JP2005171311A - 熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼 - Google Patents

熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼 Download PDF

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悟 守屋
Yoichi Murakami
陽一 村上
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雅宏 吉川
Shinichiro Kato
進一郎 加藤
Masakazu Hayaishi
正和 速石
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Abstract

【課題】 Vを使用せずに安価に製造でき、かつ、被削性を高めた熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼を提供する。
【解決手段】 熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼は、重量%で、C:0.27〜0.43%、Si:0.80〜2.00%、Mn:0.30〜1.20%、P:0.035%以下、S:0.04%以下、Cr:0.20〜1.00%、Cu:0.30%以下、Ni:0.25%以下、Mo:0.05%以下、残部実質的にFeからなり、かつ、0、78≦C+1/6×Si+1/4.5×Mn+1/15×Ni+1/4×Cr≦0.84の式を満足し、熱間鍛造した後空冷した状態でフェライト+パーライト混合組織になる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼に関するものである。
従来、熱間鍛造用クランクシャフトの材料は、引張強度で800MPa程度ある鋼が必要であるとされ、バナジウム添加型炭素鋼を用いて熱処理を省略している。この材料はフェライトをV炭化物やV炭窒化物の析出により強化させる機構となっているため、C量を0.40%にすることができ、被削性に対しても有利な材料となっている。しかしながら、バナジウム添加型炭素鋼はVが高価なため、V添加を廃止して、安価な熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼の提供が要請されている。
V添加を廃止した代替鋼を開発するにあたり、(1)Cr、Mn、Cuで強度を確保する、(2)Cを増量し強度を確保する、方策が考えられるが、(1)の方策では、パーライト硬度が高くかつフェライトの延性が高いため、刃先に溶着しやすく、工具が折損し易いという問題がある。また、(2)の方策では、パーライト面積が大きくなり、工具摩耗が著しいという問題がある。
なお、本願出願人らは、Vを使用せずに安価に製造し得る熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼を提案している(特許文献1参照)。
特開平10−60588号公報
本発明は、Vを使用せずに安価に製造でき、かつ、被削性を高めた熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼は、その成分組成を、重量%で、C:0.27〜0.43%、Si:0.80〜2.00%、Mn:0.30〜1.20%、P:0.035%以下、S:0.04%以下、Cr:0.20〜1.00%、Cu:0.30%以下、Ni:0.25%以下、Mo:0.05%以下、残部実質的にFeからなるものとし、かつ、0、78≦C+1/6×Si+1/4.5×Mn+1/15×Ni+1/4×Cr≦0.84の式を満足するもので、熱間鍛造した後空冷した状態でフェライト+パーライト混合組織になるものとしたことである。
Vを使用していないので安価に製造することができ、かつ、被削性を高めた熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼を提供できる。
本発明の熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼は、Siを増量添加し、100℃/min以下の冷却条件にて制御冷却したフェライト+パーライトの組織を有する材料である。フェライトはSiで固溶強化されているため、C量を増加させなくても、引張強度で800MPaを確保し、V添加の廃止が可能である。
さらに、炭素当量式を規定することにより、V添加を廃止しても、従来のV添加鋼と同様にクランクシャフトに必要な硬度を得ることが可能となる。なお、炭素当量式は、0、78≦C+1/6×Si+1/4.5×Mn+1/15×Ni+1/4×Cr≦0.84で規定する。また、炭素当量(Ceq)の範囲を規定したため、製造時に炭素当量が当該範囲になるようにすれば、各成分を特定の量にしなくても、所望の熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼を製造できるので、製造が容易である。
かかる熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼では、フェライトの延性が低いので切削抵抗が低く、C量を増量しなくても置き換えが可能であるため、工具摩耗が小さく、機械加工性に優れたものとなる。
次に、本発明の成分組成を限定した理由を説明する。
C:0.27〜0.43%
Cは、高周波焼入れ性、硬度および強度を高くするために含有させる元素であるが、0.43%より多いと、快削成分が添加されていない鋼の場合、工具摩耗が著しい。そこで、その含有量を0.43%以下とした。本発明では、Siの添加量を増加させることにより、硬度・強度低下を防止している。
Si:0.80〜2.00%
Siの含有量を0.80%以上とすることで、フェライトを固溶強化し、材料強度・硬度・焼き入れ性を高くしている。またフェライトの延性が低くなるため、工具の溶着がおこりにくく加工性に有利である。フェライト硬度の上昇に伴う工具寿命の低下を防止するため、その含有量を2.00%以下とした。
Mn:0.30〜1.20%
Mnは、パーライトのラメラ間隔を小さくし、パーライト部の靭性の向上、硬度および強度を高くするために含有させる元素で、0.30%より少ないと、必要な硬度および強度が得られず、また、過度に添加すると空冷でもベイナイトが発生し、1.20%より多いと硬度が高くなり、被削性が低下するため、その含有量を0.30〜1.20%とした。
P:0.035%以下
Pは、不純物であり、少ないほうが好ましいが、0.035%以下であれば強度にそれ程影響がないので、0.035%以下とした。
S:0.040%以下
Sは、被削性を向上させる元素であるが、0.040%より多いと研磨割れの要因になりやすいため、0.040%以下とした。
Cr:0.20〜1.00%
Crは、高周波焼入れ性、硬度および強度を高くするために有効な元素で、0.20%より少ないと、必要な高周波焼入れ性、硬度および強度が得られず、また、Mnと同様に、過度に添加すると空冷でもベイナイトが発生し、硬度を著しく上昇させ被削性を低下させるので、その含有量を0.20〜1.00%とした。
なお、本発明のクランクシャフトの製造に用いる非調質鋼は、不純物として、Cu:0.30%以下、Ni:0.25%以下、Mo:0.05%以下、s−Al:0.045%以下、N:0.013%以下およびO:0.005%以下が許容される。
また、本発明のクランクの製造方法に用いる非調質鋼は、クランク成形後の被削性を良好にするため、熱間鍛造後の組織はフェライト+パーライト組織とする必要がある。
次に、本発明の実施例を説明する。
下記表1に示す成分組成の本発明鋼の実施例および比較例の各鋼を溶製した後、造塊し、φ80の圧延素材を製造した。この圧延素材を200Lの長さで切断を行った後、高周波誘導加熱炉を用いて1200℃で10分間加熱保持した後、クランク粗成形体に鍛造した。さらに、このクランク粗成形体を冷却速度100℃/min以下に制御して冷却を行った。そして、このクランク粗成形体に機械加工およびフィレットロール加工を施して、クランクシャフト製品とした。このクランクシャフト製品を用いて、硬度および疲労限に関する調査を実施し、さらに、ドリル被削性の評価を行った。これらの結果を表1に示す。
硬度に関しては、クランクシャフト製品の硬度をロックウェル硬度計で測定した結果を示してある。
疲労限に関しては、クランクシャフト製品に対して疲労試験を実施し、その疲労限を示してある。
ドリル被削性の評価としては、クランクシャフト製品のピン部をハイスドリルで加工を行ったときの逃げ面摩耗量を測定した。表1には、加工穴数200穴ドリル加工を行った際の逃げ面摩耗量、および、被削性指数を示してある。ここに、被削性指数は、従来鋼(V添加型非調質鋼)の200穴ドリル加工時のハイスドリル逃げ面平均摩耗量を1とした場合の摩耗量の比率である。また、表2に、ドリル被削性試験条件を示す。さらに、代表例として本発明の実施例1、比較例1、従来鋼(V添加型非調質鋼)の摩耗推移曲線を図1に示す。
なお、本発明例および比較例の各鋼には、下記表1に示す成分組成の他に、鋼に通常含まれるCu:0.30%以下、Ni:0.25%以下、Mo:0.05%以下、s−Al:0.045%以下およびO:0.005%以下の不純物が含まれている。
Figure 2005171311
Figure 2005171311
表1に示した結果より明らかであるように、本発明の実施例に係る鋼は、Vを添加していないにも拘わらず、Vを0.1%添加した従来の非調質鋼と同等以上の疲労強度が得られていることが認められた。
また、表1に示した結果および図1より明らかであるように、ドリル被削性に関しても、良好な結果が得られていることが認められた。
これに対して、比較例に係る鋼は、以下のような問題点を有している。
比較例Aの鋼の場合には、C含有量が高く、さらにSi含有量が低いため、フェライトの延性が高く、ドリル被削性が悪化している。
比較例Bの鋼の場合には、Si含有量が低すぎるため、ドリル被削性が悪化している。
比較例Cの鋼の場合には、Mnの含有量が高すぎるため、空冷でもベイナイトが発生してしまい、ドリル被削性が著しく低下している。
比較例Dの鋼の場合には、S含有量が高すぎるため、クランクシャフト研削加工時に研削割れが発生し、疲労試験時に研削割れ部を起点として破壊が発生したため疲労限が大幅に低下している。
比較例Eの鋼の場合には、Crの含有量が高すぎるため、空冷でもベイナイトが発生してしまい、ドリル被削性が著しく低下している。
以上のことから、本発明の成分組成の範囲内において、Ceqを0.78〜0.84にすると、Vを添加していないにも拘わらず、V添加型非調質鋼と同等以上の疲労強度が得られ、さらに、工具の摩耗が小さく被削性に優れていることがわかった。
なお、本発明は、上記実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更を加え得ることはもちろんである。
本発明は、熱間鍛造用クランクシャフトの材料に適用できる。
ドリル被削性の評価における摩耗推移曲線を示す図である。

Claims (1)

  1. 重量%で、C:0.27〜0.43%、Si:0.80〜2.00%、Mn:0.30〜1.20%、P:0.035%以下、S:0.04%以下、Cr:0.20〜1.00%、Cu:0.30%以下、Ni:0.25%以下、Mo:0.05%以下、残部実質的にFeからなり、かつ、0、78≦C+1/6×Si+1/4.5×Mn+1/15×Ni+1/4×Cr≦0.84の式を満足し、熱間鍛造した後空冷した状態でフェライト+パーライト混合組織になることを特徴とする熱間鍛造用非調質クランクシャフト鋼。

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