JP2005181227A - 計器の駆動装置及び計器の駆動方法 - Google Patents

計器の駆動装置及び計器の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 初期動作あるいは終了動作に斬新さを与え、商品性、デザイン性を向上させることが可能な計器の駆動装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】 計器の駆動装置1は、車両状態を示す各計測データを有するシリアルデータを送信する第一の制御手段(コントロールユニット)4と、前記シリアルデータを受信し状態表示部5c,6c,7cを動作させる第二の制御手段(制御手段)5a,6a,7aを有する複数の計器(第一,第二,第三の計器)5,6,7と、各計器5,6,7の動作順序を設定する設定手段5e,6e,7eと、を備える。第一の制御手段4あるいは第二の制御手段5a,6a,7aの少なくとも一方は、前記車両のキースイッチ(IGNスイッチ)8のオン入力に応じて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って、各計器5,6,7の各状態表示部5c,6c,7cに順次所定の初期動作をさせてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用のコンビネーションメータとは別に設けられる回転計,吸気圧計及び排気温度計等の複数の計器の駆動装置及び計器の駆動方法に関するものである。
従来の計器としては、速度計や回転計(TAメータ),温度計,燃料計がケース体に収納されたコンビネーションメータとは別に、例えば、表示板である文字板上に形成された目盛りや数字等の表示指標を指針によって指示してなる単一のアナログ式表示部をケース内に収納し、車両の単一の車両状態(例えば、走行状態)を監視する計器がある。このような計器は、サーキットレース場等を走行する競技車両等や、スーパーチャージャあるいはターボ付き車両等に搭載されることが多く、このような計器には、エンジンの回転数を監視する回転計やエンジンの過給圧を監視する吸気圧計(ブースト計)、排気ガスの排気温度を監視する排気温度計、エンジンオイルの温度を監視する油温計、エンジンオイルの圧力を監視する油圧計等がある。
前記計器は、既存のコンビネーションメータとは別に、ダッシュボードやインストルメントパネル(インパネ)等に取り付けられることが一般的である。このような計器の駆動装置としては、車両状態を検出するセンサと、前記センサからの検出信号を所定周期によりサンプリングし、このサンプリングデータを演算処理することによって計測データを求める制御手段を備えたコントロールユニットと、前記コントロールユニットから出力される前記計測データに応じた駆動信号によって動作する状態表示部を有する計器と、から構成されるものである。
競技車両やスーパーチャージャあるいはターボ付き車両等では、回転計,吸気圧計,排気温度計,油温計及び油圧計といった複数の計器を取り付けることがことが多く、この場合、取り付ける計器分だけ前記各コントロールユニットを必要とし、前記計器と前記コントロールユニットとの間の配線及び、各コントロールユニットへの電源ラインの引き回し等が必要となり、取付作業が非常に煩雑になったり、配線を行うための電気コードの本数も増えるため、ダッシュボードやインパネ回りにおける美観を損ねてしまうといった問題点も有している。そこで本願出願人は、前述した問題点に着目し、特許文献1に開示される計器の駆動装置を提案している。
特許文献1にて提案される計器の駆動装置は、車両のエンジン回転数や過給圧(吸気圧),排気温度等の車両状態に応じた複数の状態信号を入力可能とする入力ポートを備え、複数の前記状態信号に応じた各計測データを求める単一のコントロールユニットを設け、このコントロールユニットと前記各計器との間を前記コントロールユニットにより生成されるシリアルデータによって通信してなるもので、計器を複数配設する場合であっても取付作業を簡素化し、かつダッシュボードやインパネ回りの美観を損ねることなく、前記各計器を取り付けることが可能となるものである。
また、車両用計器は斬新なデザインが望まれており、車両のイグニッション(IGN)スイッチ(キースイッチ)のオン入力(オン状態)に応じて計器に装着される指針を文字板の目盛りに沿い零点位置から最高目盛り位置まで回動させた後に前記零点位置に戻す初期動作を行わせたり、また指針と文字板とにそれぞれ専用の照明光源を備え、IGNスイッチをオン状態に応じて前記照明光源の点灯タイミングを異ならせることで車両用計器の商品性,デザイン性を向上させるものが知られている(特許文献2及び特許文献3参照)。
特開平10−183523号公報 特開平6−201410号公報 特開平9−42996号公報
しかしながら、従来の初期動作機能を備える計器の駆動装置においては、複数の前記計器をダッシュボード上に配設する場合であっても、IGNスイッチのオン入力に応じて全ての計器が同一の初期動作を行うことから、複数の前記計器を備える計器の駆動装置の初期動作機能としては見栄えが単純であり斬新さに欠けるといった問題点があった。また、IGNスイッチのオフなる入力に応じて全ての計器の動作がその場で直ちに中断され、複数の前記計器を備える計器の駆動装置の終了動作としては見栄えが単純であり斬新さに欠けるといった問題点があった。
本発明は、前述の問題点に鑑み、複数の計器を備える計器の駆動装置及びその駆動方法を更に改善し、初期動作あるいは終了動作に斬新さを与え、商品性、デザイン性を向上させることが可能な計器の駆動装置及び計器の駆動方法を提供することを目的とする。
本発明の計器の駆動装置は、前記課題を解決するため、車両状態を示す複数の状態信号を入力し、この各状態信号に基づいて前記車両状態の各計測データを求め、前記各計測データをシリアルデータに変換して、前記シリアルデータを送信する第一の制御手段と、前記シリアルデータを受信し前記シリアルデータに応じて状態表示部を動作させる第二の制御手段を有する複数の計器と、前記各計器の初期時における動作順序を設定する設定手段と、を備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の初期動作をさせてなることを特徴とする。
また、前記各計器の前記各状態表示部は、表示板と前記表示板上を回動する指針とを備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記初期動作において、前記車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された順序に従って前記各計器の前記各指針を前記各表示板の最大目盛り方向に向けて順次回動させ、前記各指針を前記各表示板の最大目盛り位置あるいは前記各駆動本体の最大振れ角位置まで到達させ、その後前記各指針を前記各表示板の最小目盛り位置あるいは前記各指針の初期位置まで戻してなることを特徴とする。
また、前記各計器の前記各状態表示部は、前記各状態表示部を照明するための照明手段を備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記初期動作において、前記設定手段によって設定された順序に従って前記各照明手段を順次点灯させてなることを特徴とする。
また、本発明の計器の駆動装置は、前記課題を解決するため、車両状態を示す複数の状態信号を入力し、この各状態信号に基づいて前記車両状態の各計測データを求め、前記各計測データをシリアルデータに変換して、前記シリアルデータを送信する第一の制御手段と、前記シリアルデータを受信し前記シリアルデータに応じて状態表示部を動作させる第二の制御手段を有する複数の計器と、前記各計器の終了時における動作順序を設定する設定手段と、を備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記車両のキースイッチのオフなる入力に応じて、前記設定手段によって設定された順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の終了動作をさせてなることを特徴とする。
また、前記各計器の前記各状態表示部は、表示板と前記表示板上を回動する指針とを備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、終了動作において、前記車両のキースイッチのオフなる入力に応じて、前記各指針をそれぞれの指示位置から前記各表示板の最大目盛り方向へ回動させて前記最高目盛り位置あるいは前記各指針の最大振れ角位置に到達させ、その後前記設定手段によって設定された順序に従って前記各指針を前記各表示板の最小目盛り位置あるいは前記各指針の初期位置に戻してなることを特徴とする。
また、前記各計器の前記各状態表示部は、前記各状態表示部を照明するための照明手段を備え、前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記終了動作において、前記設定手段によって設定された順序に従って前記各照明手段を順次消灯させてなることを特徴とする。
また、本発明の計器の駆動方法は、車両状態を示す複数の計測データを有するシリアルデータを受信することによって複数の計器に備えられた各状態表示部を動作させる計器の駆動方法であって、前記各計器の初期時における動作順序を設定する設定手段を設け、車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の初期動作をさせることを特徴とする。
また、本発明の計器の駆動方法は、車両状態を示す複数の計測データを有するシリアルデータを受信することによって複数の計器に備えられた各状態表示部を動作させる計器の駆動方法であって、前記各計器の終了時における動作順序を設定する設定手段を設け、車両のキースイッチのオフ入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の終了動作をさせることを特徴とする。
本発明は、車両用のコンビネーションメータとは別に設けられる回転計,吸気圧計及び排気温度計等の複数の計器の駆動装置及び計器の駆動方法に関するものであり、初期動作あるいは終了動作に斬新さを与え、商品性、デザイン性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1及び図2を用いて計器の駆動装置1の全体構成を説明する。計器の駆動装置1は、図1に示すように、入力手段2と、IGN検出手段3と、コントロールユニット4(第一の制御手段)と、第一,第二,第三の計器5,6,7と、から主に構成されている。
入力手段2は、車両状態を検出するための各種センサからなるもので、本実施形態では、車両エンジンの過給圧(ブースト圧)を検出する半導体式圧力検出素子を備えた圧力センサからなる圧力検出手段2aと、エンジンオイルの温度を検出するサーミスタからなる第一の温度検出手段2bと、エンジンの冷却水の温度を検出するサーミスタからなる第二の温度検出手段2cとからなる。
IGN検出手段3は、車両のIGNスイッチ8のオフ状態からオン状態への移行を検出するもので、IGNスイッチ8のオン状態を検出すると、コントロールユニット4へ検出信号を出力する。なお、IGNスイッチ8のオン状態とは、IGNスイッチ8のオフ状態からアクセサリー電源のオン状態への移行、IGNスイッチ8のオフ状態からエンジンスタートのオン状態への移行、あるいはアクセサリー電源のオン状態からエンジンスタートのオン状態への移行の何れの状態であっても良い。なお、IGNスイッチ8は、一端が車両のバッテリー電源9へ、他端がIGN検出手段3へ接続されている。
コントロールユニット4は、マイクロコンピュータからなり、入力手段2からの前記車両状態を示す各状態信号を入力するA/D変換部と、所定の処理動作プログラムを実行するCPUと、前記処理動作プログラム等が記憶されたROMと、前記CPUにより処理されたデータ等を一時的に記憶するRAMと、パラレルデータをシリアルデータに変換するパラレル・シリアル変換部(P/S変換部)と、各種の設定を不揮発的に記憶するEEPROMやバックアップRAM等からなる記憶部と、前記シリアルデータを所定の周期により送信する送信部とから構成されている。コントロールユニット4は、入力手段2からの前記車両状態を示す前記各状態信号を入力すると、前記各状態信号に応じて所定の演算処理を行い、前記車両状態の各計測データを算出する。また、コントロールユニット4は、通常動作モードにおいては、計器の機種を識別するための機種コード,操作手段3により設定される動作モード指令(通常動作モード)及び前記各計測データであるパラレルデータをシリアルデータに変換し、配線部材10を介して第一,第二,第三の計器5,6,7の後述する制御手段(第二の制御手段)に送信する。また、コントロールユニット4は、IGN検出手段3からのIGNスイッチ8のオンなる検出信号を入力した際に第一,第二,第三の計器5,6,7を所定の初期動作にて動作させるための後で詳述する初期動作機能を有している。また、コントロールユニット4は、IGN検出手段3からのIGNスイッチ8のオフなる検出信号を入力した際に第一,第二,第三の計器5,6,7を所定の終了動作にて動作させるための後で詳述する終了動作機能を有している。
第一,第二,第三の計器5,6,7は、制御手段(第二の制御手段)5a,6a,7aと、駆動ドライバ5b,6b,7bと、アナログ式の状態表示部5c,6c,7cと、状態表示部5c,6c,7cに備えられる照明手段5d,6d,7dと、設定手段5e,6e,7eをそれぞれ単一のケース体内に全て収納してなるワンパッケージ型の計器である。なお、本実施形態では、第一の計器5は水温計であり、第二の計器6は油温計であり、また、第三の計器7は過給圧計である。また、第一,第二,第三の計器5,6,7は、コントロールユニット4からのシリアルデータを転送する多重伝送通信線を含む配線部材10を介してそれぞれ接続されている。したがって、コントロールユニット4からの前記シリアルデータは配線部材10を介して第一の計器5→第二の計器6→第三の計器7の順に伝達される。
制御手段5a,6a,7aは、マイクロコンピュータからなり、コントロールユニット4によって送信される前記シリアルデータを受信し前記シリアルデータに基づいて第一,第二,第三の計器5,6,7を制御するものである。制御手段5a,6a,7aは、コントロールユニット4によって送信される前記シリアルデータを受信する受信部(受信手段)と、前記シリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル・パラレル変換部(S/P変換部)と、所定の処理動作プログラムを実行するCPUと、前記処理動作プログラム等が記憶されたROMと、前記CPUにより処理されたデータ等を一時的に記憶するRAMとから構成されている。制御手段5a,6a,7aは、前記シリアルデータを入力すると自局(制御手段5a,6a,7a)で必要とする各計器5,6,7の種別(水温計,油温計,過給圧計)に応じたシリアルデータを識別し、この種別に応じた前記シリアルデータを前記計測データであるパラレルデータするとともに、このパラレルデータから得られる指示角データからなる制御信号を駆動ドライバ5b,6b,7bを介して状態表示部5c,6c,7cに出力して各計器5,6,7の種別に応じた前記車両状態(水温,油温,過給圧)を表示させる。
駆動ドライバ5b,6b,7bは、制御手段5a,6a,7aからの前記制御信号を状態表示部5c,6c,7cの駆動信号に変換するものである。なお、本発明の実施形態においては、駆動ドライバ5b,6b,7bは、制御手段5a,6a,7aと別体に構成されるものであるが、本発明は、計器に備えられる第二の制御手段として、駆動ドライバを一体に備えるマイクロコンピュータを用いてもよい。
状態表示部5c,6c,7cは、例えばステップ角動作をなすステッピングモータからなる駆動本体(図示しない)を備える周知のアナログ式の表示部であり、図2に示すように、前記各駆動本体から立設する回転軸の先端に装着される各指針5c1,6c1,7c1と、各指針5c1,6c1,7c1の背後に配設される各文字板(表示板)5c2,6c2,7c2に形成される目盛りや数字等の表示指標5c3,6c3,7c3と、を備えるものである。利用者は、各指針5c1,6c1,7c1と表示指標5c3,6c3,7c3との対比判読で前記車両状態の計測量の変化を知ることができる。
照明手段5d,6d,7dは、例えば複数の発光素子(LED)群からなり、状態表示部5c,6c,7cを照明するものである。各照明手段5d,6d,7dから発せられる照明光によって、状態表示部5c,6c,7cの各指針5c1,6c1,7c1の指示部が光輝し、また表示指標5c3,6c3,7c3が透過照明される。
設定手段5e,6e,7eは、例えばディップスイッチやロータリスイッチからなり、所定操作に応じて制御手段5a,6a,7aに所定の設定信号を出力して、初期時及び終了時の第一,第二,第三の計器5,6,7の動作順序、すなわち後述する初期動作及び終了動作を行う際の第一,第二,第三の計器5,6,7の動作順序を設定するためのものである。利用者は、設定手段5e,6e,7eを操作することによって、本実施の形態においては、動作順序を1番目から3番目に任意に設定することができる。
以上の各部によって計器の駆動装置1が構成されている。
次に、図3及び図4を用いて、計器の駆動装置1の初期動作機能において、設定手段5e,6e,7eによって動作順序が第一の計器5が1番目、第二の計器6が2番目、第三の計器7が3番目となるように設定された場合について説明する。なお、図3は、第一,第二,第三の計器5,6,7の各指針5c1,6c1,7c1の回動を示す図である。また、図4は初期動作における第一,第二,第三の計器5,6,7を示す図であるが、配線部材10を省略している。また、第一,第二,第三の計器5,6,7は、それぞれ指示角度が0°から270°であり、各最小目盛り位置が時計目盛り位置の6時の位置となり、また各最高目盛り位置が時計目盛り位置の3時の位置となるように各文字板5c2,6c2,7c2の表示指標5c3,6c3,7c3が形成されている。
コントロールユニット4は、IGN検出手段3を介してIGNスイッチ8のオン(キースイッチのオン入力)を検出すると、通常動作モードにおける前記シリアルデータを、計器の種別を識別するための機種コード,動作モード指令(初期動作モード)及び初期動作なる駆動データで構成されるシリアルデータに変更し、初期動作モードにおける前記シリアルデータを第一,第二,第三の計器5,6,7の制御手段5a,6a,7aに送信する。制御手段5a,6a,7aは、初期動作モードにおける前記シリアルデータを受信すると、設定手段5e,6e,7eからの設定信号によって定められる動作順序に応じて、照明手段5d,6d,7dを点灯させるとともに初期動作なる駆動信号を各状態表示部5c,6c,7cに出力して各指針5c1,6c1,7c1を回動させる。
すなわち、まず、設定手段5eによって動作順序が1番目であると設定された第一の計器5の制御手段5aは、コントロールユニット4からの初期動作モードにおける前記シリアルデータを入力すると、直ちに第一,第二,第三の計器5,6,7の図4(a)の状態から照明手段5dを点灯させるとともに初期動作なる駆動信号を状態表示部5aに出力して指針5c1を文字板5c2の表示指標5c3における最大目盛り方向に向けて回動させる。
次に、設定手段6eによって動作順序が2番目であると設定された第二の計器6の制御手段6aは、コントロールユニット4からの初期動作モードにおける前記シリアルデータを入力してから、すなわち第一の計器5の指針5c1が動作を開始してから所定時間t1経過後に、第二の計器6の照明手段6dを点灯させるとともに、第二の計器6の状態表示部6cに初期動作なる駆動信号を出力して指針6c1を文字板6c2の表示指標6c3における最大目盛り方向に向けて回動を開始させる。なお、所定時間t1は設定手段6eによって設定される動作順序(2番目)に応じたものである。
次に、設定手段7eによって動作順序が3番目であると設定された第三の計器7の制御手段7aは、コントロールユニット4からの初期動作モードにおける前記シリアルデータを入力してから、すなわち第一の計器5の指針5c1が動作を開始してから所定時間t2経過後に、第三の計器7の照明手段7dを点灯させるとともに、第三の計器7の状態表示部7cに初期動作なる駆動信号を出力して指針7c1を文字板7c2の表示指標7c3における最大目盛り方向に向けて回動させる(図4(b)参照)。なお所定時間t2は設定手段7eによって設定される動作順序(3番目)に応じたものであり、所定時間t2は所定時間t1よりも長く設定される。(t1<t2)
制御手段5a,6a,7aは、それぞれ第一,第二,第三の計器5,6,7の各指針5c1,6c1,7c1を順次動作させた後、各文字板5c2,6c2,7c2の表示指標5c3,6c3,7c3における最大目盛り位置(指示角度270°)に各指針5c1,6c1,7c1の到達時期が略同期するように第一,第二,第三の計器5,6,7を制御する(図4(c)参照)。なお、ここで言う略同期とは、見かけ上各指針5c1,6c1,7c1が所定位置に同時に到達する状態のことである。
次に、制御手段5a,6a,7aは、各文字板5c2,6c2,7c2の前記最大目盛り位置に各指針5c1,6c1,7c1を到着させてから所定時間t3経過後に、それぞれ各指針5c1,6c1,7c1を各表示指標5c3,6c3,7c3の最小目盛り方向に回動させる(図4(d)参照)。
そして、制御手段5a,6a,7aは、第一,第二,第三の計器5,6,7の各指針5c1,6c1,7c1をそれぞれ動作させた後、各表示指標5c3,6c3,7c3の最小目盛り位置(指示角度0°)に各指針5c1,6c1,7c1が略同時に到達するように各状態表示部5c,6c,7cを制御するとともに(図4(a)参照)、各指針5c1,6c1,7c1の前記最小目盛り位置への到達を待って各照明手段5c,6c,7cをそれぞれ消灯する制御を実行する。
コントロールユニット4は、各照明手段5c,6c,7cの消灯処理の実行後から所定時間t4経過後に、コントロールユニット4から送信される前記通常動作モードにおける前記シリアルデータを受信して、前記車両状態を第一,第二,第三の計器5,6,7によって表示すべく各状態表示部,6a,7aを制御するとともに、各照明手段5d,6d,7dを全点灯させる。
なお、前述の初期動作機能は、各指針5c1,6c1,7c1を最大目盛り方向及び最小目盛り方向への動き出しのタイミングに差を持たせた状態にて回動させるものであってもよい。また、前記初期動作において、各指針5c1,6c1,7c1の回動タイミングとは異なるタイミングに合わせて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って各照明手段5d、6d、7dを順次点灯させてなるものであってもよい。
かかる計器の駆動装置1及び計器の駆動方法は、各計器5,6,7の動作順序を設定する設定手段5e,6e,7eを備え、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aによって、IGNスイッチ8のオン入力に応じて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って、各計器5,6,7の各状態表示部5c,6c,7cに順次所定の初期動作をさせるものである。また、設定手段5e,6e,7eは、各計器5,6,7に配設されるスイッチからなるものである。また、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aは、前記初期動作において、IGNスイッチ8のオン入力に応じて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って各計器5,6,7の各指針5c1,6c1,7c1を各文字板5c2,6c2,7c2の最大目盛り方向に向けて順次回動させ、各指針5c1,6c1,7c1を各文字板5c2,6c2,7c2の最大目盛り位置まで到達させ、その後各指針5c1,6c1,7c1を各文字板5c2,6c2,7c2の最小目盛り位置あるいは各指針5c1,6c1,7c1の初期位置まで戻してなるものである。また、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aは、前記初期動作において、各指針5c1,6c1,7c1の回動開始タイミングに合わせて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って各照明手段5d、6d、7dを順次点灯させてなるものである。
従って、ダッシュボードやインパネ等に取り付けられる複数の計器5,6,7をシリアルデータ通信によって駆動させる計器の駆動装置において、IGNスイッチ8のオン入力時に各計器5,6,7に順次所定の初期動作をさせることで各計器5,6,7の独立性を表現し、計器の初期動作において従来には無い斬新さを与えることができ、計器の駆動装置としての商品性,デザイン性を向上させることが可能となる。また、設定手段5e,6e,7eによって利用者が初期動作の動作順序を任意に設定できることにより、各計器5,6,7の配設位置や利用者の好みに応じた作動順序にて各計器5,6,7を初期動作させることができるため、計器の商品性を向上させることが可能となる。
なお、前述した初期動作機能では、各指針5c1,6c1,7c1の到達位置を各文字板5c2,6c2,7c2の最高目盛り位置及び最小目盛り位置としたが、本発明にあっては、各指針5c1,6c1,7c1の最大振れ角位置及び初期動作位置を到達位置としても良い。
次に、図5及び図6を用いて、計器の駆動装置1の終了動作機能において、設定手段5e,6e,7eによって開始順序が第一の計器5が1番目、第二の計器6が2番目、第三の計器7が3番目となるように設定された場合について説明する。なお、図5は、第一,第二,第三の計器5,6,7の各指針5c1,6c1,7c1の回動を示す図である。また、図6は終了動作時における第一,第二,第三の計器5,6,7を示す図であるが、配線部材10を省略している。
コントロールユニット4は、IGN検出手段3を介してIGNスイッチ8のオフ(キースイッチのオフ入力)を検出すると、通常動作モードにおける前記シリアルデータを、計器の種別を識別するための機種コード,動作モード指令(終了動作モード)及び終了動作なる駆動データで構成されるシリアルデータに変更し、終了動作モードにおける前記シリアルデータを第一,第二,第三の計器5,6,7の制御手段5a,6a,7aに送信する。制御手段5a,6a,7aは、コントロールユニット4から終了動作モードにおける前記シリアルデータを受信すると、設定手段5e,6e,7eからの設定信号によって定められる動作順序に応じて、終了動作なる駆動信号を各状態表示部5c,6c,7cに出力して各指針5c1,6c1,7c1を回動させるとともに照明手段5d,6d,7dを消灯させる。
すなわち、まず、制御手段5a,6a,7aは、コントロールユニット4から終了動作モードにおける前記シリアルデータを受信すると、第一,第二,第三の計器5,6,7におけるそれぞれの指示位置から各文字板5c2,6c2,7c2の最高目盛り位置に向けて各指針5c1,6c1,7c1を回動させる(図6(a)参照)。なお、この場合の各計器5,6,7の各照明手段5d,6d,7dは点灯している。
次に、設定手段5eによって動作順序が1番目であると設定された第一の計器5の制御手段5aは、各計器本体3,4,5の各文字板5c2,6c2,7c2における最高目盛り位置への各指針5c1,6c1,7c1の到達、即ち図5において、第三の計器7の指針7c1の最高目盛り位置への到達を待つとともに(図6(b)参照)、第三の計器7の指針7c1の到達から所定時間t5経過後に、状態表示部5cにおける文字板5c2の最高目盛り位置から最小目盛り方向へ向けての指針5c1を回動させる。
次に、設定手段6eによって動作順序が二番目であると設定された第二の計器6の制御手段6aは、第三の計器7の指針7c1の最高目盛り位置への到達から所定時間t6経過後に、状態表示部6cにおける文字板6c2の最高目盛り位置から最小目盛り方向へ向けての指針6c1を回動させる。
次に、設定手段7eによって動作順序が三番目であると設定された第三の計器7の制御手段7aは、第三の計器7の指針7c1の最高目盛り位置への到達から所定時間t7経過後に、状態表示部7cにおける文字板7c2の最高目盛り位置から最小目盛り方向へ向けての指針7c1を回動させる(図6(c)参照)。なお、所定時間t5,t6,t7は設定手段5e,6e,7eによって設定される動作順序に応じたものであり、各所定時間t5,t6,t7は、t5<t6<t7となるように設定される。
また、制御手段5a,6a,7aは、各指針5c1,6c1,7c1の各表示指標5c3,6c3,7c3の前記最小目盛り位置への到達時期を略同期させる(図6(d)参照)。なお、ここで言う略同期とは、各指針5c1,6c1,7c1の到達時期が見かけ上同一であることをいう。
また、制御手段5a,6a,7aは、各計器本体3,4,5の各指針5c1,6c1,7c1の最小目盛り位置への到達から所定時間t8,t9,t10の経過後に各照明手段5d,6d,7dを順次消灯し、各計器5,6,7の終了動作を終了する。なお、所定時間t8,t9,t10は設定手段5e,6e,7eによって設定される動作順序に応じたものであり、各所定時間t8,t9,t10は、t8<t9<t10となるように設定される。
かかる計器の駆動装置1及び計器の駆動方法は、各計器5,6,7の終了動作の動作順序を設定する設定手段5e,6e,7eを備え、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aによって、IGNスイッチ8のオフなる入力に応じて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って、各計器5,6,7の各状態表示部5c,6c,7cに順次所定の終了動作をさせてなるものである。また、設定手段5e,6e,7eは、各計器5,6,7に配設されるスイッチからなるものである。また、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aは、終了動作において、IGNスイッチ8のオフなる入力に応じて、各指針5c1,6c1,7c1をそれぞれの指示位置から各文字板5c2,6c2,7c2の最大目盛り方向へ回動させて前記最高目盛り位置に到達させ、その後設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って各指針5c1,6c1,7c1を各文字板5c2,6c2,7c2の前記最小目盛り位置に戻してなるものである。また、コントロールユニット4及び制御手段5a,6a,7aは、前記終了動作において、所定のタイミングに合わせて、設定手段5e,6e,7eによって設定された順序に従って各照明手段5d,6d,7dを順次消灯させてなるものである。
従って、ダッシュボードやインパネ等に取り付けられる複数の計器5,6,7をシリアルデータ通信によって駆動させる計器の駆動装置において、IGNスイッチ8のオフ入力時に各計器5,6,7に順次所定の終了動作をさせることで各計器5,6,7の独立性を表現し、計器の終了動作において従来には無い斬新さを与えることができ、計器の駆動装置としての商品性,デザイン性を向上させることが可能となる。また、設定手段5e,6e,7eによって利用者が前記終了動作の動作順序を任意に設定できることにより、各計器5,6,7の配設位置や利用者の好みに応じた終了動作にて各計器5,6,7を動作させることができるため、計器の商品性を向上させることが可能となる。
なお、前述した終了動作機能では、各指針5c1,6c1,7c1の到達位置を各文字板5c2,6c2,7c2の最高目盛り位置及び最小目盛り位置としたが、本発明にあっては、各指針5c1,6c1,7c1の最大振れ角位置及び初期動作位置を到達位置としても良い。また、各照明手段5d,6d,7dを消灯させるタイミングは、本発明の実施の形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態においては、各計器5,6,7にそれぞれ設定手段5e,6e,7eを備えるものであったが、本発明の請求項1,請求項3〜請求項5及び請求項7〜請求項10においては、本発明の実施の形態に限定されず、設定手段は各計器と別体に設けられるものであってもよい。
また、本発明の実施の形態においては、設定手段5e,6e,7eによって前記初期動作及び前記終了動作の動作順序を同一の順序に設定するものであったが、本発明においては、設定手段によって、初期動作における動作順序と終了動作における動作順序とがそれぞれ異なるように設定可能な構成としてもよい。
本発明の実施形態の計器の駆動装置の回路構成を示すブロック図。 同上計器の駆動装置における計器を示す図。 同上計器の駆動装置における初期動作を示す図。 同上計器の駆動装置における初期動作を示す図。 同上計器の駆動装置における終了動作を示す図。 同上計器の駆動装置における終了動作を示す図。
符号の説明
1 計器の駆動装置
2 入力手段
3 IGN検出手段
4 コントロールユニット(第一の制御手段)
5 第一の計器
5a 制御手段(第二の制御手段)
5c 状態表示部
5c1 指針
5c2 文字板(表示板)
5c3 表示指標
5d 照明手段
5e 設定手段
6 第二の計器
6a 制御手段(第二の制御手段)
6c 状態表示部
6c1 指針
6c2 文字板(表示板)
6c3 表示指標
6d 照明手段
6e 設定手段
7 第三の計器
7a 制御手段(第二の制御手段)
7c 状態表示部
7c1 指針
7c2 文字板(表示板)
7c3 表示指標
7d 照明手段
7e 設定手段

Claims (8)

  1. 車両状態を示す複数の状態信号を入力し、この各状態信号に基づいて前記車両状態の各計測データを求め、前記各計測データをシリアルデータに変換して、前記シリアルデータを送信する第一の制御手段と、前記シリアルデータを受信し前記シリアルデータに応じて状態表示部を動作させる第二の制御手段を有する複数の計器と、前記各計器の初期時における動作順序を設定する設定手段と、を備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の初期動作をさせてなることを特徴とする計器の駆動装置。
  2. 前記各計器の前記各状態表示部は、表示板と前記表示板上を回動する指針とを備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記初期動作において、前記車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各指針を前記各表示板の最大目盛り方向に向けて順次回動させ、前記各指針を前記各表示板の最大目盛り位置あるいは前記各駆動本体の最大振れ角位置まで到達させ、その後前記各指針を前記各表示板の最小目盛り位置あるいは前記各指針の初期位置まで戻してなることを特徴とする請求項1に記載の計器の駆動装置。
  3. 前記各計器の前記各状態表示部は、前記各状態表示部を照明するための照明手段を備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記初期動作において、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各照明手段を順次点灯させてなることを特徴とする請求項1に記載の計器の駆動装置。
  4. 車両状態を示す複数の状態信号を入力し、この各状態信号に基づいて前記車両状態の各計測データを求め、前記各計測データをシリアルデータに変換して、前記シリアルデータを送信する第一の制御手段と、前記シリアルデータを受信し前記シリアルデータに応じて状態表示部を動作させる第二の制御手段を有する複数の計器と、前記各計器の終了時における動作順序を設定する設定手段と、を備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記車両のキースイッチのオフなる入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の終了動作をさせてなることを特徴とする計器の駆動装置。
  5. 前記各計器の前記各状態表示部は、表示板と前記表示板上を回動する指針とを備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、終了動作において、前記車両のキースイッチのオフなる入力に応じて、前記各指針をそれぞれの指示位置から前記各表示板の最大目盛り方向へ回動させて前記最高目盛り位置あるいは前記各指針の最大振れ角位置に到達させ、その後前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各指針を前記各表示板の最小目盛り位置あるいは前記各指針の初期位置に戻してなることを特徴とする請求項4に記載の計器の駆動装置。
  6. 前記各計器の前記各状態表示部は、前記各状態表示部を照明するための照明手段を備え、
    前記第一,第二の制御手段の少なくとも一方は、前記終了動作において、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各照明手段を順次消灯させてなることを特徴とする請求項4に記載の計器の駆動装置。
  7. 車両状態を示す複数の計測データを有するシリアルデータを受信することによって複数の計器に備えられた各状態表示部を動作させる計器の駆動方法であって、
    前記各計器の初期時における動作順序を設定する設定手段を設け、車両のキースイッチのオン入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の初期動作をさせることを特徴とする計器の駆動方法。
  8. 車両状態を示す複数の計測データを有するシリアルデータを受信することによって複数の計器に備えられた各状態表示部を動作させる計器の駆動方法であって、
    前記各計器の終了時における動作順序を設定する設定手段を設け、車両のキースイッチのオフ入力に応じて、前記設定手段によって設定された動作順序に従って前記各計器の前記各状態表示部に順次所定の終了動作をさせることを特徴とする計器の駆動方法。
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