図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、入賞ライン8a〜8eは、役の入賞の成否に関わる。具体的には、所定の役(例えば、後述の「上チリの小役」)に対応する一の図柄(例えば、後述の“上チリ(図柄96)”)がセンターライン8cに対応する所定の位置(例えば、後述のBET数が“3”であれば左の表示窓4L内の中段の位置)に停止表示されること、又は所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ラインに対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が入賞することとなる。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを透して観察できるようになっている。各リールは、一定速度(例えば80回転/分)で回転する。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたとき(1本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたとき(3本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などを表示する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、遊技に関連する情報、例えば、後述のビッグボーナス或いはチャレンジタイムに内部当選したこと、持ち越していることなどを内容とする情報などが表示される。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11,12,13を操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
ここで、実施例では、基本的に一又は複数のリールについて、後述のチャレンジゲーム状態中及びシングルチャレンジゲーム状態中における滑りコマ数の最大値(最大滑り表示数)を“1”に設定している。また、チャレンジゲーム状態中及びシングルチャレンジゲーム状態中以外の遊技状態中における滑りコマ数の最大値を“4”に設定している。「滑りコマ数」は、基本的に、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されてから(操作を検出してから)、リール3L,3C,3Rを停止させるまでの間に表示させる図柄の数である。また、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に移動した図柄の数(図柄の移動量)である。具体的には、滑りコマ数は、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、対応するリール3L,3C,3Rが停止するまでの間に図柄中央がセンターライン8cなどの所定の入賞ラインを横切った図柄の数と一致する。
また、後述のチャレンジゲーム状態中及びシングルチャレンジゲーム状態中において停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたあと、所定時間(例えば、75ms)以内に一又は複数のリール3L,3C,3Rを停止制御する。また、チャレンジゲーム状態中及びシングルチャレンジゲーム状態中以外の遊技状態中において所定時間(例えば、190ms)以内に一又は複数のリール3L,3C,3Rを停止制御する。すなわち、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、リール3L,3C,3Rが停止するまでの最大時間が異なる遊技状態を複数種類設けるようにすることもできる。
また、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図12)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“白7(図柄91)”、“赤7(図柄92)”、“ベル(図柄93)”、“スイカ(図柄94)”、“Replay(図柄95)”、“上チリ(図柄96)”及び“下チリ(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、実施例の役には、BB、チャレンジタイム(以下「CT」と略記する)、RB、シングルボーナス(以下「SB」と略記する)、シングルチャレンジタイム(以下「SCT」と略記する)、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、上チリの小役、下チリの小役、及びJACの小役が設けられている。
RBは、第1種特別役物である。BBは、第1種特別役物に係る役物連続作動装置である。後述のチャレンジゲームは、第2種特別役物である。SCTは、第2種特別役物の作動の条件である。CTは、第2種特別役物に係る役物連続作動装置である。SBは、普通役物である。
図3は、各遊技状態の発生条件、移行条件、及び移行条件が充足された場合の移行先の遊技状態を示す。各遊技状態の遊技性(例えば、後述の停止用当選役に応じたリール3L,3C,3Rの停止制御の態様など)については、後で図6〜図9を参照して説明する。
実施例の遊技状態には、基本的に、一般遊技状態、BB遊技状態、チャレンジタイム遊技状態(以下「CT遊技状態」と略記する)、RB遊技状態、シングルチャレンジゲーム状態(以下「SCG状態」と略記する)、BB持越状態、チャレンジタイム持越状態(以下「CT持越状態」と略記する)、RB持越状態、及びシングルボーナス遊技状態(以下「SB遊技状態」と略記する)がある。BB持越状態、CT持越状態、及びRB持越状態を、以下「持越状態」という。また、この持越状態中において持ち越された役を、以下「持越役」という。
一般遊技状態は、基本的に、いわゆる「出玉率(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)」の期待値が“1”よりも小さい遊技状態である。また、後述の持越役がない遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
BB遊技状態は、BB一般遊技状態及びRB遊技状態により構成される遊技状態である。また、BB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
CT遊技状態は、CT一般遊技状態及びチャレンジゲーム状態(以下「CG状態」と略記する)により構成される遊技状態である。CG状態中及びSCG状態中のゲームを、以下「チャレンジゲーム」という。また、CT遊技状態は、基本的に、「第2種特別役物に係る役物連続作動装置」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
SCG状態及びCG状態は、基本的に、「第2種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
CG状態中及びSCG状態中における遊技性は、基本的に似ているが、CG状態がCT一般遊技状態中に開始(発生)されるのに対し、SCG状態は、一般遊技状態中に開始されるなどの違いがある。
BB持越状態は、BBの入賞が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。CT持越状態は、CTの入賞が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。RB持越状態は、RBの入賞が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。
ここで、後述のように、BB一般遊技状態中において特定の条件が充足することにより、RBが入賞することなく(“赤7−赤7−白7”が有効ラインに沿って並んで停止表示されず)RB遊技状態が発生(RB遊技状態に移行)する。また、BB遊技状態(BB一般遊技状態及びBB遊技状態中におけるRB遊技状態)中においてRBが内部当選した場合は、BB遊技状態中の一又は複数のゲームにわたりRB持越状態(BB中RB持越状態)を発生させ、RBが入賞した場合には、RB持越状態(BB中RB持越状態)からBB遊技状態中におけるRB遊技状態に遊技状態を移行させる。
また、BB遊技状態中においてRBが内部当選した場合、又はRB持越状態中にRBが入賞せず、特定の条件が成立した場合にも、現在の遊技状態(例えば、BB中RB遊技状態)からBB遊技状態中におけるRB遊技状態に遊技状態を移行させることもできる。しかし、RB持越状態(BB中RB持越状態)中にBB遊技状態の終了条件が成立した場合には、RB持越状態(BB中RB持越状態)から一般遊技状態に遊技状態を移行させるようにしている。他方、一般遊技状態中においてRBに内部当選することにより、RB持越状態へ移行し、RBの持ち越しが行われる。
SB遊技状態は、基本的に、「普通役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
図3に示すように、BB遊技状態の発生条件は、BBの入賞である。獲得枚数(例えば、いわゆる「純増枚数」或いは「払出枚数」)が所定枚数(例えば、361枚)以上となることにより遊技状態の移行条件が成立(充足)し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
CT遊技状態の発生条件は、後述のCTの入賞である。ここで、そのCTに内部当選した場合に、抽選によりCT1又はCT2のいずれかに振り分けられる。獲得枚数が所定枚数(例えば、269枚)以上となること、RBに内部当選すること、後述のSBに内部当選することという条件のうちのいずれかが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
一般遊技状態中におけるRB遊技状態の発生条件は、RBの入賞である。所定回数(例えば、12回)のゲームが終了すること、所定回数(例えば、8回)の入賞が実現することという条件のうちのいずれかが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
持越状態の発生条件は、BBに内部当選すること、RBに内部当選すること、SCG及びCG状態中においてRBに内部当選すること、CTに内部当選すること、又はBB遊技状態中においてRBに内部当選することのいずれかである。BB、RB、又はCTが入賞すること、BB遊技状態が終了すること、又はBB遊技状態中においてRB遊技状態が開始することにより移行条件が成立し、遊技状態がBB遊技状態、RB遊技状態、CT遊技状態、又は一般遊技状態へ移行する。
SCG状態の発生条件は、一般遊技状態中における後述のSCTの入賞である。他には、CG状態中にRB又はSBに内部当選した場合である。いずれの場合にも、所定回数(例えば、1回)のゲームが終了することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態、RB遊技状態、SB遊技状態、持越状態(RB持越状態)へ移行する。
SB遊技状態の発生条件は、後述のSBの入賞である。所定回数(例えば、1回)のゲームが終了することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
BB一般遊技状態の発生条件は、BBが入賞すること、又はBB遊技状態中においてRB遊技状態が終了することである。BB遊技状態が終了すること、又はBB遊技状態中におけるRB遊技状態が開始することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態又はRB遊技状態へ移行する。
BB遊技状態中におけるRB遊技状態の発生条件は、BB一般遊技状態中又はBB遊技状態中におけるRB遊技状態において特定の条件が成立すること、又はBB一般遊技状態中若しくはBB遊技状態におけるRB遊技状態中にRBが入賞することである。所定回数(例えば、12回)のゲームが終了すること、所定回数(例えば、8回)の入賞が実現すること、又はBB遊技状態が終了することという条件のうちのいずれかが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態、BB遊技状態中におけるRB遊技状態、又はBB一般遊技状態へ移行する。
CT一般遊技状態の発生条件は、後述のCTが入賞すること、又はCT遊技状態中においてCG状態が終了することである。CT遊技状態が終了すること、又はCT遊技状態中においてCG状態が開始することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態又はCG状態へ移行する。
また、CT一般遊技状態中にRB又はSBに内部当選した場合には、一般遊技状態又は持越状態に遊技状態が移行する。CG状態中にRBに内部当選した場合には、その内部当選したゲームでチャレンジゲームが行われ、そのゲームでRBが入賞した場合にはRB遊技状態に、入賞させることができなかった場合には持越状態に、遊技状態を移行させる。CG状態中にSBに内部当選した場合には、その内部当選したゲームでチャレンジゲームが行われ、そのゲームでSBが入賞した場合にはSB遊技状態に、入賞させることができなかった場合には一般遊技状態に、遊技状態を移行させる。
CG状態の発生条件は、CT一般遊技状態中において特定の条件が成立すること、又はSCTが入賞することである。CT一般遊技状態では、SCTが入賞した場合に、SCT状態ではなく、CG状態が発生する。所定回数(例えば、1回又は複数回)のゲームが終了することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態又はCT一般遊技状態へ移行する。
CTの入賞と所定の条件との成立を契機として開始されるCT1中に発生するCG状態を、以下「CT1中CG状態」という。また、CTの入賞と所定の条件との成立を契機として開始されるCT2中に発生するCG状態を、以下「CT2中CG状態」という。
図4及び図5を参照して、役と図柄組合せと払出枚数について説明する。
BBの入賞は、“赤7−赤7−赤7”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。CTの入賞は、“白7−白7−白7”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。RBの入賞は、“赤7−赤7−白7”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。
SBの入賞は、“ベル−ベル−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。
SCTの入賞は、“Replay−Replay−ベル”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。
リプレイの入賞は、“Replay−Replay−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。リプレイが入賞すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、リプレイは、入賞することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる役である。
また、「スイカの小役」、「ベルの小役」、「上チリの小役」及び「下チリの小役」が入賞することとなる図柄の組合せは図示の通りである。
ここで、「上チリの小役」及び「下チリの小役」の入賞は、夫々“上チリ(図柄96)”及び“下チリ(図柄97)”が左の表示窓4L内に停止表示した場合に実現する。また、この“上チリ”及び“下チリ”は、図2に示すように、左のリール3L上に上下に隣り合うように配置されている。
したがって、「上チリの小役」及び「下チリの小役」の入賞が重複して成立する場合がある(以下、この場合を「デカチリ小役」と称す)。この場合の払出枚数は、“9枚”又は“15枚”である。
JACの小役の入賞は、RB遊技状態中及びSB遊技状態中において“ベル−Replay−ベル”が並ぶことにより実現する。
一般遊技状態又は持越状態では、基本的に、JACの小役以外の役が入賞する場合がある。ただし、BB持越状態中においてSB、SCT、CT及びRBが入賞する場合はない。また、CT持越状態中においてSB、SCT、BB及びRBが入賞する場合はない。また、RB持越状態中においてSB、SCT、BB及びCTが入賞する場合はない。また、BB遊技状態中におけるRB持越状態(BB中RB持越状態)では、SB、SCT、BB、及びCTが入賞することはない。
CT一般遊技状態では、BB、CT、RB、SB、及びJACの小役以外の役が入賞する場合がある。
CG状態では、BB、CT、及びJACの小役以外の役が入賞する場合があり、SCG状態では、JACの小役以外の役が入賞する場合がある。図4では、SCG状態中における役BB、図柄組合せ“赤7−赤7−赤7”及び払出枚数15枚と、SCG状態中における役CT、図柄組合せ“白7−白7−白7”及び払出枚数15枚の図示を割愛している。
BB一般遊技状態では、RB、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、上チリの小役、又は下チリの小役が入賞する場合がある。
一般遊技状態中におけるRB遊技状態では、リプレイ、又はJACの小役が入賞する場合があり、さらにBB遊技状態中におけるRB遊技状態では、RB、リプレイ、又はJACの小役が入賞する場合がある。
SB遊技状態では、スイカの小役、ベルの小役、上チリの小役及び下チリの小役以外の役が入賞する場合がある。
図6〜図8を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。
図6(1)は、一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。一般遊技状態では、JACの小役以外の役のいずれにも内部当選する場合がある。
図6(2)は、CT遊技状態用確率抽選テーブルを示す。CT遊技状態では、BB、CT、及びJACの小役以外の役のいずれにも内部当選する場合がある。CT一般遊技状態及びCG状態のいずれの場合も図6(2)に示す確率抽選テーブルに基づいて内部当選役が決定されるが、停止用当選役の選択を異なる態様で行う(停止用当選役の決定を異なる情報(抽選値)に基づいて行う)ようにしている。
図7(3)は、SCG状態用確率抽選テーブルを示す。SCG状態では、JACの小役以外の役のいずれにも内部当選する場合がある。
図7(4)は、BB一般遊技状態用確率抽選テーブルを示す。BB一般遊技状態では、RB、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、グループ役、又はハズレ(なし)のいずれかに内部当選する。BB一般遊技状態中においては、内部当選役に拘らずRB遊技状態へ移行するようにしてもよいが、BB遊技状態中におけるRB遊技状態に遊技状態が移行する条件としてBB中RB持越状態を経由して移行するものとすることもできる。
図7(5)は、一般遊技状態中におけるRB遊技状態用確率抽選テーブルを示す。RB遊技状態では、リプレイ、JACの小役、又はハズレ(なし)のいずれかに内部当選する。
図8(6)は、持越状態用確率抽選テーブルを示す。持越状態では、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、グループ役、又はハズレ(なし)のいずれかに内部当選する。
図8(7)は、BB遊技状態中におけるRB遊技状態用確率抽選テーブルを示す。BB遊技状態中におけるRB遊技状態では、RB、リプレイ、JACの小役、又はハズレ(なし)のいずれかに内部当選する。また、BB一般遊技状態であり、且つBB中RB持越状態においては、前述の図7(4)のBB一般遊技状態用確率抽選テーブルからRBを除いたテーブルを使用する。抽選確率は、役RBの確率が“0”となるだけ(RBに内部当選する確率を0とし)で、他の役は同様の確率とする(ハズレの確率は変化させることもできる)。BB遊技状態中におけるRB遊技状態であり、且つBB中RB持越状態においては、前述の図8(7)のBB遊技状態中におけるRB遊技状態用確率抽選テーブルからRBを除いたテーブル(内部当選役としてRBが選択されることのないテーブル)を使用する。抽選確率は、役RBの確率が“0”になるだけで、他の役は同様の確率とする。
図8(8)は、SB遊技状態用確率抽選テーブルを示す。SB遊技状態では、BB、CT、RB、SB、SCT、リプレイ、JACの小役、又はハズレ(なし)のいずれかに内部当選する。
ここで、確率抽選テーブルは、複数段階(例えば、6段階)設けられた設定値(設定)毎に設けられているが、設定値毎の確率抽選テーブルを省略している。設定値は、基本的に遊技店側が設定(選択)する値であり、設定値に応じて遊技における遊技者の有利さの度合い(例えば、出玉率、役の内部当選確率など)が異なるようになっている。実施例では、設定値として“1”〜“6”を設けるようにしている。BB、CT、RB、SB、SCTなどの役のうちの少なくともいずれかの役に内部当選する確率が、少なくともいずれか“2つ”の設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値で一の確率抽選テーブルを用いて内部当選役を決定し、後述の停止用当選役の決定に用いる停止用当選役選択テーブルを設定に応じて異ならせることもできる。
図9を参照して、停止用当選役選択テーブルについて説明する。
停止用当選役選択テーブルには、内部当選役、遊技状態毎に、各停止用当選役に当選となる抽選値が示されている。
停止用当選役は、リール3L,3C,3Rの停止制御に用いられる情報である。停止用当選役が決定された場合には、その役に対応する図柄又は図柄組合せの停止態様を表示窓4L,4C,4R内に停止表示することを許容した状態でリール3L,3C,3Rが停止制御される。また、停止用当選役以外の役に対応する図柄又は図柄組合せを許容しない状態で停止制御が行われる。
抽選値は、抽出した乱数値から減算する値である。乱数値から抽選値を減算し、その減算した値が負である場合、その抽選値に対応する情報(停止用当選役)が選択される。乱数の抽出範囲は、“0”〜“127”である。例えば、SCG状態中において内部当選役がリプレイの場合、抽出した乱数値が“30”のとき、初めに、この“30”から停止用当選役であるリプレイに対応する抽選値“20”を減算する。減算した値は、“10”である(正の値である)。次に、この“10”から停止用当選役である全ての小役に対応する抽選値“108”を減算する。減算した値は、負となる。したがって、停止用当選役として全ての小役が選択される。
第1停止操作に対応するリールの最大滑りコマ数は“1”に設定され、第2停止操作及び第3停止操作に対応するリールの滑りコマ数(最大滑りコマ数)が、基本的に“0”に設定される。ただし、停止用当選役に小役が含まれない場合には、滑りコマ数(最大滑りコマ数)が、基本的に“1”に設定される。
すなわち、停止用当選役として全ての小役が選択された場合には、全ての小役の入賞が許容されるが、その入賞の成否が遊技者による停止ボタンの操作タイミングに依存することとなる。同様に、停止用当選役にリプレイ以外の役が設定された場合でも、その役の入賞の成否は遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングに依存することとなる。
内部当選役がBBの場合には、一般遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてBBが選択される。他方、SCG状態では、停止用当選役としてBB又は「BBと全ての小役」のいずれかが選択される。
内部当選役がCTの場合には、一般遊技状態及びSB遊技状態では、停止用当選役としてCTが選択される。他方、SCG状態では、停止用当選役としてCT又は「CTと全ての小役」のいずれかが選択される。
内部当選役がRBの場合には、一般遊技状態、BB一般遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてRBが選択される。他方、SCG状態では、停止用当選役としてRB又は「RBと全ての小役」のいずれかが選択される。また、RB遊技状態では、停止用当選役としてRB又はなし(ハズレ)が選択される。ここで、RB遊技状態においてRBに内部当選した場合には、RBが持ち越される。
内部当選役がSBの場合には、一般遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてSBが選択される。他方、SCG状態では、停止用当選役としてSB又は「SBと全ての小役」のいずれかが選択される。
内部当選役がSCTの場合には、SCG状態及びSB遊技状態以外の遊技状態では、停止用当選役としてSCTが選択される。他方、SCG状態及びSB遊技状態では、停止用当選役としてSCT又は全ての小役のいずれかが選択(所定の抽選によりSCG状態中においてSCTの入賞を許容するか否かの決定)される。
ここで、一般遊技状態中においてSCTが入賞したゲームの次のゲームの遊技状態はSCG状態となるが、このSCG状態中においてSCTに内部当選し、停止用当選役としてSCTが選択された場合には、その次のゲームの遊技状態もSCG状態となる。すなわち、SCTの入賞を契機として、連続する複数のゲームの遊技状態がSCG状態となり、結果として擬似的な高確率CG状態が発生することとなる。
ただし、この擬似的な高確率CG状態の継続条件は、停止用当選役としてSCTが選択されることであり、停止用当選役として全ての小役が選択されたゲームで擬似的な高確率CG状態が終了する。したがって、擬似的な高確率CG状態中に、停止用当選役としてリプレイが設定されなければ、滑りコマ数(最大滑りコマ数)が“0”となるような制御が行われることとなる。また、CG状態中においてもSCTに内部当選し、擬似的な高確率CG状態が発生する場合もあり、連続する複数のゲームの遊技状態がCG状態となる場合がある。
内部当選役がリプレイの場合には、一般遊技状態、持越状態、CT一般遊技状態、BB一般遊技状態、RB遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてリプレイが選択される。他方、CT1中CG状態、CT2中CG状態、及びSCG状態では、停止用当選役としてリプレイ又は全ての小役のいずれかが選択(その選択確率は、各状態で異なるようにすることもできる)される。
ここで、CT1中CG状態、CT2中CG状態、及びSCG状態中において使用される確率抽選テーブル(図6(2)、図7(3))は、リプレイに内部当選する確率が最も高くなるように構成されているが、そのリプレイに内部当選した場合に停止用当選役をリプレイ又は全ての小役に振り分けるようにしている。
内部当選役がスイカの小役の場合には、一般遊技状態、持越状態、CT一般遊技状態、及びBB一般遊技状態では、停止用当選役としてスイカの小役が選択される。他方、CT1中CG状態、CT2中CG状態、及びSCG状態では、停止用当選役として全ての小役が選択される。
内部当選役がベルの小役の場合には、一般遊技状態、持越状態、CT一般遊技状態、及びBB一般遊技状態では、停止用当選役としてベルの小役が選択される。他方、CT1中CG状態、CT2中CG状態、及びSCG状態では、停止用当選役として全ての小役が選択される。
内部当選役がグループ役の場合には、一般遊技状態、持越状態、CT一般遊技状態、及びBB一般遊技状態では、停止用当選役として上チリの小役、下チリの小役、又はデカチリの小役(上チリの小役及び下チリの小役)のいずれかが選択される。停止用当選役としてデカチリの小役が選択される確率が最も高い。
また、内部当選役がグループ役の場合には、CT1中CG状態及びCT2中CG状態では、停止用当選役として上チリの小役、下チリの小役、デカチリの小役、及び全ての小役のいずれかが選択される。CT1中CG状態では、停止用当選役としてデカチリの小役(払出枚数は“15枚”)が選択される確率が最も高く、CT2中CG状態では、停止用当選役として上チリの小役(払出枚数は“2枚”)が選択される確率が最も高い(各役を停止用当選役として選択する確率が異なる)。
ここで、CT遊技状態の終了条件には、獲得枚数が所定枚数以上となることが含まれている。したがって、CT1に振り分けられたCTが入賞することを契機として発生するCT遊技状態の継続ゲーム回数の期待値は、CT2に振り分けられたCTが入賞することを契機として発生するCT遊技状態の継続ゲーム回数の期待値と比べて大きくなる。継続ゲーム回数の期待値が異なる複数のCT遊技状態を発生可能に構成することにより、多彩な遊技性を実現することができる場合がある。
また、内部当選役がグループ役の場合には、SCG状態では、停止用当選役として全ての小役が選択される。
内部当選役がJACの小役の場合には、RB遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてJACの小役が選択される。
内部当選役がなし(ハズレ)の場合には、一般遊技状態、CT一般遊技状態、BB一般遊技状態、RB遊技状態、及びSB遊技状態では、停止用当選役としてなし(ハズレ)が選択される。また、持越状態では、停止用当選役として持越役が選択される。この持越役には、BB中RB持越状態において持ち越されたRBが含まれる。また、CT1中CG状態、CT2中CG状態、及びSCG状態では、停止用当選役として全ての小役が選択される。
ここで、停止用当選役選択テーブルは、設定値毎に設けられているが、設定値毎の停止用当選役選択テーブルは省略している。実施例では、少なくともいずれかの内部当選役に対応する停止用当選役の選択確率が、少なくともいずれか“2つ”の設定値の間で異なるようにしている。また、全ての設定値で一の確率抽選テーブルを用いて内部当選役を決定し、停止用当選役の決定に用いる停止用当選役選択テーブルを設定に応じて異ならせることもできる。
次に、図10、図11を参照して、遊技機1から出力される試験用コマンドについて説明する。
実施例の遊技機1のようなパチスロ機は、風営法及びその関連規則により、著しく遊技者の射幸心を煽るおそれがないように、例えば、一定期間(一定時間、一定遊技数など)における遊技に投入した遊技価値に対する遊技の結果として遊技者に付与される遊技価値の比率であるいわゆる出玉率が所定の範囲内に収束するように設計されるなど、規則に従って設計されるこが要請されている。そして、遊技機1が上記出玉率などの規則に適合するか否かは、遊技機の製造メーカーや試験機関等によって試験される。このような試験(例えば型式試験など)により、極端に出球率が高くなったり低くなったりするような遊技機が遊技場に設置されることが防止されるため、遊技者に対して健全な遊技を提供することが可能となっている。
実施例の遊技機1では、遊技機の製造メーカーや試験機関等における試験機(後述の試験機200、以下試験機200と称す)で遊技機1の試験を行う際に利用可能な試験信号(実施例では試験用コマンドと称す)を試験機200に対して出力(或いは送信)する処理を行う(詳しくは図17を参照して後述する)。この試験では、例えば、確率抽選処理により決定された内部当選役を入賞とみなし、メダルの投入枚数と内部当選役が入賞した場合の払出枚数とに基づいて算出される出玉(例えば、主にメダル等の遊技価値の払出に関する情報、払出枚数、純増枚数、出玉率、メダル等の遊技価値の増減率、機械割など)が規則に従った適正な範囲に収束するか否かなどの試験が行われる。尚、試験用コマンドは、遊技機の製造メーカーや試験機関等における試験機に対して出力されるものに限らず、例えば、複数の遊技機を管理する遊技場のホールコンピュータなどに対して出力され、遊技場において遊技機の出玉などに関する管理を行う際に利用されるものであっても良い。
まず、図10を参照して、予定払出枚数コマンド出力テーブルなどについて説明する。
図10(1)は、予定払出枚数コマンド出力テーブルを示す。予定払出枚数コマンド出力テーブルは、予定払出枚数コマンドを試験機200に出力する際に使用されるものである。予定払出枚数コマンド出力テーブルには、遊技機1で決定される可能性のある内部当選役情報と内部当選役に対応する予定払出枚数情報とが関連付けられている。
予定払出枚数情報は、各内部当選役に対応する図柄又は図柄組合せが有効ライン8a〜8e上に表示された場合に払出されることとなるメダルの払出枚数を示す情報である。即ち、実施例の遊技機1では、決定された内部当選役の実際の入賞の成否に拘らず、決定された内部当選役が入賞したものとみなして予定払出枚数を試験機200に出力することとしている。各内部当選役と各内部当選役に対応する予定払出枚数との関係は図示の通りである。図10(1)に示すように、予定払出枚数は、内部当選役に対応する図柄又は図柄組合せが有効ライン8a〜8e上に表示された場合に払出される実際の払出枚数(図4又は図5を参照)と基本的に同様の枚数が設定されている。ここで、内部当選役がグループ役に対応する予定払出枚数は、グループ役を構成する役のうち最も払出枚数が多いデカチリの小役に基づいて、15枚が設定されている。
図10(2)は、予定払出枚数コマンドの構成の一例を示す図である。予定払出枚数コマンドは、内部当選役情報と予定払出枚数情報から構成される。予定払出枚数コマンドは、16ビットで構成されており、先頭ビットから11ビット目までで内部当選役情報が特定され、12ビット目から16ビット目までで予定払出枚数情報が特定される。
内部当選役情報を構成する11ビットのうち先頭ビットはBBが内部当選したか否かの情報(即ち、BBの内部当選フラグ成立情報)が示される。以下、2ビット目から11ビット目までの順に、CT、RB、SB、SCT、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、グループ役、JACの小役、ハズレ(なし)について内部当選したか否かの情報が示される。各内部当選役に内部当選したか否かは“1”又は“0”の数値によって示される。即ち、“1”は、内部当選したことが示され、“0”は内部当選しなかったことが示される。例えば、BBが内部当選役として決定された場合は、先頭ビットに“1”がセットされ、他の内部当選役に関する2ビット目から11ビット目までに、“0”がセットされる。この場合、内部当選役情報は、「10000000000」として示されることとなる。また、例えば、CTが内部当選役として決定された場合は、2ビット目に“1”がセットされ、他の内部当選役に関する先頭ビット及び3ビット目から11ビット目までには、“0”がセットされる。この場合、内部当選役情報は、「01000000000」として示されることとなる。
また、予定払出枚数情報は、最小の予定払出枚数の値である“0”から最大の予定払出枚数の値である“15”までの数値情報が12ビット目から16ビット目までで2進法を用いて示される。例えば、予定払出枚数がBBに対応する“15”枚であれば、予定払出枚数情報は、「01111」として示されることとなる。また、例えば、予定払出枚数がハズレ(なし)に対応する“0”枚であれば、予定払出枚数情報は、「00000」として示される。
以上のような構成から、予定払出枚数コマンドは、例えば内部当選役がBBとして決定された場合は、「1000000000001111」と示されることとなる。実施例の遊技機1では、出力する予定払出枚数コマンドを以上のような構成とすることにより、出力先の試験機200で内部当選役の種類と予定払出枚数とを特定することが可能となる。
次に、図11を参照して、BB・CT関連コマンド出力テーブルなどについて説明する。
図11(1)は、BB・CT関連コマンド出力テーブルを示す。BB・CT関連コマンド出力テーブルは、BB・CT関連コマンドを試験機200に出力する際に使用されるものである。BB・CT関連コマンド出力テーブルには、BB又はCTのいずれかを種別する種別情報とBB又はCTに対応する予定獲得枚数情報とBB又はCTに対応する予定ゲーム数情報とが関連付けられている。
予定獲得枚数情報は、BB又はCTのいずれかに対応する図柄組合せが有効ライン8a〜8e上に表示された場合に発生する遊技状態(即ち、BB遊技状態又はCT遊技状態)において、獲得可能なメダルの最大枚数を示す情報である。
図11(1)に示すテーブルでは、BBに対応する予定獲得枚数情報は、“360”枚に設定されている。実施例の遊技機1では、BBに入賞したことを契機として発生するBB遊技状態は、前述の図3に示すように、BB遊技状態における獲得枚数が361枚以上になることが終了条件となっている。
また、図11(1)に示すテーブルでは、CTに対応する予定獲得枚数情報は、“268”枚に設定されている。実施例の遊技機1では、CTに入賞したことを契機として発生するCT遊技状態は、前述の図3に示すように、CT遊技状態における獲得枚数が269枚以上になることが終了条件の1つとなっている。
予定ゲーム数情報は、BB又はCTのいずれかに対応する図柄組合せが有効ライン8a〜8e上に表示された場合に発生する遊技状態(即ち、BB遊技状態又はCT遊技状態)において、獲得枚数が予定獲得枚数に達するまでに要するゲーム数を示す情報である。
図11(1)に示すテーブルでは、BBに対応する予定ゲーム数情報は、“24”ゲームに設定されている。BB遊技状態は、獲得枚数が“361”枚以上になった場合に終了することから、予定獲得枚数情報は“360”枚が設定されている。この“360”枚に達するまでに要するゲーム数は、BB遊技状態で決定される内部当選役の決定回数の組合せにより導き出すことができる。実施例では、BB遊技状態において決定される可能性のある内部当選役と予定払出枚数の内訳は、BB一般遊技状態におけるRB(15枚)、グループ役(15枚)、ベルの小役(10枚)、スイカの小役(6枚)、リプレイ(0枚)、ハズレ(0枚)、および、BB遊技状態中におけるRB遊技状態におけるJACの小役(15枚)、リプレイ(0枚)、ハズレ(0枚)となっている(図5、図7参照)。実施例では、予定ゲーム数の一例として、上記内部当選役のうち、最大の予定払出枚数“15”枚の内部当選役(例えば、JACの小役など)が“24”回決定されること(この場合、他の予定払出枚数の内部当選役の決定回数は“0”回)により予定獲得枚数“360”枚に達することとして、予定ゲーム数を“24”ゲームに設定している。即ち、実施例では、予定ゲーム数を、最短のゲーム数で予定獲得枚数に達したものとして導き出すこととしている。尚、実施例では、BB遊技状態における予定ゲーム数を“24”ゲームとしたが、これに限られるものではなく、内部当選役の決定組合せ等から任意に予定ゲーム数を設定することができる。例えば、最大の予定払出枚数“15”枚の内部当選役(例えば、JACの小役など)が“22”回決定され、予定払出枚数“10”枚の内部当選役(例えば、ベルの小役)が“3”回決定されることにより予定獲得枚数“360”枚に達することとして、予定ゲーム数を“25”ゲームに設定することとしても良い。
また、図11(1)に示すテーブルでは、CTに対応する予定ゲーム数情報は、“20”ゲームに設定されている。CT遊技状態は、獲得枚数が“269”枚以上になった場合に終了することから、予定獲得枚数情報は“268”枚が設定されている。この“268”枚に達するまでに要するゲーム数は、CT遊技状態で決定される内部当選役の決定回数の組合せにより導き出すことができる。実施例では、CT遊技状態において決定される可能性のある内部当選役と予定払出枚数の内訳は、CT一般遊技状態におけるSCT(15枚)、グループ役(15枚)、ベルの小役(10枚)、スイカの小役(6枚)、リプレイ(0枚)、ハズレ(0枚)、および、CG状態中におけるRB(15枚)、SCT(15枚)、グループ役(15枚)、ベルの小役(10枚)、スイカの小役(6枚)、SB(3枚)、リプレイ(0枚)、ハズレ(0枚)となっている(図4、図6参照)。実施例では、予定ゲーム数の一例として、上記内部当選役のうち、最大の予定払出枚数“15”枚の内部当選役(例えばグループ役(デカチリの小役)など)が“16”回決定され、予定払出枚数“10”枚の内部当選役(例えばベルの小役)が1回決定され、予定払出枚数“6”枚の内部当選役(例えばスイカの小役)が3回決定されることにより予定獲得枚数“268”枚に達することとして、予定ゲーム数を“20”ゲームに設定している。尚、実施例では、CT遊技状態における予定ゲーム数を“20”ゲームとしたが、これに限られるものではなく、内部当選役の決定組合せ等から任意に予定ゲーム数を設定することができる。例えば、最大の予定払出枚数“15”枚の内部当選役(例えば、グループ役(デカチリの小役)など)が“14”回決定され、予定払出枚数“10”枚の内部当選役(例えば、ベルの小役)が“4”回決定され、予定払出枚数“6”枚の内部当選役(例えばスイカの小役)が3回決定されることにより予定獲得枚数“268”枚に達することとして、予定ゲーム数を“21”ゲームに設定することとしても良い。
図11(2)は、BB・CT関連コマンドの構成の一例を示す図である。BB・CT関連コマンドは、種別情報と予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報から構成される。BB・CT関連コマンドは、16ビットで構成されており、先頭ビットから2ビット目まででBBかCTかを種別する種別情報が示され、3ビット目から11ビット目までで予定獲得枚数情報が示され、12ビット目から16ビット目までで予定ゲーム数情報が示される。
種別情報を構成する2ビットのうち先頭ビットはBBが内部当選したか否かの情報(即ち、BBの内部当選フラグ成立情報)が示され、2ビット目はCTが内部当選したか否かの情報(即ち、CTの内部当選フラグ成立情報)が示される。例えば、BBである場合は、先頭ビットに“1”がセットされ、CTに関する2ビット目には“0”がセットされる。種別情報は、「10」として示されることとなる。また、例えば、CTである場合は、2ビット目に“1”がセットされ、BBに関する先頭ビットには“0”がセットされる。内部当選役情報は、「01」として示されることとなる。
また、予定獲得枚数情報は、予定獲得枚数の値である“360”又は“268”の数値情報が3ビット目から11ビット目までの9ビットで2進法を用いて示される。例えば、予定獲得枚数がBBに対応する“360”枚であれば、予定獲得枚数情報は、「101101000」として示されることとなる。また、例えば、予定獲得枚数がCTに対応する“268”枚であれば、予定獲得枚数情報は、「100001100」として示されることとなる。
また、予定ゲーム数情報は、予定ゲーム数の値である“24”又は“20”の数値情報が12ビット目から16ビット目までの5ビットで2進法を用いて示される。例えば、予定ゲーム数がBBに対応する“24”ゲームであれば、予定ゲーム数情報は、「11000」として示されることとなる。また、例えば、予定ゲーム数がCTに対応する“20”ゲームであれば、予定ゲーム数情報は、「10100」として示されることとなる。
以上の構成から、BB・CT関連コマンドは、例えば、内部当選役がBBとして決定された場合は、「1010110100011000」と示されることとなる。実施例の遊技機1では、出力するBB・CT関連コマンドを以上のような構成とすることにより、出力先の試験機200でBB又はCTの種別とBB遊技状態又はCT遊技状態で獲得可能な予定獲得枚数と予定獲得枚数を獲得するまでに要する予定ゲーム数とを特定することが可能となる。
図12は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から出力される制御指令に基づいて液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33と、通信回線を介して試験機200と通信を行うための通信インターフェース回路105とを含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル(図6〜図8)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ出力するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
また、ROM32には、試験機200へ出力するための試験用コマンドに関する情報が格納されている。例えば、前述の各内部当選役情報と各内部当選役が入賞した際に払出されることが予定されている予定払出枚数情報とが関連付けられた予定払出枚数コマンド出力テーブル(図10)、内部当選役がBB又はCTである場合に、BB又はCTの情報とBB又はCTの入賞を契機に発生する遊技状態で獲得することが予定されている予定獲得枚数の情報とBB又はCTの入賞を契機に発生する遊技状態で予定獲得枚数を獲得するまでの最短のゲーム数である予定ゲーム数の情報とが関連付けられたBB・CT関連コマンド出力テーブル(図11)等が格納されている。そして、これらテーブルに基づいて、試験用コマンドが試験機200に出力される。
試験用コマンドの試験機200への出力は、主制御回路71に設けられた通信インターフェース回路105を介して行われる。また、試験機200が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から試験機200への一方向で通信が行われる構成となっている。尚、実施例の遊技機1では、主制御回路71に遊技機1の外部に情報を出力するための通信インターフェース回路105を設けることとしたが、これに限られるものではない。例えば、遊技機1の外部の試験機200に情報を出力するための中継回路などを設け、主制御回路71と別基板とすることもできる。
図12の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図12の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図13〜図15に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(所定の記憶領域(例えば、内部当選役を記憶する領域)の情報)を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から“30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信し(ステップS4)、ステップS5に移る。ステップS3の判別が“NO”のときは、ステップS5に移る。
ステップS5では、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームでリプレイの入賞が実現したか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が“NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11〜13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が“YES”のときは、ステップS8に移り、“NO”のときは、ステップS3に移る。
ステップS8では、BETスイッチ11〜13の操作又はメダルを投入する操作が行われたことを示す「BETコマンド」を副制御回路72へ送信する。続いて、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS9)。この判別が“YES”のときは、ステップS10に移り、“NO”のときは、ステップS9を繰り返す。ステップS10では、抽選用の乱数を抽出する。この処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。続いて、遊技状態監視処理を行う(ステップS11)。
次に、CPU31は、確率抽選処理を行う(ステップS12)。この確率抽選処理では、図6〜図8に示す確率抽選テーブルを使用し、ステップS10の処理で抽出した乱数と遊技状態とに応じて内部当選役の決定を行う。また、確率抽選処理では、CT遊技状態中においてRB又はSBに内部当選した場合に、遊技状態を持越状態(RB持越状態)へ移行させる。また、内部当選役がCTの場合に、抽選、遊技に関連する情報、遊技者の遊技操作などに基づいて、CT1又はCT2への振り分けを行う。
次に、停止用当選役の決定処理を行う(ステップS13)。この停止用当選役の決定処理では、図9に示す停止用当選役選択テーブルを使用し、ステップS12で決定した内部当選役と遊技状態に応じて停止用当選役の決定を行う。また、停止用当選役に対応する図柄組合せを並べる入賞ラインの選択(テーブルラインの選択)を行う。続いて、停止テーブル選択処理を行い(ステップS14)、図14のステップS15に移る。
図14のステップS15では、副制御回路72へ「スタートコマンド」を送信し、ステップS16に移る。「スタートコマンド」は、内部当選役、停止用当選役、遊技状態の情報などを含む。
ステップS16では、後で図17を参照して説明する試験用コマンド出力処理を行う。続いて、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS17)、この判別が“YES”のときはステップS19に移り、“NO”のときはステップS18に移る。ステップS18では、ゲーム開始待ち時間消化の処理を行い、ステップS19に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(“4.1秒”など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS19では、CPU31は、1ゲーム監視用タイマをセットする。ステップS19の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。続いて、リール3L,3C,3Rの回転処理を行い(ステップS20)、ステップS21に移る。
ステップS21では、CPU31は、停止ボタンが“オン”であるか否かを判別する。具体的には、いずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS23に移り、“NO”のときは、ステップS22に移る。ステップS22では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS23に移り、“NO”のときは、ステップS21に移る。
ステップS23では、CPU31は、後で図16を参照して説明する滑りコマ数決定処理を行う。続いて、ステップS23で決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rを回転させてから停止させる(ステップS24)。続いて、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS25)。この判別が“YES”のときは、ステップS26に移り、“NO”のときは、ステップS21に移る。ステップS26では、副制御回路72に対して全てのリール3L,3C,3Rが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図15のステップS27に移る。
図15のステップS27では、CPU31は、入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS28)。具体的には、入賞役が「ハズレ(なし)」の場合は、遊技状態に拘らず“正常(“YES”)”と判定(判別)する。入賞役が判定用当選役に含まれる場合は、遊技状態に拘らず“正常(“YES”)”と判定する。
また、入賞役が判定用当選役に含まれない場合において、遊技状態がCG状態及びSCG状態以外の場合は、“不正(“NO”)”と判定する。入賞役が判定用当選役に含まれない場合において、遊技状態がCG状態又はSCG状態の場合は、入賞役がボーナス(BB、CT、SCT、RB、SBなど)又はリプレイの場合は、“不正(“NO”)”と判定する。入賞役が判定用当選役に含まれない場合において、遊技状態がCG状態又はSCG状態の場合は、入賞役がボーナス(BB、CT、SCT、RB、SBなど)及びリプレイ以外の場合は、“正常(“YES”)”と判定する。
このステップS28の処理における判定用当選役(作動している条件装置)は、確率抽選処理(図13のステップS12)の結果として得られる内部当選役と、遊技状態、内部当選役、入賞役などに基づく遊技状態の更新(後述の図15のステップS32)の結果として得られる持越役と、により構成されるものである。
例えば、BB持越状態(持越役がBB)の単位遊技における確率抽選処理(図13のステップS12)でベルの小役が内部当選役に選ばれた場合は、その遊技における判定用当選役は、BB及びベルの小役となる。また、一般遊技状態の単位遊技における確率抽選処理でスイカの小役が内部当選役に選ばれた場合は、その遊技における判定用当選役はスイカの小役となる。停止用当選役の決定(図13のステップS13)の結果として得られる停止用当選役は、判定用当選役には含まないものとしている。
ステップS28の入賞フラグが正常であるか否かの判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS29)。この場合、遊技は中止となる。ステップS28の判別が“YES”のときは、入賞役と遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行う(ステップS30)。続いて、獲得枚数を更新する(ステップS31)。
次に、CPU31は、遊技状態、内部当選役、入賞役などに基づいて遊技状態を更新する(ステップS32)。具体的には、BB、CT、又はRBに内部当選した場合には、遊技状態を持越状態に更新(移行)するとともに持越状態に対応するBB、CT、又はRBのいずれかを持越役として設定する。また、BBが入賞した場合にBB遊技状態、CTが入賞した場合にCT遊技状態、RBが入賞した場合にRB遊技状態に更新する。また、SCTが入賞した場合にSCG状態、SBが入賞した場合にSB遊技状態に更新する。ボーナス役(BB、CT、RBなど)に入賞した場合は、持越役をクリア(消去)する。また、SB遊技状態、或いはSCG状態から一般遊技状態などへの遊技状態の更新を行う。また、入賞役がリプレイである場合には、入賞役がリプレイであることを示す情報を格納する。この情報に基づいて、次のゲームが開始した場合にメダルの自動投入を行うか否かの判別(図13のステップS5)が行われる。なお、ステップS5の判別が行われた場合には、入賞役がリプレイであることを示す情報がクリアされる。
次に、CPU31は、現在の遊技状態が一般遊技状態中において発生したRB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS33)。この判別が“YES”のときは、ステップS34に移り、“NO”のときは、ステップS35に移る。
ステップS34では、RB遊技状態制御処理を行い、図13のステップS2に移る。ステップS34のRB遊技状態制御処理では、回数の情報(ゲーム回数、入賞回数)の更新、回数の情報に基づいて、RB遊技状態を維持するか、又は一般遊技状態へ移行するかの決定などを行う。
ステップS33の判別が“NO”のときは、現在の遊技状態がCT遊技状態であるか否かを判別する(ステップS35)。この判別が“YES”のときは、ステップS36に移り、“NO”のときは、ステップS37に移る。
ステップS36では、CT遊技状態制御処理を行い、図13のステップS2に移る。ステップS36のCT遊技状態制御処理では、獲得枚数の情報の更新、CT一般遊技状態とCG状態との間の遊技状態の移行(切替)、獲得枚数に基づいて一般遊技状態へ移行するか否かの決定などを行う。
ステップS35の判別が“NO”のときは、現在の遊技状態がBB遊技状態であるか否かを判別する(ステップS37)。この判別が“YES”のときは、ステップS38に移り、“NO”のときは、図13のステップS2に移る。
ステップS38では、BB遊技状態制御処理を行い、ステップS39に移る。ステップS38のBB遊技状態制御処理では、獲得枚数の情報の更新、BB一般遊技状態からRB遊技状態への遊技状態の移行、獲得枚数に基づいて一般遊技状態へ移行するか否かの決定などを行う。
ステップS39では、RB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときはステップS40に移り、“NO”のときは図13のステップS2に移る。
ステップS40では、RB遊技状態制御処理を行い、図13のステップS2に移る。ステップS40のRB遊技状態制御処理では、回数の情報(ゲーム回数、入賞回数)の更新、回数の情報に基づいて、RB遊技状態を維持するか、又はBB一般遊技状態へ移行するかの決定などを行う。
次に、図16を参照して、図14のステップS23で行う滑りコマ数決定処理について説明する。
初めに、CPU31は、現在の遊技状態がCG状態又はSCG状態であるか否かを判別する(ステップS41)。この判別が“YES”のときは、ステップS42に移り、“NO”のときは、ステップS46に移る。ステップS42では、最大滑りコマ数を“1”にセットし、ステップS43に移る。ステップS43では、停止用当選役が小役を含むか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS44に移り、“NO”のときは、ステップS47に移る。
ステップS44では、今回のリールの停止制御が第1停止操作に対応するものであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS47に移り、“NO”のときは、ステップS45に移る。ステップS45では、CG状態中又はSCG状態中において停止用当選役が全ての小役であり、リールの停止制御が第2停止操作又は第3停止操作に対応するものである場合には、滑りコマ数を“0”にセットし、ステップS48に移る。
ステップS41の判別が“NO”の場合、すなわち、CG状態又はSCG状態以外の遊技状態の場合には、最大滑りコマ数を“4”にセットし(ステップS46)、ステップS47に移る。ステップS47では、BET数、遊技状態、内部当選役、停止用当選役、最大滑りコマ数などに基づいて滑りコマ数を決定し、図14のステップS24に移る。
ここで、ステップS43の判別が“NO”の場合にステップS47が行われた場合には、第1停止操作〜第3停止操作に対応する全てのリールの停止制御において、最大滑りコマ数が“1”の範囲内で、小役以外の役に対応する図柄組合せの引き込み制御(最大限入賞が実現するための制御)が行われる。また、ステップS43の判別において、停止用当選役がJACの小役以外の小役を含むか否かを判別するようにしてもよい。
また、ステップS44の判別が“YES”の場合にステップS47が行われた場合には、停止用当選役が全ての役であり、第1停止操作に対応するリールの停止制御についてのみ、最大滑りコマ数が“1”の範囲内で、停止制御が行われる。なお、この停止制御において、いずれの役に対応する図柄を優先するかは、抽選などにより決定することもできる。
ステップS48では、CPU31は、今回のリールの停止制御が第3停止操作に対応するものであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS49に移り、“NO”のときは、図14のステップS24に移る。ステップS49では、入賞役(入賞した役)と停止用当選役とが不一致であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS50に移り、“NO”のときは、図14のステップS24に移る。ステップS50では、リプレイの誤入賞を回避するべく、滑りコマ数を“1”にセットし、図14のステップS24に移る。
次に、図17を参照して、図14のステップS16で行う試験用コマンド出力処理について説明する。
初めに、CPU31は、投入枚数をセットする(ステップS51)。このステップS51の処理では、図13のステップS7の判別で検知したメダルの投入枚数に基づいて投入枚数コマンドをセットする。投入枚数コマンドとしては、“0”〜“3”のメダル枚数を示す情報(例えば、2進法を用いて2ビットで特定する場合は、「00」、「01」、「10」、「11」など)がセットされる。ここで、前回のゲームでリプレイが入賞(或いは内部当選)した場合(図13のステップS5の判別が“YES”の場合)は、投入枚数コマンドとして“0”を示す情報がセットされる。続いて、CPU31は、投入枚数情報を出力する(ステップS52)。このステップS52の処理ではステップS51の処理でセットした投入枚数コマンドが通信インターフェース回路105に出力され、試験機200に出力される。この場合、CPU31は、試験機200で受信した試験用コマンドが投入枚数コマンドであると特定可能なように、データの分類を示す情報を付加して出力する。
次に、CPU31は、現在の遊技状態がBB遊技状態又はCT遊技状態であるか否かを判別する(ステップS53)。この判別が“YES”のときは、図14のステップS17に移り、“NO”のときは、ステップS54に移る。このステップS53の処理により、遊技状態がBB遊技状態又はCT遊技状態である場合は、既にBB又はCTの内部当選時にこの内部当選に基づいて発生しうるBB遊技状態又はCT遊技状態での予定獲得枚数が試験機200に予め出力されているため、BB遊技状態又はCT遊技状態での内部当選役に基づく払出枚数の出力がストップされる。
遊技状態がBB遊技状態又はCT遊技状態以外の遊技状態と判別された場合のステップS54では、CPU31は、内部当選役と予定払出枚数をセットする(ステップS54)。このステップS54の処理では、図13のステップS12の処理で決定した内部当選役の情報に基づいて図10(1)の予定払出枚数コマンド出力テーブルから予定払出枚数情報を読み出す。そして、図10(2)に示すような構成で予定払出枚数コマンドをセットする。セットするコマンド構成の一例として、例えば内部当選役がBBとして決定された場合は、内部当選役情報は、BBフラグの成立を示す先頭のビットに“1”がセットされ、内部当選役情報を構成する1ビット目から11ビット目に、「10000000000」がセットされる。また、予定払出枚数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法を用いて“15”枚の情報を示す「01111」がセットされる。これにより、予定払出枚数コマンドの構成は、BBの内部当選役情報と15枚の予定払出枚数情報を示す「1000000000001111」となる。また、例えば、内部当選役がハズレ(なし)として決定された場合は、内部当選役情報は、ハズレ(なし)の成立を示す11ビット目に“1”がセットされ、内部当選役情報を構成する1ビット目から11ビット目に、「00000000001」がセットされる。また、予定払出枚数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法を用いて“0”枚の情報を示す「00000」がセットされる。これにより、予定払出枚数コマンドの構成は、ハズレ(なし)の内部当選役情報と0枚の予定払出枚数情報を示す「0000000000100000」となる。また、例えば、内部当選役が複数の役(複数の小役)が当選したことを示すグループ役として決定された場合は、内部当選役情報は、グループ役の成立を示す9ビット目に“1”がセットされ、内部当選役情報を構成する1ビット目から11ビット目に、「00000000100」がセットされる。また、予定払出枚数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法を用いて“15”枚の情報を示す「01111」がセットされる。これにより、予定払出枚数コマンドの構成は、ハズレ(なし)の内部当選役情報と15枚の予定払出枚数情報を示す「0000000010001111」となる。
続いて、CPU31は、内部当選役情報と予定払出枚数情報を出力する(ステップS55)。この処理では、ステップS54の処理でセットされた予定払出枚数コマンドが通信インターフェース回路105に出力され、試験機200に出力される。この場合、CPU31は、試験機200で受信した試験用コマンドが予定払出枚数コマンドであると特定可能なように、データの分類を示す情報を付加して出力する。
次に、CPU31は、内部当選役はBB又はCTであるか否かを判別する(ステップS56)。このステップS56の処理では、ステップS54でセットした内部当選役情報(即ち、図13のステップS12の処理で決定した内部当選役の情報)がBB又はCTの情報を示すものであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS57に移り、“NO”のときは、図14のステップS17に移る。
ステップS57では、内部当選役に基づいて予定獲得枚数をセットする。このステップS57の処理では、BB又はCTの内部当選役情報に基づいて図11(1)のBB・CT関連コマンド出力テーブルから予定獲得枚数情報を読み出す。そして、図11(2)に示すような構成で予定獲得枚数情報をセットする。予定獲得枚数は、BB遊技状態又はCT遊技状態において獲得することが予定されている最大獲得枚数を示すものである。セットするコマンド構成の一例として、例えばBBである場合は、BB又はCTを種別する種別情報は、BBを示す先頭のビットに“1”がセットされ、種別情報を構成する先頭ビットと2ビット目に、「10」がセットされる。また、予定獲得枚数情報を構成する3ビット目から11ビット目に、2進法をもって、“360”枚の情報を示す「101101000」がセットされる。
次に、CPU31は、内部当選役に基づいて予定ゲーム数をセットする(ステップS58)。このステップS58の処理では、BB又はCTの内部当選役情報に基づいて図11(1)のBB・CT関連コマンド出力テーブルから予定ゲーム数情報を読み出す。そして、図11(2)に示すような構成で予定ゲーム数情報をセットする。予定ゲーム数は、BB遊技状態又はCT遊技状態において予定獲得枚数が獲得されるまでに要するゲーム数を示すものである。セットするコマンド構成の一例として、例えばBBである場合は、予定ゲーム数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法をもって、“24”ゲームの情報を示す「11000」がセットされる。これにより、BB・CT関連コマンドの構成は、BBを示す種別情報と360枚を示す予定獲得枚数情報と24ゲームを示す予定ゲーム数情報を示す「1010110100011000」となる。続いて、CPU31は、内部当選役情報と予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を出力する(ステップS59)。この処理では、ステップS57とステップS58の処理でセットしたBB・CT関連コマンドが通信インターフェース回路105に出力され、試験機200に出力される。この場合、CPU31は、試験機200で受信した試験用コマンドがBB・CT関連コマンドであると特定可能なように、データの分類を示す情報を付加して出力する。この処理の後、図14のステップS17に移る。尚、図17に示すフローチャートは、遊技機1のメインフローから読み出されるサブフローとして説明したが、例えば、所定のタイミングで読み出される割り込み用のフローチャートであっても良い。また、メダル投入処理後、確率抽選処理後に適宜試験機200に情報を出力するようにすることもできる。
次に、図18を参照して、実施例の遊技機1に関する試験を行う場合のシステムの構成について説明する。
図18は、実施例の遊技機1に関する試験を行う場合のシステムの構成の一例を示すシステム構成図である。図18に示すように、遊技機1は、遊技機1の主制御回路71に設けられる通信インターフェース回路105、通信インターフェース回路105の接続端子(図示せず)、ケーブル(図示せず)などを介して試験機200と接続される。遊技機1から試験機200に出力される情報は、前述の試験用コマンドであり、メダルの投入枚数情報、内部当選役情報、内部当選役に対応する予定払出枚数情報、BB又はCTに対応する予定獲得枚数情報、BB又はCTに対応する予定ゲーム数情報などが出力される。尚、遊技機1と試験機200とは、有線、無線を問わず、通信可能に接続されるものであれば良い。
試験機200は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、記憶手段であるROM及びRAMと、遊技機1から情報を受信するための通信部とを含む。試験機200のCPUは、遊技機1から出力される試験用コマンドを受信すると、ROMに設けられた試験用コマンドに含まれる情報を特定するための試験用コマンドの分類、内容などが格納されている解析テーブルに基づいて、遊技機1から適宜出力される試験用コマンドを特定する。遊技機1から出力される試験用コマンドの特定は、試験用コマンドに含まれる情報と解析テーブルに格納された情報との比較により行われる。例えば、遊技機1から出力された試験用コマンドが、予定払出枚数コマンドを示すとともに「1000000000001111」を示す情報である場合は、試験機200のCPUは、内部当選役情報がBBであり、その予定払出枚数情報が15枚であると特定する。そして、試験機200のCPUは、例えば、また、試験機200のCPUは、上記試験用コマンドに含まれる情報に基づいて、遊技機1で行われるゲーム数の計数処理、メダルの投入枚数と内部当選役が入賞した場合の払出枚数とゲーム数とに基づく出玉などの算出処理や、算出した出玉が規則に定められる適正な範囲に収束するか否かなどを判定する処理を行う。
また、試験機200には、例えばPC(パーソナルコンピュータ)300などが接続されている。そして、PC300により、試験機200の管理が行われるとともに、遊技機1の試験結果情報の収集、演算、分析、表示、管理などが行われる。尚、実施例の試験機200には、解析した試験用コマンドの情報など試験に関する情報などを表示する表示部を設けるようにしても良い。また、試験機200とPC300を一体として構成するようにしても良い。試験機200に限らず、遊技機1に遊技場に設置される表示装置やホールコンピュータなどを接続するように構成し、遊技機1から出力する試験用コマンドに含まれる情報などをホールコンピュータなどで利用するようにしても良い。
以上説明したように、実施例の遊技機1によれば、試験機200に対して、前述の試験用コマンド、即ち、内部当選役情報、予定払出枚数情報、予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報などを出力するので、試験機200では、遊技機1で決定された内部当選役、決定された内部当選役に基づく払出枚数、BB遊技状態又はCT遊技状態での獲得可能な予定獲得枚数および予定獲得枚数を獲得するまでに要する予定ゲーム数などを特定することができる。また、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができるので、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、試験機200に対して、遊技場に設置される遊技機1の動作に近い情報で遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断させることができる。また、規則に従った遊技機を提供することができる。
実施例の遊技機1では、予定払出枚数コマンドとして、確率抽選処理により決定された内部当選役を特定可能な内部当選役情報と内部当選役が入賞した場合に払出されるメダルの枚数を特定可能な払出枚数情報を試験機200に出力するので、試験機200では、内部当選役が決定された場合に、内部当選役が入賞したものとして遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。これにより、例えば、実際に内部当選役が入賞した場合に払出される払出枚数を参考とすると、入賞に係る内部当選役が決定されても、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの操作技量等によって入賞する場合と入賞しない場合といった入賞頻度に差が生じることにより、遊技機1が遊技者の停止操作の成功又は失敗に拘らず払出可能としているメダルの正確な払出枚数情報が得られないといった事態を回避できる。よって、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができるので、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを正しく判断することができる。また、投入枚数コマンドを試験機200に出力するので、遊技に投入された遊技価値に対する遊技者に付与される遊技価値の比率である出玉率や、遊技価値の増減率などに関する試験を行うことができる。また、遊技者に極端に有利となる射幸性の高い遊技機や遊技者に極端に不利となる遊技機を提供しないようにすることができる。
また、実施例の遊技機1では、BB・CT関連コマンドとして、BB又はCTのいずれかを種別する種別情報とBB又はCTが入賞した場合に発生する遊技状態(即ち、BB遊技状態又はCT遊技状態)において獲得可能なメダルの最大枚数を特定可能な予定獲得枚数情報とBB又はCTが入賞した場合に発生する遊技状態(即ち、BB遊技状態又はCT遊技状態)において獲得可能なメダルの最大枚数を獲得するまでに要するゲーム数を特定可能な予定ゲーム数情報を試験機200に出力するので、試験機200では、内部当選役がBB又はCTである場合に、BB又はCTが入賞し、BB遊技状態又はCT遊技状態が発生したものとして遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。また、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率よく出力することができるので、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を容易に行うことができる。
また、試験機200では、内部当選役がBB又はCTである場合に、BB遊技状態又はCT遊技状態において獲得可能な最大枚数のメダルが獲得されたものとして遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。例えば、実施例の遊技機1のように、BB遊技状態又はCT遊技状態は、所定の獲得枚数に達することを終了条件の1つとする場合は、BB遊技状態又はCT遊技状態で獲得可能なメダルの枚数は一定である。従って、BB又はCTの内部当選役が決定されたことに基づいて予定獲得枚数情報を出力したとしても、BB遊技状態又はCT遊技状態で実際にゲームを行なった場合に獲得される獲得枚数と同様の情報を出力することとなるので、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを正しく判断することができる。また、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができるので、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を容易に行うことができる。また、BB遊技状態又はCT遊技状態において内部当選役が決定される毎に内部当選役が入賞した場合の予定払出枚数情報を出力する処理を省略することができ、遊技機1又は試験機200で行われる試験に関する処理の負担を軽減することができる。また、実施例のCT遊技状態のように、決定された内部当選役に拘らず停止操作に基づいて入賞の種類を選択可能に構成した遊技状態では、内部当選役と関係なく入賞が成立する場合があるため、内部当選役に基づく予定払出枚数情報を出力することが適当でない場合ある。そこで、このような遊技状態において獲得可能な最大のメダル枚数である予定獲得枚数情報を出力することにより、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、遊技場に設置される遊技機1の動作に近い情報で遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、試験機200では、内部当選役がBB又はCTである場合に、予定ゲーム数情報を出力するので、所定期間、BB遊技状態又はCT遊技状態が継続しているものとして試験を容易に行うことができる。また、BB遊技状態又はCT遊技状態において獲得可能なメダルの最大枚数を獲得するまでに要するゲーム数が行われたものとして遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。これにより、遊技場に設置される遊技機1の動作に近い情報で遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。また、試験機200では、BB遊技状態又はCT遊技状態で行なわれる単位遊技数を計数する必要がなくなるので、試験機200の処理の負担を軽減することができる。
尚、実施例の遊技機1では、内部当選役の種類として、例えば図10に示すように、BB、CT、RB、SB、SCT、リプレイ、スイカの小役、ベルの小役、グループ役、JACの小役、ハズレ(なし)を採用することとしたが、これに限られるものではない。内部当選役の種類は任意に設定することができる。また、内部当選役が入賞した際のメダルの払出枚数として、例えば図4および図5に示すような払出枚数を設定しているが、これに限られるものではない。払出枚数の具体的な枚数は任意に設定することができる。また、払出枚数に基づいて、試験機200に出力する予定払出枚数情報を任意に設定することができる。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができる。遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、リプレイの予定払出枚数を“0”枚に設定しているが、これに限られるものではない。例えば、リプレイが内部当選役として決定されたゲームで投入された投入枚数を予定払出枚数情報として設定することもできる。この場合、投入枚数が3枚であれば予定払出枚数情報は“3”枚となり、1枚であれば予定払出枚数情報は“1”枚となる。また、この場合、次の遊技での投入枚数情報は、予定払出枚数情報の値と同一とすることにより、正確な情報を試験機200に出力することができる。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、グループ役の予定払出枚数情報をグループ役の中でも最も払出枚数の多いデカチリの小役が入賞したことを想定して“15”枚に設定しているがこれに限られるものではない。例えば、停止用当選役として決定される確率を考慮して、予定払出枚数を変更するようにしても良い。例えば、内部当選役がグループ役として決定された場合は、1/128の確率で“2”枚(上チリの小役)、1/128の確率で“14”枚(下チリの小役)、126/128の確率で“15”枚(或いは“9”枚)(デカチリの小役)が予定払出枚数情報として決定されるようにしても良い。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、BB又はCTが内部当選役として決定された場合は、BB又はCTの入賞を契機に発生するBB遊技状態又はCT遊技状態で獲得可能な予定獲得枚数情報、予定獲得枚数情報を獲得するまでに要する予定ゲーム数情報を一括して出力することとし、BB遊技状態又はCT遊技状態では、1ゲーム毎に決定される内部当選役情報又は内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を試験機200に出力しないこととしたが(図17のステップS53で“YES”)、これに限られるものではない。BB遊技状態又はCT遊技状態においても、1ゲーム毎に決定される内部当選役情報又は内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を試験機200に出力するようにしても良い。この場合、試験機において、内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を受信しても当該情報をBB遊技状態又はCT遊技状態中は参照しないようにする。また、この場合、遊技機1が、BB遊技状態又はCT遊技状態の開始又は終了を示す信号を試験機200に出力するようにすることができる。
また、BB遊技状態又はCT遊技状態においても、1ゲーム毎に決定される内部当選役情報又は内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を試験機200に出力する場合、BB又はCTが内部当選役として決定された場合、BB又はCTの内部当選役情報と予定払出枚数情報のみを出力するようにし、予定獲得枚数情報を出力しないようにしても良い。この場合は、試験機200では、BB遊技状態中又はCT遊技状態中での内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を参照することとする。例えば、BB遊技状態において、JACの小役が内部当選役として決定された場合は、JACの小役の内部当選役情報と予定払出枚数情報を出力するようにしても良い。これにより、例えばBB遊技状態において決定された内部当選役情報および予定払出枚数情報を正確に出力することができる。
ここで、CG状態又はSCG状態において、1ゲーム毎に決定される内部当選役情報又は内部当選役情報に対応する予定払出枚数情報を試験機200に出力するようにする場合には、以下のように構成する。CG状態又はSCG状態は、内部当選役の決定結果に拘らず、停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングによって全ての小役(スイカの小役、ベルの小役、上チリの小役、下チリの小役、デカチリの小役、JACの小役)に入賞する可能性がある遊技状態であるので、CG状態又はSCG状態において、1ゲーム毎に内部当選役情報と予定払出枚数情報を出力する場合には、予定払出枚数情報を、最大の払出枚数となる小役(例えば、デカチリの小役)が入賞したものと想定して設定することとする。即ち、CG状態又はSCG状態では、1ゲーム毎に試験機200に出力する予定払出枚数情報として“15”枚を設定するものとする。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する情報を効率良く出力することができる。また、遊技場に設置される遊技機1の動作に近い情報で遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、CG状態又はSCG状態では、たとえ入賞に係る内部当選役が決定されたとしても、その決定が必ずしも遊技の結果に反映されないことから、決定された内部当選役にかかわらず、内部当選役情報としてハズレ(なし)を適用し、その予定払出枚数情報として、“0”を適用しても良い。
また、CG状態及びSCG状態では、1ゲーム毎に行われる内部当選役の決定を中止する構成、又は、一部の内部当選役を抽選しない構成であっても良い。
また、実施例の遊技機1では、内部当選役に基づいて、内部当選役情報と予定払出枚数情報を試験機200に出力することとしたが、これに限られるものではない。例えば、停止用当選役に基づいて、停止用当選役情報と予定払出枚数情報を出力することとしても良い。実施例の遊技機1での停止用当選役は、リール3L,3C,3Rの停止制御に用いられる情報であり、停止用当選役が決定された場合には、その役に対応する図柄又は図柄組合せの停止態様を表示窓4L,4C,4R内に停止表示することを許容した状態でリール3L,3C,3Rが停止制御されることとなる。このため、停止用当選役に基づく場合は、例えば、図10(1)に示した予定払出枚数コマンド出力テーブルに示したグループ役を、上チリの小役(予定払出枚数情報は“2”枚)、下チリの小役(予定払出枚数情報は“14”枚)、デカチリの小役(予定払出枚数情報は“15”枚)とし、停止用当選役情報と予定払出情報を設定することができる。また、停止用当選役のほか、前述の入賞判定の際に用いられる判定用当選役を採用することもできる。これにより、実際に払出される払出枚数に近い情報を試験機200に出力することができ、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、例えば、実際に入賞した場合(入賞図柄が表示された場合)に払い出されるメダルの払出枚数の情報(例えばメダル検出部40Sなどにより検出された信号に基づく情報)を試験機200に出力することとしても良い。
また、実施例の遊技機1では、BB又はCTに対応する予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報を図11(1)に示すように設定することとしたが、これに限られるものではない。予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報は任意に設定することができる。
実施例では、予定ゲーム数情報を予定獲得枚数情報を獲得するまでに要するゲーム数として設定し、予定獲得枚数情報を獲得するまでの最短ゲーム数又は最短ゲーム数に準じる比較的短いゲーム数として設定することとしたが、これに限られるものではない。予定ゲーム数情報を、例えば、最長ゲーム数又は最長ゲーム数に準じる比較的長いゲーム数として設定することもできる。この場合、予定ゲーム数情報は、払出枚数の少ない内部当選役の決定回数の組合せから導き出すことができる。この場合、例えば、CTに対応する予定ゲーム数情報の一例として、スイカの小役(6枚)の決定回数が43回、ベルの小役(10枚)の決定回数が1回として、44ゲームとすることができる。また、予定ゲーム数情報を、平均ゲーム数として設定することもできる。この場合、例えば、CTに対応する予定ゲーム数情報の一例として、実施例の20ゲームと上記44ゲームの平均である32ゲームとすることもできる。また、予定ゲーム数情報は上記の例に限られず任意に設定することが可能である。また、予定ゲーム数情報を出力する際に、予定獲得枚数情報も併せて出力するようにしても良く、この場合、予定獲得枚数情報は、1ゲームあたり15枚として算出するようにしても良く(例えば、予定ゲーム数情報が20ゲームであれば予定獲得枚数情報は300枚など)、適宜設定できるようにしても良い。このようにしても、所定期間BB遊技状態又はCT遊技状態が継続しているものとして試験を容易に行うことができる。また、BB遊技状態又はCT遊技状態において獲得可能なメダルの最大枚数を獲得するまでに要するゲーム数が行われたものとして遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。これにより、遊技場に設置される遊技機1の動作に近い情報で遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、第1種特別役物(実施例ではRB)および第1種特別役物に係る役物連続作動装置(実施例ではBB)と第2種特別役物(実施例ではチャレンジゲーム)および第2種特別役物に係る役物連続作動装置(実施例ではCT)とを有する遊技機を採用することとしたが、これに限られるものではない。いずれか一方のみを有する遊技機を採用することもできる。第1種特別役物(実施例ではRB)および第1種特別役物に係る役物連続作動装置(実施例ではBB)のみを有する遊技機を採用する場合には、BBに対応する予定獲得枚数情報として、“360”枚に代えて“480”枚を設定することができる。この場合、BB遊技状態は、獲得枚数が“481”枚以上になった場合に終了することとなる。また、この場合の予定ゲーム数情報は、例えば、最大の予定払出枚数“15”枚の内部当選役(例えば、JACの小役など)が“32”回決定されること(この場合、他の予定払出枚数の内部当選役の決定回数は“0”回)により予定獲得枚数“480”枚に達することとして、予定ゲーム数を“32”ゲームに設定することができる。このようにしても、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報を出力する契機となる内部当選役をBB又はCTのみとしているが、これに限られるものではない。例えば、SCT、RB、SBについても予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報を出力することとしても良い。実施例では、いずれの内部当選役が入賞した場合も各内部当選役に対応する遊技状態が発生することとなる。例えば、SCTが入賞した場合はSCG状態が発生する。この場合、SCTに対応する予定獲得枚数情報として“15”枚(SCG状態は全ての小役の入賞が許容される遊技状態であるため、最大払出枚数の内部当選役が入賞したと想定)、予定ゲーム数情報として“1”ゲームを出力することとしても良い。試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1がAT(アシストタイム)やRT(リプレイタイム)などの機能を有した遊技機の場合、それらが内部当選したとき、夫々の予定獲得枚数情報や予定ゲーム数情報等を試験機200に出力する構成であっても良い。このようにしても、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、BB又はCTが内部当選役として決定された場合は、内部当選したゲームで予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を出力することとし、BBの入賞を契機に発生するBB遊技状態、CTの入賞を契機に発生するCT遊技状態では、1ゲーム毎に決定される内部当選役情報と対応する予定払出枚数情報を出力しないようにしている。この場合、投入枚数情報の出力はBB遊技状態又はCT遊技状態であっても出力するようにしているがこれに限られるものではない。BB遊技状態又はCT遊技状態において投入されるメダル枚数を想定して、予定投入枚数情報を設定し、出力するようにしても良い。この場合、予定ゲーム数情報に関連させて設定するようにする。例えば、CTに対応する予定ゲーム数は“20”ゲームであるので、“20”ゲームに“3”枚を乗算して算出される“60”枚を予定投入枚数情報として設定することができる。尚、BBに対応する予定投入枚数情報を設定する場合は、BB遊技状態中のRB遊技状態では投入枚数が“1”枚になることを考慮することが好ましい。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、BB又はCTが内部当選役として決定された場合は、BB又はCTに対応する予定払出枚数情報とBB又はCTの入賞を契機に発生する遊技状態での予定獲得枚数情報を別途出力することとしているが、これに限られるものではない。例えば、BB又はCTが内部当選役として決定された場合は、予定払出枚数情報を出力することなく、予定獲得枚数情報を出力するようにしても良い。また、予定払出枚数情報に予定獲得枚数情報を加えた情報を出力することとしても良い。これにより、情報を一括して出力することができ、遊技機1又は試験機200での処理の負担を軽減することができる。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
また、実施例の遊技機1では、BB又はCTが内部当選役として決定された場合は、BB又はCTに対応する予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を試験機200に出力することとした。実施例での予定ゲーム数情報は、BB又はCTの入賞を契機として発生する遊技状態(即ち、BB遊技状態又はCT遊技状態)において、予定獲得枚数に達するまでに要するゲーム数を示す情報であることとしたが、これに限られるものではない。BB遊技状態又はCT遊技状態でのゲーム数の情報のほか、BB又はCTが内部当選役として決定されてからBB又はCTが入賞してBB遊技状態又はCT遊技状態が発生するまでの持越状態におけるゲーム数の情報を含めることもできる。
ここで、図19を参照して、持越状態におけるゲーム数の情報を設けた場合のBB・CT関連コマンド出力テーブルなどについて説明する。
図19(1)に示すBB・CT関連コマンド出力テーブルは、図11(1)に示すBB・CT関連コマンド出力テーブルと予定ゲーム数情報を除いて基本的には同様の構成となっている。
図19(1)に示すテーブルでは、予定ゲーム数1情報は、BB又はCTが入賞した場合に発生するBB遊技状態又はCT遊技状態(以下、図19の説明においてボーナス状態という)において、獲得枚数が予定獲得枚数に達するまでに要するゲーム数を示す情報である。また、予定ゲーム数2情報は、BB又はCTが内部当選役として決定されてからBB又はCTが入賞してBB遊技状態又はCT遊技状態が発生するまでの持越状態におけるゲーム数を示す情報である。図19(1)に示すテーブルでは、予定ゲーム数2情報は、“5”ゲームに設定されている。尚、予定ゲーム数2情報は、実施例では“5”ゲームに設定したが、任意に設定可能である。
また、図19(2)は、BB・CT関連コマンドの構成の一例を示す図である。図19(2)に示すBB・CT関連コマンドは、図11(2)に示すBB・CT関連コマンドと基本的に同様の構成とする。ここで、図19(2)での予定ゲーム数情報は、ボーナス状態における予定ゲーム数を示す予定ゲーム数1情報と持越状態における予定ゲーム数を示す予定ゲーム数2情報を加算した情報がセットされる。例えば、BBが内部当選役として決定された場合は、予定ゲーム数1情報として設定されている“24”ゲームと予定ゲーム数2情報として設定されている“5”ゲームを加算した情報である“29”ゲームを示す情報をセットする。この場合、予定ゲーム数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法をもって、“29”ゲームの情報を示す「11101」がセットされることとなる。また、CTが内部当選役として決定された場合は、予定ゲーム数1情報として設定されている“20”ゲームと予定ゲーム数2情報として設定されている“5”ゲームを加算した情報である“25”ゲームを示す情報をセットする。この場合、予定ゲーム数情報を構成する12ビット目から16ビット目に、2進法をもって、“25”ゲームの情報を示す「11001」がセットされることとなる。
実施例の遊技機1のように、BB又はCTなどのいわゆるボーナス役が内部当選役として決定された場合、内部当選したゲームで即入賞となり、ボーナス状態が発生する場合は少なく、遊技者の技量にもよるが、内部当選してから入賞するまでに数ゲームが費やされる場合が多い。このため、BB又はCTが内部当選役として決定された場合に、BB又はCTの入賞を契機に発生するボーナス状態での予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を出力する場合には、持越状態が継続するゲーム数を予め想定して含めることが好ましい場合がある。そこで、上述のように、BB持越状態又はCT持越状態における予定ゲーム数を示す情報を試験機200に出力することにより、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、所定期間、持越状態が継続しているものとして試験を容易に行うことができる。
尚、上述したように、BB持越状態又はCT持越状態における予定ゲーム数を示す情報を試験機200に出力するようにした場合には、図17に示す試験用コマンド出力処理でのステップS53の処理において、現在の遊技状態がBB遊技状態かCT遊技状態かを判別することに加え、持越状態であるかを判別するようにしても良い。これにより、持越状態では、遊技機1は内部当選役情報と予定払出枚数情報を試験機200に対して出力する必要がなくなり、また、試験機200では、持越状態で行なわれる単位遊技数を計数する必要がなくなるので、遊技機1又は試験機200の処理の負担を軽減することができる。
また、図19では、ボーナス状態での予定ゲーム数を示す予定ゲーム数1情報と持越状態での予定ゲーム数を示す予定ゲーム数2情報を加算した情報を予定ゲーム数情報として試験機200に出力することとしたが、これに限られるものではない。持越状態での予定ゲーム数を示す情報をボーナス状態での予定ゲーム数を示す情報とを別に出力することもできる。このようにしても、試験機200に対して遊技機1に関する正確な情報を効率良く出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができ、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。
尚、実施例の遊技機1での試験機200に出力する試験用コマンドの構成は一例を示したに過ぎず、これに限られるものではない。他の構成を採用することもできる。また、実施例の遊技機1では、予定払出枚数コマンドとBB・CT関連コマンドとを別構成として試験機200に出力することとしたが、これに限られるものではない。予定払出枚数コマンドとBB・CT関連コマンドとをまとめて1つのコマンドとして出力することとしても良い。また、BB・CT関連コマンドでは、予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を同一構成としたが、これに限られるものではない。予定獲得枚数情報と予定ゲーム数情報を別構成として、試験機200に各々出力するようにしても良い。即ち、実施例の内部当選役情報、予定払出枚数情報、予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報の各々が特定可能な構成を採用して試験機200に出力することができれば良い。
尚、試験用コマンドに含まれる情報のうち予定払出枚数情報、予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報、予定ゲーム数1情報、予定ゲーム数2情報などを実施例の数値に限らず任意に設定することができる。この場合、上記各情報を、内部当選役や停止用当選役などの抽選確率、或いは、各リール3L,3C,3Rに配置された図柄の全体の組合せ(21×21×21)と内部当選役が入賞となる図柄組合せ(例えば、BBなら2×2×1)との比率などを考慮して設定するようにしても良い。
また、実施例の遊技機1では、試験用コマンドの出力時期として、リール3L,3C,3Rの回転開始前(図14のステップS16参照)に出力することとしているが、これに限られるものではない。例えば、内部当選役を決定する確率抽選処理(図13のステップS12参照)の後やメダルのクレジット、払出し処理(図15のステップS30参照)など、如何なる時期であっても良い。また、出力回数は1回に限らず、所定回数に分けて出力するなど、如何なる回数であっても良い。また、試験機200が遊技機1から試験用コマンドを受信したことを確認する信号を遊技機1に出力するように構成し、遊技機1で受信確認信号を受信するようにしても良い。この場合、遊技機1では、受信確認信号を受信しなかった場合に、再度試験用コマンドを試験機200に出力するようにしても良い。
また、実施例の遊技機1では、試験機200に出力する情報として、主に、内部当選役情報、予定払出枚数情報、予定獲得枚数情報、予定ゲーム数情報を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段である、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51が発生した信号又はこれらの信号に基づく情報を通信インターフェース回路105を介して試験機200に出力することもできる。これらの入力信号発生手段から発生される信号なども、試験機200において遊技機1の試験を行う場合に利用可能な情報であり、遊技機1が規則に適合するものであるか否かを判断することができる。また、実際の払出枚数を示す払出枚数情報のほか、入賞判定の際に決定された払出枚数情報を出力することもできる。また、試験機200に出力する情報を試験機200のほか、例えば遊技場などで遊技機1を管理するホールコンピュータなどの他の外部装置に出力可能とし、遊技場で遊技機1の動作を試験するための情報等として利用することとしても良い。
尚、実施例の遊技機1では、当選役決定手段(例えば、主制御回路71、図4〜図9に示すテーブル、図13のステップS12、ステップS13の処理を行う手段など)が当選役として複数の役(複数の小役)すなわちグループ役を決定した場合は、図17のステップS54の処理において、複数の役それぞれに対応する役(上チリの小役、下チリの小役およびデカチリの小役)が当選したことを示す信号を出力するようにしても良い(グループ役が当選したことを示す信号を出力するのではなく、上チリの小役、下チリの小役およびデカチリの小役が当選したことを示す信号を出力する)。この場合も、図10と同様の構成を採用し、上チリの小役、下チリの小役およびデカチリの小役を特定するビットを設けるようにしても良い。例えば、上チリの小役の場合「001」、下チリの小役の場合「010」、デカチリの小役の場合「100」などとすることができる。また、各々に対応する予定払出枚数情報(例えば、上チリの小役は“2”枚、下チリの小役は“14”枚、デカチリの小役は“15”枚など)を特定するように構成することができる。また、例えば、グループ役を9ビット目と10ビット目を使用した2ビットで特定し(JACの小役を11ビット目、ハズレ(なし)を12ビット目、予定払出枚数を13ビット目から16ビット目の4ビットで特定する)、上チリの小役を「01」、下チリの小役を「10」、デカチリの小役を「11」として特定するようにしても良い。このようにすることにより、試験機200に対して正確な情報を効率良く出力できるので、試験機200では、より正確な情報に基づいて出玉等に関する試験を行うことができる。
尚、実施例の遊技機1では、内部当選役情報と予定払出枚数情報を関連付けた情報を試験用コマンドとして出力することとしたが、これに限られるものではない。予定払出枚数に関する情報の出力を省略しても良い。このようにしても、試験機200などでは、内部当選役情報を特定することができ、特定した内部当選役情報に基づいて遊技機1の試験を行うことができる。また、こうすることで、出力に使用するソフト制御の負荷、コネクタ、ハーネスなどを減少させたり、基板上のスペースの有効利用が可能となるといった効果を期待できる場合がある。
また、当選役情報のみを出力することにより、例えば試験機200などでは、当選役情報に対応する払出枚数情報などを記憶させておくことによって、当選役情報に基づいて、払出枚数情報が判別できるので、遊技機の出玉等に関する試験を容易に行うことが可能となる。また、出力する情報の量を軽減することが可能となるとともに、例えば当選役情報に応じて記憶させる払出枚数情報を更新することによって、試験機の汎用性を向上させることが可能となる。
また、実施例の遊技機1では、以下の情報を出力するようにしても良い。
投入されたメダル枚数、有効ライン数などに関する情報を出力するようにしても良い。例えば、投入されたメダル枚数が1枚(有効ライン数は1ライン)の場合「001」、2枚(有効ライン数は3ライン)の場合「010」、3枚(有効ライン数は5ライン)の場合「100」というようにメダル枚数を特定可能な信号を出力するようにしても良い。このようにすることにより、外部(例えば試験機200)に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。
遊技状態に関する情報を出力するようにしても良い。例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合「00001」、BB一般遊技状態の場合「00010」、RB遊技状態の場合「00100」、CT遊技状態の場合「01000」、CG遊技状態の場合「10000」、他の遊技状態も同様にして、遊技状態を識別可能な情報を出力するようにしても良い。このようにすることにより、外部(例えば試験機200)に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。また、各遊技状態毎に、遊技機1の出玉などの試験を行うことができる。
複数の遊技状態を示す共通的な情報を出力するようにしても良い。例えば、遊技状態がBB持越状態、RB持越状態は両方とも、「100000」といった信号を出力するようにしても良い。この場合、同一の確率抽選テーブルを参照する遊技状態に関しては同じ内容の信号を出力するなどとしても良く、このようにすることにより、出力に使用するソフト制御の負荷、コネクタ、ハーネスなどを減少させたり、基板上のスペースの有効利用が可能となるといった効果を期待できる場合がある。
また、遊技状態に応じて特定の信号線から出力する情報の内容を異ならせても良い。例えば、遊技状態が一般遊技状態である場合の特定のビットがオン(特定の信号線にオンを示す信号が流れている)の場合、当選役がベルであることを示し、遊技状態がRB遊技状態である場合は当選役がJACの小役であることを示すようにしても良い。このようにすることにより、出力に使用するソフト制御の負荷、コネクタ、ハーネスなどを減少させたり、基板上のスペースの有効利用が可能となるといった効果を期待できる場合がある。また、この場合は、当選役の種類を異ならせることに限定されず、また、特定の信号線から出力する情報の内容を異ならせる識別情報も遊技状態に限定されず、特定の信号線から所定の役が当選しているか否かの情報を出力させたり、所定の役が停止用当選役として選択されているか否かの情報を出力させたりというように適用しても良い。
また、一連の処理(例えばステップS2〜ステップS40)のうちに複数回信号を出力する処理を行うようにしても良い。実施例のように、一連の処理(例えばステップS2〜ステップS40)のうちに信号を出力する処理(ステップS16の試験用コマンド出力処理)を1つ設けても良く、そのように処理を集中させることで、制御を単純化できるなどの効果を期待できる場合があるが、複数回信号を出力するようにしても良い。例えば、ステップS8のBETコマンドを出力する処理とステップS9のスタートスイッチオンか否かを判別する処理との間に、投入されたメダル枚数(または有効ライン数)に関する情報を出力する試験用コマンド出力処理を設けるようにしても良い。また、前述のステップS16の試験用コマンド出力処理では、当選役、停止用当選役に関する情報を出力するようにしても良い。さらに、ステップS27の入賞検索処理とステップS28の入賞フラグは正常であるか否かを判別する処理との間に、入賞役に関する情報を出力する試験用コマンド出力処理を設けるようにしても良い。尚、これらは一例にすぎず、どのような情報をどのタイミングで出力するかは適宜設定可能であるが、一連の処理の中で、複数回信号を出力可能に構成することで、生成された情報を速やかに信号として出力できるなど好適な場合がある。さらに、一連の処理のうちに例えば3回信号を出力する場合、その回数によって、特定の信号線から出力する情報を異ならせても良い。3回のうち1回目の出力処理では、特定の信号線から当選役に関する情報を出力(例えば当選役がベルの場合、特定のビットをオンに)し、2回目の出力処理では、特定の信号線から停止用当選役に関する情報を出力(例えば停止用当選役がベルの場合、特定のビットをオンに)するなどとしても良い。もちろん、所定の信号線に、一連の処理のうちに複数回信号を出力する場合、何回目の出力処理であるかを示す信号を外部(例えば試験機200)に出力するようにしても良い。もちろん、一連の処理(例えばステップS2〜ステップS40)のうちに複数回、同一の内容を示す信号を繰り返し出力可能に構成しても良い。そうすることで、ノイズなどにより、信号が不正なものとなっても、再送することができるのでより正確で質の高い信号を出力できる場合がある。
また、入賞役に関する情報を出力する場合は、有効ラインごとの入賞役に関する情報を出力可能にしても良い。このようにすることにより、外部(例えば試験機200)に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができる。また、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。
また、実施例のように同時期に(例えば1度の出力で)複数の情報(例えば内部当選役情報と予定払出枚数情報など)を出力可能にしても良く、その他に、例えば、有効ライン数、遊技状態、当選役などに関する情報を同時期に出力するようにしても良い。このように処理を集中させることで、制御を単純化できるなどの効果を期待できる。また、外部(例えば試験機200)に対して遊技機1に関する正確な情報を出力することができ、遊技機の製造メーカーや試験機関等では、出力された正確な情報に基づいて遊技機1の出玉などに関する試験を行うことができる。
また、実施例の遊技機1では、上記のような外部(例えば試験機200など)に出力する情報(実施例の試験用コマンドなど)を副制御回路72に出力するようにしても良い。また、副制御回路72において、出力された情報をメモリ(例えば副制御回路72に備えたROM、EPROM、RAMなどのほか、副制御回路72とは別に設けられたCD−ROMなどの外部記憶装置も含む)などの記憶手段に出力した情報を累積的に記憶させるようにしても良い。このようにすることにより、決定された内部当選役情報などを累積的に記憶した履歴を遊技機1で記憶することができる。また、例えば遊技場などの遊技機を管理する者が、累積的に記憶した履歴を遊技機1から自由に読み出すことができるようになる。これにより、例えば、履歴から算出できる出玉情報と遊技機1に対して設定した出玉情報との比較を行い、適正な範囲にあるかなどを確認することができ、不正防止などの効果が期待できる。尚、上記のような外部(例えば試験機200など)に出力する情報(実施例の試験用コマンドなど)を、主制御回路71において、メモリ(例えば主制御回路71に備えたROM、EPROM、RAMなどのほか、主制御回路71とは別に設けられたCD−ROMなどの外部記憶装置も含む)などの記憶手段に累積的に記憶させるようにしても良い。
以上のように説明した実施例の遊技機1は、以下のような遊技機であることを特徴とするものである。
実施例の遊技機1は、単位遊技を開始させる遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段(例えば、スタートレバー6、スタートスイッチ6Sなど)と、前記遊技開始指令手段から出力された前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて遊技に必要な複数の識別情報(例えば、図2に示す図柄など)を変動表示する変動表示手段(例えば、リール3L,3C,3Rなど)と、前記遊技開始指令手段から出力された前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて所定の役を当選役(例えば、内部当選役、停止用当選役、判定用当選役など)として決定する当選役決定手段(例えば、主制御回路71、確率抽選テーブル、停止用当選役選択テーブル、図13のステップS12、ステップS13の処理を行う手段など)と、前記識別情報の変動表示を停止させる停止指令信号を出力する停止指令手段(例えば、停止ボタン7L,7C,7R、リール停止信号回路46など)と、前記当選役決定手段が決定した当選役と前記停止指令手段から出力された前記停止指令信号を検出したことに基づいて前記識別情報の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路71、図14のステップS23、ステップS24の処理を行う手段など)と、前記停止制御手段が停止させた前記変動表示手段の停止態様(例えば、各リール3L,3C,3Rの図柄が有効ラインに沿って並ぶ停止態様など)に基づいて、遊技価値(例えば、メダルなど)を付与する遊技価値付与手段(例えば、主制御回路71、ホッパー40、図15のステップS30の処理を行う手段など)と、前記当選役を特定可能な試験信号を外部に出力する試験信号出力手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図14のステップS16の処理を行う手段など)と、を備えたことを特徴とする。
実施例の遊技機1は、単位遊技を開始させる遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段(例えば、スタートレバー6、スタートスイッチ6Sなど)と、前記遊技開始指令手段から出力された前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて遊技に必要な複数の識別情報(例えば、図2に示す図柄など)を変動表示する変動表示手段(例えば、リール3L,3C,3Rなど)と、前記遊技開始指令手段から出力された前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて所定の役を当選役(例えば、内部当選役、停止用当選役、判定用当選役など)として決定する当選役決定手段(例えば、主制御回路71、確率抽選テーブル、停止用当選役選択テーブル、図13のステップS12、ステップS13の処理を行う手段など)と、前記識別情報の変動表示を停止させる停止指令信号を出力する停止指令手段(例えば、停止ボタン7L,7C,7R、リール停止信号回路46など)と、前記当選役決定手段が決定した当選役と前記停止指令手段から出力された前記停止指令信号を検出したことに基づいて前記識別情報の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、主制御回路71、図14のステップS23、ステップS24の処理を行う手段など)と、前記停止制御手段が停止させた前記変動表示手段の停止態様(例えば、各リール3L,3C,3Rの図柄が有効ラインに沿って並ぶ停止態様など)に基づいて、遊技価値(例えば、メダルなど)を付与する遊技価値付与手段(例えば、主制御回路71、ホッパー40、図15のステップS30の処理を行う手段など)と、前記当選役決定手段が決定する当選役と当該当選役に基づく停止態様(例えば、“ベル−ベル−ベル”が有効ラインに沿って並ぶ停止態様など)が表示された場合に付与され得る遊技価値の大きさ(例えば、予定払出枚数情報など)とを対応させた情報を格納する遊技価値情報格納手段(例えば、主制御回路71、図10(1)に示すテーブルなど)と、前記当選役決定手段が決定した当選役に基づいて、前記遊技価値情報格納手段に格納された遊技価値の大きさの情報から、前記当選役に対応した遊技価値の大きさの情報(例えば、予定払出枚数情報など)を決定する遊技価値情報決定手段(例えば、主制御回路71、図17のステップS54の処理を行う手段など)と、前記遊技価値情報決定手段が決定した遊技価値の大きさの情報を特定可能な試験信号を外部に出力する遊技価値情報出力手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図17のステップS55の処理を行う手段など)と、を備えたことを特徴とする。
また、実施例の遊技機1は、遊技に投入された遊技価値の大きさ(例えば、投入枚数など)を計測する投入遊技価値計測手段(例えば、主制御回路71、メダルセンサ22S、各BETスイッチ11〜13、図13のステップS5、ステップS6、ステップS7の処理を行う手段など)を備え、前記遊技価値情報出力手段が外部に出力する試験信号は、投入遊技価値計測手段が計測した遊技価値の大きさの情報(例えば、投入枚数情報など)を含むことを特徴とする。
また、実施例の遊技機1は、請求項1又は2記載の遊技機において、前記遊技価値情報格納手段は、前記当選役に対応させた遊技価値の大きさの情報として、前記当選役に基づく前記入賞態様が表示された場合に付与され得る最も大きい遊技価値の情報(例えば、グループ役の場合のデカチリの小役に対応する“15”枚など)を格納することを特徴とする。
尚、実施例の遊技機1は、以下のような構成を備える遊技機であっても良い。
当選役決定手段が決定した特定の当選役(例えば、BB又はCTなど)に基づく停止態様(例えば、“赤7−赤7−赤7”又は“白7−白7−白7”が有効ラインに沿って並ぶ停止態様など)が表示された場合に、特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段(例えば、主制御回路71、図15のステップS36、ステップS38の処理を行う手段など)。
前記特定の当選役と特別遊技状態において付与可能な遊技価値の大きさ(例えば、予定獲得枚数情報など)とを対応させた情報を格納する情報格納手段(例えば、主制御回路71、図11(1)に示すテーブルなど)。
前記当選役決定手段が特定の当選役を決定した場合に、前記情報格納手段に格納された情報から、前記特定の当選役に対応した特別遊技状態において付与可能な遊技価値の大きさの情報(例えば、予定獲得枚数情報など)を決定する情報決定手段(例えば、主制御回路71、図17のステップS57の処理を行う手段など)。
特定の当選役が決定されることを条件に、前記特定の当選役の情報(例えば、内部当選役情報など)と前記特定の当選役に対応した特別遊技状態において付与可能な遊技価値の大きさの情報(例えば、予定獲得枚数情報など)を特定可能な試験信号(例えば、BB・CT関連コマンドなど)を外部に出力する情報出力手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図17のステップS59の処理を行う手段など)。
前記特別遊技状態において付与された遊技価値の大きさが所定値(例えば、361枚以上、269枚以上)に達した場合に、前記特別遊技状態を終了させる特別遊技状態終了手段(例えば、主制御回路71、図15のステップS36、ステップS38の処理を行う手段など)。
前記特別遊技状態において付与可能な遊技価値の大きさの情報として、前記特別遊技状態終了手段が特別遊技状態を終了させる前記所定値に基づく最も大きい遊技価値の大きさの情報(例えば、360枚、268枚など)を格納する情報格納手段。
前記特定の当選役と前記特別遊技状態において行われ得る単位遊技数(例えば、予定ゲーム数情報など)とを対応させた情報を格納する情報格納手段(例えば、主制御回路71、図11(1)に示すテーブルなど)。
前記当選役決定手段が特定の当選役を決定した場合に、前記情報格納手段に格納された情報から、前記特定の当選役に対応した特別遊技状態において行われ得る単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数情報など)を決定する情報決定手段(例えば、主制御回路71、図17のステップS58の処理を行う手段など)。
特定の当選役が決定されることを条件に、前記特定の当選役の情報(例えば、内部当選役情報など)と前記特定の当選役に対応した特別遊技状態において行われ得る単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数情報など)を特定可能な試験信号(例えば、BB・CT関連コマンドなど)を外部に出力する情報出力手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図17のステップS59の処理を行う手段など)。
前記当選役決定手段により前記特定の当選役が決定されてから当該特定の当選役に基づく前記入賞態様が表示されるまで当該特定の当選役を持ち越すことが可能に構成されており、前記特定の当選役と当該特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数(例えば、予定ゲーム数2情報など)とを対応させた情報を格納する情報格納手段(例えば、主制御回路71、図19(1)に示すテーブルなど)。
前記当選役決定手段が特定の当選役を決定した場合に、前記情報格納手段に格納された情報から、前記特定の当選役に対応した前記特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数2情報など)を決定する情報決定手段(例えば、主制御回路71、図17のステップS58の処理を行う手段など)。
前記情報決定手段により決定された前記特定の当選役の情報(例えば、種別情報など)と前記特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数2情報など)を出力する情報出力制御手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図17のステップS59の処理を行う手段など)。
前記当選役決定手段により前記特定の当選役が決定されてから当該特定の当選役に基づく前記入賞態様が表示されるまで当該特定の当選役を持ち越すことが可能に構成されており、前記特定の当選役と当該特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数(例えば、予定ゲーム数2情報など)と当該特定の当選役に基づく前記入賞態様が表示された場合に前記特別遊技状態発生手段が発生させる特別遊技状態において行われ得る単位遊技数(例えば、予定ゲーム数情報1など)とを対応させた情報を格納する情報格納手段(例えば、主制御回路71、図19(1)に示すテーブルなど)。
前記当選役決定手段が特定の当選役を決定した場合に、前記情報格納手段に格納された情報から、前記特定の当選役に対応した前記特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数2情報など)と前記特定の当選役に対応した前記特別遊技状態において行われ得る単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数1情報など)を決定する情報決定手段(例えば、主制御回路71、図17のステップS58の処理を行う手段など)。
前記情報決定手段により決定された前記特定の当選役の情報(例えば、種別情報など)と前記特定の当選役を持ち越し可能とした単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数2情報など)と前記特定の当選役に対応した特別遊技状態において行われ得る単位遊技数の情報(例えば、予定ゲーム数情報1など)を出力する情報出力制御手段(例えば、主制御回路71、通信インターフェース回路105、図17のステップS59を行う手段など)。
また、複数回の単位遊技(例えば、12回のゲームなど)に亘って所定の入賞態様(例えば、JACの小役に対応する“ベル−Replay−ベル”など)を表示する確率を向上させた高確率入賞遊技状態(例えば、RB遊技状態など)を発生可能に構成し、前記特別遊技状態(例えば、BB遊技状態など)は、前記変動表示手段の停止態様が特定の入賞態様(例えば、BBに対応する“赤7−赤7−赤7”など)であることを条件に前記特別遊技状態発生手段が発生させる遊技状態であり、かつ、前記高確率入賞遊技状態を発生させる確率が、当該特別遊技状態以外の所定の遊技状態(例えば、一般遊技状態など)よりも高い遊技状態であることを特徴とする遊技機。
前記停止制御手段が所定の初期停止制御を行ってから前記変動表示を停止させるまでの間に前記変動表示手段に表示させる識別情報の数である滑り表示数を、所定の最大滑り表示数以下の数のうちから決定する滑り表示数決定手段を有し、遊技状態が特定の遊技状態(例えば、CG状態など)であることを条件に、前記滑り表示数決定手段が、特定の最大滑り表示数以下の数のうちから前記滑り表示数を決定するように構成し、前記特別遊技状態(例えば、CT遊技状態など)は、前記変動表示手段の停止態様が特定の入賞態様(例えば、CTに対応する“白7−白7−白7”など)であることを条件に前記特別遊技状態発生手段が発生させる遊技状態であり、かつ、前記特定の遊技状態を発生させる確率が、当該特別遊技状態以外の所定の遊技状態(例えば、一般遊技状態など)よりも高い遊技状態であることを特徴とする遊技機。
尚、実施例では、CG状態又はSCG状態においてリプレイに内部当選した場合に、停止用当選役として全ての小役を選択し、全ての小役の入賞を許容するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、全ての小役の他、特定の小役、BB、CT、RB、SB、SCT、JACの小役などの入賞を許容するようにしてもよい。また、遊技者により操作される操作手段(停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6など)の操作タイミング、操作順序、操作方向、操作回数などに基づいて、入賞を許容する役を変化させることもできる。例えば、第1停止操作として所定の停止ボタン(例えば、左の停止ボタン7L)が操作された場合にリプレイの小役を停止用当選役として選択し、第1停止操作として所定の停止ボタンとは別の停止ボタンが操作された場合に全ての小役を停止用当選役として選択するようにしてもよい。
実施例では、一般遊技状態におけるSCTの入賞を契機として発生するSCG状態は、基本的に一のゲーム(単位遊技)で終了するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、一般遊技状態において発生するSCG状態の継続ゲーム回数(回数の期待値)と、BB一般遊技状態において発生するCG状態の継続ゲーム回数(回数の期待値)を異ならせ、SCG状態を複数のゲームにわたり継続させることもできる。
また、CT一般遊技状態を、CG状態が発生する確率が第1の確率であるCG発生高確率状態(CG集中状態)と、その確率が第1の確率と比べて低い第2の確率であるCG発生低確率状態と、のいずれかに区分(移行)するようにすることもできる。また、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を、特定の条件(例えば、後述の所定の条件(情報))成立、RB入賞、或いはSCT入賞を契機として発生させるようにしているが、これに限られるものではない。所定の時点(例えば、BBの入賞、CTの入賞など)からのゲーム回数に基づいて、CG発生高確率状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を発生させたり、発生させるか否かの抽選を行うようにすることもできる。例えば、所定の時点からのゲーム回数に基づいて上記発生させるか否かの抽選を行うとともに、抽選により発生に当選しなかった場合には、抽選が行われた時点からのゲーム回数に基づいて再び抽選を行うこともできる(例えば、10ゲーム間隔で抽選を行うこともできる)。
また、所定の時点を基準として、CG発生高確率状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を、遊技者が遊技に用いた遊技価値、遊技者に払い出された遊技価値の少なくともいずれか一方に基づく情報(例えば、獲得枚数、純増枚数、払出枚数)に基づいて、発生させるか否かを決定することもできる。所定の時点としては、BB入賞時、CT入賞時、遊技機1への電源投入時など、任意の時点を採用することができる。
また、所定の時点を基準として、CG発生高確率状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を、所定の役が入賞した回数に基づいて、発生させるか否かを決定することもできる。所定の役としては、小役、リプレイ、SCT、JACの小役、BB、RB、SB、CTなど、或いはこれらの役の組合せを採用することもできる。また、所定の役が停止用当選役と決定された場合に、その停止用当選役の入賞を許可する停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序を決定し、その決定結果及び遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序に基づいてリール3L,3C,3Rの停止制御(所定の役の入賞の成否の振り分け)を行うようにすることもできる。この場合、所定の役が連続して入賞した回数、或いは停止用当選役として所定の役が選択されたゲームにおいて連続して所定の役が入賞した回数などの情報を、上記決定に用いることもできる。
また、所定の時点を基準として、CG発生高確率状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を、所定の役に内部当選した回数に基づいて決定することもできる。
また、CG発生高確率状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態中のCG状態を、内部当選役或いは停止用当選役の抽選とは別の抽選の結果に基づいて発生させるか否かを決定することもできる。
実施例では、CT遊技状態、SCG状態の発生の契機となる役(図柄組合せ)としてCT(白7−白7−白7)、SCT(Replay−Replay−ベル)を設けるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、特定の役(例えば、リプレイなど)に対応する図柄組合せが停止表示された場合に、CT遊技状態、SCG状態、CG状態を発生させるか否かの抽選(後述の所定の条件に基づいた抽選)を行うようにしてもよい。この抽選は、また、CG状態の発生(発生の抽選)の契機となる図柄又は図柄組合せを設けることもできる。CT遊技状態、SCG状態、CG状態を発生させるか否かの抽選を、内部当選役或いは停止用当選役に基づかずに行うこともできる。これらの抽選は、例えば、小役、リプレイなどが内部当選した時点から、次のゲームの第3停止操作時までの間に行うことができる。
実施例では、CTが入賞した場合にCT遊技状態が発生する。また、SCTが入賞した場合に、SCT状態が発生する。すなわち、役が入賞した場合(対応する図柄組合せが表示された場合)に、その役(図柄組合せ)に対応する遊技状態を発生させるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、対応役(対応図柄組合せ)が入賞(停止表示)した場合に、その役(例えば、CT)に対応する遊技状態(CT遊技状態)を発生させるか否かを決定するようにすることもできる。すなわち、対応役が入賞した場合に、対応遊技状態が発生する場合と、発生しない場合とを発生させることもできる。その決定は、乱数抽選の結果、後述の所定の条件、これらの組合せなどに基づいて行うことができる。
実施例では、CTに内部当選することを契機として、CT1又はCT2に振り分け、CT遊技状態が継続するゲーム回数の期待値を変化させるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、後述の所定の条件、乱数抽選の結果、CTに対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並んだゲームにおける停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序などに基づいて、上記期待値を変化させることもできる。また、CT遊技状態の発生の契機となる図柄又は図柄組合せを複数種類設け、発生の契機となった図柄又は図柄組合せの種類に基づいて上記期待値を変化させることもできる。この場合、停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングにより上記期待値を遊技者が選択できる場合があり、遊技の面白みが増大する場合がある。
また、実施例では、停止用当選役としてのデカチリの小役の選択確率及び上チリの小役の選択確率を変化させることにより、CT遊技状態の継続ゲーム回数の期待値を異ならせるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、RB、SBに内部当選することは、CT遊技状態の終了条件になっているので、RB、SB、或いはRB及びSBに内部当選する確率を変化させることにより、CT遊技状態の継続ゲーム回数の期待値を変化させることもできる。また、RB或いはSBとは別の役の内部当選確率を変化させたり、デカチリの小役及び上チリの小役以外の役(所定の役)が停止用当選役として選択される確率を変化させることにより、上記期待値を変化させることもできる。また、役(所定の役)が停止用当選役と決定された場合に、その所定の役の入賞を許可する停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序を決定するCT遊技状態と、操作順序に拘らず入賞を許可するCT遊技状態とを発生可能に構成することにより、上記期待値を変化させることもできる。
実施例では、各遊技状態に応じてリプレイに内部当選する確率を確率抽選テーブルの構成により設定するようにしているが、各遊技状態においてリプレイに内部当選する確率は任意に設定することができる。例えば、実施例では、BB遊技状態中のRB遊技状態においてリプレイに内部当選する確率は、一般遊技状態においてリプレイに内部当選する確率と比べて高くなるように設定しているが、低くなるように設定することもできる。
実施例では、CT遊技状態中では、CTに内部当選しないように確率抽選テーブル(図6(2))を設定するようにしているが、これに限られるものではない。CT遊技状態中にCTに内部当選するように確率抽選テーブルを設定し、CT遊技状態中にCTに内部当選した場合には、遊技状態をCT遊技状態からCT持越状態へ移行させたり、CT遊技状態を継続したりすることもできる。CT遊技状態を継続させる場合には、CT遊技状態の終了条件が成立(充足)したか否かの情報(例えば、獲得枚数の情報)を初期状態(CTが入賞したときの状態)にリセットする(例えば、いわゆる「上乗せ」する)のが好適である。また、CT遊技状態中にCTに内部当選するように確率抽選テーブルを設定し、CTに内部当選すること、或いは停止用当選役としてCTが選択されることを、CT遊技状態の終了条件とするようにしてもよい。また、BB遊技状態中にBBに内部当選するように確率抽選テーブルを設定し、上記CT遊技状態と同様の制御を行うこともできる。
また、遊技店側により設定された設定値(或いは、設定値及び後述の所定の条件)に応じて、一般遊技状態中のRB遊技状態、BB遊技状態、BB遊技状態中のRB遊技状態、CT遊技状態、CT遊技状態中のCG状態、SCG状態の発生確率、終了確率、発生条件、終了条件などを変化させることもできる。この発生確率及び終了確率は、発生条件或いは終了条件に関わる種々の条件が充足される確率を考慮して算出されるものを採用することもできる。また、少なくともいずれか2つの設定値(設定)において、上記遊技状態のうちの少なくとも2以上の遊技状態の発生条件或いは終了条件を異ならせることにより、遊技者は、設定を把握、予測、或いは絞ることができる場合があり、遊技の興趣が増大する場合がある。
また、BB遊技状態、CT遊技状態、CG発生高確率状態、及びCG状態など(以下「特別遊技状態」という)の終了条件は、実施例の条件に限られず、所定の条件を採用する(所定の条件(所定の情報)に基づいて決定する)ことができる。所定の条件として、特別遊技状態が開始した後、その特別遊技状態中の各ゲーム或いは所定のゲームにおいて行われる抽選の結果、特定区間における特定の役或いはいずれかの役の入賞回数、特定区間内の時間(経過時間)、特定区間における特定の役(一又は複数の役)或いはいずれかの役の入賞回数、特定区間において特定の役(一又は複数の役)に内部当選した回数、或いは特定の役が停止用当選役として決定された回数を採用することもできる。
上記特定区間としては、例えば、特別遊技状態(今回の特別遊技状態)が開始してからの区間(現在までの区間)、前回の特別遊技状態の区間、前回の特別遊技状態が終了してから現在の特別遊技状態が開始するまでの区間、遊技機1に電源が投入されてから現在までの遊技区間、電源が投入されてから発生した複数の特別遊技状態の区間、今回の特別遊技状態が発生する前の所定回数分のゲームの区間などを採用することもできる。
また、特別遊技状態の所定の条件として、時刻に関する条件(情報)、特定の役に内部当選することに関連する条件、表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様に関連する条件、特別遊技状態が開始してからのゲーム回数に関連する条件などを採用することもできる。また、予め設定された遊技条件(いわゆる「ミッション」)を遊技者が充足できた場合に特別遊技状態を継続し、充足できない場合(所定の条件が成立する場合)に特別遊技状態を終了させることもできる。
また、所定の条件として、特定区間における一又は複数のリールの滑りコマ数の総和、停止操作が行われてから停止するまでの時間の総和、特定のゲーム(例えば、特別遊技状態が終了するか否かの分岐のゲーム)において、役の入賞を示す図柄組合せが並ぶ入賞ライン、特定区間において遊技者が遊技に用いた遊技価値、遊技者に払い出された遊技価値の少なくともいずれか一方に基づく条件(例えば、獲得枚数、純増枚数、払出枚数などの条件)などを採用することもできる。
また、CTの入賞を示す図柄組合せ(作動図柄)を複数設け、CT遊技状態の発生の契機となった図柄組合せに応じてCT遊技状態の終了条件を異ならせることもできる。また、複数の終了条件を設け、上記図柄組合せに応じて各終了条件の選択確率を変化させることもできる。また、CT遊技状態の終了条件として、毎ゲーム或いは所定のゲーム(例えば、内部当選役がリプレイのゲーム)において行われるCT遊技状態の終了抽選に当選することを採用し、CT遊技状態をその終了抽選に当選する確率が第1の確率である第1確率状態と、その確率が第1の確率と比べて高い第2確率状態とに区分する(確率状態を移行させる)ようにすることもできる。また、所定の条件として、リール3L,3C,3Rの変動表示を停止制御するための停止制御の態様に関連する条件を採用することもできる。停止制御の態様としては、停止用当選役の入賞の成否を停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序で振り分ける停止制御の態様であるか否か、停止用当選役に対応する図柄組合せを有効ラインに沿って停止させる場合に滑りコマ数を選択する場合の滑りコマ数の優先順位の態様、停止用当選役に対応する図柄組合せを停止表示する入賞ラインの選択に関する態様などを採用することもできる。
また、特定の種類の条件(例えば、獲得枚数、払出枚数、純増枚数などに関する条件など)について複数の段階(例えば、200枚、300枚、400枚など)のうちのいずれかの段階を、特別遊技状態の終了条件(継続条件)として抽選などにより決定することもできる。また、特定の種類の条件として、特別遊技状態の終了の抽選に当選する確率の条件を採用し、複数の段階として、例えば“1/10”、“1/100”、“1/500”などを採用することもできる。また、特定の種類の条件として、特別遊技状態が開始してからの時間の条件を採用し、複数の段階として、例えば“10秒”、“30秒”、“50秒”などを採用することもできる。
また、特定の条件として、特別遊技状態の開始後において予め定めた役が入賞したゲームの回数(単位遊技の数)、いずれの役も入賞しないゲームの回数、予め定めた役に内部当選したゲームの回数の条件を採用し、複数段階として、例えば“10回”、“30回”、“50回”などを採用することもできる。また、特定の条件として、特別遊技状態の開始後の一又は複数のリールの滑りコマ数の総数(加算したもの)を採用し、複数段階として、例えば“30コマ”、“50コマ”、“70コマ”などを採用することもできる。特定の種類の条件として、特別遊技状態の開始後の一又は複数のリールの総滑り時間(停止ボタンが操作されてから停止するまでの時間を加算した時間)を採用し、複数段階として、例えば“1秒”、“3秒”、“5秒”などを採用することもできる。
特定の条件、所定の条件、終了条件、発生条件、遊技条件、或いは継続条件として、一又は複数の条件(複数種類の条件など)を適用することもできる。また、特定の条件、所定の条件、終了条件、発生条件、遊技条件、或いは継続条件として、“0枚役”に対応する図柄又は図柄組合せが表示窓4L,4C,4R内に停止表示されること、入賞ライン(有効ライン)に沿って停止表示されることなどを採用することもできる。“0枚役”は、例えば、対応する図柄又は図柄組合せが有効ラインに沿って停止表示した場合でも、遊技者に利益が付与されない役などである。
実施例では、BB遊技状態をBB一般遊技状態及びRB遊技状態により構成できるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、BB遊技状態をBB一般遊技状態、RB遊技状態、及びCT遊技状態により構成することもできる。また、実施例では、第2停止操作及び第3停止操作に対応するリール3L,3C,3Rの最大滑りコマ数を“1”に設定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、第1停止操作に対応するリール3L,3C,3R、全てのリール3L,3C,3R、特定のリール3L,3C,3Rなど、少なくともいずれか一のリール3L,3C,3Rの最大滑りコマ数を“1”にすればよい。また、CG状態及びSCG状態と、これら以外の遊技状態(状態)との間で最大の滑りコマ数が異なればよく、最大滑りコマ数は“4コマ”、“2コマ”などに限られるものではない。また、再遊技に内部当選する確率は、特別遊技状態終了後、特定の図柄が停止表示された後、予め定められた遊技結果が得られた後から、所定回数分のゲームにおいて、それ以外のゲームと比べて高く設定することもできる。
また、CG状態中(CG中)は、SCT、リプレイを同一フラグにする(例えば、グループ役にする)こともできる。CT一般遊技状態用確率抽選テーブルを図6(2)に替えて、次のような確率抽選テーブルを使用しても良い。「役:SCT−当選確率:16383/16384」、「役:ハズレ(なし)−当選確率:1/16384」。CT遊技状態用確率抽選テーブルを図6(2)に替えて、次のような確率抽選テーブルを使用しても良い。「役:CTグループ役−当選確率:16383/16384」、「役:ハズレ(なし)−当選確率:1/16384」。
さらにCT遊技状態における内部当選役、停止用当選役、選択確率との関係は次のようにしても良い。「内部当選役:SCT−停止用当選役:SCTと全ての小役−選択確率:128/128」、「内部当選役:リプレイ−停止用当選役:リプレイ−選択確率:128/128」、「内部当選役:ハズレ(なし)−停止用当選役:全ての小役−選択確率:128/128」。ここでCTグループ役は、SCT及びリプレイを示し、CTグループ役が確率抽選処理で当選と決定された場合は、SCT及びリプレイがそのゲームにおける内部当選役となる。その場合、停止用当選役はSCTと全ての小役、リプレイが選択される。従って、そのゲームで遊技者が入賞させることができる可能性がある役は、「SCT」、「SCT及びリプレイ」、「SCT及び所定の小役」、「リプレイ」、「リプレイ及び所定の小役」又は「所定の小役」のいずれかとなる。
そのうちで「SCT及びリプレイ」を入賞させた場合、具体的には、遊技メダルを3枚賭け、有効ラインを5ラインとし、例えば図2のリールの図柄配列では左のリール3Lの上段から図柄コード16〜18、すなわち上段リプレイ、中段ベル、下段リプレイ、中リールの上段から図柄コード16〜18すなわち上段上チリ、中段リプレイ、下段ベル、右リールの上段から図柄コード15〜17すなわち上段リプレイ、中段スイカ、下段ベル、を遊技者による操作で停止表示させた場合、クロスアップライン8aに“Replay−Replay−Replay”、クロスダウンライン8eに“Replay−Replay−ベル”が、それぞれ揃って表示されることになる。
その結果、SCT入賞に基づく15枚の遊技メダル払出しが行われるとともに、次回のゲームは遊技メダルの投入なしでゲームを開始することができる再遊技の状態であり、かつCG状態になる。すなわちCT遊技状態が開始された後の最初(CT開始+0)のゲームでは、遊技者が遊技メダルを3枚投入しゲームを開始させると、高い確率でSCTが内部当選し、所定の位置でリールを停止させると、15枚の遊技メダルが払出されるとともに次回(CT開始+1)ゲームはCG状態となる。同様に遊技者が遊技メダルを3枚投入してゲームを開始すると、高い確率でSCT及びリプレイが内部当選し、前述の位置でリールを停止させると、15枚の遊技メダルが払出されるとともに次回(CT開始+2)ゲームは再遊技状態及びCG状態となる。
次回(CT開始+3)のゲームでは、遊技メダルを投入することなくゲームを開始することができ、再び高い確率でSCT及びリプレイが内部当選し、前述の位置でリールを停止させると、15枚の遊技メダルが払出されるとともにさらに次回ゲームも再遊技状態及びCG状態となる。従って、遊技者による操作が正確であれば、CT遊技開始後、遊技メダルを6枚賭けるだけで、そのCT遊技状態が終了するまで、毎ゲームSCT入賞に基づく遊技メダルの払出し(ここでは15枚)を受けることが出来るようになる。この例のようにCG、SCG中にSCT及びリプレイをグループ役とすることで、新たな遊技性を作ることができ、遊技者に新たな遊技性を提供することができる場合がある。
また、CT遊技状態中では、リプレイが当選役(例えば、内部当選役など)と決定されること、リプレイが入賞役となったことなどを条件に次回の単位遊技をCG状態とすることもできる。また、所定の単位遊技においてSCTが当選役として決定され、且つSCTが入賞役とならなかった場合に、当該単位遊技をCG状態としたり、当該単位遊技から一又は複数回後の単位遊技をCG状態とすることもできる。この場合にも、連続する複数回の単位遊技により構成されるCG状態を発生させることができる場合がある。
すなわち、前述のように、SCTが当選役として決定された場合に、その単位遊技における入賞役に拘らず次回の単位遊技をCG状態にするようにした場合には、SCTが入賞役であった場合でも、またSCTの入賞を示さない図柄態様(例えば、図柄の停止態様など)が遊技結果(例えば、リール3L,3C,3Rの停止態様など)として停止表示された場合でも、次回の単位遊技は、CG状態となる。
さらに、SCTとリプレイとが当選役として決定された単位遊技では、リプレイとSCT(或いは、所定の小役など)との両方が入賞することとなる図柄態様が遊技結果として停止表示された場合には、そのSCT(或いは、所定の小役など)に対応する賞媒体(例えば、メダルなど)が払出されるとともに、次回の単位遊技は遊技メダルを必要とせずに単位遊技を開始可能な再遊技状態となるとともにCG状態(例えば、SCG状態など)となる。すなわち、遊技メダルを投入することなくCG状態の単位遊技を行うことができる場合がある。
また、SCTを入賞役とするための図柄態様が遊技結果として停止表示されるようにすることもできる。また、リプレイのみが入賞となる図柄態様が遊技結果として停止表示された場合は、賞媒体の払出しはないが、次回の単位遊技は遊技メダルを必要とせずに単位遊技を開始可能な再遊技状態となるとともに、CG状態となる。また、SCTが当選役として決定された単位遊技で、SCT、リプレイ、及び小役のいずれも入賞しないこととなる図柄態様が遊技結果として停止表示された場合には、賞媒体の払出しはないが、次の単位遊技はCG状態となる。このような構成にしても、新たな遊技性を有する遊技機となり、遊技の興趣を向上させることが可能になる場合がある。
また、BB中RB(BB遊技状態中のRB状態)では、RB、JACの小役を同一フラグにすることもできる。BB遊技状態中におけるRB遊技状態を発生させる特定の開始条件として「RB遊技状態が終了すること」とする。BB一般遊技状態用確率抽選テーブルを図7(4)に替えて、次のような確率抽選テーブルを使用しても良い。「役:RB−当選確率:16383/16384」、「役:ハズレ(なし)−当選確率:1/16384」。また、BB遊技状態中におけるRB遊技状態用確率抽選テーブルを図8(7)に変えて、次のような確率抽選テーブルを使用しても良い。「役:RBグループ役−当選確率:16383/16384」、「役:ハズレ(なし)−当選確率:1/16384」。
ただし、BB遊技状態中におけるRB遊技状態(BB中RB持越状態)の場合は次の確率抽選テーブルを使用しても良い。「役:JACの小役−当選確率:16383/16384」、「役:ハズレ(なし)−当選確率:1/16384」。ここでRBグループ役は、RB及びJACの小役を示し、RBグループ役が確率抽選処理で当選と決定された場合は、RB及びJACの小役がそのゲームにおける内部当選役となる。その場合、停止用当選役はRBとJACの小役が選択される。従って、そのゲームで遊技者が入賞させることができる可能性がある役は、RBまたはJACの小役のいずれかとなる。そのうちでJACの小役を入賞させた場合、RBは持越役になるとともにBB中RB持越状態になる。
具体的には、BB開始後の最初(BB開始+0)のゲームで、高い確率でRBが内部当選し、所定の位置でリールを停止させると、15枚の遊技メダルが払出されるとともに次回(BB開始+1、RB開始+0)ゲームからRB状態が開始される。遊技者が遊技メダルを1枚投入してゲームを開始すると、高い確率でRB及びJACの小役が内部当選し、JACの小役を入賞させることができる所定の位置でリールを停止させると、15枚の遊技メダルが払出されるとともに次回(BB開始+2、RB開始+1)ゲームからBB中RB持越状態となる。その次回(BB開始+2、RB開始+1)ゲームでは、高い確率でJACの小役が内部当選し、所定の位置でリールを停止させると15枚の遊技メダルが払出される。その後所定のRB終了条件が成立すると、前述のBB遊技状態中におけるRB遊技状態を発生させる特定の開始条件が充足されるため、直ちにRB遊技状態が発生する。
このような構成にすると、一度BB遊技状態中におけるRB遊技状態が発生すると、連続的にBB遊技状態中におけるRB遊技状態を発生させることができるようになる。ここで、BB遊技状態中におけるRB遊技状態中におけるRB及びJACの小役をグループ役としなかった場合は、RBが内部当選役として決定された単位遊技で、RBを入賞させてしまい、作動中のRBを最後まで行う前に新たなRBを作動させてしまうことになり、全体的な出球が少なくなり、遊技者に不満を与えてしまう場合がある。もし、遊技者がRBを外した場合は、そのゲームでは入賞が得られず、単位時間当たりの出球が下がり、ゲームが間延びしてしまうといったデメリットが出る場合がある。
この例のようにBB遊技状態中におけるRB遊技状態中におけるRB及びJACの小役を、グループ役とすることで、新たな遊技性を作ることができ、遊技者に新たな遊技性を提供することができる場合がある。ここで、BB遊技状態中におけるRB遊技状態の作動条件を、すでに作動しているBB遊技状態中におけるRB遊技状態の終了と例示したが、これに限定されず、別途記載しているBB遊技状態中におけるRB遊技状態の作動条件を適用しても良い。
実施例では、CG状態中及びSCG状態中も、スイカの小役、ベルの小役、グループ役を内部当選役として決定するか否かの抽選を行っているが、これを行わなくても良い。すなわち、CG状態中は、RB、SB、SCT、リプレイのうちの1又は複数の抽選を行うように構成し、SCG状態中は、BB、RB、CT、SB、SCT、リプレイのうちの1又は複数の抽選を行うように構成しても良い。
実施例では、滑りコマ数決定処理(図14のステップS23)で、最大滑りコマ数をセットするように構成しているが、これに限定されず、例えば、遊技者によるリール停止操作があった時点で所定の入賞ライン(例えばセンターライン8c)上を通過している図柄位置と、その図柄位置に対応する滑りコマ数を予め定めた停止用テーブルを備え、遊技状態がCG状態(SCG状態としても良い)である場合に、CG状態用の特定のコマ数以下の値のみにより構成された停止用テーブルを選択するように構成しても良い。また、その停止用テーブルを選択するための停止用パラメータをリールの停止操作が許可されるよりも前に決定し、遊技者に報知しても良い。そうすることで、演出効果を高められる場合がある。
遊技状態がCG状態(SCG状態としても良い)であっても、全てのリールに対して、特定のコマ数以下の値のみにより構成された停止用テーブルを選択するように構成するように限定せず、特定のリール(例えば、左のリール3Lのみ、第1停止操作されるリールのみ)が操作された場合に停止制御に使用するリールに対してだけ特定のコマ数以下の値のみにより構成された停止用テーブルを選択し、特定のリール以外のリールを停止制御する場合は特定のコマ数よりも多い所定のコマ数以下の値のみにより構成された停止用テーブルを選択するように構成しても良い。さらに、その特定のリールがどのリールであるかをリールの停止操作が許可されるよりも前に決定し、遊技者に報知しても良い。そうすることで、どのリールの操作が遊技者にとって適切な操作が必要なのかを遊技者に知らせることができるなどの効果が期待できる場合がある。
また、特定のリールをどのリールにするかは、遊技者が所定のリールの停止操作を行ってから決定しても良い。例えば、第1停止操作がなされた時点におけるその第1停止操作がなされたリールにおける所定の入賞ライン(例えばセンターライン8c)上を通過している図柄位置によって決定しても良い(例えば、第1停止操作がなされたリールが左のリール3Lの場合、操作された時点でセンターライン8c上の図柄が上チリであれば、左のリール3Lを特定のリールとして適用するなど)し、複数のリールのうちの停止操作順序に基づいて決定しても良い(例えば、順押しの場合は左のリール3Lを特定のリールとして適用し、逆押しの場合は、右のリール3R及び中のリール3Cを特定のリールとして適用するなど)。このようにすることで、リール停止制御のバリエーションが拡がり、遊技性を向上させることができる場合がある。
また、滑りコマ数決定処理(図14のステップS23)でリールの引き込み制御及び逃げる制御を行う場合の最大検索数をCG状態(またはSCG状態)とCG状態(又はSCG状態)以外の遊技状態の場合とで異ならせても良い。例えば、CG状態またはSCG状態で前述の特定のリールに対して、引き込み制御を行う場合は、特定のリールの操作がなされたリールにおける所定の入賞ライン(例えばセンターライン8c)上を通過している図柄位置から(最大検索数を1コマとした場合)1コマ先に引き込みたい図柄があれば1コマ分リールを回転させてから停止させ、CG状態及びSCG以外では、停止操作がなされたリールにおける所定の入賞ライン(例えばセンターライン8c)上を通過している図柄位置から(最大検索数を4コマとした場合)4コマ以内に引き込みたい図柄があればそのコマ数分リールを回転させてから停止させるようにしても良い。(例えば3コマ先に引き込みたい図柄があれば3コマ数分リールを回転させてから停止させるようにしても良い)。
ここで、引き込みたい図柄は主には、入賞させることができる可能性のある役に対応する図柄を適用する場合が多い。例えば内部当選役がリプレイであり、あと1コマ引き込めばリール上段にリプレイ図柄が表示されるといった場合(図2の左のリール3Lを例にすると、停止操作がなされた時点でセンターライン8c上を図柄コード20の図柄が通過中の場合)には、1コマ数分リールを回転させてからそのリールを停止させるようにしても良い(図2の左のリール3Lの場合、図柄コード18がリール上段に停止表示される)。最大検索数が大きい方が、小さいよりも遊技者に有利となるので、その最大検索数が少なくなる特定のリール制御がどのリールであるかを前述の報知により遊技者に知らせることで、遊技者は有利に遊技を進められる場合がある。
例えば、図4の上チリの小役などは左のリール3Lにのみ上チリ図柄を停止表示させれば良いので、もし特定のリールは第1停止操作されるリール及び第2停止操作されるリールであるといった報知が全てのリールに関して停止操作される前に知らせられれば、遊技者が左のリール3Lを第3停止操作するようにして、最大検索数が大きい引き込み制御により、それ程正確なタイミングで左のリール3Lを停止操作しなくても上チリ図柄を左のリール3Lの有効ライン上に停止させられる場合がある。最大検索数が4コマの場合は図2の左のリール3Lの図柄配列では、遊技者が左のリール3Lを停止操作した時点でセンターライン8c上を図柄コード07〜13のいずれかの図柄が通過中の場合であれば、上チリ図柄(図柄96)を左のリール3Lの有効ライン上に停止させられる。
他方、最大検索数が4コマの場合、遊技者が左のリール3Lを停止操作した時点でセンターライン8c上を図柄コード07〜09のいずれかの図柄が通過中の場合であれば、上チリ図柄(図柄96)を左のリール3Lの有効ライン上に停止させられる。このように、特定のリールの報知は、遊技者の有利さをも左右する場合があり、興趣の向上を図ることができる場合がある。最大滑りコマ数は実施例では、CG状態またはSCG状態では“1”を適用し、最大滑りコマ数は実施例では、CG状態及びSCG状態以外では“4”を適用しているが、これに限定されず、CG状態またはSCG状態では“0”を適用するのが好適な場合がある。すなわちリールに表示された図柄が入賞ラインからズレた位置を通過している場合に、遊技者が、そのリールの停止操作を行なった場合に、入賞ラインに沿ってリールに表示された図柄が表示される位置まで、そのリールを回転させ停止させるようにしても良い。そうした場合には、遊技者の停止操作のみによってリールが停止することになり、遊技者の技術介入性を向上させることができる場合があり、遊技者に自分の力で停止させたといった満足感を向上させることができる場合がある。
また、CG状態、SCG状態などでは、判定用当選役と一致しない役の入賞を許容するようにしている。前記遊技開始手段から出力された前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて所定の役を当選役(例えば、判定用当選役)として決定する当選役決定手段を備え、停止制御手段を、所定の遊技状態(例えば、CG状態又はSCG状態)においては、前記当選役(例えば、リプレイ)に基づかない入賞態様(例えば、“ベル−ベル−ベル”)を変動表示手段に停止表示させることが可能であり、且つ該変動表示手段に停止表示された入賞態様に対応する遊技価値(例えば、ベルの小役に対応した量の賞媒体の払出し)を遊技者に付与可能に構成し、所定の遊技状態以外の遊技状態(例えば、CG状態及びSCG状態)においては、前記当選役(例えば、ベルの小役)に基づいた入賞態様(例えば、“ベル−ベル−ベル”)のみを変動表示手段に停止表示させるように構成している。すなわち、所定の遊技状態においては、前記当選役(例えば、ハズレ)に基づかない入賞態様(例えば、“ベル−ベル−ベル”)を変動表示手段に停止表示させることが可能であり、所定の遊技状態以外の遊技状態においては、前記当選役がハズレの場合、ボーナス、小役、リプレイなどが入賞することはないように構成している。
また、CT遊技状態中は、判定用当選役としてSCTが決定されていないゲーム、又はその次のゲームからCG状態などを発生させるように構成することもできる。また、BB遊技状態中は、判定用当選役としてSCTが決定されていないゲーム、又はその次のゲームからCG状態などを発生させるように構成することもできる。
また、CT、SCTについても、BB遊技状態中(BB中)は、判定用当選役がRBを含んでいる場合にのみ(だけ)、RBに対応する図柄又は図柄組合せが揃って表示されないとしてもRB遊技状態を発生させるという構成にすることもできる。また、当選役に対応する役が判定用当選役であり、停止用当選役はあくまで停止制御のパラメータ(制御情報)とすることもできる。
また、実施例では、スタート操作(例えば、スタートレバー6の操作(遊技開始操作)など)に基づいて乱数を抽選し、確率抽選(当選役、内部当選役、停止用当選役などの決定)を行うようにしている。
また、所定の遊技状態の移行は、スタート操作前、確率抽選の前、又は入賞検索の後に限定されるものではなく、確率抽選とリール回転開始(リール回転処理)との間、所定のリールの停止操作から対応するリールなどが停止するまでの間、所定のリールが停止してから次のリールの停止操作があるまでの間に行うようにすることもできる。
また、実施例では、停止用当選役において小役についての振り分けを行うようにしているが、これに限られるものではない。例えば、停止用当選役が上チリの小役などの小役である場合について、停止用当選役を全ての小役とすることもできる。また、ボーナス、リプレイなどについても同様とすることができる。また、CG状態或いはSCG状態において、第3停止操作に対応するリールについて、引き込み制御(例えば、4コマの範囲内、或いは1コマの範囲内で引き込み制御)を行うこともできる。
また、CG状態、SCG状態では、小役の抽選を行う(確率抽選テーブルに小役に当選となる乱数範囲を設ける)ようにしているが、これに限られるものではない。小役の抽選を行わずに、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングのみに基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御することもできる。また、CG状態、SCG状態における確率抽選テーブルを、ハズレ(なし)、リプレイ、又はボーナスのいずれかに内部当選するように構成(小役に内部当選しないように構成)することもできる。
BB遊技状態中又はRB遊技状態中のRB遊技状態、CG状態の発生条件として、所定の条件を採用することもできる。所定の条件として、BB遊技状態が開始したこと、RB遊技状態が開始したこと、単位遊技が開始したこと(すなわち、各単位遊技がRB遊技状態或いはCG状態になる)、所定回数の単位遊技が終了したこと、遊技状態(例えば、図13のステップS11における遊技状態監視処理の監視結果)が所定の遊技状態であること、単位遊技における所定の処理の結果が特定の結果になったこと、これらの2以上の組合せなどを採用することもできる。
ここで、所定の処理の結果として、図13のステップS12の確率抽選処理における当選役の決定において一又は複数の特定の役(例えば、SB、RB、SCT、ボーナス、リプレイ、小役など)のうちのいずれかの役が当選役として決定されるという結果、停止制御用パラメータ(例えば、図13のステップS13における停止用当選役についての決定結果、図13のステップS14における停止テーブル選択処理における選択結果などのリールの停止制御に使用されるパラメータ(例えば、停止用当選役など))が所定の値になるという結果、当選役(例えば、内部当選役、停止用当選役など)の決定に用いる所定の乱数抽選の結果(例えば、当選したか否可の結果など)、或いはその決定に用いない所定の乱数抽選の結果を採用することもできる。
また、上記所定の条件として、遊技履歴に関連する条件、遊技履歴に所定の遊技履歴(例えば、遊技結果)が含まれるという条件を採用することもできる。例えば、過去の単位遊技(例えば、前回の単位遊技、所定回数前の単位遊技、所定回数前までの複数の単位遊技など)における遊技状態、遊技結果、当選役(例えば、内部当選役など)、停止用当選役、判定用当選役、入賞役、停止図柄態様(例えば、表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様など)などに基づいて、RB遊技状態或いはCG状態を発生させることもできる。
また、上記所定の条件として、単位遊技において所定のリールを停止表示させた場合に、所定のリール上に配置された所定の図柄が停止表示されること、単位遊技において複数のリールを停止表示させた場合に、所定の停止図柄態様が停止表示されることなどに基づいて、RB遊技状態或いはCG状態を発生させることもできる。また、所定の遊技状態(例えば、RB遊技状態、CG状態など)が終了した場合などに、RB遊技状態又はCG状態を発生させることもできる。また、当選役が特定の当選役(例えば、特定の役)であり、該当選役に対応する停止図柄態様、又は該当選役に対応しない停止図柄態様が停止表示された場合に、RB遊技状態或いはCG状態を発生させることもできる。
また、遊技者による所定の遊技操作(例えば、特定の順番に従ったリールの停止操作、スタートレバー6或いは停止ボタン7L,7C,7Rの操作タイミングなど)が、特定の遊技操作である場合、遊技者により投入された遊技メダルの投入枚数(例えば、投入数の累計など)、遊技者に払い出した遊技メダルの払出枚数(例えば、払出枚数の累計など)、投入枚数(例えば、累計)と払出枚数(例えば、累計)とに基づく所定の演算結果(例えば、払出枚数の累計から投入枚数の累計を減算した結果など)などが、特定の枚数を示す結果である場合、特定の演算結果である場合などに、RB遊技状態或いはCG状態を発生させることもできる。
また、前述の所定の条件のうちの一又は複数の条件が成立した後で、前述の所定の条件のうちの一又は複数の条件が成立した場合、前述の所定の条件のうちの一又は複数の条件が所定回数成立した場合(例えば、所定回数連続して成立した場合、連続する所定数の単位遊技で成立した場合など)などに、RB遊技状態或いはCG状態を発生させることもできる。また、上記条件を2以上組み合わせた条件を、所定の条件として採用することもできる。
また、上述の条件は、BB遊技状態或いはCT遊技状態において成立する条件に限られず、BB遊技状態或いはCT遊技状態が発生する前に成立する条件、前回のBB遊技状態或いはCT遊技状態において成立する条件、前回のBB遊技状態或いはCT遊技状態が終了してから今回のBB遊技状態中或いはCT遊技状態中にわたる単位遊技で成立する条件などを採用することもできる。すなわち、現在又は過去の遊技履歴に関連して所定の条件が成立したか否かを判定するようにすることもできる。
また、単位遊技におけるRB遊技状態、又はCG状態の発生のタイミング(例えば、発生時期)は、実施例のタイミングに限られるものではない。例えば、遊技者による遊技メダルの投入が検出される前のタイミング、遊技メダルの投入が検出されてから遊技者による遊技開始操作が検出されるまでの間のタイミング、遊技開始操作が検出されてからリールに対する回転開始制御を行う前のタイミング、リールに対する回転開始制御を行ってから遊技者による所定のリールの停止操作が検出されるまでの間のタイミング、遊技者による所定のリールの停止操作が検出されてから所定のリールが停止するまでの間のタイミング、全てのリールが停止してから賞媒体(例えば、メダルなど)の払出しが終了するまでの間のタイミング、前回の単位遊技における賞媒体の払出しが完了してから、次に遊技メダルの投入が検出するまでの間のタイミングなど、任意のタイミングを採用することができる。
また、図13のステップS12の確率抽選処理で当選役をリプレイとして決定する確率の変更(例えば、高確率再遊技状態への移行)、BB遊技状態、RB遊技状態、CT遊技状態などの開始、又は終了の条件として、前述のBB遊技状態中或いはCT遊技状態中におけるRB遊技状態、CG状態の発生の条件(所定の条件)を適用することもできる。
更に、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロット等の他の遊技機にも本発明を適用できる。