JP2005188665A - フラッシュバルブ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッシュバルブ装置にいて、上下の弁体に分割されたピストンバルブを樹脂化するにあたり、樹脂の吸水および温度変化によりはめあいが変化しても、ネジ締結部が緩まないフラッシュバルブ装置を提供する。
【解決手段】水洗便器に洗浄水を供給するピストンバルブを備えるフラッシュバルブ装置において、ピストンバルブを構成する弁体を上下の樹脂製弁体1a、1bに2分割し、下部の樹脂製弁体内部にリリーフバルブ2を挿入して、上部の樹脂製弁体の下側と下部の樹脂製弁体の上側に、前記樹脂製弁体同士を結合するためのネジ機構を設け、前記樹脂製弁体間に逆止構造体3を配置し、前記逆止構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、水洗便器等において、使用後に洗浄水を一定時間だけ流して、その後に自動的に洗浄水を停止するフラッシュバルブ装置のピストン構造に関するものである。
従来、フラッシュバルブ装置におけるピストンバルブは、図10に示すようにピストンバルブを上下の弁体(1a、1c)に2分割し、その内部にリリーフバルブ2を挟み込む構造となっていて、ネジ部5で上下の弁体が嵌合されている。ここで、ピストンバルブを構成する上部の弁体は、樹脂が用いられ、下部の弁体は金属が用いられている。(特許文献1を参照のこと)
また、上下の弁体から構成されるピストンバルブにおける下部の弁体が、金属粉末を混入した樹脂で出来ているものがある。(特許文献2を参照のこと)
特開昭57 − 29736号公報(第1図) 特開2001−182123号公報(第1図)
従来の技術では、上下の弁体に分割されたピストンバルブの少なくとも片側に金属を使用し、上下の弁体に設けたネジ部を締結し、締付けトルクで緩み止めを行っている。そして、洗浄水としては、上水が利用されている。
最近フラッシュバルブ装置に洗浄水として中水が使用され始めており、常に浸水している金属の腐食が懸念されている。そして、腐食により発生する腐食紛は、ピストンバルブのUパッキンの摺動不良を起こし吐水不良の原因となったり、小孔詰まりを起こし止水不良の原因となる可能性が有る。
更に、洗浄水として海水を使用したいとの市場からの強い要望も有る。洗浄水として海水を使用した場合は、洗浄水として中水を使用した時より、短期間に金属の腐食が進行し、特に摺動部の摩耗が著しい。この摺動部の摩耗により、ピストンバルブの動作不良を起こす可能性が有る。
また、金属の代わりに、金属粉末を混入した樹脂を使用してピストンバルブの弁体を製造する方法もあるが、表面に出ている金属粉末が腐食した場合、やはり金属と同様の問題を抱えている。
従って、これらの問題を解決する手段としては、ピストンバルブの上下の弁体を全て樹脂化する事であるが、ピストンバルブの上下の弁体を樹脂化すると、ネジ締結時の摩擦係数が、一般に金属−樹脂の組み合わせより低く緩みが懸念される。
そこで、ネジ締結部の緩みを防止するため、弁体同士を結合するためのネジ機構部のネジ山数を、金属同士の場合より多くする必要があるが、これにより、ネジ機構部の寸法が大きくなりコンパクトな設計が困難になるとともに、ネジ機構部のネジ山数が多いことで、組立作業時間が増加する。
また、ピストンバルブの上下の弁体を全て樹脂化すると、金属同士に比べ材料強度が低下するため、締付けトルクの最大許容値が低下し、金属同士の場合と同様の締付けを行った場合、ネジ機構部が破壊する可能性があり、ネジ締結部の緩みを防止するため、ネジ機構部の締付けトルクを増加したいが、締付トルクを十分得ることが出来ない問題がある。
さらに、浸水状態での吸水率や温度変化による線膨張係数により、ピストンバルブの上下の弁体における嵌合部のはめあいが変化し、ネジ締結部が緩み易くなるという別の問題もある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、上下の弁体に分割されたピストンバルブを樹脂化するにあたり、樹脂の吸水および温度変化によりはめあいが変化しても、ネジ締結部が緩まないフラッシュバルブ装置を提供することにある。
また、弁体同士を結合するためのネジ機構のネジ山数を、金属同士の場合より増加させないフラッシュバルブ装置を提供することにある。
更に、締付トルクが弱くてもネジ締結部が緩まないフラッシュバルブ装置を提供することにある。
第1の発明は、水洗便器に洗浄水を供給するピストンバルブを備えるフラッシュバルブ装置において、ピストンバルブを構成する弁体を上下の樹脂製弁体に2分割し、下部の樹脂製弁体内部にリリーフバルブを挿入して、上部の樹脂製弁体の下側と下部の樹脂製弁体の上側に、前記樹脂製弁体同士を結合するためのネジ機構を設け、前記樹脂製弁体間に逆止構造体を配置し、前記逆止構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とした。
これにより、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体が、吸水率や温度変化による上下の樹脂製弁体の嵌合部のはめあいが変化しても、ネジ締結部の緩みが起こらず、良好な状態で使用することができる。
第2の発明は、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体間の逆止構造体において、前記逆止構造体が、両端梁構造体の中央部に爪を有し、更に前記両端梁構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とした。
これにより、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体が強固に保持されるため、ネジ締結部の緩みが起こらず、良好な状態で使用することができる。
ここで言う両端梁構造体とは、上下の樹脂製弁体がお互いに接する樹脂製弁体表面近傍において、樹脂製弁体表面と平行に貫通孔を開ける事により梁を設け、貫通孔が樹脂製弁体表面にまで達していないがために両端が固定されているものである。
第3の発明は、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体間の逆止構造体において、前記逆止構造体が、片持梁構造体の先端部に爪を有し、更に前記片持梁構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とした。
これにより、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体が強固に保持され、ネジ締結部の緩みが起こらず、良好な状態で使用することができる。
ここで言う片持梁構造体とは、上下の樹脂製弁体がお互いに接する樹脂製弁体表面近傍において、貫通孔の大部分が樹脂製弁体表面と平行で、一部の貫通孔が樹脂製弁体表面まで達する貫通孔を設ける事により梁を設けたものである。
第4の発明は、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の間に、環状固定部材を挟み込み、前記環状固定部材の両端面と上下の樹脂製弁体の間に逆止構造体を配置すると共に、前記逆止構造体は、爪を有し、更に前記環状固定部材を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とした。
これにより、弾性構造を持つ逆止構造体が、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体を更に強固に保持しようとするので、ネジ締結部の緩みが起こらず、良好な状態で使用することができる。
また、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体が直接接していない部分で、緩み防止が行える。
第5の発明は、ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の間に、環状固定部材を挟み込み、前記環状固定部材の片側端面と一方の樹脂製弁体の間に逆止構造体を配置すると共に、前記逆止構造体は、爪を有し、前記環状固定部材を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造体を設け、更に前記環状固定部材の残りの端面と残りの樹脂製弁体間に回転防止構造を設けたことを特徴とした。
これにより、ピストンバルブを構成する残りの樹脂製弁体と環状固定部材間が回転する事なく、緩み防止対策が強固なものにできる。
本発明によれば、ピストンバルブを構成する上下の弁体を全て樹脂化して、上下の樹脂製弁体における嵌合部のはめあいが変化しても、ネジ締結部が緩まないフラッシュバルブ装置を提供することができる。
また、樹脂化することにより、洗浄水として、上水以外に金属を腐食させる可能性が高い中水や海水等を利用する事ができるようになる。更に、弁体を製造する材料として全て樹脂の方が、金属や金属粉末を混入した樹脂を利用するより安価であるだけでなく、製造コストも安価にできる。
更に、緩み防止のため、弁体同士を結合するためのネジ機構のネジ山数を、増やす必要が無くなり、コンパクトな設計が可能となり、更に組立作業時間の増加も防ぐことが可能となった。
そして、締付トルクが弱くてもネジ締結部が緩まないため、締付作業時のネジ締結部の破壊を防ぐことが出来た。
以下に図面を参照にして本発明をより具体的に説明する。
まず、フラッシュバルブ装置の動作については、従来技術と代わらないので、図10を用いて説明する。図10は、動作開始前の状態で、水が流出していない状態である。
この状態において、ハンドル12を操作すると、押棒13が前進して、リリーフバルブ2を傾斜させると、リリーフ弁体19がバネ20に抗して同様に傾斜して、リリーフ弁cが開弁する。すると、圧力室15、通路21、リリーフ弁室17が流出口11に連通して、溜まっていた水が流出口11から放出される。従って、圧力室15の圧力が流入口10側の水の圧力よりも低くなって、弁体(1a、1c)が上昇し、主弁aが開弁することにより流入口10から流出口11への水の流出が開始される。このとき、流入口10側の水の水圧により制御弁体18が押し上げられて、制御弁bを閉弁してしまうので、圧力室15内へは、小孔6より少量の水が流入口10側から流入するが、圧力室15内の水がリリーフ弁cを通って流出口11側へ流出される水の量の方が多く、弁体(1a、1c)は上昇し続ける。
その後、弁体(1a、1c)が上昇していくと、リリーフバルブ2が押棒13の上に乗り上げ、リリーフ弁体19がバネ20によりリリーフ弁座22に押圧されて、リリーフ弁cは閉弁する。一方、リリーフ弁cが閉弁する直前に制御弁体18が調整ネジ23に当たり、制御弁bが開弁して、圧力室15内には、制御弁bと子孔6より流入口10側からの水が流入して、弁体(1a、1c)が下降し始める。弁体(1a、1c)が下降し始める初期の状態では、制御弁bと子孔6より流入口10側からの水が流入してくるので、圧力室15内は急激に容積が増大して、弁体(1a、1c)は急速に下降する。
そして、弁体(1a、1c)が一定の位置まで下降して、制御弁体18が調整ネジ23への当接からはずれると、流入口10側の水の水圧により制御弁体18が押し上げられて、制御弁bを閉弁してしまうので、圧力室15内へは、小孔6より少量の水が流入口10側から流入するのみとなり、弁体(1a、1c)はゆっくりと下降する。
ついには、弁体(1a、1c)が下降しきって、主弁座14に着座して、主弁aが閉弁するとともに、圧力室15内の水圧と流入口10側の水の水圧が等しくなると、制御弁体18は自重により下降する。これで1回の作業が完了して、図10の状態に戻る。
図1は、本発明の一実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。
図1の部品の構成を説明すると、上部の樹脂製弁体1aの周面にはシール材としてUパッキン8が嵌着されていて、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bの間にリリーフバルブ2とフィルター7を挟み込んでいる。
図2は、図1の実施形態における上部の樹脂製弁体の下面図であり、上部の樹脂製弁体の下面に爪3aを円周上に隙間なく設け、図3は、図1の実施形態における下部の樹脂製弁体の上面図であり、下部の樹脂製弁体に樹脂製弁体表面と平行に2箇所の貫通孔9を開ける事により梁を設け、それぞれの梁の上部中央に爪3bを設け、爪3aと爪3bがフック状に係止するように配置されている。
図1は、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bが面で接する部分にフック状の逆止構造体を配置したものであり、上部の樹脂製弁体1aの下面側に山谷の組み合わせの爪3aを設け、下部の樹脂製弁体1bの上面の表面近傍に貫通孔9を設けて、両端梁構造3cを形成し、両端梁構造3cの中央部には爪3bを有している。
貫通孔9の大きさ、両端梁構造3cの厚みと樹脂製弁体の材質を考慮することにより、両端梁構造3cに弾性構造を持たせている。
上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するために締付けていくと、最初はスムーズに行くが、爪3aと爪3bが接すると締付けられなくなるので、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けると、弾性構造を持つ両端梁構造3cが圧縮され爪3bが後退して、更に締付けることができる。
上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するための締付けが完了して、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けることを止めると、弾性構造を持つ両端梁構造3cが圧縮状態から復元して爪3bと爪3aが噛合う。
従って、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bは、ネジ部5で嵌合されるとともに、爪3aと爪3bの山谷同士がロックされているので、緩み方向に回転しようとしても、外れ難くなっている。
ここでは、上部の樹脂製弁体1aの下面側に山谷の組み合わせの爪3aを設け、下部の樹脂製弁体1bの上面側に弾性構造を持つ両端梁構造3cを設けて、両端梁構造3cの中央部には爪3bを有していが、上下の樹脂製弁体の構造を逆にしても、効果は同じである。
また、この実施形態では、上部の樹脂製弁体1aの下面円周上に隙間なく爪3aを配置し、下部の樹脂製弁体1bには、2箇所の貫通孔9と2箇所の爪3bを配置しているが、上記の様な効果を発揮することが重要であり、爪3a、貫通孔9、爪3bの数を限定するものではない。
この実施形態では、上下の樹脂製弁体の機能の違いにより樹脂材質を違えている。上部の樹脂製弁体の樹脂材質は、Uパッキン8を固定するため吸水率が低い材質としているが、下部の樹脂製弁体の樹脂材質は、摺動性を優先し吸水率がUパッキン8より高い材質を使用している。
しかし、樹脂材質を違えることにより、吸水率および線膨張係数が異なるため、嵌合部のはめあいが変化し、ネジ締結部が緩み易くなる問題が有るが、本発明の逆止構造体を配置すると、上下の樹脂製弁体が強固にロックされ、ネジ締結部は緩む心配がない。
機能性を重視して、上下の樹脂製弁体の樹脂材質を違えたが、上下の樹脂製弁体の樹脂材質を同じにしても、フラッシュバルブとしての機能は十分に果たし得る。また、今回は、吸水性の低い樹脂材質と吸水性が高い樹脂材質の組み合わせを利用したが、樹脂材質を限定するものではない。
図4は、本発明の別の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。
図5は、図4の実施形態における下部の樹脂製弁体の上面図であり、貫通孔の大部分が樹脂製弁体表面と平行で、一部の貫通孔が樹脂製弁体表面まで達する貫通孔を設ける事により梁を設け、下部の樹脂製弁体には2箇所の貫通孔9とそれぞれの梁の上部中央に爪3bが形成されている。
ここでも、貫通孔9の大きさ、片持梁構造3dの厚みと樹脂製弁体の材質を考慮することにより、片持梁構造3dに弾性構造を持たせている。
図1の実施形態との違いは、図1の実施形態が弾性構造を持つ両端梁構造3cを形成したのに対して、弾性構造を持つ片持梁構造3dを形成していることである。
図1の実施形態に比べて、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付ける力が弱くても上下の樹脂製弁体をネジ部5で嵌合するための締付けが行える。上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するための締付けが完了して、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けることを止めると、弾性構造を持つ片持梁構造3dが圧縮状態から復元して爪3bと爪3aの山谷同士がロックされて、外れ難くなっている。
図6は、本発明の3番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。
図6は、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bの円筒状の内外周対向面、つまりネジ部5にフック状の逆止構造体を配置したものであり、下部の樹脂製弁体1bの外周面には、山谷の組み合わせの爪3aを設け、上部の樹脂製弁体1aの外周面から内周面にコの字型の貫通孔9を設けることにより弾性構造を持つ片持梁構造3dを形成して、片持梁構造3dの内周先端部に爪3bを有している。
上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するために締付けていくと、弾性構造を持つ片持梁構造3dの先端部の爪3bが、下部の樹脂製弁体1bの外周面にある山谷の組み合わせの爪3aの谷山を越えて上下の樹脂製弁体が嵌合される。
従って、緩み方向に回転しようとしても、爪3aと爪3bの山谷同士がロックされていて、外れ難くなっている。
図7は、本発明の4番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。
図7は、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bの間に、弾性構造を持つ環状固定部材3eを配置したものであり、上部の樹脂製弁体1aの下面側に山谷の組み合わせの爪3aを設け、下部の樹脂製弁体1bの上面側にも山谷の組み合わせの爪3aを設けている。
上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するために締付けていくと、最初はスムーズに行くが、上下の樹脂製弁体が弾性構造を持つ環状固定部材3eに接すると締付けられなくなるので、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けると、弾性構造を持つ環状固定部材3eが圧縮されて、上下の樹脂製弁体を締付けることができ、締付けが完了して上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けることを止めると、弾性構造を持つ環状固定部材3eが圧縮状態から復元して、上下の樹脂製弁体の各々の爪3aに食い込んで、上下の樹脂製弁体がロックされ、外れ難くなっている。
図8は、本発明の5番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図であり、図9は、図8に示した実施形態の環状固定部材の上面図である。
図8は、上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bの間に、環状固定部材3eと弾性構造を持つ弾性構造体4を配置したものであるが、環状固定部材3eと弾性構造を持つ弾性構造体4のそれぞれの上下の一部分が切り取られ(Dカット)、下部の樹脂製弁体は、この環状固定部材3eと弾性構造を持つ弾性構造体4が嵌まり込むように成形していて、回転防止構造を取っている。上部の樹脂製弁体1aの下面側には、爪3bが設けられ、環状固定部材3eの上部の樹脂製弁体1aと接する面側には山谷の組み合わせの爪3aが設けられている。
上部の樹脂製弁体1aと下部の樹脂製弁体1bをネジ部5で嵌合するために締付けていくと、最初はスムーズに行くが、上下の樹脂製弁体が環状固定部材3eに接すると締付けられなくなるので、上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けると、弾性構造を持つ弾性構造体4が圧縮されて、環状固定部材3eが下方に移動して、上下の樹脂製弁体を締付けることができ、締付けが完了して上部の樹脂製弁体1aを下部の樹脂製弁体1bに押し付けることを止めると、弾性構造を持つ弾性構造体4が圧縮状態から復元して、環状固定部材3eを上方に移動され、上部の樹脂製弁体の爪3bと環状固定部材3eの爪3aの山谷同士がロックされて、外れ難くなっている。
本発明の一実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。 図1にける上部の樹脂製弁体の下面図である。 図1における下部の樹脂製弁体の上面図である。 本件発明の別の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。 図4における下部の樹脂製弁体の上面図である。 本件発明の3番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。 本件発明の4番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。 本件発明の5番目の実施形態を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。 図5における環状固定部材の上面図である。 従来の技術を示すピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の断面図である。
符号の説明
1a:樹脂製弁体
1b:樹脂製弁体
1c:金属製弁体
2:リリーフバルブ
3:フック状の逆止構造体
3a:爪
3b:爪
3c:両端梁構造
3d:片持梁構造
3e:環状固定部材
4:弾性構造体
5: ネジ部
6:小孔
7:フィルター
8:Uパッキン
9:空間部分
10:流入口
11:流出口
12:ハンドル
13:押棒
14:主弁座
15:圧力室
16:バイパス路
17:リリーフ弁室
18:制御弁体
19:リリーフ弁体
20:バネ
21:通路
22:リリーフ弁座
23:調整ネジ
a:主弁
b:制御弁
c:リリーフ弁

Claims (5)

  1. 水洗便器に洗浄水を供給するピストンバルブを備えるフラッシュバルブ装置において、ピストンバルブを構成する弁体を上下の樹脂製弁体に2分割し、下部の樹脂製弁体内部にリリーフバルブを挿入して、上部の樹脂製弁体の下側と下部の樹脂製弁体の上側に、前記樹脂製弁体同士を結合するためのネジ機構を設け、前記樹脂製弁体間に逆止構造体を配置し、前記逆止構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とするフラッシュバルブ装置。
  2. ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体間の逆止構造体において、前記逆止構造体は、両端梁構造体の中央部に爪を有し、更に前記両端梁構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とする、請求項1記載のフラッシュバルブ装置。
  3. ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体間の逆止構造体において、前記逆止構造体は、片持梁構造体の先端部に爪を有し、更に前記片持梁構造体を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とする、請求項1記載のフラッシュバルブ装置。
  4. ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の間に、環状固定部材を挟み込み、前記環状固定部材の両端面と上下の樹脂製弁体の間に逆止構造体を配置すると共に、前記逆止構造体は、爪を有し、更に前記環状固定部材を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造を設けることを特徴とする請求項1記載のフラッシュバルブ装置。
  5. ピストンバルブを構成する上下の樹脂製弁体の間に、環状固定部材を挟み込み、前記環状固定部材の片側端面と一方の樹脂製弁体の間に逆止構造体を配置すると共に、前記逆止構造体は、爪を有し、前記環状固定部材を押さえつけると後退し、解除すると復元する弾性構造体を設け、更に前記環状固定部材の残りの端面と残りの樹脂製弁体間に回転防止構造を設けたことを特徴とする請求項1記載のフラッシュバルブ装置。

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