JP2005179591A - 粘着部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】相互に平行関係にない複数の部材を容易に結合することができる粘着部材を提供する。
【解決手段】球体、立方体、直方体、角柱体、円柱体、変形柱体のいずれかからなる発泡体、軟質性部材よりなる芯体の複数の表面に、感圧性接着剤層を形成した接着部材。芯体1aに、その表面のうち相互に平行関係にない複数の表面a1,b1,c1上に、感圧性接着剤層1bを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粘着部材に関し、特に相互に平行関係にない複数の部材を結合するための粘着部材に関する。
一般に2つの部材を結合するため粘着部材としては、両面テープが周知である(たとえば、特許文献1,2)。
しかし、前記両面テープでは、平行関係にある2つの部材は、容易に結合できるが、平行関係にない2つの部材を結合することは困難である。
たとえば、2つのシート状物を直角に結合する場合、あるいは、3つのシート状物を相互に直角に結合する場合などは、前記両面シートでは、不可能である。
特開2002−332460号公報 特開2002−317156号公報
本発明は、前記従来の現状に鑑み、相互に平行関係にない複数の部材を容易に結合することができる粘着部材、たとえば立体構成のクラフトを構成する際の結合剤としても用いることのできる粘着部材を提供することを目的とする。
本発明によると、前記課題は、次のようにして解決される。
(1) 芯体に、その表面のうち相互に平行関係にない複数の表面上に、感圧性接着剤層を形成した粘着部材とする。
(2) 前記(1)項において、前記芯体を、発泡体または軟質性部材より形成する。
(3) 前記(1)項または(2)項において、前記芯体を、球体、立方体、直方体、角柱体、円柱体、変形柱体のいずれかとする。
(4) 上記(1)項〜(3)項のいずれかにおいて、前記芯体の中に、磁石を内蔵させる。
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
a) 前記(1)項に記載の発明によれば、芯体が3次元からなるとともに、相互に平行関係にない複数の表面上に感圧性接着剤層が形成されているため、相互に平行関係にない複数の部材を容易に結合することができる。そのため、たとえば、立体構成のクラフトを構成する際の結合剤等として好適に用いることができる。
b) 前記(2)項に記載の発明によれば、
(i) 芯体を発泡体により形成した場合は、軽量化が図られるとともに、感圧性接着層がアンカー効果により、芯体と高度な密着性を有し、感圧性接着層の剥離などを有効に防止することができる。また、後記するように、必要に応じて、複数の粘着部材を、たとえば串状物をもって串刺状にして連結し、長尺な粘着部材として用いることもできる。
(ii) 芯体を軟質性部材により形成した場合は、通常、軟質性部材は、粘着付与剤が比較的に浸透し易いことから、感圧性接着層との間に、前記したアンカー効果が奏せられるとともに、結合する部材の被接着面が凹凸状または非平面状である場合においても、その被接着面の形状に追従し易く、安定した結合強度を得ることができる。
さらに、粘着部材の形状がたとえば球体であり、被接着面が平面である場合においても、接着形態を点接着から面接着にすることができるため、安定した結合強度が得られる。
c) 前記(3)項に記載の発明によれば、結合する部材の形状、および結合形態に応じて、最も適した形状の粘着部材を選択することができる。
d) 前記(4)項に記載の発明によれば、結合する部材が金属製である場合、粘着作用以外に、磁気作用が加わり、より大きい強度で結合することができる。
また、複数の粘着部材を粘着作用とともに磁気作用によって相互に結合し、寸法の大きい粘着部材として使用することができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて、詳細に説明する。
図1は、本発明の各種形状の粘着部材を示す斜視図である。なお、図1(a)(b)は、一部破断して示す。
本発明の粘着部材は、3次元からなる芯体に、その表面のうち相互に平行関係にない複数の表面上に、感圧性接着剤層を形成して構成されている。
図1(a)に示す粘着部材(1)は、立方体の形状を有し、一部破断して示すように、3次元からなる芯体(1a)の表面に感圧性接着剤層(1b)が形成されている。
具体的には、芯体(1a)は、立方体状の発泡体から形成されている。3次元としての各軸線方向の大きさは、立方体であるため同一であり、その一辺の好ましい大きさは、用途によっても異なるが、通常は1〜100mm程度である。
発泡体としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ゴム系などの各種発泡体が適宜使用される。
芯体(1a)の全表面に感圧性接着剤層(1b)が形成されている。
そのため、相互に平行関係にない符号a1,b1,c1で示す各面にも感圧性接着剤層(1b)が形成されている。感圧性接着剤層(1b)は、ウレタン系、アクリル系、シリコン系、ゴム系など従来公知のものから、用途に応じて適宜選択される。
感圧性接着剤層(1b)の層圧は、通常、5〜200μm程度が、安定した接着強度を得るうえで好ましい。
図1(b)に示す粘着部材(2)は、球体の形状を有し、軟質性部材、特にエラストマーなどの軟質弾性部材からなる球体の芯体(2a)の全表面に感圧性接着剤層(2b)が、形成されている。
そのため、相互に平行関係にない符号a2,b2,c2で示す各面にも感圧性接着剤層(2b)が形成されている。
図1(c)に示す粘着部材(3)は、円柱体の形状を有し、軟質性部材からなる円柱体の芯体の全表面に感圧性接着剤層が形成されている。
そのため、相互に平行関係にない符号a3,b3,c3で示す各面にも感圧性接着剤層が形成されている。
図1(d)に示す粘着部材(3)は、変形柱体の形状を有し、発泡体からなる変形柱体の芯体の全表面に感圧性接着剤層が形成されている。
そのため、相互に平行関係にないa4,b4,c4,d,e,fの各面にも感圧性接着剤層が形成されている。
前記変形柱体の断面は、五角形を有し、各頂角は、それぞれ60,90,120,150,120度となっている。
図2は、図1(a)に示した立方体の粘着部材(1)を用いて、3枚のシート状部材(5)(6)(7)を相互に直角状に結合する態様を示した概念図である。粘着部材(1)の相互に平行関係にない符号a1,b1,c1で示す各面を、3枚の各シート状部材(5)(6)(7)の角端部周面に接着させることにより、容易に前記3枚のシート状部材(5)(6)(7)を相互に直角状に結合することができる。
図3は、図1(b)に示した球体の粘着部材(2)を用いて、台(8)上にほぼ45度の角度にシート状物(9)を結合する態様を示した概念図である。
粘着部材(2)の相互に平行関係にない符号a2,c2で示す各面を、それぞれ前記台(8)とシート状物(9)に接着することにより、台(8)上にほぼ45度にシート状物(9)を容易に結合することができる。
球体の粘着部材(2)は、軟質性部材により形成されているため、粘着部材(2)の当接面が変形して、粘着部材(2)と台(8)およびシート状物(9)との接着面は、点接着でなく面接着となっている。
図4は、図1(c)に示した円柱体の粘着部材(3)を用いて、平面状のシート状部材(10)と、角部が湾曲状に曲げられている部材(11)とを結合する態様を示した概念図である。
粘着部材(3)の相互に平行関係にない符号a3,b3,c3で示す各面を、シート状部(10)と角部が湾曲状に折り曲げられている部材(11)に接着することにより、両部材(10)(11)を容易に結合することができる。
図5は、図1(d)に示した変形柱体の粘着部材(4)を用いて、2枚のシート状部材(12)(13)を120度の角度に結合するとともに、これらを他のシート状部材(14)に直角に結合する態様を示した概念図である。
変形柱体の粘着部材(4)において、120度の頂角を形成する2面であって、相互に平行関係にない符号d,eで示す各面を、それぞれシート状部材(12)(13)に接着するとともに、符号a4で示す面を他のシート状部材(14)に接着することにより、3枚のシート状部材(12)(13)(14)を前記目的のとおりに容易に結合することができる。
図6は、2枚のシート状部材(15)(16)を、図1(a)に示したと同様な立方体状の粘着部材(5)を用いて、強固に結合する態様を示した概念図である。
前記立方体状の粘着部材(5)は、芯体の内部に磁石が内蔵されている。
4個の粘着部材(5)は、表面の感圧性接着剤層によって、相互に接着されるとともに、前記磁石の磁気作用によって、より一層、強固に一体的に結合されて、1つの角柱体の粘着部材となっている。
そのため、粘着部材の取扱いが容易であるとともに、各シート状部材(15)(16)との接着面積を大きくすることができ、より強固な安定した結合が得られる。
なお、複数の粘着部材を結合して、一体として取扱う他の方法として、串状物をもって前記複数の粘着部材を串刺状にして連結して用いることもできる。
図7は、たとえば地震時の対策として、電気製品(17)等を台(18)上に固定して安全を図る場合に、本発明の粘着部材を用いる態様を示す概念図である。
電気製品(17)の脚部(19)を、図1(a)と(d)で示した粘着部材(1)(4)を用いて、台(18)上に固定してある。
まず、粘着部材(1)を用いて、符号b1,c1で示す各面を、それぞれ脚部(19)の内側面と、台(18)に接着するとともに、粘着部材(4)を用いて、符号b4,c4で示す各面を、それぞれ脚部(19)の外側面と、台(18)に接着することにより、電気製品(17)を、容易に台(18)上に安定的に結合することができる。
本発明の粘着部材の各種形状を示す斜視図である。但し、図1(a),(b)は、一部破断して示す。 図1(a)に示した粘着部材を用いて、3枚のシート状部材を相互に直角状に結合する態様を示した概念図である。 図1(b)に示した粘着部材を用いて、台上にほぼ45度の角度にシート状物を結合する態様を示した概念図である。 図1(c)に示した粘着部材を用いて、平面状のシート状部材と、角部が湾曲状に曲げられている部材とを結合する態様を示した概念図である。 図1(d)に示した粘着部材を用いて、2枚のシート状部材を120度の角度に結合するとともに、これらを他のシート状部材に直角に結合する態様を示した概念図である。 複数の粘着部材を一体化して、2枚のシート状部材を、より強固に結合する態様を示した概念図である。 本発明の粘着部材を用いて、電気製品等を台上に固定する態様を示す概念図である。
符号の説明
(1)〜(4)粘着部材
(5)〜(7)シート状部材
(8)台
(9)(10)シート状部材
(11)角部が湾曲状に曲げられている部材
(12)〜(16)シート状部材
(17)電気製品
(18)台
(19)脚部

Claims (4)

  1. 芯体に、その表面のうち相互に平行関係にない複数の表面上に、感圧性接着剤層を形成したことを特徴とする粘着部材。
  2. 前記芯体を、発泡体または軟質性部材より形成したことを特徴とする請求項1記載の粘着部材。
  3. 前記芯体を、球体、立方体、直方体、角柱体、円柱体、変形柱体のいずれかとしたことを特徴とする請求項1または2記載の粘着部材。
  4. 前記芯体の中に、磁石を内蔵させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粘着部材。
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