JP2005187773A - 複合微粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 互いに主成分の異なる芯部と鞘部とからなる複合微粒子をより簡単な手法で安価に得ることの可能な製造方法を提供する。
【解決手段】 合成樹脂を主成分とする芯部と、当該合成樹脂のガラス転移点より高いガラス転移点を有する合成樹脂を主成分とする鞘部とからなる芯鞘型複合繊維20を、所定の長さに分断する方法とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は互いに主成分の異なる芯部と鞘部とを備えた複合微粒子の製造方法に関する。
上記の複合微粒子の例として、低ガラス転移点の合成樹脂からなる芯部の周囲を高ガラス転移点の合成樹脂からなる鞘部で覆ったカプセル構造を備えたカプセルトナーが知られている。このようなカプセルトナーは、低ガラス転移点の芯部による低温定着性と高ガラス転移点の鞘部による保存性を兼ね備えているために、特に高速プリンタでの使用に適している。
このようなトナーの例として、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1の重合トナーがある。この特許文献1の重合トナーでは、ガラス転移点が70℃以上である第1の単量体とガラス転移点が50℃以下である第2の単量体とからなる共重合体の表面に第1の単量体からなる重合体が形成されているので、熱定着性に優れるとともに、トナー粒子間の融着及びプロセス内における固着を生じることがない、とされている。
特開平10−312083号公報(段落番号0008〜0009、0039〜0041、第1図)
しかし、特許文献1の重合トナーを得るには、攪拌機、コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた反応容器に、ガラス転移点が70℃以上である第1の単量体としてのスチレン、ガラス転移点が50℃以下である第2の単量体としてのアクリル酸n−ブチル、及び、溶媒などを入れて、攪拌して溶解させ、ガス導入管から窒素ガスをパージしながら60℃に加熱し、8時間重合を行った後、重合していないスチレン及びアクリル酸n−ブチルが約30%残存している状態で、蒸留水19重量部とメタノール8重量部の混合物を滴下し、さらに、4時間後、蒸留水38重量部とメタノール15重量部の混合物を滴下し、さらに1時間重合後、スチレンが仕込み量の92%、アクリル酸n−ブチルが仕込み量の80%まで反応した段階で、氷水浴により15分間冷却し、温度を60℃から20℃まで低下させ、重合反応を終了させ、得られた重合粒子を濾別回収し、メタノールで洗浄し、室温で乾燥させる、という一連の煩雑な製造プロセスを経る必要があり、製造に要する期間がどうしても長くなり、また、製造コストも高くなるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による複合微粒子の製造方法の持つ前述した欠点に鑑み、互いに主成分の異なる芯部と鞘部とを備えた複合微粒子をより簡単な手法で安価に得ることの可能な製造方法を提供することにある。
本発明の第1の特徴構成は、合成樹脂を主成分とする芯部と、当該合成樹脂のガラス転移点より高いガラス転移点を有する合成樹脂を主成分とする鞘部とからなる芯鞘型複合繊維を、所定の長さに分断することによって複合微粒子を得ることにある。
このような特徴構成を備えているので、本発明による複合微粒子の製造方法では、刃物などによって繊維を分断時に、剪断によって生じる熱などによって、ガラス転移点が低い芯部は十分に軟化しているので簡単に切断され、一方、ガラス転移点がより高い鞘部は、粘弾性があるために容易には切断されず、刃物から受ける剪断力によって押されることで変形を起こし易いために、径方向の中心向きに変形した鞘部が芯部の断面を覆う、或いは、少なくとも鞘部が芯部の断面よりも軸芯方向に突出した状態が得られる。その結果、鞘部が芯部を保護し、隣接した複合粒子の芯部どうしが融着する等の現象が抑制されるという作用が生じる。そのため、分断によって得られた微粒子の側面部が鞘部によって保護されていることはもとより、繊維の断面に相当する微粒子の部位も実質的に鞘部によって保護された状態が得られる。このように、本発明では、合成樹脂を主成分とする芯部と、当該合成樹脂のガラス転移点より高いガラス転移点を有する合成樹脂を主成分とする鞘部とからなる芯鞘型複合繊維を用意し、これを分断するという非常に簡単な手法で互いに主成分の異なる芯部と鞘部とを備えた複合微粒子を得ることができる。
尚、前記芯鞘型複合繊維を所定の長さに分断した後、熱処理する工程を設けることができる。
このような構成とすれば、前述した分断工程において、径方向の中心向きに変形した鞘部が芯部の断面を覆う作用まで至らず、鞘部が芯部の断面よりも軸芯方向に突出した状態のみが得られている場合でも、次工程としての熱処理によって、鞘部が芯部の断面を覆う作用をもたらし、芯部が鞘部によってより十分に保護され、例えば複合微粒子をトナーとして用いる場合により保存性に優れたトナーが得られ易い。
さらに、前記熱処理は、所定の長さに分断した前記芯鞘型複合繊維に衝突力を付与しながら行う構成とすることができる。
このような構成とすれば、前述した分断工程において、径方向の中心向きに変形した鞘部が芯部の断面を覆う作用まで至らず、鞘部が芯部の断面よりも軸芯方向に突出した状態のみが得られている場合に、分断後の芯鞘型複合繊維どうしが衝突力によって互いに押付け合って、芯部の断面よりも軸芯方向に突出した鞘部が加熱によって援助されながら径方向の中心向きに変形し、芯部の断面を覆う状態が効果的に得られる。
前記芯鞘型複合繊維をその繊維軸周りで捻りながら分断する構成とすることができる。
このような構成とすれば、鞘部の軸芯方向の端部が繊維軸周りでの捻り力によって円錐形に絞られた形態が得られ、この円錐の内部に芯部が確実に内包され、十分に保護され、例えば複合微粒子をトナーとして用いる場合により保存性に優れたトナーが得られ易い。
前記芯鞘型複合繊維の分断時および分断後の少なくとも何れかにおいて、合成樹脂を前記芯部の露出部に塗布する構成とすることができる。
このような構成とすれば、前述した分断工程において、径方向の中心向きに変形した鞘部が芯部の断面を覆う結果まで至らず、鞘部が芯部の断面よりも軸芯方向に突出した状態のみが得られている場合に、芯部の露出部が新たに塗布される合成樹脂によって保護され、例えば複合微粒子をトナーとして用いる場合により保存性に優れたトナーが得られ易い。
本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら解説する。
図1は、複合微粒子の一例としてのカプセルトナーの製造設備の模式図である。
この製造設備は、所定の芯鞘型複合繊維を形成する繊維製造装置1、及び、繊維製造装置1で得られた芯鞘型複合繊維を所定の長さに分断することで複合微粒子を産出する繊維分断装置8を備え、繊維製造装置1と繊維分断装置8の間には横向きのベルトコンベア6が設けられている。
繊維製造装置1は横向きに並設された多数の紡糸機2を有する。図2(イ)に示すように、個々の紡糸機2は、垂直に延びた外側ダイ3と、外側ダイ3の内部に配置された内側ダイ4とを有する。図1に示すように、内側ダイ4の上端には樹脂供給部12aから流動性の第1樹脂が送られ、外側ダイ3の上端には別の樹脂供給部12bから流動性の第2樹脂が送られる。内側ダイ4の内部を下方に送られる第1樹脂は、外側ダイ3の下端よりも上方に配置された内側ダイ4の下端にて、外側ダイ3の内部を下方に送られる第2樹脂と遭遇し、外側ダイ3の下端からは、第1樹脂を芯部18とし第2樹脂を鞘部19とする芯鞘型複合繊維20が連続的に押出されて来る。樹脂供給部12a,12bは、ペレット状の樹脂を投入可能なホッパとヒータ付きのスクリュー式混練機とを備えたエクストルーダ13及びギヤポンプ14などで構成されている。第1樹脂および第2樹脂は、それぞれ単一の樹脂供給部12a,12bから送り出され、ギヤポンプ14の下流側に接続された分岐管(模式的に示されている)を介して多数の紡糸機2に同時に供給される構成となっている。
図2(ロ)に示すように、芯鞘型複合繊維20は、直径が約7〜8μmの環状断面を備えた鞘部19が、直径が約5〜6μmの円形断面を備えた芯部18の全周を取り囲んだ形態を有する。したがって鞘部19の厚さは約1〜2μmである。ここでは第1樹脂としては、重合体のTg(ガラス転移点)が50℃未満の単量体である低融点ポリエステルを用い、第2樹脂としては、重合体のTgが70℃以上の単量体であるスチレンを用いている。第1樹脂にはトナーの色素としての顔料(例えば、黒色の顔料としてはファーネスブラックなど)が添加されている。尚、芯鞘型複合繊維20を構成する第1樹脂および第2樹脂としては、上述の例に限らず、ガラス転移点が互いに異なる合成樹脂の種々の公知の組み合わせを適用することが可能である。例えば、第1樹脂と第2樹脂とを何れもポリエステルとし、但し、互いに共重合度を変える、或いは、共重合させる樹脂の種類を異ならせることで、第2樹脂を構成するポリエステルが第1樹脂を構成するポリエステルよりも高いTgを有するように調整して用いることが可能である。
繊維製造装置1から下方に送り出される多数の芯鞘型複合繊維20は、ベルトコンベア6上に載置されて図1の左向きに搬送され、ベルトコンベア6の左端に達する迄に室温によって放冷され、適度な粘度を持った繊維が比較的整然と直線状に並んだ一層の芯鞘型複合繊維20の集合となって、ベルトコンベア6の左端に配置された繊維分断装置8に到達する。尚、芯鞘型複合繊維20をより整然と直線状に揃わせるために、ベルトコンベア6の搬送方向に沿って高速で流れる空気流などを利用しても良い。尚、繊維製造装置1から得られる芯鞘型複合繊維20を繊維分断装置8まで搬送する手段としては必ずしもベルトコンベアを用いる必要はなく、例えば、一定の流速と流れの方向を持った空気流など、気体の搬送力を利用した搬送手段を用いても良い。
次に、図1及び図3(イ)に示すように、芯鞘型複合繊維20は、繊維分断装置8によって長さが約7〜8μmに分断されることで、多数の互いに分離したカプセルトナー30(複合微粒子の一例)となる。繊維分断装置8は、芯鞘型複合繊維20の搬送方向とは直角に横向きに延びた固定刃9と、径方向の長さが等しい複数の切断刃10aがロータ状に設けられた回転刃10とからなる。モータ(不図示)によって回転駆動される回転刃10の切断刃10aと固定刃9のエッジ9aとの間に、芯鞘型複合繊維20が連続的に供給され、芯鞘型複合繊維20は回転刃10の切断刃10aと固定刃9のエッジ9aとの間で生じる剪断作用によって次々に分断されて、カプセルトナー30が連続的に作製されて行く。分断によって得られるカプセルトナー30の大きさ、言い換えれば分断後の芯鞘型複合繊維20の長さは、芯鞘型複合繊維20の供給速度と回転刃10の回転速度の間の比を変えることで自由に調節することができる。
個々のカプセルトナー30を回転刃10の軸芯と垂直な平面で切った縦断面を微視的に観察すると、図3(ロ)に示すように、鞘部19を構成する第2樹脂が芯部18を構成する第1樹脂を全周で包み込んだ状態が得られている。このような包み込んだ状態が得られる機構については次のように推論される。先ず、繊維分断装置8による切断時には、繊維分断装置8と芯鞘型複合繊維20との間に発生する摩擦熱によって、芯鞘型複合繊維20の切断面部位が、第1樹脂の重合体のガラス転移点を十分に超えるが、第2樹脂の重合体のガラス転移点には達しない温度(例えば60℃)まで加熱されるために、ガラス転移点の低い芯部18は十分に軟化しているのに対してガラス転移点の高い鞘部19は或る程度の粘弾性を保持していると思われる(このような状態を得るために摩擦熱では不十分な場合には強制的に温風或いは固定刃9の内部に設けたヒータなどで加熱しても良い)。このため、芯鞘型複合繊維20の先端が僅かに固定刃9から下流側にはみ出た状態で回転刃10の一つの切断刃10aが固定刃9のエッジ9aを通過する時、固定刃9の下流側先端から上流側に位置する芯鞘型複合繊維20の短い部位について考えると、鞘部19の下側部位は固定刃9上に静止した状態が維持されるが、鞘部19の上側部位の一部は回転刃10の切断刃10aによって下方に連れられて(言い換えれば、固定刃9のエッジ9aの水平な面上で直線状に延びた形態を保ったまま切断されることなく)、芯鞘型複合繊維20の横断面を下向きに横切り、薄く引き伸ばされながら最終的にその先端が鞘部19の下側部位に押付けられ両者が連結される。次に、固定刃9の下流側先端から更に下流側に突出した芯鞘型複合繊維20の短い部位(約7〜8μmの長さの部位)について考えると、その全体が回転刃10の切断刃10aによって固定刃9の水平な面から下方に押し下げられ、この時に、鞘部19の下側部位の一部は回転刃10の切断刃10aに対して相対的に上方に移動する固定刃9によって上方に連れられて、芯鞘型複合繊維20の横断面を上向きに横切り、薄く引き伸ばされながら最終的にその先端が鞘部19の上側部位に押付けられ両者が連結される。以上の作用が、回転刃10の一つ一つの切断刃10aが固定刃9を横切る度に繰り返され、その結果、上流側端部と下流側端部の双方において鞘部19を構成する第2樹脂が芯部18の断面を封止した、すなわち、内部の芯部18の全面が表面の鞘部19によって確実に保護されたカプセルトナー30が得られる。尚、芯部18を構成する第1樹脂は、回転刃10の切断刃10aによって直接切断されるのではなく、切断刃10aによって連行される第2樹脂を介して押し切られるものと推測される。このようにして得られたカプセルトナー30は熱定着性に優れるとともに、トナー粒子間の融着性のない優れたトナーとして使用できる。
尚、選択された第1樹脂と第2樹脂の性質次第では、また、用いられる繊維分断装置の特性と樹脂との相性次第では、図5(イ)に示すように、切断された個々のカプセルトナー31A(複合微粒子の一例)が、上側の鞘部19が下側の鞘部19と連結されない形態を取る場合がある。しかし、この場合でも、鞘部19が芯部18よりも突出した形態(すなわち、芯部18が鞘部19から外向きに突出していない形態)をとる傾向があるので、上述した例と同様にトナー粒子間の融着性のない優れたトナーとして使用できる。
また、このように上側の鞘部19が下側の鞘部19と連結されないカプセルトナー31Aが得られた場合、図4に示すように、繊維分断装置8の下流側に、カプセルトナー31Aに対して衝突力を加えながら加熱する加工装置を設けることによって、鞘部19どうしが連結されて芯部18を包囲するように二次加工を施すことも可能である。図4に示す例では、この加工装置としてヒータを備えたサイクロン装置15が適用されている。ヒータ等で適当な温度に加熱または温熱された強い空気流をサイクロン装置15の内部に導入する管路が設けられており、この管路の途中に投入されるカプセルトナー31Aは、上記の空気流と共にサイクロン装置15内に送り込まれ、サイクロン装置15の内壁に沿って旋回する。この旋回作用に際して、カプセルトナー31Aはこの内壁との間に生じる衝突力またはカプセルトナー31Aどうしの間に生じる衝突力を受けて、図5(ロ)に示すように、突出した鞘部19の両端部が径方向の中心向きに変形され、芯部18を包囲した状態で互いに連結されたカプセルトナー31B(複合微粒子の一例)となって、サイクロン装置15の底部などに回収される。
或いは、上記とは別の手法として、上側の鞘部19が下側の鞘部19と連結されないカプセルトナー31Aが得られた場合、カプセルトナー31Aをミキサーに投入して、鞘部19を構成する第2樹脂をメタノールなどの溶媒で溶かした流動性樹脂をミキサー内のカプセルトナー31A上に注ぎながら攪拌混合することで、露出した芯部18を流動性樹脂によって被覆し、次工程で溶媒を揮発させることで、芯部18を構成する第1樹脂が全周において第2樹脂で包囲されたカプセルトナー(複合微粒子の一例)とすることも可能である。また、第2樹脂をメタノールなどの溶媒で溶かした流動性樹脂を、繊維分断装置8によって分断されている最中の芯鞘型複合繊維20に塗布することで、分断によって生じた芯部18の露出面を流動性樹脂によって被覆しても良い。
〔別実施形態〕
<1>図6の二重線の矢印で示すように、繊維分断装置8の固定刃9とベルトコンベア6の下流側端部とを(或いは回転刃10を)芯鞘型複合繊維20の搬送方向と直角な水平方向に高速で往復移動させるように、図1の製造設備を変更することが可能である。この図6に例示した構成では、固定刃9と回転刃10の間に横向きの相対移動が生じるので、回転刃10によって分断されようとしている短い芯鞘型複合繊維20の部分が、固定刃9上に残さている芯鞘型複合繊維20の部分に対して回転する作用が生じ、芯鞘型複合繊維20の切断箇所には、芯鞘型複合繊維20の軸芯を中心にした捻り力によって図7に示すような絞り部20xが形成され、この絞り部20xで芯鞘型複合繊維20が分断される。その結果、図8(イ)に例示するような、鞘部19の軸芯方向の端部が円錐形に絞られ、この円錐の内部に芯部18が確実に内包されたカプセルトナー32(複合微粒子の一例)が得られる。図8(ロ)はこのカプセルトナー32の断面の状態を示す。
<2>図1の製造設備における紡糸機2の内側ダイ4の内部に径方向に延びた隔壁を設けることによって、内側ダイ4の内部が周方向に並んだ複数の隔室に仕切られた形態に変更し、互いに隣接する隔室には異なる発色特性の顔料を含む第1樹脂が供給されるように構成することが可能である。このような紡糸機2からは図9に例示するような、互いに発色特性の異なる2種類の第1樹脂28a,28bが周方向に互い違いに隣接した断面を備えた芯鞘型複合繊維120が排出される。そこで、このような芯鞘型複合繊維120を繊維分断装置8によって約7〜8μmなどに分断すれば、2種類の第1樹脂28a,28bどうしを均一に混合して得られる中間色を発色可能なカプセルトナー(複合微粒子の一例)が簡単に作製できる。第1色の第1樹脂28aと第2色の第1樹脂28bとの断面内における占有面積を適宜変更することで、得られる中間色の色相などは自由に調節することができる。
<3>本発明による複合微粒子の製造方法は、トナーではなく粉体塗料としての複合微粒子にも適用可能である。これは、上記の実施形態に用いた熱可塑性樹脂を熱硬化性樹脂に替えることによって可能となる。また、本発明による複合微粒子の製造方法はトナーと粉体塗料に限らず、その他種々の用途に適用可能である。
<4>本発明による複合微粒子の製造方法で用いられる芯鞘型複合繊維は、環状の鞘部の内面に外形が円形の単一の芯部が内接した断面を備えたものに限らず、図10に例示する芯鞘型複合繊維220のように、外形が円形のマトリクス状の鞘部39の内部に、外形が任意の多数の芯部38が互いに分離した島状に分散配置された海島型の断面を備えたものも含まれる。
本発明による複合微粒子の製造方法を実施するための製造設備の模式図 紡糸機の要部と芯鞘型複合繊維を示す断面図 繊維分断装置の付近と複合微粒子の断面を示す説明図 図1の製造設備の別実施形態を示す模式図 別の状態における複合微粒子の断面を示す説明図 図1の製造設備のさらに別の実施形態を示す模式図 図6の製造設備の繊維分断装置付近を示す説明図 図6の製造設備によって得られた複合微粒子の外観と断面を示す説明図 さらに別の実施形態における芯鞘型複合繊維を示す断面図 別の実施形態における芯鞘型複合繊維を示す断面図
符号の説明
1 繊維製造装置
2 紡糸機
3 外側ダイ
4 内側ダイ
6 ベルトコンベア
8 繊維分断装置
9 固定刃
10 回転刃
12 樹脂供給部
13 エクストルーダ
14 ギヤポンプ
18 芯部
19 鞘部
20 芯鞘型複合繊維
30 カプセルトナー(複合微粒子)

Claims (5)

  1. 合成樹脂を主成分とする芯部と、当該合成樹脂のガラス転移点より高いガラス転移点を有する合成樹脂を主成分とする鞘部とからなる芯鞘型複合繊維を、所定の長さに分断する複合微粒子の製造方法。
  2. 前記芯鞘型複合繊維を所定の長さに分断した後、熱処理する請求項1に記載の複合微粒子の製造方法。
  3. 前記熱処理は、所定の長さに分断した前記芯鞘型複合繊維に衝突力を付与しながら行う請求項2に記載の複合微粒子の製造方法。
  4. 前記芯鞘型複合繊維をその繊維軸周りで捻りながら分断する請求項1に記載の複合微粒子の製造方法。
  5. 前記芯鞘型複合繊維の分断時および分断後の少なくとも何れかにおいて、合成樹脂を前記芯部の露出部に塗布する請求項1に記載の複合微粒子の製造方法。
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