JP2005185947A - 水処理池の沈降物排除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ろ過池の汚砂を自動又は半自動で排除できる小型で軽量、取り扱い簡便で作業能率の良い沈降物排除装置を提供する。
【解決手段】 ろ過池1の上端開口1dを横切る第1移動体10に第2移動体20を往復移動可能に設置し、第2移動体20に吸上管保持手段60を介して吸上管30を連接し、吸上管30の下端部にエジェクター構造の吸込力発生装置30を介して吸込ヘッド40を連結する。吸込ヘッド40を水中のろ過砂3の汚砂層の位置に保持し、汚砂層に沿って水平移動させながら汚砂4を水と共に吸込み、吸上管30から排送ホース31を通して汚砂回収タンク32へと排除する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ろ過池や沈殿池などの水処理池の水中に沈降した汚砂などの汚れ物質を排除する沈降物排除装置に関する。
河川などの水を浄化するろ過砂を底に敷詰めたろ過池においては、ろ過時間の経過と共に水中のろ過砂の表層部に濁質が堆積し、ろ過膜が厚くなり過ぎると、定期的又は必要時にろ過砂表層の汚砂(木葉などを含む汚れ物質)を排除して、新しいろ過砂を継ぎ足すことが行われる。ろ過池の汚砂などの沈降物を排除する自動又は半自動装置として、ろ過池の底の水中を自走する清掃ロボットを使用したものがある(例えば、特許文献1参照)。
ろ過池の底を自走する清掃ロボットは、水中を前進しながら沈降物をスクリューなどで掻き取り、真空吸引ホースでろ過池外に排除するが、ろ過砂表層の汚砂のみの排除には不適である。つまり、水中のろ過砂上で清掃ロボットを自走させて、ろ過砂表層の汚砂を掻き取るようにした場合、汚砂と共に汚砂下層のろ過砂が自走する清掃ロボットで攪拌されて汚砂と混合し、ろ過砂の水ろ過機能が低下する。
また、清掃ロボットのような沈降物(ろ過砂)を掻き取る機械をろ過池内に吊下げ式に保持し、一定の高さで水平方向に移動させながらろ過砂表層の汚砂を掻き取り、掻き取った汚砂をベルトコンベアで排除するクレーン車式ろ過砂処理装置が公知である(例えば、特許文献2参照)。このクレーン車式ろ過砂処理装置は、ろ過池上で水平移動するクレーン車にろ過砂掻き取り装置(除砂装置)を取り付けて水平移動させるもので、ろ過砂表層の汚砂のみを排除することができる。
特開2001−29910号公報 特開平9−29009号公報
しかし、クレーン車式ろ過砂処理装置は、ろ過池の水を抜き取った状態で作業を開始する装置であるため、汚砂排除作業の前後に水抜き作業と水張り作業を必要として、1つのろ過池の汚砂処理に時間と経費が多くかかる問題がある。また、汚砂処理装置全体が大掛かりなものとなり、設備費が高額になると共に、ろ過池間の移動にも大掛かりな設備を必要とする。そのため、クレーン車式ろ過砂処理装置は、大型のろ過池、沈殿池においては適合するが、一般的な中型、小型の公共上水道設備のろ過池、沈殿池には不適合であり、不経済である。
そこで、一般的な中型、小型の公共上水道設備のろ過池においては、1〜数箇月毎に定期的に水抜きして、人手でもってろ過砂の表層汚砂を排除するようにしているのが現状である。しかし、人手では水抜きと水張りの時間が加算されて1回の作業時間が長くなり、人件費が嵩んで上水道設備の維持管理費が高くなる。また、人手では個人差の影響が出て、部分的にろ過砂の表層汚砂を少なく排除したり、汚砂下の排除しなくてもいいろ過砂も排除することがあって、汚砂排除後のろ過砂の品質や形態が不均一となり、これが次の汚砂排除までのろ過池のろ過機能を不安定にする要因となっている。
本発明は、ろ過砂表層の汚砂のみを自動又は半自動で排除できる小型で軽量、取り扱い簡便で作業能率の良い沈降物排除装置を提供することを目的とする。
本発明はろ過池などの水処理池の沈降物を吸込排除する装置で、水処理池の上端開口を横切る全長の軽量骨組構造で、水処理池上を水平方向に移動して水処理池上端開口の全域を移動する第1移動体と、この第1移動体に第1移動体の長さ方向に移動可能に設置した第2移動体と、この第2移動体に上下動可能に連接した鉛直な吸上管と、この吸上管の上端部から水処理池外に延びる排送ホースと、吸上管の下端部に連接され、第1移動体の水平移動で水処理池内を水平移動しながら沈降物表層の汚れ物質を吸上管に負圧吸引する吸込ヘッドと、吸上管の下部に連結され、外部から吸上管内上方に高圧水を噴出して吸上管内に負圧を発生させ、この負圧で吸込ヘッドに汚れ物質を吸い込ませて高圧水と共に吸上管から排送ホースへと送出する吸込力発生装置とを具備したことを特徴とする。
ここで、水処理池は、例えば6m×12mの一般的な大きさの矩形のコンクリート製ろ過池、沈殿池の他、タンク構造の円形水処理槽も適用可能である。水処理池の例えばろ過池の上端開口を横切る長さの第1移動体は、両端部がろ過池の側壁の水平な上面に沿って往復移動する水平な直線状の軽量骨組構造を成し、複数本の軽量骨材を組み合わせて構成される。第1移動体は、長尺な軽量骨材をワイヤー吊りした吊り橋構造にすることもできる。第1移動体は、矩形のろ過池においてはろ過池の矩形の上端開口の幅方向に延在してろ過池上に跨り、ろ過池の幅方向と直交方向に水平移動する。また、第1移動体は、円形のろ過池においてはろ過池の円形上端開口の直径方向に延在して、360°水平に旋回移動する。第1移動体は、移動開始から終了までの間にろ過池の上端開口の全域を移動し、移動の間に吸込ヘッドがろ過池内の水中を水平移動してろ過砂表層の汚砂を連続的に吸込む。第1移動体の移動は手動で行うことのほか、第1移動体に搭載した電動モータなどを利用して自動で行うことも可能である。電動モータを利用した移動においては、ろ過池外から遠隔操作することができる。
第1移動体に設置される第2移動体は、第1移動体に対して手動で移動可能な台車や、遠隔操作できる電動モータ内蔵の台車が適用できる。第2移動体に連接された吸上管は、鉛直な1本又は複数本の汚砂排除用鋼管や塩化ビニール管が適用できる。吸上管を第2移動体に対して独自に手動又は自動で上下移動させることで、吸上管の下端部に連接された吸込ヘッドのろ過池内の水中での高さを任意に調整する。吸込ヘッドの高さは、ろ過池内の汚砂層を基準にして、汚砂排除動作を開始する前段階で調整できる。また、吸上管を第2移動体に上下動自由に保持させて、吸込ヘッドを汚砂層の凹凸面に追従するように移動させることもできる。第1移動体の水平移動に併行して吸込力発生装置が作動し、吸込ヘッドによる汚砂吸込み動作が開始される。吸込ヘッドに吸い込まれた汚砂は吸上管内を上昇して排送ホースを通り、ろ過池外の汚砂回収タンクなどへと送出される。吸込力発生装置は、吸上管の下部の一部を成すエジェクター構造の管本体と、管本体内に汚砂吸上方向に高圧水をジェット噴出する圧力水管と、圧力水管に高圧水を供給するコンプレッサー式の圧力水供給装置を備えた構造とすることができる。
また、本発明においては、第1移動体の両端部に水処理池の側壁上を転動する車輪を設け、片端部に第1移動体を水平移動させる自走用第1電動モータを有する第1駆動源を設置し、他端部に第1駆動源と同程度の重量のバランスウエイトを設置することができる。
ここでの車輪は、水処理池の例えばろ過池の側壁上面に水平に設置したレール上を走行する軌道輪や、ろ過池の水平な側壁上面を転動するタイヤ輪が適用できる。いずれの車輪も第1移動体とろ過池内の吸込みヘッドを安定させて水平移動させる上で有効である。第1移動体の両端部に一対の同一重量の自走用駆動装置を設置して、両端の2つの駆動装置を同期駆動させて第1移動体を水平方向に自走させることも可能であるが、片端部だけに第1駆動装置を設置して自走させることもでき、この場合、他端部にバランスウエイトを設置することで第1移動体の水平移動が正常かつ円滑に行える。また、バランスウエイトを使用することで第1移動体に、より軽量な骨組構造体を適用することができ、しかも、第1移動体の自走用駆動装置が最小の1つで済んで設備費が割安となる。バランスウエイトは、コンクリートブロックなどの既存の構造物が適用できて経済的である。
また、第2移動体が、第1移動体に対して第2移動体を往復移動させる自走用第2電動モータを有する第2駆動装置を具備する構造とすることができる。この場合、第1移動体に2本の平行な水平レールを設け、この水平レールに支持されてレール方向に往復移動する台車と、この台車上に第2電動モータを搭載して第2移動体を構成すればよい。このような台車と電動モータは小型で軽量なものが適用できる。
また、本発明においては、第2移動体と吸上管の間に、水処理池内における吸上管の高さを任意に調整して保持、及び、吸上管を上下動自由に保持する吸上管保持手段を配設することができる。この吸上管保持手段は、吸上管を外周方向に回転可能に保持する構造が望ましい。また、吸上管保持手段は、電動モータを使用して自動で行う構造と、工具を使って手動で行う構造のいずれかであればよく、通常においては、1つのろ過池で汚砂排除作業を行う前に1回だけヘッド高さ調整をすればよいことから、手動で高さ調整できる構造が設備費削減上に有効である。
また、本発明においては、吸込ヘッドが、管底部に吸込口を有する水平な吸込管と、この吸込管の沈降物表層部での水平移動方向を規制するガイド板を有する構造とすることができる。この場合、吸込管とガイド板の間に、吸込管が沈降物表層部を水平移動して吸込口から汚れ物質を吸込む際に、吸込口に吸い込まれる直前の汚れ物質をほぐす解し部材を設けることができる。
ここでの吸込管は、水処理池の例えばろ過池内の水中のろ過砂表層の汚砂層に少し入り込む水平な直管で、水平方向に平行移動しながら汚砂層を進行し、管底の吸込口から汚砂を吸込む。吸込口は、吸込管の管底部を貫通させて開口した長穴や複数の小穴などで、吸込管の往動と復動のいずれの水平移動時にも管底から汚砂を吸い込む。吸込管の管底の高さに合わせてガイド板が吸込管の近傍に連結される。ガイド板はスキー板形状のもので、汚砂層を吸込管が水平移動する際にその水平移動方向を規制して吸込管が汚砂層内に食い込むのを阻止し、吸込管の水平移動を円滑なものにする。吸込管とガイド板の間に付設する解し部材は、汚砂層を解しながら水平移動する櫛歯状の複数の爪が有効である。汚砂層は解し部材で解された直後に吸込管の吸込口に速やかに吸い込まれる。
また、本発明においては、吸込ヘッドに各々の吸込口が沈降物汚れ物質を大きさで選別して吸込むよう種類分けされた複数の吸込管を同一高さで設置して、各吸込管を共通の吸上管に連接することができる。この場合、複数の各吸込管は、各々の管底部に形成した吸込口が汚れ物質を大きさで選別して吸込む異なる種類の形状パターンであり、各吸込管が共通の1本の吸上管にバルブを介して連結され、バルブを操作することで複数の吸込管の選択された1本或いは複数本が汚砂吸込動作をする。また、複数の吸込管は同軸に直列接続、又は、平行に並列接続することができる。複数の吸込管の管底部に形成する異なる複数種類の吸込口は、汚砂中の砂利や木葉などの比較的大きなものを吸込やすい開口面積の大きな1つの長方形吸込口や、汚砂中の比較的小さな砂を吸込みやすい小穴を複数並べた多孔状吸込口などである。比較的大きな汚砂類を吸い込む吸込管が先行するように、汚砂層に各吸込管を水平移動させることで、汚砂のより効果的な吸込みと排除ができ、汚砂排除の工期短縮が図れる。
本発明によれば、水処理池の例えばろ過池内のろ過沙表層の高さで吸込ヘッドを水中で水平移動させることで、ろ過砂下層のろ過砂を攪拌することなく、ろ過砂表層の汚砂のみを排除することができるため、汚砂排除前後の水抜き作業や水張り作業が不要となり、汚砂排除の全工程が自動又は半自動で作業性良く行えると共に、汚砂排除後のろ過砂表面の高さが一定又は安定する高品質な状況となる実用上に優れた効果がある。また、汚砂排除の作業性が向上することで、1池あたりの汚砂排除の工期短縮が容易となり、ろ過池の維持管理費の大幅な低減が可能となる。
また、ろ過池上に設置される第1移動体に軽量骨組構造が適用でき、第1移動体に支持される第2移動体や吸上管、吸込ヘッドに軽量で小型のものが適用できるため、複数あるろ過池間の移動が容易であり、取扱いが簡易である、従って、一般の公共上水道設備のろ過池に好適な沈降物排除装置が提供できる効果がある。
以上のような効果は、沈殿池の沈殿物排除においても同様に発揮される。
図1に示すろ過池1は矩形のコンクリート製水槽で、図2に示すように長辺の側壁1aと短辺の側壁1b、及び、矩形の底盤1cを有し、底に集水管2を設置し、集水管2を埋設するようにろ過砂3を敷詰め、ろ過砂3を超える水位で原水5が張ってある。原水5は河川などから供給された未濾水で、この原水5をろ過砂3がろ過することで、ろ過砂表層に汚砂4が汚れ物質として堆積する。原水5がろ過砂3でろ過されて浄化された水が集水管2に集水されて、ろ過池外部の貯水槽などに給送される。ろ過池1の汚砂4のみを定期的に又は必要時に排除するのが、同図に示される沈降物排除装置6である。
ろ過池1の上端面は水平であり、長辺の側壁1aの長さ方向を水平なY方向、短辺の側壁1bの長さ方向を水平なX方向とすると、沈降物排除装置6は、ろ過池1の上端開口1dをX方向に横切る第1移動体10を有する。第1移動体10はX方向に長尺な幅狭軽量骨組構造で、一対の平行な水平レール11と、一対の水平レール11の両端を連結する一対の台車12を有し、各台車12に車輪13が取付けられ、車輪13が側壁1a上に固定した軌道レール14を転動して、第1移動体10がY方向に平行移動する。一対の台車12の各々に支柱18が立設され、一方の台車13に第1移動体10を自走させる電動モータ内蔵の第1駆動装置15が設置され、他方の台車13には第1駆動装置15と同程度の重量のバランスウエイト16が設置される。
第1移動体10の水平レール11上にX方向に往復移動可能に第2移動体20が設置され、第2移動体20に1本の鉛直な吸上管30が吸上管保持手段60を介して上下動可能に連接される。吸上管30の上端部に排送ホース31が連結され、吸上管30の下端部に吸込力発生装置50を介して吸込ヘッド40が連結される。
第2移動体20は自走用の電動モータ内蔵の第2駆動装置21を備え、第2駆動装置21の図示しない電動モータを正逆回転させることで第2移動体20が水平レール11に沿ってX方向に往復移動する。第2移動体20は箱台車構造で、片端部に吸上管保持手段60を突設する。吸上管保持手段60は、鉛直な吸上管30の一部を適宜に挟持する保持部材61と、保持部材61を吸上管30に締め付ける締付ボルト62を有する。締付ボルト62を手動操作して緩めると吸上管30が上下動可能になって高さ調整が行われ、締付ボルト62を締め付けると吸上管30が調整された高さに保持される。また、締付ボルト62を緩めたままにすると、保持部材61に吸上管30が上下移動自由に、外周方向に回転自由に保持される。
吸上管30の下端部に連結した吸込力発生装置50は、吸上管30と連通するエジェクター構造の管本体51と、管本体51内に汚砂吸上方向に高圧水を噴出する圧力水管52と、圧力水管52に高圧水を送出する耐圧ホース53と、耐圧ホース53に高圧水を供給する圧力水供給装置54を有する。圧力水供給装置54は、ろ過池外に配置される。圧力水管52の下端部が管本体51と連通し、管本体51内に汚砂吸上方向に高圧水を水ジェットとして噴出する。この高圧水の噴出で管本体51内が負圧になり、この負圧で吸込ヘッド40内も負圧になって汚砂吸込みを開始する。
耐圧ホース53と排送ホース31は、第1移動体10の両端の支柱18間に張設した支持ワイヤー17に吊り下げられて、ろ過池外の圧力水供給装置54と汚砂回収タンク32へと延びる。汚砂回収タンク32と圧力水供給装置54は、ろ過池外の例えば作業トラックの荷台に設置される。
吸込ヘッド40の具体例を図3(A)、(B)と図4に示すと、吸込ヘッドは、X方向に平行な所定長さの吸込管41と、吸込管41の管上部の両側2箇所から真上に延びる門形の分流管43と、吸込管41の前後に配置された解し部材44と、吸込管41の両端側に固定した一対のスキー板状のガイド板45を有する。吸込管41の管底面に管軸方向に延在するスリット状の吸込口42が開口させてある。分流管43の上部中央が吸上管30の下端部に連結される。
沈降物排除装置6による汚砂排除動作を説明する。定期的又は必要時にろ過池1に沈降物排除装置6を運び、第1移動体10をろ過池1の軌道レール14に載せ、一方の側壁1bに最接近させる。この第1移動体10の移動は、支柱18を取手として利用することで人手で行える。次に、第2移動体20を所望箇所に移動させて、吸上管保持手段60を緩め、吸上管30と圧力水管52を上下動させて吸込ヘッド40を所望の高さに調整し、調整した高さで保持する。吸込ヘッド40の高さ調整は、吸込管41の管底面が汚砂4に達して、汚砂4を必要な深さまで吸引できる位置を目安に、経験に基づいて行えばよい。
吸込ヘッド40の水中での高さ調整が完了すると、第2移動体20を停止状態にして第1移動体10を一方の側壁1bから他方の側壁1bに向けてY方向に平行移動させ、同時に圧力水供給装置54を駆動させて高圧水を管本体51に送出して、吸込ヘッド40の汚砂吸込動作を開始させる。図3(B)に示すように、吸込ヘッド40が水中を水平移動すると、吸込管41と解し部材44が汚砂層を水平移動し、吸込管41の上流側にある解し部材44で解された汚砂4が吸込口42に吸い込まれる動作が連続して行われる。吸込管41の管底の吸込口42から解された汚砂4を吸込むことで、汚砂4が水中に舞い上がるのが抑制され、汚砂吸込後のろ過砂仕上がり面が凹凸の少ない品質の良い仕上がり面となる。吸込ヘッド40による汚砂吸込みは、吸込力発生装置50の管本体51内が負圧になることによる吸引力で行われ、管本体51まで負圧吸引された汚砂と水が管本体51を負圧にする高圧水の水流に乗って吸上管30内を上昇して汚砂回収タンク32に送出される。従って、汚砂4に比較的大きな砂利類が混じっていても、これを吸込ヘッド40が十分な吸込力で確実に吸引して排除する。ちなみに吸上管30を真空ポンプに直結して真空吸引力だけで汚砂を吸上げようとしても、吸込力不足で砂利類の吸込みが不十分となるが、吸込力発生装置50を使用すれば吸引力不足の問題が無くなる。
第1移動体10が、他方の側壁1bまで移動(往動)すると、第2移動体20を吸込ヘッド40の長さ分だけX方向移動させて止め、第1移動体10を復動させて汚砂排除を継続させる。第1移動体10の1往動及び1復動毎に第2移動体20をX方向に定ピッチ移動させて、第2移動体20が第1移動体10の片端側から他端側へと移動させることで、ろ過池1内のろ過砂3のほぼ全域の汚砂4が排除される。また、ろ過池1の側壁1a、1bは、例えば図2に示すように内面上端部に内方に張り出したエプロン部1a’を有し、このエプロン部1a’の先端に吸上管30が当接したときに、エプロン部1a’の真下に在る汚砂4が排除できるように吸込管41の長さを設定する。また、他の側壁1bのエプロン部の真下の汚砂は、図2の吸上管保持手段60に対して吸上管30を90°回転させて、吸込管41の軸方向をY方向に変更させれば、他の側壁1bのエプロン部真下の汚砂も排除できる。このようにすることで、ろ過池1内のろ過砂全域の汚砂4が排除され、ろ過砂3の全域が均一な水平仕上がり面となる。この水平仕上がり面は、汚砂排除後のろ過池1の水ろ過機能を良好なものにし、次の汚砂排除作業を簡便なものにする。
ろ過池1のろ過砂3の表層部に凹凸があり、汚砂層が凹凸の波状となっている場合は、次のように汚砂排除作業をすることが望ましい。吸上管保持手段60に吸上管30を上下動自由に保持させて、吸込ヘッド40を汚砂層上に載せて水平移動させる。するとガイド板45が汚砂層の凹凸面を移動する際に凹凸面に沿って従動的に上下動し、吸込管41と吸上管30が上下動しながら水平方向に移動して、凹凸のある汚砂層のみが吸込管41に吸い込まれ、排除される。
また、第1移動体10が細長い軽量骨組構造で、その片端部の第1駆動装置15によるモータ駆動だけでY方向に平行移動させる場合、他端部にバランスウエイト16を設置することで第1移動体10が捩れたりすることなく安定した姿勢で円滑に平行移動する。バランスウエイト16を第1移動体10から手動で取外せるようにしておけば、取外して第1移動体10を隣りのろ過池に持ち運ぶといったことができ、取り扱いが便利になる。
図5に示す実施の形態の沈降物排除装置6は、第1移動体10の両端部にタイヤ輪13aとガイド輪13bの車輪を設置して、タイヤ輪13aを側壁1a上に転動させて第1移動体10を水平移動させるようにしている。ガイド輪13bは、側壁1aの内面に沿わせて転動させることで、第1移動体10の移動方向を規制する。この沈降物排除装置6においては、ろ過池1の側壁1a上にレールが無くてもよく、既存のろ過池1に何ら工事をすることなく適用できる有利さがある。
図6(A)、(B)と図7は、吸込ヘッド40の変形例を説明するもので、同図の吸込ヘッド40は同軸に直列連結した同一長さの2本の吸込管41a、41bを有する。一方の吸込管41aは管底部に軸方向に延在するスリット状の吸込口42aを開口し、他方の吸込間41bは管底部に軸方向に一列に多数の小穴を点在させた多孔状の吸込口42bを有する。前者吸込口42aは開口面積が大きくて、汚砂中の比較的大きな砂利などの汚れ物質を吸込むのに適するようにしてある。後者吸込口42bは全体の合計開口面積が小さくて、汚砂中の比較的小さな汚れ物質を吸込むのに適するようにしてある。2本の吸込管41a、41bの上部中央から真上に延在する連結管43a、43bの上端部が1本の吸上管30の下端部に直結され、各連結管43a、43bには手動で開閉できるバルブ46a、46bが設置される。一方のバルブ46aのみを全開すれば対応する吸込管41aのみが吸上管30に連通し、他方のバルブ46bのみを全開すれば対応する吸込管41bのみが吸上管30に連通し、両バルブ46a、46bを全開すれば両吸込管41a、41bが共通の吸上管30に連通して共に汚砂吸込動作をする。また、各バルブ46a、46bは全開、半開、全閉などと開度調整可能なものが適用される。
吸込ヘッド40を上限位置まで上げた状態で両バルブ46a、46bをそれぞれに適度な開度で開く。この吸込ヘッド40をろ過池1の汚砂層まで降ろし、2種類の吸込管41a、41bを水平にして汚砂層を例えば図7のY方向に水平移動させながらX方向にも水平移動させ、汚砂層を一方の吸込管41aが先行し他方の吸込管41bが後行するように移動させる。すると汚砂層の比較的大きな汚れ物質が先行する吸込管41aに吸い込まれ、その直ぐ後に比較的小さな汚れ物質が後行する吸込管41bに吸い込まれて、汚砂層の大小2種類に大別した汚れ物質がそれぞれに対応させた吸込管41a、41bに効率よく吸い込まれる。このような汚れ物質の種類ごとの吸込みにより、目詰まりなどの問題発生が抑えられて汚砂排除性能が一段と増し、その分、1つのろ過池の汚砂排除に要する工期が短縮できる。
以上の実施の形態は、ろ過池の汚砂排除に適用したものであるが、本発明は、沈殿池に沈殿するフロック類の汚れ物質を排除する装置においても有効に適用できる。
本発明の実施の形態を示すろ過池の平面図である。 図1T1−T1線に沿う拡大断面図である。 (A)は吸込ヘッドの正面図、(B)はT2−T2線に沿う断面図である。 図3吸込ヘッドの底面図である。 他の実施の形態を示すろ過池の断面図である。 (A)は吸込ヘッドの変形例を説明するための一部断面部分を含む正面図、(B)は底面図である。 図6吸込ヘッドの動作例を説明するための平面図である。
符号の説明
1 ろ過池
3 ろ過砂
4 汚砂
6 沈降物排除装置
10 第1移動体
15 第1駆動装置
16 バランスウエイト
20 第2移動体
21 第2駆動装置
30 吸上管
31 排除ホース
40 吸込ヘッド
41 吸込管
42 吸込口
45 ガイド板
50 吸込力発生装置
51 管本体
52 圧力水管
53 耐圧ホース
54 圧力水供給装置
60 吸上管保持手段

Claims (5)

  1. 水処理池の沈降物を吸引排除する装置で、
    水処理池の上端開口を横切る全長の軽量骨組構造で、水処理池上を水平方向に移動して前記上端開口の全域を移動する第1移動体と、
    前記第1移動体に第1移動体の長さ方向に移動可能に設置した第2移動体と、
    前記第2移動体に上下動可能に連接した鉛直な吸上管と、
    前記吸上管の上端部から水処理池外に延びる排送ホースと、
    前記吸上管の下端部に連接され、第1移動体の水平移動で水処理池内を移動しながら前記沈降物表層の汚れ物質を吸上管に負圧吸引する吸込ヘッドと、
    前記吸上管の下部に連結され、外部から吸上管内上方に高圧水を噴出して吸上管内に負圧を発生させ、この負圧で前記吸込ヘッドに汚れ物質を吸い込ませて前記高圧水と共に吸上管から前記排送ホースへと送出する吸込力発生装置と、
    を具備したことを特徴とする水処理池の沈降物排除装置。
  2. 前記第1移動体が、両端部に水処理池の側壁上を転動する車輪を備え、この第1移動体の片端部に第1移動体を自走させる電動モータ内蔵の第1駆動装置を設置し、他端部に第1駆動装置と同程度の重量のバランスウエイトを設置したことを特徴とする請求項1に記載の水処理池の沈降物排除装置。
  3. 前記第2移動体と吸上管の間に、水処理池内における吸上管の高さを任意に調整して保持、及び、吸上管を上下動自由に保持する吸上管保持手段を配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の水処理池の沈降物排除装置。
  4. 前記吸込ヘッドが、管底部に吸込口を有する水平な吸込管と、この吸込管の前記沈降物表層部での水平移動方向を規制するガイド板を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1記載の水処理池の沈降物排除装置。
  5. 前記吸込ヘッドに、各々の吸込口が沈降物汚れ物質を大きさで選別して吸込むよう種類分けされた複数の吸込管を同一高さで設置して、各吸込管を共通の吸上管に連接したことを特徴とする請求項4記載の水処理池の沈降物排除装置。
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