JP2005175507A - 導電接続部の構造、電子印字装置、導電接続方法及び成膜方法、液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続部における電気接続状態を確実にし、安定化し、信頼性の高い接続を確保すること、さらに、接続工程の歩留まりを向上させ安価な端子接続を提供する。
【解決手段】基板3に形成された接続端子2の表面上に、導電性物質の超微粒子を堆積してなる微粒子層1を形成し、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とを微粒子層を介して導電接続する。
【選択図】 図1
【解決手段】基板3に形成された接続端子2の表面上に、導電性物質の超微粒子を堆積してなる微粒子層1を形成し、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とを微粒子層を介して導電接続する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、基体に設けられた導電性端子部同士の導電接続部の構造に関し、それを用いた液晶表示装置および電子印字装置の外部接続端子の接続構造に関するものである。
従来から、2つの基体にそれぞれ設けられた導電性端子部を相互に導電接続した導電接続部は、種々の電子機器、電気機器に形成されている。この導電接続部において、導電性端子部自体が微細であったり、その形成ピッチが小さくなったりした場合には、接続作業が困難であるため、特殊な接続方法が用いられる。例えば、接続端子の接続ピッチが0.3mm以下の細密ピッチになった場合には半田付けは難しくなることから、図40に示すように接着剤106を介して接続端子102、104間を直接接触させて導通をとる電気接続構造や、図42に示すように異方性導電膜109を使って接続端子102、104間を導電粒子108を介して導通をとる方法が採用される。
ところで、上記導電接続部の構造としては、図40に示すように、ポリカーボネートのようなプラスチック基板103上にパターニングされたITO(Indium Tin Oxide)のような透明電極の接続端子104と、ポリイミドベースフィルムの基板101上に銅箔をパターニングし表面を錫メッキした接続端子102とを、エポキシ系樹脂を主成分とした接着剤106を介して、加熱加圧ツールにより接続端子102、104を直接接触させて接続した構造がある。
この場合には、導電接続部を構成する際に、ITOの接続端子104に接続端子102が接触した部分(周辺部分を含む)に亀裂105が発生し、導通が当初から取れないか又は導通状態が非常に不安定になり、充分な接続信頼性が得られないという不具合があった。図41に、図40で示した接続部を剥離して基板103のITOの接続端子104に接続端子102が接触した部分(周辺部分を含む)に亀裂105が縦横に発生して、ITOの接続端子104が寸断され、導通が取れていないことが確認される。
また、図42のように、上記の構造と同様のポリカーボネートのようなプラスチック基板103上にパターニングされたITO(Indium Tin Oxide)のような透明電極の接続端子104と、ポリイミドベースフィルムの基板101上に銅箔をパターニングし表面を錫メッキした接続端子102とを、ポリスチレン系樹脂のようなプラスチック粒子にNi−Auのメッキ処理を施した導電粒子108をエポキシ系樹脂を主成分とする接着剤107の中に分散させた異方性電動膜109を介して接続する場合もある。
この場合にも、ITOの接続端子104に導電粒子108が接触した部分及びその周辺部分に亀裂105が発生し、導通が当初から取れないか又は導通状態が非常に不安定になり、充分な接続信頼性が得られないという不具合があった。図43に、図42で示した接続部を剥離して基板103のITOの接続端子104の表面を露出させ、表面を拡大した状態を示す。ITOの接続端子104に導電粒子108が接触した部分及びその周辺部分に亀裂105が全周囲に又は部分的に発生することにより、ITOの接続端子104と導電粒子の接続部分が寸断されるため、導通が取れていないことが確認された。そこで、本発明は上記欠点を解決するために2つの基体間の導電接続部において、導電性端子部の破損を防止し、確実な導電接続を行うことのできる構造を提供することを目的とする。
特に、本発明は微細な導電接続部の電気的接続を確実なものとし、その接続状態を安定化し信頼性の高い接続を確保することを目的とし、例えば液晶表示装置の液晶基板や電子印字装置のサーマルプリンタヘッドの外部接続端子のように、微細なピッチで形成された導電性端子部の導電接続に適した技術を得ることを目的とするものである。
本発明の導電接続部の構造は、第1の基体に設けられた第1の導電性端子部と、第2の基体に設けられた第2の導電性端子部とを導電接続した導電接続部の構造において、前記第1の導電性端子部と前記第2の導電性端子部との間に導電性物質の超微粒子を堆積してなる微粒子層を形成し、該微粒子層を介して前記第1の導電性端子部と前記第2の導電性端子部とを導電接続したことを特徴とするものである。
ここで、前記超微粒子の粒子平均径は約60nmから3μmであることが好ましい。
第1の基体に設けられた第1の導電性端子部と第2の基体に設けられた第2の導電性端子部との間に、導電性物質の超微粒子を堆積してなる微粒子層を介して導電接続することにより、第1及び第2の導電性端子部の間に加えられる応力を微粒子層が吸収するため、導電接続部に亀裂等が発生することを防止できるとともに、亀裂等が発生しても微粒子層の変化により導電接続を確保することができる。
また、微粒子層を構成する超微粒子は、第1または第2の導電性端子部の端子の細り、端子切れ、端子欠如等の欠陥部に充填されてこれらの欠陥を補完することができるので、欠陥に起因する接続不良を回避することができる。
更に、超微粒子は、第1の導電性端子部と第2の導電性端子部との間の導通に寄与する接触面積を大きくするため、導電接続部の抵抗値の低減を図ることができる。このような理由により、導電接続部における電気的接続を確実にし、接続状態を安定化させ、信頼性の高い導電接続を確保できる。
さらに、導電接続を行う行程における適正な接続条件(温度、圧力、機械精度等)の範囲を広くとることができ、歩留まり良く、効率的に導電接続部を形成することができる。
また、前記第1の導電性端子部の表面上に前記微粒子層を被着し、前記微粒子層に直接に、前記第2の導電性端子部を接触させることが好ましい。
また、前記第1の導電性端子部の表面上に前記微粒子層を被着し、前記微粒子層に直接に、前記第2の導電性端子部を接触させることが好ましい。
更に、前記微粒子層は、ガス中蒸発法により形成したものであることが好ましい。
この場合には特に、前記超微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることが望ましい。
ガス中蒸発法は、比較的容易かつ安価に微粒子層を制御性良く形成することができるので、製造コストを増加させずに確実に導電接続を行うことが可能である。特にノズルを介して吹き付けることによる微粒子層の形成は、マスク等の形成が不要であるとともに微細領域にも選択性良く層形成を行うことができるから、効率的に導電接続部を形成することができる。
更に、前記第1の導電性端子部の表面上に前記微粒子層を被着し、前記微粒子層に異方性導電材を介して前記第2の導電性端子部を導電接続する場合がある。
また、前記第1の基体は配線基板であり、前記第2の基体は電子素子ある場合がある。
更に、前記第1及び第2の基体の少なくとも一方がガラス基板である場合がある。
また、前記第1の基体は配線基板であり、前記第2の基体は電子素子ある場合がある。
更に、前記第1及び第2の基体の少なくとも一方がガラス基板である場合がある。
この場合には更に、前記第1及び第2の基体の他方は電子素子である場合がある。
第1又は第2の基体を硬質のガラス基板とする場合には、その上の導電接続部を微粒子層の変形により柔軟に接続させることによって、信頼性の高い導電接続を取ることができるとともに、第1又は第2の導電性端子部の端子の細り、端子切れ、端子欠如等の欠陥を補正することができる。
また、前記第1及び第2の基体の少なくとも一方が可撓性プラスチックフィルム基板またはプラスチック基板である場合がある。
この場合において、前記第1及び第2の基体の他方は電子素子である場合がある。
第1又は第2の基体を可撓性プラスチックフィルム基板またはプラスチック基板とする場合には、微粒子層の変形により、基体の可撓性又は加熱加圧接続もしくは加圧接続による第1又は第2の導電性端子部の亀裂の発生を押さえ、また、第1又は第2の導電性端子部に亀裂が発生しても、亀裂部分に超微粒子が補填されることにより電気的接続状態が確保される。
次に、液晶表示装置としては、前記第1の基体を透明導電膜を形成した液晶表示装置のガラス、プラスチック若しくはプラスチックフィルムで構成された液晶基板とし、前記第1の導電性端子部を、前記透明導電膜に接続され、前記液晶基板の端部の露出面に導出された外部接続端子とするものである。
ここで、前記第2の基体は液晶駆動用の電子素子である場合がある。
また、前記微粒子層を、ガス中蒸発法により形成したものとすることが好ましい。
この場合特に、前記微粒子層を、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることが望ましい。
この場合特に、前記微粒子層を、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることが望ましい。
液晶表示装置においては、ガラス、可撓性プラスチックフィルム基板またはプラスチック基板等からなる液晶基板の外部接続端子の端子の細り、端子切れ、端子欠如等の欠陥を補正することができる。また、液晶基板上の外部接続端子を補強できるとともに、外部接続端子自体の抵抗値を小さくすることができる。更に、導電接続部における接触面積を広げること、また接続状態を安定化することが可能であるため、導電接続部の接続抵抗値を小さくできる。特に、液晶駆動用半導体チップまたは液晶駆動用半導体チップを搭載した電子素子を容易に液晶基板の外部接続端子に接続できることにより、製品形成や用途に最適な形状の液晶表示装置を提供できる。さらにまた、接続工程における適正な接続条件(温度、圧力、機械精度等)の範囲を広くとることができ、歩留まり良く、効率的な端子接続ができ、安価な液晶表示装置を提供できる。
次に、電子印字装置としては、前記第1の基体をサーマルプリンタヘッドとし、前記第1の導電性端子部を、該サーマルプリンタヘッドの外部接続端子とするものである。
ここで、前記第2の基体を、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップとする場合がある。
また、前記微粒子層は、ガス中蒸発法により形成したものであることが好ましい。
この場合には、前記微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることが望ましい。
この場合には、前記微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることが望ましい。
電子印字装置においては、サーマルプリンタヘッドの外部接続端子の端子の細り、端子切れ、端子欠如等の欠陥を補正することができる。また、外部接続端子自体の抵抗値を小さくすることができる。さらに、導電接続部における接触面積を広げること、また接続状態を安定化することが可能であるため、導電接続部の接続抵抗値を小さくできる。特に、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ自体やサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップを搭載した電子素子を容易にサーマルプリンタヘッドの外部接続端子に接続できることにより、製品形態や用途に最適な形状の電子印字装置を提供できる。さらにまた、接続工程における適正な接続条件(温度、圧力、機械精度等)の範囲を広くとることができ、歩留まりが良く、効率的に端子接続ができ、安価な電子印字装置を提供できる。
また、上記導電接続部の構造において、前記微粒子層の厚さは前記超微粒子の粒径以上であることが好ましい。
また、上記導電接続部の構造において、前記微粒子層には突起が設けられていることが好ましい。
また、本発明の導電接続方法は、第1の導電性端子部と第2の導電性端子部とを導電接続する導電接続方法において、ノズルを介して選択的に前記第1の導電性端子部の延設方向に沿って微粒子を前記第1の導電性端子部に被着させることによって、前記第1の導電性端子部の延設方向に沿って前記第1の導電性端子部に微粒子層を形成する工程と、前記微粒子層を介して前記第1の導電性端子部及び前記第2の導電性端子部を導電接続する工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記導電接続方法を備えることを特徴とする。
また、本発明の成膜方法は、導電性端子部に微粒子層を形成する成膜方法であって、ノズルを介して選択的に導電性端子部の延設方向に沿って微粒子を前記導電性端子部に被着させることによって、前記導電性端子部の延設方向に沿って前記導電性端子部に前記微粒子層を形成する工程を備えることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記成膜方法を備えることを特徴とする。
本発明をより詳細に示すために、添付の図面に基づいてこれを説明する。
〔実施例1〕
図1、図2は、本発明に係る導電接続部の構造の第1実施例の主要部分を示すための相互に直交する平面で切断した状態を示す断面図である。一方の基板3には導電性の金属薄膜からなる接続端子2が形成され、他方の基板5にも、同様の接続端子4が形成されている。接続端子2の表面の一部分または全部には超微粒子を堆積させた微粒子層1が被着されている。この微粒子層1と接続端子4とが相互に接触するように配置され、この接触部の周囲に接着剤6が充填され、基板3と基板5とを、微粒子層1が接続端子2と接続端子4との間に挟持された状態に固定している。
図1、図2は、本発明に係る導電接続部の構造の第1実施例の主要部分を示すための相互に直交する平面で切断した状態を示す断面図である。一方の基板3には導電性の金属薄膜からなる接続端子2が形成され、他方の基板5にも、同様の接続端子4が形成されている。接続端子2の表面の一部分または全部には超微粒子を堆積させた微粒子層1が被着されている。この微粒子層1と接続端子4とが相互に接触するように配置され、この接触部の周囲に接着剤6が充填され、基板3と基板5とを、微粒子層1が接続端子2と接続端子4との間に挟持された状態に固定している。
図3は導電接続部の構造の1実施例の斜視図であり、基板3の接続端子2と基板5の接続端子4とが接続している様子を示している。図3の断面A−Aは図1に対応し、断面B−Bは図2に対応している。
図4は基板3の接続端子2の表面に超微粒子を堆積して形成された微粒子層1を形成する方法を示す概略図である。微粒子層1は、図4に示すガス中蒸発法(ガスデポジション法)により形成される。このガス中蒸発法は、超微粒子を構成する原料物質を抵抗加熱、誘導加熱、レーザー加熱、電子ビーム加熱等の種々の方法で蒸発させ、この蒸気を不活性ガスの流れによって搬送して所定の場所において超微粒子として堆積させる方法である。
通常、不活性ガスGが供給されている高圧の超微粒子生成室Aで原料物質Bを蒸発させ、この蒸気を不活性ガス中に拡散させた状態で、不活性ガスの流れ11に従って搬送管12を通して搬送し、低圧に保持された膜形成室C内に開口するノズル13から、基板3の接続端子2の表面に蒸気を吹き付け、所望の超微粒子を堆積させて成膜するものである。
基板3をX方向14とY方向15に移動する移動方向と移動速度、ノズル13からのガスと超微粒子の流れ11、およびノズル13と接続端子2との距離を制御することにより、基板3の接続端子2の表面に所望の形状及び厚みの微粒子層1を形成することができる。
基板3をX方向14とY方向15に移動する移動方向と移動速度、ノズル13からのガスと超微粒子の流れ11、およびノズル13と接続端子2との距離を制御することにより、基板3の接続端子2の表面に所望の形状及び厚みの微粒子層1を形成することができる。
また、超微粒子生成室と膜形成室との差圧と温度を制御することによっても微粒子1の粒子径、密度、厚み等を所望のものとすることができる。
例えば、ノズル13と被着部とのギャップは0.3〜0.5mmであり、この条件では、ノズル内径が30μmの場合、微粒子層1の幅は31〜36μm、ノズル内径が100μmの場合、微粒子層1の幅は105〜120μmとなる。この形成幅は、ノズル内径及びギャップの他に、超微粒子生成室と膜形成室との圧力差及び膜形成室の圧力に依存する。
一般に圧力差が大きくなるほど、膜形成室の圧力が高くなるほど、微粒子の形成幅が大きくなる傾向にあるが、膜形成室の圧力が10Torr以下であれば大きな影響をもたらさない。本実施例では、上記のようにノズル13の内径とほぼ同様の形成幅が得られる成膜条件で微粒子層1を形成した。
本実施例では、0.4mm厚のガラスエポキシ基材3上に形成された18μm厚の銅箔からなる接続端子2の表面上に、Agの微粒子層1を形成している。ガス中蒸発法を使い、超微粒子生成室Aと膜形成室Cとの差圧を100Torrとし、膜形成室Cの温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1においては、平均60nm位の粒子径の超微粒子が若干の隙間がある状態で堆積された。微粒子層1の厚さは0.5〜2.0μmである。
このようにして形成された接続端子2上の微粒子層1の表面に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5上において18μm厚の銅箔をパターニングして形成された接続端子4を接着剤6を介して固着した。接着剤6は接続端子2又は接続端子4の上部に塗布しても良く、あるいは接着剤6を予め接続端子2又は接続端子4の対応部分にシート状に成形して、この接着シートを基板3又は基板5に載せてもよい。
この接着剤6としては、スチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物が用いられる。例えば、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った接着工程では、接着剤6を接続端子2と接続端子4との間に配置し、加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって接着剤6を硬化させ、基板3と基板5とを固着させる。
この導電接続部においては、接続端子2の表面に被着された微粒子層1と接続端子4とが直接接触し電気的導通がとられており、その状態を、端子上及び端子間に充填された接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部部分を外部環境(例えば、温度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化させている。ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。実施した導電接続は、一定の形成ピッチで並列した複数の接続端子同士を導電接続したものであり、接続端子の形成ピッチは200μmで、接続端子数は320端子である。この導電接続部に対して、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施したが、この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで、微粒子層1の材質としては、上記のAgの他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Zn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等その他の金属物質または金属以外の炭素、導電性樹脂等の各種導電性物質が利用できる。
また、微粒子層1内に堆積する超微粒子の粒子径は、60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、微粒子層1内に堆積する超微粒子の粒子径は、60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
微粒子層1については、内部の超微粒子が相互に導電接続され、特に平面的に接続されている必要があるために、超微粒子層の厚さを形成された超微粒子の粒径以上とする必要がある。例えば、上記のように平均粒径が60nmである場合には、微粒子層の厚さは0.1μmから3.0μmの範囲であることが好ましい。但し、厚さの上限は厚さが大きくなる程広がる層幅と、接続端子の形成ピッチとを勘案して決定されることが望ましく必ずしも上記範囲内に抑える必要はない。しかし、必要以上に成膜時間をかけること、隣接する端子との間がショートする危険性が生じる程に厚く形成することは避けるべきである。
本実施例のように微粒子層1を他方の接続端子と直接接触させる場合には、厚さを0.3〜0.6μm、後述するように導電性接着剤を介して接続する場合には1.5〜2.5μm、異方性導電膜を介して接続する場合には2.5〜3.5μmの範囲に形成することが、特に望ましい。なぜならば、導電性接着剤や異方性導電膜を介する場合には、導電粒子との接触を確実に行うために、微粒子層1にある程度の柔軟性が要求されるからである。
上述のような構成によれば、接続端子2の端子幅の細りや断線を微粒子層1の超微粒子が覆うこと又は充填することにより補修ができ、接続端子4との接続幅又は接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、更に導電接続状態を安定化できる。
また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子2又は接続端子4の破損や亀裂の発生を防止できるとともに、接続端子2又は接続端子4の凸凹を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、更に接続状態を安定化できる。
また、接続端子2の表面上の微粒子層1と接続端子4とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加熱加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないため、接続端子の形成ピッチの微細化が容易になる。
〔実施例2〕
図5、図6は本発明に係る導電接続部の構造の第2の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を、超微粒子の堆積した微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図5、図6は本発明に係る導電接続部の構造の第2の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を、超微粒子の堆積した微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが導電性接着剤7を介して接続されている。
この実施例2においては、実施例1と同様に図3に導電接続部の構造が示されており、図3の断面A−Aは図5に対応し、断面B−Bは図6に対応している。
本実施例では、1mm厚のアルミナ基材の基板3に、2μm厚のAg−Ptペーストでパターニングする事により複数並列した接続端子2が形成されている。
この接続端子2の表面上には、図4に示す実施例1と同様のガス中蒸発法によりAuの超微粒子からなる微粒子層1を形成している。この場合、超微粒子生成室Aと膜形成室Cとの差圧を1気圧とし、膜形成室内の基板3の温度を200℃とした条件で超微粒子の形成を行った。このAuの微粒子層1内の超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは2〜4μmである。
この接続端子2上の微粒子層1には、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングして形成した接続端子4が導電性接着剤7を介して接続される。この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAgを混合分散したものである。
導電性接着剤7はスクリーン印刷、ディスペンス載置等により微粒子層1または接続端子4の表面上に選択的に配置される。この後、基板3と基板5を位置合わせして重ね合わせる。この導電性接着剤7に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には、導電性接着剤7を接続端子2と接続端子4との間に配置した状態で、加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接着させる。また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、接続端子間または導電接続部全体を合成樹脂からなるモールド材で覆ってもよい。
本実施例では、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で接続を行った。接続端子の形成ピッチは230μmで、端子数は320端子である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施したが、この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子2または接続端子4の凸凹、または接続端子2および接続端子4の凸凹を補完して接続面積を更に大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値は銀の場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生が無く、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例3〕
図7、図8は本発明に係る導電接続部の構造の第3の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を、超微粒子を堆積させて形成した微粒子層1が覆っていて、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
図7、図8は本発明に係る導電接続部の構造の第3の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を、超微粒子を堆積させて形成した微粒子層1が覆っていて、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例では、実施例1と同様に図3に導電接続部を示し、図3の断面A−Aは図7に対応し、断面B−Bは図8に対応している。
本実施例では、1mm厚のアルミナ基材からなる基板3上に、2μm厚のAg−Ptペーストでパターニングして形成した複数並列した接続端子2が設けられている。この接続端子2の表面に、実施例1と同様に図4に示すガス中蒸発法によりAuの超微粒子を堆積させて、微粒子層1を形成している。超微粒子生成室Aと膜生成室Cとの差圧を100Torrとし、膜形成室C内の基板3の温度を120℃として成膜した。この微粒子層1内のAuの超微粒子の平均粒子径は3μm位であった。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子2上の微粒子層1上には、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングした接続端子4が異方性導電材8を介して接続されている。
ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、層厚方向に圧力をかけることにより、層厚方向にのみ導電性を有する特性を呈するものである。この異方性導電膜は主に導電粒子9を分散させた接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8を接続端子2の表面の微粒子層1と基板5の接続端子4との間に配置し、異方性導電材の材質に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に3μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧条件は温度175℃、圧力3MPa、時間20秒である。接続端子2、4の形成ピッチは200μmで、それぞれの端子数は320個である。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に3μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧条件は温度175℃、圧力3MPa、時間20秒である。接続端子2、4の形成ピッチは200μmで、それぞれの端子数は320個である。
このようにして導電接続した導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8の例としては、異方性導電接着剤がある。この異方性接着剤は、主に導電粒子を分散させた接着剤より構成されている。この導電粒子は、半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、若しくはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)に、Ni、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置される。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。
また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド材で覆ってもよい。上述のような構成によれば、異方性導電材を介在させることにより、接続端子2及び/または接続端子4の凸凹を導電粒子9が補完して、多数の粒子が導通に寄与するようになるため、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、異方性導電材は平面方向の絶縁性を有しているので、細ピッチの接続端子の導電接続に際しても異方性導電材の塗布工程はきわめて容易である。
〔実施例4〕
図11は本発明に係る導電接続構造の第4の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面上の一部分または全部を超微粒子からなる微粒子層1が覆っていて、この接続端子2と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが直接接触した状態で接着剤6により固定されている。
図11は本発明に係る導電接続構造の第4の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面上の一部分または全部を超微粒子からなる微粒子層1が覆っていて、この接続端子2と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが直接接触した状態で接着剤6により固定されている。
図9は導電接続構造の全体構成を示す斜視図であり、基板3の接続端子2と半導体素子の実装構造チップ16に形成されたバンプ17とが接続している。図9の断面A−Aは図11に対応している。
図10は基板3の接続端子2の表面に微粒子層1を形成する際の状況を示す概略図である。上記と同様のガス中蒸発法により、超微粒子生成室(図示せず)で生成した蒸気を搬送管12を通して、ガスと微粒子の流れ11により運び、膜形成室(おおむね図10に示したものが入っている室)にあるノズル13から、基板3の接続端子2の表面に吹き付けて超微粒子を形成し、微粒子層1を成膜する。
基板3をX方向14とY方向15に移動する移動方向と移動速度、ノズル13からのガスと超微粒子の流れ11、およびノズル13と接続端子2との距離を制御することにより、基板3の接続端子2の表面に所望の形状および厚みの微粒子層1を形成することができる。また、超微粒子生成室と膜形成室との差圧と温度を制御することによっても超微粒子の粒子径、密度、厚み等を所望のものとすることができる。ここで、ノズル13よりも上流側にシャッタ装置が取り付けられており、一つの成膜部分のトレースが完成すると、ノズル13が次の成膜部分に移動するまで蒸気の供給が停止される。
本実施例では、0.8mm圧の低温焼成セラミック基材の基板3に形成された3μm厚のCuの接続端子2の表面上に、Agの超微粒子からなる微粒子層1を形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.3〜2μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層に半導体チップ16のバンプ17が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子2と半導体チップ16との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で接続を行った。接続バンプの形成ピッチは120μmで、バンプ数は100である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
この実施例では、接続端子2の表面上の微粒子層1の超微粒子とバンプ17が直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで微粒子層1の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質又は導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子計が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上記のような構成によれば、接続端子2の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、バンプ17との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子2またはバンプ17の凸凹、または接続端子2およびバンプ17の凸凹を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、接続端子2の表面上の微粒子層1とバンプ17とが直接接続するため、位置合わせズレや加熱加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ接続端子乃至はバンプの形成ピッチの微細化が可能である。
〔実施例5〕
図12は本発明に係る導電接続構造の第5の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図12は本発明に係る導電接続構造の第5の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例では、実施例4と同様に、図9に示すような全体構成を有しており、基板3の接続端子2と半導体チップ16のバンプ17とが接続されている。図9の断面A−Aは図12に対応する。
本実施例では、1mm厚のアルミナ基材の基板3に、2μm厚のAg−Ptペーストでパターニングして接続端子2を形成している。この接続端子2の表面上に、Auの微粒子層1を、実施例4と同様に図10に示すガス中蒸発法で形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を1気圧とし、膜形成室内の基板3の温度は200℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が導電性接着剤7を介して接続される。この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径の銀を混合分散したものであり、この導電性接着剤7を接続端子2とバンプ17との間に配置する。導電性接着剤7の配置は、スクリーン印刷、ディスペンス載置等の公知の方法でなされる。
導電性接着剤7に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には、加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは120μmで、これらの形成数は100個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、接続端子間または接続部全体をモールド材で覆っている。
ここで微粒子層1の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子2またはバンプ17の凸凹、または接続端子2及びバンプ17の凸凹を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
上述のような構成によれば、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子2またはバンプ17の凸凹、または接続端子2及びバンプ17の凸凹を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
なお、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策が必要無く、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例6〕
図13は本発明に係る導電接続構造の第6の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
図13は本発明に係る導電接続構造の第6の実施例の主要部分を示す断面図である。基板3に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例では、実施例4と同様の図9に示す全体構成を備えており、図9の断面A−Aは図13に対応している。
本実施例では、1mm厚のアルミナ基材の基板3上に、2μm厚のAg−Ptペーストをパターニングして接続端子2を形成している。この接続端子2の表面上に、実施例4と同様の図10に記すガス中蒸発法によりAuの超微粒子からなる微粒子層1を形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室内の基板3の温度を250℃として成膜した。この微粒子層1内のAuの超微粒子は平均0.5μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.5〜4μmである。
この微粒子層1上に半導体チップ16のバンプ17が異方性導電材8を介して接続される。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9を分散させた接着剤10より構成されている。
この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pd、Sn等の単独または複数の混合物、合金、メッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電膜を接続端子2の表面の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続される。
ここでは、粒子径が1μm〜3μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に1μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧条件は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で接続を行った。接続端子乃至はバンプの形成ピッチは100μmで、これらの数は120個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置される。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。
また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、接続部または半導体チップ全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構造によれば、異方性導電材8を介在させることにより、接続端子2またはバンプ17の凸凹、または接続端子2及びバンプ17の凸凹を導電粒子9が補完して、多数の粒子が導通に寄与して、接続抵抗を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例7〕
この実施例は、実施例1と同様の図1、図2に示す主要部分を備えている。即ち、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが接着剤6を介して接続されている。
この実施例は、実施例1と同様の図1、図2に示す主要部分を備えている。即ち、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例の全体構造は図3に示すようになっており、基板3の接続端子2と基板5の接続端子4とが微粒子層1を介して接続されている。図3の断面A−Aは図1に対応し、断面B−Bは図2に対応する。
本実施例では、1.1mm厚のガラス基材の基板3上に、1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子2が複数並列して形成されている。この接続端子2の表面に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が、実施例1と同様の図4に示すガス中蒸発法により形成されている。
ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で成膜を行った。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子2上の微粒子層1に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングした接続端子4が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物を用いることができる。
この接着剤6を接続端子2と接続端子4との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、端子数は320個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施し、この結果、その接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
接続端子2の表面の微粒子層1と接続端子4とは直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで微粒子層1の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物資等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構造によれば、実施例1と同様の効果に加えて、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例8〕
本実施例の主要部分は実施例2と同様に図5、図6に示されている。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが導電接着剤7を介して接続されている。
本実施例の主要部分は実施例2と同様に図5、図6に示されている。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが導電接着剤7を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、実施例7と同様の図3に示すものであり、図3の断面A−Aは図5に対応し、断面B−Bは図6に対応する。
本実施例では、1.1mm厚のガラス基材の基板3上に、800Åの厚さのITOをパターニングして接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が形成されている。微粒子層1は、実施例1と同様の図4に示すガス中蒸発法によりAuの超微粒子で形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室内の基板3の温度は100℃として成膜した。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この微粒子層1上には、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングした接続端子4が導電性接着剤7を介して接着されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAgを混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子2と接続端子4との間に配置し、この導電性接着剤7に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で接続を行った。接続端子の形成ピッチは230μmで、端子数は320である。このようにして形成した導電性接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で接続を行った。接続端子の形成ピッチは230μmで、端子数は320である。このようにして形成した導電性接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間又は接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質又は導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質又は導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、上記実施例2と同様の効果を奏する他、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例9〕
本実施例は、実施例3と同様に、図7、図8に示す主要部分を備えたものである。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例は、実施例3と同様に、図7、図8に示す主要部分を備えたものである。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
ここで、本実施例では、実施例7と同様に、図3に示す全体構成を備えており、図3の断面A−Aは図7に対応し、断面B−Bは図8に対応している。
本実施例では、0.7mm厚のガラス基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングして複数並列した接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Auの超微粒子からなる微粒子層1を上記実施例1と同様の図4に示すガス中蒸発法により形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室内の基板3の温度は100℃の条件で成膜を行った。
本実施例では、0.7mm厚のガラス基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングして複数並列した接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Auの超微粒子からなる微粒子層1を上記実施例1と同様の図4に示すガス中蒸発法により形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室内の基板3の温度は100℃の条件で成膜を行った。
このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子2の微粒子層1上に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングした接続端子4が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9を分散させた接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pd、Sn等の単独又は複数の混合物、合金若しくはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系統)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜を接続端子2の表面の微粒子層1と基板5の接続端子4との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV(紫外線)硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、接続端子2(ガラス基板側)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に3μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、端子数は320である。このようにして形成した導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施し、その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、又はメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状あるいはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置される。異方性導電接着剤に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUVタイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間又は接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また超高温電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、上記実施例3と同様の効果を奏することに加えて、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例10〕
本実施例は、実施例4と同様に図11に示す主要部分を備え、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例は、実施例4と同様に図11に示す主要部分を備え、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが接着剤6を介して接続されている。
図9は本実施例の斜視図であり、図9の断面A−Aは図11に対応している。
本実施例では、0.7mm厚のガラス基材の基板3上に、700Åの厚さのITOと、その上に形成された2μmの厚さのNi層を持つ接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1を、実施例4と同様の図10に示すガス中蒸発法により形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で成膜した。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子2と半導体チップ16のバンプ17との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは120μmで、端子数及びバンプ数は100個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
接続端子2の表面上の微粒子層1とバンプ17とは直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで微粒子層1の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、実施例4と同様の効果を奏する上に、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO、ITO+Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、湿式メッキ法のような複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例11〕
本実施例は、実施例5と同様の図12に示す主要部分を備えたものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例は、実施例5と同様の図12に示す主要部分を備えたものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例においては、実施例10と同様に、図9に示す全体構成を有する導電接続部の構造を有し、図9の断面A−Aは図12に対応している。
本実施例では、0.7mm厚のガラス基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングしてなる接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上には、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例10と同様の図10に示すガス中蒸発法により成膜されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室内の基板3の温度は120℃の条件で成膜した。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が導電接着剤7を介して接続されている。この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAgを混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子2とバンプ17との間に配置し、この導電性接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは120μmで、接続端子及びバンプ数は100個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで微粒子層1の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、実施例5と同様の効果に加えて、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO、ITO+Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、湿式メッキ法のような複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例12〕
本実施例は、実施例6と同様に図13に示す主要部分を備えたものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子1層が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例は、実施例6と同様に図13に示す主要部分を備えたものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子1層が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例では、実施例10と同様に、図9に示す全体構成を有する。
図9の断面A−Aは図13に対応している。
本実施例では、0.7mmの厚さのガラス基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングしてなる接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例6と同様に図10に示すガス中蒸発法により形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室内の基板3の温度は120℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層の厚さは3〜8μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1には半導体チップ16のバンプ17が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜を接続端子2の表面上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
ここでは粒子径が1μm〜3μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に1μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは100μmで、接続端子及びバンプ数は120個である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pd、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、接続部または半導体チップ全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材料としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、実施例6の効果に加えて、特に、ガラス基板の表面に形成されたITO、ITO+Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
〔実施例13〕
本実施例13の主要部分は実施例1と同様の図1、図2に示すものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例13の主要部分は実施例1と同様の図1、図2に示すものであり、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが接着剤6を介して接続されている。
図3は本実施例の導電接続部の構造を示し、図3の断面A−Aは図1に対応し、断面B−Bは図2に対応する。
本実施例では、0.1mm温のポリカーボネート基材の基板3上に、500Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子2が形成されている。この接続端子の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例1と同様に図4に示すガス中蒸発法を使い形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子2上の微粒子層1に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子4が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子2と接続端子4との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
この接着剤6を接続端子2と接続端子4との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力0.5MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、端子数320である。この導電接続部に耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、この接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
接続端子2の表面上の微粒子層1と接続端子4が直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、基板3の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、実施例1の効果に加えて、特に、プラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。特に、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適である。
更に、微粒子層1のクッション性には接続時の圧力や温度等によるITO薄膜に加わる影響を減少させる効果があるとともに、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、接続部の導通は確保される。
〔実施例14〕
本実施例の主要部分は、実施例2と同様に図5、図6に示されており、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例の主要部分は、実施例2と同様に図5、図6に示されており、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが導電性接着剤7を介して接続されている。
実施例13と同様に、図3は本実施例の導電接続構造を示し、図3の断面AAは図5に対応し、断面B−Bは図6に対応する。
本実施例では、0.1mmの厚さのポリカーボネート基材の基板3上に、500Åの厚さのITOの接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例2と同様のガス中蒸発法を使い形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で成膜した。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子2上の微粒子層1に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子4が導電性接着剤7を介して接続されている。この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子2と接続端子4との間に配置し、この導電性接着剤7に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤7にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。また、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの微粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力0.5MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは230μmで、端子数320である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、基板3の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、実施例2の効果に加えて、特に、プラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。特に、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
また、微粒子層1のクッション性には接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させる効果があると共に、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
〔実施例15〕
本実施例の主要部分は実施例3と同様に図7、図8に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例の主要部分は実施例3と同様に図7、図8に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1ともう一方の基板5に形成された接続端子4とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、実施例13と同様に図3に示され、図3の断面A−Aは図7に対応し、断面B−Bは図8に対応する。
本実施例では、0.4mm厚さのポリカーボネート基材の基板3上に、800Åの厚さのITOでパターニングしてなる接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1を実施例1と同様の図4に示すガス中蒸発法を使い形成している。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室内の基板3の温度は100℃の条件で行った。このAuの微粒子層1内の超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子2上の微粒子層1に、18μm厚のポリイミドベースフィルムの基板5に18μm厚の銅箔をパターニングした接続端子4が異方性導電材8を介して接続されている。
ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電膜を接続端子2の表面の微粒子層1と基板5の接続端子4との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、接続端子2側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に3μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度135℃、圧力0.5MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは230μmで、端子数320である。
この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板5に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板5に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
なお図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、基板3の材質としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、実施例3と同様の効果に加えて、特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。特に、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
さらに、微粒子層1のクッション性により接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させたり、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1は適度に変形することにより、導通が確保される。また、異方性導電材8を介在させることにより、接続端子4の凸凹を導電粒子9が補完して、多数の粒子が導通に寄与して、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例16〕
本実施例の主要部分は、実施例4と同様に図11に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、図9に示されており、図9の断面A−Aは図11に対応している。
本実施例の主要部分は、実施例4と同様に図11に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16に形成されたバンプ17とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、図9に示されており、図9の断面A−Aは図11に対応している。
本実施例では、0.1mmの厚さのポリカーボネート基材の基板上3に、700Åの厚さのITOをパターニングしてなる接続端子2が形成されている。この接続端子2の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が、実施例4と同様に図10に示すガス中蒸発法を使い形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子2と半導体チップ16及びバンプ17との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは120μmで、バンプ数100である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
接続端子2の表面の微粒子層1とバンプ17が直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、基板3の材質としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。上述のような構成によれば、上記実施例4の効果の他に、特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。特に、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。さらに、ITO薄膜に接続時の圧力や温度等による影響を減少させたり、万が一に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1は適度に変形することにより、導通が確保される。また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子2またはバンプ17の凸凹、または接続端子2及びバンプ17の凸凹を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、接続端子2の表面の微粒子層1とバンプ17とが直接接触するため、位置合わせズレや加熱加圧接続時のズレによる端子間のショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例17〕
本実施例の主要部分は実施例5と同様に図12に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、実施例10と同様に図9に示され、図9の断面A−Aは図12に対応している。
本実施例の主要部分は実施例5と同様に図12に示され、基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが導電性接着剤7を介して接続されている。
本実施例の全体構成は、実施例10と同様に図9に示され、図9の断面A−Aは図12に対応している。
本実施例では、0.1mmの厚さのポリカーボネート基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングしてなる接続端子2が形成されている。接続端子2の表面上には、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例5と同様に図10に示すガス中蒸発法を使い形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室内の基板3の温度は120℃の条件で成膜した。この微粒子層1内のAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が導電性接着剤7を介して接続されている。この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAgを混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子2上に印刷法やディスペンス法等の公知の方法によって載置し、合わせて接着剤6をバンプ17との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤の中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは120μmで、バンプ数は100である。この導電接続部に耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、実施例5の効果に加えて、特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。さらに、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。さらに、接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させたり、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
〔実施例18〕
本実施例18は、実施例6と同様に図13に示す主要部分を備えたものである。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
本実施例18は、実施例6と同様に図13に示す主要部分を備えたものである。基板3上に形成された接続端子2の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子2上の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17とが異方性導電材8を介して接続されている。
この実施例では、実施例10と同様に、図9にその全体構成が示されている。
図9の断面A−Aは図13に対応している。
本実施例では、0.1mm厚のポリカーボネート基材の基板3上に、1000Åの厚さのITOでパターニングしてなる接続端子2が形成されている。この接続端子の表面上には、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が実施例6と同様に図10に示すガス中蒸発法を使い形成されている。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室内の基板3の温度は120℃の条件で行った。この微粒子層1内のAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。
この接続端子2の表面上の微粒子層1に半導体チップ16のバンプ17が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。
この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電膜を接続端子2の表面の微粒子層1と半導体チップ16のバンプ17との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が1μm〜3μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に1μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは100μmで、バンプ数は120である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここでは、粒子径が1μm〜3μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に1μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは100μmで、バンプ数は120である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)500時間、冷熱サイクル試験(−30℃で30分、80℃で30分)500サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子2の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性又は熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを半導体チップ16に押し当て、基板3側からUV照射して硬化させる。
なお、図示は省略してあるが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、接続部または半導体チップ全体をモールド材で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Au−Sn系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子形が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、基板3の材質としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、実施例6の効果に加えて、特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。さらに、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
上述のような構成によれば、実施例6の効果に加えて、特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。さらに、低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して、本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
また、微粒子層1の柔軟性は接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
〔実施例19〕
本実施例19は、図16、図17に示す主要部分を備えた本発明に係る液晶表示装置の実施例である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
本実施例19は、図16、図17に示す主要部分を備えた本発明に係る液晶表示装置の実施例である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
図14は本実施例の液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続している。図15の断面A−Aは図16に対応し、断面B−Bは図17に対応している。ここでは、液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。
図18はパネル基板24の接続端子26の表面に微粒子層1を形成する方法を示す概略図である。ガス中蒸発法により、超微粒子生成室(図示せず)で生成した導電性物質の蒸気が不活性ガスとともに搬送管12を通って流れ11により運ばれ、膜形成室(おおむね図18に示したものが入っている室)にあるノズル13から、パネル基板24の接続端子26の表面に吹き付けられ、超微粒子からなる微粒子層1を成膜する。パネル基板24をX方向14とY方向15に移動する移動方向と移動速度、ノズル13からの流れ11、およびノズル13と接続端子26との距離を制御することにより、パネル基板24の接続端子26の表面に所望の形状および厚みの微粒子層1を形成することができる。また、超微粒子生成室と膜形成室との差圧と温度を制御することによっても微粒子層1の粒子径、密度、厚み等を所望のものとすることができる。
本実施例では、1.1mm厚さのガラス基材からなるパネル基板24上に1000Å厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26を形成している。この接続端子26の表面に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が形成されている。微粒子層1を成膜するガス中蒸発法においては、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で成膜した。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。超微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。この接続端子2上の微粒子層1に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に35μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この接着剤6を接続端子26と接続端子25との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計1120個の端子数を備えたもの(表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
この実施例では、接続端子26の表面の微粒子層1と接続端子25とが直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超伝導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超伝導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、接続端子26の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、また接続端子25との接続幅または接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、ITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、湿式メッキ法のような複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、微粒子層1の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子25の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、接続端子26の表面の微粒子層1と接続端子25とが直接接触するため、端子位置合わせズレや加熱加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例20〕
図19、図20は本発明に係る液晶表示装置の実施例の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
図19、図20は本発明に係る液晶表示装置の実施例の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
図14は本実施例の液晶表示装置の1実施例の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続されている。図15の断面AAは図19に対応し、断面B−Bは図20に対応している。
図18はパネル基板24の接続端子26の表面上に微粒子層1を形成する状態を示す概略図である。ガス中蒸発法により、超微粒子生成室(図示せず)で生成した導電性物質の蒸気を不活性ガスにより搬送管12を通して流れ11に沿って搬送し、膜形成室(おおむね図18に示したものが入っている室)にあるノズル13から、パネル基板24の接続端子26の表面に吹き付けることにより超微粒子が堆積してなる微粒子層1が成膜される。パネル基板24をX方向14とY方向15に移動する移動方向と移動速度、ノズル13からの流れ11、およびノズル13と接続端子26との距離を制御することにより、パネル基板24の接続端子26の表面に所望の形状および厚みの微粒子層1を形成することができる。また、超微粒子生成室と膜形成室との差圧と温度を制御することによっても微粒子層1の粒子径、密度、厚み等を所望のものとすることができる。
本実施例では、1.1mmの厚さのガラス基材からなる基板24上に、1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子26の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1がガス中蒸発法により成膜される。超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。
この微粒子層1は接続端子26の表面をほぼ全面に亘って被覆しているが、ここに、高さが2μmから5μm程度あり、凸部間のピッチが50μmから300μm程度ある突起27が形成されている。この結果、微粒子層1の厚さは0.1〜6.5μmとなっている。突起27は、ノズル13の移動速度を変化させることにより容易に形成できる。
この接続端子26上の微粒子層1上に、50μmのポリイミドベースフィルムの基板20に35μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が接着剤6を介して接続されている。
この接続端子26上の微粒子層1上に、50μmのポリイミドベースフィルムの基板20に35μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子26と接続端子25との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
この接着剤6を接続端子26と接続端子25との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計1120端子を備えたもの(表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が維持確保されていた。
この実施例では接続端子26の表面上の微粒子層1と接続端子25とが直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し、接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成すること、突起27を形成することにより、この微粒子層1と接続端子25との接続部において、突起27のクッション材的な働きにより、及び突起間の隙間から接着剤6が速やかにこの突起部の接触部分より排除されることにより、導電接続が確実になされるので、接続抵抗値を低減でき、接続状態を安定化できる。
〔実施例21〕
図21、図22は本発明に係る液晶表示装置の実施例の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図21、図22は本発明に係る液晶表示装置の実施例の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図14は本実施例の液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続している。図15の断面A−Aは図21に対応し、断面B−Bは図22に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。本実施例では、1.1mmの厚さのガラス基材からなるパネル基板24上に、1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子26の表面上に、Auの超微粒子からなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法を使い成膜されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子26上の微粒子層1に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に35μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子26上に印刷法やデイスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を使ってもよく、この導電性接着剤7と接着剤6を接続端子25との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤7または接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24(ガラス基板)側からUV照射して硬化させる。また、この接続部分および接続端子26の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆っている。ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力4MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計1120個の端子を備えたもの(表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が維持確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することにより使用可能である。
上述のような構成によれば、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子25の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例22〕
図23、図24は本発明に係る液晶表示装置の実施例22の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが異方性導電材8を介して接続されている。
図23、図24は本発明に係る液晶表示装置の実施例22の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが異方性導電材8を介して接続されている。
図14は液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続している。図15の断面A−Aは図23に対応し、断面B−Bは図24に対応する。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.7mmの厚さのガラス基材からなるパネル基板24上に、1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子26の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成される。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子26上の微粒子層1の上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に25μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が異方性導電材8を介して接続されている。
ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電膜をパネル基板24および接続端子26の表面の微粒子層1と基板20の接続端子25との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、接続端子26(ガラス基板側)側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのジベニルベンゼン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚ののAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度155℃、圧力2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計1120個の端子を持つもの(表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pd、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子26の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24(ガラス基板側)側からUV照射して硬化させる。
なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、接続端子26の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、また接続端子25との接続幅または接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、異方性導電材8を介在させることにより、接続端子25の凹凸を補完して導電粒子9の接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例23〕
図25は本発明に係る液晶表示装置の実施例23の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
図25は本発明に係る液晶表示装置の実施例23の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが接着剤6を介して接続されている。
図14は本実施例の液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続されている。図15の断面B−Bは図25に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.1mmの厚さのプラスチック基材からなる基板24上に、700Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子26上の微粒子層1に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に35μmの銅箔をパターニングした接続端子25が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この接着剤6を接続端子26と接続端子25との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。この接着剤6を接続端子26と接続端子25との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力0.2MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは250μmで、合計560端子を備えたもの(表示容量が320×240ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
本実施例では、接続端子26の表面上の微粒子層1と接続端子25とが直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護し接続状態を安定化している。ここで、本実施例では図25に示すように、接続時の応力により接続端子26の一部に変形部28が生じ、接続端子26の上に被着されている微粒子層1にも大きな変形が発生している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、微粒子層1の柔軟性は接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一、変形部28に亀裂等のダメージを生じても、微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子25の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、接続端子26の表面上の微粒子層1と接続端子25とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加熱加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例24〕
図26は本発明に係る液晶表示装置の実施例24の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが導電性接着剤7を介して導電接続されている。
図26は本発明に係る液晶表示装置の実施例24の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが導電性接着剤7を介して導電接続されている。
図14は液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続されている。図15の断面B−Bは図26に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.4mmの厚さのプラスチック基材からなる基板24上に、1000Åの厚さのITO(Indeum Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子26の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で成膜した。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子26上の微粒子層1に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に25μm厚の銅箔をパターニングしてなる接続端子25が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子26上に印刷法やディスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を介してもよく、この導電性接着剤7と接着剤6を接続端子25との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤7または接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。また、この接続部分および接続端子26の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆っている。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力0.4MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは250μmで、合計560個の端子を備えたもの(表示容量が320×240ドットである液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が維持確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
ここで、本実施例では図26に示すように、接続時の応力により接続端子26の一部に変形部28が生じ、同時に接続端子26の上に被着されている微粒子層1、導電性接着剤7にも大きな変形が発生している。
上述のような構成によれば、上記のような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法であり、微粒子層1の柔軟性は接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一接続端子26の変形部28に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
また、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子25の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、同時に、導電性接着剤7には接続時の応力を緩和する効果もある。
また、導電性接着剤7の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例25〕
図27は本発明に係る液晶表示装置の実施例25の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが異方性導電材8を介して接続されている。
図27は本発明に係る液晶表示装置の実施例25の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された接続端子26の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子26上の微粒子層1ともう一方の基板20に形成された接続端子25とが異方性導電材8を介して接続されている。
図14は液晶表示装置の斜視図であり、図15は図14の液晶表示装置の主要部分の拡大斜視図であり、パネル基板24の接続端子26(図示せず)と基板20の接続端子25とが接続している。図15の断面B−Bは図27に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19を搭載した基板20がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.1mm厚のプラスチック基材の基板24に形成された1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の接続端子26が形成されている。この接続端子26の表面上に、Auの超微粒子を堆積させてなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は120℃の条件で成膜した。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子26上の微粒子層1上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に25μm厚の銅箔をパターニングした接続端子25が異方性導電材8を介して接続されている。
この接続端子26上の微粒子層1上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板20に25μm厚の銅箔をパターニングした接続端子25が異方性導電材8を介して接続されている。
ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独又は複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独又は複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独又は複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜をパネル基板24および接続端子26の表面上の微粒子層1と基板20の接続端子25との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、接続端子26側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が8μm〜15μmのポリスチレン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度135℃、圧力0.3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは250μmで、合計560個の端子を備えたもの(表示容量が320×240ドットの液晶表示装置に対応するもの)である。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、パネル基板24および接続端子26の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、パネル基板24および接続端子26の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板20に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを基板20に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。なお、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、微粒子層1により、接続時の圧力や温度等に起因する異方性導電材8の導電粒子により受ける局部的な応力を緩和させる効果があるためITO薄膜への影響を減少させ、万が一ITO薄膜に生ずる局部的な変形部28に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1の適度な変形により、導通が確保される。
また、異方性導電材8を介在させることにより、接続端子25の凹凸を補完して導電粒子9の接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例26〕
図29は本発明に係る液晶表示装置の実施例26の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが接着剤6を介して接続されている。
図29は本発明に係る液晶表示装置の実施例26の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが接着剤6を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示してないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図29に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、1.1mmのガラス基材の基板24に、1000Åの厚さのITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。この入力配線の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図10、図18に示す方法と同様の方法で、ガス中蒸発法により形成される。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で成膜を行った。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1の上に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系の単独または複数の混合物若しくは化合物である。この接着剤6を入力配線31、出力配線32の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。この接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が維持確保されていた。
本実施例では、入力配線31、出力配線32上の微粒子層1とバンプ30が直接接触し電気的導通をとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、バンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、ITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、湿式メッキ法のような複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、バンプ30の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、入力配線31、出力配線32の表面上の微粒子1とバンプ30とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例27〕
図30は本発明に係る液晶表示装置の実施例27の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図30は本発明に係る液晶表示装置の実施例27の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示してないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図30に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、1.1mm厚のガラス基材からなる基板24上に、1000Å厚のITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。これらの入力配線及び出力配線の表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この入力配線31、出力配線32の微粒子層1上に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を入力配線31、出力配線32上に印刷法やディスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を介してもよく、この導電性接着剤7と接着剤6を液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤7または接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。また、図示してないが、この接続部分および入力配線31、出力配線32の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールドで覆ってもよい。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で接続を行った。この接続端子の形成ピッチは最小120μmで、表示容量が640×480ドットの液晶装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、導電性接着剤7を介在させることにより、バンプ30の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例28〕
図31は本発明に係る液晶表示装置の実施例28の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1ともう一方の液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが異方性導電材8を介して接続されている。
図31は本発明に係る液晶表示装置の実施例28の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1ともう一方の液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが異方性導電材8を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示していないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図31に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.7mm厚のガラス基材のパネル基板24上に、1000Å厚のITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。これらの表面上には、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は120℃の条件で成膜を行った。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜をパネル基板24および入力配線31、出力配線32の表面上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が2μm〜3μmのスチレン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、表示容量が640×480ドットの液晶表示装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電材接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、入力配線31、出力配線32の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電性接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
なお、図示はしていないが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールドで覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、異方性導電材8を介在させることにより、バンプ30の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例29〕
図29は本発明に係る液晶表示装置の実施例29の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが接着剤6を介して接続されている。
図29は本発明に係る液晶表示装置の実施例29の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが接着剤6を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示してないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図29に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.1mm厚のポリカーボネート基材からなるパネル基板24上に、700Å厚のITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。これらの表面上に、Agの超微粒子を堆積させた微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。
ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1の上に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1の上に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が接着剤6を介して接続されている。この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を入力配線31、出力配線32の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。この接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、表示容量が320×240ドットの液晶表示装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
本実施例では、入力配線31、出力配線32上の微粒子層1とバンプ30が直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、バンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、バンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
特に、プラスチック基材の基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
さらに、微粒子層1には、接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、バンプ30の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、入力配線31、出力配線32の表面の微粒子層1とバンプ30とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例30〕
図30は本発明に係る液晶表示装置の実施例30の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図30は本発明に係る液晶表示装置の実施例30の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示してないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図30に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.1mm厚のポリカーボネート基材からなる基板24上に、700Å厚のITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。これらの表面上に、Auの超微粒子を堆積させてなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この入力配線31、出力配線32の微粒子層1上に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。この導電性接着剤7を入力配線31、出力配線32上に印刷法やディスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を介してもよく、この導電性接着剤7と接着剤6を液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイブの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、この導電性接着剤7または接着剤6にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。また、図示していないが、この接続部分および入力配線31、出力配線32の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールドで覆ってもよい。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度135℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。この接続端子の形成ピッチは最小120μmで、表示容量が320×240ドットの液晶表示装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
特に、ガラス基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
さらに、微粒子層1には、接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
また、導電性接着剤7を介在させることにより、バンプ30の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例31〕
図31は本発明に係る液晶表示装置の実施例31の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1ともう一方の液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが異方性導電材8を介して接続されている。
図31は本発明に係る液晶表示装置の実施例31の主要部分を示す断面図である。パネル基板24に形成された入力配線31、出力配線32の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1ともう一方の液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30とが異方性導電材8を介して接続されている。
図28は液晶表示装置の斜視図であり、パネル基板24上の入力配線31、出力配線32、バス配線33等は図示していないが、パネル基板24上に液晶駆動用半導体チップ19が接続されている。図28の断面A−Aは図31に対応している。液晶パネル18に液晶駆動用半導体チップ19がX側、Y側に複数個接続されている。
本実施例では、0.4mm厚のポリカーボネート基材からなるパネル基板24上に、800Å厚のITO(Indium Tin Oxide)の入力配線31、出力配線32が形成されている。これらの表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は120℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この入力配線31、出力配線32上の微粒子層1に、液晶駆動用半導体チップ19に形成されたバンプ30が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜をパネル基板24および入力配線31、出力配線32の表面上の微粒子層1と液晶駆動用半導体チップ19およびバンプ30との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電膜にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
ここでは、粒子径が2μm〜3μmのスチレン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度135℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、表示容量が320×240ドットの液晶表示装置に対応するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電材接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、入力配線31、出力配線32の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電性接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、入力配線31、出力配線32の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当てることによって硬化接続させる。また、異方性導電性接着剤にUV硬化性タイプの接着剤を使った場合には加圧ヘッドを液晶駆動用半導体チップ19に押し当て、パネル基板24側からUV照射して硬化させる。
なお、図示はしていないが、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールドで覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
また、パネル基板24の基材としては、ポリカーボネート(PC)の他にポリエーテルサルフォン(PES)、アクリル、ポリアリレートまたはポリヒドロキシポリエーテル等の厚み18μmから500μmのプラスチックフィルムまたはプラスチック板も使用できる。
上述のような構成によれば、入力配線31、出力配線32の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ30との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
特に、プラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。低抵抗化の方法としては、一般的に湿式法によるメッキ処理があるが、このプラスチック基板の表面に形成されたITO等の薄膜接続端子についてはこの湿式法によるメッキ処理をすると使用するアルカリ性や酸性の薬品により変色、腐食、浸食等の悪影響を強く受けるため好ましくない。これに対して本実施例の方法は、このような薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化に最適な方法である。
さらに、微粒子層1には、接続時の圧力や温度等によるITO薄膜への影響を減少させ、万が一ITO薄膜に亀裂等のダメージを生じても、この微粒子層1が適度に変形することにより、導通が確保される。
また、異方性導電材8を介在させることにより、バンプ30の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例32〕
図33は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図33は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された接続端子39の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子39上の微粒子層1ともう一方の基板36に形成された接続端子40とが接着剤6を介して接続されている。
図32は電子印字装置の斜視図であり、図示はしていないが、サーマルプリンタヘッド34の接続端子39と基板36の接続端子40とが接続している。図32の断面A−Aは図33に対応している。サーマルプリンタヘッド34にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35を搭載した基板36が複数個接続されていて、それそれの配線(図示を省略)が施されている。本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの接続端子39が形成されている。この接続端子39の表面上に、Agの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すものと同様のガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は平均60nm位の粒子径の超微粒子間に隙間が存在するように形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この接続端子39上の微粒子層1の上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板36に35μm厚の銅箔をパターニングした接続端子40が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を接続端子39と接続端子40との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板36に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計960個の端子を有するものである。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
本実施例では、接続端子39上の微粒子層1と接続端子40が直接接触し電気的導通がとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、接続端子39の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、接続端子40との接続幅または接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、Ni等の金属薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、湿式メッキ法のような複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、接続端子40の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、接続端子39の表面上の微粒子1と接続端子40とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例33〕
図34は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図34は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された接続端子39の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子39上の微粒子層1ともう一方の基板36に形成された接続端子40とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図32は液晶表示装置の斜視図であり、図示はしていないが、サーマルプリンタヘッド34上の接続端子39と基板36の接続端子40とが接続されている。
図32の断面A−Aは図33に対応している。サーマルプリンタヘッド34にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35を搭載した基板36が複数個接続されていて、それそれの配線(図示を省略)が施されている。
本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの接続端子39が形成されている。この表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を1気圧とし、膜形成室の温度は200℃の条件で成膜を行った。このAuの微粒子層1は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この接続端子39上の微粒子層1の上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板36に35μm厚の銅箔をパターニングした接続端子40が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を接続端子39に形成された微粒子層1の一部分または全部分に印刷法やディスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を介してもよく、この導電性接着剤7と接着剤6を接続端子40との間に配置する。この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板36に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接続部分および接続端子39の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆っている。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力4MPa、時間20秒の条件で行った。この接続端子の形成ピッチは200μmで、合計960個の端子を備えている。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施し、その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力4MPa、時間20秒の条件で行った。この接続端子の形成ピッチは200μmで、合計960個の端子を備えている。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施し、その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、接続端子39の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、また接続端子40との接続幅または接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
特に、Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、導電性接着剤7を介在させることにより、接続端子40の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例34〕
図35は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図35は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された接続端子39の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この接続端子39上の微粒子層1ともう一方の基板36に形成された接続端子40とが異方性導電材8を介して接続されている。
図32は電子印字装置の斜視図であり、図示はしていないが、サーマルプリンタヘッド34上の接続端子39と基板36の接続端子40とが接続されている。
図32の断面A−Aは図33に対応している。サーマルプリンタヘッド34にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35を搭載した基板36が複数個接続されていて、それそれの配線(図示を省略)が施されている。
本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの接続端子39が形成されている。この表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は120℃の条件で行った。このAuの微粒子層1は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この接続端子39上の微粒子層1の上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板36に25μm厚の銅箔をパターニングした接続端子40が異方性導電材8を介して接続されている。
この接続端子39上の微粒子層1の上に、50μm厚のポリイミドベースフィルムの基板36に25μm厚の銅箔をパターニングした接続端子40が異方性導電材8を介して接続されている。
ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜をサーマルプリンタヘッド34および接続端子39の表面上の微粒子層1と基板36の接続端子40との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板36に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、粒子径が5μm〜10μmのジベニルベンゼン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力3MPa、時間20秒の条件で行った。接続端子の形成ピッチは200μmで、合計960個の端子を備えている。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電材接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、接続端子39の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドを基板36に押し当てることによって硬化接続させる。
また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、接続端子39の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、また接続端子40との接続幅または接続長さを最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、異方性導電材8を介在させることにより、接続端子40の凹凸を補完して導電粒子9の接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
〔実施例35〕
図37は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図37は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された入力配線41、出力配線42の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線41、出力配線42上の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43とが接着剤6を介して接続されている。
図36は電子印字装置の斜視図であり、サーマルプリンタヘッド34の入力配線41、出力配線42、バス配線44等は図示してないが、サーマルプリンタヘッド34上にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35が接続されている。図36の断面A−Aは図37に対応している。
本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの入力配線41、出力配線42が形成されている。これらの表面上には、Agの超微粒子を堆積させた微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は室温(約25℃)の条件で行った。このAgの微粒子層1は60nm位の粒子径の超微粒子に隙間がある状態で形成されていた。微粒子層1の厚さは0.1〜1.5μmである。
この入力配線41、出力配線42上の微粒子層1の上に、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43が接着剤6を介して接続されている。
この接着剤6としてはスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この接着剤6を入力配線41、出力配線42の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35およびバンプ43との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。
この接着剤6を入力配線41、出力配線42の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35およびバンプ43との間に配置し、この接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤6を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。この接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、印字容量が960ドットの電子印字装置に対応する。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が維持確保されていた。
本実施例では、入力配線41、出力配線42上の微粒子層1とバンプ43が直接接触し電気的導通をとられており、その状態を接着剤6が機械的に固定保持し、また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等から保護し接続状態を安定化している。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAu、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、入力配線41、出力配線42の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、バンプ43との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。また、超微粒子の粒子径を60nm位の微細にし、粒子間に隙間がある状態に形成することにより、微粒子層1がクッション材的な働きをして、バンプ43の凹凸を緩和して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。また、入力配線41、出力配線42の表面の微粒子1とバンプ43とが直接接続するため、端子位置合わせズレや加圧接続時のズレによる端子間ショートを除けば、接続不良となる他の要因が入らないだけ、接続ピッチの微細化が可能である。
〔実施例36〕
図38は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図38は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された入力配線41、出力配線42の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線41、出力配線42上の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43とが導電性接着剤7を介して接続されている。
図36は電子印字装置の斜視図であり、サーマルプリンタヘッド34上の入力配線41、出力配線42、バス配線44等は図示してないが、サーマルプリンタヘッド34上にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35が接続されている。図36の断面A−Aは図38に示してある。
本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの入力配線41、出力配線42が形成されている。これらの表面上に、Auの超微粒子を堆積させてなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を3気圧とし、膜形成室の温度は100℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均1μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは1〜3μmである。
この入力配線41、出力配線42の微粒子層1上に、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43が導電性接着剤7を介して接続されている。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7は、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物の接着剤の中に、0.1〜5μmの粒子径のAg等の導電性物質を混合分散したものである。
この導電性接着剤7を入力配線41、出力配線42上に印刷法やディスペンス法等の公知の方法により載置し、合わせて接着剤6を介してもよく、この導電性接着剤7と接着剤6をサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35およびバンプ43との間に配置し、この導電性接着剤7または接着剤6に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。また、この接続部分および入力配線41、出力配線42の露出部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
ここでは、エポキシ系を主成分とする接着剤中に1〜2μmの粒子径の銀粉末を混合分散した導電性接着剤7を使用し、加熱加圧を温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。この接続端子の形成ピッチは最小120μmで、印字容量が960ドットの電子印字装置に対応する。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。
上述のような構成によれば、入力配線41、出力配線42の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ43との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、導電性接着剤7を介在させることにより、バンプ43の凹凸を補完して接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
また、導電性接着剤7の中の導電材として、0.1μm〜3μmのカーボン粒子を使うこともでき、この場合には接続抵抗値はAgの場合と比較すると高くなるが、材料費が安くなり、またマイグレーション等の発生防止対策としての防湿モールド材を省け、安価で信頼性の高い端子接続ができる。
〔実施例37〕
図39は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
図39は本発明に係る電子印字装置の実施例の主要部分を示す断面図である。
サーマルプリンタヘッド34に形成された入力配線41、出力配線42の表面の一部分または全部を微粒子層1が覆っていて、この入力配線41、出力配線42上の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43とが異方性導電材8を介して接続されている。
図36は電子印字装置の斜視図であり、サーマルプリンタヘッド34上の入力配線41、出力配線42、バス配線44等は図示していないが、サーマルプリンタヘッド34上にサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35が接続されている。図36の断面A−Aは図39に対応している。
本実施例では、サーマルプリンタヘッド34上に、3μm厚のNiの入力配線41、出力配線42が形成されている。これらの表面上に、Auの超微粒子を堆積してなる微粒子層1が図10、図18に示すガス中蒸発法により形成されている。ここで、超微粒子生成室と膜形成室との差圧を100Torrとし、膜形成室の温度は120℃の条件で行った。このAuの超微粒子は平均3μm位の粒子径で形成されていた。微粒子層1の厚さは3〜8μmである。
この入力配線41、出力配線42上の微粒子層1に、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に形成されたバンプ43が異方性導電材8を介して接続されている。ここで使用する異方性導電材8は異方性導電膜であり、主に導電粒子9と接着剤10より構成されている。この導電粒子9は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤10はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電膜をサーマルプリンタヘッド34および入力配線41、出力配線42の表面上の微粒子層1とサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35およびバンプ43との間に配置し、異方性導電膜に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。
ここでは、粒子径が2μm〜3μmのスチレン系のプラスチック粒子に2μm厚のNiメッキと0.5μm厚のAuメッキをした導電粒子9をエポキシ系を主成分とする接着剤10中に5重量%混合分散させた異方性導電膜(異方性導電材8)を使用し、加熱加圧は温度175℃、圧力10gf/バンプ、時間30秒の条件で行った。接続端子及びバンプの形成ピッチは最小120μmで、印字容量が960ドットの電子印字装置に対応する。この導電接続部に、耐湿放置試験(60℃、90%RH)200時間、冷熱サイクル試験(−20℃で30分、60℃で30分)200サイクルを実施した。その結果、これらの接続信頼性評価後も安定した接続状態が確保されていた。
他の異方性導電材8として、異方性導電材接着剤があり、主に導電粒子と接着剤より構成されている。この導電粒子は半田粒子、Ni、Au、Ag、Cu、Pb、Sn等の単独または複数の混合物、合金、またはメッキ等による複合金属粒子、プラスチック粒子(ポリスチレン系、ポリカーボネート系、アクリル系、ジベニルベンゼン系樹脂等)にNi、Au、Cu、Fe等の単独または複数のメッキをした粒子、カーボン粒子等である。
また、この接着剤はスチレンブタジエンスチレン(SBS)系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系、ウレタン系等の単独または複数の混合物若しくは化合物である。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、入力配線41、出力配線42の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。
この異方性導電材8の異方性導電接着剤は液状、またはペースト状であり、印刷方法、ディスペンサを使ったディスペンス方法等の公知の方法により、入力配線41、出力配線42の接続部分に配置する。異方性導電接着剤に熱硬化性または熱可塑性と熱硬化性とのブレンドタイプの接着剤を使った場合には加熱加圧ヘッドをサーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップ35に押し当てることによって硬化接続させる。
また、この接続部分を外部環境(例えば、湿度、腐食性ガス、塵埃等)から保護するために、端子間または接続部全体をモールド23で覆ってもよい。
ここで超微粒子の材質としては、その他にAg、Cu、Zn、Pd、Sn等の金属やCu−Zn系、Au−Sn系、Ag−Pd系等の合金、また高温超電導物質等の金属物質または導電性物質が利用できる。また、超微粒子の粒子径が60nmから3μmのものをガスデポジションの条件を適宜選定することによって使用可能である。
上述のような構成によれば、入力配線41、出力配線42の端子幅の細りや断線を微粒子層1が覆うことまたは充填することにより補修ができ、またバンプ43との接続面積を最大限に確保でき、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。特に、Ni等の薄膜接続端子の補修、補強、低抵抗化が、複雑な処理工程を必要とせず簡単にできるというメリットがある。
また、異方性導電材8を介在させることにより、バンプ43の凹凸を補完して導電粒子9の接続面積を大きくとることができ、接続抵抗値を低減でき、また接続状態を安定化できる。
本発明は、2つの基体上にそれぞれ形成された導電性端子部の間に超微粒子を堆積してなる微粒子層を介在させることにより、導電性端子部の端子の細り、端子切れ、端子欠如等の欠陥、或いは端子表面の凹凸、段差等を補正することができ、抵抗値を低減することができ、また導通に寄与する接続面積を大きくすることができるため、接続部における電機接続状態を確実にし、安定化し信頼性の高い導電接続を確保することができる。
また、微粒子層の柔軟性によって、接続時に加わる導電性端子部への応力を緩和することができ、導電性端子部の変形、亀裂等を防止することができると共に、仮に導電性端子部及びその周囲に亀裂等が発生しても、微粒子層の変形に基づく補填によって、導電接続を維持確保できるという効果を奏する。
さらに、上記のような導電接続部の接続特性の向上によって、導電接続工程における適正な接続条件(温度、圧力、機械精度等)の範囲を広くとることができることから、導電接続部を歩留まり良く、効率的に形成することができる。
Claims (25)
- 第1の基体に設けられた第1の導電性端子部と、第2の基体に設けられた第2の導電性端子部とを導電接続した導電接続部の構造において、
前記第1の導電性端子部と前記第2の導電性端子部との間に導電性物質の超微粒子を堆積してなる微粒子層を形成し、該微粒子層を介して前記第1の導電性端子部と前記第2の導電性端子部とを導電接続したことを特徴とする導電接続部の構造。 - 請求項1において、前記超微粒子の粒子平均径は約60nmから3μmであることを特徴とする導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記第1の導電性端子部の表面上に前記微粒子層を被着し、前記微粒子層に直接に、前記第2の導電性端子部を接触させたことを特徴とする導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記微粒子層は、ガス中蒸発法により形成したものであることを特徴とする導電接続部の構造。
- 請求項4において、前記微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1または第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることを特徴とする導電性接続部の構造。
- 請求項1において、前記第1の導電性端子部の表面上に前記微粒子層を被着し、前記微粒子層に異方性導電材を介して前記第2の導電性端子部を導電接続したことを特徴とする導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記第1の基体は配線基板であり、前記第2の基体は電子素子である導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記第1及び第2の基体の少なくとも一方はガラス基板である導電接続部の構造。
- 請求項8において、前記第1及び第2の基体の他方は電子素子である導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記第1及び第2の基体の少なくとも一方は可撓性プラスチックフィルム基板またはプラスチック基板である導電接続部の構造。
- 請求項10において、前記第1及び前記第2の基体の他方は電子素子である導電接続部の構造。
- 前記第1の基体は透明導電膜を形成した液晶表示装置のガラス、プラスチック若しくはプラスチックフィルムで構成された液晶基板であり、前記第1の導電性端子部は、前記透明導電膜に接続され、前記液晶基板の端部の露出面に導出された外部接続端子である請求項1の導電接続部の構造を備えた液晶表示装置。
- 請求項12において、前記第2の基体は液晶駆動用の電子素子である液晶表示装置。
- 請求項12において、前記微粒子層は、ガス中蒸発法により形成したものであることを特徴とする液晶表示装置。
- 請求項14において、前記微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることを特徴とする液晶表示装置。
- 前記第1の基体はサーマルプリンタヘッドであり、前記第1の導電性端子部は、該サーマルプリンタヘッドの外部接続端子である請求項1の導電接続部の構造を備えた電子印字装置。
- 請求項16において、前記第2の基体は、サーマルプリンタヘッド駆動用半導体チップである電子印字装置。
- 請求項16において、前記微粒子層は、ガス中蒸発法により形成したものであることを特徴とする電子印字装置。
- 請求項18において、前記微粒子層は、不活性ガスにより搬送される導電性物質の蒸気を前記第1又は第2の導電性端子部にノズルを介して選択的に吹き付けることにより形成したものであることを特徴とする電子印字装置。
- 請求項1において、前記微粒子層の厚さは前記超微粒子の粒径以上であることを特徴とする導電接続部の構造。
- 請求項1において、前記微粒子層には突起が設けられていることを特徴とする導電接続部の構造。
- 第1の導電性端子部と第2の導電性端子部とを導電接続する導電接続方法において、
ノズルを介して選択的に前記第1の導電性端子部の延設方向に沿って微粒子を前記第1の導電性端子部に被着させることによって、前記第1の導電性端子部の延設方向に沿って前記第1の導電性端子部に微粒子層を形成する工程と、
前記微粒子層を介して前記第1の導電性端子部及び前記第2の導電性端子部を導電接続する工程と、
を備えることを特徴とする導電接続方法。 - 請求項22に記載の導電接続方法を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
- 導電性端子部に微粒子層を形成する成膜方法であって、
ノズルを介して選択的に導電性端子部の延設方向に沿って微粒子を前記導電性端子部に被着させることによって、前記導電性端子部の延設方向に沿って前記導電性端子部に前記微粒子層を形成する工程を備えることを特徴とする成膜方法。 - 請求項24に記載の成膜方法を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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2005
- 2005-01-11 JP JP2005003444A patent/JP2005175507A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013509620A (ja) * | 2009-10-30 | 2013-03-14 | リサーチ フロンティアーズ インコーポレイテッド | 改善されたバス・バー接続部を備えたspd膜およびライトバルブ積層体 |
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