JP2005181359A - 液晶表示装置、液晶表示装置用透明基板及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置、液晶表示装置用透明基板及び液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
偏光板が損傷するのを防ぐことができる液晶表示パネル及び液晶表示装置、並びに液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明にかかる液晶表示パネルは、表示側に配置される前面側基板304と、当該前面側基板304に対向する背面側に配置される背面側基板311と、基板304、311の間に封入された液晶層316とを備え、前面側基板304の内部に、前面側の偏光層305が密閉状態で形成されているものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶表示装置、液晶表示装置用透明基板及び液晶表示装置の製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話、その他各種モニタ用の画像表示装置として、液晶表示装置の普及は目覚しいものがある。液晶表示装置は、典型的には、液晶表示パネルと、その背面に配置されたバックライト・ユニットと、を有する。液晶表示パネルは、その透過光を制御することにより、画像表示を行う。液晶表示パネルは、一般に、2枚のガラス基板の間に液晶が封入され、その液晶に印加する電界を制御することによって画像表示を行う。液晶表示装置においては、液晶による透過光量の制御を可能とするため、所定方向に振動する光のみを透過する偏光層が利用される。一般的に、偏光層は2枚のガラス基板のそれぞれの外側表面に、偏光板を所定角度で付着することによって形成される。
このように、ガラス基板の外部表面上に偏光板を添付する場合、偏光板の表面硬度が低いために、キズがつきやすいという問題がある。また、偏光板が温度・湿度に影響されやすい材料から構成されているので、偏光板の温度・湿度に対する信頼性が低くなり、温度・湿度によるストレスで変形してしまう。この他、表示装置の表示面において光沢が要求される場合、偏光板にグレア処理を施すことが必要であり、付加的な処理工程が必要とされる。
ガラス基板外部表面に貼付された偏光板が、外部衝撃や熱によって損傷を受けやすいとの問題を解決すために、特許文献1には、上部及び下部の偏光板が液晶層側のガラス基板上に設けられた液晶表示装置が開示されている。具体的には、互いに平行に一定の間隔を有し、シール材で合着された上部及び下部ガラス基板を有し、上部及び下部ガラス基板の内側面夫々に上部偏光板と下部偏光板が形成されている。上部偏光板と下部偏光板の内側に上部酸化膜、下部酸化膜が形成され、上部酸化膜と下部酸化膜の内側に上部及び下部透明電極が形成されている。さらに、上部及び下部透明電極の内側に上部及び下部絶縁膜が形成され、上下部絶縁膜の内側に互いに垂直方向にラビングされた上部配向膜と下部配向膜が形成されている。液晶は、上部及び下部配向膜間に注入されている。
上記のように偏光板がガラス基板の液晶層側に位置している構造では、例えば、TFTアレイ工程において工数が増加し、そのためにコストアップするという新たな問題が発生する。さらに、偏光板がガラス基板の内側に配置される場合には、偏光板とTFTアレイとの間の密着力が不足し、これによって液晶表示装置の不良が増加する問題がある。
特開平06−235912号公報
本発明は、上記記載を背景としてなされたものであって、液晶表示装置において使用される偏光層の信頼性を向上することを一つの目的とする。本発明の他の目的は、アレイ工程における不良を増加することなく、あるいは、アレイ工程における工程数を増加することなく高信頼性の偏光層を形成することである。
本発明の第1の態様は、液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置であって、第1の基板と、第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の表示基板との間に封入された液晶層と、備え、前記第1の基板は、2つの透明基板部材と、当該2つの透明基板部材の間に配置された偏光層と、を有する。この構成を有することによって、偏光層に対す外部からの衝撃を防ぎ、信頼性を向上することができる。
前記第2の基板は、2つの透明基板部材と、当該2つの透明基板部材の間に配置された偏光層とを有することが好ましい。これによって、各偏光層に対す外部からの衝撃を防ぎ、信頼性を向上することができる。
あるいは、前記偏光層は、前記2つの透明基板部材の間において密閉状態で配置されていることが好ましい。さらに、前記2つの透明基板部材の間において、前記偏光層の周囲を封止部材によって封止することによって、前記偏光層は密閉状態において前記2つの透明基板部材の間に配置されていることが好ましい。これによって、偏光層を外気から守ることができ、偏光層の変質、変形を抑制することができる。
本発明の第2の態様は、液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置のための基板であって、第1の透明基板部材と、第2の透明基板部材と、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間に密閉状態で配置された偏光層と、を有する。この構成を有することによって、偏光層に対す外部からの衝撃を防ぎ、信頼性を向上することができる。
本発明の第3の態様は、液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置の製造方法であって、(a)第1の透明基板部材に偏光層を形成するステップと、(b)前記偏光層が形成された第1の透明基板部材と第2の透明基板とを固着し、第1の基板を形成するステップと、(c)前記第1の基板と第2の基板との間に液晶層を封入するステップと、を有する。この構成を有することによって、偏光層に対す外部からの衝撃を防ぎ、信頼性を向上することができる。
前記第2の基板を形成するステップをさらに備え、当該ステップは、第3の透明基板部材に偏光層を形成するステップと、前記偏光層が形成された前記第3の透明基板部材と第4の透明基板とを固着するステップと、を有する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。これによって、各偏光層に対す外部からの衝撃を防ぎ、信頼性を向上することができる。
前記ステップ(b)は、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間において前記偏光層の周囲に封止部材を付着し、前記封止部材を硬化する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。これによって、偏光層を外気から守ることができ、偏光層の変質、変形を抑制することができる。
前記ステップ(b)は、前記第1の透明基板部材の上に形成された偏光層の外縁部を除去するステップと、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間において、前記偏光層の周囲に封止部材と付着し、前記封止部材を硬化することによって、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材とを固着する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。これによって、より効果的に偏光層を外気から守ることができ、偏光層の変質、変形を抑制することができる。
本発明によれば、液晶表示装置において使用される偏光層の信頼性を向上することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。
実施の形態1.
本実施形態にかかる液晶表示装置の全体構成について説明する。本実施形態にかかる液晶表示装置は、偏光機能を有するガラス基板を用いて構成されている。図1は、液晶表示モジュールの一構成例を示す分解斜視図であり、図1において、符号100によって、サイドライト型のバックライト・ユニットを有する液晶表示モジュールが全体的に示されている。図1において、101は駆動回路111、112が取付けられた液晶表示パネル、102はバックライト・ユニットである。
液晶表示パネル101は、駆動回路111、112によって駆動され、液晶層に印加する電界を制御することによって、バックライト・ユニット102からの光の透過を制御することによる画像を表示することができる。この液晶表示パネル101は、アレイ回路が形成されたアレイ基板とその対向基板とを有し、その2つの基板の間に液晶が封入されている。このような液晶表示パネル101の構成については、後に詳述され、特に、液晶を間に挟んで対向する2枚の基板の構成については、後に詳述される。また、この液晶表示パネル101の下側に、バックライト・ユニット102が配置され、それらは重ねられて配置される。
本形態において、バックライト・ユニット102は、拡散シート103、プリズム・シート104、導光板105、反射シート106、フレーム107、冷陰極管108、及びランプ・リフレクタ109によって構成されている。図1に示すように、表示面側から、拡散シート103、プリズム・シート104、導光板105、反射シート106の順に積層されて配置されている。プリズム・シート104は、光を集光することにより表示正面の輝度を向上させる。プリズム・シート104は、典型的には、ポリエチレン・テレフタレート等の基材フィルムの上に有機樹脂で凹凸構造を形成するによって構成することができる。
拡散シート103は、プリズム・シート104からの光を拡散することにより、表示面での輝度の均一化に寄与する。これにより、拡散シート103は、バックライト・ユニット102からの面状光を拡散させる。導光板105は、線状光源である冷陰極管108からの光を導き拡散させ、面状光を出射する。導光板105はアクリルなどの樹脂によって形成することができる。反射シート106は導光板105から入射した光を表示面側に反射する。プリズム・シート104、導光板105、反射シート106等のバックライト・ユニット102の部品は、フレーム107内に収容されている。フレーム107は、典型的には、ポリカーボネート等の有機樹脂で形成することができる。尚、バックライト・ユニット102を構成する光学部品は、設計によって、適切な種類、数のものが使用される。
線状光源としての冷陰極管108は、筒状のランプ・リフレクタ109の内側に配置されている。光源としては、線状光源である冷陰極管108の他、点光源であるLED(Light Emitting Diodes)などを利用することができる。ランプ・リフレクタ109は、内面に白反射層もしくはAg反射層が形成されている真鍮、あるいは白樹脂などで形成することができる。110は液晶表示パネル101とバックライト・ユニット102を外側から保持、保護するベゼルである。ベゼル110は、樹脂もしくは金属などによって形成される。
次に、液晶表示パネル101について詳細に説明する。まず、図2を用いて、液晶表示パネル101の概略構成について説明する。図2は、本発明の一例としての液晶表示パネル101の概略構成を示す断面図である。図2においては、液晶表示パネルの一例として、TN(Twisted Nematic)タイプのTFT(Thin Film Transistor)カラー液晶表示パネルの一部の構成が示されている。本実施形態における液晶表示パネル101において、カラー・フィルタ基板の一部を構成する透明基板の内部と、TFTが形成されるアレイ基板の一部を構成する透明基板の内部に、偏光層が形成されており、これら二つの透明基板が偏光機能を有している。
図2に示すように、液晶表示パネル101は、TFTアレイ回路が形成されるアレイ基板301と、アレイ基板に対向した配置され、カラー・フィルタが形成されるカラー・フィルタ基板としての対向基板302とを有している。本形態において、バックライト・ユニット102は、アレイ基板301側に配置される。アレイ基板301と対向基板302とは、外周領域に形成されるシール材303によって接着固定されている。これら2つの基板301、302の間には、液晶材料316が封入され、この液晶材料316を封入した封入口を封止材(不図示)によって封止することによって密閉されている。また、アレイ基板301と対向基板302との間は、ビーズ・スペーサや柱状スペーサ(不図示)によって、所定間隔になるように維持されている。
対向基板302は、表示側つまり前面に前面側基板304を有している。この前面側基板304内部には、後述するように、偏光層305が形成されている。そのため、前面側基板304の外部表面には偏光板が固着されることなく、空気層に露出している。この前面側基板304は、内部に偏光層305が形成されているため、偏光機能を有し、所定方向に振動する直線偏光のみを透過することによって、液晶層316を透過した光の透過光量を規制することができる。
前面側基板304の内側表面上には、カラー・フィルタ層306が形成されている。典型的には、赤、緑、青のいずれかの色のカラー・フィルタ層306が、所定の色配置に従って各画素に形成される。前面側基板304の内側表面上のカラー・フィルタ層306の周囲には、樹脂もしくはクロムなどの金属で形成されるブラック・マトリックス層307が形成されている。ブラック・マトリックス層307は、コントラストの向上やTFTのアモルファスシリコンへの光の照射を防止するためにバックライト・ユニット102からの光の遮光を行う。
カラー・フィルタ層306とブラック・マトリックス層307の上には、保護層308が形成されている。さらに、保護層308の上に、液晶に電界を印加する共通電極として機能する透明電極層である、ITO(Indium Tin Oxide)電極層309が形成されている。ITO電極層309は、前面側基板304内側(液晶側)において連続する単一層として形成されている。ITO電極層309上には、液晶の配列と傾きを制御する配向膜310が形成されている。配向膜310は、典型的には、ポリイミド層をラビング処理することによって形成される。
アレイ基板301は、表示側の背面側、つまりバックライト・ユニット102側に背面側基板311を有している。この背面側基板311内部には、後述するように、偏光層312が形成されている。そのため、背面側基板311の表面には偏光板が固着されることなく、空気層に露出している。
この背面側基板311は、内部に偏光層312が形成されているため、偏光機能を有し、所定方向に振動する直線偏光のみを透過することによって、液晶層316に入射する光の偏光状態を制御する。背面側基板311内の偏光層312の透過軸は、液晶表示パネル101のモードに応じて、偏光層305の透過軸と垂直もしくは平行に配置される。
背面側基板311の内側表面には、アレイ回路が形成されている。アレイ回路は、スイッチ素子としてのTFT313及び液晶に電界を印加する画素電極314を有している。TFT313は、アモルファスシリコンもしくはポリシリコンを使用して形成することができる。画素電極314は、共通電極と同様に、ITOで形成される。TFT313及び画素電極314は画素毎に形成され、ドライバIC110、111からの制御信号及び表示信号に従って、選択された画素電極314が、ITO電極層309との間において液晶に表示電界を印加する。アレイ回路上には、液晶の配列と傾きを制御する配向膜315が形成されている。配向膜315の配向方向は、配向膜310と90°ねじれるように形成される。
バックライト・ユニット102からの光は、背面側基板311の外側表面に入射して背面側基板311内を伝播する。具体的には、入射光の内、背面側基板311内の偏光層312の透過軸に平行な方向に振動する直線偏光のみが偏光層312を透過する。この透過光は、背面側基板311の内側表面から出射し、さらに配向膜315を伝播した後に液晶層316に入射する。
液晶層316に入射した光の直線偏光の偏光軸が、印加電界によって制御される液晶状態に従って、直線偏光の偏光軸が回転され、もしくは回転されることなく、入射光は液晶層316を通過する。この透過光の一部はブラック・マトリックス層307によって遮断され、その一部はカラー・フィルタ層306を透過する。
カラー・フィルタ層306を通過した光は、前面側基板304内に入射して、前面側基板304内に形成されている偏光層305に入射する。入射光の内、偏光層305の透過軸に平行な振動成分の直線偏光のみが透過する。これによって、液晶への印加電界によって、表示面側に照射される光の光量が制御される。
続いて、液晶表示パネル101に用いられる偏光機能を有する基板304、311について説明する。ここでは、対向基板302に用いられる前面側基板304を用いて説明するが、背面側基板311についても同様の構成を適用することができる。図3の断面図に、この基板304の製造工程が示されている。
図3(a)に示すように、透明基板部材411の主面上に、偏光層305が形成される。この透明基板部材411は、例えば、ガラスもしくは樹脂によって形成されている。偏光層305は、例えば偏光フィルムを透明基板部材411上に貼り付けることによって形成することができる。すなわち、偏光層305は、いわゆる偏光板を透明基板部材411上に貼付することによって形成することができる。この貼り付けられた偏光層305によって、特定の透過軸と平行な振動方向を有する直線偏光のみが通過することができる。
図3(b)に示すように、透明基板部材411表面上に偏光層305が形成されると、偏光層305上にレジスト・マスク42が形成される。このマスク42は、偏光層305のうちで中央部の部分のみを覆っている。つまり、偏光層305の外縁領域43を除いて偏光層305を覆っている。このように偏光層305がマスク42によって覆われた状態で、ウェットエッチングが行われ、マスク42が覆われていない偏光層305の外縁領域43が除去される。
図3(c)に示すように、偏光層305の外縁領域43が除去された後、偏光層305が形成された透明基板部材411上に、透明基板部材412が載置される。透明基板部材411、412は、偏光層305を介して対向している。尚、図3において透明基板部材412は、偏光層305上に載置されているだけであるが、例えば、偏光層305である偏光フィルム上に接着剤を塗布し、この接着剤によって透明基板部材412を偏光フィルムに固着するようにしてもよい。
なお、偏光層305の両側において、透明基板部材412の厚みは、透明基板部材411の厚みと同じ厚みになっているが、液晶表示パネル101において外側となる透明基板4部材12は、液晶層316側となる透明基板部材411よりも薄型化することができる。これは、液晶層316側の透明基板部材411は、液晶から外向きの圧力を受けるため、たわみに対する一定以上の強度が必要であるが、外側の透明基板部材412は、最終的な製品状態での外圧にのみ耐えればよいためである。
透明基板部材412が偏光層305上に載置されると、偏光層305は透明基板部材411、412の間において密閉される。具体的には、図3(d)に示すように、透明基板部材411、412の間における外縁近傍の周囲は、封止部材44によって封止される。これによって、偏光層305は外部の空気から遮断される。このようにして、前面側基板304が形成される。封止部材44としては、光硬化もしくは熱硬化性の樹脂を利用することができる。封止部材44を偏光層305の周囲に付着し、熱もしくは光によって封止部材44を硬化することによって、偏光層305を密閉状態に置くことができる。
このように形成された前面側基板304の主面上には、上記カラー・フィルタ層306、ブラック・マトリックス層307が形成され、さらに、これらの上に、ITO電極層309、配向膜310が順に形成され、対向基板302が形成される。
背面側基板311は、前面側基板304と同様に、二枚の透明基板の間に偏光層312を密閉状態で配置することによって形成される。この背面側基板311上にTFT313、画素電極314などが形成され、さらに、これらの上に配向膜315が形成され、アレイ基板301が形成される。このアレイ基板301に、対向基板302がシール材303によって貼り付けられ、これら基板301、302の間に液晶が封入されることによって、図2に示した液晶表示パネル101が形成される。
以上のように、本発明にかかる液晶表示モジュール10においては、偏光層305、312が内部に形成された基板304、311を用いて液晶表示パネル101が形成されている。そのため、偏光層305、312が外部に露出することなく、液晶表示パネル101の生産工程や液晶表示モジュール10として出荷した後であっても、機械的なストレスや外部衝撃によって偏光層305、312が損傷するのを防止することができる。あるいは、液晶表示パネル101を製造するときに基板304、311上に各層が堆積されるが、偏光層305、312が基板304、311内部に形成されているので、製造工程において偏光層305、312が害される危険性を低減することが可能となる。
また、偏光層305、312が外部に露出しないので、温度・湿度に影響されやすい偏光層305、312は、空気や空気中の水分に触れることがなく、偏光層305、312の温度・湿度に対する信頼性が向上することができる。特に、偏光層305、312は湿度に弱いため、耐湿性が向上する効果は大きい。また、偏光層305、312の温度・湿度に対する信頼性が向上することによって、温度・湿度によるストレスで変形するのを防ぐことができる。また、偏光層305、312表面に透明基板が配置されているので、グレアコートなしに基板304、311表面の光沢を得ることができる。尚、TFTアレイ工程等の液晶表示パネル101の製造工程において、偏光層305、312が内部に形成された基板304、311を用いて液晶表示パネル101を製造するので、製造工程の変更を加える必要がなく、工程変更のためのコストアップや工程変更によって不良が増加することはない。
実施の形態2.
発明の実施の形態2においては、発明の実施の形態1における偏光層305よりも薄型化された偏光層について説明する。図4に、液晶表示パネル101に用いる前面側基板304の他の構成例が示されている。図4において、51は偏光層である。実施の形態1においては、偏光層305は、透明基板部材411上に偏光フィルムを貼り付けて形成したが、偏光層51は、透明基板部材411上にスピンコート等の方法によって塗布して形成される。
この場合、偏光層51は、例えば、ポリビニルアルコール等の高分子偏光媒質を約500nmの厚さに形成したものとすることができる。また、偏光層51は、配向処理を施した透明基板上に染料を配列させたり、染料塗布後に光を照射することにより染料を配向させたりすることによって形成することができる。さらには、染料塗布時の塗布方向に沿って染料を配向させることにより、偏光層51の吸収軸を規定することもできる。
この塗布された偏光層51上に、透明基板部材412が載置された後、封止部材44によって透明基板部材411、412が固着される。このとき、封止部材44は、偏光層51の周囲を囲むように付着され、偏光層が密閉状態におかれる。これによって偏光層51は、外部に露出することなく、外気の影響を防ぐことができる。このように、透明基板411上に偏光層51を塗布する場合には、偏光層51の厚みを小さくすることができるので、基板304、311全体の厚みが小さくなり、基板304,311を薄型にすることができる。
なお、本実施形態においては、液晶層を挟んで対向するガラス基板の双方が偏光機能を有する場合について説明したが、カラー・フィルタ側のガラス基板、あるいは、TFTアレイ基板の一方のみが偏光機能を有する基板を使用するように構成してもよい。また、透明基板部材を封止する封止部材は、必要に応じて適用される。本形態においては、TN・TFTタイプの液晶表示装置を例として説明されているが、本発明は他のタイプの液晶表示装置に適用することが可能である。
本発明の実施の形態における液晶表示モジュールの一構成例を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態における液晶表示モジュールの一構成例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における液晶表示パネルに用いる基板の製造工程の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態における液晶表示パネルに用いる基板の他の構成例を示す断面図である。
符号の説明
42 マスク、44 封止部材、51 偏光層
100 液晶表示モジュール、101 液晶表示パネル、
102 バックライト・ユニット、103 拡散シート、
104 プリズム・シート、105 導光板、
106 反射シート、107 フレーム、
108 冷陰極管、109 ランプ・リフレクタ、
110 ベゼル、111、112 駆動回路
305 偏光層、411、412 透明基板部材

Claims (9)

  1. 液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置であって、
    第1の基板と、
    第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の表示基板との間に封入された液晶層と、備え、
    前記第1の基板は、2つの透明基板部材と、当該2つの透明基板部材の間に配置された偏光層と、を有する液晶表示装置。
  2. 前記第2の基板は、2つの透明基板部材と、当該2つの透明基板部材の間に配置された偏光層とを有する、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記偏光層は、前記2つの透明基板部材の間において密閉状態で配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記2つの透明基板部材の間において、前記偏光層の周囲を封止部材によって封止することによって、前記偏光層は密閉状態において前記2つの透明基板部材の間に配置されている、請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置のための基板であって、
    第1の透明基板部材と、
    第2の透明基板部材と、
    前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間に密閉状態で配置された偏光層と、
    を有する液晶表示装置用基板。
  6. 液晶層に印加する電界を制御することによって画像表示を行う液晶表示装置の製造方法であって、
    (a)第1の透明基板部材に偏光層を形成するステップと、
    (b)前記偏光層が形成された第1の透明基板部材と第2の透明基板とを固着し、第1の基板を形成するステップと、
    (c)前記第1の基板と第2の基板との間に液晶層を封入するステップと、
    を有する液晶表示装置の製造方法。
  7. 前記第2の基板を形成するステップをさらに備え、当該ステップは、
    第3の透明基板部材に偏光層を形成するステップと、
    前記偏光層が形成された前記第3の透明基板部材と第4の透明基板とを固着するステップと、
    を有する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 前記ステップ(b)は、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間において前記偏光層の周囲に封止部材を付着し、前記封止部材を硬化する、請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記ステップ(b)は、前記第1の透明基板部材の上に形成された偏光層の外縁部を除去するステップと、
    前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材との間において、前記偏光層の周囲に封止部材と付着し、前記封止部材を硬化することによって、前記第1の透明基板部材と前記第2の透明基板部材とを固着する、
    請求項6に記載の液晶表示装置の製造方法。
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