JP2005177960A - ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 - Google Patents
ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005177960A JP2005177960A JP2003426296A JP2003426296A JP2005177960A JP 2005177960 A JP2005177960 A JP 2005177960A JP 2003426296 A JP2003426296 A JP 2003426296A JP 2003426296 A JP2003426296 A JP 2003426296A JP 2005177960 A JP2005177960 A JP 2005177960A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- foot
- powder
- robot apparatus
- robot
- robotic device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Manipulator (AREA)
Abstract
【課題】 足部の足底における機械的な弾性要素を利用してさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保する。
【解決手段】 粉体封入ブロックは、歩行機械の足底の衝撃吸収部材として実用に耐えうる高い耐久性を備えている。また、粉体として微細なガラス中空球を用いることから、非常に軽量に構成でき、足先を軽くした歩行機械の設計が可能となる。歩行中には複雑な地形にも柔軟に対応し、着床時には、足部の断面形状により設定された接地圧分布に従って硬化していくので、位相発生に基づく姿勢安定制御とZMP安定度判別規範に基づく姿勢安定制御との整合性を満足する。
【選択図】 図4
【解決手段】 粉体封入ブロックは、歩行機械の足底の衝撃吸収部材として実用に耐えうる高い耐久性を備えている。また、粉体として微細なガラス中空球を用いることから、非常に軽量に構成でき、足先を軽くした歩行機械の設計が可能となる。歩行中には複雑な地形にも柔軟に対応し、着床時には、足部の断面形状により設定された接地圧分布に従って硬化していくので、位相発生に基づく姿勢安定制御とZMP安定度判別規範に基づく姿勢安定制御との整合性を満足する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、複数の可動脚を備え歩行を始めとする脚式作業を行なうロボット装置及びロボット装置のための足部装置に係り、特に、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などのさまざまな移動面に適応し、姿勢の安定性を十分に確保するロボット装置及びロボット装置のための足部装置に関する。
さらに詳しくは、本発明は、各可動脚が足部を備え、足部の足底における接地面をさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保するロボット装置及びロボット装置のための足部装置に係り、特に、足部の足底における機械的な変形要素の形状適応性を利用してさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保するロボット装置及びロボット装置のための足部装置に関する。
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の“ROBOTA(奴隷機械)”に由来すると言われている。わが国では、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からであるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial robot)であった。最近では、脚式移動ロボットに関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている。ヒトの動作をモデルにした脚式移動ロボットのことを、特に、「人間形」、若しくは「人間型」のロボット(humanoid robot)と呼ぶ。
2足直立による脚式移動は、クローラ式や、4足又は6足式などに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、不整地や障害物など作業経路上に凹凸のある歩行面や、階段や梯子の昇降など不連続な歩行面に対応することができるなど、柔軟な移動作業を実現できるという点で優れている。
2足の脚式移動ロボットに関する姿勢制御や安定歩行に関する技術は既に数多提案されている。ここで言う安定な「歩行」とは、「転倒することなく、脚を使って移動すること」と定義される。機体の転倒は、ロボットが実行中の作業を中断することを意味し、且つ、転倒状態から起き上がって作業を再開するために相当の労力や時間が払われる。また、転倒によって、ロボット本体自体、あるいは転倒するロボットと衝突する相手側の物体にも、致命的な損傷を与えてしまう危険がある。このため、転倒を回避するための姿勢安定制御は、脚式移動ロボットの開発上、最も重要な課題の1つに位置付けられている。
直立歩行を行なうロボットは基本姿勢としての通常の直立姿勢がそもそも不安定である。多くの場合、脚式移動ロボットの姿勢安定制御には、ZMP(Zero Moment Point)が歩行の安定度判別の規範として用いられている。ZMPによる安定度判別規範は、歩行系から路面には重力と慣性力、並びにこれらのモーメントが路面から歩行系への反作用としての床反力並びに床反力モーメントとバランスするという「ダランベールの原理」に基づく。力学的推論の帰結として、足底接地点と路面の形成する支持多角形(すなわちZMP安定領域)のの内側にピッチ軸及びロール軸モーメントがゼロとなる点、すなわちZMPが存在する(例えば、非特許文献1を参照のこと)。
2足歩行型のロボットの場合、一般に、以下に示す各動作期間に分割される歩行周期を繰り返すことによって行なわれる。
(1)右脚を持ち上げた、左脚による単脚支持期
(2)右足が接地した両脚支持期
(3)左脚を持ち上げた、右脚による単脚支持期
(4)左足が接地した両脚支持期
(2)右足が接地した両脚支持期
(3)左脚を持ち上げた、右脚による単脚支持期
(4)左足が接地した両脚支持期
このように、脚式移動ロボットは環境との離散的な接地運動を繰り返し行なうことから、ロボットの挙動を安定化するためには、接地時の衝撃を緩和することが極めて重要である。足が路面に接地している限り、路面から常に反力を受けている。このため、脚式移動ロボットにおける脚式作業時の安定性・制御性は、四肢の動作パターンだけでなく、歩行など脚式作業を行なう路面(地面、床面)の状態の影響を受ける。
路面からの反力を直接受ける足の構造は、脚式移動ロボットにおける脚式作業時の安定性・制御性に極めて重要であり、これまでに多くの提案がなされている。
脚式移動ロボットが作業を行なう路面は、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などさまざまである。路面状況の変化により、抗力発生実効面の面積が減少すると、脚式移動ロボットの動作によって発生するヨー軸回りのモーメントに対して弱くなり、脚式移動ロボットの姿勢を不安定にし、スピン運動をもたらす原因となる。また、抗力発生実効面の急激な変形は、脚式移動ロボットの挙動の予期せぬ変化を生じ、脚式移動ロボットの姿勢を不安定にする原因となる。(ここで言う「抗力発生実効面」とは、例えば足部と路面との接地面が1つの面であるときはその面を意味し、脚式移動ロボットに発生するヨー軸回りのモーメントに対して、路面からの抗力を受ける点を結んだ領域をとなる。)
したがって、脚式移動ロボットの足底面においては、接地面における面圧の静的及び動的な調整、すなわち、単なる圧力値の調整のみならず、その変化や分布を調整することが必要であると考えられる。また、このようなことは、主に平坦な移動面若しくは緩やかな連続面に限定されて適応できる問題であるが、現実の移動面においては、うねりのような連続面の他、凹凸や段差など不連続な面が多々存在し、そのような面も脚式移動ロボットの姿勢を不安定にする原因となっていることに留意しなければならない。
具体的には、例えば、図35に示す段差などを足部が踏んだ場合には、足部はちょうど亀の子のようになり、接地部におけるピッチ方向の支持モーメントを発生することが不可能になり、その挙動は非線型となって制御が極めて困難な状況に陥る。また、移動軌跡も乱れがちとなり、修正制御や移動計画の再設定が必要となる。
また、図36に示すように、絨毯など脆弱で滑り易い面においては、足の接地面が必要以上に滑る可能性があり、ロボット自体の移動安定性を著しく損ねる可能性がある。
また、図37に示すように、摩擦の大きな面、若しくは、柔らかいために表面に引っ掛かりが生じるような面においては、足底接地面の形状の効果による面圧、あるいは、面方向における摩擦が極端に上昇すると、慣性力などにより転倒モーメントが発生する。そのため、やはり接地部の摩擦特性を調整する必要がある。
さらに、図38に示すような段差のあるところにおいては、図37に示したような転倒モーメントの問題以外にも、段差部若しくは凹凸部付近の形状の条件が悪い場合や著しく摩擦が少ない場合には、足部が滑落するという問題がある。さらにこの現象は、制御周期などに比べて極めてその挙動が速いため、十分に対処できない危険性がある。
このような場合には、例えば図39に示すように、足部に土踏まずのような形状の構造を設けることにより、段差の角を避けるようにすることが可能である。しかしながら、このような構造も、結局は、支持効力発生面921が図中斜線を施した3角形形状となってしまうように土踏まずに段差若しくは凸部が接触することとなり、安定性を確保できる条件は狭くなる。したがって、このような段差にも対応して、移動性能と安定性を確保する必要がある。
従来、環境との接触部である足裏に弾性素材を装備する方法や、コンプライアンス制御を用いることで接地時の衝撃を制御的に緩和する方法などが採用されている(例えば、非特許文献2を参照のこと)。
前者の方法の場合、環境に倣って変形するように、ゴムなどの柔らかい素材が足裏に用いられることが多い。例えば、遊脚(路面に接地していない側の脚)の着地時に路面から受ける衝撃、すなわちZ軸方向(足裏面に対して直交する方向又はヨー軸に沿う方向)の衝撃を緩和するために、ゴムなどの弾性シートを足裏に接着したもの、あるいはこの弾性シートの破損や変形を防止するためにさらにその下面に金属板などを接着したものが、通常広く知られている。また、足裏面にZ軸方向の衝撃を吸収するための板バネを介して金属板などを設けたものも知られている。また、路面に対しての滑りを防止する目的で足裏面にゴムなどを貼着したものも知られている。しかしながら、ゴムなどの素材の経年劣化による耐久性の問題がある。
また、後者のコンプライアンス制御による方法では、アクチュエータの応答性に限界があるため、飛躍した後の着地や衝突といったような高い周波数成分を十分に吸収することができない。
現在、2足歩行ロボットの制御方式の主流である目標ZMP追従制御では、足裏を剛体と仮定し、足底接地点と路面の形成する支持多角形の内側にZMPがあれば転倒モーメントを支えられるものと考えている。したがって、足裏はなるべく剛体に近いものが求められる。
これは、前述の衝撃吸収とは相反する立場である。過去の成功事例の多くは、機械的な変形要素と、制御的な手法を組み合わせることで2足歩行を実現している。例えば、衝撃吸収時は柔らかく、自重を支えるときは硬くなるような非線形のバネ機構を足部に適用する。
しかしながら、このような工夫をしてもやはり衝撃を吸収できる幅は狭く、接地時の衝撃をなるべく減らすため、「抜き足差し足」(接地時の床面と足裏の垂直方向が速度ゼロ)のような脚軌道を余儀なくされる。
ヴコブラトビッチ(Miomir Vukobratovic)著「脚式移動ロボット(LEGGED LOCOMOTION ROBOTS)」(加藤一郎外著『歩行ロボットと人工の足』(日刊工業新聞社))
梶田著「ゼロモーメントポイント(ZMP)と歩行制御」(日本ロボット学会誌Vol.20 No.3,pp.229〜232,2002)
本発明の目的は、路面状況の変化に伴う抗力発生実効面の変化を抑制し、また、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などのさまざまな移動面に適応し、脚式移動ロボットの姿勢の安定性を十分に確保することができるような、優れたロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、各可動脚が足部を備え、足部の足底における接地面をさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保することができる、優れたロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、足部の足底における機械的な変形要素を利用してさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保することができる、優れたロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、足部を有する可動脚を備えたロボット装置であって、前記足部は、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
足底面を形成する移動面接触部と、
前記足部上面部と前記移動面接触部の間に配設され、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体により構成された柔軟部と、
を具備することを特徴とするロボット装置である。
前記可動脚に接続された足部上面部と、
足底面を形成する移動面接触部と、
前記足部上面部と前記移動面接触部の間に配設され、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体により構成された柔軟部と、
を具備することを特徴とするロボット装置である。
ここで、前記柔軟部は、例えば、片足支持期での足裏圧力に対する耐圧性と、低密度、微細な粒子径を備えた粉体により構成されている。そして、粉体は、より好ましくは、0.019MPa以上の耐圧性と、10μm〜6mmの粒子径を持つ。足部の底面に配置される柔軟部は、例えば、無数のガラス中空球からなる粉体を変形可能に封入することによって構成される。
微細なガラス中空球などの粉体を封入して構成される柔軟部は、負荷時と除荷時とで変形特性又は摩擦係数にヒステリシス特性を持つことができる。すなわち、負荷時ではほぼ線形的な変形特性を表す一方、除荷時には変形状態を保ち、徐々に復元していく。また、このような変形特性とも相俟って、除荷時には負荷時よりも高い摩擦係数を示すことができる。
また、本発明の第2の側面は、足部を有する可動脚を備えたロボット装置であって、前記足部は、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた足部底面部と、
前記足部上面部と前記足部底面部の間に設けられた、無数のガラス中空球からなる粉体を封入する粉体封入部とを備え、
前記足部上面部と前記足部底面部の上下方向の相対移動により前記粉体封入部の体積が変化し、前記粉体が流動的に変形する、
ことを特徴とするロボット装置である。
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた足部底面部と、
前記足部上面部と前記足部底面部の間に設けられた、無数のガラス中空球からなる粉体を封入する粉体封入部とを備え、
前記足部上面部と前記足部底面部の上下方向の相対移動により前記粉体封入部の体積が変化し、前記粉体が流動的に変形する、
ことを特徴とするロボット装置である。
歩行を始めとする脚式作業を行なうロボット装置の場合、環境との離散的な接地運動を繰り返し行なうことから、ロボットの挙動を安定化するためには、接地時の衝撃を緩和することが極めて重要である。本発明に係るロボット装置は、路面状況の変化に伴う抗力発生実効面の変化を抑制し、また、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などのさまざまな移動面に適応し、脚式移動ロボットの姿勢の安定性を十分に確保する。
すなわち、本発明では、移動面への適応のため、足部の足底における機械的な変形要素を利用する。衝撃吸収を行なう変形要素として、経時変化のあるゴムに代えて、「粉体封入ブロック」を用いる。ここで言う粉体封入ブロックは、耐久性・柔軟性の高い袋体に粉体を封入し、その流動変形特性により柔軟に環境に適応するものである。粉体は微小な力でも変形し、且つ変形後はそのままの形状を保つ特性を備えている。なお、本発明の第2の側面では、粉体封入ブロックの体積変化方向は上下方向に拘束されている。
このような粉体封入ブロックは、歩行機械の足底の衝撃吸収部材として実用に耐え得る高い耐久性を備えている。また、粉体として微細なガラス中空球を用いることから、非常に軽量に構成でき、足先を軽くした歩行機械の設計が可能となる。
そして、足部底面に設けられた粉体封入ブロックは、歩行中には複雑な地形にも柔軟に対応できる。例えば、足部が突起物を踏み込んだ場合であっても、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部がこの突起を包み込むように作用するので(図27〜図29を参照のこと)、足底の接地圧中心点における急激な変動を抑制することができ、制御特性が向上する。
ここで、前記足部上面部の底面には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部を形設するようにしてもよい。このような場合、着床時には、足裏の凹部を取り囲んでおり、足本体の裏面で最も突出して周縁部において床面からより高い圧力を受けることとなり、接地面(歩行面)と実際に接触する接地部を形成する。この結果、足本体の足裏面(接地面)が路面に接地されたときには、この接地部が路面に一様に当接して脚式移動ロボットの加重を支える一方、足裏の凹部及びこの凹部内に充填された底部柔軟部の表面は比較的低い圧力を受けるにとどまり、路面から浮いた状態とほぼ等価となる。
すなわち、粉体封入ブロックは、足部の断面形状により設定された接地圧分布に従って徐々に硬化していくことから、位相発生に基づく姿勢安定制御とZMP安定度判別規範に基づく姿勢安定制御との整合性を満足することができる。
また、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部は、大きな衝撃にも耐えることができる。したがって、例えば踵の衝突を積極的に利用したような、より人間らしい歩行パターンを実演することも可能となる。
また、足底部材の底面側に突起物によるスパイクを形設することにより、泥濘地や氷上などに着床したときに環境に適応することができる。
本発明によれば、路面状況の変化に伴う抗力発生実効面の変化を抑制し、また、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などのさまざまな移動面に適応し、脚式移動ロボットの姿勢の安定性を十分に確保することができるような、優れたロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することができる。
また、本発明によれば、各可動脚が足部を備え、足部の足底における接地面をさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保することができる、優れたロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することができる。
また、本発明によれば、足部の足底における機械的な形状変形を利用してさまざまな移動面に適応させて姿勢の安定性を確保することができる、優れた脚式ロボット装置及びロボット装置のための足部装置を提供することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
まず、その脚式移動ロボットの全体構成について図1〜図3を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る「人間型」の脚式移動ロボット100が直立している様子を前方から眺望した様子を示している。また、図2には、その脚式移動ロボット100が直立している様子を後方から眺望した様子を示している。
脚式移動ロボット100は、各図に示すように、脚式移動を行なう可動脚としての左右2足の下肢110、体幹部120、左右の上肢130及び頭部140を有する。
左右各々の下肢110は、大腿部111、膝関節112、頸部113、足首114及び足部150を有し、股関節115によって体幹部120の下端に連結されている。
また、左右各々の上肢130は、上腕131、肘関節132及び前腕133を有し、肩関節134によって体幹部120の上方の左右各側縁に連結されている。
また、頭部140は、首関節141によって体幹部120の上端中央に連結されている。
なお、以下では、説明の便宜上、足部150の説明において、足部150の裏面の路面(床面)に当接する部分を含んで構成される面をX−Y平面とし、該X−Y平面内において、ロボットの前後方向をX軸とし、ロボットの左右方向をY軸とし、これらに直交する方向をZ軸として説明する。
また、以下の図面中で、符号Rが付されている箇所は、円滑な曲面部分であることを示す。
各関節には、アクチュエータが配設されており、このアクチュエータの駆動によってロボットの動作は実現される。この関節アクチュエータは、装置の外観上余分な膨らみを排して人の自然形状に近似させることや、不安定構造体に対する姿勢制御により2足歩行を実現するなどの種々の要請から、小型且つ軽量であることが好ましい。このため、本実施の形態の脚式移動ロボット100では、ギア直結型で、サーボ制御系をワンチップ化してモータ・ユニットに内臓した小型ACサーボ・アクチュエータを搭載している。なお、小型ACサーボ・アクチュエータについては、例えば本出願人に関わる特願平11−3386号明細書に記載されている。
体幹部120の内部には、図1及び図2上では不可視となっている主制御ユニットや電源回路その他の周辺機器類が搭載されている。
2足直立歩行を行なう脚式移動ロボットは、基本的には、基体に四肢が取り付けられた構造体である。ここで言う基体は、胴体部のうち、左右の股関節をつなぐ骨盤リンク若しくは体幹付近に設定された、ロボット装置全体の重心位置、あるいは質量操作量が最大となる制御対象点である。ここで言う質量操作量は、ロボット装置内において、同じときに移動させることが可能の名部位の質量のことである。そして、質量操作量が最大の部位とは、ロボット装置内の部位のうち、移動可能で、且つ質量が最大に部位に相当する(たとえ質量が最大であっても、移動不可能であれば質量操作量が最大の部位とはならない)。
次に、このような脚式移動ロボット100の制御システムについて図3を参照して説明する。
図3は、脚式移動ロボット100の制御システムの構成の概略を示している。主制御ユニット(制御手段)300は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、動作パターンなどが格納されているROM(Read Only Memory)303、脚式移動ロボット100に搭載される各種センサ306の出力としてのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器305、及び、これらを相互に接続するバス304を有する。
CPU301は、ROM303に記憶されている情報や各種センサ306の出力に基づいて、脚式移動ロボット100の動作を決定し、各関節に配置されたACサーボ・アクチュエータ307への動作指令値を含む制御信号を生成する。そして、CPU301は、生成した各関節に対する制御信号を、バス304を介して主制御ユニット300に接続されているACサーボ・アクチュエータ307に印加する。これにより、各ACサーボ・アクチュエータ307は、制御信号に含まれる動作指令値に基づいて作動され、脚式移動ロボット100は、歩行動作を含むさまざまな動作の制御を行なう。
本実施形態では、制御システムは、ロボットの可動部の運動を周期運動と捉え、その位相を調整することで大局的な姿勢安定制御を行なう。ロボット・システムに1以上の位相発生器を用い、その位相に応じて複数の制御器の中から1つを選択する。制御器は連続的内装情報に基づいて可動部の駆動を制御する(図34を参照のこと)。また、物理系から実際の位相を推定し、この推定値を用いて位相発生器の振動数や位相を調節し、物理の位相とロボット・システムの位相発生器間で相互引き込みを行ない、結果としてロボットのダイナミクスを有効に用いた運動制御を実現する。本手法では、あらかじめすべての運動・環境を記述するのではなく、環境との相互作用の結果、適切な運動が得られる。したがって、相互引き込みの過渡期においては、床面と脚の大きな衝撃が生ずる場合が考えられるため、衝撃吸収機構は非常に有効である。
また、本実施形態に係る制御システムは、ZMPを安定度判別規範に用いた姿勢安定制御を行なうこともできる。ここで、ZMPによる安定度判別規範は、歩行系から路面には重力と慣性力、並びにこれらのモーメントが路面から歩行系への反作用としての床反力並びに床反力モーメントとバランスするという「ダランベールの原理」に基づく。力学的推論の帰結として、足底接地点と路面の形成する支持多角形の内側にピッチ及びロール軸モーメントがゼロとなる点、すなわちZMPが存在する。この場合、ZMPに対する偏差を小さくするための位置、速度、及び加速度が連続となるように、5次多項式を用いた補間計算により歩行パターンの生成・修正を行なう。
なお、脚式移動ロボット100の主制御ユニットや電源回路その他の周辺機器類などは、図1及び図2上では見えていない脚式移動ロボット100の体幹部120の内部に設けられる。
脚式移動ロボットは環境との離散的な接地運動を繰り返し行なうことから、ロボットの挙動を安定化するためには、接地時の衝撃を緩和することが極めて重要である。本実施形態に係る脚式移動ロボットは、路面状況の変化に伴う抗力発生実効面の変化を抑制し、また、連続面、非連続面、剛体面、粘弾性面などのさまざまな移動面に適応し、脚式移動ロボットの姿勢の安定性を十分に確保する。
本実施形態では、移動面への適応のため、足部の足底における機械的な形状変形を利用する。衝撃吸収を行なうため、経時変化のあるゴムに代えて、「粉体封入ブロック」を用いる。ここで言う粉体封入ブロックは、耐久性・柔軟性の高い袋体に粉体を封入し、その流動変形特性により柔軟に環境に適応するものである。粉体は微小な力でも変形し、且つ変形後はそのままの形状を保つ特性を備えている。
図4には、衝撃吸収を行なう形状変形要素として粉体封入ブロックを適用した足部の断面構造を示している。同図に示す例では、脚と接続するための足首部1301及び足部上面部1302からなる足部の足裏に、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部1303が一体的に取り付けられている。
足部上面部1302の底面側の形状を適宜選択することで、接地圧分布を調整することができる。また、移動面接触部外縁部にはRを設け、不要な引っ掛かりを防止している。図4に示す例では、足部上面部1302の下面(足裏面)には、その周縁部から足本体の中央方向に向かって緩やかに傾斜する傾斜面により陥没した凹部(窪み)が形成されている。
そして、この凹部の表面に取り付けられている底部柔軟部1303は、接床面・移動面など外部から力が印加されることにより、所定の反力を発揮しながら変形し、また、その外部からの力が消滅すると流動変形と重力により、元の形状に復元するという作用を持つ。
この底部柔軟部1303は、足裏凹部の表面を被覆し、凹部により形成される凹部空間の少なくとも一部を埋めるように、一方で、足部が平坦な路面に着地した時には柔軟部の表面が路面に接しないように、粉体封入ブロックを凹部に充填することにより形成される。
このような構造の足部においては、足裏の凹部を取り囲んでおり足本体の裏面で最も突出して周縁部において床面からより高い圧力を受けることとなり、接地面(歩行面)と実際に接触する接地部を形成する。したがって、足本体の足裏面(接地面)が路面に接地されたときには、この接地部が路面に一様に当接して脚式移動ロボットの加重を支えるとともに、足裏の凹部及びこの凹部内に充填された底部柔軟部1303の表面は、比較的低い圧力を受けるにとどまり、路面から浮いた状態とほぼ等価となる。
足部がこのような構造を有しており、足本体裏面の接地部の内側に凹部を有しているので、脚式移動ロボットの歩行動作に伴い、足部に変形が生じた場合であっても、接地部の実質的な位置及び形状の変化は極めて小さいものとなり、前述した抗力発生実効面の形状の変化、面積の減少などを抑制することができる。この結果、ヨー軸回りのモーメントに対する抗力の変化も小さくなり、ロボットの挙動に予期せぬ変化をもたらすことが少なくなり、ロボットが接地部を中心として回転してしまうスピン運動が発生する可能性を低くすることができる。したがって、ロボットの姿勢の安定性が高く、安定した動作を継続することができる。
また、粉体封入ブロックにより非線形な弾性特性を得た場合、加重が減じても変形が残るので、そのヒステリシス性により形状による等価摩擦力を得ることができる。この結果、抜重による路面との間の摩擦力の極端な減少を防ぐことができ、滑りを生じない安定した動作が実現できる。
また特に、柔軟部1303を足部裏面の凹部に形成しているので、足部のその他の形状及び構造のみでは対応できない、例えば滑落などの危険な挙動となるような状態においても、適切に対応することができる。
図5並びに図6には、足部の足裏の衝撃吸収を行なう変形要素として粉体封入ブロックを適用した場合のモデルの斜視図並びに断面図を模式的に示している。なお、この図では、本来連続的でありうる足機構底部の柔軟物と足機構移動面を模式的に示すため。離散的な表現をしていることに留意されたい。
参照番号1301は足首との接続部を示し、足上面1302が足部の本体すなわち足の甲に相当する。これらの部位は、脚機構の発生するトルクや、移動面からの反力、モーメントなどをロボット本体へ伝達する場所であり、それらを支持できうる性質を備えていなければならず、極度に変形し易いなどは不適格である。
後述の1303と関連するところであるが,1302の形状を適宜設計することで,本案の足機構の特性を調整することが可能となる。例えば,この1302の形状により、1303の厚さに分布を持たせることができ,移動性能を決定するための要素として有効に機能させることが可能となる。
参照番号1303並びに1304で示す部位は本発明の特徴的な部分である。参照番号1303は、変形要素、粘性要素の他、その組み合わせ、それらの要素にしても、弾性特性にしたり、ヒステリシスを設けたり、不感帯的な特性にするなど、線系、非線系、若しくは連続、不連続は問わない。この部位の寸法についても、同一という訳ではない。すなわちさまざまな形状が考えられるのである。
また、参照番号1304は、移動面との接触部を示している。この部位も、運動性能に大きく関与している部分である。この部位は、1303によって決定された特性を移動面に作用させる部位であり、摩擦や耐久性などを決定する部位である。
ここで、足部の足裏において移動面からの衝撃吸収を行なう変形要素として適用される粉体封入ブロックの特性について詳解する。
粉体封入ブロックは、耐久性・柔軟性の高い袋体に粉体を封入して構成され、粉体が持つ流動的な変形的な挙動を示す特性を備え、これにより柔軟に環境に適応することができる。ここで使用される粉体は、微小な力でも変形し、且つ、変形後はそのままの形状を保つ特性を持つことが好ましい。容易に変形し、且つ、その形状を高荷重であっても保持する特性は、歩行機械の足底に最適の特性であると思料される。
勿論、脚式ロボットの足部接床面以外にも、クローラ型の階段昇降車両のクローラにも、粉体封入ブロックを適用することができる。例えば、米田外著「粉体の変形特性を利用したハイグリップクローラの開発」(日本ロボット学会誌Vol.15,No.8,pp.1188〜1193,1997)には、粉体封入ブロックをクローラ車両に適用し階段を安定に昇降できることが記載されている。しかしながら、同文献では、粉体として小麦粉を用いており、経年劣化は避けられず実用的であるとは言い難い。
また、粉体として砂を用いた事例も報告されているが(例えば、http://www.mhi.co.jp/gsh/frame169.htmを参照のこと)、砂の比重を考慮すると、クローラなどの車両には適していても、脚先をなるべく軽く設計したい歩行機械には適していない。
また、流動性による形状適応を考えるならば、流体でも構わないように一見して思われる。ところが、一般に流体のシールは難しい。また、液体の場合、シールが難しいだけでなく、比重も概ね1以上となり、軽量にはならず、脚先をなるべく軽く設計したい歩行機械には適していない。
本発明者らは、粉体封入ブロック用の粉体として、耐久性の面で十分に実用可能であり、且つ、歩行機械の足先に使用する適用可能な形状・素材であることが重要であると考える。この結論として、封入する粉体としてガラスの中空球を用いることとした。
ガラスの中空球は、本来、樹脂成型部品の質量低減や特性改善のために用いられる改質添加剤である。ガラスの中空球に関しては、例えば、http://www.mmm.co.jp/smd/additive.html[ScotchLite]を参照されたい。本発明者らは、以下のような特徴から、ガラスの中空球は粉体封入ブロックに最適な素材であると考えられる。
(1)ガラスであることから経年劣化に強い。
(2)吸湿性が低い素材であることから、粉体としての振る舞いが継続する。
(3)中空であることから非常に軽量である(体積当たりの比重が小さい)。
(4)球であることから耐圧が高い。
(5)さまざまな粒子径が製造可能である。
(2)吸湿性が低い素材であることから、粉体としての振る舞いが継続する。
(3)中空であることから非常に軽量である(体積当たりの比重が小さい)。
(4)球であることから耐圧が高い。
(5)さまざまな粒子径が製造可能である。
また、粉体の流動変形を拘束する(すなわち粉体を封入する)ブロックの素材としては、例えば、防護服などに用いられるアラミド繊維を用いた布材が好ましい。何故ならば、高い耐磨耗性と低い伸縮性・クリープ特性を備えているからである。この種の素材に関しては、例えば、http://www.td−net.co.jp/kevlar/Index.htmlを参照されたい。図25には、ガラス中空球からなる粉体をアラミド繊維袋に封入してなる粉体封入ブロックの断面構成を示している。
なお、粉体の粒子径が細かく、織った布では封入できない場合には、内部に十分に柔軟性のある樹脂フィルムで封入することも考えられる。図26には、ガラス中空球からなる粉体を、樹脂フィルム及びアラミド繊維を積層した袋に封入してなる粉体封入ブロックの断面構成を示している。
粉体封入ブロックが歩行機械の足部の足底に適用され、衝撃吸収を行なう変形要素として良好な流動的、変形的な挙動・特性を示すようにするために、本発明者らは、以下のような事項に留意した。
(1)粉体の粒子径
(2)内部構造部材形状
(3)接地面にスパイク
(4)粉体ダンパ
(2)内部構造部材形状
(3)接地面にスパイク
(4)粉体ダンパ
以下それぞれの項目について詳解する。
(1)粉体の粒子径
封入する粉体の粒子径を変更することで、流動性を変更することができる。すなわち、粒子径が細かくなるほど流動性が増し、粗くなるほど剛体に近い挙動を示す。
封入する粉体の粒子径を変更することで、流動性を変更することができる。すなわち、粒子径が細かくなるほど流動性が増し、粗くなるほど剛体に近い挙動を示す。
(2)内部構造部材形状
粉体封入ブロックを収容する底部柔軟部1303の形状を変化させることで、接地圧分布を調整し、その流動性、変形性を部分的に調整することができる。例えば、足部底面に土踏まずに類似する凹部を形成することで、接地圧に所望の分布を与えることができる。この結果、支持脚として接床した際に、足底外周部は小さな力であってもすぐに粉体が変形・硬化して立脚としてのロバスト性を確保する一方で、足底中央部はこれに遅れて硬化し、衝撃吸収の効果を維持し続けることができる。
粉体封入ブロックを収容する底部柔軟部1303の形状を変化させることで、接地圧分布を調整し、その流動性、変形性を部分的に調整することができる。例えば、足部底面に土踏まずに類似する凹部を形成することで、接地圧に所望の分布を与えることができる。この結果、支持脚として接床した際に、足底外周部は小さな力であってもすぐに粉体が変形・硬化して立脚としてのロバスト性を確保する一方で、足底中央部はこれに遅れて硬化し、衝撃吸収の効果を維持し続けることができる。
図7には、図4と同様に、足機構の断面図を示している。図7に示す例では、底部柔軟部1303の他にさらに移動面接触部1304を設け、材料的、構造的に分けたものである。この移動面接触部1304は、移動面と接触することを考慮して摩擦係数などの表面特性が決定される。また、底部柔軟部1303が柔軟物であって、破損し易い材質の場合には、これを保護する機能を有する。また、図4に示した場合と同様に、足部上面部1302の底面側の形状を適宜選択することで、接地圧分布を調整することができる。また、移動面接触部1304の外縁部にはRを設け、不要な引っ掛かりを防止している。
また、図8には、足機構の断面構成についての他の例を示している。図7に示したものと類似の構造を持つが、足部上面部1302に特徴的な形状を付与するのではなく、底部柔軟部1303の形状そのものを利用し、上記と同様の接地圧分布の作用効果を得るものである。図示の通り、この場合も移動面接触部1304の外縁部にはRを設け、不要な引っ掛かりを防止している。なお、図4に示した場合と同様に、底部柔軟部1303と移動面接触部1304の機能を単一の構造で実現することも可能である。
さて、底面部付近における接地圧などの特性を分布的にするため、形状のみならず、多層化するなどの方法も考えられる。図9並びに図10には、足部の底面における多層構造を表している。例えば、底部柔軟部1303を任意の高さで分断したときの断面は図示の通りとなる。図9に示す例では、多層構造が同心円状に形成されており、図中の参照番号1801、1802、1803、1804…がそれぞれの層に相当する。このような多層構造方式により、接地圧などの特性の分布状態を敢えて不連続なものとすることができる。また、図10に示す例では、多層構造が同心の楕円状形成されており、この場合も同様に特性の分布状態を層の境界により不連続にすることができる。
図11には、図9並びに図10に示したように底部柔軟部1303を多層構造で構成した場合におけるその断面を示している。図示の例では、封入した粉体の粒径の相違などにより異なる特性に設定された粉体ブロックからなる各層2001、2002、2003、2004…が積層されている。勿論、特性の異なる層状の粉体封入ブロックを重ねてもよく、あるいは、図11に示すように上層が下層を包含していくような構造も考えられる。この場合も、移動面接触部1304の外縁部にはRを設け、不要な引っ掛かりを防止している。
図12〜図14は、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部を供えた足部を実際に設計・開発する際に考え得る実施形態についての断面概念図を示している。
図12には、足部機構の断面を示している。図示のように、底部芯部2103の形状を変化させ、接地圧分布の効果を底部柔軟部2014に与え、部分的に接地圧を調整している。このような構造によれば、足底の接地部は足機構の外周部に近いほど支持モーメントを高く保つことができ、且つ大きな衝撃にも耐えることができることから、位相発生に基づく姿勢安定制御(前述)とZMP安定度判別規範に基づく姿勢安定制御との整合性を満足することができる。
また、柔軟部2104の厚みが薄い方が水平面方向への剪断変形を抑える効果がある。したがって、図示のように中央部に緩やかな凹部を持つ形状により、外周部ほど速く硬化して剛性を得ることから、接地部のスティックスリップ振動などを防止することが可能である。
また、前述したように、躓きなどを防止するため、底部柔軟部2104の角にはRを設けている。
図13には、図12に示したものとは底部芯部2103の形状が異なる実施形態についての断面を示している。図12に示した実施形態では、底部芯部2103の接地部外周部にRを形設していた。これに対し、図13に示す例では、部品の加工上の問題、若しくは底部柔軟部2104の特性が充分に変形に耐えるなどの優れた特性を持っている場合に角における丸み付けRを省略し、参照番号2201に示すような角、若しくは僅かなR、若しくは面取りなどの形状を設ける。
図14には、図12並びに図13に示した実施形態とは、底部柔軟部2104の固定法が相違する実施形態についての断面を示している。底部柔軟部2104の固定をさらに確実にするため、その端縁部に参照番号2106で示すような膨らみを形設し、足部上面部2102との当接部位で係合するようになっている。そして、図中では、足部上面部2102と底部芯部2103とが分かれているが、粉体を封入する袋体の一部として、これらを一体的に構成してもよい。
図15には、図7に示した足部の具体的設計例において、耐久性のある構造物2401が接触部を包むように配設されている例を示している。底部柔軟部を分けて(多層化して)構成することにより、材質の選択の幅が広がり、面圧調整や、摩擦特性、強度、耐久性などの要素をさらに優れた特性として、足機構を構成することが可能となる。この場合の足部上面部と底部柔軟部との接合部付近の形状は、図12〜図14に示した例のいずれかを適用することができる。
図16には、図12〜図14に示したような実施形態についての断面を模式的に示している。底部柔軟部2104が移動面接触面2401と機能を兼ねる場合、材料によっては耐久性の問題があったり、移動面の接地部付近の面圧などについて調整が必要になったりする。図示の例では、柔軟材内部に補強材2501を導入している。
(3)接地面にスパイク
泥濘地や氷上など、環境によっては突起物でスパイクした方が良い場合も考えられる。
泥濘地や氷上など、環境によっては突起物でスパイクした方が良い場合も考えられる。
図17に示す例では、断面コの字をなす足上面部材と、このコの字の蓋に相当する平板状の足底部材が対向し、これらが形成する空間に粉体変形ブロックが収容されている。足部が接床したときには、足底部材はコの字の底に向かって進行するが、このとき粉体変形ブロックが足底部材に押しつぶされ、流動的な変形を起こすことにより衝撃吸収の効果を得ることができる。この場合の粉体封入ブロックの体積変化方向は上下方向に拘束されている。ここで、足底部材の底面側に突起物によるスパイクが形設されており、泥濘地や氷上などに着床したときに環境に適応することができる。
また、図18には、足部の底面にスパイクを適用した場合の他の実施形態を示している。同図に示すように、断面コの字をなす足底部材と、このコの字の蓋に相当する平板状の足上面部材が対向し、これらが形成する空間に粉体変形ブロックが収容されている。足部が接床したときには、足上面部材はコの字の底に向かって進行するが、このとき粉体変形ブロックが足上面部材に押しつぶされ、流動的な変形を起こすことにより衝撃吸収の効果を得ることができる。この場合も、粉体封入ブロックの体積変化方向は上下方向に拘束されている。また、足底部材の底面側に突起物によるスパイクが形設されており、泥濘地や氷上などに着床したときに環境に適応することができる。
また、図17や図18に示した以外にも、足部が接床したときに構造材が粉体変形ブロックの容積を拘束する構造であれば良い。
また、図17並びに図18に示した例では、既に粉体を封入してなる粉体変形ブロックを足上面部材と足底部材の中に収容しているが、足上面部材と足底部材のなす空間にガラス中空球などの粉体を直接封入するようにしてもよい。
図19には、この場合の足部の断面構成を示している。同図に示すように、断面コの字をなす足底部材と、このコの字の蓋に相当する平板状の足上面部材が対向し、これらが形成する空間にガラス中空球からなる粉体が封入されている。そして、足上面部材の端縁にはシール機構が配設されている。このシール機構はガラス中空球は透過しないが、足上面部材の上下の動作に伴い空気を透過するように構成されている。足部が接床したときには、足上面部材はコの字の底に向かって進行するが、このとき粉体変形ブロックが足上面部材に押しつぶされ、流動的な変形を起こすことにより衝撃吸収の効果を得ることができる。この場合も、粉体封入ブロックの体積変化方向は上下方向に拘束されている。また、足底部材の底面側に突起物によるスパイクが形設されており、泥濘地や氷上などに着床したときに環境に適応することができる。
このように、粉体変形ブロックではなく粉体そのものを直接足部に封入するような場合、足部上面部材の底面側の形状、あるいは足即部材の上面側の形状を選定することで、接地圧分布などの特性を変化させることができる。
図20に示す例では、断面コの字をなす足底部材と、このコの字の蓋に相当する平板状の足上面部材が対向し、これらが形成する空間にガラス中空球からなる粉体が封入されているが、足上面部材の底面側には、中央に向かって緩やかにくぼんでいく凹部が形設されている。このような場合、足部が接床したときには、足上面部材はコの字の底に向かって進行するが、このとき粉体が足上面部材に押しつぶされ、流動的な変形を起こすが、足底外周部は小さな力であってもすぐに粉体が変形・硬化して立脚としてのロバスト性を確保する一方で、足底中央部はこれに遅れて硬化し、衝撃吸収の効果を維持し続けることができる。
また、図21に示す例では、断面コの字をなす足底部材と、このコの字の蓋に相当する平板状の足上面部材が対向し、これらが形成する空間にガラス中空球からなる粉体が封入されているが、足底部材の上面側には、中央に向かって緩やかに膨らんでいく凸部が形設されている。この場合も、足部が接床したときには、足上面部材はコの字の底に向かって進行するが、このとき粉体が足上面部材に押しつぶされ、流動的な変形を起こすが、この場合、足底中央部が速く硬化する一方、足底周辺部が遅れて硬化することから、路面に対して倣う動作を機械的に実現することができる。
(4)粉体ダンパ
歩行機械の脛又は足首付近に伸縮若しくは曲げの可能なコンプライアンス機構を装備することにより、走行や跳躍などのダイナミックな動作が実現可能となる。
歩行機械の脛又は足首付近に伸縮若しくは曲げの可能なコンプライアンス機構を装備することにより、走行や跳躍などのダイナミックな動作が実現可能となる。
このようなコンプライアンス機構は、基本的には、ばねと、ダンパと、摩擦という3つの要素で構成される。ここで、ばねは、非線形特性、プリロード、リミッタなどを含むものとする。また、ダンパは、非線形特性で、圧縮・伸展で特性を変化、あるいは速度に対し負特性などを持つものとする。また、摩擦は、速度依存性が小さい成分であるとする。非線形な弾性特性を得た場合、加重が減じても変形が残るので、そのヒステリシス性により摩擦を得ることができる。
図30には足周辺にコンプライアンス機構を配設した例を、図31には脚にコンプライアンス機構を導入した例を、それぞれ示している。このようなコンプライアンス機構は、回転にも並進にも適応することができ、且つ、取り付けに際し、リンク軸方向とは限らないものとする。また、図32に示すように、コンプライアンス機構の作動方向をリンク方向に一致させて取り付ける必要はなく、任意の方向に取り付けることで、ロボットの運用目的、寸法関係に柔軟に適応することができる。
図33には、コンプライアンス機構の仕組みを概念的に示している。同図では、能動的なサーボ制御系と受動的な機構制御系からなる混合制御系を組み合わせた1自由度の直動機構である。サーボ・モータからなる能動制御による駆動系と出力部(関節などの効果器)の間には、受動的で広帯域で応答することができる機構系が直列的に配置されている。この受動的な機構系は、例えば、ばねやダンパなどのコンプライアンスの他、プリロードや摩擦その他の非線形要素により構成することができる。
ここで、通常のオイル・ダンパで使用される油の部分を、粉体に置き換えるものも考えられる。流体の場合、速度の向きには無関係で、その大きさのみに依存した粘性抵抗が働く。これに対し、粉体を用いた場合には、圧縮作用に対しては流体と同じような特性が得られる一方、引張り作用に対してはほとんど抵抗が無くなる特性を付加することができる。
このような粉体を用いたダンパの圧縮と引っ張り(すなわち往路と復路)で非対称となる特性は、例えば、歩行のように支持脚時のみ高い負荷が掛かり、遊脚時にはほとんど負荷が掛からない場合に適したダンピング構造であると思料される。
足部の足底に衝撃吸収機構としての粉体封入ブロックを使用した場合に、粉体を押し込む接触面(例えば、足部上面の凹面形状)によって接地圧分布を選定するのと同様に、粉体ダンパの場合でもピストン形状、あるいはシリンダ形状を変更することで、特性の変化を設けることができる。
図22には、粉体ダンパの断面構成例を示している。同図に示す例では、ガラス中空球からなる粉体を入れたシリンダに対し、略円錐形状のピストンが出没可能に挿入されている。ピストンとシリンダの内周面はシリンダにより封入され、ピストンの往復運動に対し、空気は透過するが、粉体は透過しない。また、ピストンの支持棒には、ばねが取り付けられている。この他、プリロード、リミッタなどの機構を装備していてもよい。この粉体ダンパは、圧縮作用に対しては流体と同じような特性が得られる一方、引張り作用に対してはほとんど抵抗が無くなる特性を付加することができる。
また、図23には、粉体ダンパの変形例を示している。同図では、ピストンが2本の円錐で構成されている。粉体ダンパは、圧縮作用に対しては流体と同じような特性が得られる一方、引張り作用に対してはほとんど抵抗が無くなる特性を付加するが、図示の例では圧縮時の粘性が高まる。
また、図24には、粉体ダンパのさらに他の変形例を示している。同図では、シリンダがテーパを持っている。粉体ダンパは、圧縮作用に対しては流体と同じような特性が得られる一方、引張り作用に対してはほとんど抵抗が無くなる特性を付加するが、図示の例では圧縮が進行するにつれて接地圧の変化が大きくなっていく。
上述したように、本実施形態に係る粉体封入ブロックは、歩行機械の足底の衝撃吸収部材として実用に耐え得る高い耐久性を備えている。また、粉体として微細なガラス中空球を用いることから、非常に軽量に構成でき、足先を軽くした歩行機械の設計が可能となる。
そして、足部底面に設けられた粉体封入ブロックは、歩行中には複雑な地形にも柔軟に対応できる。また、着床時には、足部の断面形状により設定された接地圧分布に従って徐々に硬化していくことから、高い衝撃吸収性が要求される位相発生に基づく姿勢安定制御と、剛体近似可能な足底を前提とするZMP安定度判別規範に基づく姿勢安定制御との整合性を満足することができる。
例えば、足部が突起物を踏み込んだ場合であっても、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部がこの突起を包み込むように作用するので(図27〜図29を参照のこと)、足底の接地圧中心点における急激な変動を抑制することができ、制御特性が向上する。
また、粉体封入ブロックからなる底部柔軟部は、大きな衝撃にも耐えることができる。したがって、例えば踵の衝突を積極的に利用したような、より人間らしい歩行パターンを実演することも可能となる。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明の要旨は、必ずしも「ロボット」と称される製品には限定されない。すなわち、電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行なう機械装置、あるいは頭部を備えたタイプのその他の移動体装置であるならば、例えば玩具などのような他の産業分野に属する製品であっても、同様に本発明を適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
100…脚式移動ロボット
300…主制御ユニット
301…CPU
302…RAM
303…ROM
304…バス
307…ACサーボ・アクチュエータ
1301…足首部
1302…足部上面部
1303…底部柔軟部
1304…移動面接触部
300…主制御ユニット
301…CPU
302…RAM
303…ROM
304…バス
307…ACサーボ・アクチュエータ
1301…足首部
1302…足部上面部
1303…底部柔軟部
1304…移動面接触部
Claims (27)
- 足部を有する可動脚を備えたロボット装置であって、前記足部は、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
足底面を形成する移動面接触部と、
前記足部上面部と前記移動面接触部の間に配設され、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体により構成された柔軟部と、
を具備することを特徴とするロボット装置。 - 足部を有する可動脚を備えたロボット装置において、
前記足部の足底面を形成する移動面接触部と、
前記足部上面部と上記移動面接触部との間に柔軟部を備え、
前記柔軟部は、片足支持期での足裏圧力に対する耐圧性と、低密度、微細な粒子径を備えた粉体により構成される、
ことを特徴とするロボット装置。 - 前記粉体は、0.019MPa以上の耐圧性と、10μm〜6mmの粒子径を持つ、
ことを特徴とする請求項2に記載のロボット装置 - 前記柔軟部は、負荷時と除荷時とで変形特性又は摩擦係数にヒステリシス特性を持つ、
ことを特徴とする請求項2に記載のロボット装置 - 足部を有する可動脚を備えたロボット装置であって、前記足部は、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた、無数のガラス中空球からなる粉体を変形可能に封入する底部柔軟部と、
を具備することを特徴とするロボット装置。 - 前記底部柔軟部は、無数のガラス中空球からなる粉体をアラミド繊維又は樹脂フィルムで封入した粉体封入ブロックで構成される、
ことを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。 - 前記足部上面部の底面には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。 - 前記底部柔軟部において必要となる流動性に応じて前記ガラス中空球の粒子径を設定する、
ことを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。 - 前記底部柔軟部の少なくとも接地面を覆う移動面接触部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項5に記載のロボット装置。 - 前記移動面接触部には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項9に記載のロボット装置。 - 前記底部柔軟部は、ガラス中空球の粒子径又はその他の特性が異なる複数の粉体封入ブロックを多層化して構成される、
ことを特徴とする請求項6に記載のロボット装置。 - 足部を有する可動脚を備えたロボット装置であって、前記足部は、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた足部底面部と、
前記足部上面部と前記足部底面部の間に設けられた、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体を封入する粉体封入部とを備え、
前記足部上面部と前記足部底面部の上下方向の相対移動により前記粉体封入部の体積が変化し、前記粉体が流動的に変形する、
ことを特徴とするロボット装置。 - 前記粉体封入部には無数のガラス中空球からなる粉体を封入する、
ことを特徴とする請求項12に記載のロボット装置。 - 前記足部上面部の前記粉体との接触面、又は前記足部底面部の前記粉体との接触面には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項12に記載のロボット装置。 - 前記足部底面部の接地面側には突起物によるスパイクが形設されている、
ことを特徴とする請求項12に記載のロボット装置。 - 可動脚を備えたロボット装置のための足部装置であって、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体を変形可能に封入する底部柔軟部と、
を具備することを特徴とするロボット装置のための足部装置。 - 前記底部柔軟部は無数のガラス中空球からなる粉体を変形可能に封入する、
ことを特徴とする請求項16に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記底部柔軟部は、無数のガラス中空球からなる粉体をアラミド繊維又は樹脂フィルムで封入した粉体封入ブロックで構成される、
ことを特徴とする請求項16に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記足部上面部の底面には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項17に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記底部柔軟部において必要となる流動性に応じて前記ガラス中空球の粒子径を設定する、
ことを特徴とする請求項17に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記底部柔軟部の少なくとも接地面を覆う移動面接触部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項17に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記移動面接触部には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項21に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記底部柔軟部は、ガラス中空球の粒子径又はその他の特性が異なる複数の粉体封入ブロックを多層化して構成される、
ことを特徴とする請求項18に記載のロボット装置のための足部装置。 - 可動脚を備えたロボット装置のための足部装置であって、
前記可動脚に接続された足部上面部と、
前記足部上面部の底面側に取り付けられた足部底面部と、
前記足部上面部と前記足部底面部の間に設けられた、所定の硬さ及び所定の径を有する粒子からなる粉体を封入する粉体封入部とを備え、
前記足部上面部と前記足部底面部の上下方向の相対移動により前記粉体封入部の体積が変化し、前記粉体が流動的に変形する、
ことを特徴とするロボット装置のための足部装置。 - 前記粉体封入部は無数のガラス中空球からなる粉体を封入する、
ことを特徴とする請求項24に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記足部上面部の前記粉体との接触面、又は前記足部底面部の前記粉体との接触面には、周縁部から足本体の中央方向に向かって傾斜する傾斜面により陥没した凹部が形設されている、
ことを特徴とする請求項24に記載のロボット装置のための足部装置。 - 前記足部底面部の接地面側には突起物によるスパイクが形設されている、
ことを特徴とする請求項24に記載のロボット装置のための足部装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426296A JP2005177960A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003426296A JP2005177960A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005177960A true JP2005177960A (ja) | 2005-07-07 |
Family
ID=34785867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003426296A Pending JP2005177960A (ja) | 2003-12-24 | 2003-12-24 | ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005177960A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103171642A (zh) * | 2011-12-23 | 2013-06-26 | 三星电子株式会社 | 支撑模块及具有该支撑模块的机器人 |
JP2013220491A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Ihi Corp | ロボットの接地部構造 |
CN109533081A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-03-29 | 深圳市优必选科技有限公司 | 机器人及其脚部结构 |
-
2003
- 2003-12-24 JP JP2003426296A patent/JP2005177960A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103171642A (zh) * | 2011-12-23 | 2013-06-26 | 三星电子株式会社 | 支撑模块及具有该支撑模块的机器人 |
JP2013220491A (ja) * | 2012-04-13 | 2013-10-28 | Ihi Corp | ロボットの接地部構造 |
CN109533081A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-03-29 | 深圳市优必选科技有限公司 | 机器人及其脚部结构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1378325B1 (en) | Legged mobile robot and control method thereof, leg structure of legged mobile robot, and mobile leg unit for legged mobile robot | |
JP3652643B2 (ja) | 脚式移動ロボットの着床衝撃緩衝装置 | |
JP3672867B2 (ja) | 脚式移動ロボットの着床衝撃緩衝装置 | |
Park | Impedance control for biped robot locomotion | |
Fujiwara et al. | UKEMI: Falling motion control to minimize damage to biped humanoid robot | |
JP4404639B2 (ja) | 脚式移動ロボットの脚装置並びに脚式移動ロボットの制御方法 | |
JP3824608B2 (ja) | 脚式移動ロボット及びその動作制御方法 | |
Park et al. | Reflex control of biped robot locomotion on a slippery surface | |
Park et al. | An online trajectory modifier for the base link of biped robots to enhance locomotion stability | |
US7664569B2 (en) | Robot device operation control device and operation control method | |
Shih | Gait synthesis for a biped robot | |
JP4707372B2 (ja) | 二足歩行ロボットとその歩行制御方法 | |
JP2001138271A (ja) | 脚式移動ロボット及び脚式移動ロボットの転倒時動作制御方法 | |
JP2005177960A (ja) | ロボット装置及びロボット装置のための足部装置 | |
Lim et al. | Position-based impedance control of a biped humanoid robot | |
Lim et al. | Compensatory motion control for a biped walking robot | |
JP4359423B2 (ja) | 脚式移動ロボット及び脚式移動ロボットの足部機構 | |
JP2005177918A (ja) | ロボット装置並びにロボット装置のためのコンプライアンス装置 | |
Choi et al. | A new foot sole design for humanoids robots based on viscous air damping mechanism | |
JP2001157972A (ja) | 脚式移動ロボット | |
Schiebel et al. | A passive, asymmetrically-compliant knee joint improves obstacle traversal in an insect-scale legged robot | |
Park et al. | Hybrid control of biped robots to increase stability in locomotion | |
JP4120370B2 (ja) | 脚式移動ロボット用の歩行器の設計方法 | |
JP2010115780A (ja) | 脚式移動ロボット及びその制御方法 | |
Kwon et al. | Reflex control of bipedal locomotion on a slippery surface |