JP2005188927A - 反射率測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アライメント操作を簡単に行えるようにして測定時間を短縮することができる反射率測定装置を提供する。
【解決手段】 測定対象物5の被測定面5aの分光反射率を測定する反射率測定装置において、光を被測定面5aへ照射してその被測定面5aからの反射光を受光し、被測定面5aに対する光の垂直度を検出するための第1の光ファイバ10と、光を被測定面5aを照射するための第2の光ファイバ20と、被測定面5aからの反射光を受光するための測光用ファイバ30とを測定ヘッド40に保持させ、被測定面5aに対する入射角及び反射角を予め決めるようにした。
【選択図】 図1(a)

Description

この発明は光学装置に用いられるフィルタ等の光学素子の表面反射光の分光反射率を測定するための反射率測定装置に関する。
フィルタやレンズ等の光学素子の光学特性の1つとして分光反射率がある。ここで、分光反射率とは、或る特定の波長の光の反射率をいう。例えば、特定の波長の光だけを反射させるための反射防止膜が形成されたフィルタやレンズにおいては、その反射防止膜が設計どおりに機能することを確認するために、分光反射率の測定が必要である。
従来、光通信用フィルタ等の反射面の分光反射率の測定は下記のようにして行われる。なお、光通信用フィルタの大きさは1.4mm×1.4mm〜2mm×2mmである。また、測定に用いられる光束の大きさは0.3mm程度である。
図3は従来の分光反射率の測定の手順を説明するフローチャートである。
S101〜S105はその測定の各ステップを示す。
まず、第1の光ファイバを用いて被測定物の被測定面に光を照射し、第1の光ファイバから出射される光の被測定面に対する垂直度を確保する。これは、光軸に直交する面で光ファイバをチルト(XYチルト)させて反射光の強度が最大になる位置を検出することで行われる(S101)。
次に、第2の光ファイバ(出射側光ファイバ)から出射された測定用の光が被測定物の被測定面に対して所定の角度で入射するように第2の光ファイバを移動させる(S102)。
その後、反射光軸上に第3の光ファイバ(測光用ファイバ)を移動させる(S103)。
次に、第3の光ファイバをXYチルトさせたり移動させたりして第3の光ファイバで受光する反射光の強度が最大となるように調整する(S104)。
上記ステップS101〜S104をアライメント操作という。
アライメント操作が終了した後、被測定物の分光反射率の測定を行う(S5)。
特開2003−337080号公報
第1、第2光ファイバの出射端側にはコリメータレンズが配置されている。このコリメータレンズによるビームスポットの大きさが最小になる距離は出射端から10mm以内である。各光ファイバと被測定面との距離(間隔)が長いと光路中の空気の揺らぎによる影響を受けて正しい測定ができないことがある。
そのため、コリメータレンズと被測定物の被測定面とが非常に近い位置に配置されることになり、上記アライメント操作は難しく、測定時間が長くなる。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題はアライメント操作を簡単に行えるようにして測定時間を短縮することができる反射率測定装置を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、測定対象物の被測定面の分光反射率を測定する反射率測定装置において、光を前記被測定面へ照射してその被測定面からの反射光を受光し、前記被測定面に対する光の垂直度を検出するための第1の光ファイバと、前記被測定面に測定光を照射するための第2の光ファイバと、前記被測定面で反射された測定光を受光するための受光手段と、前記第1の光ファイバを保持するとともに、前記第2の光ファイバからの測定光が前記受光手段に入射するように、前記第2の光ファイバと前記受光手段とを保持する測定ヘッドとを備えていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の反射率測定装置において、前記測定ヘッドは前記第1の光ファイバの光軸方向へ移動可能であるとともに、前記第1の光ファイバの光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の反射率測定装置において、前記第1、第2の光ファイバにそれぞれコリメータレンズが配置されていることを特徴とする。
この発明の反射率測定装置によれば、アライメント操作を簡単に行えるようにして測定時間を短縮することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)はこの発明の一実施形態に係る反射率測定装置の一部を示す概念図、図1(b)は図1(a)のA矢視図である。
この反射率測定装置は第1の光ファイバ10と第2の光ファイバ20と測光用ファイバ(受光手段)30と測定ヘッド40とを備えている。
第1の光ファイバ10の一端側にはコリメータレンズ11が配置されている。図示しないが、第1の光ファイバ10の他端側はアイソレータを介してパワーメータに接続されている。
なお、第1の光ファイバの他端にはアイソレータを介して光源(図示せず)からの光が入射される。光源から出射される光の波長は1250〜1620nm程度である。
第1の光ファイバ10は光源から出射された光を被測定物5の被測定面5aへ照射してその被測定面5aからの反射光を受光する。
第2の光ファイバ20の一端側(被測定面側)にはコリメータレンズ21が配置されている。第2の光ファイバ20の他端側には光源からの光が入射する。第2の光ファイバ20は光源からの光(測定光)を被測定面5aに照射する。
測光用ファイバ30の一端側(被測定面側)にはコリメータレンズ31が配置されている。測光用ファイバ30の他端側にはアイソレータ(図示せず)を介してパワーメータ(図示せず)が接続されている。また、アイソレータには光スペクトルアナライザが接続されている。なお、コリメータレンズ31及び測光用ファイバ30に代えてフォトダイオード等の光電変換素子を配置してもよい。
なお、前述した2つのパワーメータはパソコンに接続され、被測定面5aで反射された光(測定光)の強度を測定する。また、パソコンの指令によって移動機構(図示せず)を介して測定ヘッド40の位置を制御する。
測定ヘッド40はベースプレート41と基部42とを備える。
ベースプレート41には第1の光ファイバ10と第2の光ファイバ20と測光用ファイバ30とを取り付けるためのガイド孔45,46,47が形成されている。ガイド孔46,47はガイド孔45に対して斜めに形成されている。光ファイバ10,20,30は例えば3方向からねじ等の固定部材によってそれぞれガイド孔45,46,47に固定されている。
基部42はベースプレート41と一体に形成され、測定ヘッド40を移動させたりXY方向にチルトさせたりするための移動機構に装着されている。
ここで、測定ヘッドの設定方法を説明する。
まず、ベースプレート41に第1の光ファイバ10と第2の光ファイバ20と測光用ファイバ30とを取り付けた後、基準となるプリズムを用いて、角度を調整する。基準となるプリズムは入射角、出射角及び被測定面5aの法線に対して垂直な面を有する。被測定面5aで反射された光を利用して各光ファイバ10,20,30の光軸が基準となるプリズムの面に垂直に入射するように調整することで所定の入射角、出射角及び被測定面5aの法線を確保する。これによって、被測定面5aに対する入射角度及び反射角度が予め精度よく決められた反射率測定装置が得られた。
次に、この反射率測定装置を用いた分光反射率の測定の順序を説明する。
図2は分光反射率の測定の手順を説明するフローチャートである。
S1〜S3はその測定の各ステップを示す。
まず、第1の光ファイバ10を用いて被測定物5の被測定面5aに光を照射し、第1の光ファイバ10から出射される光の被測定面5aに対する垂直度を確保する。これは、測定ヘッド40をXYチルトさせ、パワーメータで検出される反射光の強度が最大になる位置に測定ヘッド40を調整することで行われる(S1)。
なお、被測定物5としてはフィルタだけでなく、例えば反射ミラーやレンズ等がある。レンズの被測定面は平面でなくても、曲率半径Rが大きい(R≧1000mm程度)ものであればよい。
次に、測光用ファイバ30で反射光を受光する(S2)。このとき、測定ヘッドを光軸方向(Z軸方向)へ移動させて測光用ファイバ30で受光される反射光の強度が最大となるように調整する。
上記ステップS1〜S2をアライメント操作という。
アライメント操作が終了した後、被測定物5の分光反射率の測定を行う(S3)。
なお、被測定物5の被測定面5aの反射率は標準ミラーの反射率を参照して(標準ミラーの反射率を100%として)決められる。標準ミラーとは反射率が既知のミラーである。
この実施形態によれば、アライメント操作のステップ数を従来例より少なくでき、操作が簡単になったため、測定時間を短縮することができる。
また、測定ヘッド40に各光ファイバ10,20,30が保持されているので、測定ヘッド40と被測定物5との距離を短くでき、空気の揺らぎの影響を少なくできる。
なお、上記実施形態では可動タイプの測定ヘッドを説明したが、これに限るものではなく固定タイプの測定ヘッドとしてもよい。
図1(a)はこの発明の一実施形態に係る反射率測定装置の一部の断面を示す概念図である。 図1(b)は図1(a)のA矢視図である。 図2は分光反射率の測定の手順を説明するフローチャートである。 図3は従来の分光反射率の測定の手順を説明するフローチャートである。
符号の説明
5 測定対象物
5a 被測定面
10 第1の光ファイバ
11,12 コリメータレンズ
20 第2の光ファイバ
30 測光用ファイバ(受光手段)
40 測定ヘッド

Claims (3)

  1. 測定対象物の被測定面の分光反射率を測定する反射率測定装置において、
    光を前記被測定面へ照射してその被測定面からの反射光を受光し、前記被測定面に対する光の垂直度を検出するための第1の光ファイバと、
    前記被測定面に測定光を照射するための第2の光ファイバと、
    前記被測定面で反射された測定光を受光するための受光手段と、
    前記第1の光ファイバを保持するとともに、前記第2の光ファイバからの測定光が前記受光手段に入射するように、前記第2の光ファイバと前記受光手段とを保持する測定ヘッドと
    を備えていることを特徴とする反射率測定装置。
  2. 前記測定ヘッドは前記第1の光ファイバの光軸方向へ移動可能であるとともに、前記第1の光ファイバの光軸と直交する方向へ移動可能であることを特徴とする請求項1記載の反射率測定装置。
  3. 前記第1、第2の光ファイバにそれぞれコリメータレンズが配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の反射率測定装置。
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