JP2005184734A - 整合器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置寸法が小さく、メンテナンスが不要で、整合可能な負荷範囲が広い整合器を提供する。
【解決手段】 この整合器3は、2つの空洞型同軸共振器10,20と、それらの間に接続された同軸線23を備える。同軸線23は、高周波電圧の線路内波長の8分の1の長さを有する。したがって、空洞型同軸共振器10のスミスチャート上のインピーダンスの軌跡を同軸線23によってπ/2だけ時計の回転方向に回転させることができので、空洞型同軸共振器20によって負荷のリアクタンスをキャンセルし、空洞型同軸共振器10によってインピーダンスを調整することができ、広い負荷範囲で整合をとることができる。
【選択図】 図3

Description

この発明は整合器に関し、特に、高周波電源と負荷の整合をとるための整合器に関する。
図20は、従来のスタブ方式の整合器100の構成を示すブロック図である。図20において、この整合器100は、主同軸管101および可変長同軸管106〜108を備える。主同軸管101は、内部導体102および外部導体103と、内部導体102の一方端部および他方端部にそれぞれ設けられた入力端子104および出力端子105とを含む。入力端子104は高周波電源112からの高周波電力を受け、出力端子105は負荷113に接続される。
可変長同軸管106〜108は、それぞれλ/2(ただし、λは高周波電圧の線路内波長である)の線路長を有し、互いにλ/4の間隔をあけて、主同軸管101に垂直に立設されている。可変長同軸管106〜108の各々は、内部導体109、外部導体110およびリング状電極111を含む。内部導体109および外部導体110は、それぞれ主同軸管101の内部導体102および外部導体103に接続されている。リング状電極111は、内部導体109の外周面と外部導体110の内周面との間に挿入され、可変長同軸管106〜108の長さ方向に摺動自在に設けられている。内部導体109と外部導体110は、リング状電極111によって短絡される。
リング状電極111の位置を変えると、整合器100のインピーダンスが変化する。整合器100の入力端子104から負荷113側を見たインピーダンスを高周波電源112と入力端子104の間の送電線路(図示せず)の特性インピーダンスに一致させることにより、高周波電力を反射させることなく負荷113に供給することができる(たとえば特許文献1参照)。
また、可変長同軸管106〜108の間隔をλ/8にしたものもある(たとえば特許文献2参照)。
また、従来の他の整合器としては、1台の空洞型同軸共振器を含むキャビティ方式の整合器もある(たとえば特許文献3参照)。
特開平10−150306号公報 特開平2−249301号公報 特開2003−318612号公報
しかし、従来のスタブ方式の整合器100では、高周波電力が100MHz〜500MHzの比較的低い周波数である場合は、主同軸管101および可変長同軸管106〜108が長くなり、装置寸法が大きくなるという問題があった。
また、リング状電極111と導体109,110との摺動によってそれらが摩耗したりダストが発生し、装置のメンテナンスの手間が大きかった。
また、キャビティ方式の整合器は、装置寸法が小さく、メンテナンスが不要である一方、整合可能な負荷範囲が狭いという問題があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、装置寸法が小さく、メンテナンスが不要で、整合可能な負荷範囲が広い整合器を提供することである。
この発明に係る整合器は、高周波電源と負荷の整合をとるための整合器であって、その入力端子が高周波電源から出力された高周波電圧を受ける第1の空洞型同軸共振器と、その一方端が第1の空洞型同軸共振器の出力端子に接続され、高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍の長さを有する第1の同軸線路と、その入力端子が第1の同軸線路の他方端に接続され、その出力端子が負荷に接続される第2の空洞型同軸共振器とを備えたものである。
この発明に係る整合器では、2つの空洞型同軸共振器の間を高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍の長さを有する同軸線路で接続したので、一方の空洞型同軸共振器のスミスチャート上のインピーダンスの軌跡を同軸線路によってπ/2だけ回転させることができる。したがって、一方の空洞型同軸共振器によって負荷のリアクタンスをキャンセルし、他方の空洞型同軸共振器によってインピーダンスを調整することができるので、広い負荷範囲で整合をとることができる。また、空洞型同軸共振器を使用するので、装置寸法が小さくなり、メンテナンスが不要となる。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による半導体プラズマ処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、この半導体プラズマ処理装置は、高周波電源1、高周波センサ2、整合器3、処理室4、コントローラ5、および駆動装置6を備える。
高周波電源1は、100MHz以上500MHz以下の所定の周波数(ここでは100MHzとする)および電力の高周波電力を発生する。高周波電源1で発生された高周波電力は、高周波センサ2および整合器3を介して処理室4に与えられる。高周波電力の一部は処理室4で反射し、送電線路(図示せず)には進行波電力Pfおよび反射波電力Prが発生する。
高周波センサ2は、高周波電源1と整合器3との間の送電線路の電圧Vおよび電流Iを検出し、その検出結果に基づいて、電圧Vと電流Iの比Zの特性インピーダンスZ0(たとえば50オーム)に対するずれに相当する信号VZと、電圧Vと電流Iの位相差φに比例するレベルの信号Vφとを出力する。
整合器3は、その入力端子側から処理室4側を見たインピーダンスを高周波電源1および整合器3間の送電線路の特性インピーダンスZ0に等しくすることにより、反射波電力Prを最小値にするものである。整合器3のインピーダンスは制御可能になっている。この整合器3については、後に詳述する。
駆動装置6は、モータ、ギアなどを含み、コントローラ5に従って整合器3を駆動させる。コントローラ5は、高周波センサ2からの信号VZ,Vφの各々のレベルが最小値になるように、駆動装置6を介して整合器3のインピーダンスを調整する。
処理室4内には、図2に示すように、たとえば2枚の平行平板電極7,8が設けられている。2枚の電極7,8のうちの一方の電極7は高周波電源1からの高周波電力を受け、他方の電極8はたとえば接地される。電極8の表面には、基板9がセットされる。
エッチングまたは成膜時は、まず真空ポンプ(図示せず)によって処理室4内の空気が排出される。次いで所定のガスが所定流量で処理室4内に導入されるとともに、真空ポンプの排気速度が調整されて、処理室4内が所定の圧力に調整される。
次に、高周波電源1がオンされて所定の高周波電力が処理室4に与えられ、電極7,8間のガスが電離されてプラズマ状態になる。このとき、反射波電力Prが最小値になるように、高周波センサ2、コントローラ5および駆動装置6によって整合器3のインピーダンスが制御される。エッチング用のガス(たとえばCF4)を用いた場合は基板9の表面がエッチングされ、成膜用のガス(たとえばSiH4)を用いた場合は基板9の表面に膜が堆積する。
図3は、整合器3および駆動装置6の構成を示す断面図である。図3において、この整合器3は空洞型同軸共振器10,20および同軸線23を備え、駆動装置6は駆動軸31,34、モータ32,35および位置検出器33,36を備える。空洞型同軸共振器10は、上下端が閉蓋された円筒状のシールドケース11と、シールドケース11の床面の中央に垂直に立設された円柱状の負荷電極12とを含む。負荷電極12の先端面とシールドケース11の天井面とは、所定の距離を介して平行に設置されている。シールドケース11は、たとえばアルミ合金で形成され、接地電位GNDを受けている。負荷電極12は、たとえば銅で形成され、その下端面はシールドケース11の床面と導通している。
また、この空洞型同軸共振器10は、棒状の入力電極13および出力電極14を含む。入力電極13は、シールドケース11の内周面と負荷電極12の外周面との間の所定位置に垂直に立設されている。入力電極13は、たとえば銅で形成され、その一方端はシールドケース11の床面と導通し、その他方端は直角に折り曲げられてシールドケース11の円筒部を貫通している。入力電極13の他方端は、空洞型同軸共振器10の入力端子15となる。入力端子15は、同軸線を介して高周波電源1からの高周波電圧を受ける。
出力電極14は、負荷電極12を中心として入力電極13の反対側において、シールドケース11の内周面と負荷電極12の外周面との間の所定位置に垂直に立設されている。出力電極14は、たとえば銅で形成され、その一方端はシールドケース11の床面と導通し、その他方端は入力電極13の逆方向に直角に折り曲げられてシールドケース11の円筒部を貫通している。出力電極14の他方端は、空洞型同軸共振器10の出力端子16となる。
さらに、この空洞型同軸共振器10は、負荷電極12の先端面とシールドケース11の天井面との間に水平に配置され、垂直方向に移動可能に設けられた円板電極17を備える。円板電極17は、たとえば銅で形成されている。円板電極17と負荷電極12の先端面とは、可変容量コンデンサを構成する。
円板電極17は、駆動軸31の一方端に固定され、接地されている。駆動軸31の他方端は、シールドケース11の天井部を貫通してモータ32に結合されている。モータ32は、図1のコントローラ5によって制御され、駆動軸31を垂直方向に移動させる。位置検出器33は、モータ32の回転角度すなわち円板電極17の位置を検出する。コントローラ5は、高周波センサ2からの信号VZ,Vφおよび位置検出器33の検出結果に基づいてモータ32を制御し、円板電極17の位置を調整する。
もう1つの空洞型同軸共振器20は、上記空洞型同軸共振器10の構成に加え、シールドケース11の床部に設けられた貫通コンデンサ21を含む。空洞型同軸共振器20の出力電極14の一方端は、貫通コンデンサ21を介してシールドケース11の外部に突出し、異周波電力用入力端子22となる。異周波電力入力端子22には、高周波電源1の周波数(100MHz)よりも充分に低い周波数(たとえば1MHz)の電力が与えられる。空洞型同軸共振器20の出力端子16は、図2の電極7に接続される。
この空洞型同軸共振器20の円板電極17は、駆動軸34の一方端に固定され、接地されている。駆動軸34の他方端は、シールドケース11の天井部を貫通してモータ35に結合されている。モータ35は、図1のコントローラ5によって制御され、駆動軸34を垂直方向に移動させる。位置検出器36は、モータ35の回転角度すなわち円板電極17の位置を検出する。コントローラ5は、高周波センサ2からの信号VZ,Vφおよび位置検出器36の検出結果に基づいてモータ35を制御し、円板電極17の位置を調整する。
同軸線23は、空洞型同軸共振器10の出力端子16と空洞型同軸共振器20の入力端子15との間に接続される。同軸線23は、高周波電源1の出力端子と空洞型同軸共振器10の入力端子15との間に接続された同軸線と同じ値の特性インピーダンス(たとえば50Ω)を有する。同軸線23の長さは、高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍(ここでは1倍とする)に設定されている。この同軸線23によりインピーダンスをスミスチャート上でπ/2の奇数倍(ここではπ/2)だけ時計回転方向に回転させることができる。
具体的に示すと、100MHzの高周波電圧の波長は、光速(3×10m/s)を100MHzで除算することにより得られ、300cmとなる。同軸線23では内部導体と外部導体の間に誘電体が充填されているので、同軸線23は短縮率(1/√ε≒2/3)を有する。高周波電圧の線路内波長は、300cmに同軸線23の短縮率(2/3)を積算することにより得られ、200cmとなる。高周波電圧の線路内波長の8分の1は、200cmの8分の1となり、25cmとなる。
図4は、図3に示した整合器3の等価回路を示す図である。図4において、空洞型同軸共振器10の入力電極13は、入力端子15と接地電位GNDのラインとの間に接続されたコイル13aを構成する。負荷電極12の外周面のうちの入力電極13に対向する部分は、コイル12aを構成する。コイル13aと12aは、電磁誘導結合されてトランスを構成する。負荷電極12の先端面と円板電極17は、可変容量コンデンサ12cを構成する。負荷電極12の外周面のうちの出力電極14に対向する部分は、コイル12bを構成する。コイル12a,12bの一方端子は、ともに接地電位GNDのラインに接続される。可変容量コンデンサ12cは、コイル12a,12bの他方端子間に接続される。出力電極14は、出力端子16と接地電位GNDのラインとの間に接続されたコイル14aを構成する。コイル12bと14aは、電磁誘導結合されてトランスを構成する。
もう1つの空洞型同軸共振器20の等価回路は、空洞型同軸共振器10の等価回路と同様になる。ただし、コイル14aの一方端子が異周波入力端子22に接続される。また、貫通コンデンサ21は、コイル14aの所定位置のタップと接地電位GNDのラインとの間に接続されたコンデンサ21aを構成する。
今、空洞型同軸共振器10,20の各々の中心インピーダンスを50+j0Ωとし、整合器3および負荷の入力インピーダンスが50+j0Ωのときに整合がとられるものとする。図5は、空洞型同軸共振器10の入力端子15に50+j0Ωを接続し、空洞型同軸共振器10の出力端子16から入力側を見たときのインピーダンスZ1を示すスミスチャートである。図5において、可変容量コンデンサ12cの容量値が中心値の場合は、インピーダンスZ1はスミスチャートの中心点にある。可変容量コンデンサ12cの容量値Cを小さくしていくと、インピーダンスZ1は定コンダクタンス円に沿って反時計回りに変化する。逆に、可変容量コンデンサ12cの容量値Cを大きくしていくと、インピーダンスZ1は定コンダクタンス円に沿って時計回りに変化する。
次に図6は、空洞型同軸共振器20の入力端子15から入力側を見たときのインピーダンスZ2を示すスミスチャートである。高周波電圧の線路内波長の8分の1の長さの同軸線23を設けたことにより、インピーダンスZ1の軌跡を時計の回転方向にπ/2だけ回転させたものがインピーダンスZ2の軌跡となる。つまり、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じてサセプタンスのみ変化していたインピーダンスZ1が、同軸線23により、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じて主としてレジスタンスが変化するインピーダンスZ2に変換される。
さらに図7は、空洞型同軸共振器20の出力端子16から入力側を見たときのインピーダンスZ3を示すスミスチャートである。空洞型同軸共振器20の可変容量コンデンサ12cの容量値を変えることにより、インピーダンスZ2の軌跡の全点から50Ωを中心としてサセプタンスを変化させることができる。空洞型同軸共振器20の出力端子16から負荷側を見たときのインピーダンスがインピーダンスZ3の共役複素数となる場合に整合がとられる。したがって、インピーダンスZ3の軌跡は、整合しうる負荷インピーダンス範囲として捉えることができ、広い範囲で整合をとることができる。
また、図20で示した従来の整合器100のように同軸管101,106〜108を使用しないので、高周波電力の周波数が低い場合でも、装置寸法が大型化することがない。
また、2つの可変容量コンデンサ12cの容量値を調整するだけで整合をとることができるので、3つのリング状電極111の位置を調整する必要があった従来に比べ、容易に整合させることができ、負荷変動に対する応答速度が速くなる。
また、リング状電極111と導体109,110の摺動部のような金属同士の摺動部がなく、摺動部の摩耗やダストが発生しないので、メンテナンスを行なう必要がない。
また、同軸線23の長さは高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍でよいので、同軸線23の長さをたとえば25×5=125cmにすることにより、2段目の空洞型同軸共振器20のみを処理室4の近傍に配置し、初段の空洞型同軸共振器10を処理室4から125cmだけ離れた位置に配置することができ、処理室4の周囲に他の機器を配置するスペースを確保することができる。
以下、この実施の形態1の種々の変更例について説明する。図7では、Z2の軌跡とZ3の1つの軌跡とが2つの点で交差している。これは、自動制御によって整合をとる場合は好ましくない。そこで、この変更例では、図8に示すように、空洞型同軸共振器10の可変容量コンデンサ12cの容量値を所定値以下に制限し、Z2の軌跡とZ3の1つの軌跡とが2つの点で交差することを防止する。可変容量コンデンサ12cの容量値を所定値
にしたZ2の軌跡上の点Lでは、Z2の軌跡がZ3の軌跡のうちの最小の等コンダクタンス円の接線になっている。
空洞型同軸共振器10,20の各々を以下の空洞型同軸共振器で置換しても実施の形態1と同じ効果が得られる。図9の空洞型同軸共振器40は、空洞型同軸共振器10の円板電極17を除去し、負荷電極12を垂直方向に伸縮自在の負荷電極41で置換したものである。負荷電極41の高さを変えることにより、負荷電極12の先端面とシールドケース11の天井面とで構成される可変容量コンデンサの容量値を変えることができる。
図10の空洞型同軸共振器45は、空洞型同軸共振器10のシールドケース11を上部が伸縮自在のシールドケース46で置換したものである。シールドケース46の天井面の高さを変えることにより、負荷電極12の先端面とシールドケース46の天井面とで構成される可変容量コンデンサの容量値を変えることができる。
図11の空洞型同軸共振器50は、空洞型同軸共振器10の円板電極17を誘電体板51で置換したものである。誘電体板51の端部には、回転軸52が垂直に設けられている。回転軸52を介して誘電体板51を回転移動させると、図12に示すように、負荷電極12の先端面と誘電体板51との重なり面積S(斜線部)が変化し、負荷電極12の先端面とシールドケース11の天井面とで構成される可変容量コンデンサの容量値が変化する。
図13の空洞型同軸共振器55は、空洞型同軸共振器10の円板電極17を除去し、伸縮自在のコイル56を設けたものである。コイル56の一方端子は負荷電極12の先端面に接続され、その他方端は図3で説明した駆動軸31を介して接地される。コイル56の長さを変えることにより、負荷電極12の先端面と接地電位GNDのラインとの間のインダクタンスを変えることができる。
図14の空洞型同軸共振器60は、空洞型同軸共振器10の円板電極17を除去し、垂直方向に移動可能な床部61を設けたものである。床部61の高さを変えることにより、負荷電極12、入力電極13および出力電極14の長さすなわち図4で示したコイル12a,12b,13a,14aのインダクタンスを変えることができる。
[実施の形態2]
図15は、この発明の実施の形態2による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器65および駆動装置66の構成を示す断面図であって、図3と対比される図である。図15を参照して、整合器65は、整合器3に空洞型同軸共振器70および同軸線71を追加したものであり、駆動装置66は、駆動装置6に駆動軸72、モータ73および位置検出器74を追加したものである。
空洞型同軸共振器70は、空洞型同軸共振器10と同じ構成である。空洞型同軸共振器70の入力端子15は、同軸線を介して高周波電源1からの高周波電圧を受ける。この空洞型同軸共振器70の円板電極17は、駆動軸72の一方端に固定され、接地されている。駆動軸72の他方端は、シールドケース11の天井部を貫通してモータ73に結合されている。モータ73は、図1のコントローラ5によって制御され、駆動軸72を垂直方向に移動させる。位置検出器74は、モータ73の回転角度すなわち円板電極17の位置を検出する。コントローラ5は、高周波センサ2からの信号VZ,Vφおよび位置検出器74の検出結果に基づいてモータ73を制御し、円板電極17の位置を調整する。初段の空洞型同軸共振器70の円板電極17と2段目の空洞型同軸共振器10の円板電極17は、同じ位置に調整される。
同軸線71は、空洞型同軸共振器70の出力端子16と空洞型同軸共振器10の入力端子15との間に接続される。同軸線71は、高周波電源1の出力端子と空洞型同軸共振器70の入力端子15との間に接続された同軸線と同じ値の特性インピーダンス(たとえば50Ω)を有する。同軸線71の長さは、高周波電圧の線路内波長の4分の1の奇数倍(ここでは1倍とする)に設定されている。この同軸線23によりインピーダンスをスミスチャート上でπの奇数倍(ここではπ)だけ時計回転方向に回転させることができる。上述のように、同軸線23の長さは25cmであるので、同軸線71の長さは50cmとなる。
図16(a)は、2段目の空洞型同軸共振器10の入力端子15から入力側を見たときのインピーダンスZ4を示すスミスチャートである。高周波電圧の線路内波長の4分の1の長さの同軸線71を設けたことにより、図5で示したインピーダンスZ1の軌跡を時計の回転方向にπだけ回転させたものがインピーダンスZ4の軌跡となる。つまり、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じてサセプタンスが変化していたインピーダンスZ1が、同軸線71により、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じてリアクタンスが変化するインピーダンスZ4に変換される。
また図16(b)は、2段目の空洞型同軸共振器10のみのインピーダンスZ5を示すスミスチャートである。インピーダンスZ5の軌跡は、図5で示したインピーダンスZ1の軌跡と同じになる。
さらに図16(c)は、2段目の空洞型同軸共振器10の出力端子16から入力側を見たときのインピーダンスZ6を示すスミスチャートである。インピーダンスZ6は、インピーダンスZ4とZ5を加算したものとなる。Z4とZ5が虚軸を中心として完全に対称になっている場合は、Z6の軌跡は虚軸に重なる。図16では、Z4の実数部の絶対値がZ5の実数部の絶対値よりもやや大きい場合が示されている。インピーダンスZ6は、1+j0点を中心とし、可変容量コンデンサ12cの容量値Cを小さくすると虚軸に沿って
プラス方向に移動し、可変容量コンデンサ12cの容量値Cを大きくすると虚軸に沿ってマイナス方向に移動する。
さらに図17は、3段目の空洞型同軸共振器20の入力端子15から入力側を見たときのインピーダンスZ7と、3段目の空洞型同軸共振器20の出力端子16から入力側を見たときのインピーダンスZ8を示すスミスチャートである。高周波電圧の線路内波長の8分の1の長さの同軸線23を設けたことにより、インピーダンスZ6の軌跡を時計の回転方向にπ/2だけ回転させたものがインピーダンスZ7の軌跡となる。つまり、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じて虚軸に沿って変化していたインピーダンスZ6が、同軸線23により、可変容量コンデンサ12cの容量値の変化に応じて実軸に沿って変化するインピーダンスZ7に変換される。
3段目の空洞型同軸共振器20の可変容量コンデンサ12cの容量値を変えることにより、インピーダンスZ7の軌跡の全点から50Ωを中心としてサセプタンスを変化させることができる。空洞型同軸共振器20の出力端子16から負荷側を見たときのインピーダンスがインピーダンスZ8の共役複素数となる場合に整合がとられる。したがって、インピーダンスZ8の軌跡は、整合しうる負荷インピーダンス範囲として捉えることができ、広い範囲で整合をとることができる。
この実施の形態2では、実施の形態1と同じ効果が得られる他、Z7の軌跡とZ8の1つの軌跡とが1点でしか交差しないので、整合器65の自動制御を容易に行なうことができる。
[実施の形態3]
図18は、この発明の実施の形態3による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器75の構成を示す図である。図18を参照して、この整合器75は、図3の整合器3に空洞型同軸共振器76,77および同軸線78,79を追加したものである。空洞型同軸共振器76,77の各々は図3の空洞型同軸共振器10と同じ構成であり、同軸線78,79の各々は図3の同軸線23と同じものである。
空洞型同軸共振器76の入力端子は、同軸線を介して高周波電源1の出力電圧を受ける。同軸線78は、空洞型同軸共振器76の出力端子と空洞型同軸共振器77の入力端子との間に接続される。同軸線79は、空洞型同軸共振器77の出力端子と空洞型同軸共振器10の入力端子との間に接続される。
この整合器75では、空洞型同軸共振器76のインピーダンスが同軸線78,79によってスミスチャート上で時計の回転方向にπだけ回転されて空洞型同軸共振器10のインピーダンスに加算される。また、空洞型同軸共振器77のインピーダンスが同軸線79,23によってスミスチャート上で時計の回転方向にπだけ回転されて空洞型同軸共振器20のインピーダンスに加算される。したがって、実施の形態1と同じ効果が得られる他、空洞型同軸共振器10,20のQを下げることができ、安定に整合をとることができる。
[実施の形態4]
図19は、この発明の実施の形態4による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器80の構成を示す図である。図19を参照して、この整合器80は、図3の整合器3の空洞型同軸共振器10を空洞型同軸共振器81で置換し、空洞型同軸共振器20および同軸線23をもう1組追加したものである。空洞型同軸共振器81は、2本の出力電極14,14を含む。一方の出力電極14は、一方の組の同軸線23および空洞型同軸共振器20を介してある負荷に接続され、他方の出力電極14は、他方の組の同軸線23および空洞型同軸共振器20を介して他の負荷に接続される。
この整合器80では、実施の形態1と同じ効果が得られる他、1台の高周波電源1の出力電力を複数の負荷に分配することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1による半導体プラズマ処理装置の構成を示すブロック図である。 図1に示した処理室の構成を示す図である。 図1に示した整合器および駆動装置の構成を示す断面図である。 図3に示した整合器の等価回路を示す回路図である。 図4に示した整合器の動作を説明するためのスミスチャートである。 図4に示した整合器の動作を説明するための他のスミスチャートである。 図4に示した整合器の動作を説明するためのさらに他のスミスチャートである。 この実施の形態1の変更例を示すスミスチャートである。 この実施の形態1の他の変更例を示す断面図である。 この実施の形態1のさらに他の変更例を示す断面図である。 この実施の形態1のさらに他の変更例を示す断面図である。 図11に示した空洞型同軸共振器の動作を説明するための図である。 この実施の形態1のさらに他の変更例を示す断面図である。 この実施の形態1のさらに他の変更例を示す断面図である。 この発明の実施の形態2による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器の構成を示す断面図である。 図15に示した整合器の動作を説明するためのスミスチャートである。 図15に示した整合器の動作を説明するための他のスミスチャートである。 この発明の実施の形態3による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4による半導体プラズマ処理装置に含まれる整合器の構成を示す図である。 従来の整合器の構成を示す図である。
符号の説明
1,112 高周波電源、2 高周波センサ、3,65,75,80,100 整合器、4 処理室、5 コントローラ、6,66 駆動装置、7,8 平行平板電極、9 基板、10,20,40,45,50,55,60,70,76,77,81 空洞型同軸共振器、11,45 シールドケース、12,41 負荷電極、12a,12b,13a,14a,56 コイル、12c 可変容量コンデンサ、13 入力電極、14 出力電極、15 入力端子、16 出力端子、17 円板電極、21 貫通コンデンサ、21a コンデンサ、22 異周波入力端子、23,71,78,79 同軸線、31,34,72 駆動軸、32,35,73 モータ、33,36,74 位置検出器、51 誘電体板、52 回転軸、61 床部、101 主同軸管、102,109 内部導体、103,110 外部導体、106〜108 可変長同軸管、111 リング状電極、113 負荷。

Claims (6)

  1. 高周波電源と負荷の整合をとるための整合器であって、
    その入力端子が前記高周波電源から出力された高周波電圧を受ける第1の空洞型同軸共振器、
    その一方端が前記第1の空洞型同軸共振器の出力端子に接続され、前記高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍の長さを有する第1の同軸線路、および
    その入力端子が前記第1の同軸線路の他方端に接続され、その出力端子が前記負荷に接続される第2の空洞型同軸共振器を備える、整合器。
  2. さらに、その入力端子が前記高周波電源から出力された高周波電圧を受ける第3の空洞型同軸共振器、
    前記第3の空洞型同軸共振器の出力端子と前記第1の空洞型同軸共振器の入力端子との間に接続され、前記高周波電圧の線路内波長の4分の1の奇数倍の長さを有する第2の同軸線路を備える、請求項1に記載の整合器。
  3. さらに、その入力端子が前記高周波電源から出力された高周波電圧を受ける第3の空洞型同軸共振器、
    その一方端が前記第1の空洞型同軸共振器の出力端子に接続され、前記高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍の長さを有する第2の同軸線路、
    その入力端子が前記第1の同軸線路の他方端に接続された第4の空洞型同軸共振器、および
    前記第4の空洞型同軸共振器の出力端子と前記第1の空洞型同軸共振器の入力端子との間に接続され、前記高周波電圧の線路内波長の8分の1の奇数倍の長さを有する第3の同軸線路を備える、請求項1に記載の整合器。
  4. 前記負荷は複数設けられ、
    前記第1の空洞型同軸共振器は、各負荷に対応して設けられた出力端子を含み、
    前記第1の同軸線路および前記第2の空洞型同軸共振器は、各負荷に対応して設けられ、前記第1の空洞型同軸共振器の対応の出力端子と対応の負荷との間に直列接続される、請求項1に記載の整合器。
  5. 前記第1および第2の空洞型同軸共振器の各々は、
    基準電位が与えられるシールドケース、および
    その先端面が前記シールドケースの内面に対向されて前記シールドケース内に立設され、その側面の一部が入力端子と電気的に結合され、その側面の他の部分が出力端子と電気的に結合された柱状電極を含む、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の整合器。
  6. 前記第1および第2の空洞型同軸共振器の各々のインピーダンスは調整可能になっている、請求項5に記載の整合器。
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