JP2005170927A - 育毛剤 - Google Patents

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知也 高橋
Yoshinori Kobayashi
義典 小林
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義春 横尾
Shunichi Kamiya
俊一 神谷
Tatsuya Tamaoki
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Abstract

【目的】 本発明は、優れた育毛、発毛効果を示すとともに、安全な育毛剤を提供することを目的とする。
【構成】 プロアントシアニジン、特に、エピカテキン−(4β→8)−カテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン、カテキン−(4α→8)−カテキン、エピカテキン−(4β→6)−エピカテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン、カテキン−(4α→8)−カテキン−(4α→8)−カテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→8)−カテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→6)−エピカテキンからなる群から選ばれる少なくとも1つのプロアントシアニジンを有効成分として含有する育毛剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プロアントシアニジンを有効成分として含有する育毛剤に関する。
タンニンは植物界に広く存在し、分子中に多数のフェノール性水酸基を有している。タンニンは、酸、アルカリあるいはタンナーゼで加水分解される加水分解型タンニンと加水分解されない縮合型タンニン等に分類され、縮合型タンニンとしては更にフラバン−3−オールを構成単位とする単純縮合型タンニン(プロアントシアニジン)と、フラバン−3−オール、コーヒー酸、チャルカンβ−オールを構成単位とする複合縮合型タンニンが知られている。
縮合型タンニンが毛髪保護作用を有することが知られている(特許文献1参照)が、これは化粧料としての毛髪表面への作用であり、育毛作用については知られていない。また、プロアントシアニジンが抗酸化剤として利用されている(特許文献2参照)が、その育毛作用は知られていない。
特公平2−37884号公報 特開昭61−16982号公報
本発明は、優れた育毛、発毛効果を示すとともに、安全な育毛剤を提供することを目的とする。
本発明は、プロアントシアニジンを有効成分として含有する育毛剤に関する。
本発明により、優れた育毛、発毛効果を示すとともに、安全な育毛剤が提供される。
プロアントシアニジンは、式(I)
(I)
(式中、R1 またはR2 は同一または異なって水素または水酸基を示す。)
で示されるフラバン−3−オール誘導体を構成単位として重合した化合物群をいう。
式(I)で示されるフラバン−3−オール誘導体の具体例としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、アフゼレチン、エピアフゼレチン等があげられ、これらの光学異性体も全てふくまれるが、エピカテキンまたはカテキンを構成単位とするプロアントシアニジンが、本発明の育毛剤としてはより好ましく用いられる。
式(I)で示されるフラバン−3−オール重合体の結合様式はどのようなものでもよいが、例えばフラバン−3−オールが2個重合した2量体は、式(II)
(II)
(式中、R1 およびR2 は前記と同義であり、R3 およびR4 は同一または異なって水素または水酸基を示す。)
で示される結合様式をとるものが、また3量体以上ではこれらの結合様式が、同一または異なって組み合わされたものがあげられる。
本発明に用いられるプロアントシアニジンは、フラバン−3−オール誘導体の2量体以上であればよいが、好ましくは2〜10量体、より好ましくは2〜5量体、さらに好ましくは2〜3量体である。フラバン−3−オール誘導体の2量体としては例えば、エピカテキン−(4β→8)−カテキン等のエピカテキンとカテキンの結合体、エピカテキン−(4β→6)−エピカテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン等のエピカテキンの2量体、カテキン−(4α→8)−カテキン等のカテキンの2量体等があげられ、フラバン−3−オール誘導体の3量体としては例えば、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→6)−エピカテキン等のエピカテキンの3量体、カテキン−(4α→8)−カテキン−(4α→8)−カテキン等のカテキンの3量体、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→8)−カテキン等のエピカテキンとカテキンの混合3量体を用いることがとりわけ好ましい。
プロアントシアニジンは、ブドウ、カキ、ビンロウジュ、リンゴ、大麦、神聖草、大黄、桂皮、アズキ、キイチゴ等の各種の植物から抽出精製して得られる他、化学的合成によっても得ることができる。
植物からの抽出精製は、次のような公知の方法で行うことができる。原料である植物の果実、種子、葉、茎、根、根茎等を、適当な時期に採取した後、そのままか、通常空気乾燥等の乾燥工程を行った後、抽出原料とする。原料が植物の搾汁液や樹液の場合はそのまま抽出原料として用いることもある。
上記の乾燥した植物体からのプロアントシアニジンの抽出は、公知の方法〔ケミカル アンド ファーマセウテイカル ブルチン,38巻,3218頁,1990年:同,40巻,889−898頁,1992年〕を参考にして行うことができる。原料を粉砕もしくは細切した後、溶媒を用いてバッチ式もしくは連続式の抽出方法で行うことができる。抽出溶媒としては、水またはエタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類等の親水性もしくは親油性の溶媒が、単独もしくは混合溶媒として用いることができる。抽出温度は通常0〜100℃、好ましくは5〜50℃で行う。
抽出をバッチ式で行う場合、抽出時間は1時間以上10日間程度であり、溶媒量は乾燥原料あたり通常1〜30倍重量、好ましくは5〜10倍重量用いる。抽出操作は、攪拌によっても浸漬放置によってもよい。抽出操作は必要に応じて2〜3回繰り返してもよい。連続抽出法としては、還流冷却器とサイフォンを組み合わせたソクスレー抽出器を用いた方法等があげられ、溶媒量、抽出時間等は前記のバッチ式抽出法の条件と同様である。
前記の操作で得た粗抽出液から、不溶性残査を濾過もしくは遠心分離により取り除いた抽出液からのプロアントシアニジンの精製は、公知の生薬の分離精製方法であればどのようなものでもよいが、二相溶媒分配法、カラムクロマトグラフィー法、分取高速液体クロマトグラフィー法等を単独または組み合わせて用いることが好ましい。二相溶媒分配法としては、前記の抽出液から油溶性成分や色素をn−ヘキサン、石油エーテル等により抽出除去する方法、該抽出液からn−ブタノール、メチルエチルケトン等の溶媒と水との分配により、溶媒相へプロアントシアニジンを回収する方法等があげられる。カラムクロマトグラフィー法としては、担体としてアンバーライトIR−120B、アンバーライトIRA−402等を用いるイオン交換カラムクロマトグラフィー法、担体として順相系シリカゲル、逆相系シリカゲル、ダイヤイオンHP−20、セパビーズSP−207等を用いる吸着カラムクロマトグラフィー、担体としてセファデックスLH−20等を用いるゲル濾過法等があげられ、これらを単独もしくは組み合わせて反復して使用することができる。分取高速液体クロマトグラフィー法としては、オクタデシルシリカ等を用いる逆相系のカラムを用いる方法、シリカゲル、シリカゲル−NH2 等を用いる順相系のカラムを用いる方法等があげられる。
上記精製方法により、塩類等水溶性のイオン性物質、糖類、多糖類等の非イオン性物質、油分、色素等が粗抽出液から除去される結果、プロアントシアニジンを得ることができる。
プロアントシアニジンの合成法による製造方法としては、エピカテキンまたはカテキンの2量体の製造方法が、ジャーナル オブ ケミカル ソサエティー パーキン トランサクション I,1535〜1543頁,1983年に記載されており、これらの文献に記載の方法に準じて合成することができる。
また、プロアントシアニジンを本発明の有効成分として用いる場合、プロアントシアニジンは、一種または二種以上混合してもよい。
育毛剤の剤型はプロアントシアニジンを有効成分として配合し得る剤型であればどのようなものでもよい。適当な医薬基剤と配合して液状あるいは固体状の育毛剤として用いる。液状あるいは固体状の育毛剤型としては、ヘヤーリキッド、ヘヤートニック、ヘヤーローション等の液状剤型、軟膏、ヘヤクリーム等の固体状剤型があげられ、各々好適な基剤にプロアントシアニジンを添加した後、常法により製造することができる。本発明の育毛剤中におけるプロアントシアニジンの配合量は、単独または混合して通常0.01〜30重量%、好ましくは0.1〜10重量%、とりわけ好ましくは0.5〜10重量%である。
液体状剤型に好適な基剤としては、育毛剤に通常使用されているもの、例えば精製水、エタノール、多価アルコール類、油脂等があげられ、必要により添加剤を添加してもよい。多価アルコールとしては、グリセロール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等があげられる。油脂類としては小麦はい芽油、椿油、ホホバ油、オリーブ油、スクワラン、サフラワー油、マカデミアナッツ油、アボガド油、大豆水添レシチン等があげられる。
添加剤としては、香料、界面活性剤、殺菌剤等があげられる。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消炎剤、清涼剤、保湿剤、ビタミン類、生薬エキス等も適宜添加してもよい。
香料としては、通常化粧料等に使うものならどのような香料を用いてもよい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(8)オレイルエーテル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(10)、ポリオキシエチレン(30)グリセリルモノステアレート、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリン、ポリオキシエチレン還元ラノリン、POE(25)グリセリルピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル、N−アセチルグルタミンイソステアリルエステル等があげられる。
殺菌剤としては、ヒノキチオール、トリクロサン、クロルヘキシジングルコン酸塩、フェノキシエタノール、レゾルシン、イソプロピルメチルフェノール、アズレン、サリチル酸、感光素、ジンクピリチオンなどがあげられる。
酸化防止剤として、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸、没食子酸プロピル、エリソルビン酸などがあげられる。
紫外線吸収剤としては、ジヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、メラニン、パラアミノ安息香酸エチル、パラジメチルアミノ安息香酸 2−エチルヘキシルエステル、シノキサート、パラメトキシ桂皮酸 2−エチルヘキシルエステル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ウロカニン酸、金属酸化物微粒子などがあげられる。
消炎剤としては、グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン等があげられる。清涼剤としては、トウガラシチンキ、1−メントール等があげられる。保湿剤としては、ピロリドンカルボン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸等があげられる。ビタミン類としては、酢酸dl−α−トコフェロール、dl−α−トコフェロール、ビタミンE、ニコチン酸ベンジル、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、ビオチン、塩酸ピリドキシン、リボフラビン等があげられる。生薬エキスとしては、センブリエキス、ニンニクエキス、ニンジンエキス、アロエエキス等があげられる。
上記の液体状剤型を噴霧剤として用いるときは、不燃化液化ガスを用いる。
固体状剤型の基剤としては、ワセリン、固形パラフィン、植物油、鉱物油、ラノリン、ろう類、マクロゴール等があげられ、必要により前記の添加剤、レシチン等の乳化剤、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールを添加してもよい。
本発明の育毛剤の投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間などにより異なるが、成人一人当り一回にプロアントシアニジンとして0.1〜600mg、好ましくは10〜300mgの範囲で一日一回から数回、経皮投与される。
以下の、実施例、参考例および試験例により本発明の態様を具体的に説明する。なお、以下の実施例に使用するプロアントシアニジンのうち、エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン〔化合物2〕はケミカル ファーマセウチカル ブルチン,41巻,1491頁,1993年および同,38巻,3218,1990年に記載の方法により、エピカテキン−(4β→6)−エピカテキン〔化合物4〕およびエピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→6)−エピカテキン〔化合物8〕は、ケミカル ファーマセウチカル ブルチン,40巻,889頁,1992年に記載の方法により製造した化合物を使用した。それ以外の実施例に使用したプロアントシアニジンは参考例1〜5に記載の方法により製造した。
エチルアルコール7Kg、グリセロール500g、参考例1で得た化合物1を300g、N−アセチルグルタミンイソステアリルエステルを50gおよび精製水1600gを均一に攪拌混合し、固形物を溶解させ溶液Aを調製した。これとは別に1,3−ブチレングリコール500gおよびPOE(25)グリセリルピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル50gを均一に攪拌混合し、溶液Bを調製した。溶液Bを溶液Aに攪拌しながら加え均一にし育毛トニック(組成物1)を調製した。なお、上記の操作は全て室温で行った。
参考例1で得た化合物1を化合物2に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物2)を調製した。
参考例1で得た化合物1を参考例2で得た化合物3に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物3)を調製した。
参考例1で得た化合物1を化合物4に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物4)を調製した。
参考例1で得た化合物1を参考例3で得た化合物5に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物5)を調製した。
参考例1で得た化合物1を参考例4で得た化合物6に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物6)を調製した。
参考例1で得た化合物1を参考例5で得た化合物7に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物7)を調製した。
参考例1で得た化合物1を化合物8に代える以外は、実施例1と同様の方法により育毛トニック(組成物8)を調製した。
エチルアルコール7Kg、化合物2を100g、N−アセチルグルタミンイソステアリルエステル50g、dl−α−トコフェロール10g、パルミチン酸アスコビル10g、d−ビオチン5g、β−カロチン0.1g、クエン酸10gおよび精製水1790gを均一に攪拌混合し、固形物を溶解させ溶液Aを調製した。これとは別に1,3−ブチレングリコール1KgおよびPOE(25)グリセリルピログルタミン酸イソステアリン酸ジエステル25gを均一に攪拌混合し、溶液Bを調製した。溶液Bを溶液Aに攪拌しながら加え均一にし育毛トニック(組成物9)を調製した。なお、上記の操作は全て室温で行い溶液のpHは水酸化ナトリウム溶液で4に調製した。
参考例1.エピカテキン−(4β→8)−カテキン〔化合物1〕の製造方法
ビンロウジュ (Areca catachu L.) の種子の乾燥粉砕物1.25Kgを2L の50(V/V)%アセトン〔(V/V)%は水との混合液に対する容量百分率を表す。以下の記載についても同様である。〕で2時間室温で抽出した。この粗抽出液を濾紙(アドバンテック東洋社製 No.526)で濾過して抽出液を得た。再び残さに1.5L の50(V/V)%アセトンを加えて室温で1時間抽出をおこなった。前記の操作によって得た濾液を合わせて減圧濃縮した後、該濃縮液を10(V/V)%メタノールで平衡化したダイヤイオンHP−20樹脂(三菱化成社製)を充填したカラム(6cmφ X44cm:1243ml体積) に通塔し、10(V/V)%メタノール2.5L で洗浄した。つぎに、2.5L の30(V/V)%メタノールおよび1.25L の30(V/V)%メタノールで順次、目的物を溶出させた。得られた溶出液を減圧濃縮した後、50(V/V)%メタノールで平衡化したセファデックスLH−20(ファルマシア社製)を充填したカラム(9cmφ X41cm:2607ml体積) に通塔し、5.2L の50(V/V)%メタノールおよび2.6L の75(V/V)%メタノールでカラムを洗浄した。つぎに1.3L の75(V/V)%メタノールで目的物質を溶出した後乾固して3.75g の乾固物を得た。乾固物を脱塩水に溶解した後、分取高速液体クロマトグラフィー(ワイエムシー社製、10cmφX100cm;ODSカラム)で分離し化合物1を0.5g 得た。得られた化合物1の同定は、液体クロマトグラフィーのリテンションタイムおよび薄層シリカゲルクロマトグラフィーのRf値を標品〔ジャーナル オブ ケミカル ソサエティー ケミカル コミュニケーション,781頁,1981年〕と比較することにより行った。
参考例2.カテキン−(4α→8)−カテキン〔化合物3〕の製造方法
二条大麦(Hordeum vulgare L. var. distichon alefeld)の種子のふすま(外皮粉砕物)10Kgを70(W/W)%アセトン〔(W/W)%は水との混合液に対する重量百分率を表す〕30Kgを用いて4日間室温で抽出した。この粗抽出液を濾紙(アドバンテック東洋社製 No.526)で濾過して抽出液18.4Kgを得た。得られた濾液から溶媒を除去したのち脱塩水に溶解した。該溶解液を水で平衡化したダイヤイオンHP−20樹脂(三菱化成社製)を充填したカラム(10cmφ X50cm:3925ml体積) に通塔し、8L の20(V/V)%メタノールおよび8L の40(V/V)%メタノールでカラムを順次洗浄した後、8L の60(V/V)%メタノールで目的物を溶出させた。該溶出液を乾固した後、0.1L の25(V/V)%メタノールに溶解してから、脱塩水で平衡化したセファデックスLH−20を充填したカラム(6cmφ X35cm:989ml体積) に通塔し、2L の脱塩水および2L の50(V/V)%メタノールでカラムを洗浄した。次に2L の75(V/V)%メタノールで目的物を溶出させた後、乾固し0.65gの乾固物を得た。乾固物を脱塩水に溶解した後、分取高速液体クロマトグラフィー(ジーエルサイエンス社製、2cmφ X25cm L;ODSカラム)で分離し化合物3を0.23g得た。得られた化合物3の同定は、液体クロマトグラフィーのリテンションタイムおよび薄層シリカゲルクロマトグラフィーのRf値を標品〔ジャーナル オブ ソサエティー オブ フード アン アグリカルチャー,34巻,62頁〕と比較することにより行った。
参考例3.エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン(4β→8)−エピカテキン〔化合物5〕の製造方法
リンゴジュース21.6L を、水で平衡化したダイヤイオンHP−20樹脂(三菱化成社製)を充填したカラム(9cmφ X50cm:3179ml体積) に通塔し、9L の脱塩水および2L のメタノールでカラムを洗浄した。次に1L のメタノールで、目的物を溶出させ、減圧で濃縮後もう一度、水で平衡化したダイヤイオンHP−20樹脂(三菱化成社製)を充填したカラム(7.2cmφ X48cm:1953ml体積) に通塔し、4L の脱塩水、4L の20(V/V)%メタノール、4L の30(V/V)%メタノールで順次カラムを洗浄後、4L の40(V/V)%メタノールで目的物を溶出させ6.1gの乾固物を得た。次に、これを50mlの25(V/V)%メタノールに溶解し、25(V/V)%メタノールで平衡化したセファデックスLH−20を充填したカラム(3.4cmφ X30cm:272ml体積) に通塔し、500mlの25(V/V)%メタノール、500mlの50(V/V)%メタノールで順次カラムを洗浄後、500mlの75(V/V)%メタノールで目的物を溶出させ1.5gの乾固物を得た。乾固物を脱塩水に溶解した後、分取高速液体クロマトグラフィー(ジーエルサイエンス社製、2cmφ X25cm L;ODSカラム)で分離し、化合物5を0.16g得た。得られた化合物5の同定は、液体クロマトグラフィーのリテンションタイムおよび薄層シリカゲルクロマトグラフィーのRf値を標品〔ジャーナル オブ リキッド クロマトグラフィー,15巻,637頁,1992年〕と比較することによりおこなった。
参考例4.カテキン−(4α→8)−カテキン−(4α→8)−カテキン〔化合物6〕の製造方法
二条大麦(Hordeum vulgare L. var. distichon alefeld)の皮武儀種子を通風乾燥後その10Kgをとり、ウイレー粉砕機(W−140:池田理科機器製)を用いて粉砕した。これに75(V/V)%アセトン50L を加え、3時間攪拌しながら抽出した。この粗抽出液を濾紙(アドバンテック東洋社製 No.526)で濾過して濾液を得た。この濾液に6Kgの塩化ナトリウムを加え飽和させた。30分間放置した後、分離したアセトン層を採取した。アセトン層を減圧濃縮し、111g の乾固物を得た。次に該乾固物をメタノール500mlに溶解した後、メタノールで平衡化したセファデックスLH−20を充填したカラム(12cmφ X44cm:4974ml体積) に通塔し、10L のメタノールでカラムを洗浄した後、2.5L のメタノールで目的物を溶出させた後、乾固し3.2gの乾固物を得た。乾固物を脱塩水に溶解した後、分取高速液体クロマトグラフィー(ジーエルサイエンス社製、2cmφ X25cm L;ODSカラム)で分離し、化合物6を0.31g得た。化合物6の理化学的性質を以下に示す。
Fab-MS(m/z); 867.1(M+H) +
参考例5.エピカテキン−(4β→8)−エピカテキン−(4β→8)−カテキン〔化合物7〕の製造方法
化合物7の製造は、ケミカル アンド ファーマセウチカル ブルチン,40巻,889−898頁,1992年に記載の方法に従って以下のように行った。
ビンロウジュ(Areca catachu L.) の果実を採取し4分割した後、通風乾燥器で3日間40℃で乾燥した。さらに、乾燥種子をハンマーで細かく砕いた後、ウイレー粉砕機(W−140:池田理科機器製)を用いて粉砕した。これらの乾燥粉砕物0.5Kgをとり、50(V/V)%アセトン1L を用いて3時間室温で抽出した。この粗抽出液を濾紙(アドバンテック東洋社製 No.526)で濾過して抽出液を得た。再び残さに1L の50(V/V)%アセトンを加えて室温で3時間抽出をおこなった。前記の操作によって得た濾液を合わせて減圧濃縮した後、脱塩蒸留水を加えて0.5L とした。これに酢酸エチル0.5L を加えて分配し酢酸エチル層を集めた。この操作を3回繰り返し、得られた酢酸エチル層を合わせて減圧濃縮した。これに0.5L の脱塩蒸留水を加えて懸濁した後、ヘキサン0.5L を加えて分配した。この操作を2回繰り返した後、水層を採取し、減圧濃縮をおこなった。得られた乾固物を250mlの脱塩蒸留水に溶解し、250mlのクロロホルム・メタノール・水(3:3:2)混合物を加えて混合攪拌したのち、3000gで20分間遠心分離を行い、水−メタノール層(下層)を集め減圧濃縮を行った。該濃縮液を水で平衡化したダイヤイオンHP−20樹脂(三菱化成社製)を充填したカラム(6cmφ X29cm:8204ml体積) に通塔し、1.6L の水および1.6L の20(V/V)%メタノールで順次洗浄した。つぎに、1.6L の40(V/V)%メタノールおよび0.8L の60(V/V)%メタノールで順次、目的物を溶出させた。この溶出液を減圧濃縮し8.8gの乾固物を得た。次に該乾固物を50mlの脱塩水に溶解し、水で平衡化したセファデックスLH−20(ファルマシア社製)を充填したカラム(4cmφ X29cm:820ml体積) に通塔し、0.6L の水、0.6L の25(V/V)%メタノールおよび0.3L の50(V/V)%メタノールおよび0.3L の75(V/V)%メタノールで順次カラムを洗浄した後、0.3L の75(V/V)%メタノールで目的物を溶出させた。これを減圧乾固し、化合物7を0.95g得た。化合物7の理化学的性質を以下に示す。
Fab-MS(m/z); 867.2(M+H) +
試験例1(マウスの発毛に対する効果)
小川らの方法(ザ ジャーナル オブ デイウマトロジー,10巻,45〜54頁,1983年)を参考にマウスによる発毛効果の試験を行った。毛周期の休止期にある9週令のC3H/HeSlc系雄性マウス(1群4〜5匹)の背部毛を電気バリカンで剃毛し、実施例1〜8で作成した組成物1〜8を一日一回、剃毛部に150μlづつ均一に塗布した。また、対照群は実施例とプロアントシアニジンを除けば同一組成のトニックベースを塗布した。試験塗布開始後17日目のマウス背部皮膚を採取し、写真撮影をおこなった後、画像処理装置(アンビオニクス社製;スピカII)を用いて背部皮膚全面積に対する発毛部の面積の比を求め、この比から発毛効果を判定した。結果を第3表に示した。
試験例2(ウサギ眼刺激性試験)
ニュージーランドホワイト種ウサギ(体重3〜3.5Kg、オス)を使用し、実施例1〜8で得られた本発明組成物1〜8を5%濃度になるように精製水に溶解した試験液を100μlずつ点眼した。使用動物を2試験群にわけグループ1は点眼5分後に流水で洗眼を行い、グループ2は点眼24時間後に流水で洗眼を行った。対照群は精製水のみを投与した。試験開始後、1、24、48、72時間および7日後に眼の観察を行ったが、角膜の混濁、虹彩の充血、結膜の発赤腫張、排出物等の眼の異常を示すような臨床所見はいずれの群にも見られなかった。
試験例3(ウサギ皮膚連続塗布試験)
ニュージーランドホワイト種ウサギ(22週例、オス)の背部皮膚を剃毛し、実施例1〜8で得られた本発明組成物1〜8を1日1回3ケ月間連続塗布することにより、皮膚の刺激性試験を行った。ウサギは1匹あたり4試験群にわけ、約15cm2 (5cmX3cm)の面積に200μlの試験液を塗布した。対照としてトニック液からプロアントシアニジンのみを除く群と無塗布群を置いた。その結果、対照区および試験区共に炎症、発赤腫張等皮膚の異常を示すような臨床所見は無かった。
試験例4(ヒト臨床試験)
(1)臨床試験方法
本発明化合物の男性型脱毛症に対する有効性を評価するために、実施例9で得た組成物9を含有するトニックを被験薬として、ボランティア37人に投与して臨床効果を検討した。ボランティアとしては、25才から60才までの頭部に男性型脱毛症以外の疾患を有していない健康な男子を採用した。なお、被験薬の対照薬には、化合物2を除く以外は組成物9と同一の組成のトニックを用いた。
前記のボランティア37人を年齢、脱毛進行度、脱毛タイプ等の背景因子に偏りがないように、被験薬投与群19人と対照薬投与群18人に分離した。臨床試験は、24週間の間、毎日、朝および夜に各1回、組成物9または対照薬1.5〜2mlを頭部の患部に塗布することにより行った。
(2)評価方法
臨床試験の評価は、皮膚科医診断、写真判定、毛髪の太さ、毛髪密度の4種類の方法により行った。以下に各評価方法の概略を示す。
i.皮膚科医診断
試験開始前および試験終了時に皮膚科医により、塗布部位の脱毛進行度、硬毛のはえ方、軟毛のはえ方等につき検討し、総合的に判断し4段階のランク(著効、改善、変化なし、悪化)で効果を判定した。なお、塗布部位において、炎症等の副作用が生じているか否かも検査した。
ii.写真撮影
試験開始前および試験終了時に頭部を上方および後方から写真撮影を行い、臨床所見、毛髪所見の補助資料とすると共に、当該写真から被験薬の効果を前記4段階のランクに分けて判定した。
iii.毛髪の太さ
試験開始前および試験終了時に頭部の一定部位の毛髪を採取し、毛の根本の太さの測定を行った。毛の根本の太さの変化から被験薬の効果を3段階のランク(太くなる、変化なし、細くなる)に分けて判定した。
iv.毛髪密度
iiiにおいて、毛髪を採取した部位の試験開始前および試験終了時における毛髪密度の測定を拡大写真を用いることにより行った。毛髪密度の変化から被験薬の効果を3段階のランク(増加、変化なし、減少)に分けて判定した。
(3)結果
以上の、皮膚科医診断、写真判定、毛髪の太さ、毛髪密度の結果を第4表に示した。また皮膚科医診断において被験薬の副作用は認められなかった。


第4表によれば、皮膚科医診断においてはボランティアの57.9%が著効または改善を示し〔対照群では、33.3%〕、写真効果においてはボランティアの52.7%が著効または改善を示し〔対照群では。11.1%〕、毛髪の太さにおいてはボランティアの73.7%が毛髪が太くなり〔対照群では、38.9%〕、毛髪密度においてはボランティアの73.7%が毛髪密度が増加した〔対照群では38.9%〕。
従って、4種の評価方法のいずれにおいても、本願化合物投与による治療効果が認められた。
試験例5(急性毒性)
dd系雄性マウス(体重20±1g)を1群5匹用い、試験化合物2を2000mg/Kg皮下投与したが、死亡例は観測されなかった。
以上の試験例の結果から、本発明のプロアントシアニジンを含む育毛剤は優れた育毛、および発毛効果を示すとともに、眼や皮膚に対する刺激も無く長期間連続使用しても安全な育毛剤であることが示された。

Claims (2)

  1. リンゴの抽出物を有効成分として含有する育毛剤。
  2. リンゴの抽出物が果実抽出物である請求項1記載の育毛剤。
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