JP2005187386A - 使い捨て保湿袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水透過性材質から成る袋体5の内部に、少なくとも保湿成分1と増粘性保湿成分2と吸水膨潤性高分子物質3と増量剤4とを収納しており、保湿成分1は、水と反応して一部は液状保湿成分11となり、吸水膨潤性高分子物質3はデンプン系吸水膨潤性高分子物質3Aとアクリル酸塩系吸水膨潤性高分子物質3Bの少なくとも一方であり、水と反応して膨潤ゲル化物13と成り、ゲル化時に少なくとも保湿成分1を取り込み、取り込んだ保湿成分1を徐々に袋体5の外へ滲み出るようにしている。
【選択図】 図1
Description
乾燥肌用の化粧品として、化粧水(乳液、スキンローション)、クリーム(クレンジングクリーム、ハンドクリーム、ファンデーションクリーム、リップクリーム)、バスオイル等が知られている。
また、何れの化粧品も、容器から取出して使用するものであるから、使用毎にキャップの着脱操作を必要とするし、容器開口時における酸化、変色等を防止するために、酸化、変色防止剤等を混入すると、それらによって肌荒れを生じる問題点もあった。
そこでこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、保湿成分を徐々に染み出すことができて、しかも取扱いも簡便であり、使用後に廃棄しても公害とならない使い捨て保湿袋を提供することにある。
請求項2は、請求項1の使い捨て保湿袋において、袋体の中に、増量剤としてデンプン、デキストリン、ブドウ糖、乳糖等から選ばれる1種乃至は2種以上を備えている。
請求項3は、請求項1,2の使い捨て保湿袋において、保湿成分は、植物エキス末系、植物抽出エキス系、トレハロース等の粉体物から選ばれる1種乃至は2種以上であり、水と反応して一部は液状保湿成分となる。
請求項5は、請求項1,2,3,4の使い捨て保湿袋において、吸水膨潤性高分子物質は、デンプン系とアクリル酸塩系との少なくとも一方であり、水と反応して膨潤ゲル化物と成り、ゲル化時に少なくとも保湿成分を取り込み、取り込んだ保湿成分を徐々に袋体の外へ滲み出るようにしている。
請求項6は、請求項5の使い捨て保湿袋において、デンプン系吸水膨潤性高分子物質は、デンプンにアクリル酸及び微量のメチレンビスアクリルアミドをグラフト重合した後、水酸化ナトリウムで部分中和したものであり、またアクリル酸塩系吸水膨潤性高分子物質は、アクリル酸及びアクリル酸ナトリウムを重合させて得られる部分架橋型の共重合体である。
請求項7の使い捨て保湿袋は、請求項5,6の使い捨て保湿袋において、吸水膨潤性高分子物質の中心粒度が20μm以上である。
ここで増粘性保湿成分とは、質感を向上したり、ねばりを向上する成分であれば自由であるが、ポリアクリル酸ナトリウムとアルギン酸ナトリウム以外成分として、例えば高重合ポリエチレングリコール、カチオン化セルロース等を用いることも可能である。
ここで増量剤とは、有効成分や皮膚に悪影響を与えず均等に混合し、商品価値を高め、且つ、廃棄時に公害を生じないものが好ましく、例えば澱粉、ぶどう糖、乳糖、デキストリン等を用いる。
ここで袋体とは、粉体やゲル化物の流出を阻害し、水の流出のみを可能にする不織布にて形成し、人手により把持できるもの、好ましくは滑らないように把持し得るものが望ましく、また、廃棄時に公害を生じないものが好ましい。
請求項1の使い捨て保湿袋は、吸水膨潤性高分子物質のゲル化時に保湿成分と増粘性保湿成分との一部を液状保湿成分として取り込むので、皮膚に塗布した時、液状保湿成分は徐々に染み出し、均等な塗布を可能にする。しかもゲル化物が軟らかくて柔軟性に富むので、皮膚への感触(フイット感)が良く、皮膚への塗布物として最適である。また、袋体内の保湿成分等は使用するまで粉体状態にあるから、容量が小さく、保管や輸送に便利である。
請求項2の使い捨て保湿袋は、請求項1の特徴に加えて、増量剤を添加しているので、増量剤の添加分だけ安価に提供し得る。
請求項3、4の使い捨て保湿袋は、請求項1、2の特徴に加えて、保湿成分と増粘性保湿成分の一部は水と反応して液状保湿成分となるので、皮膚への塗布が容易となる。しかも皮膚に潤いや湿りけを容易に与えることができる。
請求項7の使い捨て保湿袋は、請求項5,6の特徴に加えて、吸水膨潤性高分子物質の中心粒度が微粒であるから、保湿成分との混合が容易である。
このことにより、手指挿入部6を利用して袋体5を把握すれば、安定した状態で皮膚Sの隅々まで塗布し得る。
袋体5を形成する織布には、粉体やゲル化物13の流出を阻害し、液状保湿成分11の流出を可能にする不織布を用いる。
本発明の使い捨て保湿袋を使用するには、先ず保湿袋10を包装袋から取出し、図3(イ)の如く保湿袋10を水中に入れると、保湿成分1と増粘性保湿成分2との一部は水と反応して液状保湿成分11となり、吸水膨潤性高分子物質3は水と反応して約1〜2分で図3(ロ)の如くゲル化物13に膨潤変化し、その際に液状保湿成分11を取り込む。ゲル化が終了した所で水中から保湿袋10を取出し、これを把握して図4の如く皮膚Sに押圧しながら、或はもみだしながら移動すれば、ゲル化物13に取り込まれた液状保湿成分11は少しずつ染み出し、皮膚Sに塗布される。
保湿成分1と増粘性保湿成分2とゲル化物13の状態で公害を生じない吸水膨潤性高分子物質3と増量剤4と袋体5の内の1つ以上に、使用後に廃棄しても公害とならないものを用いると、環境保全に有益である。
本発明の使い捨て保湿袋は、保湿成分1と増粘性保湿成分2と吸水膨潤性高分子物質3と増量剤4以外に、香料類も用い、且つ助剤として、タルクやシリカ等を用いることもある。
保湿成分1と増粘性保湿成分2と吸水膨潤性高分子物質3と増量剤4と袋体5の内、1つ以上が廃棄時に公害を生じないものを用いると、使用後に廃棄しても、公害になることがなく、自然にやさしい。
2 増粘性保湿成分
3 吸水膨潤性高分子物質、13 ゲル化物
3A デンプン系吸水膨潤性高分子物質、3B アクリル酸塩系吸水膨潤性高分子物質
4 増量剤
5 袋体、15 開放口
5a 表袋片、5b 裏袋片、5c 一方側片
6 手指挿入部
10 保湿袋
S 皮膚
Claims (7)
- 水透過性材質から成る袋体(5)の内部に、少なくとも保湿成分(1)と増粘性保湿成分(2)と吸水膨潤性高分子物質(3)とを収納していることを特徴とする使い捨て保湿袋。
- 袋体(5)の中に、増量剤(4)としてデンプン、デキストリン、ブドウ糖、乳糖等から選ばれる1種乃至は2種以上を備えていることを特徴とする請求項1記載の使い捨て保湿袋。
- 保湿成分(1)は、植物エキス末系、植物抽出エキス系、トレハロース等の粉体物から選ばれる1種乃至は2種以上であり、水と反応して一部は液状保湿成分(11)となることを特徴とする請求項1又は2記載の使い捨て保湿袋。
- 増粘性保湿成分(2)として、ポリアクリル酸ナトリウムとアルギン酸ナトリウムの少なくとも一方を用いていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の使い捨て保湿袋。
- 吸水膨潤性高分子物質(3)は、デンプン系とアクリル酸塩系との少なくとも一方であり、水と反応して膨潤ゲル化物(13)と成り、ゲル化時に少なくとも保湿成分(1)を取り込み、取り込んだ保湿成分(1)を徐々に袋体(5)の外へ滲み出るようにしていることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の使い捨て保湿袋。
- デンプン系吸水膨潤性高分子物質(3A)は、デンプンにアクリル酸及び微量のメチレンビスアクリルアミドをグラフト重合した後、水酸化ナトリウムで部分中和したものであり、アクリル酸塩系吸水膨潤性高分子物質(3B)は、アクリル酸及びアクリル酸ナトリウムを重合させて得られる部分架橋型の共重合体であることを特徴とする請求項5記載の使い捨て保湿袋。
- 吸水膨潤性高分子物質(3)の中心粒度が20μm以上であることを特徴とする請求項5または6記載の使い捨て保湿袋。
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