JP2005169607A - ラチェット式モンキーレンチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来のモンキーレンチは、ナットの締緩作業時に連続した作業が不可能である。即ち、レバーをいちいち抜いて嵌め直しながら回す煩雑な手順を繰り返し行う不便な構造である。
【解決手段】 上顎と下顎の間隔が締緩作業時の正回転時と反回転時にそれぞれの必要な分をナットの対向面と対向角の幅寸法に自動的に合わして変化する楔形従動子を備えた。
これにより、使用者はラチェット機能付きのモンキーレンチによって作業効率の向上を可能にしている。
【選択図】 図3
【解決手段】 上顎と下顎の間隔が締緩作業時の正回転時と反回転時にそれぞれの必要な分をナットの対向面と対向角の幅寸法に自動的に合わして変化する楔形従動子を備えた。
これにより、使用者はラチェット機能付きのモンキーレンチによって作業効率の向上を可能にしている。
【選択図】 図3
Description
本発明はナット・ボルトの締緩作業に使用する工具に関する。
従来のモンキーレンチは、ナットを締めるか緩める作業時に於いて、ナットの対向面の幅寸法に下顎を調整し合わせて嵌めるようにし、レバーを所定の所まで回した後、一旦ナットからモンキーレンチ本体を抜いて、また嵌め直して回す手順を繰り返しながら使用する物がある。
このモンキーレンチは、1892年5月スウェデンにおいて世界初の特許を取得したもので、英語での俗称もMonnkey Wrenchで、正しくはAdjusutable Wrenchとして知られ工業界、建設業、機械類の修理等幅広い分野で使用されている重要な工具の一つである。
以上に述べた従来のモンキーレンチは、ナットやボルトの締緩作業時において、上顎と下顎の幅寸法がナットの両面幅寸法に嵌め合わせると、レバーを所定の所まで回した後、一旦抜いてからまた嵌め直す手順を繰り返しながら行うため、煩雑で作業効率が悪く、狭い配管設備や複雑な機械内部等では不便を感じる場合がある。
本発明は、以上のような従来の構造が有している問題を解決しようとするもので、ラチェット機能が付いたモンキーレンチを提供し、いちいちモンキーレンチ本体を抜いては嵌め直す面倒な手順を省くことが目的で、作業効率の向上と複雑な機械や配管設備などでの使用に飛躍的な利便性を提供するものである。
そして、本発明は上記目的を達成するために、まずナットの形状が六つの面と六つの角を有するものが一般的汎用仕上げであることと、このような六面と六角の形状は対向面と対向角の幅寸法に差異がある構造で、これらの対向面と対向角の幅寸法が対向面より対向角が大きくなっていることから、そもそも一般的に使用するモンキーレンチはナットの対向面に上顎と下顎を挟むようにして回すと対向面より幅寸法が大きい対向角の部分が引っ掛かる仕組みでナットが目的方向に回るようになる。
一方、所定の所まで回した後、レバーをそのまま反対方向に回すとナットの対向角部分が引っ掛かるので、目的方向の反対方向に回すことが不可能である問題点を解決するための手段を以下のように順次説明する。
一方、所定の所まで回した後、レバーをそのまま反対方向に回すとナットの対向角部分が引っ掛かるので、目的方向の反対方向に回すことが不可能である問題点を解決するための手段を以下のように順次説明する。
当該ラチェット式モンキーレンチは、前記のナットの形状を利用したもので、下顎に目的方向の回転時と反対方向の回転時に別々の働きを可能にする楔形従動子が設けられ、この楔形従動子とナットとの掛かり合いの具合が回す方向によって異なる動作をする構造で形成されて、例えばナットを締める方向に回すと楔形従動子横面に負荷が掛かることで、下顎と楔形従動子が密着する力が発生し、この二つの部品が一枚の結着した状態となる構造で締める時の機能を可能にしている。
一方、一旦所定の所まで回した後、そのままの状態で反対方向に回すと、ナットの角の部分が楔形従動子の下の部分に負荷が発生し、この力によって楔形従動子が押し出されると下顎と上顎との幅寸法が広く変化し、ナットの対向角部分を通ることが可能になり、目的の空回りを所定の所まで回わすことでラチェット機能を実現したものである。
一方、一旦所定の所まで回した後、そのままの状態で反対方向に回すと、ナットの角の部分が楔形従動子の下の部分に負荷が発生し、この力によって楔形従動子が押し出されると下顎と上顎との幅寸法が広く変化し、ナットの対向角部分を通ることが可能になり、目的の空回りを所定の所まで回わすことでラチェット機能を実現したものである。
また、下顎と楔形従動子が係合連結する手段として、下顎の内面中央部分にスライド溝が切り込み工夫され、楔形従動子の背面にスライド棒が設けられていると共に、このスライド棒が切り込み溝の中に挿入、そしてコイルばねを挿入し、芋ねじで止めると楔形従動子は完全に挟着支持された状態で所定の長さを必要な分移動自在な状態となり、ナットを締める作業時においても緩める作業時においてもラチェット機能を可能にしている。
これらの各部品がナットやボルトに作用する技術的構成は、上顎と下顎の幅寸法がナットの両面、即ちナットの対向面の幅寸法にウォームを回して一旦嵌めると、レンチ本体を締める方向に回す時、ナットの対向角の幅寸法が対向面幅寸法より大きいため抵抗が発生しナットが回る仕組みであるが、所定の位置まで回した後、レンチ本体を抜かずにこの反対方向に回す時の動作が、当該発明では、下顎に係合連結されている楔形従動子がナットの対向角の抵抗で外に出される構成で、この楔形従動子が外に出されると上顎と下顎との幅寸法が広く変化するのでナットの対向角が部分が通過する。その後、対向面の部分が戻ると楔形従動子は元の位置に戻ることで再び締める態勢になり、いちいちレンチ本体を抜かずに連続した作業を可能にしている。
その他に、当該ラチェット式モンキーレンチは、以上の機能があることで裏表の使用方法を間違えるとこれらの機能が作用しない構造上、当該レンチ本体に締める時と緩める時の使用方法を容易に認識できるように両側の側面にCLOSEとOPENの英語で表記され、使用者側からこれらの文字を見える姿勢で使う方法で誤った使い方を防止している。
さらに、当該ラチェット機能を使用できない状況では従来のものと同じ使用方法も可能であるため、ナットとボルトの噛み具合によって作業上の最良の選択肢を有している。
さらに、当該ラチェット機能を使用できない状況では従来のものと同じ使用方法も可能であるため、ナットとボルトの噛み具合によって作業上の最良の選択肢を有している。
上述したように本発明のラチェット式モンキーレンチは、機械類の組み立て補修点検および配管設備などのナットの締緩作業時において従来のような面倒な使用方法から著しく簡単で作業効率を向上させるると共に、狭い機械の暗い所でも能率の高い作業を可能にしている。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1においては、当該発明のレバー1に、上顎2、下顎3、ウォーム4、ラック5、楔形従動子6で構成された平面図の片面を表現した物とし、これらの構造はウォーム4を回してラック5と下顎3が一体になって横移動自在になり上顎2との幅寸法がナット13の対向面幅寸法と合わせることを可能とする上で、下顎3の内側に楔形従動子6が係合連結されており、この楔形従動子6は、レバー1の正回転時と反転時のそれぞれの機構学的な働きで、上顎2と下顎3との幅寸法を必要に応じて必要な分量幅寸法を自動的に変えることを可能にしている。
図2と図3においては、レバー1を矢印A方向に回すとナット13が矢印Bの方向へ回ることをイメージしている。
引き続き図4と図5において、前記の所定の所まで回した後、レバー1をそのままの状態で矢印Cの方向へ反転すると楔形従動子6がナット13の対向角に当たり押し出す構造で、この楔形従動子6が押し出されると、上顎2と下顎3との幅寸法が広くなり、ナット13の対向角部分が通過するようになって、再び上顎2と下顎3がナット13の対向面の部分まで来ると、これらの両顎の間隔に余裕が生じ、その瞬間楔形従動子6の内部に設けられているコイルばねの圧力を受けて矢印Eの方向へ入り込む構造で、最初の締められる態勢に戻ることを可能にしている。
引き続き図4と図5において、前記の所定の所まで回した後、レバー1をそのままの状態で矢印Cの方向へ反転すると楔形従動子6がナット13の対向角に当たり押し出す構造で、この楔形従動子6が押し出されると、上顎2と下顎3との幅寸法が広くなり、ナット13の対向角部分が通過するようになって、再び上顎2と下顎3がナット13の対向面の部分まで来ると、これらの両顎の間隔に余裕が生じ、その瞬間楔形従動子6の内部に設けられているコイルばねの圧力を受けて矢印Eの方向へ入り込む構造で、最初の締められる態勢に戻ることを可能にしている。
図6においては、当該発明の展開図で、レバー1と上顎2が一体化していると共に、下顎3と楔形従動子6がスライド棒7と切り込み溝10に挿入され、コイルばね8と芋ねじ9の押さえ止めにより挟着支持される仕組みになっている
図7においては、当該発明の本体の両面に使用方向の間違いを防止するための案内文字を締める時の使用時はCLOSE14a,緩める時はOPEN14bと裏表に表記されている。
図8においては、本明細書の説明上の表現として、ナットの形状を、対向している面と角を対向面と対向角として表現、記入することを示している。
以上のように、本実施形態によれば連続してナットの締緩作業を可能にしている。
1:レバー
2:上顎
3:下顎
4:ウォーム
5:ラック
6:楔形従動子
7:スライド棒
8:コイルばね
9:芋ねじ
10:切り込み溝
11:上顎内面
12:下顎内面
13:ナット
14a:CLOSE
14b:OPEN
2:上顎
3:下顎
4:ウォーム
5:ラック
6:楔形従動子
7:スライド棒
8:コイルばね
9:芋ねじ
10:切り込み溝
11:上顎内面
12:下顎内面
13:ナット
14a:CLOSE
14b:OPEN
Claims (2)
- レンチ本体のレバー1と先端部に固定上顎2の対向側の可動自在な下顎3とを有し、下顎3のナット面と接する部分に楔形従動子6が設けられ、切り込み溝10にスライド棒7が挿入されていると共に、コイルばね8と芋ねじ9の押さえ止めの組み立てで挟着支持され、これらの慴動自在な楔形従動子6はナットの対向面と対向角の幅に自動的に可動し、ラチェット機能を果たすことを特徴とする。
- 当該レンチ本体の両面に、締緩作業時の使用案内表示として、締める時はCLOSE,緩める時はOPENと両面にそれぞれ英語表記され、使用方法の間違いを防止していることを特徴とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003436302A JP2005169607A (ja) | 2003-12-08 | 2003-12-08 | ラチェット式モンキーレンチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003436302A JP2005169607A (ja) | 2003-12-08 | 2003-12-08 | ラチェット式モンキーレンチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005169607A true JP2005169607A (ja) | 2005-06-30 |
Family
ID=34736906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003436302A Pending JP2005169607A (ja) | 2003-12-08 | 2003-12-08 | ラチェット式モンキーレンチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005169607A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG123660A1 (en) * | 2004-12-20 | 2006-07-26 | World Vision | Spanner |
WO2009043237A1 (fr) * | 2007-10-01 | 2009-04-09 | Fengyi Liu | Mécanisme de serrage et clé réglable à serrage automatique |
JP2015085473A (ja) * | 2013-10-31 | 2015-05-07 | Tone株式会社 | 反力受け及びこれを装着した締緩装置 |
CN104842305A (zh) * | 2014-08-13 | 2015-08-19 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 扳手头结构和扳手 |
JP2016036901A (ja) * | 2014-08-07 | 2016-03-22 | 志拓有限公司 | 滑り防止効果を有するラチェットレンチ |
-
2003
- 2003-12-08 JP JP2003436302A patent/JP2005169607A/ja active Pending
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