JP2005171824A - マイクロポンプ・ミキサ一体化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液体の送液及び混合を短時間で適正に行うこと。
【解決手段】 各マイクロポンプ部10a,10bの液体に当該液体を搬送する振動が伝播され、混合エリア部9の液体に当該液体を、前記搬送を妨げないように攪拌する振動が伝播されるように、各圧電素子11a,11b,12に印加される電圧の位相を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 各マイクロポンプ部10a,10bの液体に当該液体を搬送する振動が伝播され、混合エリア部9の液体に当該液体を、前記搬送を妨げないように攪拌する振動が伝播されるように、各圧電素子11a,11b,12に印加される電圧の位相を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板上に形成された微小な流路を用いて、微小容量の液体の混合・反応・分離・精製・抽出・分析などを行うためのマイクロポンプとマイクロミキサとの双方の機能を備えたマイクロポンプ・ミキサ一体化装置に関する。
近年、マイクロマシニング技術を用いてシリコンやガラス、プラスチックなどの基板上に微小流路(マイクロチャンネル)を形成し、この流路に蓋をすることによって形成される微小空間を、各種液体の混合・反応・分離・精製・抽出・分析などの場に利用する試みが注目されている。
これらの分野に供されるデバイスや装置は、その使用目的に応じて、マイクロポンプ、マイクロミキサ、マイクロリアクタ、μTAS(マイクロトータルアナリシスシステム)等と呼ばれている。
これらの分野に供されるデバイスや装置は、その使用目的に応じて、マイクロポンプ、マイクロミキサ、マイクロリアクタ、μTAS(マイクロトータルアナリシスシステム)等と呼ばれている。
このようなマイクロポンプ及びマイクロミキサにおいては、通常、反応流路の等価直径(流路の断面を円に換算したときの直径)が500μmよりも小さいものが微小流路とされている。このように、流路のスケールが微小化してくると、単位体積当たりの表面積が非常に大きくなるという特徴が得られる。
この特長によって、温度、圧力、濃度などの勾配が大きくなるため、熱伝導、物質移動拡散などの効率が向上し、反応系での反応時間の短縮、反応速度の向上等の利点が得られることになる。更に、微小反応で適量合成が可能であり、高い再現性も得られるので、薬品や触媒試薬類などの使用量を大幅に低減することができ、経済的にも有効である。
この特長によって、温度、圧力、濃度などの勾配が大きくなるため、熱伝導、物質移動拡散などの効率が向上し、反応系での反応時間の短縮、反応速度の向上等の利点が得られることになる。更に、微小反応で適量合成が可能であり、高い再現性も得られるので、薬品や触媒試薬類などの使用量を大幅に低減することができ、経済的にも有効である。
このようなマイクロポンプ及びマイクロミキサの構造に関する従来技術として、次のような各種の構造が提案されている。
まず、図7(a)及び(b)に示すような、Y型と呼ばれるマイクロミキサが知られている。
図7は、Y型マイクロミキサの構成部材を示し、(a)は蓋板、(b)は基板の平面図である。図8は、図7(a)及び(b)に示す蓋板と基板の接合後のマイクロミキサを、(b)に示すC1−C2矢示線に沿って切断した際の断面図である。
まず、図7(a)及び(b)に示すような、Y型と呼ばれるマイクロミキサが知られている。
図7は、Y型マイクロミキサの構成部材を示し、(a)は蓋板、(b)は基板の平面図である。図8は、図7(a)及び(b)に示す蓋板と基板の接合後のマイクロミキサを、(b)に示すC1−C2矢示線に沿って切断した際の断面図である。
このマイクロミキサは、蓋板1と基板2より構成されており、図7(b)に示すように、基板2に双方でY字状となる微小流路6及び混合流路7が形成されている。また、図7(a)に示すように、蓋板1には、微小流路6の先端部に連結する位置に、各種の溶液、薬品、試薬等を微小流路6に供給するための供給口3,4が設けられ、更に、混合流路7の先端部に連結する位置には、混合又は反応した流体を取り出すための流出口5が形成されている。
そして、図8に示すように、蓋板1と基板2が接合され、供給口3,4から供給された各種液体は、混合流路7で混合され、流出口5から外部に取り出すことができるように、微小流路6及び混合流路7による連続流路が形成されている。
上記のような、等価直径が500μm以下の微小流路内では、レイノルズ数が10〜数100程度と極めて小さいため、流れは層流状態である。よって、上記のようなY型マイクロミキサにおいては、2つの供給口3,4から供給された液体は、微小流路では2層の流れとなり、その2層の混合は拡散に支配されるため、完全に混合するにはある一定の時間を必要とする。
上記のような、等価直径が500μm以下の微小流路内では、レイノルズ数が10〜数100程度と極めて小さいため、流れは層流状態である。よって、上記のようなY型マイクロミキサにおいては、2つの供給口3,4から供給された液体は、微小流路では2層の流れとなり、その2層の混合は拡散に支配されるため、完全に混合するにはある一定の時間を必要とする。
そこで、その混合時間を短縮するため、2層の流れを平面上で多数に分割して、多数の層流を作ることにより接触面積を増やす方法、また、圧電素子駆動などの外力を利用して、混合を促進する方法などが、提案されている。
図9の平面図及び図10の断面図は、上記基板2の合流部を拡張することによって混合エリア部9を設けた基板8によるマイクロミキサの構成を示す図である。
このようなマイクロミキサにおいては、混合エリア部9に対して、図示せぬ圧電素子などによる外力を加えることにより、混合の促進を図っている。この圧電素子などによる外力を利用する方法は、マイクロポンプとしての用途への利用も提案されている。
図9の平面図及び図10の断面図は、上記基板2の合流部を拡張することによって混合エリア部9を設けた基板8によるマイクロミキサの構成を示す図である。
このようなマイクロミキサにおいては、混合エリア部9に対して、図示せぬ圧電素子などによる外力を加えることにより、混合の促進を図っている。この圧電素子などによる外力を利用する方法は、マイクロポンプとしての用途への利用も提案されている。
また、この他の方法として、電界などの非機械的な力を利用する方法についても、マイクロポンプ・マイクロミキサの両方への利用が、多種提案されている。更に、これらの各種方法に弁を組み合わせることによって、圧力損失を低減させる方法も多く提案されている。
この種の従来の装置として、例えば特許文献1及び非特許文献1に記載のものがある。
特開平10−337173号公報
Erbacher,C.;Bessoth,F.G.;Busch,M.;Verpoorte,E.;Manz,A.Mikrochim Acta 1999,133,19.
この種の従来の装置として、例えば特許文献1及び非特許文献1に記載のものがある。
しかし、従来のマイクロポンプ及びマイクロミキサにおいては、何れも送液及び混合を効率化することが要求されるが、電界などの非機械的な力を利用する方法、圧電素子駆動などの機械的な力を利用する方法の何れにおいても、送液及び混合ともに長時間を要するという問題がある。
また、弁を組み合わせると、送液及び混合の効率は向上するが、試薬付着による弁閉塞などにより、弁が適正に動作しなくなって送液及び混合が適正に実施されなくなるという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、液体の送液及び混合を短時間で適正に行うことができるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置を提供することを目的としている。
また、弁を組み合わせると、送液及び混合の効率は向上するが、試薬付着による弁閉塞などにより、弁が適正に動作しなくなって送液及び混合が適正に実施されなくなるという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、液体の送液及び混合を短時間で適正に行うことができるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、液体を供給する貫通穴による1乃至は複数の供給口及び液体が流出する貫通穴による1乃至は複数の流出口が形成された蓋板と、前記供給口から供給されて流れる液体を、途中で混合したのち前記流出口から流出するための流路となる溝が形成された基板とを有し、前記基板上に前記溝を覆って前記流路が形成されるように前記蓋板を貼り合わせてチップを構成し、このチップに、前記流路に流れる液体に振動を伝えるための圧電素子を複数固定して成るマイクロポンプ・ミキサ一体化装置において、前記複数の圧電素子を振動させるために当該圧電素子に個別に印加される電圧の位相を制御する第1の制御手段を備え、前記第1の制御手段によって、前記流路の任意部分の液体に当該液体を搬送する第1の振動と、前記任意部分から離れた部分の液体に当該液体を前記搬送を妨げないように攪拌する第2の振動とが、前記複数の圧電素子から液体に伝わるように、前記電圧の位相を制御することを特徴としている。
この構成によれば、流路のある部分の液体に第1の振動が伝わることによって、当該流路に流れる液体の送液量が増加するので、液体の送液を短時間で行うことができる。また、流路の他の部分の液体に第2の振動が伝わることによって、液体が攪拌されて混合割合が高まるので、液体の混合を適正に行うことができる。
また、本発明の請求項2によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1において、前記第1の制御手段は、前記第2の振動に液体を搬送する振動成分が付加されるように前記電圧の位相を制御することを特徴としている。
また、本発明の請求項2によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1において、前記第1の制御手段は、前記第2の振動に液体を搬送する振動成分が付加されるように前記電圧の位相を制御することを特徴としている。
この構成によれば、液体の送液量が更に増加するので、液体の送液を、より短時間で行うことができる。
また、本発明の請求項3によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1または2において、前記複数の圧電素子を駆動するために当該圧電素子に個別に印加される電圧のレベルを制御する第2の制御手段を更に備え、前記第2の制御手段によって、前記第1の振動による液体の搬送量と、前記第2の振動による液体の攪拌量とが増加するように、前記電圧のレベルを制御することを特徴としている。
また、本発明の請求項3によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1または2において、前記複数の圧電素子を駆動するために当該圧電素子に個別に印加される電圧のレベルを制御する第2の制御手段を更に備え、前記第2の制御手段によって、前記第1の振動による液体の搬送量と、前記第2の振動による液体の攪拌量とが増加するように、前記電圧のレベルを制御することを特徴としている。
この構成によれば、電圧の位相制御によって液体の送液及び混合が短時間で適正に行われていた状態において、電圧のレベル制御によって、更に液体の送液量が増加し、且つ攪拌量が増加して混合割合が高まるので、送液及び混合が、より短時間で適正に行われる。
また、本発明の請求項4によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1から3の何れか1項において、前記圧電素子の振動が、前記液体の送液量及び混合割合に影響を及ぼすように伝わる前記溝の位置に、当該溝を部分的に拡張した凹領域を少なくとも独立して2つ形成したことを特徴としている。
また、本発明の請求項4によるマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、請求項1から3の何れか1項において、前記圧電素子の振動が、前記液体の送液量及び混合割合に影響を及ぼすように伝わる前記溝の位置に、当該溝を部分的に拡張した凹領域を少なくとも独立して2つ形成したことを特徴としている。
この構成によれば、凹領域は、流路状の溝幅よりも広く、又は広く深いので、当該凹領域においては、より多くの液体が一時的に滞留することになり、これによって混合効果が高まる。また、当該凹領域においては、より多くの液体に圧電素子からの振動を伝えることができるので、一方の凹領域に、液体を送液するためのポンプ部として機能するように圧電素子から振動を伝えれば、送液量をより増加させることができる。また、他方の凹領域に、液体を混合するための混合部として機能するように圧電素子から振動を伝えれば、混合割合をより高くすることができる。
以上説明したように本発明によれば、液体の送液及び混合を短時間で適正に行うことができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るマイクロポンプ・ミキサ一体化装置のチップ部分の基板の構成を示す平面図、図2は、そのチップ部分の断面図である。
但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を省略する。
図1及び図2に示すマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、既に説明済みの図9及び図10に示したマイクロミキサの各微小流路6の途中に、概略円形状のマイクロポンプ部10a,10bを形成した構成の基板15を備え、それらのマイクロポンプ部10a,10bの上方の蓋板1の上に、ポンプ機能用の圧電素子11a,11bを搭載すると共に、混合エリア部9の上方の蓋板1上に、ミキサ機能用の圧電素子12を搭載して構成されている。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るマイクロポンプ・ミキサ一体化装置のチップ部分の基板の構成を示す平面図、図2は、そのチップ部分の断面図である。
但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を省略する。
図1及び図2に示すマイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、既に説明済みの図9及び図10に示したマイクロミキサの各微小流路6の途中に、概略円形状のマイクロポンプ部10a,10bを形成した構成の基板15を備え、それらのマイクロポンプ部10a,10bの上方の蓋板1の上に、ポンプ機能用の圧電素子11a,11bを搭載すると共に、混合エリア部9の上方の蓋板1上に、ミキサ機能用の圧電素子12を搭載して構成されている。
更に、同マイクロポンプ・ミキサ一体化装置は、図3に示すように、各圧電素子11a,11b,12を駆動(振動)する駆動電圧制御部21を備えており、駆動電圧制御部21は、電圧発生部22と、位相制御部23と、可変利得型の増幅器24,25,26と、利得制御部27とを備えて構成されている。
電圧発生部22は、正弦波の電圧信号を発生する。位相制御部23は、その発生された正弦波の電圧信号を全ての圧電素子11a,11b,12の数だけ分岐し、この分岐された各電圧信号V1,V2,V3の位相を、個別に可変制御する。
電圧発生部22は、正弦波の電圧信号を発生する。位相制御部23は、その発生された正弦波の電圧信号を全ての圧電素子11a,11b,12の数だけ分岐し、この分岐された各電圧信号V1,V2,V3の位相を、個別に可変制御する。
増幅器24〜26は、利得制御部27の利得制御に応じて変化する増幅利得に応じて各電圧信号V1〜V3を増幅し、これら増幅された電圧信号V1a〜V3aを、該当圧電素子11a,11b,12に印加する。この電圧印加によって、各圧電素子11a,11b,12が駆動するようになされている。
図4に、各圧電素子11a,11b,12を駆動する電圧信号V1a〜V3aの波形の一例を示す。これらの電圧信号V1a〜V3aの位相は、位相制御部23によって制御されるようになっているが、この制御される位相は、供給口3,4から供給される液体が、極力短時間で適正に送液及び混合されて流出口5から流出されるように定められる。
図4に、各圧電素子11a,11b,12を駆動する電圧信号V1a〜V3aの波形の一例を示す。これらの電圧信号V1a〜V3aの位相は、位相制御部23によって制御されるようになっているが、この制御される位相は、供給口3,4から供給される液体が、極力短時間で適正に送液及び混合されて流出口5から流出されるように定められる。
これに加え、各電圧信号V1a〜V3aの振幅(電圧レベル)VL1,VL2,VL3(図4参照)が、液体が更に短時間で適正に送液及び混合されて流出口5から流出されるように定められる。
各電圧信号V1a〜V3aの位相及び振幅を定める場合、例えば次のように行う。
まず、各マイクロポンプ部10a,10bにおいては、液体の単位時間当たりの送液量が、圧電素子11a,11bとの連携によるマイクロポンプ部10a,10bが有する送液能力の最大値又は最大値に極力近づくように、圧電素子11a,11bへの印加電圧信号V1a,V2aの位相及び振幅を調整する。
各電圧信号V1a〜V3aの位相及び振幅を定める場合、例えば次のように行う。
まず、各マイクロポンプ部10a,10bにおいては、液体の単位時間当たりの送液量が、圧電素子11a,11bとの連携によるマイクロポンプ部10a,10bが有する送液能力の最大値又は最大値に極力近づくように、圧電素子11a,11bへの印加電圧信号V1a,V2aの位相及び振幅を調整する。
次に、混合エリア部9においては、液体の混合割合が、圧電素子12との連携による混合エリア部9が有する液体の攪拌による混合能力の最大値又は最大値に極力近づき、尚且つマイクロポンプ部10a,10bで得られた送液量を更に増加又は、少なくともマイクロポンプ部10a,10bでの送液量の増加状態を妨げないように、圧電素子12への印加電圧信号V3aの位相及び振幅を調整する。
これらの調整を行いながら、供給口3,4から流出口5までの液体の送液時間及び混合割合を測定し、最終的には、その測定によって得られる結果の内、供給口3,4から流出口5までの液体の送液時間が最短で且つ混合割合が最高となるように、位相制御及び利得制御を行うことによって、各電圧信号V1a〜V3aの位相及び振幅を定める。
これらの調整を行いながら、供給口3,4から流出口5までの液体の送液時間及び混合割合を測定し、最終的には、その測定によって得られる結果の内、供給口3,4から流出口5までの液体の送液時間が最短で且つ混合割合が最高となるように、位相制御及び利得制御を行うことによって、各電圧信号V1a〜V3aの位相及び振幅を定める。
このように位相及び振幅を定めることによって、供給口3,4から供給された液体が、各マイクロポンプ部10a,10bにおいて、当該マイクロポンプ部10a,10bの送液能力の最大値又は最大値に極力近い状態で送液され、この送液された液体が更に混合エリア部9において当該混合エリア部9の混合能力の最大値又は最大値に極力近い状態で攪拌されて混合されると共に、マイクロポンプ部10a,10bで得られた送液量が更に増加されるか、少なくとも送液量が妨げられないように、流出口5へ向かって流出口5から流出される。
このような実施の形態のマイクロポンプ・ミキサ一体化装置によれば、位相制御部23によって、各マイクロポンプ部10a,10bの液体に当該液体を搬送する振動が伝播され、混合エリア部9の液体に当該液体を、前記搬送を妨げないように攪拌する振動が伝播されるように、各圧電素子11a,11b,12に印加される電圧信号V1a〜V3aの位相を制御するようにした。
これによって、各マイクロポンプ部10a,10bの液体の送液量が増加するので、液体の送液を短時間で行うことができる。また、混合エリア部9の液体が攪拌されて混合割合が高まるので、液体の混合を適正に行うことができる。
また、位相制御部23は、混合エリア部9の液体に伝播される振動に、液体を搬送する振動成分が付加されるように電圧信号V3aの位相を制御するようにした。これによって、液体の送液量が更に増加するので、液体の送液を、より短時間で行うことができる。
また、位相制御部23は、混合エリア部9の液体に伝播される振動に、液体を搬送する振動成分が付加されるように電圧信号V3aの位相を制御するようにした。これによって、液体の送液量が更に増加するので、液体の送液を、より短時間で行うことができる。
また、各増幅器24〜26の利得を制御する利得制御部27によって、各マイクロポンプ部10a,10bへの振動による液体の搬送量と、混合エリア部9への振動による液体の攪拌量とが増加するように、各電圧信号V1a〜V3aの振幅(電圧レベル)を制御するようにした。これによって、上記の位相制御によって液体の送液及び混合が短時間で適正に行われていた状態において、振幅制御によって、更に液体の送液量が増加し、且つ攪拌量が増加して混合割合が高まるので、送液及び混合が、より短時間で適正に行われる。
また、マイクロポンプ部10a,10b及び混合エリア部9の凹領域は、線状流路の幅よりも広く深いので、当該凹領域においては、より多くの液体が一時的に滞留することになるので、振動供給時の液体の送液及び混合の効果をより高めることができる。
この他、各圧電素子11a,11b,12を駆動する波形は、正弦波である必要は無く、矩形波、並びに各圧電素子11a,11b,12を駆動可能な波形であればよい。
この他、各圧電素子11a,11b,12を駆動する波形は、正弦波である必要は無く、矩形波、並びに各圧電素子11a,11b,12を駆動可能な波形であればよい。
また、ミキサ機能用の圧電素子の設置位置は、混合流路7又は混合エリア部9である必要はなく、圧電素子の振動が混合流路7又は混合エリア部9へ伝播可能な範囲内なら何処に設置してもよい。例えば、図5に示すように、混合流路7の上流に、ミキサ機能用の圧電素子13a,13bを設置してもよい。
また、ポンプ機能用の圧電素子の設置数は、流路1本当たり1つである必要はなく、複数であってもよい。
更に、ポンプ機能用の圧電素子の設置位置は、混合流路7又は混合エリア部9の上流である必要はなく、下流であってもよい。例えば、図6に示すように、図1の構成に加え、混合エリア部9の下流にも、更にポンプ機能用の圧電素子14を設置してもよい。
また、ポンプ機能用の圧電素子の設置数は、流路1本当たり1つである必要はなく、複数であってもよい。
更に、ポンプ機能用の圧電素子の設置位置は、混合流路7又は混合エリア部9の上流である必要はなく、下流であってもよい。例えば、図6に示すように、図1の構成に加え、混合エリア部9の下流にも、更にポンプ機能用の圧電素子14を設置してもよい。
1 蓋板
2,8,15 基板
3,4 供給口
5 流出口
6 微小流路
7 混合流路
8 基板
9 混合エリア部
10a,10b マイクロポンプ部
11a,11b,14 ポンプ機能用の圧電素子
12,13a,13b ミキサ機能用の圧電素子
21 駆動電圧制御部
22 電圧発生部
23 位相制御部
24,25,26 可変利得型の増幅器
27 利得制御部
V1,V2,V3,V1a,V2a,V3a 電圧信号
2,8,15 基板
3,4 供給口
5 流出口
6 微小流路
7 混合流路
8 基板
9 混合エリア部
10a,10b マイクロポンプ部
11a,11b,14 ポンプ機能用の圧電素子
12,13a,13b ミキサ機能用の圧電素子
21 駆動電圧制御部
22 電圧発生部
23 位相制御部
24,25,26 可変利得型の増幅器
27 利得制御部
V1,V2,V3,V1a,V2a,V3a 電圧信号
Claims (4)
- 液体を供給する貫通穴による1乃至は複数の供給口及び液体が流出する貫通穴による1乃至は複数の流出口が形成された蓋板と、前記供給口から供給されて流れる液体を、途中で混合したのち前記流出口から流出するための流路となる溝が形成された基板とを有し、前記基板上に前記溝を覆って前記流路が形成されるように前記蓋板を貼り合わせてチップを構成し、このチップに、前記流路に流れる液体に振動を伝えるための圧電素子を複数固定して成るマイクロポンプ・ミキサ一体化装置において、
前記複数の圧電素子を振動させるために当該圧電素子に個別に印加される電圧の位相を制御する第1の制御手段を備え、
前記第1の制御手段によって、前記流路の任意部分の液体に当該液体を搬送する第1の振動と、前記任意部分から離れた部分の液体に当該液体を前記搬送を妨げないように攪拌する第2の振動とが、前記複数の圧電素子から液体に伝わるように、前記電圧の位相を制御する
ことを特徴とするマイクロポンプ・ミキサ一体化装置。 - 前記第1の制御手段は、前記第2の振動に液体を搬送する振動成分が付加されるように前記電圧の位相を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロポンプ・ミキサ一体化装置。 - 前記複数の圧電素子を駆動するために当該圧電素子に個別に印加される電圧のレベルを制御する第2の制御手段を更に備え、
前記第2の制御手段によって、前記第1の振動による液体の搬送量と、前記第2の振動による液体の攪拌量とが増加するように、前記電圧のレベルを制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロポンプ・ミキサ一体化装置。 - 前記圧電素子の振動が、前記液体の送液量及び混合割合に影響を及ぼすように伝わる前記溝の位置に、当該溝を部分的に拡張した凹領域を少なくとも独立して2つ形成した
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のマイクロポンプ・ミキサ一体化装置。
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