JP2005189074A - 流速測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アンテナの固定場所の振動や水面の波紋による影響を除去して、流速を高精度に計測する流速測定装置を提供する。
【解決手段】 所定周波数の測定波を測定対象の水面に向けて照射すると共に測定波の水面からの反射波を受信するアンテナと、測定波を発生させるための測定信号をアンテナに供給すると共にアンテナが反射波を受信して出力する反射信号を取り込み、該反射信号と測定信号とに基づいてドップラ信号を検出するドップラ信号検出手段と、所定の演算プログラムに基づいてドップラ信号に所定の信号処理を施すことによりドップラ信号中に含まれるアンテナの振動の影響を除去して水面の流速を算出する信号処理手段とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】 所定周波数の測定波を測定対象の水面に向けて照射すると共に測定波の水面からの反射波を受信するアンテナと、測定波を発生させるための測定信号をアンテナに供給すると共にアンテナが反射波を受信して出力する反射信号を取り込み、該反射信号と測定信号とに基づいてドップラ信号を検出するドップラ信号検出手段と、所定の演算プログラムに基づいてドップラ信号に所定の信号処理を施すことによりドップラ信号中に含まれるアンテナの振動の影響を除去して水面の流速を算出する信号処理手段とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、流速測定装置に関する。
河川等の流速を計測する装置としてドップラレーダを用いた電波流速計がある。この電波流速計は、水面に照射した電波(測定波)の周波数が流速によってドップラシフトする現象(ドップラ効果)を利用したものであり、水面からの反射波の周波数偏移量つまりドップラ周波数を検出することによって流速を計測する。このような電波流速計については、例えば以下の公知文献に詳細が記載されている。
「計測と制御」(計測自動制御学会,1992年2月号)
「計測と制御」(計測自動制御学会,1992年2月号)
ところで、上記電波流速計は、測定波を水面に向けて照射するため及び反射波を受信するためにアンテナを必須の構成要素とする。そして、このアンテナは、測定対象である河川等の水面を臨む位置、例えば橋梁に固定されるが、測定原理がドップラ効果であるために固定場所の振動が外乱となって測定誤差を増大させる。例えば橋梁がアンテナの固定場所であった場合、橋梁を通過する車両が振動の主因であり、当該振動によって測定誤差を増大する。
また、上記電波流速計では、河川等の水面のある領域に測定波を照射し当該領域からの反射波を受信することによって流速を計測する。この場合、種々の原因によって生じる水面の波紋、特に雨等によって生じる同心円状の波紋はドップラ周波数に変調作用を与えるために測定誤差を増大させる要因である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、アンテナの固定場所の振動や水面の波紋による影響を除去して、流速を高精度に計測する流速測定装置の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、所定周波数の測定波を測定対象の水面に向けて照射すると共に測定波の水面からの反射波を受信するアンテナと、測定波を発生させるための測定信号をアンテナに供給すると共にアンテナが反射波を受信して出力する反射信号を取り込み、当該反射信号と測定信号とに基づいてドップラ信号を検出するドップラ信号検出手段と、所定の演算プログラムに基づいてドップラ信号に所定の信号処理を施すことによりドップラ信号中に含まれるアンテナの振動あるいは水面の波紋の影響を除去して水面の流速を算出する信号処理手段とを具備する、という解決手段を採用する。
本発明によれば、ドップラ信号に所定の信号処理を施すことによりドップラ信号中に含まれるアンテナの振動あるいは水面の波紋の影響を除去するので、これらの影響を考慮しない従来の技術よりも流速を高精度に計測することができる。
アンテナの振動については、例えば機械的な手段を用いることによりアンテナを防振することが考えられるが、広い周波数範囲に亘って防振することは困難であり、また特定の狭い周波数範囲の振動を防振する場合であっても、アンテナを完全に無振動状態にすることは極めて困難である。本発明は、このような事情をも考慮してアンテナに作用する振動並びに水面の波紋の影響をより効果的に除去し得る手段として、ドップラ信号に信号処理を施す。
アンテナの振動については、例えば機械的な手段を用いることによりアンテナを防振することが考えられるが、広い周波数範囲に亘って防振することは困難であり、また特定の狭い周波数範囲の振動を防振する場合であっても、アンテナを完全に無振動状態にすることは極めて困難である。本発明は、このような事情をも考慮してアンテナに作用する振動並びに水面の波紋の影響をより効果的に除去し得る手段として、ドップラ信号に信号処理を施す。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る流速測定装置を用いた流速計測システムのシステム構成図である。この図1において、符号Cは電波流速計、Mは処理装置(通信手段)、KはWebカメラ、Nはインターネット、Aは管理端末、T1,T2,……はユーザ端末である。本流速測定装置は、電波流速計C及び処理装置Mから構成されている。
図1は、本実施形態に係る流速測定装置を用いた流速計測システムのシステム構成図である。この図1において、符号Cは電波流速計、Mは処理装置(通信手段)、KはWebカメラ、Nはインターネット、Aは管理端末、T1,T2,……はユーザ端末である。本流速測定装置は、電波流速計C及び処理装置Mから構成されている。
処理装置Mは、電波流速計CとインターネットNとの間に設けられると共に、WebカメラKが接続されている。この処理装置Mは、RS−485に準拠した通信方式で電波流速計Cと交信すると共に、イーサネット(登録商標)に準拠した通信方式でWebカメラKと交信し、またTCP/IPプロトコルに準拠した通信方式でインターネットNを介して管理端末Aやユーザ端末T1,T2,……と交信する。また、処理装置Mは、上記通信機能の他に、電波流速計Cから流速データを取得して各種処理を施すデータ処理機能をも併せ持つ。
WebカメラKは、電波流速計Cが測定対象としている河川の映像(測定現場映像)を撮影すると共に、当該測定現場映像をイーサネット(登録商標)に準拠した通信方式で処理装置Mに送信する。ここで、上記処理装置Mは、通信機能の一環としてのWebサーバ機能及びFTP(File Transfer Protocol)サーバ機能を備えており、電波流速計Cから取得した流速データやWebカメラKから取得した現場画像データをWebページやFTPに準拠したファイルの形態で管理端末Aやユーザ端末T1,T2,……に情報提供する。
インターネットNは、周知のようにTCP/IPプロトコルに準拠した広域通信網である。管理端末Aは、このインターネットNを介して電波流速計Cや処理装置Mの動作状態の監視するコンピュータである。この管理端末Aは、例えば処理装置Mにアクセスすることによって、上述した制御データの処理装置Mへの提供、流速データの取得及び電波流速計Cや処理装置Mの動作状態を示す動作データの取得等を行う。ユーザ端末T1,T2,……は、流速データを必要とする一般ユーザが操作するコンピュータであり,インターネットNを介して処理装置Mにアクセスすることによって流速データを取得する。
図2は、上記電波流速計Cの機能構成を示すブロック図である。この図において、この電波流速計Cは、図示するようにパラボラアンテナ1、DRM(Doppler Radar Module)2、フィルタアンプ3、PGA(Programable Gain Amp:ドップラ信号検出手段)4、振動センサ5、A/Dコンバータ6、DSP(Digital Signal Processor:信号処理手段)7、フラッシュメモリ8、主メモリ9、CPU(Central Processing Unit)10、I/F(インタフェース)11及び電源回路12等から構成されている。
パラボラアンテナ1は、測定対象である河川の水面を臨むように例えば橋梁に固定されており、所定周波数の測定波aを一定の入射角θで水面に向けて照射すると共に測定波aの水面からの反射波bを受信する。測定波aの周波数は、例えばfo=10.525GHzであり、一方、反射波bの周波数frは、上記測定波aが水面の流速に起因するドップラ効果によって所定周波数(ドップラ周波数fd)だけ周波数偏移した値(fr=fo±fd)となる。すなわち、ドップラ周波数fdは、測定波a周波数foと反射波bの周波数frとの差の絶対値として与えられる。
DRM2は、測定波aを発生させるための測定信号をパラボラアンテナ1に供給すると共に当該パラボラアンテナ1が反射波bを受信して出力する反射信号を取り込み、これら反射信号と測定信号とに基づいて上記ドップラ周波数fdを示すドップラ信号を検出し、当該ドップラ信号をフィルタアンプ3に出力する。フィルタアンプ3は、上記ドップラ信号に所定の周波数帯域制限を施すと共に増幅してPGA4に出力する。この周波数帯域制限は、ドップラ周波数fdに関係しないノイズ成分を除去するためのものである。
PGA4は、増幅度がDSP7によって可変設定される増幅器であり、DSP7によって予め設定された増幅度でドップラ信号を所定レベルまで増幅してA/Dコンバータ6に出力する。振動センサ5は、パラボラアンテナ1に作用する振動を検出し、該振動を示す振動信号をA/Dコンバータ6に出力する。本実施形態では、パラボラアンテナ1は橋梁に固定されており、パラボラアンテナ1に作用する振動は主に橋梁を通過する車両を振動源とするものである。このような事情から、振動センサ5は、例えばパラボラアンテナ1と近接して橋梁に取り付けられている。
A/Dコンバータ6は、上記ドップラ信号と振動信号とを入力信号とし、当該両信号を所定のサンプリング周波数で標本化することにより、ドップラ信号の符号化データであるドップラ検出データ及び振動信号の符号化データである振動検出データに変換する。上記サンプリング周波数は、ドップラ周波数fd及び振動信号が含んでいる振動周波数fsを十分にカバーするものであり、例えば3500Hzに設定されている。すなわち、ドップラ周波数fd及び振動周波数fsは1750Hz(3500Hz/2)よりも低い周波数範囲に分布しており、本実施形態では、このような背景とサンプリング定理に基づいてサンプリング周波数を3500Hzに設定している。
A/Dコンバータ6は、このように生成したドップラ検出データ及び振動検出データ検出データをDSP7に順次出力する。DSP7は、所定の演算プログラムに基づいて上記各検出データに所定の信号処理を施すことにより、ドップラ検出データ中に含まれるパラボラアンテナ1の振動や水面の波紋の影響を除去して水面の流速Vを算出する。このDSP7における演算処理の内容については、後述する動作説明の中で詳細に説明する。フラッシュメモリ8は、周知のように電気的に書換え可能なメモリであり、上記演算プログラム及びDSP7の演算処理に必要な演算パラメータ等を記憶する。主メモリ9は、上記DSP7の演算処理の演算結果つまり水面の流速Vを示す流速データ等を記憶する。
CPU10は、所定の制御プログラム及びI/F11を介して外部から入力された制御データに基づいて本電波流速計Cを統括的に制御する。このCPU10は、例えばDSP7の演算処理の制御、フラッシュメモリ8への演算プログラムや演算パラメータの書換え、及び主メモリ9に記憶された流速データを取り込んでI/F11を介して外部に出力させる、等々の処理を行う。I/F11は、CPU10による制御の下でRS−485に準拠した通信方式で外部と交信することにより上記制御データを外部から受信してCPU10に提供すると共に、CPU10から入力された流速データを外部に送信する。電源回路12は、外部から供給された直流電力(48ボルト)を電圧変換して上述した各構成要素に電源として供給する。
次に、このように構成された流速測定装置の動作について詳しく説明する。
最初に、図3に示すフローチャートに沿って電波流速計Cの動作について説明するが、このフローチャートは演算プログラムに基づくDSP7の要部動作を示すものである。
最初に、図3に示すフローチャートに沿って電波流速計Cの動作について説明するが、このフローチャートは演算プログラムに基づくDSP7の要部動作を示すものである。
DSP7は、演算処理を開始すると初期化され(ステップS1)、続いてA/Dコンバータ6から供給される各検出データの取り込みを開始する(ステップS2)。ステップS1において、DSP7には例えばフラッシュメモリ8に記憶された演算パラメータが取り込まれる。一方、ステップS2において、DSP7は、ドップラ検出データ及び振動検出データの各々について例えば4096ポイントのデータを1つの処理単位として順次取り込むが、この処理単位は時間軸上で互いにオーバーラップするように設定されている。DSP7は、このようなオーバーラップした検出データの取り込み方法を採用することによって、例えば0.5秒毎に1つの処理単位を取り込む。
なお、処理単位を構成するドップラ検出データのポイント数は、電波流速計Cに要求される測定分解能から4096ポイントに設定されている。このポイント数を多く設定することによって測定分解能を向上させることができるが、測定対象における流速Vの最大変化率から必要となる測定分解能は決定される。
続いて、DSP7は、ドップラ検出データに関する1つの処理単位に対してFFT処理を施すことによってドップラ信号のパワースペクトル(ドップラパワースペクトル)を求め(ステップS3)、続いて振動検出データが示す振動レベル(振動信号のレベル)を算出する(ステップS4)。そして、DSP7は、上記振動レベルが所定の振動しきい値を超えるか否かを判断し(ステップS5)、この判断が「Yes」の場合は、ステップS6の処理を割愛してステップS7の処理を実行する一方、上記判断が「No」の場合には、ステップS6のドップラパワースペクトルの積算処理を実行する。
ここで、ステップS7の処理はドップラパワースペクトルの積算回数が所定の積算設定回数に至ったか否かを判断する処理であり、DSP7は、この判断が「No」の場合は、ステップS2における各検出データの取込処理を繰り返し実行することにより時系列的に次の処理単位を取り込む。すなわち、ステップS2〜S7の一連処理によって、振動レベルが振動しきい値を超えない場合におけるドップラパワースペクトルが所定の積算設定回数だけ積算された積算ドップラパワースペクトルが求められる。このように振動レベルが振動しきい値を超える場合のドップラパワースペクトルを用いることなく積算ドップラパワースペクトルを求ることにより、異常なドップラ信号をステップS6以降の処理データから除外できる。
すなわち、振動しきい値を超えるような振動が本流速測定装置に加えられた場合、当該流速測定装置内の高周波部品が振動することによってノイズが発生し、このノイズがドップラ信号に混入する現象が生じる。例えば、パラボラアンテナ1とDRM2とを接続するコネクタの接触部に大きな振動が加わった場合やパラボラアンテナ1の反射鏡が大きく振動した場合には、上記ノイズが発生してドップラ信号に混入する。この結果、ドップラ信号は、信号レベルが上昇してA/Dコンバータ6の入力部で飽和するため異常信号となる。本流速測定装置では、このような異常なドップラ信号を除外し、正常なドップラ信号に基づいてステップS6以降の処理を行う。
上記ドップラパワースペクトルは、ドップラ検出データに関する1つの処理単位から求めたものでありドップラ信号に含まれる各種周波数成分の強度を示している。この周波数成分は、水面の流速Vに基づく継続的なドップラ周波数fdだけではなく、測定波aの水面に向けた照射と当該水面からの反射波bの受信とを行うパラボラアンテナ1の振動周波数fs、及び雨滴などによって水面に発生する波紋の周波数等を含んでいる。また、パラボラアンテナ1の振動は、固定場所である橋梁を通過する車両が主因であり、したがって突発的な振動やある程度継続する振動を含んである。
図4は、ドップラパワースペクトルの一例を示す模式図であり、低周波域におきてパワーレベルの高い部位(ピーク部位)はドップラ周波数fdに相当する。図5は、このようなドップラパワースペクトルのスペクトラムアナライザによる測定結果であり、全体的な包絡線は図4の模式図に対応するものになっているがレベル変動が大きい。上述したドップラパワースペクトルの積算処理によって突発的な振動の周波数成分やランダムなノイズ成分は、継続的な振動並びに同じく継続的なドップラ周波数fd及び波紋の周波数に対して相対的に圧縮されて除去される。
DSP7は、ステップS7の処理に続いて積算ドップラパワースペクトルにスムージング処理を施す(ステップS8)。このスムージング処理は、積算ドップラパワースペクトルの移動平均を取るものであり、この結果、積算ドップラパワースペクトルのレベル変動は、図6に示すようにさらに低減され、積算ドップラパワースペクトルの全体的な包絡線がより鮮明になる。
さらに、DSP7は、スムージング処理後の積算ドップラパワースペクトルについて加重平均を取ることによってドップラ周波数fdに該当するピーク部位を検出する(ステップS9)。図7は、このピーク検出処理(加重平均処理)を示す模式図である。すなわち、このピーク検出処理は、所定の周波数幅内における各周波数の積算ドップラパワースペクトルの加重平均値が最大となる部位をドップラ周波数fdに該当するピーク部位として検出する。このようなピーク検出処理によれば、図7に示すような橋梁の振動に起因する鋭いピークをノイズとして除外し、比較的緩やかなピークを呈するドップラ周波数fdを確実に検出することができる。
ここで、上記ピーク検出処理によって比較的緩やかなピーク部位を検出した結果、図8に示すように比較的緩やかなピークが2箇所隣接して検出される場合がある。このような現象は、水面における測定波aの照射範囲に雨滴等による波紋が発生していた場合あるいはパラボラアンテナ1の振動周期が水面における流速Vに同期していた場合に発生することが確認されており、これら要因によってドップラ周波数fdが変調作用を受けることによって発生すると考えられる。
DSP7は、このような事情を考慮し、上記ピーク検出処理の結果、積算ドップラパワースペクトルの加重平均値が最大となる部位の前後に当該加重平均値に所定の検出係数を乗算じた値よりも大きな加重平均値を示す部位が存在するか否かを判断し(ステップS10)、この判断が「Yes」の場合は各ピークに該当する周波数の平均をドップラ周波数fdとして算出し(ステップS11)、この判断が「No」の場合には積算ドップラパワースペクトルの加重平均値が最大となる周波数をドップラ周波数fdとする(ステップS12)。
以上の処理によってドップラ周波数fdが特定されるが、DSP7は、続いて当該ドップラ周波数fdを下式(1)に代入することによって水面の流速Vを算出する(ステップS13)。なお、この式(1)において、定数νは電波の伝播速度である。DSP7は、ステップS13の流速算出処理が完了すると、流速Vを示す流速データを主メモリ9に出力して記憶させ、さらにステップS2からの処理を再度繰り返すころにより時系列的に次の流速Vを順次算出する。
このような電波流速計Cによれば、パラボラアンテナ1に作用する各種振動の影響及び水面の波紋の影響を除去してドップラ周波数fdをより正確に検出することが可能であり、したがって水面の流速Vをより高精度に測定することが可能である。
次に、処理装置Mは、I/F11を介してCPU10にアクセスすることにより主メモリ9に格納された流速データを定期的に取得すると共にWebカメラKから測定現場映像の現場画像データを取得して、内部メモリに格納する。そして、インターネットNを介して接続された管理端末Aやユーザ端末T1,T2…から測定データの提供要求を受信すると、流速データや現場画像データを管理端末Aやユーザ端末T1,T2…に情報提供する。この情報提供の形態は、WebページやFTPに準拠したファイルの形態である。
また、処理装置Mは、フラッシュメモリ8に記憶されたDSP7の演算プログラムや演算パラメータの書換え要求を管理端末Aから受信すると、I/F11を介して新規の演算プログラムや演算パラメータをCPU10に提供し、従来の演算プログラムや演算パラメータを新規の演算プログラムや演算パラメータに書換えさせる。
このような処理装置Mによれば、インターネットNを介した通信機能を備えるので、電波流速計Cのメンテナンスや動作監視を遠隔地の管理端末Aから行うことができる。したがって、電波流速計Cのメンテナンスや動作監視の利便性が従来の人手によるメンテナンスや動作監視に比べて飛躍的に向上し、メンテナンスや動作監視に関するコストダウンを実現することができる。また、インターネット関連技術として汎用的なWebページやFTPに準拠したファイルの形式で流速情報を管理端末Aやユーザ端末T1,T2…に情報提供することができるので、管理者や一般ユーザは流速情報の取得が極めて容易である。
なお、上記実施形態におけるDSP7の信号処理は一例であって、本発明は、これに限定されるものではない。また、上記実施形態ではドップラ周波数fdが変調作用を受けることによる影響をも考慮したが、流速測定装置の使用環境によっては、この点を考慮する必要がない場合もある。
1…パラボラアンテナ、2…DRM、3…フィルタアンプ、4…PGA(ドップラ信号検出手段)、5…振動センサ、6…A/Dコンバータ、7…DSP(信号処理手段)、8…フラッシュメモリ、9…主メモリ、10…CPU、11…I/F、12…電源回路、C…電波流速計、M…処理装置(通信手段)、K…Webカメラ、N…インターネット、A…管理端末、T1,T2…ユーザ端末
Claims (7)
- 所定周波数の測定波を測定対象の水面に向けて照射すると共に前記測定波の水面からの反射波を受信するアンテナと、
前記測定波を発生させるための測定信号をアンテナに供給すると共にアンテナが反射波を受信して出力する反射信号を取り込み、当該反射信号と前記測定信号とに基づいてドップラ信号を検出するドップラ信号検出手段と、
所定の演算プログラムに基づいて前記ドップラ信号に所定の信号処理を施すことによりドップラ信号中に含まれるアンテナの振動あるいは水面の波紋の影響を除去して水面の流速を算出する信号処理手段と
を具備することを特徴とする流速測定装置。 - アンテナの振動を検出して振動信号を出力する振動センサをさらに備え、
信号処理手段は、振動信号から検出される振動レベルが所定のしきい値を越えない場合のドップラ信号のみに基づいて流速を算出することを特徴とする請求項1記載の流速測定装置。 - 信号処理手段は、ドップラ信号にFFT処理を施すことにより周波数信号を生成し、該周波数信号に加重平均処理を施すことにより加重平均値が最大値となる周波数を水面の流速に起因するドップラ周波数として検出し、当該ドップラ周波数に基づいて水面の流速を算出することを特徴とする請求項1または2記載の流速測定装置。
- 信号処理手段は、周波数信号に加重平均処理を施すことにより加重平均値が最大値となる周波数が近接して複数検出された場合には、各周波数の平均値をドップラ周波数として検出することを特徴とする請求項3記載の流速測定装置。
- 信号処理手段によって算出された流速を通信回線を介して外部機器に送信する通信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の流速測定装置。
- 通信手段は、信号処理手段の演算処理に関わるパラメータを受信して信号処理手段に設定させることを特徴とする請求項5記載の流速測定装置。
- 通信手段は、流速を外部機器に提供するためのWebサーバ機能あるいは/及びFTPサーバ機能を備えることを特徴とする請求項5または6記載の流速測定装置。
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070306 |