JP2005179270A - ピラン化合物の製造法 - Google Patents

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由晴 安宅
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Abstract

【課題】 ヒドロキシピラン化合物から、設備の腐食等の問題がなく、高収率でピラン化合物を製造する方法の提供。
【解決手段】 ヒドロキシピラン化合物(I)を、酸の存在下、脱水反応させる、ピラン化合物(II)の製造法。
【化1】
Figure 2005179270

【化2】
Figure 2005179270

(式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基、アルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基等を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、香料あるいは医薬、農薬等の合成中間体として有用なピラン化合物の効率的な製造法に関する。
ピラン化合物は香料の重要な工業原料である。例えば、2−フェニルジヒドロピランはピラン環の還元的開環により香料として特に重要な5−フェニル−3−メチルペンタノールへ転化できる(特許文献1)。また、2−フェニル−4−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン、2−フェニル−4,6−ジメチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン及び2−ブチル−4,6−ジメチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン等のジヒドロピランは、それ自身香料として有用である(特許文献2及び非特許文献1)。
ジヒドロピランの製造法として、特許文献3及び4には、4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピランを、硫酸塩の存在下に脱水反応させる4−メチレンテトラヒドロピランを製造する方法が開示されている。しかしながら、硫酸塩を用いると設備の腐食等の問題があり、また、2−フェニルヒドロキシテトラヒドロピランのようなピラン環の2位に置換基を有する化合物の脱水反応においては、必ずしも高収率でジヒドロピランを得ることができない。
スイス特許第655932号明細書 米国特許第3681263号明細書 特開平7−126261号公報 特開平8−127577号公報 Arm. Khm. Zh.(1976),29 (3),276−277ページ
本発明の課題は、ヒドロキシピラン化合物から、設備の腐食等の問題がなく、高収率でピラン化合物を製造する方法を提供することにある。
本発明は、一般式(I)
Figure 2005179270
(式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基、アルキル基で置換されていてもよい総炭素数3〜12のシクロアルキル基、あるいはアルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基を示す。)
で表されるヒドロキシピラン化合物(以下ヒドロキシピラン化合物(I)という)を、酸の存在下、脱水反応させる、一般式(II)
Figure 2005179270
(式中、Rは前記の意味を示し、点線を含む3個の結合は単結合又は二重結合を示し、そのうち1つは二重結合である。)
で表されるピラン化合物の製造法を提供する。
本発明の方法により、ヒドロキシピラン化合物から、設備の腐食等の問題がなく、高収率でピラン化合物を製造することができる。
本発明に用いられるヒドロキシピラン化合物(I)において、Rは炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基、アルキル基で置換されていてもよい総炭素数3〜12のシクロアルキル基、あるいはアルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基を示すが、好ましくは炭素数3〜12のアルキル基、又はアルキル基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基であり、特にアルキル基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基が好ましく、フェニル基、o−,m−,p−トリル基が最も好ましい。
ヒドロキシピラン化合物(I)は、例えば、一般式(III)
R−CHO (III)
(式中、Rは前記の意味を示す。)
で表されるアルデヒド(以下アルデヒド(III)という)とイソプレノールとを反応させて、ヒドロキシピラン化合物(I)とピラン化合物(II)の混合物として得られる。本発明においては、この混合物をそのまま脱水反応の原料として使用することができる。
本発明に用いられる酸としては、リン酸系化合物、スルホン酸系化合物、ホスホン酸系化合物があり、リン酸や、硫酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸系化合物が好ましく、リン酸が特に好ましい。酸の使用量は、ヒドロキシピラン化合物(I)に対して、0.01〜5重量%が好ましく、0.1〜2重量%が更に好ましい。
本発明において脱水反応は、反応系中に、ヒドロキシピラン化合物(I)を断続的または連続的に供給しながら行うことが好ましい。また、ピラン化合物(I)の分解抑制の観点から、反応系中に生成するピラン化合物(I)を留出させながら反応を行うのが好ましい。反応条件は特に限定されないが、0.1〜10kPaの減圧下で蒸留を行うのが好ましい。また、反応温度は、80〜200℃が好ましく、100〜180℃が更に好ましい。
参考例
下記式(IV)で表されるジヒドロフェニルピラン(以下ジヒドロフェニルピラン(IV)という)、下記式(V)で表されるヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(以下ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)という)混合液の製造。
Figure 2005179270
1Lの四つ口フラスコに、ベンズアルデヒド458.5g(4.32mol)、メタンスルホン酸2.08g(21.6mmol)を仕込み、80℃まで昇温を行った。昇温後、イソプレノール409.3g(4.75mol)を3時間かけて滴下し、更に5時間熟成を行った。次いで48%NaOHで中和し水洗した後、混合液のガスクロマトグラフィー分析を行った結果、ジヒドロフェニルピラン(IV)233.2g(1.34mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)439.7g(2.29mol)が存在していた。
実施例1
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)39.3g(0.23mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)73.1g(0.38mol)を含む混合液146.2gを使用した。
100mlの四つ口フラスコに上記原料40.2gと85%リン酸0.47g(4.1mmol)を仕込み、0.67kPaの減圧下で135℃まで昇温を行った。生成物の留出に伴って、残りの上記原料106.0gを供給した。8.1時間の反応を行いジヒドロフェニルピラン(IV)89.0g(0.51mol、収率84.3%)を得た。
実施例2
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)61.2g(0.35mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)60.5g(0.31mol)を含む混合液144.2gを使用した。
100mlの四つ口フラスコに上記原料40.1gと85%リン酸0.24g(2.1mmol)を仕込み、1.33kPaの減圧下で140℃まで昇温を行った。生成物の留出に伴って、残りの上記原料104.1gを供給した。6.2時間の反応を行いジヒドロフェニルピラン(IV)100.9g(0.58mol、収率87.0%)を得た。
実施例3
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)75.3g(0.43mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)140.0g(0.73mol)を含む混合液280.0gを使用した。
300mlの四つ口フラスコに上記原料280.0gと85%リン酸1.68g(14.6mmol)を仕込み、0.67kPaの減圧下で135〜146℃の温度で生成物を留出させながら脱水反応を7.5時間行いジヒドロフェニルピラン(IV)142.4g(0.82mol、収率70.4%)を得た。
実施例4
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)69.7g(0.40mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)126.0g(0.65mol)を含む混合液254.9gを使用した。
300mlの四つ口フラスコに上記原料254.9gとメタンスルホン酸0.63g(6.5mmol)を仕込み、0.40kPaの減圧下で106〜159℃の温度で生成物を留出させながら脱水反応を4.6時間行いジヒドロフェニルピラン(IV)95.7g(0.55mol、収率52.0%)を得た。
実施例5
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)43.0g(0.25mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)43.4g(0.23mol)を含む混合液117.0gを使用した。
200mlの四つ口フラスコに上記原料117.0gとパラトルエンスルホン酸0.13g(0.7mmol)を仕込み、0.67kPaの減圧下で110〜176℃の温度で生成物を留出させながら脱水反応を5.5時間行いジヒドロフェニルピラン(IV)57.4g(0.33mol、収率69.7%)を得た。
比較例1
脱水反応原料として、参考例と同様にして製造したジヒドロフェニルピラン(IV)25.5g(0.15mol)、ヒドロキシフェニルテトラヒドロピラン(V)45.8g(0.24mol)を含む混合液91.6gを使用した。
100mlの四つ口フラスコに上記原料40.1gと硫酸ナトリウム0.81g(5.7mmol)を仕込み、0.67kPaの減圧下で135℃まで昇温を行った。生成物の留出に伴って、残りの上記原料51.1gを供給した。5.2時間の反応を行いジヒドロフェニルピラン(IV)24.6g(0.14mol、収率34.3%)を得た。

Claims (4)

  1. 一般式(I)
    Figure 2005179270
    (式中、Rは炭素数1〜12のアルキル基又はアルケニル基、アルキル基で置換されていてもよい総炭素数3〜12のシクロアルキル基、あるいはアルキル基又はアルコキシ基で置換されていてもよい総炭素数6〜12のアリール基を示す。)
    で表されるヒドロキシピラン化合物(以下ヒドロキシピラン化合物(I)という)を、酸の存在下、脱水反応させる、一般式(II)
    Figure 2005179270
    (式中、Rは前記の意味を示し、点線を含む3個の結合は単結合又は二重結合を示し、そのうち1つは二重結合である。)
    で表されるピラン化合物の製造法。
  2. 酸が、リン酸又はスルホン酸系化合物である請求項1記載の製造法。
  3. 反応系中に、ヒドロキシピラン化合物(I)を断続的または連続的に供給しながら脱水反応を行う、請求項1又は2記載の製造法。
  4. 反応を無溶媒で行う、請求項1〜3いずれかに記載の製造法。
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JP2015028035A (ja) * 2008-04-22 2015-02-12 ヴェ・マン・フィス 新規のピラン誘導体、その調製、及び香料製造におけるその使用

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