JP2005169203A - 排気ガス浄化触媒及びその製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化触媒及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低温HCを吸着浄化するのに十分なゼオライト量を有し、少ないNOx吸着触媒量で十分なNOx浄化性能を満足する排気ガス浄化触媒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ゼオライト層に、Ceを10%以上固溶したアルミナ粉末に、酢酸塩にて、Ce、Pr及びNdなどを10〜30%、Baを4〜15%、Mgを5%以下含浸する工程Aと、粉末を乾燥し600℃以上で焼成する工程Bと、粉末を3.0〜3.5μmに湿式粉砕し同一粉砕機内でアルカリ性の貴金属塩を含浸する工程Cと、粉末を乾燥し400℃以上で焼成する工程D、より得られた触媒粉末を含めた触媒粉末含有層を積層して排気ガス浄化触媒を製造する。
工程Aで、XRDピークがCe(200)面ピーク積分強度/Ce(111)面ピーク積分強度>0.6を満たすCe固溶アルミナを用いた排気ガス浄化触媒である。触媒粉末含有層のBaO/Ptが8以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、排気ガス浄化触媒及びその製造方法に係り、更に詳細には、リーン雰囲気で運転する内燃機関から低温(200〜300℃)でNOxを吸着浄化する機能、及び低温でHCを吸着除去する機能を備える排気ガス浄化触媒及びその製造方法に関する。
従来からリーン域のNOxを浄化する触媒は種々提案されており、例えばPtとランタンを多孔質担体に担持した触媒に代表されるように、リーン域でNOxを吸着し、ストイキ〜リッチ時にNOxを放出させ浄化する触媒が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、エンジン始動時等の低排温時にHCを浄化する触媒としては、例えばゼオライト含む触媒が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開平5−168860号公報 特開平11−47596号公報
かかる触媒では、HC吸着材(ゼオライトなど)が低温でHCを吸着除去するために、コート層を厚さ方向、触媒を長さ方向に拡大してHC吸着材の使用量を調整できる。また、NOx吸着触媒がリーン域でNOxを除去するためには、NOxを吸着する機能、吸着したNOxを脱離する機能、脱離したNOxを浄化する機能が必要であり、特に、NOxを吸着する機能については、触媒の量が大きく影響する。
このように、これまでは、リーン時のNOx吸着機能と低温時のHC吸着機能を満足させるために、両触媒を多量に使用する傾向があり、そのために触媒を複数個に分けて使用してきた。しかし、これではそれぞれの触媒に貴金属を多量に使うなど、コスト的なデメリットが大きい。
また、各機能を担う触媒層をコートする構成では、両方の機能とも触媒量が多いほど性能が良くなる特徴がある。しかし、1セルの中にコートできる量は有限であり、また、上層のNOx浄化層のコート量が多いと下層となるHC吸着へのガスの拡散が不十分となるため、これまで、2つの機能を十分に発揮できる触媒はなかった。
そこで、本発明者らは、NOx浄化及びHC浄化という2つの機能を1つの触媒で達成する手段を考案した(例えば特許文献3参照)。
しかしながら、この方法は2つの機能を1つの触媒で満たすというメリットはあるが、ディーゼル機関などの高い流速中や低排温(200℃〜300℃)では、それぞれの触媒成分のコート量が十分でなく、近年の高い規制値には対応できなかった。
特開2002−20495号公報
このような背景から、本発明者らは、NOx触媒の一粒子に着目し、当該粒子の貴金属分布を均一にすることが有効であることを見出した。即ち、従来は、20〜40μmのアルミナ粉末に貴金属含浸を行った後に粉砕していたが、予めアルミナ粉末を粉砕した後に貴金属含浸を行うこととした。
本発明は、このような従来技術の有する課題及び新たな知見に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低温HCを吸着浄化するのに十分なゼオライト量を有し、少ないNOx吸着触媒量で十分なNOx浄化性能を満足する排気ガス浄化触媒及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、所定成分を固溶したアルミナ粉末を予め粉砕した後に、貴金属を含浸担持することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、セリウム(Ce)を固溶したアルミナを予め3〜3.5μmの大きさに粉砕し、これに貴金属を含浸して触媒粉末を形成することにより、アルミナ粉末粒子の全面に均一に貴金属を担持できる。よって、図1に示すように、アルミナ粉末に貴金属が広い範囲に亘って分布しているため、触媒粉末含有層のコート量を増やさなくても、排気ガスと貴金属の接触頻度が増大する。また、コート量を減らしても従来と同等以上のNOx浄化性能及びHC吸着性能が得られる。更に、含浸される表面積が大きくなるので、貴金属同士の距離が適度に離れるためシンタリングも抑制される。
また、本発明の好適形態では、PtとBaの比を検討し、Baを増やし過ぎないこと、更には表層側をPtリッチとすることにより、NOx吸着性能向上とCO被毒抑制の両立を図ることができた。
以下、本発明の排気ガス浄化触媒の製造方法について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
本発明の製造方法では、担体上にゼオライト層及び触媒粉末含有層を順次積層して排気ガス浄化触媒を得る。また、上記触媒粉末含有層に含める触媒粉末は、以下の工程A〜D、
工程A:セリウム(Ce)を酸化物換算で10%以上固溶したアルミナ粉末に、酢酸セリウム、酢酸プラセオジム又は酢酸ネオジム、及びこれらの任意の組合せに係るもの、酢酸バリウム、並びに酢酸マグネシウムを一緒に混合して、セリウム、プラセオジム又はネオジム、及びこれらを任意に組合せたものを酸化物換算で10%〜30%、バリウムをBaO換算で4%〜15%、並びにマグネシウムをMgO換算で5%以下、含浸する。
工程B:第1含浸工程後の粉末を乾燥し、600℃以上で焼成する。
工程C:焼成工程後の粉末を3.0〜3.5μmに湿式粉砕し、同一粉砕機内でアルカリ性の貴金属塩を含浸する。
工程D:第2含浸工程後の粉末を乾燥し、400℃以上で焼成する。
より得る。
ここで、工程Aについて説明する。
Ceが固溶したアルミナ粉末は、触媒の耐熱性を向上するのに有効であり、その効果はCe固溶量が10%以上で顕著となる。また、Ceは、アルミナ粉末中のどこにでも均一に固溶しているので、貴金属が分散して担持され易い。より好ましい固溶量は10〜20%である。
また、Ce、Nd又はPr、及びこれらの任意の組合せ、Ba、Mgをそれぞれ酢酸溶液で一緒に混合することで、これらが同時にアルミナ粉末に含浸される。このように酢酸塩を用いて含浸することにより、Ba、Mg及びCe等は相互に距離が近くなり夫々の効果が向上する。なお、主に、BaはNOxを吸着し、Ce等はOの吸放出を行いCO被毒を抑制し、MgはBaの結晶構造を安定させる機能を発揮する。
更に、Ba量を4〜15%としたのは、4%未満ではNOx吸着機能が十分に発揮されず、15%より多いとPtの機能を低下させるためである。具体的には、NOxを脱離する際にCOが被毒物質としてPt上に存在し、NOxの脱離が起こりにくくなるため、COを除去する必要があるが、Ba量が多いとこの効果が低下するためである。
更にまた、Ce等の量を10〜30%としたのは、10%より少ないとCO被毒抑制効果が低く、30%より多いと逆に還元材(CO、HC及びHなど)を消費し過ぎて、NOx脱離が行われないためである。なお、上述のように、ここで含浸するCe等は上記アルミナ粉末に固溶させるCeとは働きが異なることは言うまでもない。
また、Mg量を5%以下としたのは、Ce等の一部もBaの安定化に寄与し得るためである。5%より多くなるとアルミナの細孔を閉塞してしまい、反応全体が起こりにくくなってしまう。
また、工程Bにおいて、600℃以上で焼成するのは、酢酸根を残さないようにするためである。即ち、酢酸根が残ると、これに続く貴金属含浸時に焼成段階で発熱が起こり、貴金属のシンタリングが進行してしまい、性能低下が起こる。但し、650℃を越えるとアルミナの結晶が壊れるため、望ましくは650℃以下とする。
更に、工程Cにおいて、アルミナ粉末を粒径3.0〜3.5μmに粉砕するのは、3.0μm未満では、触媒化したときに最下層になるゼオライト層にHCが拡散していくのを阻害し、HCが吸着しづらくなるためである。具体的には、HCは、ゼオライト層よりも上層である触媒粉末含有層を通過して当該ゼオライト層に吸着されるため、アルミナ粉末の粒径が小さいと、ガス拡散が困難となるためである。3.5μmを超えると幾何表面積が減少し、反応全般が起こりにくくなる。
更にまた、アルカリ性の貴金属塩を使用するのは、酸性の塩だと貴金属含浸時にCe等、Mg、Baが溶出するためである。貴金属塩のpHは10前後とするのが良い。また、貴金属としては、例えば白金(Pt)、パラジウム(Pd)等が使用できる。
また、湿式粉砕後に同一粉砕機内で含浸処理するのは、粉砕後に連続して貴金属含浸を行うためであり、粉砕後に一旦粉砕機から取り出すと、乾燥粉砕された粒同士が再び密着し、粉砕した意味がなくなる。
次に、本発明の排気ガス浄化触媒について詳細に説明する。
かかる排気ガス浄化触媒は、上述の製造方法より得られ、上記工程Aで用いるアルミナ粉末として、XRDピークがCe(200)面ピーク積分強度/Ce(111)面ピーク積分強度>0.6を満たすCe固溶アルミナを用いて成る。
使用するアルミナ粉末に予めCeが固溶しているため、例えば図2に示すように、Ceを固溶したアルミナ粉末ではCeO由来のピークが小さい(半値幅が大きい)。また、800℃×1hr焼成でもピークはほとんど変化しない(耐久性が高い)。
図2のXRDピークは、マックサイエンス製広角X線回折装置、MXP18VAHF型(X線源:CuKα)によるものである。
本発明の排気ガス浄化触媒は、NOx浄化触媒成分を含む触媒粉末含有層を少なく(薄く)設計できるので、低温時のHC浄化に対して有利になる。これは、ガス拡散と関係があり、少ないコート量の触媒層のほうがHCがゼオライト層まで届くためである。
また、本発明の排気ガス浄化触媒は、図3に示すようにゼオライト層上に1又は複数の触媒粉末含有層を積層した構成をとりうる。
このとき、上記触媒粉末含有層は、触媒1個当たり400g/L以下の触媒粉末を含み、上記ゼオライト層は、触媒1個当たり50g/L以上のゼオライトを含むことが好適である。触媒粉末は、担体の1セル当たりに可能なコート量及び排圧を考慮すると、上記範囲のコート量となり、ゼオライト量は、50g/L未満では低温でのHC吸着性能が低下し易いためである。より好ましくは触媒粉末量が250〜380g/Lであり、ゼオライト量が120〜150g/Lであるのが良い。このときは、互いの機能をより発揮でき、低温HC吸着性能とリーン時のNOx吸着性能がともに向上する。
更に、上記触媒粉末含有層は、上記貴金属として白金(Pt)を含み、白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが8以下であることが好適である。このときは、NOxの脱離反応がBaによる悪影響を受けずらく、S被毒解除性能が向上する。BaO/Ptが8より大きいと、CO被毒の影響が顕著となり易い。即ち、NOxを吸着浄化する触媒は、温度250℃以下ではCO酸化が不十分であり、このCOが貴金属(Pt等)を被覆し、NOxの脱離反応を阻害してしまう。よって、Baは、これを助長するため、可能な限り少量としたいが、NOxの吸着には必要であるため、PtとBaのバランスを調整したものである。
更にまた、上記触媒粉末含有層は、Ptを含み且つ上層及び下層から構成され、該下層の白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが7以上8以下であり、該上層の白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが1.5以上2以下であることが好適である。このように、Ptの割合が相対的に大きな層を表層側に配置することで、CO被毒の影響をより低減できる。
なお、本発明のように、予めアルミナ粉末を粉砕して貴金属を含浸しないと、BaO/Ptの割合が小さくなり(Ba量を増やせない)、NOx性能は向上しない。一方、Ba量が多いとS被毒解除しにくいという欠点もある。
また、上記触媒粉末含有層は、上層及び下層から構成され、該上層がロジウム(Rh)を更に含むことが好適である。これより、NOx浄化性能がより向上する。NOx浄化機能を向上するにはRhが有効で、更に表層側のみにあったほうが良い。これはRhの存在個所が、排気ガスの出入り口となる表層側に集中的にあったほうが、層内から放出されるNOxを効果的に浄化できるからである。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
1.酢酸Ce水溶液と酢酸Ba水溶液と酢酸Mg水溶液を混合し、攪拌した。
2.1の中に20%Ce固溶アルミナ(図2)を投入し、1時間室温で攪拌した。
3.2を120℃で一昼夜乾燥した後、600℃で1時間焼成した。これを粉末Aとした。粉末AのBa担持濃度はBaOとして7.3%、Ce担持濃度はCeOとして20%、Mg担持濃度はMgOとして2.3%であった。
4.3の粉末を湿式粉砕機中で粉砕し、粒径を3.2μとした。
5.4の粉末Aが粉砕されている湿式粉砕機の中に2%のテトラアンミンPt水酸塩溶液(pH=10.5)を入れ、含浸を行った。
6.5を粉砕機から取り出し、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Bとした。粉末BのPt担持濃度は2.5%であった。
7.酢酸Zr水溶液中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した。
8.7を120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
9.8に6%の硝酸Rh水溶液を含浸した。
10.9を120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Cとした。粉末CのRh担持濃度は1.8%、Zrの担持濃度は3%であった。
11.粉末Aに2%のテトラアンミンPt水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸した。
12.11を120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Dとした。粉末DのPt担持濃度は0.94%であった。
13.ベータゼオライトを720.0g、シリカゾルを180.0g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕して、第一触媒スラリを得た。
14.粉末Dを735.3g、粉末Aを62.1g、アルミナゾル102.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕し、その後酢酸を加えスラリーのpHを8.0として、第二触媒スラリを得た。
15.粉末Bを470.7g、粉末Cを261.0g、粉末Aを65.7、アルミナゾルを102.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕し、その後酢酸を加えスラリのpH=8.0として、第三触媒スラリを得た。
16.第一触媒スラリをコーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層125.0g/Lの触媒を得た。
17.第二触媒スラリを16に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層230.0g/Lの触媒を得た。
18.第三触媒スラリを17に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層135.0g/Lの触媒を得た。
(実施例2)
1.粉末Aを湿式粉砕機中で粉砕し、粒径を3.2μmとした。
2.1の粉末Aが粉砕されている湿式粉砕機の中に2%のテトラアンミンPt水酸塩溶液(pH=10.5)を入れて、含浸を行った。
3.2を粉砕機から取り出し、120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Bとした。粉末BのPt担持濃度は3.3%であった。
4.酢酸Zr水溶液中にアルミナを投入し、1時間室温で攪拌した。
5.4を120℃で一昼夜乾燥した後、900℃で1時間焼成した。
6.5に6%の硝酸Rh水溶液を含浸した。
7.6を120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Cとした。粉末CのRh担持濃度は2.4%、Zrの担持濃度は3%であった。
8.粉末Aに2%のテトラアンミンPt水酸塩溶液(pH=10.5)を含浸した。
9.8を120℃で一昼夜乾燥した後、400℃で1時間焼成した。これを粉末Dとした。粉末DのPt担持濃度は1.13%であった。
10.ベータゼオライトを720.0g、シリカゾルを180.0g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕して、第一触媒スラリを得た。
11.粉末Dを771.3g、粉末Aを26.1g、アルミナゾル102.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕し、その後酢酸を加えスラリーのpHを8.0として、第二触媒スラリを得た。
12.粉末Bを467.1g、粉末Cを257.4g、粉末Aを72.9、アルミナゾルを102.6g、水900gを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕し、その後酢酸を加えスラリーのpHを8.0として、第三触媒スラリを得た。
13.第一触媒スラリをコーデェライト質モノリス担体(1.2L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層150.0g/Lの触媒を得た。
14.第二触媒スラリを16に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層182.0g/Lの触媒を得た。
15.第三触媒スラリを17に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリを取り除いて130℃で乾燥した後、400℃で1時間焼成し、コート層103.0g/Lの触媒を得た。
(比較例1)
実施例1の工程4を行わなかった以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例2)
実施例1のCe固溶アルミナにおいてアルミナ中のCeO量を5%にした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例3)
実施例1の粉末AのBa量を3%とした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例4)
実施例1の粉末AのBa量を18%とした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例5)
実施例1の粉末AのCe量を5%とした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例6)
実施例1の粉末AのCe量を35%とした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例7)
実施例1の粉末AのMg量を7%とした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例8)
実施例1の工程1、2で行う、酢酸Ba、酢酸Ce、酢酸Mgの混合溶液を一度に用いてCe固溶アルミナに担持する処理を、酢酸Ba、酢酸Ce、酢酸Mgを逐次的に含浸→乾燥→焼成した以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例9)
実施例1の工程3を550℃で焼成した以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例10)
実施例1の工程4で粉砕後の粒径を2.5μとした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例11)
実施例1の工程4で粉砕後の粒径を4μとした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例12)
実施例1のPt塩をジニトロジアミンPt(pH=1)に代えた以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例13)
実施例1の工程4を、湿式粉砕機の中で行わず、一度粉砕した粉末を取り出し乾燥した後にPt含浸した以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
(比較例14)
実施例1のCe固溶アルミナを使わず、以下の粉末を使った以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。当該粉末はアルミナに酢酸Ceを含浸し、乾燥、600℃で焼成し、CeO20%のCe担持アルミナ粉末を得た。
(比較例15)
実施例1の第一触媒コート量を40g/Lとした以外は、同様の操作を繰り返して、触媒を得た。
<評価試験>
実施例及び比較例で得られた触媒について、以下の試験1〜5を行いHC転化率及びNOx転化率を評価した。表1にこの結果を示す。
1.耐久試験
排気量4500ccのエンジンの排気系に触媒を装着し、触媒入口温度を650℃とし、50時間運転した。
2.低温活性試験:室温〜200℃
排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に触媒を装着して、11モードを走り、排気浄化率を求めた。
3.高温活性試験:200℃〜300℃
排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に触媒を装着して、リーン(A/F=30)40sec→リッチ(A/F=11)4secの運転を行い、この区間における排気浄化率を求めた。
4.S被毒、S被毒解除処理
S濃度50ppmの軽油を使用し、触媒入口温度を250℃とし、1hr運転を行った後、S脱離処理(S=10ppm以下の軽油を使用し、触媒入口温度を650℃とし、30分運転)を行った。
5.高温活性試験:200℃〜300℃
排気量2500ccのディーゼルエンジンの排気系に触媒を装着して、リーン(A/F=30)40sec→リッチ(A/F=11)4secの運転を行い、この区間における排気浄化率を求めた。
Figure 2005169203
表1に示すように、実施例1で得られた触媒に対して、比較例1で得られた触媒は、粉砕を行わずPt含浸を行ったため、Ptの分散度が悪く、NOx転化率が低い。比較例2で得られた触媒は、Ce固溶アルミナ中のCe量を減らすと基材の耐久性能が低下し、NOx転化率が低い。比較例3で得られた触媒は、NOx吸着材であるBaが少ないので、NOx転化率が低い。比較例4で得られた触媒は、Baが多すぎることでCO被毒の影響を受け、NOx転化率が低い。比較例5で得られた触媒は、Ceが少なくCO被毒抑制効果が小さく、NOx転化率が低い。比較例6で得られた触媒は、Ceが多く、還元材を消費してしまうためNOx脱離、浄化性能が低下し、NOx転化率が低い。比較例7で得られた触媒は、Mgが多く、細孔閉塞を起こしてしまうため、NOx転化率が低い。比較例8で得られた触媒は、Ba、Ce及びMgの同時含浸ではないので、それぞれの効果が発揮されず、NOx転化率が低い。比較例9で得られた触媒は、酢酸根が完全になくならず、Ptが粉末焼成時に酢酸根の燃焼熱でシンタリングしてしまい、NOx転化率が低い。比較例10で得られた触媒は、粒径が小さくHCがゼオライトまで到達できずにHC転化率が低い。比較例11で得られた触媒は、粒径が大きく、幾何表面積が小さくなるため、NOx性能が低い。比較例12で得られた触媒は、酸性の貴金属塩を使うことで、BaMgCeが溶け出し、或いは凝集してしまうためNOx転化率が低い。比較例13で得られた触媒は、粉砕した基材が再び凝集してしまうため、粉砕した意味があまりなく、NOx転化率が低い。比較例14で得られた触媒は、Ce固溶アルミナに比べ、Ceは粒子表面にしかなく、粉砕した面にはCeがないため、そこにPtはつきづらく、NOx転化率は低くなる。比較例15で得られた触媒は、ゼオライトを減らすことでHC性能が低い。
なお、実施例2で得られた触媒はゼオライト層の上(NOx触媒層)が少ないため、実施例1よりNOx転化率が低い。
従来法と本発明における貴金属含浸の様子を示す概略図である。 Ce固溶アルミナ粉末のXRDピークを示すグラフである。 本発明の排気ガス浄化触媒の構成例を示す概略図である。

Claims (6)

  1. 担体上にゼオライト層及び触媒粉末含有層を順次積層して排気ガス浄化触媒を製造するに当たり、
    上記触媒粉末含有層に、以下の工程A〜D
    セリウムを酸化物換算で10%以上固溶したアルミナ粉末に、酢酸セリウム、酢酸プラセオジム及び酢酸ネオジムから成る群より選ばれた少なくとも1種のもの、酢酸バリウム、並びに酢酸マグネシウムを一緒に混合して、セリウム、プラセオジム及びネオジムから成る群より選ばれた少なくとも1種を酸化物換算で10〜30%、バリウムをBaO換算で4〜15%、並びにマグネシウムをMgO換算で5%以下、含浸する工程A、
    第1含浸工程後の粉末を乾燥し、600℃以上で焼成する工程B、
    焼成工程後の粉末を3.0〜3.5μmに湿式粉砕し、同一粉砕機内でアルカリ性の貴金属塩を含浸する工程C、
    第2含浸工程後の粉末を乾燥し、400℃以上で焼成する工程D、
    より得られた触媒粉末を含めることを特徴とする排気ガス浄化触媒の製造方法。
  2. 請求項1に記載の排気ガス浄化触媒の製造方法より得られた排気ガス浄化触媒であって、
    上記工程Aで用いるアルミナ粉末は、XRDピークがCe(200)面ピーク積分強度/Ce(111)面ピーク積分強度>0.6を満たすCe固溶アルミナであることを特徴とする排気ガス浄化触媒。
  3. 上記触媒粉末含有層が、触媒1個当たり400g/L以下の触媒粉末を含み、上記ゼオライト層が、触媒1個当たり50g/L以上のゼオライトを含むことを特徴とする請求項2に記載の排気ガス浄化触媒。
  4. 上記触媒粉末含有層が白金を含み、白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが8以下であることを特徴とする請求項2又は3に記載の排気ガス浄化触媒。
  5. 上記触媒粉末含有層が白金を含み且つ上層及び下層から構成され、該下層の白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが7以上8以下であり、該上層の白金及びバリウムの重量比BaO/Ptが1.5以上2以下であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
  6. 上記触媒粉末含有層が上層及び下層から構成され、該上層がロジウムを更に含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化触媒。
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