JP2005174010A - 数値制御曲面加工装置 - Google Patents

数値制御曲面加工装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005174010A
JP2005174010A JP2003413741A JP2003413741A JP2005174010A JP 2005174010 A JP2005174010 A JP 2005174010A JP 2003413741 A JP2003413741 A JP 2003413741A JP 2003413741 A JP2003413741 A JP 2003413741A JP 2005174010 A JP2005174010 A JP 2005174010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angle
coordinate system
machine
axis
curved surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003413741A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4392533B2 (ja
Inventor
Junichi Hirai
純一 平井
Tamotsu Harihara
保 針原
Hiroshi Arai
宏 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Software Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Software Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Software Engineering Co Ltd
Priority to JP2003413741A priority Critical patent/JP4392533B2/ja
Publication of JP2005174010A publication Critical patent/JP2005174010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4392533B2 publication Critical patent/JP4392533B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Abstract

【課題】 上位CAMシステムで生成されたCLデータの工具移動軌跡に基づきNURBS補間によりNCデータを作成する際に、回転軸の急激な角度変化を無くして滑らかにする手段を備えた数値制御曲面加工装置を提供する。
【解決手段】 CLデータをNC加工機の機械構成に基づき標準座標系成分に変える成分変換行列・角度加算値作成手段1171、ワーク座標系から標準座標系に変える成分変換手段1172、標準座標系で第2回転軸の角度を作る手段1173、第2角度の分布から連続した角度分布を作る補正手段1174、第2回転軸で第2角度だけ回転した座標系で第1回転軸の角度を作る手段1175、第1角度の分布から連続した角度分布を作る補正手段1176、第2角度と第1角度を用いワーク座標系での工具先端位置ベクトルを機械座標系に変える行列を求める機械座標変換行列作成手段1177、機械座標変換行列を用いて工具先端位置ベクトルを機械座標系に変える機械座標変換手段1178を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、数値制御曲面加工装置に係り、特に、加工面粗さおよび加工面精度を良くするとともに、高速加工を可能にする数値制御曲面加工装置に関する。
従来の数値制御NC曲面加工は、折れ線近似で加工されており、加工面粗さが悪く、多くの手仕上げ工数を要する。また、図10(b)に示すように、位置決め時の加速/減速により、平均送り速度が低下し、加工時間が長く、しかも、加工面精度を上げるには、細かいピッチでの膨大なNCデータが必要であった。
その後、加工面精度の改善およびNCデータ量の削減を目的として、NC工作機械による種々の曲面加工方法が提案された。しかし、これらの従来の方法でも、折れ線近似による加工面粗さの低下と位置決め時の加速/減速による平均送り速度の低下という問題は、依然として残っていた。
本出願人は、上位CAMシステムからCLデータを読み込み、工具移動軌跡のNURBS曲線NCデータを作成する方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。他の出願において、上記NURBS曲線NCデータを作成する際に送り速度の変化量を曲線化して扱う方法を提案している。別の出願において、2つの工具経路から、高精度,高効率で素材を切削加工する方法を提案している。
特開2001−92516号公報 (第5頁〜第9頁、図1〜図17)
前記NURBS補間指令のフォーマットおよびそこに与えるべき制御点ベクトル,ウエイト,ノット値を導出し、数値制御曲面加工装置を制御する方法と、NURBS補間指令に与える送り速度の最適値を導出し、NCデータに変換する方法とにおいては、工具先端の挙動の折れを考慮し、2つのNURBS曲線を補間している。
しかし、この工具先端の折れが、NCデータの直行座標軸における動作に起因するか回転座標軸における動作に起因するかの分析は無く、2つのNURBS曲線をより滑らかに変化させる手段はなかった。
従来方式で作成された角度をそのまま加工機の制御装置に送付し、加工機で加工すると、各軸が急に高速回転したり、工具が想定しない位置に移動したりする現象が生じ、工具破損,加工機破損,削り込み,削り残しを生じる。
本発明の目的は、上位CAMシステムで生成されたCLデータの工具移動軌跡に基づきNURBS補間によりNCデータを作成する際に、回転軸の急激な角度変化を無くして角度変化を滑らかにする手段を備えた数値制御曲面加工装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、上位計算機で曲面形状が定義されたワーク座標系で加工経路方向に計算された工具先端位置ベクトルデータと工具主軸方向ベクトルとからなるCLデータを同時多軸制御NC加工機の機械構成に基づきNC加工機を動作させる標準座標系成分に変換し、ワーク座標系から標準座標系に変換し、標準座標系で第2回転軸の角度を作成し、第2角度の分布から連続した角度分布に補正し、第2回転軸で第2角度だけ回転した座標系で第1回転軸の角度を作成し、第1角度の分布から連続した角度分布に補正し、第2角度と第1角度を用いワーク座標系での工具先端位置ベクトルを機械座標系に変換する行列を求め、機械座標変換行列を用いて工具先端位置ベクトルを機械座標系に変換し、機械座標系のデータをNCデータに変換する数値制御曲面加工装置を提案する。
本発明は、また、上位計算機で曲面形状が定義されたワーク座標系で加工方向に計算された工具先端位置ベクトルデータと工具主軸方向ベクトルおよびワーク座標系における送り速度とをCLデータとして読み込み、CLデータから同時多軸制御NC加工機の機械構成に基づきNC加工機を動作させるために機械座標系で直線3軸の位置ベクトルと回転角度と送り速度とに変換し、機械座標系における位置ベクトルと回転角度とがNURBS曲線により補間された複数のNCデータの接続点で回転角度が連続的に変化するようにNURBS曲線を修正しまたは追加し曲率が連続する少なくとも1本のNURBS曲線を作成し、機械座標系で計算された直線3軸の位置ベクトルと回転角度とに基づきNURBS曲線の最適な間隔のノットベクトルを計算し、ノットベクトルを用いて機械座標系の直線3軸および回転軸のNURBS曲線を各々計算し、NURBS曲線をNURBS補間用NCデータに変換し、ワーク座標系の加工速度を機械座標系の加工速度に変換し、機械座標系のデータをNCデータに変換する数値制御曲面加工装置を提案する。
本発明によれば、自由曲線を描く工具移動軌跡において最適な実加工速度および工具先端における急激な挙動の変化だけでなく、機械座標系における直行座標および回転座標上での急激な挙動変化を緩和できるので、切削工具寿命を延長させ、サーボ機構の急激な負荷の変化を回避し、数値制御曲面加工装置への負担を軽減し、加工面荒さを改善し、加工面精度が良い曲面加工が可能になる。その結果、後工程における手仕上げ作業の加工工数を大幅に削減できる。
次に、図1〜図17を参照して、本発明による数値制御曲面加工装置の実施形態を説明する。
図10は、直線補間加工方法とNURBS補間加工方法とを比較して示す図である。
数値制御NC曲面加工おいては、図10(a)に示すように、折れ線近似で加工されており、加工面粗さが悪く、多くの手仕上げ工数を要する。また、図10(b)に示すように、位置決め時の加速/減速により、平均送り速度が低下し、加工時間が長く、しかも、加工面精度を上げるには、細かいピッチでの膨大なNCデータが必要であった。
その後、加工面精度の改善およびNCデータ量の削減を目的として、NC工作機械による種々の曲面加工方法が提案された。しかし、これらの従来の方法でも、折れ線近似による加工面粗さの低下と位置決め時の加速/減速による平均送り速度の低下という問題は、依然として残っていた。
図11は、NURBS曲線と制御点との関係を示す図である。
これらの問題を解決するために、図11に示すNURBS曲線、すなわち、不等間隔有理化Bスプライン曲線による補間方法が提案された。NURBS曲線は、Bスプライン曲線の一種であり、曲線を構成する節点の間隔が不均一な有理式を用いて表現される曲線である。他の曲線が、曲線の定義に多項式を用いているのに対して、NURBS曲線は、有理式を用いていることが特徴である。
これらの有理式を制御すると、曲線を局所的に容易に変形できる。また、他の曲線では正確に表現できなかった円柱,円錐,球,双曲線,楕円,放物線を統一的に取り扱うことが可能になる。
図11において、NURBS曲線は、曲線を制御点Pi,ウエイトwi,ノットベクトルxiにより定義する。ここで、kは階数、Piは制御点、wiはウエイト、xiはノット(xi≦xi+1)、[x0,x1,…,xm](m=n+k)はノットベクトル、tはスプラインパラメータとする。
スプライン基底関数N(t)をde Boor-Coxの再帰式で表現すると、数式(1),(2)のようになる。補間するNURBS曲線P(t)は、数式(3)のようになる。
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
NURBS補間指令は、以下のようなフォーマット
G05P10000;(高精度輪郭制御モードON)

G06.2
[P_]K_X_Y_Z_α_β_[R_][F_];
K_X_Y_Z_α_β_[R_];
K_X_Y_Z_α_β_[R_];
K_X_Y_Z_α_β_[R_];

K_X_Y_Z_α_β_[R_];
K_;

K_;
G01…

G05P0;(高精度輪郭制御モードOFF)
で出力される。それぞれのコードは、
G06.2:NURBS補間モードON
P:NURBS曲線の階数
K_X_Y_Z_α_β_:制御点
(α,β:回転軸指令)
R:ウエイト
K:ノット
F:速度
という意味を持つ。
NURBS補間加工においては、図10(c)に示すように、曲線を滑らかに加工できるため、手仕上げ工数が少ない。また、図10(d)に示すように、位置決め時の加速/減速が滑らかになって、平均送り速度が上がるので、加工時間を短くでき、高速加工が可能である。さらに、NURBS補間の制御点を効率良く設定できるから、NCデータが少なくなる利点があるとされている。
本出願人は、上位CAMシステムからCLデータを読み込み、工具移動軌跡のNURBS曲線NCデータを作成する方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。他の出願において、上記NURBS曲線NCデータを作成する際に送り速度の変化量を曲線化して扱う方法を提案している。別の出願において、2つの工具経路から、高精度,高効率で素材を切削加工する方法を提案している。
従来の同時多軸制御NC加工機に対応したNCポストプロセッサ装置は、CAMシステムにより定義されたワーク座標系において加工経路方向に計算された工具先端位置ベクトルと工具主軸方向ベクトルからなるCLデータと、同時多軸制御NC加工機の加工機構成とを読み取り、NC加工機を動作させるために機械座標系での直線3軸座標と回転角度とに変換する。
この変換は、一般に、
ステップ1:工具長,工具先端位置ベクトル,工具主軸方向ベクトルからなるCLデータと、加工機の第1回転軸,第2回転軸,工具軸,マスタ軸からなる加工機構成とを読み取る
ステップ2:加工機構成に応じて、工具主軸方向ベクトルを回転角度に変換する
ステップ3:工具長,工具主軸方向ベクトルに応じて、工具先端位置ベクトルを加工機の直線3軸方向に変換する
という3つのステップで実行される。
ステップ2の回転角度変換に関しては、同時多軸制御NC加工機の一種である5軸制御NC加工機の代表的な機械構成5パターン
(1)基本3軸=X,Y,Z軸
回転軸2軸=A,C軸
工具軸=Z軸
(2)基本3軸=X,Y,Z軸
回転軸2軸=B,C軸
工具軸=Z軸
(3)基本3軸=X,Y,Z軸
回転軸2軸=A,B軸
工具軸=X軸
(4)基本3軸=X,Y,Z軸
回転軸2軸=A,B軸
(B軸をマスタ軸とする)
工具軸=Z軸
(5)基本3軸=X,Y,Z軸
回転軸2軸=A,B軸
(A軸をマスタ軸とする)
工具軸=Z軸
と、方向ベクトルから角度への角度変換方式とが開示されている(例えば、特開平7−334223号(第3頁〜第5頁、図3〜図11)参照)。パターン(1)から(5)において、工具主軸方向ベクトルを(I,J,K)で表すと、次のようになる。
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
また、ステップ1で入力する工具主軸方向ベクトルは、数式9のように、各成分の2乗和が1または一定となるよう設定されている。ここで、一定値が工具長の2乗になるよう設定されていれば、ステップ1で工具長を入力する必要は無い。換言すれば、数式9は、半径が1または一定の球面上の点を表している。
Figure 2005174010
前記NURBS補間指令のフォーマットおよびそこに与えるべき制御点ベクトル,ウエイト,ノット値を導出し、数値制御曲面加工装置を制御する方法と、NURBS補間指令に与える送り速度の最適値を導出し、NCデータに変換する方法とにおいては、工具先端の挙動の折れを考慮し、2つのNURBS曲線を補間している。
しかし、この工具先端の折れが、NCデータの直行座標軸における動作に起因するか回転座標軸における動作に起因するかの分析は無く、2つのNURBS曲線をより滑らかに変化させる手段はなかった。
図12は、2つのNURBS曲線の連結部の関係を示す図である。
一般に、曲線間の連続性は、図12に示すように、NURBS曲線の連結部分での制御点情報より計算され評価される。連続性を評価しようとする2つのNURBS曲線は、曲線(CV1)41,曲線(CV2)42である。
このNURBS曲線CV1の制御点情報は、CP1(1)〜CP1(n)43からなり、CV2の制御点情報は、CP2(1)〜CP2(m)44からなる。NURBS曲線CV1とCV2との連続性については、NURBS曲線CV1の最終制御点CP1(n)とNURBS曲線の最初の制御点CP2(1)とが同一座標であれば、曲線間に途切れが無いと判断される。
この条件を満たす場合、CP1(n−1)とCP2(2)とにより作成される直線上にCP1(n)とCP2(1)とが乗っていれば、接線の連続性を満たすと判断できる。
CP1(n−2)とCP1(n−1)とによって定義される直線上の点(EXP1)45と、CP2(2)とCP2(3)とによって定義される直線上の点(EXP2)46とが、数式10の関係を満たし点(EXP1)45と点(EXP2)46とが同一点であれば、曲率の連続性を保持している。
Figure 2005174010
図13は、数式10等を機械座標系におけるXYZの直行座標上の動作にだけ適応し、送り速度の連続性だけを考慮して導出された機械座標系回転軸の挙動を示す図である。
軌跡51は、上記直行座標系と送り速度の連続性だけを考慮して導出したNURBS指令による実加工軌跡である。切れ目52は、NURBS曲線のセグメントの切れ目である。挙動53は、実加工軌跡51上の工具の挙動である。分布54は、実工具軌跡51に対応する送り速度の分布である。分布55は、実工具軌跡51に対応するA軸動作の分布である。分布56は、実工具軌跡51に対応するB軸動作の分布である。
この例では、切れ目52で、工具が被切削材に対して急激な回転軸の反転動作を伴って制御されることになる。
図14は、回転角度が急激に変化する位置での削り込みを示す図である。
NURBS補間指令によるNCデータにおいて、回転軸が急激に反転する場合は、サーボ機構の急激な負荷の変化により、指定角度での停止精度が悪くなる。図14に示すように、機械座標系61においては、直線的な工具軌跡であっても、回転軸の動きに図13の分布55や56のように急激な回転軸の反転動作がある場合、工具先端は軌跡62のように動くことになってしまう。
この結果、回転軸の反転位置で目的とする工具姿勢63における工具先端点64は、実際には、サーボ機構の急激な負荷の変化により、工具姿勢65とその工具先端点66となり、被切削材への削り込み,加工表面粗さの悪化,切削工具寿命の短縮,数値制御曲面加工装置への過剰な負担への原因となる。
また、数式4から数式8のいずれかを用いる角度変換方式を計算機に実装する場合、計算機用言語C++等が用意している組込み関数の制限と、数式4から数式8の分子または分母の成分2乗和の平方根が正になることとにより、不連続の角度が作成されることがある。
例えば、計算機用言語としてC++などを使用し、逆正接を求めるためにatan2関数を用いる場合は、次のような制限
(A)0/0の逆正接は0
(B)答えの範囲は−πラジアンからπラジアン
(C)分子と分母の正負符号により象限を決定
がある。
図15は、計算機実装上の0/0による不具合を示す図である。
(A)の制限により、例えば図15aに示す球のZ座標最大の位置1501を通過し、球の法線ベクトルを工具主軸方向ベクトルとする工具経路が入力されると、図15bに示す位置1502で角度を求めるためのベクトル成分が両方とも0となり、角度が0と算出され、図15cに示す尖った点1503が作成されてしまい、不良角度分布1504となる。本来は、良好角度分布1505が望ましい結果である。
図16は、計算機実装上の解の変域制限−πラジアンからπラジアンによる不具合を示す図である。
(B)の制限により、例えば図16aに示す球の法線ベクトルを工具主軸方向ベクトルとして螺旋状に球を切削する工具経路1601が入力されると、図16bに示すように、工具主軸方向ベクトル1602が連続に変化しているのに拘わらず、図16cに示す−πからπの間で鋸歯状に変化する不良角度分布1604が作成されてしまい、不良角度分布1604となる。本来は、良好角度分布1605が望ましい結果である。
図17は、ベクトル成分反転による不具合を示す図である。
(C)の制限により、例えば図17aに示す球の法線ベクトルを工具主軸方向ベクトルとして球のZ座標最大の位置を通過するように球を切削する工具経路1701が入力されると、図17bに示すように、球のZ最大位置を挟む工具主軸方向ベクトル1702と1703とが反転し、図17cに示すように途中でπだけ変化する不良角度分布1704が作成されてしまう。
さらに、数式4から数式8の分母または分子のように、2成分の2乗和の平方根を作成すると、正の数にしかならないので、(C)の象限判別後に不良角度分布1705のように角度が減少してしまい、結果として、不良角度分布1704および1705となる。本来は、良好角度分布1706が望ましい結果である。
従来方式で作成された角度をそのまま加工機の制御装置に送付し、加工機で加工すると、各軸が急に高速回転したり、工具が想定しない位置に移動したりする現象が生じ、工具破損,加工機破損,削り込み,削り残しを生じる。
そこで、本発明は、上位CAMシステムで生成されたCLデータの工具移動軌跡に基づきNURBS補間によりNCデータを作成する際に、回転軸の急激な角度変化を無くして角度変化を滑らかにする手段を提案する。
実施形態1
図1は、本発明による数値制御曲面加工装置の実施形態1の系統構成を示すブロック図である。より具体的には、本発明のNCポストプロセッサ装置1130の構成を示すブロック図である。
上位計算機で稼動するCAMシステム1110は、CADシステム等で定義した仕上り形状のCADデータを用い、多軸制御曲面加工機1150のためのCLデータを作成し、CLデータファイル1120に格納する。CAMシステム1110は、また、加工機1150の加工機構成をCLデータファイル1120に格納する。
CLデータは、工具先端位置ベクトル,工具主軸方向ベクトルからなりCAMシステムが定義したワーク座標系で作成される。加工機構成は、加工機1150の第1回転軸,第2回転軸,工具軸,マスタ軸を示す文字記号で表現される。
NCポストプロセッサ装置1130は、上位CAMシステム1110が作成したCLデータファイル1120からCLデータ,加工機構成を読み取る読み取り手段1160と、機械座標変換手段1170と、NCデータ変換手段1180と、NCデータ伝送手段1190とから構成される。
さらに、機械座標変換手段1170は、成分変換行列・角度加算値作成手段1171と、成分変換手段1172と、第2角度作成手段1173と、第2角度補正手段1174と、第1角度作成手段1175と、第1角度補正手段1176と、機械座標変換行列作成手段1177と、機械座標変換手段1178とからなる。各手段1171〜1190は、NCポストプロセッサ装置1130を稼動させる計算機の処理装置が、ソフトウエアで実現してもよい。
NC制御機構1140は、数値制御曲面加工機1150を数値制御する。加工機1150の工具位置を決定する座標系は、互いに直交するX,Y,Zの基本3軸を持ち、工具主軸方向を制御する軸は、回転軸A,B,Cの内の2軸である。
次に、NCポストプロセッサ装置1130の動作を説明する。
CLデータ・加工機構成読み取り手段1160は、CLデータファイル1120から工具先端位置ベクトル(X,Y,Z)と工具主軸方向ベクトル(I,J,K)からなるCLデータと、第1回転軸,第2回転軸,工具軸,マスタ軸からなる加工機構成とを読み取る。
成分変換行列・角度加算値作成手段1171は、加工機構成に基づいて工具主軸方向ベクトル(I,J,K)を標準座標系(α1,α2,α3)に変換する成分変換行列Ma,標準座標系での工具軸を指定した工具軸へ変換する軸変換行列,マスタ軸により角度算出時の基準位置を変化させる角度加算値Δを作成する。
図2は、加工機構成と成分変換行列Ma,軸変換行列Mc,角度加算値Δとの対応関係を示す図表である。例えば、第1回転軸がA軸,第2回転軸がC軸,工具軸がZ軸,マスタ軸が指定無しの場合、成分変換行列Maを(α1,α2,α3)が(K,I,−J)となるように設定し、軸変換行列をZ軸が工具軸となるように設定し、角度加算値Δを0で設定する。
成分変換手段1172は、数式11のように、成分変換行列Maで工具主軸方向ベクトル(I,J,K)を変換し、標準座標系の工具主軸方向ベクトル(α1,α2,α3)に変換する。
Figure 2005174010
第2角度作成手段1173は、数式12のように、標準座標系の工具主軸方向ベクトル(α2,α3)から逆正接を求める。計算機に実装する場合は、計算機用言語としてC++などの言語を使用し、逆正接を求めるためにatan2関数を用いる。
Figure 2005174010
図3は、第2角度作成手段1173で求めた角度から計算機実装上の制限事項を考慮して補正する補正手順を示すフローチャートである。
第2角度補正手段1174は、第2角度作成手段1173で求めた角度から、計算機実装上の制限事項を考慮して補正する。
0/0識別ステップ1310では、α2とα3がともに0となるかどうかを判別し、角度θ1に0/0を表す識別子を設定する。この識別子は、角度θ1の定義域である−π〜πの範囲以外の値、例えば99.0等の値を設定する。
差分値作成ステップ1320では、隣接する角度θ1の差分値を求める。開始点が0/0を表す識別子の場合、次の角度から次の差分値を引き、開始点の角度を決定する。隣接角度の1つめが0/0識別子の場合、その前の差分値を設定する。隣接角度の2つめが0/0識別子の場合、その次の差分値を設定する。角度をこのように定めるので、組込み関数の制限により角度変化が大きくなることがない。
差分値補正ステップ1330では、作成した差分値の大きさがπ以上になるかを判別し、π以上の場合に当該差分値,当該差分値+π,当該差分値−π,当該差分値+2π,当該差分値−2πの5つの差分値を作成し、5つの中から大きさ最小の値を差分値とする。
差分値加算ステップ1340では、最後に、開始点の角度以外で、前の角度に差分値を加算して角度を求める。このように、角度の変化が最小となるように角度を設定するので、角度変化が大きくなることがない。
第1角度作成手段1175は、数式13に従い、第2角度補正手段1174で補正した角度から求めた成分(α4)と、標準座標系の工具主軸方向ベクトルの(α1)から、数式14に従い、逆正接を求める。計算機に実装する場合は、計算機用言語としてC++などの言語を使用し、逆正接を求めるためにatan2関数を用いる。
Figure 2005174010
Figure 2005174010
第1角度補正手段1176は、計算機実装上の制限事項を考慮して、第1角度作成手段1175で求めた角度を補正する。
図4は、第1角度作成手段で求めた角度から計算機実装上の制限事項を考慮して補正する補正手順を示すフローチャートである。
差分値作成ステップ1410では、隣接する角度θ2の差分値を求める。
差分値補正ステップ1420では、差分値の大きさがπ以上になるかを判別し、π以上の場合にその差分値,その差分値+2π,その差分値−2πの3つの差分値を作成し、3つの中から大きさ最小の値を差分値とする。
差分値加算ステップ1430では、開始点の第2角度に角度加算値Δを加算し、前の角度に差分値を加算して角度を求める。このようにして、角度の変化が最小となるように角度を設定するので、角度変化が大きくなることがない。
機械座標変換行列作成手段1177は、第1角度および第2角度から数式15に示す機械座標変換行列Mb,M1,M2を作成する。
数式15において、Mx,My,Mzは、加工機1150のX,Y,Z座標値であり、機械座標変換後の座標値を表す。X,Y,Zは、ワーク座標系での工具先端位置ベクトルである。
行列Mbは、数式16のように、成分変換行列Maを回転成分とし、加工機の第1軸回転中心線と第2軸回転中心線が直交した交点である機械座標系原点から見たワーク座標系原点の位置ベクトル(Xs,Ys,Zs)を移動成分とする行列Msからなる。
行列M1は、数式17に示すように、第1回転軸で回転する際の回転行列,行列M2は、数式18に示すように、第2回転軸で回転する際の回転行列,行列Mcは標準座標系の工具軸を図12の加工機構成で指定した工具軸に合わせる際の軸変換行列である。
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
Figure 2005174010
機械座標変換手段1178は、機械座標変換行列Mb,M1,M2を用い、数式15に従って、ワーク座標系での工具先端位置ベクトルを機械座標系の座標値に変換する。
NCデータ変換手段1180は、機械座標系での座標値および角度をNCデータ形式に変換する。
NCデータ伝送手段1190は、変換されたNCデータをNC制御装置1140に送付する。
NC制御機構1140は、送付されたNCデータを解釈し、各軸の移動指令値を加工機1150に送付する。
このように、第2角度補正手段1174が、第2角度作成手段1173で作成された制限のある角度を補正し、第1角度補正手段1176が、第1角度作成手段1175で作成された制限のある角度を補正するので、上記図15,図16,図17に示す良好な角度分布1505,1605,1706を作成できる。
その結果、加工機1150での加工時に、各軸が急に高速回転したり、工具が想定しない場所に移動したりする現象を防止できるので、工具破損,加工機破損,削り込み,削り残しがより少ない加工が可能になる。
実施形態2
図5は、本発明による数値制御曲面加工装置の実施形態2の系統構成を示すブロック図である。
本実施形態2は、特許文献1に開示された数値制御曲面加工装置の機械座標変換手段を図1のポストプロセッサ装置1130内の座標変換手段1170により置換した実施形態である。
座標変換手段1170は、計算機実装上の制限により角度が急激に変化することを回避できるので、本実施形態2においても、各軸が急に高速回転する現象や、工具が想定しない場所に移動する現象を防止し、工具破損,加工機破損,削り込み,削り残しがより少ない加工が可能になる。
本実施形態2の機械座標変換手段1170の各手段1171〜1190は、NCポストプロセッサ装置20を稼動させる計算機の処理装置が、ソフトウエアの処理ステップとして実現する。
上位計算機10は、曲面形状が定義された座標系(ワーク座標系)において加工経路方向に計算された工具先端位置ベクトルと主軸方向ベクトルとをCLデータとして外部ファイル11に格納する。上位計算機10で作成された曲面データは、ワーク座標系で表示される工具移動径路に沿って一定の許容値内で多数の直線として分割される。CLデータ11は、生成された個々の分割点における工具先端位置と工具主軸方向ベクトルおよびワーク座標系送り速度を工具移動径路順に記述して作成される。
ステップ21で、作成されたCLデータ11は、数値制御曲面加工装置30の機械構成に基づき、NC加工装置を動作させるNCデータに変換するために、NCポストプロセッサ装置20に取り込まれる。
ステップ22〜1170において、数値制御曲面加工装置30の機械構成に基づいた直線3軸および回転角度の位置ベクトルを求める。
ステップ22で、NCポストプロセッサ装置20は、NCデータ作成時に想定した工具長,工具径と実物の工具長,工具径との間に存在する誤差を補正するために、工具補正Noを指示し、NC装置33に対して補正データの出力を要求する。NC装置33は、指示された補正Noに対応する補正データを補正データ記憶エリア34から読み出し、NCポストプロセッサ装置20に出力する。NCポストプロセッサ装置20は、NC装置33から出力された補正データを読み込む。
ステップ23で、NCポストプロセッサ装置20は、補正したい方向に応じて、CLデータを補正する。
ステップ24で、加工精度を改善する一方、データ量を削減するために、CLデータの間引きまたは追加を実行する。
ステップ25で、ステップ24で計算されたNURBS曲線を分割する。工具先端位置ベクトルのNURBS曲線と折れ線工具経路とから、パス分割位置を求める。通過点の距離間隔が急に短くなったり、折れ線の角度が急変すると、NURBS曲線に乱れが生じる。そこで、間隔が短くなる箇所および折れ線の角度が大きく変化する箇所を見つけ出し、その点を曲線のパス分割点として、パス分割点で曲線を分割し、曲線の精度を改善する。
ステップ1170で、実施形態1で説明したように、CLデータを機械座標系に座標変換する。
ステップ27で、ノットベクトルを計算する。
ステップ28で、ワーク座標系のCLデータから機械座標系に変換された直線3軸と回転2軸の点列データとステップ27で計算したノットベクトルとから、数式(1),(2),(3)のNURBS曲線を作成する。
ステップ29で、ブレンディング係数を計算する。ステップ24で間引いた点92を含めてより精度を上げて、ワーク座標系の工具先端位置ベクトルの弦長を計算し、ワーク座標系のノットベクトルとする。
ステップ30で、機械座標系での加工速度を計算する。
ステップ31で、ステップ28,29,30で計算した機械座標系の直線3軸のNURBS曲線の制御点を、NURBS補間指令のフォーマットに従い、NCデータに変換する。
ステップ32で、最後に変換されたNCデータをNCポストプロセッサ装置20からのNCデータとして伝送し、NC制御装置33のNCデータ記憶エリア35に読み込み格納する。
NC制御装置33のNURBS補間機能を内蔵するNC制御機構36は、NCデータ記憶エリア35からNCデータを読み出し、解析しながら5軸または4軸制御NC加工機50を制御し、NC加工を実行する。
図6は、ノットベクトルの設定方法を示す図である。
特許文献1に記載のように、図6に示す工具先端軸の挙動および機械座標系の挙動をブレンディングしてノットベクトルを求める手法により、機械座標系におけるNURBS曲線のノットベクトルが導出される。
ところが、特許文献1においては、工具先端点の急激な折れ変化に対応してセグメント分割することは考慮されていたが、機械座標側での折れ変化に関してのセグメント分割およびフィレットの挿入方法は考慮されていなかった。その結果、工具先端の挙動だけでは、発見できない機械座標軸での折れ動作による加工面のうねりや歪みが生ずるおそれがあった。
これに対して、本実施形態2では、図7および図8に示すように、機械座標軸上での挙動について考慮できるようして、加工精度を改善している。
図7は、機械座標系の直行座標軸の挙動を示す図である。
この挙動における折れは、工具先端の挙動のときと同様に、XYZ空間上の曲線動作として理解できる。しかし、回転座標軸の動きは、通常は、このような曲線動作として理解することが非常に難しい。
図8は、機械座標系における回転座標系を直行座標系に置き換える方法を示す図である。
本実施形態2では、図8のようにマッピングし、回転座標軸の挙動を捕らえる。通常、回転軸の動作を回転動作だけに着目して表現した場合、図8(A)に示す地球儀のような表現法となる。このとき、例えば回転座標系であるA軸,B軸をそれぞれ経度,緯度として当てはめる。
この表現方式では、回転軸方向の軌跡であるP0,P1,P2の動きにおいて、折れがあるか無いかの判定は、非常に難しい。
そこで、図8(B)に示すような2次元平面上に回転軸方向の軌跡をマッピングして挙動を分析する。例えばA軸の回転角度を横方向の軸上に当てはめ、B軸の回転角度を縦方向の軸上に当てはめる。
そうすると、通常の2次元平面で表現した曲線と同様に、回転軸方向の軌跡であるP0,P1,P2の動きを捕捉し、直行座標系の挙動および工具先端の挙動から独立してP1の位置において折れが発生していることを把握できる。
ステップ28では、直行3軸と回転角度軸それぞれの機械座標系でのNURBS曲線を計算する。図8(B)の手法を用いると、従来の工具先端の挙動および機械座標系直行軸の挙動に基づいたセグメント分割位置の判別だけでなく、回転座標系における挙動に基づいてセグメント分割位置を挿入できるようになる。
図8(B)の2次元マッピングされた回転角度は、−180.0から180.0というような範囲には限定されず、範囲をこえて表現できる。例えば170°の位置の次の位置が10°であった場合、範囲が−180.0から180.0に限定されていると、170°→0°→10°のように、190°分戻らなければならない。これに対して、次の位置10°を190°と表現すると、地球儀の表現方法と同様に、170°→190°の20°だけ進めばよく、移動方向を最短距離で表現できる。
図9は、直行座標系に置き換えた回転座標角度のフィレット挿入の方法を示す図である。
この2次元マッピングを用いれば、図9に示すように、通常の2次元曲線におけるフィレット挿入のように作成することも可能である。
このときの接続条件についての連続性保障を数式10および図12において示した手法を適応することも可能となる。
この後、ステップ29から32まで、機械座標におけるNURBS曲線によるNCデータ命令を作成し、NC装置21に伝達する。
NC制御装置21のNURBS補間機能を内蔵するNC制御機構223は、NCデータ記憶エリア222からNCデータを読み出し、解析しながら5軸または4軸制御NC加工機30を制御し、NC加工する。
本発明は、NCデータ出力フォーマットが一般的自由曲線によって提供されるとき、工具位置ベクトルおよび加工速度の補間方法として、同様な手順によって機械座標系の直線3軸自由曲線の制御点であるX,Y,Zの値,回転2軸の自由曲線の制御点であるα,βの値,ノットベクトルK,ウエイトR,機械座標系送り速度の自由曲線の制御点であるFの値を導出し、NCデータに変換しNC加工する場合にも適用できる。
工作機械の挙動制御方法として、機械中心位置でのコントロールだけでなく、工具先端位置でコントロールする場合にも適応できる。
工具移動軌跡の補間方法として、NURBS曲線のみならず、自由曲線を用いた場合に、回転軸角度の補間方法として、同等な自由曲線およびそのパラメータを利用する機能も装備できる。
機械座標系に変換された回転軸角度を制御点として自由曲線補間を施す際に、制御点となりうる工具軸回転角度の変更や、工具軸回転角度制御点の追加・間引き操作を柔軟に実行できる。
本発明による数値制御曲面加工装置の実施形態1の系統構成を示すブロック図である。 加工機構成と成分変換行列Ma,軸変換行列Mc,角度加算値Δとの対応関係を示す図表である。 第2角度作成手段で求めた角度から計算機実装上の制限事項を考慮して補正する補正手順を示すフローチャートである。 第1角度作成手段で求めた角度から計算機実装上の制限事項を考慮して補正する補正手順を示すフローチャートである。 本発明による数値制御曲面加工装置の実施形態2の系統構成を示すブロック図である。 ノットベクトルの設定方法を示す図である。 機械座標系直行軸の挙動を示す図である。 機械座標系における回転座標系を直行座標系に置き換える方法を示す図である。 直行座標系に置き換えた回転座標角度のフィレット挿入の方法を示す図である。 従来の直線補間加工方法と従来のNURBS補間加工方法とを比較して示す図である。 NURBS曲線と制御点との関係を示す図である。 2つのNURBS曲線の連結部の関係を示す図である。 送り速度の連続性だけを考慮して導出された機械座標系回転軸の挙動を示す図である。 回転角度が急激に変化する位置での削り込みを示す図である。 計算機実装上の0/0による不具合を示す図である。 計算機実装上の解の変域制限−πラジアンからπラジアンによる不具合を示す図である。 ベクトル成分反転による不具合を示す図である。
符号の説明
10 上位CAMシステム
11 CLデータファイル
20 NCポストプロセッサ装置
21 CLデータ読み込み
22 補正データ取り込み
23 CLデータ補正
24 CLデータ間引き,追加
25 曲線分割
26 機械座標系変換
27 ノットベクトル変換
28 直線3軸,回転角度,NURBS曲線計算
29 軌跡ブレンディング係数設定
30 機械座標系送り速度計算
31 NCデータ変換
32 NCデータ伝送
33 数値制御装置
34 補正データ記憶エリア
35 NCデータ記憶エリア
36 NC制御機構(NURBS補間機能内蔵)
1110 上位CAMシステム
1120 CLデータファイル
1130 NCポストプロセッサ装置
1140 NC制御装置
1150 5軸または4軸制御NC加工機
1160 CLデータ,加工機構成読み取り手段
1170 機械座標変換手段
1180 NCデータ変換
1190 NCデータ伝送

Claims (8)

  1. 直線移動3軸と少なくとも1つの回転移動軸とを有し数値制御NURBS補間機能を持つ数値制御装置(NC装置)により数値制御される同時多軸制御NC加工機を含む数値制御曲面加工装置において、
    上位計算機で曲面形状が定義されたワーク座標系で加工経路方向に計算された工具先端位置ベクトルデータと工具主軸方向ベクトルとからなるCLデータを前記同時多軸制御NC加工機の機械構成に基づき前記NC加工機を動作させる標準座標系成分に変換する成分変換行列・角度加算値作成手段と、
    ワーク座標系から標準座標系に変換する成分変換手段と、
    前記標準座標系で第2回転軸の角度を作成する第2角度作成手段と、
    第2角度の分布から連続した角度分布を作成する第2角度補正手段と、
    第2回転軸で第2角度だけ回転した座標系で第1回転軸の角度を作成する第1角度作成手段と、
    第1角度の分布から連続した角度分布を作成する第1角度補正手段と、
    前記第2角度と前記第1角度を用いワーク座標系での工具先端位置ベクトルを機械座標系に変換する行列を求める機械座標変換行列作成手段と、
    前記機械座標変換行列を用いて工具先端位置ベクトルを機械座標系に変換する機械座標変換手段と、
    前記機械座標系のデータをNCデータに変換する手段とを備えた
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  2. 請求項1に記載の数値制御曲面加工装置において、
    前記成分変換行列・角度加算値作成手段が、前記機械構成として、第1回転軸,第2回転軸,工具軸,マスタ軸に関するデータを読み取り、標準座標系への成分変換行列,軸変換行列,角度加算値を作成し、前記成分変換手段が、前記成分変換行列,前記軸変換行列,前記角度加算値を用いて工具主軸方向ベクトルを標準座標系成分に変換する
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  3. 請求項1に記載の数値制御曲面加工装置において、
    前記第2角度補正手段が、角度を求めるためのベクトル成分が両方とも0となる状態を検出して識別子を設定し、隣接する角度の差分値を求め、前記識別子により角度が求まらない場合に隣接する差分値を利用して別の差分値を作成し、前記差分値の大きさがπ以上のときに、前記差分値,前記差分値+π,前記差分値−π,前記差分値+2π,前記差分値−2πの内から大きさ最小の値を検出して新しい差分値とし、開始点の角度に差分値を加算して第2角度を求める
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  4. 請求項1に記載の数値制御曲面加工装置において、
    前記第1角度補正手段が、前記差分値の大きさがπ以上のときに、前記差分値,前記差分値+2π,前記差分値−2πの内から大きさ最小の値を検出して新しい差分値とし、開始点の角度に差分値を加算して第1角度を求める
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の数値制御曲面加工装置において、
    前記第1角度作成手段が、前記第2角度を用いて前記第1角度の基準方向ベクトルを作成し、前記基準方向ベクトルを起点とする第1角度を求める
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  6. 直線移動3軸と少なくとも1つの回転移動軸とを有し数値制御NURBS補間機能を持つ数値制御装置(NC装置)により数値制御される同時多軸制御NC加工機を含む数値制御曲面加工装置において、
    上位計算機で曲面形状が定義されたワーク座標系で加工方向に計算された工具先端位置ベクトルデータと工具主軸方向ベクトルおよびワーク座標系における送り速度とをCLデータとして読み込み、前記CLデータから前記同時多軸制御NC加工機の機械構成に基づき前記NC加工機を動作させるために機械座標系で直線3軸の位置ベクトルと回転角度と送り速度とに変換する手段と、
    機械座標系における位置ベクトルと回転角度とがNURBS曲線により補間された複数のNCデータの接続点で回転角度が連続的に変化するようにNURBS曲線を修正しまたは追加し曲率が連続する少なくとも1本のNURBS曲線を作成する手段と、
    機械座標系で計算された直線3軸の位置ベクトルと回転角度とに基づきNURBS曲線の最適な間隔のノットベクトルを計算する手段と、
    前記ノットベクトルを用いて機械座標系の直線3軸および回転軸のNURBS曲線を各々計算する手段と、
    前記NURBS曲線をNURBS補間用NCデータに変換する手段と、
    前記ワーク座標系の加工速度を前記機械座標系の加工速度に変換する手段と、
    前記機械座標系のデータをNCデータに変換する手段とを備えた
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  7. 請求項6に記載の数値制御曲面加工装置において、
    回転軸の回転量を無限平面上に展開し当該無限平面上で前記回転量が連続的に変化するようにNURBS曲線を作成する手段を備えた
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。
  8. 請求項7に記載の数値制御曲面加工装置において、
    前記無限平面上に展開されたCLデータの前記回転量の情報に基づきNURBS曲線のセグメント分割位置を決定する手段を備えた
    ことを特徴とする数値制御曲面加工装置。

JP2003413741A 2003-12-11 2003-12-11 数値制御曲面加工装置 Expired - Lifetime JP4392533B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003413741A JP4392533B2 (ja) 2003-12-11 2003-12-11 数値制御曲面加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003413741A JP4392533B2 (ja) 2003-12-11 2003-12-11 数値制御曲面加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005174010A true JP2005174010A (ja) 2005-06-30
JP4392533B2 JP4392533B2 (ja) 2010-01-06

Family

ID=34733784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003413741A Expired - Lifetime JP4392533B2 (ja) 2003-12-11 2003-12-11 数値制御曲面加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4392533B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009054186A (ja) * 2008-10-27 2009-03-12 Fanuc Ltd 5軸加工機の数値制御方法
EP2071422A2 (en) 2007-12-13 2009-06-17 Fanuc Ltd Numerical controller for controlling five-axis machining apparatus
JP2010061297A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Jtekt Corp 工作機械のncデータ作成装置
CN102141795A (zh) * 2011-03-23 2011-08-03 中国地质大学(武汉) 一种分层重构的nurbs曲线插补器及其配置方法
JP2012152883A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Mori Seiki Co Ltd 工作機械、加工方法、プログラム及びncデータ生成装置
CN103809507A (zh) * 2014-03-06 2014-05-21 苏州新代数控设备有限公司 具有坐标同步功能的数值控制系统及其数值控制方法
JP2015032229A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 オークマ株式会社 Ncプログラムにおける回転送り軸指令の変化度合いの算出及び表示方法並びに装置
CN113868796A (zh) * 2021-09-28 2021-12-31 哈尔滨电机厂有限责任公司 一种冲击式水轮机水斗根部过渡自适应方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104669057B (zh) * 2015-01-31 2017-02-22 重庆大学 一种机床切削加工系统附加载荷损耗系数获取方法
CN111958323B (zh) * 2020-07-31 2021-05-28 沈阳马卡智工科技有限公司 一种基于工件装夹的刀具路线规划及自动避让控制系统

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2071422A2 (en) 2007-12-13 2009-06-17 Fanuc Ltd Numerical controller for controlling five-axis machining apparatus
US8260453B2 (en) 2007-12-13 2012-09-04 Fanuc Ltd Numerical controller for controlling five-axis machining apparatus
JP2010061297A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Jtekt Corp 工作機械のncデータ作成装置
JP2009054186A (ja) * 2008-10-27 2009-03-12 Fanuc Ltd 5軸加工機の数値制御方法
JP4607993B2 (ja) * 2008-10-27 2011-01-05 ファナック株式会社 5軸加工機の数値制御方法
JP2012152883A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Mori Seiki Co Ltd 工作機械、加工方法、プログラム及びncデータ生成装置
CN102141795A (zh) * 2011-03-23 2011-08-03 中国地质大学(武汉) 一种分层重构的nurbs曲线插补器及其配置方法
JP2015032229A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 オークマ株式会社 Ncプログラムにおける回転送り軸指令の変化度合いの算出及び表示方法並びに装置
CN103809507A (zh) * 2014-03-06 2014-05-21 苏州新代数控设备有限公司 具有坐标同步功能的数值控制系统及其数值控制方法
CN113868796A (zh) * 2021-09-28 2021-12-31 哈尔滨电机厂有限责任公司 一种冲击式水轮机水斗根部过渡自适应方法
CN113868796B (zh) * 2021-09-28 2024-04-09 哈尔滨电机厂有限责任公司 一种冲击式水轮机水斗根部过渡自适应方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4392533B2 (ja) 2010-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Affouard et al. Avoiding 5-axis singularities using tool path deformation
US6934601B2 (en) Numerically controlled curved surface machining unit
JP3610485B2 (ja) 数値制御曲面加工装置
US5396160A (en) Method of real-time machine path planning from a math model
EP1869531B1 (en) Method of tolerance-based trajectory planning
US6675061B2 (en) Numerically controlled curved surface machining unit
EP0402788B1 (en) Method of controlling robot movements
EP1235126B1 (en) Numerically controlled curved surface machining unit
JP4233147B2 (ja) 工作機械用に適応可能なフィードレートを決定する方法
Qiao et al. Bézier polygons for the linearization of dual NURBS curve in five-axis sculptured surface machining
WO2010140390A1 (ja) 数値制御装置および生産システム
JP4392533B2 (ja) 数値制御曲面加工装置
JP6684962B2 (ja) 工具経路生成方法および装置
WO2012056554A1 (ja) 工具経路の生成方法および生成装置
CN102243486A (zh) 多轴加工机用数值控制装置
JP3879056B2 (ja) 数値制御曲面加工装置
JP4431880B2 (ja) 多軸数値制御装置用のncポストプロセッサ装置
CN117555293A (zh) 一种运动控制器的控制方法、系统、电子设备及存储介质
US5412300A (en) Numerical control device and method for control of movement of a tool
JP3173808B2 (ja) 工具姿勢制御データ生成装置
JP4531297B2 (ja) 6軸制御ncプログラム生成方法及び生成装置、並びに6軸制御ncプログラム生成プログラム及びこのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN113946136B (zh) 数控系统的控制方法、数控系统及具有存储功能的装置
Karunakaran et al. Swept volume of a generic cutter
JP2002215211A (ja) 数値制御装置
JP2686293B2 (ja) 3次元レーザ加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090413

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090915

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4392533

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131023

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term