JP2005172784A - バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法 - Google Patents

バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005172784A
JP2005172784A JP2004007481A JP2004007481A JP2005172784A JP 2005172784 A JP2005172784 A JP 2005172784A JP 2004007481 A JP2004007481 A JP 2004007481A JP 2004007481 A JP2004007481 A JP 2004007481A JP 2005172784 A JP2005172784 A JP 2005172784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
discharge
battery
open circuit
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Revoked
Application number
JP2004007481A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Arai
洋一 荒井
Kenichi Amano
兼一 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Yuasa Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp, Yuasa Corp, Yuasa Battery Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2004007481A priority Critical patent/JP2005172784A/ja
Publication of JP2005172784A publication Critical patent/JP2005172784A/ja
Revoked legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】バッテリの状態を正確に把握して、負荷を確実に駆動できる容量を放電可能容量として推定するバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を提供する。
【解決手段】バッテリの放電時における内部抵抗による総電圧降下Vmaxを算出し、放電開始時における開回路電圧OCVnから総電圧降下Vmaxを減じた値を放電可能容量の指標電圧値Vadcとして算出し、放電後にバッテリを満充電状態まで充電した際の開回路電圧OCVdを検出し、非劣化時のバッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、開回路電圧OCVdと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合を劣化度として求め、指標電圧値Vadcと劣化度に基づき、放電時の最大電流Ipを持続的に放電することができる放電可能容量を推定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、バッテリの高率放電時における放電可能な容量を推定する放電可能容量推定方法および劣化度算出方法に関するものである。
バッテリは、放電或いは充放電によって取り出せる電気量である放電可能容量が時々刻々変化するが、バッテリからの電力供給によって負荷を適切に動作させる上で、この放電可能容量を把握することが求められる。例えば、車載のバッテリでは、車両の種類によってその求められる機能が若干相違するものの、以下のような理由で、その放電可能容量が適切に把握される必要がある。
例えば、駆動動力源が燃料の燃焼によって回転力を発生する内燃機関(以下エンジンという。)であるエンジン搭載車では、エンジンの始動を行うためのスタータモータへの電力供給がバッテリから行われるが、バッテリがスタータモータを回転動作させる電力を供給することができなければ、エンジンを始動することができなくなる。
エンジンを始動させた後は、エンジンによって駆動されるジェネレータが電力を発生するので、この電力によってバッテリへの充電が行われるとともに、他の負荷が動作されるようになり、バッテリは補助的な位置づけとなる。勿論、ジェネレータが故障したときには、バッテリは電気的負荷を駆動するための唯一無二の電力供給源となり、重要な役割を果たさなければならなくなる。
また、駆動動力源がバッテリから電力の供給を受けて回転力を発生する電動モータとなっている電気自動車では、バッテリが唯一無二の電力供給源であり、バッテリが電動モータを回転動作する電力を供給することができなければ、自動車の走行が停止してしまう。
その他、駆動動力源としてエンジンとバッテリからの電力の供給を受けて回転する電動モータの両方を有するハイブリット車では、バッテリの補助的機能が、走行途中でエンジンを停止し、エンジンに代わって走行の駆動力を発生する電動モータに電力供給する機能分高められているが、基本的には、エンジン搭載車と同様に、エンジンを始動するためのスタータモータを回転動作するだけの電力をバッテリが供給できなければ、エンジンを始動することができなくなる。
以上のような背景で、少なくとも、エンジン搭載車においてはスタータモータによってエンジンを始動することができること、或いは、電気自動車においては電動モータによって走行可能な内にバッテリへの充電が行われることを目安に、バッテリの放電可能容量を把握することが必要とされている。さらに、電気自動車におけるバッテリの放電可能容量は、エンジン搭載車における燃料残量に相当するものであるので、容量の量的な把握を行うことも求められる。
ところで、バッテリから取り出すことができる電気量である充電状態は、一般にSOC(State of Charge )で表され、これに対し、実際に負荷を動作できるような電気量を取り出すことができる放電可能な容量は、ADC(Available Discharge Capacity)で表される。ADCについては、電流時間積Ahで表される満充電時の充電状態SOCと、放電終止電圧時の充電状態SOCとの差に相当する電気量として把握され、場合によっては、満充電時を100%、放電終止電圧時を0%とする容量に対する百分率(%)で表すこともある。
なお、バッテリのSOCは、充放電によってバッテリ内に発生する各種の分極が解消している平衡状態にあるときのバッテリの開放端子電圧である開回路電圧OCV(Open Circuit Voltage)に対し、一定の関係があることが知られており、この関係を利用して推定或いは実測したバッテリの開回路電圧から求めることが一般に行われる(例えば特許文献1)。勿論、SOCは、電流時間積で表されるものであるので、充放電によりバッテリ端子を通じて流れる電流を測定して時間積を取ることによって、時々刻々変化するSOCを把握することもできる。
特開2002−236157号公報
以上のように求めたSOCは、バッテリから取り出せる電気量ではあるが、バッテリには内部抵抗が存在し、この内部抵抗によって放電電流に応じた大きさの電圧降下が内部的に発生して、バッテリ端子電圧が低下するようになる。このため、バッテリの端子電圧が負荷を駆動できる電圧(放電終止電圧)以下に低下するようなSOCとなるような状況の容量は、負荷を駆動するために放電可能な容量とみることができない。
また、バッテリが劣化すると、内部抵抗が増大するという現象が発生する。そして、放電時のバッテリ内での電圧降下が増加する分、バッテリの端子電圧が低下してしまい、所定値の放電を行ったときに、必要なバッテリ端子電圧が得られなくなることが起きる。そして、未だ十分に容量があるとして使用していたバッテリでも、エンジン停止した後に再始動しようとした際に、エンジンを始動できなくなるような事態を招きかねない。
また、バッテリの劣化として、上述した内部抵抗の増大だけでなく、活物質の減少等による劣化が発生することが知られている。このような劣化の場合、SOC対OCVの関係が、劣化の生じていない非劣化のものと異なるようになり、満充電開回路電圧に対応する電気量が小さくなる。
したがって、上述した従来のADCの捉え方では、現在のSOCと放電終止電圧に対応するSOCとの差を単にバッテリの放電可能な容量としているため、バッテリに放電可能な容量があるにも拘わらず、負荷を実際に駆動しようとしたとき、駆動することができなくなる状況が発生しかねない。このため、従来のADCの捉え方ではバッテリの状態を正確に把握しているとは言えないという問題があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、バッテリの状態を正確に把握して、負荷を確実に駆動できる容量を放電可能容量として推定するバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を提供することを課題とする。
請求項1記載の発明は、バッテリの放電可能な容量を推定する方法であって、前記バッテリの放電時における内部抵抗による総電圧降下Vmaxを算出し、前記放電開始時における開回路電圧OCVnから前記総電圧降下Vmaxを減じた値を放電可能容量の指標電圧値Vadcとして算出し、前記放電後に前記バッテリを満充電状態まで充電した際の開回路電圧OCVdを検出し、非劣化時の前記バッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、前記開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合を劣化度として求め、前記指標電圧値Vadcと前記劣化度に基づき、前記放電時の最大電流Ipを持続的に放電することができる放電可能な容量を推定することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、バッテリの放電可能な容量を推定する方法であって、放電時における飽和分極電圧降下を含む前記バッテリの内部抵抗による総電圧降下Vmaxを算出し、前記放電開始時における開回路電圧OCVnから前記総電圧降下Vmaxを減じた値を放電可能容量の指標電圧値Vadcとして算出し、前記バッテリの満充電電圧Vfと放電終止電圧Veの差電圧に対する該指標電圧値Vadcの割合を第1の割合として求め、前記放電後に前記バッテリを満充電状態まで充電した際の開回路電圧OCVdを検出し、非劣化時の前記バッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、前記開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の第2の割合を劣化度として求め、前記第1の割合に前記劣化度を乗じた値に基づいて、前記放電時の最大電流Ipを持続的に放電することができる放電可能な容量を推定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のバッテリの放電可能容量推定方法において、前記飽和分極電圧降下は、放電時における放電電流及び端子電圧を実測し、該実測した放電電流及び端子電圧に基づいて、前記放電電流に対応する分極電圧降下を表す近似式を求め、該求めた近似式において最大値となる前記分極電圧降下Vpolsと該最大値の分極電圧降下Vpolsに対応する放電電流Imaxとを求め、該求めた最大値の分極電圧降下Vpolsを該求めた放電電流Imaxで除した値に前記最大電流Ipを乗じて分極電圧降下の増加推定値を求め、前記近似式における前記放電時の最大電流Ipに対応する分極電圧降下Vpolpに、前記増加推定値を加算して算出されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の放電可能容量推定方法において、前記実測した放電電流及び端子電圧に基づいて、前記放電時における電流増加方向の放電電流に対応する前記端子電圧を表す近似式を求め、該求めた前記端子電圧を表す近似式から前記バッテリの純抵抗による電圧降下を除去して、前記放電時における電流増加方向の放電電流に対応する前記分極電圧降下を表す近似式を求めることを特徴とする。
請求項5記載の発明の劣化度算出方法は、非劣化時のバッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、任意時点で検出された満充電開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合を劣化度として算出することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、放電時における内部抵抗による総電圧降下Vmaxと、活物質の減少等によるバッテリの劣化を考慮して、最大電流を流す必要のある負荷を確実に駆動できる容量を放電可能容量として推定する放電可能容量推定方法を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、放電時における飽和分極電圧降下を含む内部抵抗による総電圧降下Vmaxと、活物質の減少等によるバッテリの劣化を考慮して、最大電流を流す必要のある負荷を確実に駆動できる容量を放電可能容量として推定する放電可能容量推定方法を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、実測した放電電流及び端子電流に基づいて、最大電流Ipを流し続けたときに発生する、分極によって放電することができない容量の最大を把握する上で役立つ飽和分極電圧降下を求めることができる。
請求項4記載の発明によれば、実測した放電電流及び端子電流に基づいて、正確な、放電時における電流増加方向の放電電流に対応する分極電圧降下を表す近似式を求めることにより、放電可能容量を推定する際の飽和分極電圧降下をより正確に求めることができる。
請求項5記載の発明によれば、活物質の減少によるバッテリの劣化度を算出する劣化度算出方法を提供することができ、算出された劣化度を考慮して放電可能容量をより正確に推定することができる。
以下、本発明によるバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を図面に基づいて説明する。まず、図1〜図3を参照して、本発明の基本的な考え方について説明する。
一般に、バッテリの端子電圧は、バッテリの充電状態を反映した電圧値を示し、その内部の状態、すなわち、平衡状態にあるときと不平衡状態にあるときで異なるだけでなく、バッテリから放電電流が流れることによって、バッテリ内部に発生する電圧降下を反映した値を取ることも知られている。そこで、本発明は、このようなことに着目し、高率放電時にバッテリ内部において発生する電圧降下の内訳を特定の条件下で明確にすることによって、バッテリの放電可能容量を特定の負荷を確実に駆動する放電可能な容量として推定するようにしたものである。また、この放電可能容量の推定は、バッテリの活物質の減少に起因する劣化として算出される劣化度を用いて正確に推定される。
例えば、車載バッテリでは、エンジンの始動の際にスタータモータを通じて放電が行われるが、このとき、突入電流と一般に呼ばれる、定常電流値と比べて非常に大きな値の最大電流まで短時間に増大し、次いで最大電流から定常電流値まで短時間に減少する放電電流が流れる。上記短時間とは、放電電流に対して、分極の成長が高い相関で近似できる程度の時間であり、最大電流とは、電圧検出精度および電流検出精度を考慮に入れ、分極の成長度が確実に測定できるほどの電流である。具体的には、鉛バッテリの場合には、短時間とはたとえば400msec以下を指し、最大電流とはたとえば3C以上を目安にすることができる。一般に、このような放電を高率放電と呼び、この高率放電時の放電電流とバッテリ端子電圧とを測定すれば、0から最大電流Ipに至る広い範囲の放電電流の変化に対する端子電圧の変化を測定することができる。そこで、この高率放電時の放電電流とバッテリ端子電圧とを高速サンプリングによって得たデータ対を、横軸に放電電流、縦軸に端子電圧をそれぞれ対応させてプロットして図1に示すグラフを得た。なお、曲線Aは、放電電流の増加時、曲線Bは、放電電流の減少時を示す。
上述した高率放電時の最大電流Ipを持続的に放電できる状態にあるか、否かを判断することは、バッテリの状態を監視する上で非常に重要である。そこで、図2を参照して、最大電流Ipにおけるバッテリの電圧降下の内訳を検討してみる。
先ず、最大電流Ipでの電圧降下は、バッテリのそのときの充電状態における内部純抵抗(オーミック抵抗)Rjに最大電流Ipが流れることによって生じる電圧降下(Rj×Ip)が含まれている。なお、この内部純抵抗Rjは、例えば上述した高率放電時にサンプリングして得たデータ対を解析することによって推定することができるが、ここではその具体的な方法については省略する。上記推定した内部純抵抗Rjには、バッテリの充電状態、すなわち、そのときのSOCの減少に伴う増加分、温度や劣化による変化分も含まれている。
従って、純抵抗の最大の増加分としては、バッテリの設計仕様によってきまる既知の値である、非劣化(新品)時のバッテリの満充電状態における内部純抵抗である満充電純抵抗Rfと、非劣化(新品)時のバッテリの放電終止状態における内部純抵抗である放電終止純抵抗Reとの差ΔR=Re−Rfとなる。このことから、最大電流Ipでの放電を持続すると、内部純抵抗による電圧降下は最大ΔR×Ip分、増加する可能性があると考えられる。
また、純抵抗Rjによる電圧降下(Rj×Ip)以外の電圧降下は、バッテリ内に発生する分極による電圧降下Vpolpである。なお、ダヴィット・リンデン著の「最新電池ハンドブック」P10図2.1「作動電流の関数としてのセル」によれば、分極はある程度大きな放電電流を流したとき、その大きさに応じた一定値に飽和する飽和分極電圧降下が存在するといえる。
上記高率放電は短時間での放電なので、純抵抗Rjによる電圧降下(Rj×Ip)以外の電圧降下Vpolpは飽和していないと考えられる。このため、放電電流を最大電流Ipから減少させることなく、最大電流Ipを持続して流した場合には、分極による電圧降下は、VpolpよりさらにΔVpolpだけ増加した後、飽和して、飽和分極電圧降下(=Vpolp+ΔVpolp)で一定となる。ここで、ΔVpolpは、分極電圧降下の増加分の推定値である。
そこで、最大電流Ipでの放電を持続したときにバッテリ内部に発生する最大の電圧降下として、内部純抵抗Rjによる電圧降下(Rj×Ip)に、最大の純抵抗電圧降下の増加分(ΔR×Ip)と上述した飽和分極電圧降下(Vpolp+ΔVpolp)とを加算したものを総電圧降下(Vmax)として推定する。このような電圧降下がバッテリ内に発生することによって、この電圧降下分、放電可能な容量が減少することになる。
従って、放電開始前の平衡状態の開回路電圧OCVnから上述した総電圧降下Vmaxと、放電終止電圧(Ve=OCVe−Re×Ip:OCVeは放電終止時の開回路電圧)を減じて求めた電圧Vadcが、現在の放電可能容量の指標となる指標電圧値となる。
Vadc=OCVn−Vmax−Ve …(1)
一方、満充電電圧(Vf=OCVf−Rf×Ip:OCVfは満充電時の開回路電圧)と、放電終止電圧Veとの差電圧(Vf−Ve)は、非劣化時で、かつ、満充電状態で放電可能な容量の指標となる電圧値と言える。そこで、この差電圧(Vf−Ve)に対する電圧Vadcの割合を第1の割合として求めると、この第1の割合が放電可能容量ADC(%)となる。
ADC(%)={Vadc/(Vf−Ve)}×100(%)…(2)
また、このADC(%)に、満充電電圧Vfに相当する電流時間積から、放電終止電圧Veに相当する電流時間積を減じた値Kを乗じれば、ADC(Ah)を求めることができる。
ADC(Ah)=ADC(%)×K …(3)
次に、高率放電時の放電電流とバッテリ端子電圧とを高速サンプリングによって測定して得たデータ対から、上述した飽和分極電圧降下分を推定する方法について説明する。まず、上述した高速サンプリングによって得たデータ対について例えば最小二乗法を用いた近似処理を施し、電流増加方向の放電電流Iに対応するバッテリ端子電圧Vを表す二次近似式を求める。
V=a1 2+b1 I+c1 …(4)
そして、上記求めた二次近似式から純抵抗Rjによる電圧降下(Rj×I)分を除去すれば、分極による電圧降下の二次近似式を求めることができる。
今、この分極による電圧降下の二次近似式を
Vpol=aI2+bI+c …(5)
とする。従って、最大電流Ipで発生している分極による電圧降下Vpolp(図2参照)は、以下に示す式で表される。
Vpolp=aIp2+bIp+c …(6)
ところで、上述のような短時間の効率放電においては、分極電圧降下Vpolpは飽和していないと考えられる。このため、最大電流Ipを持続して流すと、分極電圧降下はVpolpよりさらに増加した後、飽和する。言い換えると、最大電流Ipを持続して流すと、分極による抵抗成分がVpolp/Ip=Rpよりさらに増加した後、飽和する。従って、飽和分極電圧降下(Vpolp+ΔVpolp)を求めるには、上述した分極による抵抗成分の増加分を求めればよい。
次に、上記分極による抵抗成分の増加分を求める方法について説明する。まず、横軸を放電電流I−縦軸を端子電圧Vとして、上記式(5)に示す二次近似式のグラフを描くと図3に示すようになる。同図において、最大電流Ipまでの実測部分は実線で描き、最大電流Ip以上の推測部分は点線で描いてある。同図に示すように、この二次近似式において、分極電圧降下は、放電電流Imaxで最大Vpolsを示し、放電電流Imaxを超えた電流が流れても、これ以上増加しない。
この時の分極抵抗Rs(=Vpols/Imax)が、上述した分極による抵抗成分の増加分に相当することが実験的にわかった。従って、次式(7)にて、最大電流Ipを流した時の飽和分極電圧降下(Vpolp+ΔVpolp)を求めることができる。
Vpolp+ΔVpolp=Vpolp+Rs×Ip
=Vpolp+(Vpols/Imax)×Ip …(7)
次に、上述した放電電流Imax及び電圧降下Vpolsの求め方について説明する。まず、上記式(5)を微分して、単位電流当たりの分極による電圧降下ΔV/ΔIを求める。
ΔV/ΔI=2aI+b …(8)
この式のΔV/ΔIが零になった点が飽和点であり、式(5)の二次近似式の最大値である。
0=2aImax+b …(9)
式(8)を整理すると、
Imax=−b/2a …(10)
従って、この放電電流Imaxを式(5)に代入することによって、このときの電圧降下Vpolsを求めることができる。
Vpols=aImax2+bImax+c
=−(b2 /4a)+c…(11)
よって、最大電流Ipを流した時の飽和分極電圧降下Vpolp+ΔVpolpは、式(7)に式(10)及び(11)を代入することにより、次式(12)で求めることができる。
Vpolp+ΔVpolp=Vpolp+{(b2 −4ac)/2b}Ip …(12)
ところで、内部抵抗の増加に起因する劣化を考慮したADCを求めることができたが、上述のように、バッテリの劣化として活物質の減少等による劣化も存在するので、以下活物質の減少等による劣化も考慮したADCの求め方について説明する。
図4は、サルフェーション現象により電極表面上にPbSO4 が析出した場合(正極活物質PbO2 と負極活物質Pbと電解液中のH2 SO4 が減少した場合)のSOCに対するOCV特性を示す。すなわち、バッテリの長期間放置による自己放電により正極活物質PbO2 と負極活物質Pbが硫酸鉛(PbSO4 )化するサルフェーション現象が発生した場合、正極活物質PbO2 と負極活物質Pbと電解液中のH2 SO4 が減少し、満充電OCVが、新品時の値よりも低くなるというバッテリの劣化が起こる。この劣化時のOCV特性(点線)は、設計値のOCV特性(実線)の傾きと同じであるが、その劣化時の満充電OCVが非劣化時の満充電OCVより低くなっている。
そこで、上述のような活物質の劣化が起こった場合には、劣化の進み具合によって変化する満充電OCV(以下、OCVdという)を検出し、満充電OCVの変化を考慮に入れてADCを算出する必要がある。
一般的に、設計時の劣化のないバッテリ(すなわち、新品時のバッテリ)については、V(ボルト)で表される満充電開回路電圧OCVf及び放電終止電圧OCVeと、満充電開回路電圧から放電終止電圧までバッテリに蓄えることができるAh(アンペア・時間)で表される初期電気量が予め定めることができる。上記満充電開回路電圧OCVfが非劣化時(新品時)のバッテリの満充電容量に相当する。
したがって、新品時より時間が経過した任意時点のバッテリの満充電容量に相当する、任意時点のバッテリの満充電開回路電圧OCVdが分かれば、このOCVdと予め定められたOCVfとから、新品バッテリの満充電容量に対する、劣化が生じた任意時点におけるバッテリの満充電容量の減少量が分かることになる。
以下、OCVdを検出する方法について説明する。車両、たとえばハイブリッド車両は、一般にバッテリが満充電状態にまで至らない中間的な充電状態で使用されており、このような中間的な充電状態で充放電を繰り返している間に発生する劣化を改善させる目的で、バッテリを定期的に満充電状態まで充電してリフレッシュすることが行われる。そして、OCVdは、このようなリフレッシュ充電時の充電効率の低下を観測することにより検出することができる。
すなわち、リフレッシュ充電時にバッテリの充電状態が満充電に近づくと、充電効率は、ガッシングによるガス化抵抗成分の増加に起因して低下する(たとえば、ほぼゼロに近い値まで低下する)ので、リフレッシュ充電中定期的に充電効率を算出し、算出した充電効率における上述の低下現象を観測することにより、バッテリが満充電状態を至った時点を判断することができ、その時点の開回路電圧をOCVdとして検出することができる。
そこで、上述の活物質の劣化が起こった場合の劣化度は、満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、リフレッシュ充電後の満充電開回路電圧OCVdと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合(第2の割合)として、以下の式(13)により算出することができる。
劣化度=(OCVd−OCVe)/(OCVf−OCVe) …(13)
したがって、この劣化度を考慮したADCは、上述の式(2)及び式(13)に基づき以下の式(14)により算出することができる。
ADC(%)={Vadc/(Vf−Ve)}×{(OCVd−OCVe)/(OCVf−OCVe)}×100(%)…(14)
また、式(14)で算出されたADC(%)に、満充電電圧Vfに相当する電流時間積から放電終止電圧Veに相当する電流時間積を減じた値Kを乗じれば、ADC(Ah)を求めることができる。
次に、本発明のバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を実施したバッテリ状態監視装置について説明する。
図5は、本発明のバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を実施したバッテリ状態監視装置の一実施の形態を示すブロック図である。バッテリ状態監視装置1は、エンジン3に加えてモータジェネレータ5を有するハイブリッド車両に搭載されている。
そして、このハイブリッド車両は、通常時はエンジン3の出力のみをドライブシャフト7からディファレンシャルケース9を介して車輪11に伝達して走行させ、高負荷時には、たとえば鉛バッテリからなるバッテリ13からの電力によりモータジェネレータ5をモータとして機能させて、エンジン3の出力に加えてモータジェネレータ5の出力をドライブシャフト7から車輪11に伝達し、アシスト走行を行わせるように構成されている。
また、このハイブリッド車両は、減速時や制動時にモータジェネレータ5をジェネレータ(発電機)として機能させ、運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ13を充電させるように構成されている。
なお、車両の場合、イグニッションスイッチ又はアクセサリ(ACC)スイッチがオンされることによって、そのときオン状態にある負荷への電源供給に伴い、バッテリの放電電流が流れる。モータジェネレータ5はさらに、図示しないスタータスイッチのオンに伴うエンジン3の始動時に、エンジン3のフライホールを強制的に回転させるスタータモータとして用いられるが、その場合にモータジェネレータ5には、短時間に大きな突入電流が流される。
スタータスイッチのオンによりモータジェネレータ5によってエンジン3が始動されると、イグニッションキー(図示せず)の操作解除に伴って、スタータスイッチがオフになってイグニッションスイッチのオン状態に移行し、これに伴ってバッテリ13から流れる放電電流は、負荷に応じた定常電流に移行する。
話を構成の説明に戻すと、本実施形態の装置1は、アシスト走行用のモータやスタータモータとして機能するモータジェネレータ5等、電装品に対するバッテリ13の放電電流Iや、ジェネレータとして機能するモータジェネレータ5からのバッテリ13に対する充電電流を検出する電流センサ15と、バッテリ13に並列接続した1Mオーム程度の抵抗値を有し、バッテリ13の端子電圧Vを検出する電圧センサ17とを備えている。
また、本実施形態の装置1は、上述した電流センサ15及び電圧センサ17の出力がインタフェース回路(以下、「I/F」と略記する)21におけるA/D変換後に取り込まれるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略記する)23をさらに備えている。
そして、前記マイコン23は、CPU23a、RAM23b及びROM23cを有しており、このうち、CPU23aには、RAM23b及びROM23cの他、前記I/F21が接続されており、また、上述した図示しないスタータスイッチ、イグニッションスイッチやアクセサリスイッチ、モータジェネレータ5以外の電装品(負荷)のスイッチ等が、さらに接続されている。
前記RAM23bは、各種データ記録用のデータエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを有しており、前記RAM23bには、CPU23aに各種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納されている。
なお、上述した電流センサ15及び電圧センサ17の出力である電流値及び電圧値は、短い周期で高速にサンプリングされてI/F21を介して、マイコン23のCPU23aに取り込まれ、取り込まれた電流値及び電圧値は、各種の処理のために使用される。
次に、前記ROM23cに格納された制御プログラムに従いCPU23aが行う処理を、図6のフローチャートを参照して説明する。
イグニッション(IG)スイッチがオンされ、バッテリ13からの給電を受けてマイコン23が起動し、プログラムがスタートすると、CPU23aは、電流センサ15及び電圧センサ17に、比較的長いサンプリング周期での放電電流及び端子電圧のサンプリングを開始させる(ステップS1)。そして、CPU23aは、このサンプリングによって得た放電電流Iが予め定めた所定値を越えるのを監視する。放電電流が所定値を越えたときには、突入電流が流れ始めたと判断し、実測手段として働き、サンプリング周期を例えば100μsecの短い周期に切り替えて放電電流Iに対応する端子電圧Vの二次近似式を求めるための処理に入る(ステップS2)。
なお、二次近似式曲線を求める処理は、最小二乗法が用いられ、サンプリングした放電電流Iと端子電圧Vとに基づいて、電流増加時の二次近似特性曲線を求めるために各Σ項の演算を行い、サンプリング値が連続してn回減少しているとき、放電電流Iがピーク値から減少に転じていると判断し、以後、サンプリングした放電電流Iと端子電圧Vとに基づいて、電流減少時の二次近似式を求めるための各Σ項の演算を行う。その後に、放電電流が予め定めた所定値を越えて減少するかどうかを監視し、放電電流が所定値を越えて減少したとき、突入電流が終了したと判断して二次近似式を求めるための処理を終了し(ステップS3)、演算した電流増加時の各Σ項を用いて、電流増加時の近似式を、演算した電流減少時の各Σ項を用いて電源減少時の近似式をそれぞれ求める(ステップS4)。
上述のようにして求まった二次近似式からバッテリの純抵抗を求めるための演算処理を実行する(ステップS5)。この演算処理においては、求めた二次近似式に濃度分極成分による電圧降下が含まれている場合、この濃度分極電圧降下を除いた修正二次近似式を求める修正二次近似式算出処理を行う。そして、増加する放電電流及び減少する放電電流に対する2つの修正二次近似式の最大電流Ipでの微分値を算出した上で、2つの微分値の中間の値をバッテリの純抵抗として求める演算を行う。そして、この求めたバッテリの純抵抗は種々の目的で使用するため、RAM23bのデータエリアに格納されて記憶される。
この微分値の中間の値を求める方法としては、突入電流の流れ方によって2つの方法がある。突入電流の増加方向の時間と減少方向の時間とがほぼ等しいときには、2つの微分値の加算平均値を純抵抗Rjとして求める演算を行う。これに対して、突入電流の増加方向の時間と減少方向の時間とが大きく異なるときには、増加する放電電流に対する修正二次近似式のピーク値での微分値に、放電電流の総時間に占める増加する放電電流の流れた時間の比率を乗じたものと、減少する放電電流に対する修正二次近似式のピーク値での微分値に、放電電流の総時間に占める減少する放電電流の流れた時間の比率を乗じたものとを加算した加算値を純抵抗として求める演算を行う。
次に、ステップS4において算出した電流増加時の近似式から、ステップS5において算出した純抵抗Rjによる電圧降下分を削除し、電流増加時の純抵抗以外の要因による電圧降下の近似式、すなわち、高率放電における電流増加方向の放電電流に対応する分極電圧降下を表す二次近似式(以下、分極近似式と略記)を求める(ステップS6)。以上のことから、CPU23aは、近似式検出手段として働くことがわかる。ステップS5において算出した純抵抗RjとステップS6で求めた分極近似式は、次のステップS7の飽和分極推定処理において、飽和分極電圧降下を求めるために利用される。
ステップS7の飽和分極推定処理においては、CPU23aは、推定手段として働き、ステップS6で求めた分極近似式を微分して、分極近似式における最大の分極電圧降下Vpols及びその最大の分極電圧降下に対する放電電流Imaxを求める。次に、分極近似式に最大電流Ipを代入して最大電流Ipに対する分極電圧降下Vpolpを求め、上述した式(6)を実行して、飽和分極電圧降下(Vpolp+ΔVpolp)を演算した後、ステップS8に進む。
ステップS8の総電圧降下推定処理においては、ステップS5において算出したバッテリ13の純抵抗Rjによる純抵抗電圧降下(Rj×Ip)と、バッテリ13の充電状態に応じて変化する最大の純抵抗変化分による純抵抗増加電圧降下(ΔR×Ip)と、最大電流Ipによって発生する分極による最大の電圧降下である飽和分極電圧降下(Vpolp+ΔVpolp)とを加算して、総電圧降下Vmaxを推定する。
次に、バッテリ13を満充電状態までリフレッシュ充電し(ステップS9)、次いでリフレッシュ充電時の充電効率の低下を観測することによりOCVdを検出する(ステップS10)。
ステップS8の総電圧降下推定処理によって最大の電圧降下が求まり、ステップS9及びS10の処理によりOCVdが求まったら、次のステップS11において、上述した式(14)を用いてADC(%)算出処理を行う。ステップS11におけるADC(%)の算出が終わったら、求めたADC(%)に、満充電電圧Vfに相当する電流時間積から放電終止電圧Veに相当する電流時間積を減じた値Kを乗じてADC(Ah)を求める(ステップS12)。
ステップS12の処理によって推定したADC(Ah)、すなわち、高率放電時の最大電流Ipで放電し続けることのできる放電可能容量は、続くその他の処理において利用される(ステップS13)。その他の処理としては、例えば、アイドリングストップした後に再度エンジンを始動できるかどうかの判定を行う目安として利用することができる。なお、図6のフローチャートに示す処理は、イグニッションスイッチがオンしている限り継続して実行される(ステップS14)。
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
高率放電時における実測したバッテリの放電電流I−端子電圧Vの関係を示すグラフである。 放電によりバッテリに発生する電圧降下の内訳を説明するためのグラフである。 飽和分極電圧降下の推定の仕方を説明するために使用するグラフである。 サルフェーション発生時のSOCに対するOCV特性を示す。 本発明のバッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法を実施したバッテリ状態監視装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図5中のマイコンが行う処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 バッテリ状態監視装置
5 モータジェネレータ
13 バッテリ
15 電流センサ
17 電圧センサ
23 マイクロコンピュータ

Claims (5)

  1. バッテリの放電可能な容量を推定する方法であって、
    前記バッテリの放電時における内部抵抗による総電圧降下Vmaxを算出し、
    前記放電開始時における開回路電圧OCVnから前記総電圧降下Vmaxを減じた値を放電可能容量の指標電圧値Vadcとして算出し、
    前記放電後に前記バッテリを満充電状態まで充電した際の開回路電圧OCVdを検出し、
    非劣化時の前記バッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、前記開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合を劣化度として求め、
    前記指標電圧値Vadcと前記劣化度に基づき、前記放電時の最大電流Ipを持続的に放電することができる放電可能な容量を推定することを特徴とする放電可能容量推定方法。
  2. バッテリの放電可能な容量を推定する方法であって、
    放電時における飽和分極電圧降下を含む前記バッテリの内部抵抗による総電圧降下Vmaxを算出し、
    前記放電開始時における開回路電圧OCVnから前記総電圧降下Vmaxを減じた値を放電可能容量の指標電圧値Vadcとして算出し、
    前記バッテリの満充電電圧Vfと放電終止電圧Veの差電圧に対する該指標電圧値Vadcの割合を第1の割合として求め、
    前記放電後に前記バッテリを満充電状態まで充電した際の開回路電圧OCVdを検出し、
    非劣化時の前記バッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、前記開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の第2の割合を劣化度として求め、
    前記第1の割合に前記劣化度を乗じた値に基づいて、前記放電時の最大電流Ipを持続的に放電することができる放電可能な容量を推定することを特徴とする放電可能容量推定方法。
  3. 請求項2記載のバッテリの放電可能容量推定方法において、
    前記飽和分極電圧降下は、放電時における放電電流及び端子電圧を実測し、該実測した放電電流及び端子電圧に基づいて、前記放電電流に対応する分極電圧降下を表す近似式を求め、該求めた近似式において最大値となる前記分極電圧降下Vpolsと該最大値の分極電圧降下Vpolsに対応する放電電流Imaxとを求め、該求めた最大値の分極電圧降下Vpolsを該求めた放電電流Imaxで除した値に前記最大電流Ipを乗じて分極電圧降下の増加推定値を求め、前記近似式における前記放電時の最大電流Ipに対応する分極電圧降下Vpolpに、前記増加推定値を加算して算出される
    ことを特徴とする放電可能容量推定方法。
  4. 請求項3記載の放電可能容量推定方法において、
    前記実測した放電電流及び端子電圧に基づいて、前記放電時における電流増加方向の放電電流に対応する前記端子電圧を表す近似式を求め、
    該求めた前記端子電圧を表す近似式から前記バッテリの純抵抗による電圧降下を除去して、前記放電時における電流増加方向の放電電流に対応する前記分極電圧降下を表す近似式を求めることを特徴とする放電可能容量推定方法。
  5. 非劣化時のバッテリにおける満充電開回路電圧OCVfと放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧に対する、任意時点で検出された満充電開回路電圧OCVdと前記放電終止開回路電圧OCVeとの差電圧の割合を劣化度として算出する
    ことを特徴とする劣化度算出方法。
JP2004007481A 2003-11-19 2004-01-15 バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法 Revoked JP2005172784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004007481A JP2005172784A (ja) 2003-11-19 2004-01-15 バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003389851 2003-11-19
JP2004007481A JP2005172784A (ja) 2003-11-19 2004-01-15 バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005172784A true JP2005172784A (ja) 2005-06-30

Family

ID=34741939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004007481A Revoked JP2005172784A (ja) 2003-11-19 2004-01-15 バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005172784A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107797070A (zh) * 2017-10-24 2018-03-13 北京普莱德新能源电池科技有限公司 动力电池健康状态的评估方法及评估装置
CN110261791A (zh) * 2019-07-22 2019-09-20 天能电池集团股份有限公司 一种蓄电池组循环寿命快速评价方法
CN111527641A (zh) * 2017-12-26 2020-08-11 松下知识产权经营株式会社 电池管理装置、电池系统、及车辆用电源系统
WO2020189919A1 (ko) * 2019-03-18 2020-09-24 주식회사 엘지화학 배터리 상태 추정 장치
WO2020189914A1 (ko) * 2019-03-18 2020-09-24 주식회사 엘지화학 배터리 상태 추정 장치
CN113064086A (zh) * 2021-03-31 2021-07-02 湖北亿纬动力有限公司 一种锂离子电池自放电速率测试方法、装置及系统
CN114062930A (zh) * 2021-11-16 2022-02-18 蜂巢能源科技有限公司 一种电芯极耳异常接触的检测方法、装置和设备
WO2023090966A1 (ko) 2021-11-22 2023-05-25 주식회사 엘지에너지솔루션 리튬-황 전지의 건강상태 추정 방법

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0875833A (ja) * 1994-07-04 1996-03-22 Nippon Soken Inc バッテリ充電状態検出方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0875833A (ja) * 1994-07-04 1996-03-22 Nippon Soken Inc バッテリ充電状態検出方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107797070B (zh) * 2017-10-24 2020-10-13 北京普莱德新能源电池科技有限公司 动力电池健康状态的评估方法及评估装置
CN107797070A (zh) * 2017-10-24 2018-03-13 北京普莱德新能源电池科技有限公司 动力电池健康状态的评估方法及评估装置
CN111527641A (zh) * 2017-12-26 2020-08-11 松下知识产权经营株式会社 电池管理装置、电池系统、及车辆用电源系统
CN113711072A (zh) * 2019-03-18 2021-11-26 株式会社Lg新能源 电池状态估计设备
US11500031B2 (en) 2019-03-18 2022-11-15 Lg Energy Solution, Ltd. Battery state estimating apparatus
WO2020189919A1 (ko) * 2019-03-18 2020-09-24 주식회사 엘지화학 배터리 상태 추정 장치
CN113646650B (zh) * 2019-03-18 2023-08-01 株式会社Lg新能源 电池状态估计设备以及包括其的电池组和电动车辆
CN113646650A (zh) * 2019-03-18 2021-11-12 株式会社Lg新能源 电池状态估计设备
CN113711072B (zh) * 2019-03-18 2023-07-21 株式会社Lg新能源 电池状态估计设备、包括其的电池组及电动车辆
US11614495B2 (en) 2019-03-18 2023-03-28 Lg Energy Solution, Ltd. Battery state estimating apparatus
WO2020189914A1 (ko) * 2019-03-18 2020-09-24 주식회사 엘지화학 배터리 상태 추정 장치
CN110261791A (zh) * 2019-07-22 2019-09-20 天能电池集团股份有限公司 一种蓄电池组循环寿命快速评价方法
CN113064086A (zh) * 2021-03-31 2021-07-02 湖北亿纬动力有限公司 一种锂离子电池自放电速率测试方法、装置及系统
CN114062930A (zh) * 2021-11-16 2022-02-18 蜂巢能源科技有限公司 一种电芯极耳异常接触的检测方法、装置和设备
CN114062930B (zh) * 2021-11-16 2023-06-09 蜂巢能源科技有限公司 一种电芯极耳异常接触的检测方法、装置和设备
WO2023090966A1 (ko) 2021-11-22 2023-05-25 주식회사 엘지에너지솔루션 리튬-황 전지의 건강상태 추정 방법
KR20230074876A (ko) 2021-11-22 2023-05-31 주식회사 엘지에너지솔루션 리튬-황 전지의 건강상태 추정 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8907674B2 (en) System and method for determining degradation of rechargeable lithium ion battery
US9475480B2 (en) Battery charge/discharge control device and hybrid vehicle using the same
JP3964635B2 (ja) メモリー効果の検出方法およびその解消方法
JP2005019019A (ja) バッテリの劣化判定方法およびその装置
JP3986992B2 (ja) バッテリの放電可能容量推定方法及び装置
JP2010249797A (ja) 二次電池の状態判定装置及び制御装置
JP2007166789A (ja) 二次電池の満充電容量の推定方法と判別装置
US20200200834A1 (en) Rechargeable battery short circuit early detection device and rechargeable battery short circuit early detection method
WO2006019005A1 (ja) 放電可能容量検出方法
WO2012137456A1 (ja) 余寿命判定方法
JP2004045375A (ja) バッテリ状態監視装置、飽和分極検出方法及び放電可能容量検出方法
JP2004354050A (ja) バッテリの充電状態推定方法及び開回路電圧推定方法、並びに、劣化度算出方法及び装置
US20020053910A1 (en) Method and apparatus for measuring pure resistance of in-vehicle battery
JP2004301780A (ja) バッテリ状態監視装置及びその方法、並びに、放電可能容量検出方法
JP2005147987A (ja) 飽和分極推定方法及び装置、並びに、放電可能容量推定方法
JP2005172784A (ja) バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法
JP3930777B2 (ja) バッテリの劣化度演算方法及びその装置
JP6468104B2 (ja) 電源システム
JP2005172785A (ja) バッテリの放電可能容量推定方法および劣化度算出方法
JP2004301779A (ja) バッテリ状態監視装置及びその方法
JP2004251744A (ja) 二次電池の制御装置および制御方法
JP6708120B2 (ja) 蓄電システム
JP3986991B2 (ja) 放電可能容量検出方法
JP2004301784A (ja) バッテリの放電可能容量推定方法及び装置
JPH10271695A (ja) バッテリ残存容量検出装置及びハイブリッド電気自動車の発電制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20051219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060125

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060420

AA91 Notification of revocation by ex officio

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971091

Effective date: 20060620

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100511