JP2005174543A - 記録媒体の書き込み読み出し方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高密度かつ高速で読み出し読み出しが可能なリムーバブル記録媒体の書き込み読み出し方法を提供する。
【解決手段】光記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記録領域を有し、互いに隣り合う記録トラックの記録セルがトラック方向にずれて一定周期で配列された光記録層と、光記録層上に形成され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時には記録セルの光学特性を変化させる強度のレーザー光を照射して1つの記録セルの光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み出し時には記録が起こらない強度の読み出し光を照射して2以上の記録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とする記録媒体の書き込み読み出し方法。
【選択図】 図2
【解決手段】光記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記録領域を有し、互いに隣り合う記録トラックの記録セルがトラック方向にずれて一定周期で配列された光記録層と、光記録層上に形成され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時には記録セルの光学特性を変化させる強度のレーザー光を照射して1つの記録セルの光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み出し時には記録が起こらない強度の読み出し光を照射して2以上の記録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とする記録媒体の書き込み読み出し方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、高密度記録媒体の書き込み読み出し方法に関する。
パソコンなど情報機器の飛躍的な機能向上により、ユーザーの扱う情報は著しく増大してきている。このような状況の下で、これまでより飛躍的に記録密度の高い情報記録再生装置に対する期待は高まるばかりである。記録密度を向上させるためには、記録媒体において記録の書き込み単位である1つの記録セルまたは記録マークの大きさを微小化することが必要である。しかし、従来の記録媒体において記録セルまたは記録マークの微小化は大きな困難に直面している。
例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体では、記録層に粒度分布の広い多結晶体を用いている。しかし、結晶の熱揺らぎのために、小さい多結晶体では記録が不安定となる。このため、記録セルが大きい場合は問題ないが、記録セルが小さいと記録の不安定性やノイズの増大が生じる。これは、記録セルに含まれる結晶粒の数が少なくなることと、記録セル間の相互作用が相対的に大きくなることが要因になっている。
相変化材料を用いた光記録媒体においても状況は同様であり、記録マークサイズが相変化材料の結晶サイズと同程度となる1インチ平方当たり数百ギガビット以上の記録密度では、記録が不安定になるとともに媒体ノイズが大きくなる。
これらの問題を回避するため、磁気記録の分野においては、あらかじめ記録材料を非記録材料により分断し、単一の記録材料粒子を単一の記録セルとして記録再生を行うナノ構造メディアが提案されている(非特許文献1、特許文献1、特許文献2、非特許文献2、特許文献3)。
一方、相変化記録や色素分子を用いた記録分野においても、本発明者らにより、あらかじめ記録材料を非記録材料により分断し、単一の記録材料粒子を単一の記録セルとして記録再生を行うナノ構造メディアが提案されている(特許文献4)。
リムーバブル記録媒体において、記録サイズを小さくする方法として超解像を利用した方法が知られている。光強度により屈折率や透過率が非線形的に変化する光超解像膜を用いた高密度光記録の提案がなされている(特許文献5)。また熱および磁場の印加により下地記録層の信号磁場を拡大して再生する磁気超解像膜を用いた高密度光磁気記録の提案もされている(特許文献6)。これらは再生時に強い光を照射して超解像作用を得るため、隣接トラックの信号や同一トラック内の前後の信号が消去されやすいという問題があった。これに対して、記録トラックを溝で分離して記録安定性を得るという方法が提案されているが(特許文献7)、記録密度が低下するという問題があった。
また、光強度による非線形を利用した光超解像膜を利用すると、読み出しと書き込みの光強度が異なる場合、照射スポット径が異なり、記録書き込み読み出しがうまく行えないという問題もあった。
S. Y. Chou et al., J. Appl. Phys., 76(1994) pp6673 米国特許第5,820,768号明細書
米国特許第5,956,216号明細書
R. H. M. New et al., J. Vac. Sci. Technol., B12 (1994) pp3196
特開平10−233015号公報
特開平11-328725号公報
特開平11−250493号公報
特開平6−302038号公報
特開平11−328762号公報
S. Y. Chou et al., J. Appl. Phys., 76(1994) pp6673
上述したように、Tbpsi級の記録密度を実現するために、ナノ構造を持ったメディアや超解像膜は有効な手段であるが、記録が安定でかつ高密度なリムーバブル記録メディアは得られていない。また光超解像膜を用いた記録書き込み読み出しは十分ではない。
本発明の目的は、高密度かつ高速で読み出し読み出しが可能なリムーバブル記録媒体の書き込み読み出し方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る記録媒体の書き込み読み出し方法は、光照射によって光学特性を変化させる光記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の前記記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記録領域を有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形成する前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一定周期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形成され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時には記録セルの光学特性を変化させる強度のレーザー光を照射して1つの前記記録セルの前記光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み出し時には記録が起こらない強度の読み出し光を照射して2以上の前記記録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とする。
本発明によれば、高密度かつ高速で読み出し読み出しが可能な、記録媒体の書き込み読み出し方法を提供することができる。
図1(A)および(B)に本発明の一実施形態に係る記録媒体の断面図および平面図をそれぞれ示す。図1(A)に示す記録媒体は、基板11と、非記録材料からなる非記録領域12で互いに分離して形成された記録セル13を有する記録層14と、その上に形成された超解像層15とを有する。基板11と記録層14の間には、さらに誘電体層、反射膜、軟磁性層などが形成される場合がある。また記録層14と超解像層15の間にも誘電体層や磁気スイッチング層などが形成される場合がある。超解像層15の上には、さらに誘電体層や反射膜、保護膜などが形成される場合がある。
図1(B)に示すように、この記録媒体の記録層14では、非記録領域12で互いに分離して形成された記録セル13がピッチPの一定周期で配列して記録トラック1a〜1dを形成しており、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル13は互いの中心がトラック方向に沿って1/2周期(P/2)ずれており、1/2周期だけずれた逆位相の検出信号を生じる。なお、隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セルの周期のずれは、1/2周期であることが好ましいが、1/2周期でなくても構わない
さらに、記録層14は、複数の記録トラックが集合して形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離する、非記録材料または記録材料で形成された分離領域とを有していてもよい。
さらに、記録層14は、複数の記録トラックが集合して形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離する、非記録材料または記録材料で形成された分離領域とを有していてもよい。
このように、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル13の中心がトラック方向に沿って1/2周期ずれている媒体構造では、下記に示すような方法で書き込み、読み出しを行うことが可能となる。
図2(A)および(B)に本発明の一実施形態に係る記録媒体に対する書き込み時および読み出し時における光スポット21W1、21W2、21Rと記録セル13との関係をそれぞれ示す。
例えば光超解像層を用いた場合の一例を説明する。図2(A)に示すように、書き込み時にレーザー光を照射すると、光超解像層には光スポット21W2が照射され、光スポット21W2のうちレーザー光強度の高い中心部のみ光透過性が高まり、記録層表面においては光スポット21W1のみ記録セルの光学特性を変化させるに充分な光強度が得られ、光スポット21W1内に収まる1つの記録セルの記録を行うことができる。
また、図2(B)に示すように、読み出し時には記録が起こらないような低強度の光を用いるので、超解像効果が比較的小さく、大きなスポット径の光スポット21Rを記録層に照射することになる。この場合、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル13がトラック方向に沿って1/2周期ずれていると、分割された光検出器を用いてパターン認識によるデータ解析がより容易となる。実際には、まず最外周または最内周の記録トラックのみを読み出し、次に最外周または最内周の記録トラックとその隣接トラックを同時に検出する。最外周または最内周の記録に基づいて、検出信号を解析することにより隣接トラックの記録を読み出すことができる。一方、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セルにずれがないと、検出光が干渉しやすく、記録パターンの変化が出にくい。
また、超解像層を有する記録媒体では、書き込みおよび読み出し時に超解像層が加熱され、記録の書き込みや読み出しをしない隣接記録セルも同時に加熱されるため、隣接記録セルの記録が破壊されやすい。これに対して、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル13がトラック方向に沿って1/2周期ずれていると、記録セル13間の距離を離すことができ、記録の破壊が起こりにくい。
特に、記録セルを形成する材料よりも熱伝導性の高い非記録材料を用いると、隣接記録セルの記録の破壊をより有効に防ぐことができる。
本発明に係る記録媒体の記録層14は、以下のような製造方法によって作製することができる。すなわち、基板上に、連続的または断続的な溝領域または特定の化学成分を含む帯領域を形成する工程と、前記溝領域または帯領域に自己組織化分子または微粒子の2次元的な規則配列構造を形成する工程と、前記規則配列構造に対応する記録セルを形成する工程とを有する方法を用いて容易に製造できる。
本発明に係る記録媒体を製造するには、化学反応により記録層を不揮発性の反応物に変換して記録セル周囲の非記録材料を形成する方法を用いてもよい。この場合には平坦な記録媒体が容易に得られる。化学反応としてはCo、Fe、Niなどの磁気記録媒体や無機の相変化媒体の場合には、フッ素化反応などのハロゲン化反応、酸化、窒素化などが好ましい。こうした化学反応によって記録特性が失われるので、読み出し手段によって記録信号領域と明確に区別することができる。
溝領域または帯領域の幅は、複数の記録トラックが安定に作製でき、シークなどが容易で、かつ記録密度が高まるようにすることが好ましい。このためには溝領域または帯領域の幅は30nm〜10μmが好ましく、100nm〜1μmがさらに好ましい。
溝領域または帯領域間の分離領域は非記録材料からなっていてもよいし、記録領域と同一の記録材料からなっていてもよい。分離領域が非記録材料からなる場合、読み出しヘッドが複数の記録トラック帯を横切る度に、周期的に信号がない領域が現れることを利用して記録帯のシークが容易になる。分離領域が記録材料からなる場合、分離領域に記録トラック帯のアドレス情報を記録することができる。
上記のように、複数の記録トラックが集合して形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離する非記録材料または記録材料で形成された分離領域とを有する記録層は、自己組織化分子を用いて容易に製造することができ、しかも所望の記録トラック帯へのアドレスが容易になるという利点も得られる。
本発明において、光超解像層には光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する材料が用いられる。光超解像層に用いられる材料は、無機材料でも有機材料でもよい。光超解像層に用いられる無機材料としては、例えばSi、Se、Ge、AlGaAs、GaAs、AlInAs、GaInAs、GaInP2、InP、PbS、ZnS、ZnSSe、ZnTe、As2SeTe2、As2Te3、CdS、ZnO、CdTe、ZnCdTe、CdSSe、CdSe、CuInSe2、CuSなどが挙げられる。
光超解像層に用いられる有機材料としては、例えばスピロオキサジン類、ジアリールエテン類、フルギド類、インジゴ類、スピロピラン類、シクロファン類、カルコン類、縮合多環化合物、カルボシアニン類、ジカルボシアニン類、トリカルボシアニン類、テトラカルボシアニン類、ペンタカルボシアニン類、スチリル色素類、クマリン色素類、ポルフィリン色素類、スクアリウム色素類、ピラノン色素類、カルボスチリル色素類、ローダミン色素類、シンチレータ色素類、ロイコ色素と顕色材の混合物などがある。
これらの材料は単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。また、これらの材料は微粒子として種々のマトリックス中に分散させて用いることができる。その好ましい形態は材料によって異なる。
本発明において、磁気超解像層には所定量以上の磁場および熱が印加された領域の磁区を可逆的に変化させる材料が用いられる。磁気超解像層に用いられる材料としては、例えばGaCo、GdFeCo、GdFe、NdGdFeCoなどの垂直磁気異方性の小さな希土類−鉄族非晶質合金や、Pt/Co、Pd/Coなどの白金族−鉄族周期構造膜や、ガーネット等のバブルメモリ用材料が望ましい。
光超解像層と組み合わせる記録層用の材料としては、例えば無機の相変化光記録材料が用いられる。具体的には、Sb−Se、Sb−Te、Ga−Se、Te−Se−Sb、Te−Ga−Se、Te−Ge−Sn、Te−As−Ge、Cs−Te、Ge−Sb−Te、Ag−In、In−Sb−Teなどが挙げられる。
光超解像層と組み合わせる記録層用の材料として、有機色素を用いることもできる。有機色素としては、相変化記録用色素、ライトワンス型の記録用色素、フォトクロミック色素、蛍光色素、フォトリフラクティブ色素などがある。有機色素媒体で、結晶−非晶質の相変化により記録する場合は、結晶化速度が大きい色素分子が用いられる。ライトワンス型色素は光を吸収して非可逆的に変化するか、または光を吸収して周囲を非可逆的に変化させる材料である。読み出しに蛍光を用いる場合には蛍光強度の大きいことが好ましい。光により吸収が変化するフォトクロミック化合物も使用することができる。有機色素の具体例は、例えば特開平11−328725に開示されている。蛍光化合物は、有機蛍光化合物でも無機蛍光化合物でもよい。一般に、無機化合物の蛍光寿命は有機化合物の蛍光寿命と比べて長いので、高速の読み出しのためには有機化合物の方が好ましい。
磁気超解像層と組み合わせる記録層用の材料としては、例えばTbFeCo、DyFeCo、TbDyFeCoなどの希土類−鉄族非晶質合金で、垂直磁気異方性及び保磁力が大きく、微小なピットが記録でき、かつ形成された記録ピットができるだけ安定に保持できるものが望ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図3(A)に示すように、以下のようにして基板上に溝構造を形成した。直径2.5インチのガラスディスク基板31上に、厚さ約30nmのPt反射層32と厚さ30nmのSiO2層33を製膜し、約20nmの相変化材料In−Sb−Teを製膜して記録層34を形成し、さらに記録層34上に厚さ約30nmのSiO2膜35を製膜した。SiO2膜35上にレジスト36をスピンコートした。ナノインプリンティングリソグラフィーによりレジスト36を加工し、幅40nmの凸部によって幅約400nmのスパイラル形状の溝37を規定するようにレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして、RIEにより記録層34に達するまでSiO2膜35をエッチングしてSiO2膜35に溝37を転写した。このようにして形成された溝領域が記録トラック帯となる。また、レジストパターン下部の記録層が分離領域として用いられる。
図3(A)に示すように、以下のようにして基板上に溝構造を形成した。直径2.5インチのガラスディスク基板31上に、厚さ約30nmのPt反射層32と厚さ30nmのSiO2層33を製膜し、約20nmの相変化材料In−Sb−Teを製膜して記録層34を形成し、さらに記録層34上に厚さ約30nmのSiO2膜35を製膜した。SiO2膜35上にレジスト36をスピンコートした。ナノインプリンティングリソグラフィーによりレジスト36を加工し、幅40nmの凸部によって幅約400nmのスパイラル形状の溝37を規定するようにレジストパターンを形成した。このレジストパターンをマスクとして、RIEにより記録層34に達するまでSiO2膜35をエッチングしてSiO2膜35に溝37を転写した。このようにして形成された溝領域が記録トラック帯となる。また、レジストパターン下部の記録層が分離領域として用いられる。
図3(B)に示すように、以下のようにして溝領域内にブロックコポリマーを埋め込んで微粒子の規則配列構造を形成した。記録層34の表面をヘキサメチルジシラザンにより疎水化処理した。その後、レジストパターンの残渣をアッシングした。ポリスチレン−ポリブタジエンのブロックコポリマー(PSの分子量Mw=4000、PBの分子量Mw=20000)をトルエンに1%w/wの濃度で溶解した溶液を調製した。試料上に溶液をスピンコートしてSiO2膜35に転写された溝領域内にブロックコポリマー38を埋め込んだ。試料を真空中において150℃で30時間アニールして、ブロックコポリマー38を規則配列化させた。この結果、島状のポリスチレン粒子39が海状のポリブタジエン部分40によって囲まれた構造が形成される。
図3(C)に示すように、以下のようにして規則配列した微粒子をマスクとして記録セルを形成した。ブロックコポリマー38をオゾン処理してポリブタジエン部分40を除去した後、水洗した。残ったポリスチレン粒子39をマスクとしてArイオンミリングにより記録層34をエッチングして記録セル41を形成した。
図3(D)に示すように、以下のようにして記録セル間のマトリックス(非記録領域)を形成し、表面を平坦化した。ポリスチレン粒子の残渣をアッシングした。全面に厚さ約50nmのCu膜を製膜して記録セル41間に埋め込んでマトリックス42を形成した。Cu膜の表面をケミカルメカニカルポリッシング(CMP)により研磨して平坦化した。その後、全面にSiO2を製膜して誘電体膜43を形成した。誘電体膜43の上にSbを蒸着して光超解像層44を製膜した、さらにその上にSiO2からなる保護膜45を形成した。
この記録媒体を図4で示した記録装置で書き込み読み出しを行った。上記のようにして製造された相変化光ディスク51はスピンドルモーター52に装着される。相変化光ディスク51に対しては、半導体レーザー53から高開口数のレンズ光学系54を通してレーザービームが照射される。相変化光ディスク51からの反射光は、光検出器55によって検出される。半導体レーザー53、レンズ光学系54、光検出器55はアクチュエータ56によって駆動される。
本実施例では、相変化光ディスク51の外周から所望の記録トラック帯に達するまでの、横断する記録トラック帯の数を記録しながら、アクチュエータ56の加速度および速度を制御した。所望の記録トラック帯に達すると、記録トラック帯の外周側の記録トラック(例えば図1(B)の1a)に再生出力の光スポット21Rが照射されるように設置し、ピッチPに基づく周波数信号のみが検出されるように、トラッキングを行った。得られた再生信号を微分し、記録位置と記録信号を求めた。
次に、図2(B)のように、再生出力の光スポット21Rが記録トラック1aと隣接した記録トラック1bの両者を含むようにアクチュエータ56を作動した。得られた再生信号と、先に求めた記録トラック1aの信号から、記録トラック1bの信号をパターン認識を用いた演算により求めた。この場合、読み出しヘッドのトラッキングがずれていても記録トラック1aの信号が前もって分かっているため、記録トラック1bの信号を正確に求めることができた。
書き込み時には、半導体レーザーの出力を記録出力まで上げ、図2(A)のようにいわゆる筆先記録で記録セル1つに記録を行うことができた。書き込みタイミングは記録開始直前までの読み出し信号を検出することにより設定した。また書き込みが成功したかどうかは、書き込み時の光検出器55での検出信号の変化を観測することにより判別することができた。
[実施例2]
図5に本実施例の記録媒体の断面図を示した。この記録媒体は、基板61上に、光磁気記録材料からなる記録セル62およびその周囲の非記録材料63を有する光磁気記録層64と、磁気超解像層65と、保護膜66を形成したものである。この記録媒体も実施例1と同様にジブロックポリマーを自己組織化させることにより作製した。
図5に本実施例の記録媒体の断面図を示した。この記録媒体は、基板61上に、光磁気記録材料からなる記録セル62およびその周囲の非記録材料63を有する光磁気記録層64と、磁気超解像層65と、保護膜66を形成したものである。この記録媒体も実施例1と同様にジブロックポリマーを自己組織化させることにより作製した。
この記録媒体を図6で示した記録装置で書き込み読み出しを行った。上記のようにして製造された光磁気ディスク71はスピンドルモーター72に装着される。光磁気ディスク71に対しては、半導体レーザー73から高開口数のレンズ光学系74および磁場印加コイル75を通してレーザービームが照射される。光磁気ディスク71からの反射光は、カー回転角光検出器76によって検出される。半導体レーザー73、レンズ光学系74、磁場印加コイル75、カー回転角光検出器76はアクチュエータ77によって駆動される。
本実施例では、光磁気ディスク71の外周から所望の記録トラック帯に達するまでの、横断する記録トラック帯の数を記録しながら、アクチュエータ77の加速度および速度を制御した。所望の記録トラック帯に達すると、記録トラック帯の外周側の記録トラック(例えば図1(B)の1a)に再生出力の光スポット21Rが照射されるように設置し、ピッチPに基づく周波数信号のみが検出されるように、トラッキングを行った。得られた再生信号を微分し、記録位置と記録信号を求めた。
次に、図2(B)のように、再生出力の光スポット21Rが記録トラック1aと隣接した記録トラック1bの両者を含むようにアクチュエータ77を作動した。得られた再生信号と、先に求めた記録トラック1aの信号から、記録トラック1bの信号をパターン認識を用いた演算により求めた。この場合、読み出しヘッドのトラッキングがずれていても記録トラック1aの信号が前もって分かっているため、記録トラック1bの信号を正確に求めることができた。
書き込み時には、半導体レーザーの出力を記録出力まで上げるとともに磁場を印加し、所定量以上の磁場および熱が印加された領域の磁区を可逆的に変化させて、図2(A)のようにいわゆる筆先記録で記録セル1つに記録を行うことができた。書き込みタイミングは記録開始直前までの読み出し信号を検出することにより設定した。また書き込みが成功したかどうかは、書き込み時の光検出器76での検出信号の変化を観測することにより判別することができた。
11…基板、12…非記録領域、13…記録セル、14…記録層、15…超解像層、21W1、21W2、21R…光スポット、31…基板、32…Pt反射層、33…SiO2層、34…記録層、35…SiO2層、36…レジスト、37…溝、38…ブロックコポリマー、39…ポリスチレン部分、40…ポリブタジエン部分、41…記録セル、42…マトリックス、43…誘電体膜、44…光超解像層、45…保護膜、51…相変化光ディスク、52…スピンドルモーター、53…半導体レーザー、54…レンズ光学系、55…光検出器、56…アクチュエータ、61…基板、62…記録セル、63…非記録材料、64…光磁気記録層、65…磁気超解像層、66…保護膜、71…光磁気ディスク、72…スピンドルモーター、73…半導体レーザー、74…レンズ光学系、75…磁場印加コイル、76…光検出器、77…アクチュエータ。
Claims (4)
- 光照射によって光学特性を変化させる光記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の前記記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記録領域を有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形成する前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一定周期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形成され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時には記録セルの光学特性を変化させる強度のレーザー光を照射して1つの前記記録セルの前記光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み出し時には記録が起こらない強度の読み出し光を照射して2以上の前記記録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とする記録媒体の書き込み読み出し方法。
- 互いに隣り合う前記記録トラックを形成する前記記録セルは、前記トラック方向に1/2周期ずれて前記一定周期で配列されていることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の書き込み読み出し方法。
- 複数の記録トラックが集合して形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離する、非記録材料または記録材料で形成された分離領域とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の記録媒体の書き込み読み出し方法。
- 前記非記録領域を形成する材料は、前記記録セルを形成する材料よりも熱伝導率が高いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録媒体の書き込み読み出し方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2007018059A1 (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-15 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 光ディスク及び光ディスク再生装置 |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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