、「ディーエヌエー リサーチ(DNA Research)」、1997年、第4巻、p.53−59。 バーテル(Bartel)ら、「ネイチャージェネティクス(Nature Genetics)」、1996年、第12巻、p.72−77。
1.配列表の配列番号1に記載の塩基配列で表わされるDNA、
2.前記1.のDNAの塩基配列と少なくとも70%以上の相同性を有するDNAであって、自己リン酸化を促進する蛋白質をコードするDNA、
3.前記1.または2.のDNAの塩基配列において、1ないし数個のDNAの欠失、置換、付加などの変異あるいは誘発変異を有するDNAであって、自己リン酸化を促進する蛋白質をコードするDNA、
4.前記1.から3.のいずれかのDNAを含有する組換えベクター、
5.前記4.の組換えベクターを導入されてなる形質転換体、
6.宿主が動物細胞である前記5.の形質転換体、
7.配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列で表わされる蛋白質、
8.前記2.のDNAがコードする蛋白質、
9.前記3.のDNAがコードする蛋白質、
10.前記5.または6.の形質転換体を培養する工程を含む、前記7.から9.のいずれかの蛋白質の製造方法、
11.前記7.から9.のいずれかの蛋白質を免疫学的に認識する抗体、
12.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害または促進する方法、
13.前記7.から9.のいずれかの蛋白質(蛋白質A)と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質(蛋白質B)との結合を阻害または促進する化合物の同定方法であって、ある化合物と蛋白質Aおよび/または蛋白質Bの相互作用を可能にする条件下で、該化合物と蛋白質Aおよび/または蛋白質Bを接触させ、次いで、蛋白質Aと蛋白質Bの結合により生じるシグナルおよび/またはマーカーを使用する系を用いて、該シグナルおよび/またはマーカーの存在若しくは不存在または変化を検出することにより、該化合物が蛋白質Aと蛋白質Bの結合を阻害または促進するか否かを決定することを特徴とする同定方法、
14.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害または促進する化合物の同定方法であって、前記7.から9.のいずれかの蛋白質、前記1.から3.のいずれかのDNA、前記4.の組換えベクター、前記5.または6.の形質転換体および前記11.の抗体のうち、少なくともいずれか1つを用いることを特徴とする同定方法、
15.前記13.または14.の同定方法により同定された化合物を含有する、前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合促進剤、
16.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を促進することを特徴とする甲状腺癌の防止剤および/または治療剤、
17.前記15.の結合促進剤を含有する甲状腺癌の防止剤および/または治療剤、
18.前記13.または14.の同定方法により同定された化合物を含有する、前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合阻害剤、
19.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害することを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止剤および/または治療剤、
20.前記18.の結合阻害剤を含有する精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止剤および/または治療剤、
21.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を促進することを特徴とする甲状腺癌の防止方法および/または治療方法、
22.前記15.の結合促進剤を用いることを特徴とする甲状腺癌の防止方法および/または治療方法、
23.前記7.から9.のいずれかの蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害することを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止方法および/または治療方法、
24.前記18.の結合阻害剤を用いることを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止方法および/または治療方法、
25.前記13.または14.の同定方法に用いる試薬キットであって、前記7.から9.のいずれかの蛋白質、前記1.から3.のいずれかのDNA、前記4.の組換えベクター、前記5.または6.の形質転換体および前記11.の抗体のうち、少なくともいずれか1つを含んでなる試薬キット、
からなる
本明細書においては、単離された若しくは合成の完全長蛋白質;単離された若しくは合成の完全長ポリペプチド;または単離された若しくは合成の完全長オリゴペプチドを意味する総称的用語として「蛋白質」という用語を使用し、ここで蛋白質、ポリペプチド若しくはオリゴペプチドは最小サイズが2アミノ酸である。以降、アミノ酸を表記する場合、1文字または3文字にて表記することがある。
本発明の一態様は新規DNAに関する。本DNAは、ヒト脳由来長鎖cDNAライブラリーから、ATPの支持領域であるグリシンリッチループとATP結合部位からなるチロシンキナーゼモチーフをコードする領域を有する遺伝子として同定した。ヒト脳由来長鎖cDNAライブラリーは、市販のpolyA+RNA(ヒト脳、胎児脳および脳海馬由来)を出発原料として常法により構築したcDNAライブラリーについてdbEST(database of Expressed Sequence Tags)分析によりcDNAを単離して全塩基配列を決定したcDNAクローンからなるcDNAライブラリーである。本DNAの組織発現は、正常組織で全般的に低いが、精巣、骨格筋および脳で比較的高いことが判明した。
本発明の一態様は、本発明に係るDNAを組込んだ組換えベクターに関する。組換えベクターは、本DNAを適当なベクターDNAに挿入することにより得ることができる。
本発明の一態様は、本発明に係るDNAを組込んだベクターDNAを、宿主に導入して得られる形質転換体に関する。ベクターDNAとして発現ベクターを使用すれば、本DNAがコードする蛋白質を提供可能である。該形質転換体には、本DNA以外の所望の遺伝子を組込んだベクターDNAの1つまたは2つ以上をさらに導入することもできる。宿主に導入するベクターDNAは、1種のベクターDNAであってもよく、2種以上のベクターDNAを導入してもよい。
原核生物を宿主とする場合、組換えベクターが該細菌中で自律複製可能であると同時に、プロモーター、リボゾーム結合配列、本発明に係るDNA、転写終結配列により構成されていることが好ましい。また、プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
細菌を宿主とする場合、プロモーターとしては大腸菌等の宿主中で発現できるプロモーターであればいずれを用いてもよい。例えば、trpプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター等の、大腸菌やファージに由来するプロモーターが用いられる。tacプロモーター等の人為的に設計改変されたプロモーターを用いてもよい。細菌への組換えベクターの導入方法としては、細菌にDNAを導入する方法であれば特に限定されるものではない。好ましくは例えば、カルシウムイオンを用いる方法、エレクトロポレーション法等を用いることができる。
酵母を宿主とする場合、プロモーターとしては酵母中で発現できるプロモーターであれば特に限定されず、例えば、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショック蛋白質プロモーター、MFα1プロモーター、PH05プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、AOX1プロモーター等が挙げられる。酵母への組換えベクターの導入方法としては、酵母にDNAを導入する方法であれば特に限定されず、好ましくは例えば、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、酢酸リチウム法等を用いることができる。
昆虫細胞を宿主とする場合、組換えベクターの導入方法としては、好ましくは例えば、リン酸カルシウム法、リポフェクション法、エレクトロポレーション法等を用いることができる。
本発明の一態様は、本発明に係るDNAがコードする蛋白質に関する。本蛋白質は、グリシンリッチループおよびATP結合部位からなるチロシンキナーゼモチーフを有し、自己リン酸化機能を有する蛋白質である。本蛋白質がランダム蛋白質を基質とするプロテインチロシンキナーゼアッセイにおいて該基質をリン酸化したことから、本蛋白質は自己リン酸化機能の他に、別種の蛋白質または同種の蛋白質をリン酸化する機能を有すると考える。これらから、本蛋白質はチロシンキナーゼの1つであると推察した。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質の製造方法に関する。本蛋白質の取得は、例えば本蛋白質をコードする遺伝子の配列情報に基づいて一般的遺伝子工学的手法(非特許文献3、4、5および7等を参照。)により得ることが可能である。例えば、本発明に係るDNAの発現が確認されている各種の細胞や組織、またはこれらに由来する培養細胞から常法に従ってcDNAライブラリーを調製し、本蛋白質をコードする遺伝子に特有の適当なプライマーを用いて該遺伝子を増幅し、得られた遺伝子を公知の遺伝子工学的手法により発現誘導することにより取得することができる。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質に対する抗体に関する。本抗体は、本蛋白質を抗原として用いて作製することができる。抗原は、少なくとも8個、好ましくは少なくとも10個、より好ましくは少なくとも12個、さらに好ましくは15個以上のアミノ酸で構成される。本蛋白質に特異的な抗体を作成するためには、本蛋白質に固有なアミノ酸配列からなる領域を用いることが好ましい。この領域のアミノ酸配列は、必ずしも本蛋白質のアミノ酸配列と相同または同一である必要はなく、その立体構造上の外部への露出部位が好ましく、露出部位のアミノ酸配列が一次構造上で不連続であっても、該露出部位について連続的なアミノ酸配列であればよい。抗体は免疫学的に本蛋白質を特異的に結合または認識する限り特に限定されない。この結合または認識の有無は、公知の抗原抗体結合反応によって決定できる。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質と14−3−3蛋白質またはSyne−1との結合を阻害する、または促進する方法に関する。本蛋白質と14−3−3蛋白質またはSyne−1との結合は、ツーハイブリッド法、免疫沈降物による共沈物の確認、ウエスタンブロット法および蛍光共鳴エネルギー転移法等の自体公知の方法またはこれらの方法を組合わせることにより検出され得る。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質の機能を阻害するまたは促進する化合物、あるいは該蛋白質をコードするDNAの発現を阻害するまたは促進する化合物の同定方法に関する。該化合物の同定方法は、本発明に係る蛋白質、本蛋白質をコードするDNA、該DNAを組み込んだベクター、該ベクターが導入されてなる形質転換体、これらを用いる蛋白質合成系、または該蛋白質を免疫学的に認識する抗体のうち少なくともいずれか1つを用いて、自体公知の医薬品スクリーニングシステムを利用して実施可能である。本同定方法により、本蛋白質の立体構造に基づくドラッグデザインによる拮抗剤の選別、蛋白質合成系を利用した遺伝子レベルでの発現の阻害剤または促進剤の選別、または抗体を利用した抗体認識物質の選別等が可能である。
かくして同定された化合物は、本発明に係る蛋白質の機能、例えば自己リン酸化機能、チロシンリン酸化機能、あるいは14−3−3蛋白質またはSyne−1との結合の、阻害剤、拮抗剤、促進剤または安定化剤等の候補化合物として利用可能である。また、遺伝子レベルでの本発明に係るDNAに対する発現阻害剤または発現促進剤の候補化合物としても利用可能である。これら候補化合物は、その有用性と毒性のバランスを考慮して選別することによって医薬として調製可能であり、本蛋白質の機能的異常や量的異常に起因する各種病的症状の防止効果および/または治療効果を期待できる。また、上記化合物を用いて、本発明に係る蛋白質の機能、例えば自己リン酸化機能、チロシンリン酸化機能、あるいは14−3−3蛋白質またはSyne−1との結合を阻害する、または促進する方法を実施することができる。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質、DNA、組換えベクター、形質転換体、抗体、または化合物を有効成分として含み、本蛋白質の機能および/または本蛋白質をコードするDNAの発現を阻害する、拮抗する、または促進することに基づく医薬または医薬組成物に関する。
本発明の一態様は、本発明に係る蛋白質、DNA、組換えベクター、形質転換体、および抗体のうちの少なくともいずれか1つを含んでなる試薬キットに関する。これらは、それ自体を単独で試薬等としても使用できる。
ヒト脳、胎児脳および脳海馬由来のpolyA+RNA(Clontech社:カタログNo.6516−1、6525−1および6578−1)を出発原料として常法によりcDNAライブラリーを構築し、dbEST分析によりcDNAを単離してcDNAクローンの塩基配列を決定した。具体的には、小原らの方法(非特許文献16)に従って調製した上記ヒト脳由来のcDNAライブラリーから、約50,000個の組換え体をランダムに選択し、このうち約30,000個のクローンのcDNAについて、その5′末端および3′末端の塩基配列を決定した。さらに約1,100個を主にインビトロの転写翻訳実験によって選択し、それらのcDNAの塩基配列を小原らの方法に従って決定した。
実施例1で同定したクローンfk00401を用いて、該クローンがコードする蛋白質をN末端GST−tag融合蛋白質として293EBNA細胞で発現させた。すなわち、293EBNA細胞を細胞数2×107播種したフラスコを37℃にて5%CO2存在下インキュベーターにて一晩培養した後、ゲートウェイシステム(Gateway System、Invitrogen社)を用いて構築したfk00401発現ベクター水溶液100μL(1μg/μL)とリポフェクトアミン2000(LipofectAMINE2000、Invitrogen社)100μLを9mLの培養培地IMDM中で混合して得られた溶液を添加することにより、リポフェクション法にて293EBNA細胞に該ベクターを導入した。37℃にて5%CO2存在下インキュベーターにて7時間培養後、終濃度が20mMになるように1M酪酸ナトリウムを添加し、一晩培養して蛋白質発現を誘導した。培養終了後、トリプシン−EDTAによって細胞を剥離して回収した。
実施例2で調製したfk00401蛋白質精製溶液のチロシンリン酸化機能を、オンコジーン社のプロテインチロシンキナーゼアッセイキット(Protein Tyrosine Kinase Assay Kit)を用いて測定した。比較対照として、コントロール細胞精製蛋白質溶液を用いて同様に測定を行った。まず、ランダム蛋白質(randam peptide)が固相化された96穴プレートにブランク(Blank)として50mM Tris−HCl(pH7.5)、ポジティブコントロール(positive control)として付属のAblキナーゼ(8U)、コントロール細胞精製蛋白質溶液およびfk00401蛋白質精製溶液をそれぞれ10μL/wellずつ添加した。その後、サンプル/キナーゼリアクションバッファー(Sample/Kinase Reaction Buffer)にオルソバナジン酸ナトリウム(Sodium orthovanadate、Na3VO4)と2−メルカプトエタノール(mercaptoethanol)とをそれぞれ終濃度0.002Mおよび5mMとなるように添加したアッセイバッファー(assay buffer)にATP溶液を添加した溶液を90μL/well添加して、室温で30分間インキュベーションした。洗浄バッファー(wash buffer)にて6回洗浄した。濃縮ディテクターコンジュゲート(Detector Conjugate concentrate)をassay bufferにて200倍希釈して、プレートに100μL/well添加し、室温で30分間インキュベーションした。洗浄バッファーにて6回洗浄し、付属の基質を100μL/well添加して室温暗所にて6分間インキュベーションした。付属の停止用溶液(Stop Solution)を100μL/well添加して反応を止め、550nmを参照に450nmの吸光度を測定した。
fk00401蛋白質精製溶液またはコントロール細胞精製蛋白質溶液の10μLを、Mn2+を含む反応液(25mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM MnCl2、0.1mM Na3VO4)またはMg2+を含むキナーゼバッファー(kinase buffer)〔Cell Signaling社:25mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM β−グリセロホスフェート(glycerophosphate)、2mM DTT、0.1mM Na3VO4,10mM MgCl2〕中、1mM ATP存在下または非存在下で37℃、30分間インキュベーションした。なお、陽性コントロールとして活性型Src(Src、active、Upstate Biotech社)5Uを用いた。反応終了後、2× SDS−PAGEサンプルバッファーと2:1で混合して、100℃で5分間処理した。
本発明にかかる蛋白質の14−3−3蛋白質またはSyne−1との相互作用を酵母ツーハイブリッドシステムを用いて検討した。
配列番号1:(736):(744)ATP結合部位をコードする領域。
配列番号1:(1888):(1905)14−3−3蛋白質結合モチーフと類似するアミノ酸配列をコードする領域。
配列番号1:(1915):(1935)14−3−3蛋白質結合モチーフと類似するアミノ酸配列をコードする領域。
配列番号1:(2005):(2022)14−3−3蛋白質結合モチーフと類似するアミノ酸配列をコードする領域。
Claims (25)
- 配列表の配列番号1に記載の塩基配列で表わされるDNA。
- 請求項1に記載のDNAの塩基配列と少なくとも70%以上の相同性を有するDNAであって、自己リン酸化を促進する蛋白質をコードするDNA。
- 請求項1または2に記載のDNAの塩基配列において、1ないし数個のDNAの欠失、置換、付加などの変異あるいは誘発変異を有するDNAであって、自己リン酸化を促進する蛋白質をコードするDNA。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載のDNAを含有する組換えベクター。
- 請求項4に記載の組換えベクターを導入されてなる形質転換体。
- 宿主が動物細胞である請求項5に記載の形質転換体。
- 配列表の配列番号2に記載のアミノ酸配列で表わされる蛋白質。
- 請求項2に記載のDNAがコードする蛋白質。
- 請求項3に記載のDNAがコードする蛋白質。
- 請求項5または6に記載の形質転換体を培養する工程を含む、請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質の製造方法。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質を免疫学的に認識する抗体。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害または促進する方法。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質(蛋白質A)と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質(蛋白質B)との結合を阻害または促進する化合物の同定方法であって、ある化合物と蛋白質Aおよび/または蛋白質Bの相互作用を可能にする条件下で、該化合物と蛋白質Aおよび/または蛋白質Bを接触させ、次いで、蛋白質Aと蛋白質Bの結合により生じるシグナルおよび/またはマーカーを使用する系を用いて、該シグナルおよび/またはマーカーの存在若しくは不存在または変化を検出することにより、該化合物が蛋白質Aと蛋白質Bの結合を阻害または促進するか否かを決定することを特徴とする同定方法。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害または促進する化合物の同定方法であって、請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質、請求項1から3のいずれか1項に記載のDNA、請求項4に記載の組換えベクター、請求項5または6に記載の形質転換体および請求項11に記載の抗体のうち、少なくともいずれか1つを用いることを特徴とする同定方法。
- 請求項13または14に記載の同定方法により同定された化合物を含有する、請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合促進剤。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を促進することを特徴とする甲状腺癌の防止剤および/または治療剤。
- 請求項15に記載の結合促進剤を含有する甲状腺癌の防止剤および/または治療剤。
- 請求項13または14に記載の同定方法により同定された化合物を含有する、請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合阻害剤。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害することを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止剤および/または治療剤。
- 請求項18に記載の結合阻害剤を含有する精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止剤および/または治療剤。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を促進することを特徴とする甲状腺癌の防止方法および/または治療方法。
- 請求項15に記載の結合促進剤を用いることを特徴とする甲状腺癌の防止方法および/または治療方法。
- 請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質と14−3−3遺伝子がコードする蛋白質との結合を阻害することを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止方法および/または治療方法。
- 請求項18に記載の結合阻害剤を用いることを特徴とする精巣萎縮、精巣腫瘍および精巣癌のうちの少なくともいずれか1つの疾患の防止方法および/または治療方法。
- 請求項13または14に記載の同定方法に用いる試薬キットであって、請求項7から9のいずれか1項に記載の蛋白質、請求項1から3のいずれか1項に記載のDNA、請求項4に記載の組換えベクター、請求項5または6に記載の形質転換体および請求項11に記載の抗体のうち、少なくともいずれか1つを含んでなる試薬キット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004358879A JP2005192567A (ja) | 2003-12-11 | 2004-12-10 | チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003413648 | 2003-12-11 | ||
JP2004358879A JP2005192567A (ja) | 2003-12-11 | 2004-12-10 | チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005192567A true JP2005192567A (ja) | 2005-07-21 |
JP2005192567A5 JP2005192567A5 (ja) | 2006-04-20 |
Family
ID=34829047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004358879A Withdrawn JP2005192567A (ja) | 2003-12-11 | 2004-12-10 | チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005192567A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2757152A4 (en) * | 2011-09-14 | 2015-09-02 | Nippon Kayaku Kk | METHOD FOR INHIBITING CELL GROWTH, NUCLEIC ACID MOLECULE HAVING THE EFFECT OF AN INTERFERENCE RNA ON A VARIANT OF THE NEK10 GENE, AND ANTICANCER AGENT |
-
2004
- 2004-12-10 JP JP2004358879A patent/JP2005192567A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2757152A4 (en) * | 2011-09-14 | 2015-09-02 | Nippon Kayaku Kk | METHOD FOR INHIBITING CELL GROWTH, NUCLEIC ACID MOLECULE HAVING THE EFFECT OF AN INTERFERENCE RNA ON A VARIANT OF THE NEK10 GENE, AND ANTICANCER AGENT |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20040088077A (ko) | 혈관신생 및 심혈관형성의 촉진 또는 억제 | |
CA2281674A1 (en) | Parg, a gtpase activating protein which interacts with ptpl1 | |
JP2006515159A (ja) | Mk2相互作用タンパク質 | |
JP2003523723A (ja) | ヘルマンスキー−パドラック症候群タンパク質相互作用タンパク質およびその使用の方法 | |
US20020086384A1 (en) | Splice variants of oncogenes | |
JP4746537B2 (ja) | グアニンヌクレオチド交換因子をコードする遺伝子およびその遺伝子産物 | |
JPWO2004018669A1 (ja) | 塩誘導性キナーゼ2及びその用途 | |
US20080045608A1 (en) | Gene Encoding a Guanine Nucleotide Exchange Factor Binding to Rhoa | |
JP2003510053A (ja) | ヘパラナーゼ蛋白質ファミリーの1種、ヘパラナーゼ−2 | |
JP2005192567A (ja) | チロシンキナーゼ遺伝子およびその遺伝子産物 | |
AU779562B2 (en) | Isolated DNA encoding cullin regulators ROC1 and ROC2, isolated proteins encoded by the same, and methods utilizing the same | |
JPWO2005049833A1 (ja) | G蛋白質共役型受容体をコードする遺伝子およびその遺伝子産物 | |
JP4232423B2 (ja) | 新規ユビキチン特異プロテアーゼ | |
US20080274954A1 (en) | Gene Encoding a Guanine Nucleotide Exchange Factor and Its Gene Product | |
US7625732B2 (en) | Isolated DNA encoding cullin regulators ROC1 and ROC2, isolated proteins encoded by the same, and methods utilizing the same | |
EP1466975A1 (en) | Postsynaptic proteins | |
WO2006070804A1 (ja) | テロメレース活性阻害方法および阻害剤 | |
JP2003189883A (ja) | 新規ユビキチン特異プロテアーゼ | |
US20050228169A1 (en) | Polypeptide binding to human syntaxin 1a | |
JPWO2005103256A1 (ja) | Gtpアーゼ活性化蛋白質をコードする遺伝子およびその遺伝子産物 | |
EP1090987A1 (en) | Cell cycle regulatory factor | |
JP2003523758A (ja) | 新規転写因子carp−2 | |
JPH1057074A (ja) | 生理活性タンパク質p138 | |
JP2003219889A (ja) | 新規mapキナーゼ活性抑制因子 | |
AU2005201808A1 (en) | Isolated DNA encoding cullin regulators ROC1 and ROC2, isolated proteins encoded by the same, and methods utilizing the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060303 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060303 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081030 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081218 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090401 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090626 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090626 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090626 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090901 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20090904 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20091023 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20110929 |