JP2005178231A - 木材補修方法及び木材補修器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 木材補修器10は、木材Wに生じた欠損部であるひび割れCに接着剤Sを注入する役割を果たし、内部に接着剤Sが充填されるシリンダ2と、このシリンダ2に連通するようにシリンダ2の先端に取り付けられた注入針3と、シリンダ2の内部の接着剤Sを注入針3に押し出すプランジャ4と、このプランジャ4をシリンダ2の先端側へ付勢する付勢手段5と、ひび割れC周辺の木材Wの表面に当接する台座6とから構成されている。
【選択図】 図1
Description
ここで、従来から提案されている間隙に接着剤を注入する技術について説明すると、接着不良を起こして間隙を生じた木材からなる床下地材と表面材との重ね面に、接着剤圧送手段が有する注入針を、表面材の厚み方向に予め貫通させておいた注入孔から挿入して、間隙に接着剤を注入する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、接着剤を注入するための注入孔を設ける場合、その注入孔を設ける作業が必要となることから、作業が煩雑となるという問題もあった。
また、欠損部とは、ひび割れや虫食い等によって生じた空洞部をいう。
なお、各実施形態において、木材に欠損部としてひび割れが生じた場合の補修について説明する。また、各実施形態において、接着剤を欠損部に注入する方向を前(シリンダの先端側)として説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る木材補修器の一例を示す分解斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る木材補修器の接着剤注入前の状態の一例を示す断面図である。図3は、ひび割れに透明フィルムを貼着した状態の一例を示す模式図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る木材補修器の一例を示す斜視図である。図5は、本発明の第1実施形態に係る木材補修器の接着剤注入後の状態の一例を示す断面図である。
さらに、筒体部2Aの後側の端部近傍には、ロック部2Dを挿入可能にする挿入開口部Hが設けられている。この挿入開口部Hは、筒体部2Aの周方向に伸びる空間となっており、その両端部が中間部よりも大きく形成されている。したがって、ロック部2Dは、この挿入開口部Hの一方の端部から他方の端部へ挿通されることとなる。
針部3Aは、細いパイプ状に形成されており、その後側の端部は、取り付け部3Bの内部で固定されており、また、前側の端部は、尖った状態で形成されており、ひび割れCの内部に挿入できるようになっている。
また、ひび割れCの内部が広い空間となっていても、その位置まで針部3Aを挿入することも可能であるため、確実にひび割れCに接着剤を注入して、ひび割れC全体に接着剤Sを充填させることができる。
ノズル2Bの連通孔Lに針部3Aの後側の端部が挿入されることにより、注入針3は、シリンダ2と連通するので、シリンダ2内の接着剤Sを注出させることができる。
この台座6は、注入針3の取り付け部3Bよりも内径が大きい台座筒状体6Aの後側の端部が縮径しており、その縮径した内周面にノズル2Bの外周面のネジと螺合可能なネジが形成されている。また、台座筒状体6Aの前側の端部には、台座筒状体6Aの外周面から遠ざかる方向に、その外周縁部から当接部6Bが面状に延出している。
また、十字体部4Aには、この十字体部4Aの4つの矩形の板材のうちの、少なくとも1枚の板材の長手外縁部にU字型の複数の切り欠き部U,U・・・を設けており、シリンダ2のロック部2Dが挿通できるようになっている。このように、切り欠き部Uを複数設けたことにより、注入する接着剤Sの量に応じたシリンダ2内に十字体部4Aを位置させることができる。
そして、係止部4B,4Bの突出した端部の後側に凸部が形成されて、シリンダ2の係止部2C,2Cと逆向きのフック状になっている。
これにより、付勢手段5であるゴム輪の弾性力で、作業者が無理な力をプランジャ4に作用させなくても、容易に接着剤Sをひび割れCに注入することができる。
まず、図3に示すように、ひび割れCに透明フィルムFを貼着して密閉状態にする。ここで、ひび割れCは、鉛直方向に裂け目が広がったものについて説明する。なお、水平方向に裂け目が広がるひび割れや、水平面に生じたひび割れについても同様の順序で使用することもできる。
なお、透明フィルムFは、半透明であってもよい。
注入針3のひび割れ挿入位置は、最も高い位置とするのが好ましいが、接着剤の粘性等を考慮して、その最も高い位置から下方側の複数の位置に挿入しても良い。
また、木材Wに発生したひび割れCを透明フィルムFで密閉するように貼着するので、接着剤Sの注入状況を確認しながらの作業が行え、ひび割れCに確実に接着剤Sを注入することができる。また、プランジャ4をシリンダ2の先端側へ付勢する付勢手段5を備えたことにより、作業者は無理せずに接着剤Sを容易にひび割れCに注入することができる。
さらに、シリンダ2の前側に台座6を設けたので、注入針3をひび割れCに挿入した状態を容易に維持させることができ、また、台座6がひび割れC周辺の木材Wの表面に押し当てられることで、シリンダ2の姿勢を安定させることができる。
図6は、本発明の第2実施形態に係る木材補修器の接着剤注入前の状態の一例を示す断面図である。
図6に示すように、本発明の第2実施形態に係る木材補修器20は、シリンダ2のノズル部2Bに注入針3のみを取り付けた点で第1実施形態と異なる。
これにより、木材補修器20が小型化して取り回しが容易となるため、木材Wのひび割れCの補修を容易に行うことができる。
例えば、付勢手段として、ゴム輪に替えて、プランジャ4をシリンダ2の先端方向に付勢するスプリングを用いても良い。
また、切り欠きUは、十字体部4Aの4つの矩形の板材のうち、平行する2枚の板材に設けても良いし、十字体部4Aの4つの矩形の板材の全板材に設けても良い。
2 シリンダ
3 注入針
4 プランジャ
5 付勢手段
6 台座
W 木材
C ひび割れ(欠損部)
S 接着剤
F 透明フィルム
Claims (4)
- 接着剤を注入するための注入孔を木材に予め穿設せずに、
当該木材の欠損部に注入針を挿入して前記欠損部に接着剤を注入することを特徴とする木材補修方法。 - 前記注入針を挿入する前に、前記欠損部を密閉するように前記木材の表面に透明フィルムを貼着することを特徴とする請求項1に記載の木材補修方法。
- 内部に接着剤が充填されるシリンダと、
このシリンダに連通するように先端に取り付けられた注入針と、
前記シリンダの内部の接着剤を前記注入針に押し出すプランジャと、
このプランジャを前記シリンダの先端側へ付勢する付勢手段と、
を備えることを特徴とする木材補修器。 - 前記シリンダの先端側に、前記欠損部周辺の木材の表面に当接する台座が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の木材補修器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003424108A JP2005178231A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 木材補修方法及び木材補修器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003424108A JP2005178231A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 木材補修方法及び木材補修器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005178231A true JP2005178231A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34784388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003424108A Pending JP2005178231A (ja) | 2003-12-22 | 2003-12-22 | 木材補修方法及び木材補修器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005178231A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008223421A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Nippon Adox Kk | 部材補修補強工法及び当該工法により処理された部材 |
KR101835390B1 (ko) * | 2017-07-25 | 2018-03-08 | 유지씨 주식회사 | 콘크리트 구조물의 균열부위 보수용 신축 유닛 및 그 신축 유닛을 이용한 균열부위 보수 시공방법 |
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2003
- 2003-12-22 JP JP2003424108A patent/JP2005178231A/ja active Pending
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KR101835390B1 (ko) * | 2017-07-25 | 2018-03-08 | 유지씨 주식회사 | 콘크리트 구조물의 균열부위 보수용 신축 유닛 및 그 신축 유닛을 이용한 균열부위 보수 시공방법 |
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