JP2005184751A - 方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造が単純で製造が容易な方向性結合器を提供すること。
【解決手段】 誘電体基板上の互いに平行な第1のマイクロストリップライン111及び第2のマイクロストリップライン112と、第2のマイクロストリップラインの一端に接続する減衰回路123と、第2のマイクロストリップラインの他端に接続する並列共振回路124とを備える方向性結合器である。また、並列共振回路124は、マイクロストリップラインと、チップ抵抗器と、ショートスタブを用いて作製し、減衰回路123はπ型に接続される3つの抵抗器を用いて作製する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、主としてマイクロ波回路で用いられる方向性結合器に関し、特に一方向に進行するマイクロ波電力の一部を分岐するのに好適な方向性結合器に関する。
従来、無線機器のアンテナへ給電するマイクロ波電力をモニタするための、方向性結合器として、例えば図6に示す様な方向性結合器が用いられている。図6(a)はその回路構成を示し、図6(b)はその長手方向に垂直な断面図であり、図6(c)はその長手方向に平行な断面の一部を示す図である。
図6(a)において、601は第1ポート、602は第2ポート、603は第3ポート、611は第1の線路、612は第2の線路である。また、620は終端抵抗であり、第2の線路612における第3ポート603とは逆側の端部に接続されている。
また、図6(b)及び図6(c)に示す様に、第1及び第2の線路611及び612は角棒状であり、例えば、2.5mm角で1/4波長の長さを有する。この様な角棒が、筐体634の内部に配置されると共に誘電体基板635に形成されたマイクロストリップ線路に接続されている。
この方向性結合器を送信回路とアンテナの間に用いた場合、第1ポートに入力されたマイクロ波電力は第2ポートから出力されてアンテナに給電される。また、第1ポートに入力された電力の一部は分岐されて、第3ポートから出力され、アンテナに給電する電力のモニタに用いられる。他方、アンテナに給電されたときに反射された電力あるいはアンテナで受信された電力が、第2ポートに入力されたときには、第3ポートから出力される電力は十分に小さい。従って、第3ポートは第1ポートから第2ポートに向かって進行する電力をモニタするためのポートになる。この種の方向性結合器は実際に使用されているが、特許文献に記載された例を本発明者は知らない。
他に、特許文献1に開示された従来技術もある。この例は、主線路の両側に副線路を設け、2つの副線路を並列接続した構成であり、主線路と副線路間の結合度を高めた方向性結合器となっている。
図6で説明した従来例の場合には、偶モード及び奇モードのインピーダンスを適切に設定するために、電磁界結合用の2つの線路として、銀めっきを施した真鍮の角棒などを用いる必要がある。また、これを誘電体基板上の回路パターンと接続する必要があり、その接続部においてインピーダンス整合の構造が必要となる。
他方、特許文献1の従来例においては、十分な方向性を得るためには、偶モード及び奇モードのインピーダンスを厳密に制御する必要があり、その製造は容易ではない。
この状況にあって、本発明の課題は、構造が単純で製造に適した小型の方向性結合器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の方向性結合器は、誘電体基板上の互いに平行な第1及び第2のマイクロストリップラインと、前記第2のマイクロストリップラインの一端に接続する減衰回路と、前記第2のマイクロストリップラインの他端に接続する並列共振回路とを備えることを特徴とする。
前記並列共振回路は、マイクロストリップラインと、チップ抵抗器と、ショートスタブとからなるとよい。
前記減衰回路はπ型に接続された3つの抵抗器からなるとよい。
その作用について説明する。誘電体基板上に形成され、1/4波長程度の長さの2つの互いに平行なマイクロストリップライン間においては、波長に応じて、偶モード及び奇モードでの電磁界のカップリングが変化するが、特定の波長で共振する並列共振回路で第2のマイクロストリップラインの一方の端を終端することにより、効果的に方向性を得ることができる。また第2のマイクロストリップラインの他方の端に減衰回路を付加することにより、このポートの反射減衰量(リターンロス)を改善することができる。
本発明においては、誘電体基板上に互いに平行に設けられたマイクロストリップラインの一方の端に、主にチップ抵抗器とショートスタブを付加することによって、方向性結合器を得るので、本発明によれば構造が単純で製造に適した小型の方向性結合器を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態の方向性結合器を示す回路図である。111は第1のマイクロストリップライン、112は第2のマイクロストリップラインであり、それらは、誘電体基板上に互いに平行に配置されて、電磁界によって結合している。101は第1ポート、102は第2ポート、103は第3ポート、123は減衰回路、そして、124は並列共振回路である。この回路構成により、第1ポート101から第2ポート102に向かって進行する電力の一部を第3ポート103に分岐して出力することにより、電力のモニタを行う。
図2は、本実施の形態の方向性結合器を示す平面図であり、201は第1ポート接続部、202は第2ポート接続部、203は第3ポート接続部、211は第1のマイクロストリップライン、212は第2のマイクロストリップライン、224は並列共振回路部、223は減衰回路部、そして230はグランドである。なお、マイクロストリップラインあるいはグランドとなった銅箔部分には斜めの点線を施した。
図3は、本実施の形態の並列共振回路部を示す平面図であり、343は並列共振用マイクロストリップラインであり、その左端は第2のマイクロストリップライン212と繋がり、その右端付近でショートスタブ342を介してグランド230に繋がり、その中間部においてチップ抵抗器341を介してグランド230に繋がる。この構造により、並列共振回路が形成される。
図4は、本実施の形態の減衰回路部を示す平面図であり、第2のマイクロストリップライン212(図2参照)の一端に繋がる接続用マイクロストリップライン440と、第3ポート接続部203との間に、3個のチップ抵抗器441、442及び443がπ型に接続され配置されている。
次に、本実施の形態の方向性結合器の製造方法を説明する。まず、厚さ0.8mm、誘電率2.6のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の板の両面に厚さ18μmの銅箔が形成された誘電体基板を用い、表の面に、図2〜図4に示した回路パターンを形成した。
次いで、並列共振回路部を作製する。ここで、図3に示したチップ抵抗器341は、共振のQを緩やかにするために33Ωに設定し、共振周波数の調整のために、その位置を微調した。
この様な並列共振回路で第2のマイクロストリップラインを終端すると、特性インピーダンス(50Ω)で終端しないことによる反射が起こる。そこで、図4に示した減衰回路部により、第3ポートの反射減衰量を改善する。このとき、第1のチップ抵抗器441には75Ω、第2のチップ抵抗器442には150Ω、第3のチップ抵抗器443には75Ωの抵抗値を用い、π型に接続して、約14dBの減衰回路とした。
こうして得られた方向性結合器の特性を図5に示す。横軸は周波数をGHzで示し、縦軸はSパラメータをdB単位で示した。同図から分かる様に、−40dBの結合度(S31)を確保する共に、2150MHzを中心とする周波数帯において大きな方向性が得られた。その方向性(S32(dB)−S31(dB))は2110MHzにおいて−25.63dBであり、2170MHzにおいて−27.3dBであった。また、第3ポートの反射減衰量を示すS33は2110MHzにおいて−24.02dBであり、2170MHzにおいて−24.06dBであった。
この様にして、携帯電話の基地局などにおける2110〜2170MHzの送信帯のマイクロ波電力をモニタする方向性結合器に適した特性が得られた。
101 第1ポート
102 第2ポート
103 第3ポート
111,211 第1のマイクロストリップライン
112,212 第2のマイクロストリップライン
123 減衰回路
124 並列共振回路
201 第1ポート接続部
202 第2ポート接続部
203 第3ポート接続部
223 減衰回路部
224 並列共振回路部
230 グランド
341,441,442,443 チップ抵抗器
342 ショートスタブ
343 並列共振用マイクロストリップライン
440 接続用マイクロストリップライン
102 第2ポート
103 第3ポート
111,211 第1のマイクロストリップライン
112,212 第2のマイクロストリップライン
123 減衰回路
124 並列共振回路
201 第1ポート接続部
202 第2ポート接続部
203 第3ポート接続部
223 減衰回路部
224 並列共振回路部
230 グランド
341,441,442,443 チップ抵抗器
342 ショートスタブ
343 並列共振用マイクロストリップライン
440 接続用マイクロストリップライン
Claims (3)
- 誘電体基板上の互いに平行な第1及び第2のマイクロストリップラインと、前記第2のマイクロストリップラインの一端に接続する減衰回路と、前記第2のマイクロストリップラインの他端に接続する並列共振回路とを備えることを特徴とする方向性結合器。
- 前記並列共振回路は、マイクロストリップラインと、チップ抵抗器と、ショートスタブとからなることを特徴とする請求項1記載の方向性結合器。
- 前記減衰回路はπ型に接続された3つの抵抗器からなることを特徴とする請求項1又は2記載の方向性結合器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426580A JP2005184751A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 方向性結合器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426580A JP2005184751A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 方向性結合器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005184751A true JP2005184751A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34786075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003426580A Withdrawn JP2005184751A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | 方向性結合器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005184751A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2009090938A1 (ja) * | 2008-01-15 | 2011-05-26 | 株式会社サイアン | 方向性結合回路基板、方向性結合器、及びプラズマ発生装置 |
JP2012248949A (ja) * | 2011-05-25 | 2012-12-13 | Mitsubishi Electric Corp | インピーダンス整合回路 |
JP2021136601A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 株式会社フジクラ | 方向性結合器及び減衰器 |
CN117673689A (zh) * | 2023-10-25 | 2024-03-08 | 隔空微电子(深圳)有限公司 | 毫米波衰减结构及毫米波芯片测试方法 |
-
2003
- 2003-12-24 JP JP2003426580A patent/JP2005184751A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021136601A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 株式会社フジクラ | 方向性結合器及び減衰器 |
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