JP2003109247A - 記録媒体、および記録媒体の書き込み読み出し方法 - Google Patents

記録媒体、および記録媒体の書き込み読み出し方法

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JP2003109247A
JP2003109247A JP2001298640A JP2001298640A JP2003109247A JP 2003109247 A JP2003109247 A JP 2003109247A JP 2001298640 A JP2001298640 A JP 2001298640A JP 2001298640 A JP2001298640 A JP 2001298640A JP 2003109247 A JP2003109247 A JP 2003109247A
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Katsuyuki Naito
勝之 内藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度でかつ、高速で読み出し読み出しが可
能な、リムーバブル記録媒体および記録書き込み読み出
し方法を提供する。 【構成】 光照射によって光学特性を変化させる光記録
材料を含有する複数の記録セル(13)がトラック方向
に一定周期で配列された複数の記録トラック、および複
数の記録セル(13)を互いに分離する非記録材料から
なる非記録領域(12)とを有し、互いに隣り合う記録
トラックを形成する記録セル(13)がトラック方向に
ずれて一定周期で配列された光記録層(14)と、光記
録層(14)上に形成され、光強度に応じて非線形的に
光学特性が変化する光超解像層(15)とを有する記録
媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度記録媒体お
よび記録書き込み読み出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコンなど情報機器の飛躍的な機能向
上により、ユーザーの扱う情報は著しく増大してきてい
る。このような状況の下で、これまでより飛躍的に記録
密度の高い情報記録再生装置に対する期待は高まるばか
りである。記録密度を向上させるためには、記録媒体に
おいて記録の書き込み単位である1つの記録セルまたは
記録マークの大きさを微小化することが必要である。し
かし、従来の記録媒体において記録セルまたは記録マー
クの微小化は大きな困難に直面している。
【0003】例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒
体では、記録層に粒度分布の広い多結晶体を用いてい
る。しかし、結晶の熱揺らぎのために、小さい多結晶体
では記録が不安定となる。このため、記録セルが大きい
場合は問題ないが、記録セルが小さいと記録の不安定性
やノイズの増大が生じる。これは、記録セルに含まれる
結晶粒の数が少なくなることと、記録セル間の相互作用
が相対的に大きくなることが要因になっている。
【0004】相変化材料を用いた光記録媒体においても
状況は同様であり、記録マークサイズが相変化材料の結
晶サイズと同程度となる1インチ平方当たり数百ギガビ
ット以上の記録密度では、記録が不安定になるとともに
媒体ノイズが大きくなる。
【0005】これらの問題を回避するため、磁気記録の
分野においては、あらかじめ記録材料を非記録材料によ
り分断し、単一の記録材料粒子を単一の記録セルとして
記録再生を行うナノ構造メディアが提案されている
(S.Y.Chou et al.,J.Appl.P
hys.,76(1994)pp6673;US Pa
tent 5,820,768および5,956,21
6;R.H.M.Newet al.,J.Vac.S
ci.Technol.,B12(1994)pp31
96;荻野谷他,特開平10−233015号公報)。
【0006】一方、相変化記録や色素分子を用いた記録
分野においても、本発明者らにより、あらかじめ記録材
料を非記録材料により分断し、単一の記録材料粒子を単
一の記録セルとして記録再生を行うナノ構造メディアが
提案されている(特開平11-328725)。
【0007】リムーバブル記録媒体において、記録サイ
ズを小さくする方法として超解像を利用した方法が知ら
れている。光強度により屈折率や透過率が非線形的に変
化する光超解像膜を用いた高密度光記録の提案がなされ
ている(特開平11−250493)。また熱および磁
場の印加により下地記録層の信号磁場を拡大して再生す
る磁気超解像膜を用いた高密度光磁気記録の提案もされ
ている(特開平6−302038)。これらは再生時に
強い光を照射して超解像作用を得るため、隣接トラック
の信号や同一トラック内の前後の信号が消去されやすい
という問題があった。これに対して、特開平11−32
8762は記録トラックを溝で分離して記録安定性を得
るという方法が提案されているが、記録密度が低下する
という問題があった。
【0008】また、光強度による非線形を利用した光超
解像膜を利用すると、読み出しと書き込みの光強度が異
なる場合、照射スポット径が異なり、記録書き込み読み
出しがうまく行えないという問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、Tb
psi級の記録密度を実現するために、ナノ構造を持っ
たメディアや超解像膜は有効な手段であるが、記録が安
定でかつ高密度なリムーバブル記録メディアは得られて
いない。また光超解像膜を用いた記録書き込み読み出し
は十分ではない。
【0010】本発明の目的は、高密度かつ高速で読み出
し読み出しが可能なリムーバブル記録媒体およびその書
き込み読み出し方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様に係る記
録媒体は、光照射によって光学特性を変化させる光記録
材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周
期で配列された複数の記録トラック、および複数の前記
記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記録領
域とを有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形成す
る前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一定周
期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形成さ
れ、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光超
解像層とを有することを特徴とする。
【0012】本発明の他の態様に係る記録媒体は、磁性
材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一定周
期で配列された複数の記録トラック、および複数の前記
記録セルを互いに分離する非磁性材料からなる非記録領
域とを有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形成す
る前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一定周
期で配列された磁気記録層と、前記磁気記録層上に形成
され、所定量以上の磁場および熱が印加された領域の磁
区を可逆的に変化させる磁気超解像層を有することを特
徴とする。
【0013】本発明の一態様に係る記録媒体の書き込み
読み出し方法は、光照射によって光学特性を変化させる
光記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に
一定周期で配列された複数の記録トラック、および複数
の前記記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非
記録領域とを有し、互いに隣り合う前記記録トラックを
形成する前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記
一定周期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形
成され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する
光超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時
には高強度のレーザー光を照射して1つの前記記録セル
の前記光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み
出し時には低強度の読み出し光を照射して2以上の前記
記録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とす
る。
【0014】本発明の他の態様に係る記録媒体の書き込
み読み出し方法は、磁性材料を含有する複数の記録セル
がトラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラ
ック、および複数の前記記録セルを互いに分離する非磁
性材料からなる非記録領域とを有し、互いに隣り合う前
記記録トラックを形成する前記記録セルが前記トラック
方向にずれて前記一定周期で配列された磁気記録層と、
前記磁気記録層上に形成され、所定量以上の磁場および
熱が印加された領域の磁区を可逆的に変化させる磁気超
解像層を有する記録媒体に対し、記録書き込み時には前
記所定量以上の磁場および熱を前記磁気記録層の一部に
印加して1つの前記記録セルの磁区を変化させる工程を
繰り返し、記録読み出し時には読み出し光を照射して2
以上の前記セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1(A)および(B)に本発明
の一実施形態に係る記録媒体の断面図および平面図をそ
れぞれ示す。図1(A)に示す記録媒体は、基板11
と、非記録材料からなる非記録領域12で互いに分離し
て形成された記録セル13を有する記録層14と、その
上に形成された超解像層15とを有する。基板11と記
録層14の間には、さらに誘電体層、反射膜、軟磁性層
などが形成される場合がある。また記録層14と超解像
層15の間にも誘電体層や磁気スイッチング層などが形
成される場合がある。超解像層15の上には、さらに誘
電体層や反射膜、保護膜などが形成される場合がある。
【0016】図1(B)に示すように、この記録媒体の
記録層14では、非記録領域12で互いに分離して形成
された記録セル13がピッチPの一定周期で配列して記
録トラック1a〜1dを形成しており、互いに隣り合う
記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル13
は互いの中心がトラック方向に沿って1/2周期(P/
2)ずれており、1/2周期だけずれた逆位相の検出信
号を生じる。なお、隣り合う記録トラック上に位置する
最近接の2つの記録セルの周期のずれは、1/2周期で
あることが好ましいが、1/2周期でなくても構わない
さらに、記録層14は、複数の記録トラックが集合して
形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離
する、非記録材料または記録材料で形成された分離領域
とを有していてもよい。
【0017】このように、互いに隣り合う記録トラック
上に位置する最近接の2つの記録セル13の中心がトラ
ック方向に沿って1/2周期ずれている媒体構造では、
下記に示すような方法で書き込み、読み出しを行うこと
が可能となる。
【0018】図2(A)および(B)に本発明の一実施
形態に係る記録媒体に対する書き込み時および読み出し
時における光スポット21W1、21W2、21Rと記
録セル13との関係をそれぞれ示す。
【0019】例えば光超解像層を用いた場合の一例を説
明する。図2(A)に示すように、書き込み時にレーザ
ー光を照射すると、光超解像層には光スポット21W1
が照射され、光スポット21W1のうちレーザー光強度
の高い中心部のみ光透過性が高まり、記録層表面におい
ては光スポット21W2のみ記録セルの光学特性を変化
させるに充分な光強度が得られ、光スポット21W2内
に収まる1つの記録セルの記録を行うことができる。
【0020】また、図2(B)に示すように、読み出し
時には記録が起こらないような低強度の光を用いるの
で、超解像効果が比較的小さく、大きな大きなスポット
径の光スポット21Rを記録層に照射することになる。
この場合、互いに隣り合う記録トラック上に位置する最
近接の2つの記録セル13がトラック方向に沿って1/
2周期ずれていると、分割された光検出器を用いてパタ
ーン認識によるデータ解析がより容易となる。実際に
は、まず最外周または最内周の記録トラックのみを読み
出し、次に最外周または最内周の記録トラックとその隣
接トラックを同時に検出する。最外周または最内周の記
録に基づいて、検出信号を解析することにより隣接トラ
ックの記録を読み出すことができる。一方、互いに隣り
合う記録トラック上に位置する最近接の2つの記録セル
にずれがないと、検出光が干渉しやすく、記録パターン
の変化が出にくい。
【0021】また、超解像層を有する記録媒体では、書
き込みおよび読み出し時に超解像層が加熱され、記録の
書き込みや読み出しをしない隣接記録セルも同時に加熱
されるため、隣接記録セルの記録が破壊されやすい。こ
れに対して、互いに隣り合う記録トラック上に位置する
最近接の2つの記録セル13がトラック方向に沿って1
/2周期ずれていると、記録セル13間の距離を離すこ
とができ、記録の破壊が起こりにくい。
【0022】特に、記録セルを形成する材料よりも熱伝
導性の高い非記録材料を用いると、隣接記録セルの記録
の破壊をより有効に防ぐことができる。
【0023】本発明に係る記録媒体の記録層14は、以
下のような製造方法によって作製することができる。す
なわち、基板上に、連続的または断続的な溝領域または
特定の化学成分を含む帯領域を形成する工程と、前記溝
領域または帯領域に自己組織化分子または微粒子の2次
元的な規則配列構造を形成する工程と、前記規則配列構
造に対応する記録セルを形成する工程とを有する方法を
用いて容易に製造できる。
【0024】本発明に係る記録媒体を製造するには、化
学反応により記録層を不揮発性の反応物に変換して記録
セル周囲の非記録材料を形成する方法を用いてもよい。
この場合には平坦な記録媒体が容易に得られる。化学反
応としてはCo、Fe、Niなどの磁気記録媒体や無機
の相変化媒体の場合には、フッ素化反応などのハロゲン
化反応、酸化、窒素化などが好ましい。こうした化学反
応によって記録特性が失われるので、読み出し手段によ
って記録信号領域と明確に区別することができる。
【0025】溝領域または帯領域の幅は、複数の記録ト
ラックが安定に作製でき、シークなどが容易で、かつ記
録密度が高まるようにすることが好ましい。このために
は溝領域または帯領域の幅は30nm〜10μmが好ま
しく、100nm〜1μmがさらに好ましい。
【0026】溝領域または帯領域間の分離領域は非記録
材料からなっていてもよいし、記録領域と同一の記録材
料からなっていてもよい。分離領域が非記録材料からな
る場合、読み出しヘッドが複数の記録トラック帯を横切
る度に、周期的に信号がない領域が現れることを利用し
て記録帯のシークが容易になる。分離領域が記録材料か
らなる場合、分離領域に記録トラック帯のアドレス情報
を記録することができる。
【0027】上記のように、複数の記録トラックが集合
して形成された記録トラック帯と、記録トラック帯間を
分離する非記録材料または記録材料で形成された分離領
域とを有する記録層は、自己組織化分子を用いて容易に
製造することができ、しかも所望の記録トラック帯への
アドレスが容易になるという利点も得られる。
【0028】本発明において、光超解像層には光強度に
応じて非線形的に光学特性が変化する材料が用いられ
る。光超解像層に用いられる材料は、無機材料でも有機
材料でもよい。光超解像層に用いられる無機材料として
は、例えばSi、Se、Ge、AlGaAs、GaA
s、AlInAs、GaInAs、GaInP2、In
P、PbS、ZnS、ZnSSe、ZnTe、As2
eTe2、As2Te3、CdS、ZnO、CdTe、Z
nCdTe、CdSSe、CdSe、CuInSe2
CuSなどが挙げられる。
【0029】光超解像層に用いられる有機材料として
は、例えばスピロオキサジン類、ジアリールエテン類、
フルギド類、インジゴ類、スピロピラン類、シクロファ
ン類、カルコン類、縮合多環化合物、カルボシアニン
類、ジカルボシアニン類、トリカルボシアニン類、テト
ラカルボシアニン類、ペンタカルボシアニン類、スチリ
ル色素類、クマリン色素類、ポルフィリン色素類、スク
アリウム色素類、ピラノン色素類、カルボスチリル色素
類、ローダミン色素類、シンチレータ色素類、ロイコ色
素と顕色材の混合物などがある。
【0030】これらの材料は単独で用いてもよいし、混
合物として用いてもよい。また、これらの材料は微粒子
として種々のマトリックス中に分散させて用いることが
できる。その好ましい形態は材料によって異なる。
【0031】本発明において、磁気超解像層には所定量
以上の磁場および熱が印加された領域の磁区を可逆的に
変化させる材料が用いられる。磁気超解像層に用いられ
る材料としては、例えばGaCo、GdFeCo、Gd
Fe、NdGdFeCoなどの垂直磁気異方性の小さな
希土類−鉄族非晶質合金や、Pt/Co、Pd/Coな
どの白金族−鉄族周期構造膜や、ガーネット等のバブル
メモリ用材料が望ましい。
【0032】光超解像層と組み合わせる記録層用の材料
としては、例えば無機の相変化光記録材料が用いられ
る。具体的には、Sb−Se、Sb−Te、Ga−S
e、Te−Se−Sb、Te−Ga−Se、Te−Ge
−Sn、Te−As−Ge、Cs−Te、Ge−Sb−
Te、Ag−In、In−Sb−Teなどが挙げられ
る。
【0033】光超解像層と組み合わせる記録層用の材料
として、有機色素を用いることもできる。有機色素とし
ては、相変化記録用色素、ライトワンス型の記録用色
素、フォトクロミック色素、蛍光色素、フォトリフラク
ティブ色素などがある。有機色素媒体で、結晶−非晶質
の相変化により記録する場合は、結晶化速度が大きい色
素分子が用いられる。ライトワンス型色素は光を吸収し
て非可逆的に変化するか、または光を吸収して周囲を非
可逆的に変化させる材料である。読み出しに蛍光を用い
る場合には蛍光強度の大きいことが好ましい。光により
吸収が変化するフォトクロミック化合物も使用すること
ができる。有機色素の具体例は、例えば特開平11−3
28725に開示されている。蛍光化合物は、有機蛍光
化合物でも無機蛍光化合物でもよい。一般に、無機化合
物の蛍光寿命は有機化合物の蛍光寿命と比べて長いの
で、高速の読み出しのためには有機化合物の方が好まし
い。
【0034】磁気超解像層と組み合わせる記録層用の材
料としては、例えばTbFeCo、DyFeCo、Tb
DyFeCoなどの希土類−鉄族非晶質合金で、垂直磁
気異方性及び保磁力が大きく、微小なピットが記録で
き、かつ形成された記録ピットができるだけ安定に保持
できるものが望ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0036】[実施例1]図3(A)に示すように、以
下のようにして基板上に溝構造を形成した。直径2.5
インチのガラスディスク基板31上に、厚さ約30nm
のPt反射層32と厚さ30nmのSiO2層33を製
膜し、約20nmの相変化材料In−Sb−Teを製膜
して記録層34を形成し、さらに記録層34上に厚さ約
30nmのSiO2膜35を製膜した。SiO2膜35上
にレジスト36をスピンコートした。ナノインプリンテ
ィングリソグラフィーによりレジスト36を加工し、幅
40nmの凸部によって幅約400nmのスパイラル形
状の溝37を規定するようにレジストパターンを形成し
た。このレジストパターンをマスクとして、RIEによ
り記録層34に達するまでSiO2膜35をエッチング
してSiO2膜35に溝37を転写した。このようにし
て形成された溝領域が記録トラック帯となる。また、レ
ジストパターン下部の記録層が分離領域として用いられ
る。
【0037】図3(B)に示すように、以下のようにし
て溝領域内にブロックコポリマーを埋め込んで微粒子の
規則配列構造を形成した。記録層34の表面をヘキサメ
チルジシラザンにより疎水化処理した。その後、レジス
トパターンの残渣をアッシングした。ポリスチレン−ポ
リブタジエンのブロックコポリマー(PSの分子量Mw
=4000、PBの分子量Mw=20000)をトルエ
ンに1%w/wの濃度で溶解した溶液を調製した。試料
上に溶液をスピンコートしてSiO2膜35に転写され
た溝領域内にブロックコポリマー38を埋め込んだ。試
料を真空中において150℃で30時間アニールして、
ブロックコポリマー38を規則配列化させた。この結
果、島状のポリスチレン粒子39が海状のポリブタジエ
ン部分40によって囲まれた構造が形成される。
【0038】図3(C)に示すように、以下のようにし
て規則配列した微粒子をマスクとして記録セルを形成し
た。ブロックコポリマー38をオゾン処理してポリブタ
ジエン部分40を除去した後、水洗した。残ったポリス
チレン粒子39をマスクとしてArイオンミリングによ
り記録層34をエッチングして記録セル41を形成し
た。
【0039】図3(D)に示すように、以下のようにし
て記録セル間のマトリックス(非記録領域)を形成し、
表面を平坦化した。ポリスチレン粒子の残渣をアッシン
グした。全面に厚さ約50nmのCu膜を製膜して記録
セル41間に埋め込んでマトリックス42を形成した。
Cu膜の表面をケミカルメカニカルポリッシング(CM
P)により研磨して平坦化した。その後、全面にSiO
2を製膜して誘電体膜43を形成した。誘電体膜43の
上にSbを蒸着して光超解像層44を製膜した、さらに
その上にSiO2からなる保護膜45を形成した。
【0040】この記録媒体を図4で示した記録装置で書
き込み読み出しを行った。上記のようにして製造された
相変化光ディスク51はスピンドルモーター52に装着
される。相変化光ディスク51に対しては、半導体レー
ザー53から高開口数のレンズ光学系54を通してレー
ザービームが照射される。相変化光ディスク51からの
反射光は、光検出器55によって検出される。半導体レ
ーザー53、レンズ光学系54、光検出器55はアクチ
ュエータ56によって駆動される。
【0041】本実施例では、相変化光ディスク51の外
周から所望の記録トラック帯に達するまでの、横断する
記録トラック帯の数を記録しながら、アクチュエータ5
6の加速度および速度を制御した。所望の記録トラック
帯に達すると、記録トラック帯の外周側の記録トラック
(例えば図1(B)の1a)に再生出力の光スポット2
1Rが照射されるように設置し、ピッチPに基づく周波
数信号のみが検出されるように、トラッキングを行っ
た。得られた再生信号を微分し、記録位置と記録信号を
求めた。
【0042】次に、図2(B)のように、再生出力の光
スポット21Rが記録トラック1aと隣接した記録トラ
ック1bの両者を含むようにアクチュエータ56を作動
した。得られた再生信号と、先に求めた記録トラック1
aの信号から、記録トラック1bの信号をパターン認識
を用いた演算により求めた。この場合、読み出しヘッド
のトラッキングがずれていても記録トラック1aの信号
が前もって分かっているため、記録トラック1bの信号
を正確に求めることができた。
【0043】書き込み時には、半導体レーザーの出力を
記録出力まで上げ、図2(A)のようにいわゆる筆先記
録で記録セル1つに記録を行うことができた。書き込み
タイミングは記録開始直前までの読み出し信号を検出す
ることにより設定した。また書き込みが成功したかどう
かは、書き込み時の光検出器55での検出信号の変化を
観測することにより判別することができた。
【0044】[実施例2]図5に本実施例の記録媒体の
断面図を示した。この記録媒体は、基板61上に、光磁
気記録材料からなる記録セル62およびその周囲の非記
録材料63を有する光磁気記録層64と、磁気超解像層
65と、保護膜66を形成したものである。この記録媒
体も実施例1と同様にジブロックポリマーを自己組織化
させることにより作製した。
【0045】この記録媒体を図6で示した記録装置で書
き込み読み出しを行った。上記のようにして製造された
光磁気ディスク71はスピンドルモーター72に装着さ
れる。光磁気ディスク71に対しては、半導体レーザー
73から高開口数のレンズ光学系74および磁場印加コ
イル75を通してレーザービームが照射される。光磁気
ディスク71からの反射光は、カー回転角光検出器76
によって検出される。半導体レーザー73、レンズ光学
系74、磁場印加コイル75、カー回転角光検出器76
はアクチュエータ77によって駆動される。
【0046】本実施例では、光磁気ディスク71の外周
から所望の記録トラック帯に達するまでの、横断する記
録トラック帯の数を記録しながら、アクチュエータ77
の加速度および速度を制御した。所望の記録トラック帯
に達すると、記録トラック帯の外周側の記録トラック
(例えば図1(B)の1a)に再生出力の光スポット2
1Rが照射されるように設置し、ピッチPに基づく周波
数信号のみが検出されるように、トラッキングを行っ
た。得られた再生信号を微分し、記録位置と記録信号を
求めた。
【0047】次に、図2(B)のように、再生出力の光
スポット21Rが記録トラック1aと隣接した記録トラ
ック1bの両者を含むようにアクチュエータ77を作動
した。得られた再生信号と、先に求めた記録トラック1
aの信号から、記録トラック1bの信号をパターン認識
を用いた演算により求めた。この場合、読み出しヘッド
のトラッキングがずれていても記録トラック1aの信号
が前もって分かっているため、記録トラック1bの信号
を正確に求めることができた。
【0048】書き込み時には、半導体レーザーの出力を
記録出力まで上げるとともに磁場を印加し、所定量以上
の磁場および熱が印加された領域の磁区を可逆的に変化
させて、図2(A)のようにいわゆる筆先記録で記録セ
ル1つに記録を行うことができた。書き込みタイミング
は記録開始直前までの読み出し信号を検出することによ
り設定した。また書き込みが成功したかどうかは、書き
込み時の光検出器76での検出信号の変化を観測するこ
とにより判別することができた。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、高
密度かつ高速で読み出し読み出しが可能なリムーバブル
記録媒体および記録書き込み読み出し方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る記録媒体の断面図お
よび平面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る記録媒体の書き込み
時および読み出し時における光スポットと記録セルの関
係を示す平面図。
【図3】実施例1における記録媒体の製造方法を示す断
面図。
【図4】実施例1における記録装置を示す概略図。
【図5】実施例2における記録媒体の断面図。
【図6】実施例2における記録装置を示す概略図。
【符号の説明】
11…基板 12…非記録領域 13…記録セル 14…記録層 15…超解像層 21W1、21W2、21R…光スポット 31…基板 32…Pt反射層 33…SiO2層 34…記録層 35…SiO2層 36…レジスト 37…溝 38…ブロックコポリマー 39…ポリスチレン部分 40…ポリブタジエン部分 41…記録セル 42…マトリックス 43…誘電体膜 44…光超解像層 45…保護膜 51…相変化光ディスク 52…スピンドルモーター 53…半導体レーザー 54…レンズ光学系 55…光検出器 56…アクチュエータ 61…基板 62…記録セル 63…非記録材料 64…光磁気記録層 65…磁気超解像層 66…保護膜 71…光磁気ディスク 72…スピンドルモーター 73…半導体レーザー 74…レンズ光学系 75…磁場印加コイル 76…光検出器 77…アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/105 516 G11B 11/105 516F 586 586L

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射によって光学特性を変化させる光
    記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一
    定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の
    前記記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記
    録領域とを有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形
    成する前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一
    定周期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形成
    され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光
    超解像層とを有することを特徴とする記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性材料を含有する複数の記録セルがト
    ラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラッ
    ク、および複数の前記記録セルを互いに分離する非磁性
    材料からなる非記録領域とを有し、互いに隣り合う前記
    記録トラックを形成する前記記録セルが前記トラック方
    向にずれて前記一定周期で配列された磁気記録層と、前
    記磁気記録層上に形成され、所定量以上の磁場および熱
    が印加された領域の磁区を可逆的に変化させる磁気超解
    像層を有することを特徴とする記録媒体。
  3. 【請求項3】 互いに隣り合う前記記録トラックを形成
    する前記記録セルは、前記トラック方向に1/2周期ず
    れて前記一定周期で配列されていることを特徴とする請
    求項1または2記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 複数の記録トラックが集合して形成され
    た記録トラック帯と、記録トラック帯間を分離する、非
    記録材料または記録材料で形成された分離領域とを有す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記非記録領域を形成する材料は、前記
    記録セルを形成する材料よりも熱伝導率が高いことを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 光照射によって光学特性を変化させる光
    記録材料を含有する複数の記録セルがトラック方向に一
    定周期で配列された複数の記録トラック、および複数の
    前記記録セルを互いに分離する非記録材料からなる非記
    録領域とを有し、互いに隣り合う前記記録トラックを形
    成する前記記録セルが前記トラック方向にずれて前記一
    定周期で配列された光記録層と、前記光記録層上に形成
    され、光強度に応じて非線形的に光学特性が変化する光
    超解像層とを有する記録媒体に対し、記録書き込み時に
    は高強度のレーザー光を照射して1つの前記記録セルの
    前記光学特性を変化させる工程を繰り返し、記録読み出
    し時には低強度の読み出し光を照射して2以上の前記記
    録セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴とする記
    録媒体の書き込み読み出し方法。
  7. 【請求項7】 磁性材料を含有する複数の記録セルがト
    ラック方向に一定周期で配列された複数の記録トラッ
    ク、および複数の前記記録セルを互いに分離する非磁性
    材料からなる非記録領域とを有し、互いに隣り合う前記
    記録トラックを形成する前記記録セルが前記トラック方
    向にずれて前記一定周期で配列された磁気記録層と、前
    記磁気記録層上に形成され、所定量以上の磁場および熱
    が印加された領域の磁区を可逆的に変化させる磁気超解
    像層を有する記録媒体に対し、記録書き込み時には前記
    所定量以上の磁場および熱を前記磁気記録層の一部に印
    加して1つの前記記録セルの磁区を変化させる工程を繰
    り返し、記録読み出し時には読み出し光を照射して2以
    上の前記セルの記録情報を同時に読み出すことを特徴と
    する記録媒体の書き込み読み出し方法。
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