JP2005191130A - 電子制御装置及び電子制御装置群 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子制御装置を小型化する。
【解決手段】 電子制御装置1では、コネクタハウジング5が回路基板7を収納するケースの役割を兼ねている。即ち、コネクタハウジング(以下、ハウジング)5は、コネクタピン(以下、ピン)9が立設された底部H0と、ピン9を包囲するように設けられてコネクタ挿入領域11を形成する側壁部とを有しているが、その側壁部のうちの一対の側壁部H1,H2の内部と、底部H0よりもピン9の先端側とは反対側とに、連続した空間K0,K1,K2が設けられている。そして、回路基板7は、リジット部R0,R1,R2とフレキシブル部F11,F12,F21,F22からなり、フレキシブル部が折り曲げられてハウジング5の空間K0〜K2内に収納される。更に、ハウジング5に、空間K0〜K2の開口を覆うカバー25を取り付けることで、回路基板7のリジット部R0にある接続用電極31とピン9とが圧接される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電子制御装置に関するものである。
従来より、電子制御装置は、図14に例示するように、電子部品103とコネクタ105が平面的に実装された回路基板(プリント基板)101が、ケース107内に収納された構造をしている(例えば、特許文献1,2参照)。
尚、図14において、109は、ケース107における空間の開口を覆うために取り付けられたカバーである。また、コネクタ105は、複数のコネクタピン105aとコネクタハウジング105bとからなっている。
特開2001−168545号公報 特開2002−134939号公報
ところで、この種の電子制御装置において、コネクタ以外の電子部品の回路基板での占有面積は、高密度実装技術の進歩と部品の小型化によって小さくなっている。
しかし、コネクタに関しては、近年の電子制御装置の機能増加に伴って、ピン数が増加の一途を辿っており、その結果、サイズが小さくなるどころか大型化している。
このため、回路基板でのコネクタの占有面積はもとより、電子制御装置におけるコネクタの占める体積割合も非常に大きくなっている。更に、回路基板において、コネクタハウジングの周辺には、コネクタハウジングを取り付けるためのスペースが必要であり、そのようなスペースを入れると、コネクタの占める体積割合は益々大きいものとなっており、電子制御装置を小型化するのには限界が生じている。
特に、例えば車両に搭載されるエンジンやトランスミッションなどを制御する電子制御装置では、ピン数が100〜200程度で、そのピン同士の間隔(ピンピッチ)が2mm〜3mm程度といった大型のコネクタが必要な状況になっている。このため、電子制御装置を効果的に小型化することが望まれている。
そこで、本発明は、電子制御装置を小型化することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の電子制御装置は、コネクタハウジングを備えており、そのコネクタハウジングは、コネクタピンが立設された底部と、該底部の外周に沿ってコネクタピンを包囲するように設けられることにより接続対象のコネクタが挿入されるコネクタ挿入領域を形成する側壁部とを有している。
そして特に、そのコネクタハウジングには、側壁部の全部又は一部の内部と、底部よりもコネクタピンの先端側とは反対側とに、連続した空間が設けられている。
更に、この電子制御装置では、電子部品が実装されて電子回路を形成する回路基板が、可撓性のあるフレキシブル部と該フレキシブル部よりも可撓性の低いリジット部とからなると共に、その回路基板は、コネクタハウジングの前記空間に合わせてフレキシブル部が折り曲げられることにより、前記空間内に収納されている。そして、コネクタハウジングの底部から前記空間側に突出したコネクタピンの後端側と回路基板とが、電気的に接続されている。
つまり、請求項1の電子制御装置では、コネクタハウジングが本電子制御装置のケース(詳しくは、回路基板を収納するケース)の役割をするように構成している。
このため、請求項1の電子制御装置によれば、コネクタのサイズとほぼ同等にまで小型化することができる。しかも、コネクタハウジングがケースの役割を兼ねているため、部品点数を削減することができ、コストの低減も実現することができる。
次に、請求項2に記載の電子制御装置では、請求項1の電子制御装置において、コネクタハウジングの側壁部の空間内に収納される回路基板のリジット部には、コネクタピン側とは反対側の面に、発熱部品(発熱する電子部品)が実装されており、その発熱部品は、空気よりも熱伝導率の高い部材を介して、前記リジット部が収納された側壁部を成す壁のうち、コネクタピン側の壁と対向する壁(コネクタハウジングの外側となる壁であり、以下、外側壁という)の表面(つまり、外側壁の空間側の面)に接している。尚、空気よりも熱伝導率の高い部材としては、電子機器の分野で一般的に用いられる放熱ゲルや放熱シート等が考えられる。
この構成によれば、発熱部品の熱を外側壁から外部へ放出して、コネクタハウジングの内部(つまり、本電子制御装置内部)の温度上昇を抑制することができる。
次に、請求項3に記載の電子制御装置では、請求項2の電子制御装置において、上記外側壁には、高熱伝導体が埋め込まれていると共に、その高熱伝導体は、コネクタハウジングの側壁部の空間側と該空間側とは反対側である外側(つまり、コネクタハウジングの外側)とに露出している。尚、高熱伝導体とは、コネクタハウジングを形成する材料(基材)よりも熱伝導率が高い材料からなるものであり、例えば、一般に放熱板として用いられるアルミニウムや銅などの金属からなるものである。
この構成によれば、発熱部品の熱を外部へ放出させる放熱効果を高めることができる。
次に、請求項4に記載の電子制御装置では、請求項3の電子制御装置において、コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが、コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなり、上記外側壁に埋め込まれた高熱伝導体が、そのカバーと接触するようになっている。尚、カバーの材料としては、上記高熱伝導体と同様に、アルミニウムや銅などの金属が考えられる。
この構成によれば、発熱部品から上記外側壁に埋め込まれた高熱伝導体へ伝達した熱を、カバーから効率良く放出させることができる。特に、カバーを熱容量の大きい物体に接触させておけば、放熱効果を飛躍的に高めることができる。
次に、請求項5に記載の電子制御装置では、請求項3,4の電子制御装置において、上記外側壁に埋め込まれた高熱伝導体の外側には、放熱用のフィンが形成されている。
この構成によれば、外側壁に埋め込まれた高熱伝導体からコネクタハウジングの外部への放熱効果を大きくすることができる。
次に、請求項6に記載の電子制御装置は、請求項2〜5の電子制御装置において、前記発熱部品は、半導体チップの能動面とは反対側であるシリコン面の方が露出しているパッケージの部品であることを特徴としている。
この構成によれば、半導体チップで生じた熱を、それのシリコン面から上記外側壁に埋め込まれた高熱伝導体へ効率良く伝達させることができ、温度上昇の抑制効果を高めることができる。
次に、請求項7に記載の電子制御装置では、請求項1〜6の電子制御装置において、コネクタハウジングの側壁部の空間内に収納される回路基板のリジット部の端部からはフレキシブル部が伸びている。そして、そのフレキシブル部が、当該側壁部の空間内においてコネクタピン側に折り曲げられており、その折り曲げられたフレキシブル部の弾性力により、前記リジット部が、当該側壁部を成す壁のうち、コネクタピン側の壁と対向する壁(つまり、コネクタハウジングの外側となる外側壁)の方へ付勢されている。
この構成によれば、コネクタハウジングの側壁部の空間内において、回路基板のリジット部を外側壁の方へ押しつけることができるため、そのリジット部に実装された素子から生じる熱を外側壁に効率良く伝達させることができる。特に、請求項2に記載の如く、リジット部に実装された発熱部品が放熱ゲルや放熱シート等の熱伝導用部材を介して外側壁の表面に接するようにした場合でも、発熱部品と外側壁との間が離れていると、その間の熱抵抗が大きくなってしまうが、請求項7の構成を採れば、発熱部品と外側壁との間のギャップを小さくすることができ、放熱効果を更に高めることができる。
次に、請求項8に記載の電子制御装置では、請求項7の電子制御装置において、前記折り曲げられたフレキシブル部は、前記リジット部のコネクタピン側の面を覆う大きさを有していると共に、そのフレキシブル部には、グランド電位で面状のパターンが形成されている。
この構成によれば、回路基板のリジット部を外側壁の方へ押しつける効果に加えて、更に、そのリジット部へコネクタピンからの電気的ノイズが放射されるのを防止するシールド効果を得ることができる。
次に、請求項9に記載の電子制御装置は、請求項1〜8の電子制御装置において、回路基板を収納したコネクタハウジングの空間内が、空気よりも熱伝導率の高いゲル材で満たされていることを特徴としている。
この構成によれば、コネクタハウジング内の全空間を、空気よりも熱伝導率の高いゲル材で埋めることにより、そのゲル材のずれや移動がなくなり、安定した放熱性を確保することができる。また、コネクタハウジング内部の温度分布をより均一にすることができる。更に、コネクタハウジング内の空間がゲル材で封止されることとなるため、耐振動性能や耐衝撃性能を大幅に向上させることができる。
ところで、コネクタピンの後端側と回路基板との接続は、回路基板に設けられたスルーホールにコネクタピンの後端側を挿入すると共に、そのスルーホールのランドとコネクタピンとをはんだや銀ペースト等の導電材料で接続することが考えられるが、請求項10又は請求項11の構成を採れば、はんだ等の導電材料による接続工程を省略することができる。
即ち、まず請求項10に記載の電子制御装置では、コネクタハウジングにおける空間の開口を覆うカバーが取り付けられると、回路基板のうち、コネクタハウジングの底部と対向して配置された部分が、そのカバーによって底部側に押しつけられて、前記部分の底部側の面に設けられているピン接続用電極とコネクタピンの後端側とが圧接されることにより、コネクタピンの後端側と回路基板との電気的接続が成されるようになっている。
そして、この構成によれば、回路基板とコネクタピンとの電気的接続を非常に簡単な工程で実現することができ、電子制御装置の分解、修理、組み立ても簡単に行うことができる。また、はんだ等の導電材料による接続工程が不要であるため、コネクタハウジングに熱ストレスを与えることがなく、コネクタハウジングの材料を耐熱性の低い低コストなものにすることができる。
また、請求項11に記載の電子制御装置では、コネクタハウジングにおける空間のうち、底部よりもコネクタピンの先端側とは反対側(換言すれば、コネクタ挿入領域とは反対側)に設けられた底部側空間には、回路基板のリジット部が配置されるようになっている。そして、その底部側空間に配置されるリジット部に設けられたスルーホールにコネクタピンの後端側が圧入されることにより、コネクタピンの後端側と回路基板との電気的接続が成されるようになっている。
この構成によっても、はんだ等の導電材料による接続工程が不要であるため、コネクタハウジングに熱ストレスを与えることがなく、コネクタハウジングの材料を耐熱性の低い低コストなものにすることができる。
次に、請求項12に記載の電子制御装置では、請求項1〜11の電子制御装置において、コネクタ挿入領域に挿入される接続対象のコネクタは、その挿入方向に対して垂直な方向に電線が出ているコネクタとなっている。そこで特に、この電子制御装置では、コネクタハウジングの側壁部の一部が、コネクタ挿入領域に挿入される接続対象のコネクタからの前記電線を通すために開放されている。
このような請求項12の電子制御装置によれば、上記開放された部分が接続対象のコネクタから出る電線の逃げ部になり、コネクタハウジングの側壁部の高さ(詳しくは、底部に対して垂直な方向の高さ)を大きくしても、接続対象のコネクタをコネクタ挿入領域の奥まで確実に挿入することができる。このため、コネクタハウジングの側壁部を高くして、その側壁部内の空間に収納される回路基板の面積を大きくすることができ、その結果、より大規模な電子制御装置を構成することができる。
次に、請求項13に記載の電子制御装置では、請求項1〜12の電子制御装置において、回路基板が、熱可塑性樹脂を基材とした一括積層基板であり、その回路基板とコネクタハウジングの底部とが熱圧着されていることを特徴としている。
この構成によれば、コネクタハウジングの底部と回路基板とが一体的に接着され、振動等によってコネクタピンと回路基板との接続部にかかる応力集中を分散することができるため、その接続部の信頼性を向上させることができる。
尚、この種の一括積層基板は、熱可塑性樹脂基材の上に配線のパターンを形成すると共に、そのパターン形成後の基材を所定枚数用意して、積層・一括プレスすることで多層化されるものであり、PALAP(Patterned Prepreg Lay Up Process)基板と呼ばれている。そして、この基板は、高密実装に適しており、また、加熱によって基材の樹脂だけを溶かすことができるため、リサイクルし易いという利点がある。
次に、請求項14に記載の電子制御装置では、請求項1〜13の電子制御装置において、コネクタハウジングには、コネクタピンが立設された底部が複数設けられていると共に、側壁部は、その複数の底部毎にコネクタ挿入領域が形成されるように設けられている。
つまり、この電子制御装置では、コネクタ挿入領域を複数設けるようにしている。
この構成によれば、接続対象のコネクタの大型化を防ぐことができ、そのコネクタの嵌合力の増大も抑えることができる。特に、電子制御装置に必要とされるコネクタピンの総数が多い場合に有効である。
次に、請求項15に記載の電子制御装置では、請求項14の電子制御装置において、コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが、コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料(例えばアルミニウムや銅などの金属)からなっている。また、コネクタハウジングの側壁部のうち、隣接する2つのコネクタ挿入領域に共通の側壁部である共通側壁部の内部に空間が設けられている。そして更に、カバーには高熱伝導体が立設されており、共通側壁部の空間内に収納される回路基板が、そのカバーに立設された高熱伝導体を挟み込むようになっている。
この構成によれば、回路基板のうち、2つのコネクタ挿入領域を分けることとなる共通側壁部の内部空間に収納される部分に、発熱部品を配置することができる。つまり、その部分に発熱部品を配置しても、その発熱部品の熱を、「カバーに立設された高熱伝導体→カバー→外部」の経路で、効率良く放熱させることができるからである。
次に、請求項16に記載の発明は、機能が異なる複数の電子制御装置を備えた電子制御装置群であり、その各電子制御装置が、請求項1ないし請求項15の何れか1項に記載の電子制御装置であると共に、その各電子制御装置が一体化されていることを特徴としている。
そして、この電子制御装置群によれば、複数の電子制御装置が一体化されているため、省スペース化と部品の共通化による低コスト化とを実現することができる。
次に、請求項17に記載の電子制御装置群では、請求項16の電子制御装置群において、複数の電子制御装置毎に、コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが別体となっており、各電子制御装置のコネクタハウジングが一体化されている。
この電子制御装置群によれば、カバーが各電子制御装置毎に個別であるため、何れかの電子制御装置の故障解析や修理等を行う際に、目的の電子制御装置の回路基板だけをコネクタハウジング内から取り出すことができ、他の電子制御装置ブロック(つまり、他の電子制御装置の回路基板が収納されたコネクタハウジング内の空間)へ異物や水分が侵入してしまう可能性を無くすことができる。よって、メンテナンス性と信頼性とを両立させることができる。
また、請求項18に記載の電子制御装置群では、請求項16の電子制御装置群において、請求項17の構成とは逆に、複数の電子制御装置毎に、コネクタハウジングが別体となっており、各電子制御装置のコネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが一体化されている。
この電子制御装置群によっても、コネクタハウジングが各電子制御装置毎に個別であるため、請求項17の電子制御装置群と同様の効果が得られる。
次に、請求項19に記載の電子制御装置群では、請求項17の電子制御装置群において、前記一体化されたコネクタハウジングの側壁部のうち、隣接する2つの電子制御装置で共用される共用側壁部の内部に空間が設けられており、その共用側壁部の空間は、当該空間内に設けられた高熱伝導体によって、前記2つの電子制御装置のうちの一方の回路基板が収納される空間と、前記2つの電子制御装置のうちの他方の回路基板が収納される空間とに分けられている。そして更に、前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体は、その共用側壁部の表面のうち、コネクタ挿入領域の壁面となっていない何れかの面に露出している。
この構成によれば、共用側壁部の空間内に収納される各電子制御装置の回路基板で発生した熱を外部へ放出させる放熱効果を高めることができる。このため、共用側壁部の空間内に収納される回路基板に、発熱部品を配置することができる。特に、その発熱部品を、共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体に、空気よりも熱伝導率の高い放熱ゲルや放熱シート等の部材を介して接触させておけば、放熱効果を向上させることができる。
次に、請求項20に記載の電子制御装置群では、請求項19の電子制御装置群において、前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体には、前記何れかの面に露出した部分に、放熱用のフィンが形成されている。
この構成によれば、高熱伝導体からコネクタハウジングの外部への放熱効果を大きくすることができる。
次に、請求項21に記載の電子制御装置群では、請求項19又は20の電子制御装置群において、前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体に、冷却液を流すための通路が設けられている。
この構成によれば、冷却液による強制冷却が可能となり、放熱効果を非常に大きくすることができる。このため、共用側壁部の空間内に収納される回路基板に、より消費電力の大きな素子を実装することが可能となる。
一方、請求項22に記載の電子制御装置群では、請求項18の電子制御装置群において、前記一体化されたカバーには配線が形成されている。そして、そのカバーが取り付けられると、当該電子制御装置群における2つ以上の電子制御装置の各々において、回路基板のうち、コネクタハウジングの底部と対向して配置された部分に設けられている配線接続用電極と前記カバーの配線とが圧接され、その圧接により前記2つ以上の電子制御装置の回路基板間で電気信号が前記カバーの配線を介して伝達可能になる。
この構成によれば、2つ以上の電子制御装置の回路基板間で、カバーの配線を介して電気信号が直接伝達されることとなるため、コネクタピン数を削減することができ、延いては、本電子制御装置群を小型化することができる。しかも、上記電気信号の伝達に関しては、コネクタを介さないため、電気的なノイズの影響を受けにくくなる。
次に、請求項23に記載の電子制御装置群では、請求項22の電子制御装置群において、前記2つ以上の電子制御装置のうちの1つが、他の電子制御装置で共通に使用される電気信号を生成し、その電気信号を前記カバーの配線を介して他の電子制御装置へ供給するようになっている。
この構成によれば、複数の各電子制御装置で上記電気信号をそれぞれ生成しなくても済むため、全電子制御装置での回路規模の小型化と低コスト化とを実現することができる。しかも、この効果を、コネクタピン数の増加を招くことなく得ることができる。
尚、1つの電子制御装置から他の電子制御装置へ供給される電気信号としては、情報信号に限るものではなく、クロック信号や一定の電源電圧でも良い。
以下に、本発明が適用された実施形態の電子制御装置について説明する。尚、本実施形態の電子制御装置は、例えば自動車のエンジンやトランスミッションなどを制御する車載電子制御装置である。
まず図1は、第1実施形態の電子制御装置1を接続対象のコネクタ3と共に表す斜視図であり、図2は、電子制御装置1の分解図であり、図3は、電子制御装置1の内部構成を表す断面図である。
図2及び図3に示すように、電子制御装置1では、コネクタ3に嵌合される樹脂製のコネクタハウジング5が、回路基板7を収納する本装置1のケースの役割を兼ねている。
即ち、コネクタハウジング5は、複数のコネクタピン9が立設された長方形の底部H0(図2では図示されず)と、その底部H0の4辺の外周に沿ってコネクタピン9を包囲するように設けられることにより、コネクタ3が挿入されるコネクタ挿入領域11を形成する4つの側壁部H1〜H4とを有している。
そして、4つの側壁部H1〜H4のうち、対向する一組の側壁部H1,H2の内部には、空間K1,K2がそれぞれ設けられている。
更に、コネクタハウジング5において、底部H0よりもコネクタピン9の先端側とは反対側(図3において下側)にも、空間K0が設けられており、その空間K0(以下、底部空間K0ともいう)と上記各空間K1,K2は連続している。
また、回路基板7は、可撓性のあるフレキシブル部と該フレキシブル部よりも可撓性の低い(実用上は堅く可撓性のない)リジット部とからなっており、コネクタハウジング5の上記空間K0,K1,K2に合わせてフレキシブル部が折り曲げられることにより、その空間K0〜K2内に収納される。
つまり、回路基板7は、底部空間K0に収納される長方形のリジット部R0と、そのリジット部R0の対向する二組の側縁のうち、長い方の一組の側縁からそれぞれ伸びたフレキシブル部F11,F21と、フレキシブル部F11のリジット部R0側とは反対側に接続されたリジット部R1と、そのリジット部R1のフレキシブル部F11側とは反対側の側縁から伸びたフレキシブル部F12と、フレキシブル部F21のリジット部R0側とは反対側に接続されたリジット部R2と、そのリジット部R2のフレキシブル部F21側とは反対側の側縁から伸びたフレキシブル部F22と、から構成されている。
そして、回路基板7は、フレキシブル部F11とフレキシブル部F21とが、リジット部R0に対してリジット部R1,R2の各々が垂直となるように折り曲げられ、更に、フレキシブル部F12とフレキシブル部F22とが、リジット部R0の方へ先端が向くように折り曲げられた状態で、コネクタハウジング5の空間K0〜K3に収納される。即ち、リジット部R0が底部空間K0内に収納され、フレキシブル部F11、リジット部R1、及びフレキシブル部F12からなる部分が側壁部H1の空間K1内に収納され、フレキシブル部F21、リジット部R2、及びフレキシブル部F22からなる部分が側壁部H2の空間K2内に収納される。
更に、回路基板7においては、リジット部R0,R1,R2に、電子回路を形成するための電子部品13がはんだや銀ペースト等の導電材料で実装されているが、特に、リジット部R1,R2において、空間K1,K2に収納された際にコネクタピン9側とは反対側となる面には、電子部品13のうち、電力消費に伴い発熱する電子部品(以下、発熱部品という)13’が実装されている。
また、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2を成す壁のうち、コネクタピン9側の壁と対向する壁であって、当該コネクタハウジング5の外側となる外側壁G1,G2には、コネクタハウジング5を形成する材料よりも熱伝導率の高い金属(この例ではアルミニウム)からなる高熱伝導体としての放熱板15がそれぞれ埋め込まれている。そして、その各外側壁G1,G2の放熱板15は、空間K1,K2側と、空間K1,K2側とは反対側である外側との両方に露出している。更に、その各外側壁G1,G2の放熱板15の外側には、放熱用のフィン17がそれぞれ形成されている。
次に、本電子制御装置1の組み立て手順について、図4を参照しながら説明する。
まず、図4(A)に示すように、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2の外側壁G1,G2に埋め込まれた放熱板15の空間K1,K2側の面に、空気よりも熱伝導率の高い部材としての放熱ゲル19を塗布しておく。
そして、電子部品13を実装した回路基板7を、前述したように、フレキシブル部F11,F12,F21,F22で折り曲げて、図4(A)の上向き矢印に示すように、コネクタハウジング5の空間K0〜K3内に収納する。
すると、図3に示すように、回路基板7は、リジット部R0が空間K0内に収納され、フレキシブル部F11、リジット部R1、及びフレキシブル部F12からなる部分が空間K1内に収納され、フレキシブル部F21、リジット部R2、及びフレキシブル部F22からなる部分が空間K2内に収納されることとなる。
ここで、図3に示すように、コネクタハウジング5の底部H0には、位置決めピン23が設けられており、リジット部R0には、位置決め用の穴24が形成されている。そして、上記位置決めピン23をリジット部R0の穴24に嵌めることで、そのリジット部R0とコネクタピン9との位置合わせが行われるようになっている。
また、このような収納状態において、リジット部R1の端部から伸びたフレキシブル部F12はコネクタピン9側に折り曲げられており、その折り曲げられたフレキシブル部F12の弾性力により、リジット部R1は、側壁部H1の外側壁G1の方へ付勢されて、そのリジット部R1に実装された発熱部品13’が、外側壁G1に埋め込まれた放熱板15の方へ押しつけられることとなる。同様に、リジット部R2の端部から伸びたフレキシブル部F22もコネクタピン9側に折り曲げられており、その折り曲げられたフレキシブル部F22の弾性力により、リジット部R2は、側壁部H2の外側壁G2の方へ付勢されて、そのリジット部R2に実装された発熱部品13’が、外側壁G2に埋め込まれた放熱板15の方へ押しつけられることとなる。このため、各リジット部R1,R2に実装された発熱部品13’は、放熱ゲル19を介して、確実に放熱板15へと接触させられる。
次いで、図4(B)に示すように、コネクタハウジング5の底部H0側から、当該コネクタハウジング5における空間K0〜K2の開口を覆うためのカバー25をかぶせ、そのカバー25をネジ27によってコネクタハウジング5に固定する。
すると、図3に示すように、回路基板7のリジット部R0が、カバー25の空間K0側の面に形成された突部29によって底部H0側に押しつけられて、リジット部R0の底部H0側の面に設けられているピン接続用電極31と、底部H0から空間K0側に突出したコネクタピン9の後端側とが圧接され、この圧接により、コネクタピン9の後端側と回路基板7とが電気的に接続されることとなる。そして、この状態で、本電子制御装置1の組み立てが完了する。
尚、カバー25は、例えばコネクタハウジング5と同じ樹脂によって形成されている。そして、カバー25において、コネクタハウジング5と接する部分には、Oリング33が取り付けられており、このOリング33により、コネクタハウジング5内への防水性が確保される。また、カバー25には、本電子制御装置1を、車両内の所定位置に取り付けるためのネジ穴35が形成されている。
一方、図1に示すように、本電子制御装置1において、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2(詳しくは、コネクタ挿入領域11側の面)には、コネクタ3のスライド部品37に形成された抜け防止用の突起38と噛み合う溝39が形成されている。
そして、コネクタ3をコネクタハウジング5のコネクタ挿入領域11へ突起38と溝39とが合うように挿入しつつ、コネクタ3のスライド部品37を矢印Yの方向にスライドさせれば、コネクタ3がコネクタ挿入領域11の奥へとささることとなり、該コネクタ3がコネクタハウジング5と完全に嵌合することとなる。
また、コネクタ3の側面において、コネクタハウジング5のコネクタ挿入領域11へ挿入される側である下端部の周囲には、防水用の蛇腹状のゴム41が取り付けられている。このため、コネクタ3がコネクタハウジング5と完全嵌合した状態では、そのゴム41により、コネクタハウジング5内(つまり、本電子制御装置1内)への水の侵入が防止される。
尚、図1に示すように、コネクタ3からは、コネクタハウジング5のコネクタ挿入領域11への挿入方向に対して垂直な方向に電線(ワイヤーハーネス)43が出ている。そして、その電線43の各々は、コネクタ3がコネクタハウジング5に嵌合されることにより、各コネクタピン9に接続される。
また、本第1実施形態において、回路基板7は、民生製品で一般に使用されているポリイミドを基材とした多層フレキシブル基板(多層リジットフレキシブル基板とも呼ばれる)を用いることができる。
この種の多層フレキシブル基板は、図5に示すように、銅箔からなる配線導体45の両面にポリイミドからなるカバーレイフィルム46が設けられた一層構造のフレキシブル基板を、層間接着剤47によって複数重ね合わせた構造をしている。そして、一層構造のフレキシブル基板だけの部分がフレキシブル部となり、一層構造のフレキシブル基板を補強用のプリプレグ(炭素繊維に樹脂を含浸させた成形用中間材料)48と合わせて多層化した部分がリジット部となる。尚、図5において、49は、リジット部における各層の配線導体45を導通させるスルーホールである。
以上のような本第1実施形態の電子制御装置1では、コネクタハウジング5が回路基板7を収納するケースの役割もしている。このため、本装置1のサイズを、コネクタ3のサイズとほぼ同等にまで小型化することができる。しかも、コネクタハウジング5がケースの役割を兼ねているため、部品点数を削減することができ、コストの低減も実現することができる。
また、本第1実施形態の電子制御装置1では、回路基板7のリジット部R1,R2に実装された発熱部品13’が放熱ゲル19を介して、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2の外側壁G1,G2の表面(つまり、空間K1,K2側の面)に接するようにしているが、その外側壁G1,G2には、放熱板15が埋め込まれて、その放熱板15が空間K1,K2側とコネクタハウジング5の外側とに露出しており、更に、その放熱板15の外側にはフィン17が形成されている。
よって、発熱部品13’の熱を、コネクタハウジング5の外部へ効率良く放出することができる。特に、前述したフレキシブル部F12,F22の弾性力により、リジット部R1,R2は外側壁G1,G2の方へ付勢されるため、発熱部品13’と放熱板15とのギャップを小さくして、より放熱効率を向上させることができる。
また、発熱部品13’として、半導体チップのシリコン面の方が露出しているパッケージの部品を用いれば、更に効率の良い放熱が可能となる。
この種のパッケージとしては、図6に示すように、半導体チップ51がパッケージ基板(マザー基板)53にフリップチップ接続されたパッケージがある。つまり、このパッケージでは、半導体チップ51が、それの能動面51aの方をパッケージ基板53側にして該基板53に搭載される。そして、半導体チップ51とパッケージ基板53との電気的接続は、例えば、半導体チップ51側の金バンプ52とパッケージ基板53側の接続ランド54とが接続されることで成される。このパッケージでは、半導体チップ51にて発熱が多い方のシリコン面51bが露出する表側となるため、放熱効率を上げることができる。尚、図6において、55は樹脂からなるアンダーフィル(絶縁性封止材料)である。
また更に、本第1実施形態の電子制御装置1では、コネクタハウジング5にカバー25を取り付けると、回路基板7におけるリジット部R0に設けられているピン接続用電極31とコネクタピン9の後端側とが圧接されて、回路基板7とコネクタピン9との電気的接続が成されるようになっている。
このため、回路基板7とコネクタピン9との電気的接続を非常に簡単な工程で実現することができ、本電子制御装置1の分解、修理、組み立ても簡単に行うことができる。また、はんだ等の導電材料による接続工程が不要であるため、コネクタハウジング5に熱ストレスを与えることがなく、コネクタハウジング5の材料を耐熱性の低い低コストなものにすることができる。
尚、放熱ゲル19の代わりに放熱シートを用いても良い。また、回路基板7のリジット部R1,R2を放熱板15に接触させるための他の方法としては、放熱ゲルや放熱シートの代わりに、シリコン接着剤等の熱伝導が良い接着剤でリジット部R1,R2と放熱板15とを接着するようにしても良い。また更に、回路基板7を収納した状態のコネクタハウジング5の空間K0〜K2内を、放熱ゲル19で満たすようにすれば、放熱性を上げることができるだけでなく、振動や衝撃にも強い構造とすることができる。そして、これらの変形例は、後述する他の実施形態についても同様である。
次に、第2実施形態の電子制御装置について、図7を用いて説明する。尚、図7において、第1実施形態の電子制御装置1と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
図7に示すように、第2実施形態の電子制御装置57は、第1実施形態の電子制御装置1と比較すると、回路基板7のフレキシブル部F12,F22が、リジット部R1,R2のコネクタピン9側の面を覆う大きさになっている。このため、そのフレキシブル部F12,F22の先端(即ち、リジット部R1,R2側とは反対側の側縁)は、コネクタハウジング5の底部H0付近の位置まで達している。そして更に、そのフレキシブル部F12,F22には、グランド電位のパターンが面状に形成されている。
このような第2実施形態の構成によれば、第1実施形態の電子制御装置1と同じ効果に加えて、更に、フレキシブル部F12,F22により、リジット部R1,R2へコネクタピン9からの電気的ノイズが放射されるのを防止するシールド効果を得ることができる。
次に、第3実施形態の電子制御装置について説明する。
図8に示すように、第3実施形態の電子制御装置59は、第1実施形態の電子制御装置1と比較すると、下記(1)〜(3)の点が異なっている。尚、図8において、第1実施形態の電子制御装置1と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
(1)カバー25が、樹脂ではなく、コネクタハウジング5の外側壁G1,G2に埋め込まれた放熱板15と同じ金属によって形成されている。そして更に、外側壁G1,G2の放熱板15は、コネクタハウジング5の開口端部まで存在しており、カバー25の取り付けによって、そのカバー25と接触するようになっている。
(2)コネクタハウジング5の空間K0に配置される回路基板7のリジット部R0には、各コネクタピン9の後端側に対応する位置に、それぞれスルーホール61が設けられている。そして、そのスルーホール61にコネクタピン9の後端側を圧入することで、コネクタピン9の後端側と回路基板7との電気的接続が成される。
(3)回路基板7として、熱可塑性樹脂を基材とした一括積層基板が用いられている。そして、その回路基板7のリジット部R0は、上記(2)で述べたコネクタピン9の圧入工程において、300℃程度に加熱されることにより、コネクタハウジング5の底部H0に接着(つまり、熱圧着)される。
尚、この種の一括積層基板としては、PALUP基板と呼ばれるものがあり、その基板は、基本的には、図9に示すように、熱可塑性樹脂からなる基材63の表面に銅箔からなる配線パターン64をエッチングで形成すると共に、そのパターン形成後の基材63を所定枚数積層して熱プレスすることで多層化される。そして、配線パターン64が多層化された部分がリジット部となり、配線パターン64が一層のみで、その一層の配線パターン64が一対の基材63で挟まれた状態の部分がフレキシブル部となる。尚、図9において、65は、リジット部における隣接する2つの層の配線パターン64を導通させるバイアホールである。
以上のような第3実施形態の電子制御装置59によれば、上記(1)の構成により、発熱部品13’から放熱板15へ伝達した熱を、カバー25から効率良く放出させることができる。特に、カバー25を、車両のボデー等、熱的に容量が大きく、且つ、熱伝導の良い物体に接触させて取り付ければ、放熱効果を飛躍的に高めることができる。
また、本第3実施形態によっても、上記(2)の構成により、コネクタピン9と回路基板7とを電気的に接続させるために、はんだ等の導電材料による接続工程が不要となる。
そして更に、上記(3)の構成により、コネクタハウジング5の底部H0と回路基板7のリジット部R0とが一体的に接着されるため、振動等によってコネクタピン9とリジット部R0との接続部にかかる応力集中を分散することができ、その接続部の信頼性を向上させることができる。
次に、第4実施形態の電子制御装置について、図10を用い説明する。尚、図10において、第3実施形態の電子制御装置59と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
図10に示すように、第4実施形態の電子制御装置67は、第3実施形態の電子制御装置59と比較すると、下記の点が異なっている。
即ち、第4実施形態の電子制御装置67では、コネクタハウジング5における側壁部H1〜H4のうちの側壁部H3がなくなっている。そして、コネクタハウジング5のコネクタ挿入領域11にコネクタ3が挿入される場合に、そのコネクタ3から出ている電線43が、上記側壁部H3のなくなった開放部分69を通るようになっている。
この構成によれば、上記開放部分69がコネクタ3から出る電線43の逃げ部になり、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2,H4の高さ(詳しくは、底部H0に対して垂直な方向の高さ)を大きくしても、コネクタ3をコネクタ挿入領域11の奥まで確実に挿入することができる。このため、コネクタハウジング5の側壁部H1,H2,H4を高くして、側壁部H1,H2内の空間K1,K2に収納される回路基板7(詳しくは、主にリジット部R1,R2)の面積を大きくすることができ、その結果、より大規模な電子制御装置を構成することができる。また、この構成は、コネクタピン9の数が少なく、コネクタハウジング5内に回路基板7が収納しきれない場合にも適用することができる。
次に、第5実施形態の電子制御装置について、図11を用い説明する。尚、図11において、第3実施形態の電子制御装置59と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
図11に示すように、第5実施形態の電子制御装置71は、第3実施形態の電子制御装置59と比較すると、下記(a)〜(d)の点が異なっている。
(a)コネクタハウジング5には、コネクタ挿入領域11が2つ設けられている。尚、以下では、図11における左側のコネクタ挿入領域11を、第1コネクタ挿入領域11aといい、図11における右側のコネクタ挿入領域11を、第2コネクタ挿入領域11bという。つまり、3つの側壁部H1,H3,H4と、2つのコネクタ挿入領域11a,11bに共通の側壁部(換言すれば、2つのコネクタ挿入領域11a,11bを仕切っている側壁部)である共通側壁部H5とにより、第1コネクタ挿入領域11aが形成され、3つの側壁部H2,H3,H4と上記共通側壁部H5とにより、第2コネクタ挿入領域11bが形成されている。また、図11には示されないが、コネクタハウジング5は、各コネクタ挿入領域11a,11b毎に、コネクタピン9が立設された底部H0と、底部空間K0とを有している(図8参照)。
(b)コネクタハウジング5における共通側壁部H5の内部にも、側壁部H1,H2の空間K1,K2と同様の空間が設けられている。
(c)カバー25において、上記共通側壁部H5の真下となる場所には、当該カバー25及び放熱板15と同じ金属によって形成された高熱伝導体としての放熱板26が立設されている。そして、この放熱板26は、カバー25をコネクタハウジング5に取り付けた際には、共通側壁部H5内の空間に収納される。
(d)回路基板7は、リジット部R0が、第1コネクタ挿入領域11aの方の底部空間K0に収納されるリジット部R01と、第2コネクタ挿入領域11bの方の底部空間K0に収納されるリジット部R02とに、分かれている。
そして、その2つのリジット部R01,R02は、以下のようにつながっている。
即ち、リジット部R01のフレキシブル部F11側とは反対側の側縁からフレキシブル部F3が伸びており、そのフレキシブル部F3のリジット部R01側とは反対側の側縁にリジット部R3がつながっており、そのリジット部R3のフレキシブル部F3側とは反対側の側縁からフレキシブル部F4が伸びており、そのフレキシブル部F4のリジット部R3側とは反対側の側縁にリジット部R4がつながっており、そのリジット部R4のフレキシブル部F4側とは反対側の側縁からフレキシブル部F5が伸びており、そのフレキシブル部F5のリジット部R4側とは反対側の側縁にリジット部R02のフレキシブル部F21側とは反対側がつながっている。
更に、回路基板7は、コネクタハウジング5内へ収納される際に、フレキシブル部F11,F12,F21,F22が第1実施形態で述べたように折り曲げられると共に(図2参照)、フレキシブル部F3,F4,F5が、図11の如く、リジット部R01,R02に対してリジット部R3,R4の各々が垂直となり、且つ、その両リジット部R3,R4がカバー25の放熱板26を挟むこととなるように、折り曲げられる。そして、リジット部R01が、第1コネクタ挿入領域11aの方の底部空間K0内に収納され、リジット部R02が、第2コネクタ挿入領域11bの方の底部空間K0内に収納され、フレキシブル部F11、リジット部R1、及びフレキシブル部F12からなる部分が、側壁部H1の空間K1内に収納され、フレキシブル部F21、リジット部R2、及びフレキシブル部F22からなる部分が、側壁部H2の空間K2内に収納され、更に、フレキシブル部F3、リジット部R3、フレキシブル部F4、リジット部R4、及びフレキシブル部F5からなる部分が、共通側壁部H5の空間内に収納される。
以上のような本第5実施形態の電子制御装置71によれば、コネクタピン9の総数が同じであれば、コネクタ挿入領域11を1つにした場合よりも、接続対象のコネクタ3を小型化することができ、そのコネクタ3の嵌合力の増大を抑えることができる。
しかも、回路基板7のうち、2つのコネクタ挿入領域11a,11bを分けることとなる共通側壁部H5の内部空間に収納されるリジット部R3,R4にも、発熱部品13’を配置することができる。
つまり、カバー25に垂直に放熱板26を立設し、該放熱板26をリジット部R3,R4が挟み込むようにしているため、その2枚のリジット部R3,R4からカバー25に放熱することができる。よって、コネクタハウジング5の共通側壁部H5内に収納されるリジット部R3,R4にも発熱部品13’を配置することが可能になり、その結果、設計の自由度を増大させることができる。
尚、リジット部R3,R4についても、発熱部品13’は放熱板26側の面(コネクタピン9側とは反対側の面)に実装し、その発熱部品13’が放熱ゲル19や放熱シートを介して放熱板26の表面に接触するように構成すれば良い。
また、本第5実施形態の電子制御装置71では、空間が設けられていない側壁部H3,H4にも、側壁部H1,H2の外側壁G1,G2と同様に、放熱板15が埋め込まれている。但し、図11において、側壁部H4の方の放熱板15は現れていない。そして、その側壁部H3,H4の放熱板15は、放熱板26の長手方向の端面に接触すると共に、外側壁G1,G2の放熱板15と同様に、コネクタハウジング5の開口端部まで存在しており、カバー25と接触するようになっている。このため、放熱板26の熱をコネクタハウジング5の外部へ放出する効果をより大きくすることができる。
一方、コネクタ挿入領域11は、2つに限らず、3つ以上設けるようにしても良い。
次に、第6実施形態の電子制御装置群について、図12を用い説明する。尚、図12において、第1実施形態の電子制御装置1と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
図12に示すように、本第6実施形態の電子制御装置群73は、第1実施形態の電子制御装置1と同様の構成で機能が異なる複数(この例では3つ)の電子制御装置1a,1b,1cからなるものである。
そして、この電子制御装置群73では、各電子制御装置1a〜1cのコネクタハウジング5はそれぞれ別体であるが、カバー25が一体化されており、このことにより、その複数の電子制御装置1a〜1cが一体化されている。
この構成によれば、省スペース化と部品の共通化による低コスト化とを実現することができる。また、コネクタハウジング5が各電子制御装置1a〜1c毎に個別であるため、何れかの電子制御装置の故障解析や修理等を行う際に、目的の電子制御装置の回路基板7だけをコネクタハウジング5内から取り出すことができ、他の電子制御装置ブロック(つまり、他の電子制御装置の回路基板7が収納されたコネクタハウジング5内の空間)へ異物や水分が侵入してしまう可能性を無くすことができる。よって、メンテナンス性と信頼性とを両立させることができる。特に、コネクタハウジング5の側面からの放熱を実施する場合には、コネクタハウジング5を各電子制御装置1a〜1c毎に別体とする本構成が有効である。
また、図12に示すように、本第6実施形態の電子制御装置群73において、一体化されたカバー25には、細い板状の金属からなる配線75が形成されている。そして、その配線75の端部或いは該配線75から分岐した部分の先端は、各電子制御装置1a〜1cにおける回路基板7のリジット部R0に対応する位置でカバー25から突き出ている。そして更に、本電子制御装置群73では、カバー25が取り付けられると(実際のイメージとしては、回路基板7が収納された状態の各電子制御装置1a〜1cのコネクタハウジング5がカバー25に取り付けられると)、各電子制御装置1a〜1cにおける回路基板7のリジット部R0にそれぞれ設けられている配線接続用電極77a〜77cと、カバー25から突き出ている配線75の上記端部又は先端とが圧接され、その圧接により、各電子制御装置1a〜1cの回路基板7間で電気信号が配線75を介して伝達可能となる。
このため、複数の電子制御装置1a〜1cの回路基板7間で、コネクタピン9を介さずに電気信号を伝達させることができ、コネクタピン9の数を削減することができる。よって、本電子制御装置群73を小型化することができる。しかも、上記電気信号の伝達に関しては、コネクタピン9及びコネクタ3を介さないため、電気的なノイズの影響を受けにくくなる。
また、この電子制御装置群73において、複数の電子制御装置1a〜1cのうちの1つが、他の電子制御装置で共通に使用される電気信号を生成して、その電気信号をカバー25の配線75を介して他の電子制御装置へ供給するように構成すれば、各電子制御装置1a〜1cで上記電気信号をそれぞれ生成しなくても済むため、全電子制御装置1a〜1cでの回路規模の小型化と低コスト化とを実現することができる。しかも、この効果を、コネクタピン数の増加を招くことなく得ることができる。
例えば、通常、この種の電子制御装置では、車両の8〜16V程度のバッテリー電圧から、マイコンやIC等を動作させるために必要な3〜5Vの電源電圧を生成する電源回路が設けられる。そこで、図12における電子制御装置1a〜1cのうち、例えば電子制御装置1aにだけ上記の電源回路を設けるようにし、他の電子制御装置1b,1cには、電子制御装置1aから上記配線75を介して電源電圧を供給するようにすれば、他の電子制御装置1b,1cに電源回路を設ける必要がなくなる。
一方また、複数の電子制御装置に共通の回路(ここでは上記電源回路とする)を、1つの電子制御装置として独立させ、その独立させた電子制御装置から、他の各電子制御装置に、カバー25の配線75を介して電源電圧を供給するようにしても良い。
さらに、上記1つの電子制御装置として独立させる複数の電子制御装置に共通の回路は、例えば電源回路とクロックを生成する回路等のように複数の回路であっても良い。
次に、第7実施形態の電子制御装置群について、図13を用い説明する。尚、図13において、第3実施形態の電子制御装置59と同様の部材については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
図13に示すように、本第7実施形態の電子制御装置群79は、第3実施形態の電子制御装置59と同様の構成で機能が異なる複数(この例では3つ)の電子制御装置59a,59b,59cからなるものである。
そして、この電子制御装置群79では、各電子制御装置59a〜59cのカバー25はそれぞれ別体であるが、コネクタハウジング5が一体化されている。
コネクタハウジング5の一体化について具体的に説明すると、まず、電子制御装置59aに関して図8の側壁部H2に該当する部分と、電子制御装置59bに関して図8の側壁部H1に該当する部分とがつながっており、その部分が、2つの電子制御装置59a,59bで共用される共用側壁部C1になっている。更に、その共用側壁部C1の内部空間は、前述した放熱板15と同じ材質からなる高熱伝導体としての仕切壁W1によって、電子制御装置59aの主にリジット部R2が収納される空間K2と、電子制御装置59bの主にリジット部R1が収納される空間K1とに分けられている。
同様に、電子制御装置59bに関して図8の側壁部H2に該当する部分と、電子制御装置59cに関して図8の側壁部H1に該当する部分とがつながっており、その部分が、2つの電子制御装置59b,59cで共用される共用側壁部C2となっている。更に、その共用側壁部C2の内部空間は、前述した放熱板15と同じ材質からなる高熱伝導体としての仕切壁W2によって、電子制御装置59bの主にリジット部R2が収納される空間K2と、電子制御装置59cの主にリジット部R1が収納される空間K1とに分けられている。
そして、このようなコネクタハウジング5の一体化により、3つの電子制御装置59a〜59cが一体化されている。
また、仕切壁W1,W2は、図8に示した放熱板15が、隣接する電子制御装置のもの同士で共通化されたようなものである。このため、共用側壁部C1,C2の内部空間において、その空間内のリジット部R1,R2に実装された発熱部品13’は、仕切壁W1,W2の表面に放熱ゲル19や放熱シート等を介して接触させられる。
そこで、本第7実施形態において、仕切壁W1,W2は、共用側壁部C1,C2の表面のうち、図13の上面(カバー25とは反対側の面)に露出しており、その露出した部分には、放熱用のフィン17が形成されている。そして更に、仕切壁W1,W2には、冷却液を流すための通路Tも設けられている。
以上のような第7実施形態の電子制御装置群79によっても、第6実施形態の電子制御装置群73と同様に、省スペース化と部品の共通化による低コスト化とを実現することができる。そして、カバー25は各電子制御装置59a〜59c毎に個別であるため、第6実施形態の電子制御装置群73と同様に、何れかの電子制御装置の故障解析や修理等を行う際には、目的の電子制御装置の回路基板7だけをコネクタハウジング5内から取り出すことができ、メンテナンス性と信頼性とを両立させることができる。
しかも、共用側壁部C1,C2の内部空間に収納される各電子制御装置59a〜59cの回路基板7(詳しくは、リジット部R1,2)に、発熱量の大きい発熱部品13’を配置しても、その発熱部品13’で発生した熱を、フィン17と上記通路T内の冷却液によって効率良く外部へ放出させることができる。
尚、図13に示すように、本第7実施形態では、コネクタハウジング5における左右各端の外側壁G1,G2に埋め込まれた放熱板15にも、その表面に、放熱用のフィン17が形成されている。そして更に、その外側壁G1,G2の放熱板15の下端が、カバー25と一直線状になるように伸びており、その伸びた先端付近に、本電子制御装置群79を車両内の所定位置に取り付けるためのネジ穴35が形成されている。
また、この第7実施形態において、各電子制御装置59a〜59c毎のカバー25は、金属ではなく樹脂で形成しても良い。
また更に、上記第7実施形態では、仕切壁W1,W2を、コネクタハウジング5における共用側壁部C1,C2の上面に露出させたが、仕切壁W1,W2は、共用側壁部C1,C2の表面のうち、コネクタ挿入領域11の壁面となっていない面に露出させれば良く、図13において、手前の側面とその測面とは反対側の測面との両方又は一方に露出させるようにしても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、コネクタピン9と回路基板7との接続は、上記各実施形態のような圧接や圧入によるものでなくても良く、回路基板7のリジット部R0に形成したスルーホールにコネクタピン9を挿入し、そのスルーホールの隙間をはんだや銀ペースト等の導電材料で満たす、といった一般的な接続方法を採っても良い。
また、上記各実施形態において、例えばコネクタハウジング5の側壁部H3,H4にも空間を設け、その空間内にも回路基板7を収納するように構成しても良い。つまり、コネクタ挿入領域11を形成する4つの側壁部H1〜H4に回路基板7を収納する構成を採っても良い。
第1実施形態の電子制御装置を接続対象のコネクタと共に表す斜視図である。 第1実施形態の電子制御装置の分解図である。 第1実施形態の電子制御装置の内部構成を表す断面図である。 第1実施形態の電子制御装置の組み立て手順を表す説明図である。 ポリイミドを基材とした多層フレキシブル基板を説明する説明図である。 半導体チップがパッケージ基板にフリップチップ接続されたパッケージを説明する説明図である。 第2実施形態の電子制御装置の内部構成を表す断面図である。 第3実施形態の電子制御装置の内部構成を表す断面図である。 熱可塑性樹脂を基材とした一括積層基板を説明する説明図である。 第4実施形態の電子制御装置を接続対象のコネクタと共に表す斜視図である。 第5実施形態の電子制御装置を表す分解図である。 第6実施形態の電子制御装置群の内部構成を表す断面図である。 第7実施形態の電子制御装置群の内部構成を表す断面図である。 従来の電子制御装置の構造を表す構成図である。
符号の説明
1,1a〜1c,57,59,59a〜59c,67,71…電子制御装置、3…コネクタ、5…コネクタハウジング、7…回路基板、9…コネクタピン、11(11a,11b)…コネクタ挿入領域、13…電子部品、13’…発熱部品、15,26…放熱板(高熱伝導体)、17…フィン、19…放熱ゲル、23…位置決めピン、24…穴、25…カバー、27…ネジ、29…突部、31…ピン接続用電極、33…Oリング、35…ネジ穴、37…スライド部品、38…突起、39…溝、41…ゴム、43…電線(ワイヤーハーネス)、45…配線導体、46…カバーレイフィルム、47…層間接着剤、48…プリプレグ、49,61…スルーホール、51…半導体チップ、51a…能動面、51b…シリコン面、52…金バンプ、53…パッケージ基板、54…接続ランド、55…アンダーフィル、63…基材、64…配線パターン、65…バイアホール、69…開放部分、73,79…電子制御装置群、75…配線、77a〜77c…配線接続用電極、F11,F12,F21,F22,F3〜F5…フレキシブル部、R0,R01,R02,R1〜R4…リジット部、H0…底部、H1〜H4…側壁部、H5…共通側壁部、G1,G2…外側壁、K0〜K2…空間、C1,C2…共用側壁部、W1,W2…仕切壁(高熱伝導体)、T…冷却液を流すための通路

Claims (23)

  1. コネクタピンが立設された底部と、該底部の外周に沿って前記コネクタピンを包囲するように設けられることにより接続対象のコネクタが挿入されるコネクタ挿入領域を形成する側壁部と、を有したコネクタハウジングを備えると共に、
    前記コネクタハウジングには、前記側壁部の全部又は一部の内部と、前記底部よりも前記コネクタピンの先端側とは反対側とに、連続した空間が設けられており、
    更に、電子部品が実装されて電子回路を形成する回路基板が、可撓性のあるフレキシブル部と該フレキシブル部よりも可撓性の低いリジット部とからなると共に、当該回路基板は、前記コネクタハウジングの前記空間に合わせて前記フレキシブル部が折り曲げられることにより、前記空間内に収納され、
    前記コネクタハウジングの底部から前記空間側に突出した前記コネクタピンの後端側と前記回路基板とが、電気的に接続されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  2. 請求項1に記載の電子制御装置において、
    前記側壁部の空間内に収納される前記回路基板のリジット部には、前記コネクタピン側とは反対側の面に、発熱する電子部品(以下、発熱部品という)が実装されており、
    前記発熱部品は、空気よりも熱伝導率の高い部材を介して、前記リジット部が収納された前記側壁部を成す壁のうち、前記コネクタピン側の壁と対向する壁の表面に接していること、
    を特徴とする電子制御装置。
  3. 請求項2に記載の電子制御装置において、
    前記リジット部が収納された前記側壁部を成す壁のうち、前記コネクタピン側の壁と対向する壁には、前記コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い高熱伝導体が埋め込まれていると共に、その高熱伝導体は、前記空間側と該空間側とは反対側である外側とに露出していること、
    を特徴とする電子制御装置。
  4. 請求項3に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが、前記コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなり、
    前記側壁部の壁に埋め込まれた高熱伝導体が前記カバーと接触するように構成されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の電子制御装置において、
    前記側壁部の壁に埋め込まれた高熱伝導体の外側には、放熱用のフィンが形成されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  6. 請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記発熱部品は、半導体チップの能動面とは反対側であるシリコン面の方が露出しているパッケージの部品であること、
    を特徴とする電子制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記側壁部の空間内に収納される前記回路基板のリジット部の端部から伸びたフレキシブル部が、当該側壁部の空間内において前記コネクタピン側に折り曲げられており、そのフレキシブル部の弾性力により、前記リジット部が、当該側壁部を成す壁のうち、前記コネクタピン側の壁と対向する壁の方へ付勢されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  8. 請求項7に記載の電子制御装置において、
    前記折り曲げられたフレキシブル部は、前記リジット部の前記コネクタピン側の面を覆う大きさを有していると共に、当該フレキシブル部には、グランド電位で面状のパターンが形成されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板を収納した前記コネクタハウジングの空間内が、空気よりも熱伝導率の高いゲル材で満たされていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが取り付けられると、前記回路基板のうち、前記コネクタハウジングの底部と対向して配置された部分が、前記カバーにより前記底部側に押しつけられて、前記部分の前記底部側の面に設けられているピン接続用電極と前記コネクタピンの後端側とが圧接されることにより、前記コネクタピンの後端側と前記回路基板との電気的接続が成されるように構成されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  11. 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタハウジングに設けられた前記空間のうち、前記底部よりも前記コネクタピンの先端側とは反対側に設けられた空間(以下、底部側空間という)には、前記回路基板のリジット部が配置されるようになっており、
    前記底部側空間に配置されるリジット部に設けられたスルーホールに前記コネクタピンの後端側が圧入されることにより、前記コネクタピンの後端側と前記回路基板との電気的接続が成されること、
    を特徴とする電子制御装置。
  12. 請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタ挿入領域に挿入される接続対象のコネクタは、その挿入方向に対して垂直な方向に電線が出ているコネクタであり、
    前記コネクタハウジングの側壁部の一部は、前記コネクタ挿入領域に挿入される前記コネクタからの前記電線を通すために開放されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  13. 請求項1ないし請求項12の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記回路基板は、熱可塑性樹脂を基材とした一括積層基板であり、
    前記コネクタハウジングの底部と前記回路基板とが熱圧着されていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  14. 請求項1ないし請求項13の何れか1項に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタハウジングには、前記底部が複数設けられていると共に、前記側壁部は、前記複数の底部毎に前記コネクタ挿入領域が形成されるように設けられていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  15. 請求項14に記載の電子制御装置において、
    前記コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが、前記コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い材料からなると共に、
    前記コネクタハウジングの側壁部のうち、隣接する2つのコネクタ挿入領域に共通の側壁部(以下、共通側壁部という)の内部に空間が設けられており、
    更に、前記カバーには、前記コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い高熱伝導体が立設されており、前記共通側壁部の空間内に収納される回路基板が、前記カバーに立設された高熱伝導体を挟み込むようになっていること、
    を特徴とする電子制御装置。
  16. 機能が異なる複数の電子制御装置を備えると共に、その各電子制御装置は、請求項1ないし請求項15の何れか1項に記載の電子制御装置であり、更に、その各電子制御装置が一体化されていること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  17. 請求項16に記載の電子制御装置群において、
    前記複数の電子制御装置毎に、前記コネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが別体となっており、
    前記各電子制御装置の前記コネクタハウジングが一体化されていること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  18. 請求項16に記載の電子制御装置群において、
    前記複数の電子制御装置毎に、前記コネクタハウジングが別体となっており、
    前記各電子制御装置のコネクタハウジングにおける前記空間の開口を覆うカバーが一体化されていること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  19. 請求項17に記載の電子制御装置群において、
    前記一体化されたコネクタハウジングの側壁部のうち、隣接する2つの電子制御装置で共用される側壁部(以下、共用側壁部という)の内部に空間が設けられていると共に、
    前記共用側壁部の空間は、当該空間内に設けられ前記コネクタハウジングを形成する材料よりも熱伝導率の高い高熱伝導体によって、前記2つの電子制御装置のうちの一方の回路基板が収納される空間と、前記2つの電子制御装置のうちの他方の回路基板が収納される空間とに分けられており、
    更に、前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体は、前記共用側壁部の表面のうち、前記コネクタ挿入領域の壁面となっていない何れかの面に露出していること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  20. 請求項19に記載の電子制御装置群において、
    前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体には、前記何れかの面に露出した部分に、放熱用のフィンが形成されていること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  21. 請求項19又は請求項20に記載の電子制御装置群において、
    前記共用側壁部の空間内に設けられた高熱伝導体には、冷却液を流すための通路が設けられていること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  22. 請求項18に記載の電子制御装置群において、
    前記一体化されたカバーには配線が形成されており、
    前記カバーが取り付けられると、当該電子制御装置群における2つ以上の電子制御装置の各々において、前記回路基板のうち、前記コネクタハウジングの底部と対向して配置された部分に設けられている配線接続用電極と前記配線とが圧接され、該圧接により前記2つ以上の電子制御装置の回路基板間で電気信号が前記配線を介して伝達可能になること、
    を特徴とする電子制御装置群。
  23. 請求項22に記載の電子制御装置群において、
    前記2つ以上の電子制御装置のうちの1つが、他の電子制御装置で共通に使用される電気信号を生成し、該電気信号を前記配線を介して前記他の電子制御装置へ供給すること、
    を特徴とする電子制御装置群。
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