JP2005168834A - トイレ健康管理システム、制御装置及び生体情報取得装置 - Google Patents

トイレ健康管理システム、制御装置及び生体情報取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 トイレにおける本来の目的である「排尿・排便行為」の間、「健康管理」という目的を利用者に意識させないトイレ健康管理システムを提供する。
【解決手段】 トイレ健康管理システム100は、トイレ空間制御装置110および生体情報取得装置120を備える。トイレ空間制御装置110は、利用者から個人を識別するための識別データを取得する個人情報取得部413と、識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行う施錠部414と、取得された識別データに基づいて利用者の個人情報を個人データ記憶部402から抽出する照合部403と、生体情報取得装置120において取得された生体情報を、抽出された個人情報に関連付けて生体情報記憶部406に蓄積する生体情報個人照合処理部405とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、職場や家庭、施設等でトイレを利用する日常生理活動において、利用者から健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理システムに関する。
従来のトイレを利用した健康管理システムには、体重や体脂肪率、尿中成分等の生体情報を取得するための測定装置がトイレに設置されており、利用者が意識的に測定しなくても、トイレで日常の生理活動を行うだけで自動的に生体情報を取得できるように考案されたものがある。これにおいては、体重のような個人に特徴的な生体情報を個人識別に用いて、利用者から得られた様々な生体情報を個人に関連付けるものであった(例えば、特許文献1参照)。図9は、従来のトイレ健康管理システムにおける生体情報の取得手順を示すフローチャートである。前記特許文献1に記載された従来のトイレ健康管理システムでは、利用者の体重データを個人識別に用い、尿検査により得られる利用者の尿中成分のデータを基に、個人の健康状態をチェックしている。
図9を用いて、利用者からの生体情報の取得手順について詳細に説明する。まず、利用者がトイレの便器の前に立つことにより、体重センサからの信号により利用者の体重が検知されると(S131)、トイレ健康管理システムに備えられたマイクロコンピューターは、利用者の体重測定と測定された体重の情報の受信を行う(S132)。体重の情報を入手したら、体重検知から1分以内に音センサが音を検知したかどうか判定する(S133)。音が検知された場合には、音が終了するまで待ち(S134)、音の検知が最初のものであるか否かを判定して(S135)、音の検知が最初のものである場合には、放尿があったとして尿検査を実施する(S136)。音の検知が最初のものであるかどうかを判定するのは、放尿による音と水洗便所の洗浄音とを区別するためである。体重検知から1分以内に音が検知されない場合は、放尿以外の目的で水洗便所が使用されたと判断し尿検査は実施しない。尿分析が終わると、圧力センサからの信号により使用者が便座に着座しているかどうかを判定し(S137)、着座の場合には体脂肪センサにより体脂肪を測定し分析用コンピューターで体脂肪を演算させる(S138)。体脂肪の測定が終われば、血圧計に指をいれ血圧と脈拍が測定される(S140)(特許文献1を部分引用)。
このようなシステムを構築することにより、利用者は、例えば、「トイレの前に立って放尿する」、または「トイレの便座に座って放尿する」といった日常の生理活動を行うだけで、トイレの前に設置されている体重計により、無意識のうちに体重の情報をトイレ健康管理システムに取得させることができる。すなわち、意識して「体重を測定」し、「トイレ健康管理システムに入力する」という行為を行わなくても、体重の情報をトイレ健康管理システムに取得させることができる。また、トイレの便座に体脂肪計を設置しておけば、利用者が「トイレの便座に座って放尿する」という日常の生理活動を行うだけで、利用者の体脂肪率を自動的に測定することができる。これらの生理活動は、普段の日常の活動範囲内のことにすぎず、利用者が積極的に健康管理を行うという意識を持つ必要がない。従って、健康に対して特に目的意識を持っていない利用者であっても、健康管理のために利用しやすいシステムとなっている。
特開平2001−137199号公報(第12−13頁、図20)
しかしながら、前記従来のトイレ健康管理システムでは、個人を識別するデータや、個人の健康状態をチェックするためのデータを、日常の生理活動の中で利用者に意識させずに取得することはできるが、すべての利用者について正確なデータを取得できるシステムではない。また、同一の利用者であっても、まったく無造作にトイレを利用していたのでは、毎回正確な生体情報を取得することは困難である。トイレ空間に入って「排尿・排便行為」をする動作の形態やトイレ内での行動は個人や時間によって様々なパターンがあり、一様に決められるものではないからである。
従来のトイレ健康管理システムでは、日常の生理活動が、例えば「トイレの前に立って放尿する」、「トイレの便座に座って放尿する」というように、一様に決められた上でシステム設計が行われているために、仮に、それ以外のパターンであった場合には生体情報を取得することができないといったエラーが発生する。「それ以外のパターン」とは、例えば、体重を検知する場合でいえば、トイレの立ち位置の差によって検出不能になる、体脂肪率であれば便座への座り位置の差によって検出不能になる、あるいは、「排尿・排便行為」中に体重や体脂肪率を測定するのであれば、「排尿・排便行為」の時間と測定時間の関係によって検出不能になる等が考えられる。このような原因によって、システムのハード構成やソフトウェアによっては頻繁にエラーが発生することになる。そうなると、もはや日々の蓄積された生体情報に基づいて正確な健康管理はできない。
一方、日常の生理活動において考えられるあらゆる動作パターンをすべて網羅するようなシステム設計をすると、システムの構成が複雑になり、コストおよびメンテナンス等の運用面の問題が出てくる。また、このようなエラーを抑えようとするのであれば、トイレを利用するに当たって利用者が「健康状態をチェックする」という意識を少なからず持つ必要がある。例えば、利用者自身がシステム設計の最初の段階に想定されていた「トイレの前に立って放尿する」、「トイレの便座に座って放尿する」といった日常の生理活動以外に、「トイレの前に立って放尿し」ながら体重を測定する、「トイレの便座に座って放尿し」ながら体脂肪を測定するという意識を持たなければならない。そうなれば、健康管理の無意識性は半減あるいは完全に消失してしまい、利用者にとって利用しやすいシステムであるとはいえない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、生理活動の行為の間、利用者に生体情報の測定やデータの入力を意識させずに生体情報を取得することができるトイレ健康管理システムを提供することを目的とする。
すなわち、トイレにおける本来の目的である「排尿・排便行為」の間に、「健康管理」という目的を利用者に意識させずに生体情報を取得し、取得した生体情報を個人の日々のデータとして健康管理に活用されうるように個人別に蓄積・管理することができるシステムを構築するものである。結果的に、利用者が、自由な姿勢や動作でリラックスして日常の生理活動を行えるトイレ健康管理システムを構築する。
前記従来の課題を解決するために、本発明のトイレ健康管理システムは、利用者から健康管理のための生体情報を取得する生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置を制御する制御装置とを備えるトイレ健康管理システムであって、前記制御装置は、前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得手段と、前記識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行うロック手段と、取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する生体情報蓄積手段とを備えることを特徴とする。このように、本発明のトイレ健康管理システムによれば、利用者にとって、識別データを入力する動作が、トイレのドアに鍵をかけるまたは鍵を開けるための動作に過ぎない。従って、生理活動の行為の間、利用者に生体情報の測定や識別データの入力を意識させずにそれらのデータを取得することができる。さらに、個人ごとのまたはその時々の姿勢や動作などの様々なパターンに影響されることなく、すべての利用者について毎回、正確な識別データを取得することができるという効果がある。
また、前記トイレ健康管理システムにおいて、前記ロック手段は、前記識別データが取得されると前記ドアに施錠し、手動によるドアの開錠を受け付けるとしてもよい。
さらに、前記トイレ健康管理システムにおいて、前記ロック手段は、前記ドアに施錠するとともに前記生体情報取得装置を作動させ、前記生体情報が取得された後、手動による開錠を受け付けるとしてもよい。
また、前記トイレ健康管理システムにおいて、前記ロック手段は、利用者がトイレのドアに施錠した後、前記識別データが取得されると前記ドアを開錠するとしてもよい。
また、前記トイレ健康管理システムにおいて、前記ロック手段は、トイレ室内の利用者の存在およびドアの開閉を感知する在室感知部を備え、前記ロック手段は、前記在室感知部により利用者の在室及び前記ドアが閉じられたことが感知されるとドアに施錠し、前記識別データが取得されると前記ドアを開錠するとしてもよい。
また、前記トイレ健康管理システムにおいて、前記ロック手段は、さらに、前記在室感知部により利用者の在室及び前記ドアが閉じられたことが感知されと、前記生体情報取得装置を作動させ、前記生体情報取得装置は、利用者の健康管理に関する生体情報を取得するとしてもよい。
本発明のトイレ健康管理方法は、トイレ室内で健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理方法であって、利用者がトイレ室内でドアに施錠することにより、生体情報を取得するための生体情報取得装置を作動させる作動ステップと、利用者から生体情報を取得する生体情報取得ステップと、前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得ステップと、前記識別データが取得されると、前記ドアを開錠する開錠ステップと、取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する蓄積ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明の他のトイレ健康管理方法は、トイレ室内で健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理方法であって、利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得ステップと、前記識別データが取得されると前記ドアに施錠するとともに、手動によるドアの開錠を受け付け、生体情報を取得するための生体情報取得装置を作動させる作動ステップと、利用者から生体情報を取得する生体情報取得ステップと、取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する蓄積ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の制御装置は、利用者から健康管理のための生体情報を取得する生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置を制御する制御装置とを備えるトイレ健康管理システムにおける制御装置であって、前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得手段と、前記識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行うロック手段と、取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する生体情報蓄積手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、トイレにおける本来の目的である「排尿・排便行為」の間、「健康管理」という目的を利用者に意識させずに生体情報を取得し、かつ、取得された生体情報が日々の個人のデータとして健康管理に活用されうるように、取得された生体情報を個人別に蓄積・管理することができる。また、これにより、利用者が、自由な姿勢や動作でリラックスして日常の生理活動を行えるトイレ健康管理システムを構築することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明のトイレ健康管理システム100の構成を示すブロック図である。図2は、図1に示したトイレ健康管理システム100の外観の一例を示す図である。トイレ健康管理システム100は、トイレ空間制御装置110及び生体情報取得装置120を備える。トイレ空間制御装置110は、例えば、トイレのドアに設置され、トイレ健康管理システム100内の各処理部の動作およびデータの流れを制御する。生体情報取得装置120は、例えば、トイレ室内または便器に備えられ、健康管理に必要な生体情報を、物理的・化学的に測定して取得する。
トイレ空間制御装置110は、個人識別部400、個人情報記憶部404、生体情報個人照合処理部405、生体情報記憶部406および生体情報受信部407を備える。個人識別部400は、トイレの利用者を識別するための処理部であって、オートロック部401、個人データ記憶部402および照合部403を備える。オートロック部401は、ドアが開かれて利用者がトイレに入室すると自動的にドアをロック(施錠)し、利用者が個人を識別するためのデータ(以下、「識別データ」という。)を入力することによりロックを解除(開錠)する機能を備え、個人情報取得部413および施錠部414を備える。個人情報取得部413は、利用者から、識別データ(例えば、暗証番号または個人を特定することができる特徴的な生体情報である指紋など)の入力を受け付ける。個人情報取得部413は、利用者から識別データを取得すると、取得した識別データを照合部403に出力するとともに、施錠されたロックを施錠部414に解除させる。
施錠部414は、ドアが一旦、開けられてから閉じられると、ドアの開閉を検知するセンサおよびトイレ室内の人の存在を検知するセンサを備え、ドアが「開」の状態から「閉」の状態に転じると、室内に人がいる場合には、自動的にドアをロックする。トイレ室内に人がいない場合には、何もしない。これと同時に、施錠部414は、ドアをロックした場合、生体情報取得装置120を作動させるスタート信号を発する。生体情報取得装置120を作動させる方法は、例えば、テレビやエアコンをリモートコントロールで作動させるのと同様の方法であり、施錠部414によって鍵が閉められることがリモートコントロールのスイッチをONしたことに相当する。これにより、施錠部414から生体情報取得装置120に対して、スタート信号である赤外線等が発せられる。ここで発せられた赤外線は、例えば、生体情報取得装置120に備えられた赤外線センサ等のスタート信号感知部411により感知され、生体情報取得装置120を作動させる。
個人データ記憶部402は、光ディスクまたはメモリカードなどの記録媒体やハードディスクなどによって実現され、利用者ごとにあらかじめ登録された指紋または暗証番号などの識別データのほか、利用者の名前、性別、生年月日、年齢および職業等を含む個人情報を記憶している。照合部403は、個人情報取得部413で取得された指紋等の識別データと、個人データ記憶部402内の個人情報に含まれている識別データとを照合し、取得された識別データと一致する識別データを含む個人情報を、個人データ記憶部402から抽出して個人情報記憶部404に出力する。照合部403により個人データ記憶部402から抽出された個人情報に基づいて、利用者の名前などを特定することができ、個人を識別することができる。さらに、照合部403は、取得された識別データと一致する内容を含んだ個人情報が、個人データ記憶部402に記憶されていない場合には、利用者の識別データが未登録であることを個人情報取得部413に表示させ、個人情報の登録を受け付けさせる。また、照合部403は、このとき個人情報取得部413で登録が受け付けられた個人情報を、個人データ記憶部402に登録するとともに、個人情報記憶部404に出力する。
個人情報記憶部404は、利用者が識別されて個人データ記憶部402から抽出された個人情報を記憶する。生体情報個人照合処理部405は、生体情報取得装置120から受信された生体情報と、個人情報記憶部404へ抽出された個人情報とを関連付け、生体情報記憶部406内に生体情報を個人別に蓄積する。生体情報記憶部406は、生体情報取得装置120から受信された生体情報を一時保存するとともに、生体情報個人照合処理部405によって個人と関連付けされた生体情報を個人別に蓄積する。生体情報受信部407は、生体情報取得装置120から、測定結果である生体情報を受信する。
トイレ空間制御装置110の基本的なハードウェア構成は、パーソナルコンピュータと同様である。即ち、トイレ空間制御装置110は、入出力部、主記憶部、通信インターフェース、メモリカードドライブまたはハードディスクなどの補助記憶および制御処理・演算処理を行う中央処理部からなる。入出力部にはオートロック部401が相当し、補助記憶には個人データ記憶部402および生体情報記憶部406が、RAMなどの主記憶には個人情報記憶部404が、通信インターフェースには生体情報受信部407および生体情報送信部408が、中央処理部には照合部403および生体情報個人照合処理部405が相当する。
一方、生体情報取得装置120は、トイレ空間制御装置110によって制御され、自動的に作動する。生体情報を取得する対象が尿である場合は、尿をサンプリングする機構が自動で働き、尿中の対象とする成分を、例えば、免疫測定原理に基づいた方法で測定する。あるいは、生体情報を取得する対象が体脂肪である場合は、便座に座ってトイレを使用するときに限って、近赤外線反射光測定方法により、人の大腿部の体脂肪を測定する。このような生体情報取得装置120は、生体情報送信部408、データ保存部409および生体情報取得部420を備える。生体情報送信部408は、データ測定部410により演算処理された生体情報を、個人情報と関連付けるためにトイレ空間制御装置110へ送信する。データ保存部409は、データ測定部410によって演算処理が施された生体情報を一時保存する。生体情報取得部420は、トイレ室内または便器内部に設置され、生体情報を取得する処理部であって、データ測定部410、スタート信号感知部411および測定器412を備える。データ測定部410は、スタート信号を感知したスタート信号感知部411によって起動され、測定器412をサンプリングのためにスタンバイさせる。さらに、データ測定部410は、測定器412から測定結果を示す信号を受信し、受信した信号値を演算処理して健康管理のためのデータとして有効な数値データに変換する。スタート信号感知部411は、トイレ空間制御装置110からのスタート信号を感知し、データ測定部410および生体情報取得装置120内の各部を起動する。測定器412は、利用者の尿などから生体情報を生成するための基本となるデータをサンプリングして測定し、測定結果を電気量として出力する。測定器412は、便器の水洗ボタンが押されたことを感知すると、サンプリングを停止し、得られたサンプルから生体情報を測定する。
ここで測定される生体情報は、血圧、脈拍、心電、血糖、尿中に存在する糖や塩分(ナトリウム)およびもしくは蛋白質等であり、利用者の健康状態を判断するのに有意のある数値情報である。尿中の塩分は、食事の状態によって反映されるので食事管理に適する。また、尿中蛋白質は、腎臓の状態によって反映されるので生活習慣全般的な見直しや合併症の予防等に適する。測定器412は、例えば、尿中アルブミン量を免疫比ろう法で測定する場合では、アルブミンとその抗体の抗原抗体反応に伴う分子の大きさの変化を光学的な散乱強度の変化として関連付けるが、その光学的変化量を電流値として検出する。データ測定部410は、あらかじめマイクロチップ等に組みこんでおいた検量線データを用いて、得られた電流値をアルブミン量として演算処理する。また、体脂肪率の測定であれば、測定器412は、測定の対象となる大腿部等に近赤外線を照射し、反射光の強さを電流値として検出する。これに対し、データ測定部410は、あらかじめマイクロチップ等に組み込んでおいた検量線データを用いて、得られた電流値を体脂肪率として演算処理する。さらに、測定器412が血圧計、脈拍計、心電図計、血糖計などである場合も同様で、なんらかの物理量を電気信号に変換して測定されたデータを、データ測定部410において対象となる生体情報に変換するのである。
なお、トイレ空間制御装置110(生体情報受信部407)と生体情報取得装置120(生体情報送信部408)との間でデータを伝送する伝送路は、赤外線通信などの無線通信またはバスなどによる有線の通信のいずれであってもよい。しかし、トイレ室内への設置のしやすさから言えば無線通信であることが好ましい。
なお、上記実施の形態において、個人情報取得部413は、識別データとして指紋または暗証番号の入力を受け付けるとしたが、指紋の代わりに音声または顔の画像の入力を受け付けるとしてもよい。もちろん、利用者の入力操作の簡易性からいえば、暗証番号または指紋の入力が好ましい。
以上のように構成されたトイレ健康管理システム100の動作について、図3〜図8を参照しながら説明する。
本発明では、トイレで「健康管理」を行うという目的を利用者に意識させずに、「健康管理」に必要な生体情報を取得できるようなトイレ健康管理システムを設計することが最重要課題である。そのためには、トイレにおける行動の原則、即ち、トイレでは誰もがすると思われる行動を明確にし、その行動が「健康管理」のためのシステムを作動させるトリガーとなるようにシステムを設計する必要がある。
図3は、トイレにおける人の一般的な行動の順序を示すフローチャートである。図3に示すように、人は「排尿・排便行為」を催すと、トイレへ行き、トイレのドアを開けて中に入り(S301)、ドアの鍵を閉め(S302)、排尿・排便行為を行い(S303)、終了すれば便器に水を洗し(S304)、ドアの鍵を開けて(S305)トイレから出る(S306)。
図3のフローチャートから、本発明に利用できる行動の原則は、(1)「排尿・排便行為」に伴い、必ず便器を使用するということ、あるいは、(2)トイレに入室する際にドアを閉め、さらには鍵を閉めるということが挙げられる。前者の場合は、従来システムの課題として既に挙げているように、「排尿・排便行為」をする中でのパターンは個人や使用する状態によっては様々であり、一様に決められるものではないことから、利用者にとって利用しやすいシステムを設計するという観点から考えれば不適である。一方、後者の場合は、トイレに入室する際にドアを閉め、さらには鍵を閉めるという行動は、個人や使用する状態によって左右されるものではない。そこで、その行動を利用することは個人差や時間差等に影響されることなく、システムを作動させるためのトリガーとなりうる。
図4は、複数の人がトイレの順番待ちをしている場合におけるトイレ室内への人の往来を示す図である。図4(a)は、順番待ちをしていた先頭の1人だけがトイレに入室できることを示す図である。図4(b)は、順番待ちをしていた先頭の1人がトイレに入室すると、順番が後の人はトイレに入室できないことを示す図である。図4(c)は、トイレの使用を完了した人が順番待ちをしている人と交代する時の人の往来を示す図である。さらに、図4(c)に示すように、トイレの使用の原則からいえば、(3)同時に2人以上の人はトイレを使用できない、あるいは、ドアを通じてトイレ空間からそれ以外の空間への人の往来は唯1人であり、かつ同時に同方向へ2人以上の往来はない。従って、トイレ室内の空間とトイレを使用する人とは1:1の関係である。このことにより、ドアに付随する鍵の開閉を個人識別に利用することができることが分かる。
従来のトイレ健康管理システムのように、放尿中の体重データを個人識別に使用した場合では、放尿時間や立ち位置によって体重データの測定結果にバラツキを生じる可能性があり、また、同一個人であっても体重データは時間的に変化しうるデータであるから、個人を識別するための識別データとしてあまり好ましくないものである。これに対し、トイレから出るときにドアの鍵を開けるという動作は、トイレを使用するに当たって人が行う通常の行為であり、また、「排尿・排便行為」の最中に鍵の開け方を意識する必要もなく、かつ、個人によって鍵の開け方が大きく異なることもない。従って、鍵の開閉を個人識別に利用した場合、利用者にとっては、健康管理のための測定を意識する必要がない上、個人情報取得部413では、より正確な識別データを取得することができるという効果がある。
上記原則に基づいて設計された本発明のトイレ健康管理システムにおける処理の流れの一例を図5に示す。図5は、図1に示したトイレ健康管理システム100の動作を示すフローチャートである。トイレの利用者はまず、トイレのドアを開けてトイレ室内に入る。利用者がトイレに入室したことは、施錠部414に備えられたセンサによって、ドアが一旦、開けられた後、閉じられ、かつ、室内に人が存在することが検知されることにより判断できる。従って、図5に示すように、施錠部414は、センサによってドアが「開」の状態から「閉」の状態に変化したことを感知し、かつ、室内に人の存在を検知すると(S501)、自動的にドアをロックし、生体情報取得装置120にスタート信号を送信する(S502)。生体情報取得装置120においてスタート信号感知部411は、スタート信号を受信すると、データ測定部410を作動させ、データ測定部410は測定器412をサンプリングに備えて所定の時間だけスタンバイさせる(S503)。所定の時間が経過すると、測定器412は、尿のサンプリングを開始する(S504)。利用者が排尿を済ませ、便器に水を流すと、測定器412はトイレの水洗ボタンが押されたことを感知して(S505)、サンプリングを終了し(S506)、サンプリングした尿から生体情報を測定する(S507)。データ測定部410は、測定器412の測定結果を演算処理し、演算結果のデータをデータ保存部409に一時、保存する。生体情報送信部408は、データ保存部409に一時保存されたデータを、トイレ空間制御装置110に送信する(S508)。トイレ健康管理システム100では、生体情報受信部407が生体情報取得装置120から生体情報を受信し、受信した生体情報を生体情報記憶部406に一時、保存する(S509)。次いで、個人情報取得部413は、識別データの入力を受け付け(S510)、識別データの入力が完了されているか否かを判定し(S511)、識別データの入力が完了されていなければ完了されるまで入力を待機する。識別データの入力が完了されている場合には、個人情報取得部413は、施錠部414にドアのロックを解除させるとともに(S512)、取得された識別データを照合部403に出力して、取得された識別データと同じ識別データを含む個人情報を個人データ記憶部402から抽出させる。これにより、生体情報個人照合処理部405は、生体情報記憶部406内の生体情報と、個人情報記憶部404内の個人情報とを関連付け、関連付けられた生体情報を個人別に生体情報記憶部406内に格納する(S513)。
次に、トイレ健康管理システム100は、ステップS501の処理に戻って、ステップS501〜ステップS513までの処理を繰り返すが、トイレを利用した利用者がトイレ室内から退室した場合には、センサに室内の人の存在が検知されないので、施錠部414はステップS501では何もせず、次の利用者が入室するまで、待機することになる。
以上のように、トイレ健康管理システム100によれば、日常のトイレの使用において、利用者に健康管理のための測定を意識させることなく生体情報と個人情報とを取得することができる。すなわち、利用者は、トイレの使用に際して、入室したら、普段どおりドアを閉めるだけでよい。そして、「排尿・排便行為」が終われば、鍵を開けて出ればよい。この際に「同時に2人以上の人はトイレを使用できない、あるいは、ドアを通じてトイレ空間とそれ以外の空間への人の往来は唯1人であり、かつ同時に同方向へ2人以上の往来はない」という原則から、鍵を開けるという行為を、識別データを入力するという行為で置き換えている。個人を識別するデータ、例えば、暗証番号、指紋、もしくは、音声のようなものを用いれば、個人を識別し特定することができる。ここでのポイントは、鍵を開けることを個人識別に利用しているが、利用者にとっては、識別データを入力することがトイレを出るために鍵を開ける手段にすぎないことである。この場合、利用者による識別データの入力方法は、指をスキャナに押し当てるだけの簡単な動作で済む指紋の入力や、音声の入力などであることが好ましい。
また、その一方で、トイレ健康管理システム100によれば、生体情報取得装置120による測定が終了した後、取得された生体情報に抽出された個人情報が関連付けられ、取得された生体情報が個人別に蓄積・管理されるので、無意識のうちに生体情報が蓄積されている。
なお、ここでは、尿をサンプリングする場合のみについて説明したが、本発明はこれに限定されず、さらに他の生体情報も併せて取得するとしてもよい。
また、図5のフローチャートでは、施錠部414がトイレ室内への利用者の入室(ドアが開から閉の状態に変化したこと、かつ、トイレ内に人が存在すること)を感知すると、自動的にドアに施錠し(S502)、生体情報取得装置120を起動する場合について説明した。しかし、施錠部414は必ずしもオートロック機能を備えている必要はなく、施錠部414は、利用者がトイレを利用するために手動でドアに施錠すると、スタート信号を送信するとしてもよい。また、施錠部414は、必ずしも、ドアの開閉を検知するセンサを備えている必要はなく、ドアが閉まると機械的にドアに施錠するオートロック機構を備えるとしてもよい。この場合、施錠部414は、センサによりトイレ内で人の存在が検知されない時には、ロックがかからないようにする機能を備えるものとする。
なお、図5のフローチャートでは、利用者がトイレを退室する都度、生体情報個人照合処理部405が、生体情報記憶部406内の生体情報と個人情報記憶部404内の個人情報とを関連付ける場合について説明した。具体的には、生体情報取得装置120から得られた生体情報が、トイレ空間制御装置110に送信され、生体情報記憶部406に一時記憶される。一方で、個人情報取得部413によって個人情報が取得されて(施錠部414が鍵をあけ)、個人データ記憶部402から個人情報が抽出される。生体情報個人照合処理部405は、個人情報が抽出されたことを確認すると、先程、生体情報記憶部406に一時記憶されていた生体情報を取り出し、取り出した生体情報と抽出された個人情報とを結合するという手順で生体情報と個人情報とを結合する場合について説明したが、。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、各利用者から抽出された個人情報と、取得された生体情報とを、それぞれ、個人情報記憶部404と生体情報記憶部406とに時系列の順に蓄積し、一定時間経過後(例えば、30分毎、1時間毎または1日の一定時刻など)に、まとめて同一利用者の個人情報と生体情報とを関連付ける処理を行うとしてもよい。この場合、個人情報記憶部404と生体情報記憶部406とに、データをキュー構造で記憶させておく。図6は、図1に示した生体情報個人照合処理部405による他の関連付けの方法を示す図である。図6(a)は、図1に示した個人情報記憶部404、生体情報個人照合処理部405および生体情報記憶部406を示す図である。図6(b)は、図6(a)に示した個人情報記憶部404および生体情報記憶部406にそれぞれ格納される個人情報および生体情報のデータの並びと、生体情報個人照合処理部405の関連付けを示す図である。ただし、図6(b)において、四角形で囲まれた小文字のアルファベットは各利用者の個人情報を示し、四角形で囲まれた大文字のアルファベットは各利用者から取得された生体情報を示す。また、アルファベットは利用者の別を示す。図6(b)のように、個人情報記憶部404には、各利用者A, B, Cがトイレを利用した順に、各利用者の個人情報a, b, cが記憶されている。生体情報記憶部406にもまた、各利用者A, B, Cがトイレを利用した順に、各利用者の生体情報A, B, Cが記憶されている。従って、生体情報個人照合処理部405は、それぞれの記憶部から古い順に1つずつ個人情報と生体情報とを抽出すれば、それらはおのずから同一個人の個人情報と生体情報との組になる。このため、生体情報個人照合処理部405は、それぞれの記憶部から古い順に1つずつ個人情報と生体情報とを抽出し、抽出された個人情報と生体情報とを関連付けるだけでよい。このようにすれば、仮に、間隔なく連続的にトイレが使用される場合であっても、「同時に2人以上の人はトイレを使用できない、あるいは、ドアを通じてトイレ空間とそれ以外の空間への人の往来は唯1人であり、かつ同時に同方向へ2人以上の往来はない」という原則から、例えば、FIFO(First In First Out)方式により、生体情報を個人ごとに矛盾なく関連付けることができる。
さらに、トイレ健康管理システム100(トイレ空間制御装置110)は、さらに、「健康管理」のために得られる生体情報をデータベース化してデータマイニングとして活用したり、医療関係部門に「健康管理」のための適切な指導を仰いだりするために、住宅内のパソコンなどの外部機器または住宅外部の医療機関等に備えられる外部機器と通信を行う通信部を備え、データ伝送媒体を通じてゲートウェイサーバーに接続されるとしてもよい。
さらに、本発明のトイレ健康管理システムの他の例における処理の流れを図7に示す。図7は、本発明のトイレ健康管理システムの他の例における処理の流れを示すフローチャートである。上記実施の形態では、利用者がトイレを出るときにドア301の鍵を開けるために識別データの入力を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、利用者がトイレに入室後、ドア301の鍵を締めるために識別データの入力を行う場合について説明する。この場合、オートロック部401において施錠部414が、上記実施の形態と異なる点は、ドアの開閉を検出するためのセンサを内蔵する必要はなく、施錠部414は識別データを取得した旨の通知を個人情報取得部413から受け取ることにより、ドア301をロックし、生体情報取得装置120にスタート信号を送信することである。また、ドア301のロック解除は、手動で行う。なお、手動によるロック解除は、データの測定が完了した後に受け付けるのが好ましい。同図において、ステップS702〜ステップS709の処理は、図5におけるステップS502〜ステップS509の処理と同様である。図7に示すように、この場合、利用者は、まず、トイレに入ってドア301の鍵を閉めるために、個人情報取得部413に識別データを入力する(S701)。識別データが取得されると(S702)、(1)照合部403は個人データ記憶部402から個人情報を抽出し、(2)施錠部414はドア301をロックし、生体情報取得装置120を作動させる(S703)。これにより、利用者がトイレで排尿をすることにより、生体情報を取得するための尿のサンプリングが行われ(S705〜S707)、サンプリングされた尿からデータの測定が行われる(S708)。これにより、本発明のトイレ健康管理システムは、日常のトイレの使用において、利用者に意識させることなく生体情報と識別データとを取得することができる。なお、ここでは、生体情報取得装置120が尿のみをサンプリングするものとして説明しているが、測定対象は尿のみに限限定されない。
図7は図5の場合と異なり、「同時に2人以上の人はトイレを使用できない、あるいは、ドアを通じてトイレ空間とそれ以外の空間への人の往来は唯1人であり、かつ同時に同方向へ2人以上の往来はない」という原則をトイレ使用前に適用し、ドアを閉めて鍵を閉めるために識別データの入力を行うようにしている。この場合、個人を識別する識別データは、例えば、暗証番号、指紋、もしくは、顔のようなものを用いるようにしている。ここでのポイントは、トイレに入り鍵を閉めることで個人識別するようにするが、利用者にとっては、識別データの入力が、トイレを使用するために鍵を閉めるための動作にすぎないことである。
結局、図5、図7のいずれの例においても、鍵の開閉をシステムの入出力源に使用するのである。例えば、鍵を閉めることで赤外線によるスタート信号が出力され、生体情報取得装置120内の赤外線センサがこれを感知して生体情報取得装置120を起動する。また、利用者があらかじめ登録されている識別データを、鍵を開閉するために入力することにより、トイレ空間制御装置110は識別データと個人情報とを取得することができる。
本発明では、鍵の開閉をシステムの入出力源の基本としオートロック機能及び光センサ人検知機能を有する上に、トイレの使用前に、その使用目的を選択する機能を有する場合もあり得る。図8は、トイレのドアを開錠するために、利用者がトイレの使用目的を入力する場合の処理の流れを示すフローチャートである。この場合は、トイレが使用されていない状態において、鍵が閉まっているものとする。図8に示すように、トイレ健康管理システムは、トイレの使用に際して利用者に、トイレの使用目的(用件)が「排尿・排便」であるか、または、それ以外であるかを、ドアの前に備えられた入力部を用いて選択させる(S801)。トイレ健康管理システムは、トイレに人が在室(使用中)であれば(S802)、利用者をそのまま待機させ、空室であれば、利用者の用件を判断する(S803)。仮に、利用者のトイレ使用目的が「排尿・排便」以外であれば、ドアを開錠した上(S816)、利用者がトイレに入室してドアを閉めてもオートロックが機能しないようにする(S817)。ここで「排尿・排便行為」以外の行為とは、例えばトイレの清掃等である。「排尿・排便」以外の行為が終了し、利用者が退室した後は(S818)、オートロックが機能しない状態を解除し、ドアに施錠する(S819)。一方で、入力されたトイレの使用目的が「排尿・排便」であれば、ドアを開錠した後(S804)、ステップS805〜ステップS812の処理において、図5で示した例のステップ501〜ステップS513までの処理と同様の処理を行う。
ただし、図8に示した例では、(1)利用者が「排尿・排便」後、トイレを退室すると(S813)、ドアに施錠する(S814)点と、(2)利用者が「排尿・排便」の目的でドアを開けたが、何らかの理由でトイレに入室しないままドアを閉めた場合には(S805)、ドアに施錠する(S815)という点が図5で示した例と異なる。また、ステップS813においては、尿の測定(S807)を行った利用者が退室するためにドアを開けた後、ドアが開いている状態のまま次の利用者がトイレに入室する場合を考慮していない。このように、トイレのドアを閉じることなく連続して利用者が次の利用者と交代する可能性を考慮するのであれば、例えば、使用目的の入力が行われたときに(S801)他の利用者がトイレに在室中である場合(S802)には、ステップS801で入力された使用目的をメモリなどに記憶しておき、ステップS813またはステップS818において、ドアが開から閉の状態に変化し、かつ、トイレに人が在室すると判断された場合には、メモリに記憶しておいた使用目的に応じて、それぞれ、ステップS806またはステップS814から引き続き処理を開始するとしてもよい。
なお、図8では、生体情報取得装置120が尿測定装置である場合について説明しているが、本発明はこれに限られない。また、ここでは、ステップS801において、利用者にトイレの使用目的を入力させるとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8のステップS801において、利用者に使用目的の代わりに識別データを入力させ、識別データが取得されたらドアを開錠した後、ドアが開から閉の状態に変化し、かつ、人が在室することを判断した上、図7のステップS703〜ステップS711までの処理を実行するとしてもよい。
以上、本発明のトイレ健康管理システムによれば、「排尿・排便行為」以外の目的である「健康管理」という目的を利用者に意識させない一方で、「健康管理」に必要な生体情報を個人に関連づけて取得することができるという効果がある。
本発明にかかるトイレ健康管理システムは、生体情報を測定する測定器を備えた便座または便器などのトイレ設備として有用である。また、本発明の制御装置は、ドアのオートロックや、室内の照明装置および電気製品を作動させるリモコンなどとして有用である。さらに、在宅ヘルスケアシステムとして有用である。
本発明のトイレ健康管理システム100の構成を示すブロック図である。 図1に示したトイレ健康管理システム100の外観の一例を示す図である。 トイレにおける人の一般的な行動の順序を示すフローチャートである。 複数の人がトイレの順番待ちをしている場合におけるトイレ室内への人の往来を示す図である。(a)は、順番待ちをしていた先頭の1人だけがトイレに入室できることを示す図である。(b)は、順番待ちをしていた先頭の1人がトイレに入室すると、順番が後の人はトイレに入室できないことを示す図である。(c)は、トイレの使用を完了した人が順番待ちをしている人と交代する時の人の往来を示す図である。 図1に示したトイレ健康管理システム100の動作を示すフローチャートである。 図1に示した生体情報個人照合処理部405による他の関連付けの方法を示す図である。(a)は、図1に示した個人情報記憶部404、生体情報個人照合処理部405および生体情報記憶部406を示す図である。(b)は、図6(a)に示した個人情報記憶部404および生体情報記憶部406にそれぞれ格納される個人情報および生体情報のデータの並びと、生体情報個人照合処理部405の関連付けを示す図である。 本発明のトイレ健康管理システムの他の例における処理の流れを示すフローチャートである。 トイレのドアを開錠するために、利用者がトイレの使用目的を入力する場合の処理の流れを示すフローチャートである。 従来のトイレ健康管理システムにおける生体情報の取得手順を示すフローチャートである。
符号の説明
100 トイレ健康管理システム
110 トイレ空間制御装置
120 生体情報取得装置
400 個人識別部
401 オートロック部
402 個人データ記憶部
403 照合部
404 個人情報記憶部
405 生体情報個人照合処理部
406 生体情報記憶部
407 生体情報受信部
408 生体情報送信部
409 データ保存部
410 データ測定部
411 スタート信号感知部
412 測定器
413 個人情報取得部
414 施錠部
420 生体情報取得部

Claims (20)

  1. 利用者から健康管理のための生体情報を取得する生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置を制御する制御装置とを備えるトイレ健康管理システムであって、
    前記制御装置は、
    前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得手段と、
    前記識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行うロック手段と、
    取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する生体情報蓄積手段と
    を備えることを特徴とするトイレ健康管理システム。
  2. 前記ロック手段は、前記識別データが取得されると前記ドアに施錠し、手動によるドアの開錠を受け付ける
    ことを特徴とする請求項1記載のトイレ健康管理システム。
  3. 前記ロック手段は、前記ドアに施錠するとともに前記生体情報取得装置を作動させ、前記生体情報が取得された後、手動による開錠を受け付ける
    ことを特徴とする請求項2記載のトイレ健康管理システム。
  4. 前記ロック手段は、利用者がトイレのドアに施錠した後、前記識別データが取得されると前記ドアを開錠する
    ことを特徴とする請求項1記載のトイレ健康管理システム。
  5. 前記ロック手段は、さらに、前記ドアが閉じられ施錠されると前記生体情報取得装置を作動させる
    ことを特徴とする請求項4記載のトイレ健康管理システム。
  6. 前記ロック手段は、トイレ室内の利用者の存在およびドアの開閉を感知する在室感知部を備え、
    前記ロック手段は、前記在室感知部により利用者の在室及び前記ドアが閉じられたことが感知されるとドアに施錠し、前記識別データが取得されると前記ドアを開錠する
    ことを特徴とする請求項1記載のトイレ健康管理システム。
  7. 前記ロック手段は、さらに、前記在室感知部により利用者の在室及び前記ドアが閉じられたことが感知されると、前記生体情報取得装置を作動させ、
    前記生体情報取得装置は、利用者の健康管理に関する生体情報を取得する
    ことを特徴とする請求項6記載のトイレ健康管理システム。
  8. 前記トイレ健康管理システムは、さらに、
    トイレ室外に、トイレの使用目的の入力を受け付ける目的入力手段を備え、
    前記ロック手段は、前記在室感知部によりトイレ室内に利用者が不在のとき前記ドアが閉じられたことが感知されるとドアに施錠し、トイレ室内に利用者が不在のとき前記目的が入力されると、前記ドアを開錠する
    ことを特徴とする請求項6または請求項7記載のトイレ健康管理システム。
  9. 前記ロック手段は、入力された前記目的が、排便または排尿以外の目的であれば、前記ドアに施錠しない
    ことを特徴とする請求項8記載のトイレ健康管理システム。
  10. 前記識別データ取得手段は、前記利用者から、利用者の暗証番号を取得し、
    前記生体情報蓄積手段は、取得された暗証番号と、あらかじめ保持している個人データと関連のある暗証番号とを照合して前記利用者を識別する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のトイレ健康管理システム。
  11. 前記識別データ取得手段は、前記利用者から、利用者の指紋パターンを取得し、
    前記生体情報蓄積手段は、取得された指紋パターンと、あらかじめ保持している指紋パターンとを照合して前記利用者を識別する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のトイレ健康管理システム。
  12. 前記識別データ取得手段は、前記利用者から、利用者の指紋パターンとあらかじめ定められた暗証番号とを取得し、
    前記生体情報蓄積手段は、取得された指紋パターンおよび暗証番号の組と、あらかじめ保持している指紋パターンおよび暗証番号の組とを照合して前記利用者を識別する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のトイレ健康管理システム。
  13. 前記制御装置と前記生体情報取得装置とはデータ伝送路を介して接続され、
    前記ロック手段は、前記生体情報取得装置を作動させるためのスタート信号を送信するスタート信号送信部を備え、
    前記制御装置は、さらに、前記生体情報取得装置によって取得された前記生体情報を受信するデータ受信手段を備え、
    前記生体情報取得装置は、
    前記スタート信号を受信するスタート信号受信手段と、
    前記スタート信号が受信されると、利用者の生体情報を測定する測定手段と、
    測定された生体情報を、前記制御装置に送信するデータ送信手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のトイレ健康管理システム。
  14. トイレ室内で健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理方法であって、
    利用者から生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
    前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得ステップと、
    前記識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行うロックステップと、
    取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する蓄積ステップと
    を含むことを特徴とするトイレ健康管理方法。
  15. トイレ室内で健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理方法であって、
    利用者がトイレ室内でドアに施錠することにより、生体情報を取得するための生体情報取得装置を作動させる作動ステップと、
    利用者から生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
    前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得ステップと、
    前記識別データが取得されると、前記ドアを開錠する開錠ステップと、
    取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する蓄積ステップと
    を含むことを特徴とするトイレ健康管理方法。
  16. トイレ室内で健康管理のための生体情報を取得するトイレ健康管理方法であって、
    利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得ステップと、
    前記識別データが取得されると前記ドアに施錠するとともに、手動によるドアの開錠を受け付け、生体情報を取得するための生体情報取得装置を作動させる作動ステップと、
    利用者から生体情報を取得する生体情報取得ステップと、
    取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する蓄積ステップと
    を含むことを特徴とするトイレ健康管理方法。
  17. 利用者から健康管理のための生体情報を取得する生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置を制御する制御装置とを備えるトイレ健康管理システムにおける制御装置であって、
    前記利用者から個人を識別するための識別データを取得する識別データ取得手段と、
    前記識別データの取得に連動して、トイレのドアの開錠または施錠を行うロック手段と、
    取得された前記識別データに基づいて前記利用者を識別し、取得された前記生体情報を、識別された前記利用者に関連付けて蓄積する生体情報蓄積手段と
    を備えることを特徴とする制御装置。
  18. 前記ロック手段は、さらに、利用者が在室中に前記ドアが閉じられると、前記生体情報取得装置を作動させるためのスタート信号を発生するスタート信号発生部を備える
    ことを特徴とする請求項17記載の制御装置。
  19. 利用者から健康管理のための生体情報を取得する生体情報取得装置と、前記生体情報取得装置を制御する制御装置とを備えるトイレ健康管理システムにおける生体情報取得装置であって、
    前記制御装置から生体情報の測定開始を指示するスタート信号を受信するスタート信号受信手段と、
    前記スタート信号が受信されると、利用者の生体情報を測定する測定手段と、
    測定された生体情報を、前記制御装置に送信するデータ送信手段とを備える
    ことを特徴とする生体情報取得装置。
  20. 前記測定手段は、尿分析計、体重計、体脂肪計、血圧計、血糖計および脈拍計のうちの少なくとも1つである
    ことを特徴とする請求項19記載の生体情報取得装置。
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