JP2005192115A - 撮影装置 - Google Patents

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隆史 五十嵐
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Abstract

【課題】 光学素子に付着する塵埃による画質劣化を、安定して軽減する撮影装置を実現すること。
【解決手段】 LPF駆動部88により振動されるローパスフィルタ23の複数位置における比較画像情報から、CPU41は、ローパスフィルタ23に付着する塵埃の大きさを算定し、この大きさに基づいて振動の振幅を決定し、さらに予め入力されたシャッタースピードから振動の周期を決定することとしているので、塵埃の大きさにかかわらず、最も効果的な振幅および周期を設定し、塵埃による局所的な画質劣化を軽減し、総合的な画質を改善することを実現させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、撮像デバイスおよび被写体光の画像情報から高周波成分を除去するLPF(Low Pass Filter)を有する撮影装置に関する。
近年、CCD等に代表される撮像デバイスを用いた被写体の撮影装置が急速に普及している。この撮像デバイスは、平面にアレイ状に配列された撮像素子に、被写体の画像情報をデジタル情報としてデバイス内に蓄積する。この際、撮像素子の配列周期より短い周期の被写体の画像情報は、ノイズ成分となるので、空間的なLPFにより画像情報の高周波成分は除去される。
LPFは、例えば水晶板等が用いられ、前記撮像デバイスの光線の入力側に配置され、被写体の画像情報の高周波成分を除去し、画質の改善を計る。その反面、LPF表面には、特に水晶等の焦電性材料を用いる場合には、撮影装置内部の塵埃が容易に付着し、これら塵埃は、画質の低下を招くものとなる。
そこで、撮像デバイスの露光中に、LPFを撮像デバイス受光面と平行移動し、これら塵埃による受光面上の画質の低下部分を平滑化し、局所的な画質の低下を防止すると同時に、総合的な画質の改善が計られる(例えば、特許文献1参照)。
特開2002―10137号公報、(第5〜6頁、図5および6)
しかしながら、上記従来技術によれば、画質の改善に不安定性が生じる。すなわち、塵埃の大きさにより、最適とされる移動量は変化し、また、この移動時間は、前記撮像デバイスの電子シャッター開放時間と関係するので、画質の改善効果が異なる。
これらのことから、光学素子に付着する塵埃による画質劣化を、安定して軽減する撮影装置をいかに実現するかが重要となる。
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、光学素子に付着する塵埃による画質劣化を、安定して軽減する撮影装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発明にかかる撮影装置は、被写体の画像を形成する撮影光学系と、前記撮影光学系が形成する前記画像を電気信号に変換する撮像デバイスと、前記撮影光学系と前記撮像デバイスの中間に配設され、前記撮像デバイスの受光面と略平行な方向に振動する光学素子と、前記光学素子に付着する塵埃の大きさを計測し、前記大きさに基づいて、前記振動を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明よれば、撮影光学系により、被写体の画像を形成し、撮像デバイスにより、撮影光学系が形成する画像を電気信号に変換し、光学素子を、撮影光学系と撮像デバイスの中間に配設し、撮像デバイスの受光面と略平行な方向に振動させ、制御手段により、光学素子に付着する塵埃の大きさを計測し、この大きさに基づいて、振動を制御することとしているので、光学素子の振動を、塵埃に大きさに見合う、画質の劣化を最小に抑えるものとすることができる。
また、請求項2に記載の発明にかかる撮影装置は、前記制御手段が、前記振動の異なる位置で、前記光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、前記比較画像情報の差分から、前記塵埃の大きさを算定することを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、振動の異なる位置で、光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、この比較画像情報の差分から、塵埃の大きさを算定することとしているので、比較画像情報から塵埃部分を抽出し、実際の塵埃の大きさを求めることができる。
また、請求項3に記載の発明にかかる撮影装置は、前記撮影装置が、前記撮像デバイスおよび前記光学素子を含む筐体を備えることを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、撮影装置は、筐体に撮像デバイスおよび光学素子を含んでいるので、外部空間から光学的に遮断することができる。
また、請求項4に記載の発明にかかる撮影装置は、前記制御手段が、前記筐体の内部に均一光を発する発光手段を有する際に、前記均一光を用いて前記比較画像情報を取得することを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、均一光を用いた比較画像情報の差分では、塵埃の大きさがより精密なものとして描出され、高精度な算定を行うことができる。
また、請求項5に記載の発明にかかる撮影装置は、前記筐体が、前記筐体内部の空気を、循環および浄化する浄化手段を備えることを特徴とする。
この請求項5に記載の発明によれば、筐体は、浄化手段により、筐体内部の空気を、循環および浄化することとしているので、光学素子に付着する塵埃の量を減らすことができる。
また、請求項6に記載の発明にかかる撮影装置は、前記光学素子が、ローパスフィルターであることを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、ローパスフィルターを、光学素子としているので、ローパスフィルターに付着する塵埃による画質劣化を軽減することができる。
また、請求項7に記載の発明にかかる撮影装置は、前記光学素子が、赤外線吸収フィルターであることを特徴とする。
この請求項7に記載の発明によれば、赤外線吸収フィルターを光学素子としているので、赤外線吸収フィルターに付着する塵埃による画質劣化を、軽減することができる。
また、請求項8に記載の発明にかかる撮影装置は、前記制御手段が、前記振動の振幅を、前記大きさの2倍以上の値に設定することを特徴とする。
この請求項8に記載の発明によれば、振動領域内で生じる画質劣化を、概ね均一とし、目立たなくすることができる。
また、請求項9に記載の発明にかかる撮影装置は、前記制御手段が、前記振動の周期を、前記撮像デバイスの電子シャッターを開放する開放時間以内の値に設定することを特徴とする。
この請求項9に記載の発明によれば、電子シャッターの開放時間内に、光学素子がすべての振動領域を移動するので、塵埃による画質劣化が局所化することを防止できる。
また、請求項10に記載の発明にかかる撮影装置は、前記制御手段が、前記振動の異なる位置で、前記光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、前記複数の比較画像情報から選択的に部分画像情報を抽出し、前記部分画像情報から一枚の画像情報を生成することを特徴とする。
この請求項10に記載の発明によれば、制御手段は、振動の異なる位置で、光学素子を透過する複数の比較画像情報の部分画像情報から一枚の画像情報を生成する。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、撮影光学系により、被写体の画像を形成し、撮像デバイスにより、撮影光学系が形成する画像を電気信号に変換し、光学素子を、撮影光学系と撮像デバイスの中間に配設し、撮像デバイスの受光面と略平行な方向に振動させ、制御手段により、光学素子に付着する塵埃の大きさを計測し、この大きさに基づいて、振動を制御することとしているので、光学素子の振動を、塵埃に大きさに見合う、画質の劣化を最小に抑えるものとすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、振動の異なる位置で、光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、この比較画像情報の差分から、塵埃の大きさを算定することとしているので、比較画像情報から塵埃部分を抽出し、実際の塵埃の大きさを求めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、撮影装置は、筐体に撮像デバイスおよび光学素子を含んでいるので、外部空間から光学的に遮断することができる。
請求項4に記載の発明によれば、均一光を用いた比較画像情報の差分では、塵埃の大きさがより精密なものとして描出され、高精度な算定を行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、筐体は、浄化手段により、筐体内部の空気を、循環および浄化することとしているので、光学素子に付着する塵埃の量を減らすことができる。
請求項6に記載の発明によれば、ローパスフィルターを、光学素子としているので、ローパスフィルターに付着する塵埃による画質劣化を軽減することができる。
請求項7に記載の発明によれば、赤外線吸収フィルターを光学素子としているので、赤外線吸収フィルターに付着する塵埃による画質劣化を、軽減することができる。
請求項8に記載の発明によれば、振動領域内で生じる画質劣化を、概ね均一とし、目立たなくすることができる。
請求項9に記載の発明によれば、電子シャッターの開放時間内に、光学素子がすべての振動領域を移動するので、塵埃による画質劣化が局所化することを防止できる。
請求項10に記載の発明によれば、制御手段は、振動の異なる位置で光学素子を透過する、複数の比較画像情報の部分画像情報から一枚の画像情報を生成することとしているので、塵埃による影響のない部分画像情報を選択的に抽出し、簡易に、塵埃の影響のない一枚の画像情報を取得することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる撮影装置を実施するための最良の形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
まず、本実施の形態にかかる撮影装置の機械的な全体構成について説明する。図2は、本実施の形態の撮影装置である電子カメラ1の機械的構成を示す図である。電子カメラ1は、鏡筒10および筐体20からなる。ここで、鏡筒10は、撮影光学系11および絞り12を含む。また、筐体20は、クイックリターンミラー21、ローパスフィルタ23、赤外線吸収フィルター24、CCDエリアセンサ25、焦点板26、ペンタゴナルダハプリズム27および接眼レンズ28等を含む。
また、鏡筒10は、電子カメラ1の交換レンズとして筐体20に脱着される。鏡筒10が筐体20に装着された際に、撮影光学系11の光軸Axは、撮像デバイスであるCCDエリアセンサ25の受光面25a内の撮像領域中心と合致する。また、受光面25aには、光学素子である赤外線吸収フィルター24が装着されており、撮影光学系11の光軸Axは、赤外線吸収フィルターおよび受光面25aの各々に直交する。なお、CCDエリアセンサ25は、CCDが平面上に配列された撮像デバイスで、電子シャッターの機能により、受光時間の制御を行うことができる。
また、赤外線吸収フィルター24の撮影光学系11側には、光学素子であるローパスフィルタ23が配設される。CCDエリアセンサ25は、平面的に拡がる被写体光を、デジタル的にサンプリングするので、サンプリングのナイキスト周波数を超える被写体光成分はノイズとなる。従って、被写体光のナイキスト周波数を超える空間周波数成分をローパスフィルタ23により除去する。なお、ローパスフィルタ23は、水晶板等を用いて構成され、この水晶板は、後述する振動機構80と接続される。また、ローパスフィルタ23の表面には、一例として、塵埃100が付着している。
撮影光学系11と赤外線吸収フィルター24の間には、クイックリターンミラー21が配設される。クイックリターンミラー21は、非撮影時には、撮影光学系11を透過した被写体光を、ペンタゴナルダハプリズム27に向けて反射する。また、後述する操作パネル70が有する図示しないシャッタボタンが押されると、前記ミラー21は、撮影光学系11からの透過光を遮らない位置に跳ね上げられる(図2中、点線で示された前記ミラー21の位置)。
また、非撮影時には、クイックリターンミラー21において反射した被写体光は、CCDエリアセンサ25の受光面25aと等価な位置にある焦点板26において、一旦結像した後に、ペンタゴナルダハプリズム27を介して接眼レンズ28に入射する。そして、接眼レンズ28では、被写体の正立像が拡大観察される。
一方、クイックリターンミラー21が跳ね上げられた撮影時には、前記ミラー21の反射面は、光軸Axから跳ね上げられた位置に、光軸Axと平行に配置され、撮影光学系11を透過した被写光は、前記ミラー21で反射されることなく、ローパスフィルタ23および赤外線吸収フィルター24を透過して、CCDエリアセンサ25の受光面25a内の撮像領域に入射する。
つづいて、ローパスフィルタ23と接続される振動機構80について、図3を用いて説明する。図3は、振動機構80の構成を示す図である。ローパスフィルタ23は、CCDエリアセンサ25の受光面25aより大きい矩形状の平板をなす。そして、ローパスフィルタ23の左右辺縁部は、フィルタガイド81および82により固定される。他方、被写体光が入射する光軸Axと直交する方向に、シャフト83および84が平行に配置され、シャフト83および84の片側は、共通の平板85により固定される。
ここで、フィルタガイド81および82の先端部にU字型の切り欠きが存在し、シャフト83および84を挟み込んでいるので、ローパスフィルタ23は、シャフト83および84に囲まれる平面内で、光軸Axと直交する方向に自由にスライドすることができる。
また、フィルタガイド82からは駆動シャフト82aが突き出しており、この駆動シャフト82aには、LPF駆動部88が接続される。ここで、ローパスフィルタ23は、LPF駆動部88の駆動により、駆動シャフト82aを介して、光軸Axと直交する方向に振動される。なお、ローパスフィルタ23は、LPF駆動部88の制御により、振動の振幅および周期等が制御される。また、LPF駆動部88は、例えばピエゾ素子等を用いて構成され、図示しない配線により、後述する制御手段に接続される。
つづいて、電子カメラ1の電気的な全体構成を図1に示す。電子カメラ1は、ローパスフィルタ23、LPF駆動部88、バッテリ60、操作パネル70、CCDエリアセンサ25、記録媒体90および内部回路40を含む。ここで、内部回路40は、制御手段であるCPU41、電源回路42、モータドライバ43、CCD駆動回路44、増幅器(AMP)45、アナログデジタル(A/D)変換器46、DSP(digital signal processor)47、メモリコントローラ48、内部メモリ49、画像メモリ50およびインターフェース回路51を有する。
操作パネル70は、図示しないシャッタボタンを含む各種のボタンあるいはダイアル等を備えており、オペレータの操作で入力される信号を、内部回路40のCPU41に出力する。また、LPF駆動部88は、CPU41からの指示によりローパスフィルタ23を駆動する。
CPU41は、電源回路42、モータドライバ43、CCD駆動回路44、DSP47、メモリコントローラ48、インターフェース回路51、操作パネル70、および、LPF駆動部88に接続された中央処理装置であり、これらデバイスを統合的に制御する制御手段として機能する。
内部メモリ49は、CPU41により実行される各種のプログラムおよびデータが記録されるメモリである。また、画像メモリ50は、画像データを記憶するメモリである。
メモリコントローラ48は、CPU41の命令に従って、内部メモリ49から画像メモリ50へデータを転送する処理、画像メモリ50からDSP47へデータを転送する処理、DSP47から画像メモリ50へデータを転送する処理を行う。
モータドライバ43は、CPU41の命令に従って、露出制御時における絞り12の開口度の調整を行う。また、CCD駆動回路44に制御されるCCDエリアセンサ25は、受光面25a上に形成される被写体像を、光電変換することにより画素信号として読み出し、この画素信号を、AMP45に送る。この画素信号は、AMP45で増幅され、さらにA/D変換器46でデジタル信号に変換の後に、DSP47に送信される。
DSP47は、CPU41の指示により、デジタル画素信号を、デジタル画像データとして画像メモリ50に記録する。また、DSP47は、CPU41の指示により、画像メモリ50に記録されている画像データを読み出し、シェーディング補正、ガンマ補正あるいは画像圧縮等の画像処理の後に画像メモリ50に記録する。
インターフェース回路51は、CPU41の指示により、画像メモリ50から読み出された画像データに所定の処理を施し、この画像データを記録媒体90に記録する。記録媒体90は、筐体20から取り外し可能なもので、PCカードあるいは小型フラッシュメモリ等を用いる。
電源回路42は、接続されるバッテリ60から供給される電力を、内部回路40に供給する電源をなす。このバッテリ60は、筐体20から取り外し可能で、例えば、充電により繰り返し使用可能なものとすることもできる。また、バッテリ60は、LPF駆動部88の電源としての機能も有する。
つぎに、制御手段であるCPU41の動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。まず、電子カメラ1を手にするオペレータは、撮影対象を定め、操作パネル70から、シャッタースピードの設定を行う(ステップS401)。そして、オペレータは、同じく操作パネル70のシャッターボタンをオンにする(ステップS402)。
その後、CPU41は、操作パネル70からの指示により、LPF駆動部88をオンにして、ローパスフィルタ23を駆動状態とする(ステップS403)。ここで、LPF駆動部88は、ローパスフィルタ23の振動の振幅および周期の初期値として、振幅は、ローパスフィルタ23がCCDエリアセンサ25の受光面25aを被う範囲で、移動可能な最大値、また振動周期は、シャッターボタンのオンの後、撮影開始までの遅延が問題にならない程度に、長めの時間が設定される。
その後、CPU41は、塵埃計測処理を行う(ステップS404)。この塵埃計測処理においては、ローパスフィルタ23の表面に付着する個々の塵埃の大きさを求め、さらにこれら塵埃の大きさの平均値を求める。そして、この平均値の2倍以上に振動の振幅を決定し、LPF駆動部88に設定を行う。
その後、CPU41は、ステップS401で設定されたシャッタースピードに基づいて、ローパスフィルタ23の振動周期を、LPF駆動部88に設定する(ステップS405)。ここで、振動周期をTとし、シャッタースピードをSPとすると、
SP>T
を満たすように振動周期Tが決定される。これにより、ローパスフィルタ23は、シャッターの開放状態の間に、1周期を越える振動を行い、塵埃による画質劣化を軽減する。
その後、CPU41は、シャッターを開放して撮影を行う(ステップS406)。この撮影では、ローパスフィルタ23の振動は、振動周期Tで振動し、かつ平均的な大きさの塵埃の2倍以上の振幅を有しているので、ローパスフィルタ23に付着する塵埃部分の画質劣化は、ローパスフィルタ23の振幅の範囲に、概ね均一に分散し、局所的に大きな画質劣化が軽減され、被写体光情報の総合的な画質が改善される。
その後、CPU41は、LPF駆動部88をオフにして、ローパスフィルタ23の振動を停止し、本処理を終了する。
つづいて、ステップS404の塵埃計測処理の動作を、図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。まず、CPU41は、振動するローパスフィルタ23の複数位相、例えば、シャフト83あるいは84に沿った左右の最大振幅位置で、比較画像の取得を行う(ステップS501)。図6は、塵埃が付着したローパスフィルタ23と、このローパスフィルタ23を透過した被写体光を受信する赤外線吸収フィルタ24が装着されたCCDエリアセンサ25と、このCCDエリアセンサ25に受信される比較画像情報とを、模式的に示した図である。
図6(A)および(B)は、ローパスフィルタ23が振動し、異なる位置、例えばシャフト83に平行な左右方向の最大移動位置、にある場合を示している。図6(A)では、被写体光は、左方向の最大移動位置にあるローパスフィルタ23を透過し、CCDエリアセンサ25にデジタルな比較画像情報として受信される。図6(A)に示すCCDエリアセンサ25の下には、受信される比較画像情報が、横軸をCCDエリアセンサ25の対応する画素位置、縦軸を画素値として表示されている。この比較画像情報は、この塵埃の直下に位置する画素位置では、光量が低下し、低い画素値となる。また、その他の画素位置では、被写体光を、そのまま透過する正常な画素値となる。
図6(B)は、ローパスフィルタ23が振動し右方向に移動した場合の、比較画像情報を示す。この比較画像情報は、右方向に移動した塵埃の直下に位置する画素位置では、光量が低下し、低い画素値となる。また、その他の画素位置では、被写体光を、そのまま透過する正常な画素値となる。
その後、CPU41は、比較画像情報の差分をとる(ステップS502)。図6(C)に、この差分された比較画像情報を示す。図6(A)および(B)に示された塵埃の位置に正および負の画素値を有するピークが生じる。なお、その他の、正常な画素値の部分は、差分により零となる。
その後、CPU41は、ステップS502で求めた、差分画像情報を用いて、塵埃の大きさを算定する(ステップS503)。この算定では、例えば、図6(C)に示される、正値のピークに対して、ピーク値に対する半値幅を塵埃の大きさと定義し、すべてのピークに対して大きさを求め平均値を算定する。また、正値および負値のピークの各々に対して大きさを求め、この平均値から、より正確な大きさを求めることもできる。また、すべての塵埃の大きさの平均値ではなく、例えば、すべての塵埃の大きさの97%をカバーする大きさを算定結果として用いることもできる。
その後、CPU41は、ステップS503で求めた塵埃の大きさの平均値に基づいて、振動振幅を決定し、LPF駆動部88に設定する(ステップS504)。ここで、振動振幅は、塵埃の大きさの平均値の2倍以上の値に設定される。これにより、振動は、塵埃画素値が低下する画素領域の大きさを、塵埃の大きさと比較して充分な大きさとして、特定の画素に集中した大きな画素値の低下を防止することができる。
上述してきたように、本実施の形態では、LPF駆動部88により振動されるローパスフィルタ23の複数位置における比較画像情報から、CPU41は、ローパスフィルタ23に付着する塵埃100の大きさを算定し、この大きさに基づいて振動の振幅を決定し、さらに予め入力されたシャッタースピードから振動の周期を決定することとしているので、塵埃の大きさにかかわらず、最も効果的な振幅および周期を設定し、塵埃による局所的な画質劣化を軽減し、総合的な画質を改善することができる。
また、本実施の形態では、光学素子としてローパスフィルタ23を振動させ、塵埃の大きさおよび振動の制御を行うこととしたが、その他の光学素子、例えば赤外線吸収フィルター24を同様に振動させ、赤外線吸収フィルター24に付着した塵埃の大きさおよび振動の制御も、全く同様に行うことができる。
また、本実施の形態では、被写体光を用いて、比較画像情報を取得し、ローパスフィルタ23に付着した塵埃の大きさを計測し、振動の制御を行ったが、均一な参照光をメカニカルシャッターを有する筐体20内部で発生し、この参照光の比較画像情報から、塵埃の大きさをさらに精密に算定し、振動の制御を行うこともできる。また、これにより、シャッターボタンを押す前に、ステップS404の塵埃計測処理を実行し、シャッターボタンを押した後、撮影を行う迄の処理を軽減し、高速化することができる。
また、本実施の形態では、筐体20は、鏡筒10と合わせて密封構造となっているが、筐体20に浄化手段である小型ファンおよびフィルタを装着することにより、筐体20内の空気を循環し、さらにフィルタを介した空気の排気あるいは吸入により、筐体20内部の空気から塵埃を除去することもできる。
また、本実施の形態では、塵埃の大きさを計測し、ローパスフィルタ23の振動周期の制御により、塵埃による画質劣化を効果的に低減することとしたが、被写体光により塵埃の大きさを計測する際と同様の比較画像情報を用いた画像処理により、塵埃による影響の無い方の画像情報から選択的に画素を抽出することで、簡易に、塵埃による影響の無い画像情報を取得することもできる。
図7は、この画像処理を示す模式図である。電子カメラ1を用いて被写体の画像情報を取得する場合に、図6(A)、(B)と同様の図7(A)、(B)に示される様に、振動する光学素子の位置が異なるところで、比較画像情報を複数回(例えば、2回)取得し、それぞれ画素値を比較し、画素位置により好ましい画素値を選択的に決定することで塵埃による影響を除去することができる。この場合、図7(C)のa,bに示される図7(A)、(B)で取得された比較画像情報間で、同一画素に相当する画像データを比較して、塵埃の影響が無い方、すなわち図7(C)の領域1の例では、aの比較画像情報に塵埃による光量低下があるので、光量低下のない大きな画素値のbの比較画像情報が選択される。領域2および3についても同様に行い、塵埃の影響の無いcに示す画像情報が取得される。
撮影装置の電気的な全体構成を示す図である。 撮影装置の機械的な全体構成を示す図である。 実施の形態のローパスフィルタ駆動部分を示す図である。 実施の形態のCPUの動作を示すフローチャートである。 実施の形態の塵埃計測処理の動作を示すフローチャートである。 実施の形態の塵埃計測処理を模式的に示す図である。 実施の形態の塵埃の影響を除去する画像処理を模式的に示す図である。
符号の説明
1 電子カメラ
10 鏡筒
11 撮影光学系
20 筐体
21 クイックリターンミラー
23 ローパスフィルタ
24 赤外線吸収フィルター
25 CCDエリアセンサ
25a 受光面
26 焦点板
27 ペンタゴナルダハプリズム
28 接眼レンズ
40 内部回路
42 電源回路
43 モータドライバ
44 CCD駆動回路
46 A/D変換器
48 メモリコントローラ
49 内部メモリ
50 画像メモリ
51 インターフェース回路
60 バッテリ
70 操作パネル
80 振動機構
81、82 フィルタガイド
82a 駆動シャフト
83 シャフト
85 平板
88 LPF駆動部
90 記録媒体
100 塵埃

Claims (10)

  1. 被写体の画像を形成する撮影光学系と、
    前記撮影光学系が形成する前記画像を電気信号に変換する撮像デバイスと、
    前記撮影光学系と前記撮像デバイスの中間に配設され、前記撮像デバイスの受光面と略平行な方向に振動する光学素子と、
    前記光学素子に付着する塵埃の大きさを計測し、前記大きさに基づいて、前記振動を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記制御手段は、前記振動の異なる位置で、前記光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、前記比較画像情報の差分から、前記塵埃の大きさを算定することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記撮影装置は、前記撮像デバイスおよび前記光学素子を含む筐体を備えることを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の撮影装置。
  4. 前記制御手段は、前記筐体の内部に均一光を発する発光手段を有する際に、前記均一光を用いて前記比較画像情報を取得することを特徴とする請求項3に記載の撮影装置。
  5. 前記筐体は、前記筐体内部の空気を、循環および浄化する浄化手段を備えることを特徴とする請求項3あるいは4のいずれか1つに記載の撮影装置。
  6. 前記光学素子は、ローパスフィルターであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の撮影装置。
  7. 前記光学素子は、赤外線吸収フィルターであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の撮影装置。
  8. 前記制御手段は、前記振動の振幅を、前記大きさの2倍以上の値に設定することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つにに記載の撮影装置。
  9. 前記制御手段は、前記振動の周期を、前記撮像デバイスの電子シャッターを開放する開放時間以内の値に設定することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の撮影装置。
  10. 前記制御手段は、前記振動の異なる位置で、前記光学素子を透過する複数の比較画像情報を取得し、前記複数の比較画像情報から選択的に部分画像情報を抽出し、前記部分画像情報から一枚の画像情報を生成することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の撮影装置。
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