JP2005167841A - 画像処理装置、プログラム、および記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 読み取った原稿を圧縮符号化する際に、使用する記憶容量を低減して製造コストなどを低減しつつ、原稿の再読取の実行を不要とすることを可能として、操作性や生産性を向上させる。
【解決手段】 エンコーダ部24は、スキャナ21で読み取った画像データを順次可変長に圧縮処理して符号データへ変換する。この圧縮処理後の符号データはメモリ26に順次記憶される。符号量検知部25は、この圧縮処理後の符号データの符号量を所定の基準値と比較判定する。そして、基準値を上回るときは、符号量制御部27は、メモリ26の符号データの符号量を低減するように制御する。また、基準値を上回るときは、スキャナ21の原稿の読み込み動作を途中で停止する制御も行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、読み取った原稿の画像データを圧縮符号化する画像処理装置、プログラム、および記憶媒体に関する。
特許文献1,2には、原稿を読込んだ画像データを圧縮し、確保したメモリ容量をオーバーした場合には読込みを繰り返す方法が開示されている。
特許文献3には、符号化前の画像データを格納する一次メモリと、符号化後の符号データを格納するニ次メモリと、複数枚の符号データを格納するHDDを備え、符号量が二次メモリの容量を超過した場合には、圧縮パラメータを変更して、再度一次メモリから画像データを読み出して符号化処理を行う画像処理装置が開示されている。
また、特許文献4には、シートスルータイプのADFを使用して、符号化前の画像データの1ページ分以上を格納する一次メモリと、符号化後の符号データを格納するニ次メモリを備え、符号量を推測し推測した符号量が二次メモリの空き容量以上である場合は、原稿の搬送間隔を変更する画像処理装置が開示されている。
特許文献5には、プリスキャンを行う時に、符号量を制御する画像処理装置が開示されている。
特開2001−136352公報 特開平8−65474号公報 特開平8−265577号公報 特開平10−56546号公報 特開平8−265577号公報
近年、デジタルカメラやスキャナ等の普及に加えてインターネットの高速化も進み、高精細な多値静止画像がホームユーザにも手軽に扱われるようになっている。
オフィスにおいては、機能を拡充したマルチファンクションプリンタ(MFP)と呼ばれる複写機が増えている。このような複写機は、ハードディスク装置(以下、HDDという)等の大容量の記憶装置を備え、複数の画像を記憶(蓄積)しておくことによって、電子ソートと呼ばれる複数部数の原稿を1度だけ読み込み、ページ順に複数部数の出力を行う機能や、高速の複写機等で用紙ミスフィード(紙づまり)等のエラー時に複数のプリントがエラーした場合(高速の複写機等では、複数の用紙が同時に機会内部に存在するため)に原稿を再読み込みしなくとも再プリントが自動的に行われる機能、スキャンした画像データをプリントせずにHDD内に記録しパソコン等に取り込んだり、必要な時にHDDから読み出してプリントする文書蓄積機能等が使用可能となり、操作性が大きく向上している。
通常これら技術で扱う多値静止画像は、非常に多くの情報量となるため何らかの圧縮符号化処理が行われている。一般的にカラー静止画において最もよく使用されている圧縮符号化方式は、Joint Photographic Experts GroupのIS(International Standard)10918-1(ITU-T T.81)にて勧告された、JPEGベースラインシステムである。
JPEGは、ベースラインシステムの他に機能を拡充した拡張システム(IS 10918-3:ITU-T T.84)も標準化されているが、多くのアプリケーションではベースラインシステムにのみに対応しており、拡張システムの利用可能性は一般的とは言いがたい面がある。なお、次世代圧縮方式としてJPEG2000の基本方式が標準化(IS 15444-1)されたことにより、今後標準圧縮方式として普及していくと思われる。
このような標準圧縮方式に代表される圧縮符号化方式は、可変長符号化方式と呼ばれる符号量が一定量ではない方式である。可変長符号化方式は、符号化時に入力される画像の種類によって符号量が変化することで知られている。例えば、自然画のようなそれほど急峻なエッジ成分を持たない画像では符号量は小さく、文字や網点、CG等のエッジ成分を多く持つ画像では符号量は大きくなる傾向を示す。また、可変長符号化方式による符号量は、圧縮パラメータによっても通常変化させる事が可能であるが、その場合は画質の変化を伴う。例えば、圧縮率を大きくして符号量を小さくしようとすれば画質はどんどん劣化してしまう。上記の要因によって、正確な符号量は符号化後でなければ把握することは不可能である。
通常、符号化後の符号データは、SD−RAMのような半導体メモリ(以下、単に「メモリ」という)のような記憶装置に記憶される(換言すれば、限られたメモリや帯域制限のために圧縮符号化処理を行う)が、複写機のようなハード的にメモリ量が限定されている機器の場合は、可変長圧縮が行われることによって、所定のメモリ量を符号量がオーバーフローしエラーが生じる可能性がある。このようなオーバーフローが発生しないように、メモリ量に対して符号量を十分小さくするように圧縮パラメータを設定することは可能であるが、前述したように画質が劣化してしまうため、画質劣化を最小限に抑えながらメモリ容量以下に符号量を抑えることが必要である。反対に、メモリ容量を符号量に対して十分大きくすれば解決することが可能となるが、メモリに対するコストが大きくなりコストアップとなってしまう。このような問題に対して、符号量を制御する技術は従来から多数出願されている。
このように、近年商品化されている前述の複写機のような画像処理装置では、前述した高機能化のためにページ分のデータを蓄積するためのメモリと圧縮符号化処理は必須用件となっており、可変長圧縮符号化処理を使用する場合には、前述のように符号量制御も必要となっている。
一方、HDD等の記憶装置は近年の容量の向上(数十ギガバイト以上が一般的である)によって、一度に数千ページもの画像データを蓄積することが可能なため、電子ソート等の時に容量不足(オーバーフロー)となることはほぼ考えられない状況になっている(画像読取装置の自動給紙装置の機械的な要因で、それだけのページ数を一度に読込める画像読取装置が現在は存在しないため)。一般的にHDDに非圧縮の画像データや符号データを記憶する場合、半導体メモリへ一旦記憶した後に、HDDへデータを保存するような形態をとる。この理由を以下に述べる。
すなわち、HDDは、ディスクの中心に近い側と遠い側等でアクセス速度が変化したり、アクセス時に読み出しや書き込みエラー等を生じる可能性があり、半導体メモリと比較すると同期信号のアクセスには向かないデバイスである。そのため、同期信号である画像読取装置からの入力信号等を安定して記憶するためには、一旦半導体メモリへ記憶する必要がある。これにより、記憶容量とコストがほぼ無視できるHDDを備えていても、依然としてメモリ量とコストとの問題は残されている。
一方、複写機のようなオフィスで使用されることが主な用途となっている事務機器においては、生産性および操作性も重要である。すなわち、画像の圧縮符号化など符号量制御を実施しても、生産性や操作性を損なわないことが必要となっている。
以上の課題に対して、特許文献1,2においては、原稿を読込んだ画像データを圧縮し、確保したメモリ容量をオーバーした場合には読込みを繰り返す方法が開示されている。この方法によれば、メモリ容量は予め設定した設定容量のみでよく、コストは最小限に抑制出来るが、原稿を再読込みする必要があり,操作性や生産性が劣るという問題がある。
特に、シートスルータイプのオートドキュメントフィーダ(ADF)を使用するタイプのスキャナの場合には、原稿が移動して副走査を行う機構上、自動的に原稿を再読込みするのは困難であるため、原稿の再読み込み時にユーザが原稿を再セットする必要が生じるので、操作性や生産性が非常に悪化するという問題がある。
特許文献3においては、符号化前の画像データを格納する一次メモリと、符号化後の符号データを格納するニ次メモリと、複数枚の符号データを格納するHDDを備え、符号量が二次メモリの容量を超過した場合には、圧縮パラメータを変更して、再度一次メモリから画像データを読み出して符号化処理を行う画像処理装置が開示されている。この方法によれば、前述のような再読込みの必要はないが、符号化前(非圧縮)の画像データ用の一次メモリと符号化後の二次メモリを両方備える必要があるため、非常にメモリ容量が大きくなりコストアップとなる問題がある。
また、特許文献4においては、シートスルータイプのADFを使用して、符号化前の画像データの1ページ分以上を格納する一次メモリと、符号化後の符号データを格納するニ次メモリを備え、符号量を推測し推測した符号量が二次メモリの空き容量以上である場合は、原稿の搬送間隔を変更する画像処理装置が開示されている。
この方法においても再読込みの必要はないが、非圧縮分のメモリが必要となり、メモリコストが高くなってしまうという問題がある。
非圧縮時のメモリ量と圧縮時のメモリ量の差については、例えばJPEGベースラインシステムを例にとれば、圧縮率が10(符号量が1/10)以下であれば、ほぼ人間の目では差は分からない程度の画質が保てる。現在、複写機にて主流となっている600dpiの解像で、A3フルカラーの画像を例にとると、非圧縮時においては200MB(メガバイト)程度の容量を持っている。これを圧縮すれば20MB程度にデータ量を小さくすることが可能となり、その差は歴然である。これがさらに圧縮効率の良いJPEG2000方式等の圧縮方式を使用すれば、さらに必要なメモリ容量の差は拡大することになる。
一方、特許文献5においては、プリスキャンを行う時に、符号量を制御する画像処理装置が開示されている。この方法も、所望の符号量になるまでプリスキャンを繰り返す必要があり、生産性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、読み取った原稿を圧縮符号化する際に、使用する記憶容量を低減して製造コストなどを低減しつつ、原稿の再読取の実行を不要とすることを可能として、操作性や生産性を向上させることである。
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置で読み取った画像データを順次可変長に圧縮処理して符号データへ変換する圧縮符号化手段と、前記圧縮処理後の符号データを記憶する記憶手段と、前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量を所定の基準値と比較判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の符号データの符号量を制御する符号量制御手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記読取制御手段により前記画像読取装置の前記読取の動作を制御する読取制御手段と、を備えている画像処理装置である。
別の面から見た本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置で読み取った画像データを順次可変長に圧縮処理して符号データへ変換する圧縮符号化手段と、前記圧縮処理後の符号データを記憶する記憶手段と、前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量を所定の基準値と比較判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の符号データの符号量を制御する符号量制御手段と、前記判定手段の判定結果に応じて、前記読取制御手段により前記画像読取装置の前記読取の動作を制御する読取制御手段と、をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能なプログラムである。
本発明によれば、読み取った原稿の画像データを可変長で圧縮処理しても、その符号量が大きいときは圧縮処理後の符号データの符号量を制御するので、符号データを記憶する記憶装置の記憶容量を低減して製造コストなどを低減しつつ、原稿の再読取の実行を不要とできるので、操作性や生産性を向上させることである。
本発明を実施するための最良の一形態について説明する。
[実施の形態1]
本発明の一実施の形態を実施の形態1として説明する。図1は、実施の形態1における画像処理装置の要部のブロック図である。なお、本画像処理装置は複写機の例である。
本画像処理装置において、符号21は原稿を光学的に読取り、公知の光電変換、A/D変換等を実施してデジタル画像データを出力するスキャナ(画像読取装置)、符号22はスキャナ21の駆動制御を行うCPU、符号23はスキャナ21から出力されたデジタル画像データに公知の空間フィルタ処理等の画像処理を行う画像処理部、符号24は画像処理部23によって画像処理が施された画像データを可変長の圧縮符号に符号化するエンコーダ部、符号25はエンコーダ部24の符号量を検知する符号量検知部、符号26は予め設定された所定の圧縮率によって符号化された原稿1ページ分の符号データを記憶する容量を備えたSD−RAM等の半導体により構成されたメモリ、符号27はメモリ26に記憶された符号データの符号量を制御する符号量制御部、符号28はデータバス34のデータ転送を制御するとともに機器の全体的な動作を制御するCPU、符号29は符号データを復号処理するデコーダ部、符号30は復号処理された画像データに、周知のγ補正処理、中間調処理等を行う画像処理部、符号31は処理された画像データを図示しない記録紙上に記録するプリンタである。符号32はプリンタ31の駆動制御を行うCPU、符号33はユーザとのインターフェイスとなる操作部である。なお、CPU22、CPU32は、CPU28と双方向のコマンド通信が行えるように接続されている。符号34は符号データが流れるデータバス、符号35はCPU28からの命令コマンドや、圧縮、復号に関するパラメータや、操作部33からの信号等が流れるコマンドバスである。なお、データバス34とコマンドバス35を分離した構成としているが、同一のバスとしても良い。
図2は、シートスルータイプのドキュメントフィーダ(以下、「ADF」という)(自動原稿送り装置)を備えたスキャナ21の構成図である。図2中、符号1は基準白板、符号2はコンタクトガラス、符号3はスリットガラス、符号4は原稿トレイ、符号5は搬送コロ群、符号6は排紙コロ、符号7は反射ガイド板、符号8は光源、符号9はミラー群、符号10はキャリッジ、符号11は結像光学系、符号12はCCDである。なお、キャリッジ10やCCD12を有するのが本体側であり、原稿トレイ4や原稿搬送路を有するのがADFであり、ADFは本体側とは分離しており開閉可能となっている。
次に、ADFの動作を説明する。すなわち、原稿トレイ4に載置された原稿を搬送コロ6によって送り、搬送路の途中にある反射ガイド板7に接し、案内される原稿面に、スリットガラス3を通して読取り光学系を作用させるようにする。従って、ADFを使用して原稿を読取るときは、スリットガラス3の下に読取り位置を固定させるように読取り部を載せたキャリッジ10を固定させ、その上を原稿が移動することにより、副走査がなされ原稿の読取りが行われる。以下、前記の読取り動作をADFモードという。
一方、ブック原稿や厚紙の原稿、ADFを備えていない場合などは、コンタクトガラス2上に載置された原稿を、キャリッジ10が移動することによって副走査がなされ、原稿の読取りが行われる。以下前記の読取り動作を原稿定置モードとする。なお、この場合ADFのコンタクトガラス2の上には原稿を押さえるための圧板が設けられているのが一般的であり、原稿の浮きなどを防止できるようになっている。なお、搬送コロ群5、排紙コロ6、キャリッジ10は、CPU22の制御信号によって図示しないモータによって駆動力が伝達され駆動される。
光学および電気的な原稿の読取りは、両者の場合とも共通であり、光源8の光を原稿に照射して乱反射した光が、ミラー群9および結像光学系11を介してCCD12により光電変換がなされ、電気信号となる。なお、CCD12はライン型のCCDであり、見かけ上主走査1ラインを同時に読取れる。電気信号に変換された画像信号は、図示しないA/D変換回路によってデジタル信号に変換され、公知のシェーディング補正等が行われた後、スキャナ21から出力される。
以下、本実施の形態の画像処理装置の動作について説明する。
ユーザにより操作部33上のスタートボタン(図示せず)が押下されると、操作部33より信号を受信したCPU28は、複写動作に先立ち、エンコーダ部24およびデコーダ部29に圧縮率(符号量)を制御するための所定のパラメータAを設定する。本実施の形態においては、圧縮方式はIS(International Standard)10918-1(ITU-T T.81)にて勧告されたJPEGベースラインシステム(以下、単に「JPEG方式」という)を一例として説明する。JPEG方式における圧縮率を制御するパラメータは量子化ステップであるので、ここでは量子化ステップを制御するパラメータを与える。詳細は後述する。
次に、CPU28は、CPU22にスキャン開始コマンドを送信し、原稿の読取り動作を開始する。
CPU22はADFモードの場合は、搬送コロ群5及び排紙コロ6を駆動して原稿を搬送し、原稿定置モードの場合はキャリッジ10を駆動し読取りを開始する。前記した処理によりスキャナ21から出力されたデジタル画像データは、画像処理部23によって公知の空間フィルタ処理等が施されエンコーダ部24に入力される。エンコーダ部24では、JPEG方式によりスキャナ21から出力されたデジタル画像データを順次可変長で圧縮符号化処理する(圧縮符号化手段)。エンコーダ部24にて符号化された符号データは、バス34を介してメモリ26に入力されて記憶される(記憶手段)。同時に符号量検知部25では、符号化された符号量を検知し、予め定められたタイミングにてCPU28にデータを送付する。CPU28では、符号量を監視して、予め基準値として設定された符号量と比較し、この基準値以下であるかを判定する(判定手段)。ここでの判定は常に原稿の先端からのスキャンが終了した部分までの符号量について判定される。
ここで、CPU28によって、符号データが予め設定された符号量を超えていると判定された場合は、CPU22へスキャン停止コマンドを送信する。CPU22はスキャン停止コマンドを受信すると、直ちにスキャナ21の駆動を停止させる。CPU28は上記コマンド送信後、エンコーダ部24からメモリ26への書き込みを停止させる。
次に、CPU28は、符号量制御部27へ前記パラメータAとパラメータAよりも高い圧縮率(少ない符号量)で符号化が行われるためのパラメータBを送付して、エンコーダ部24で画像圧縮する際の圧縮率、符号量を制御する(圧縮率制御手段)。パラメータBは、パラメータAによる圧縮率(符号量)によって、おおそよ所定の圧縮率(符号量)に制御するための演算をCPU28で行なって決定する。
そして、CPU28は、メモリ26から符号量制御部27へ符号データを読み込むように制御するとともに、この符号データについて、符号量制御部27において符号量制御を行なって符号量を減少させた符号データを作成し、この符号データをメモリ26へ書き込むように制御する(符号量制御手段)。この際、符号量検知部25は符号量制御部27での符号量制御により発生した新たな符号量を検知し、CPU28にデータを送付する。CPU28は、再度、この符号量を監視して、予め設定された符号量以下になるまでこの動作を繰り返す。なお、符号量制御の動作を繰返す場合、符号量制御部27への送信パラメータは、前回のパラメータBをパラメータCとし、もって、パラメータBをさらに高い圧縮率で符号化可能なパラメータCへ更新して送信する。
予め設定された符号量以下となり、読み込まれた画像データ全ての符号量制御が終わると、CPU28は、エンコーダ部24に前記パラメータBを設定した後、CPU22にスキャン再開コマンドを送信し、原稿の読取り動作を再開するように、スキャナ21の画像読取動作を制御する(読取制御手段)。
なお、符号データが予め設定された符号量を超えていると判定されなかった場合は、スキャナ21の駆動を停止せず、符号データは、最初の圧縮パラメータAによりメモリ26へ記憶される。
以上の判定手段、符号量制御手段、圧縮率制御手段、読取制御手段の処理は、判定手段で、符号量が予め基準値として設定された基準値以下であると判定されるまで繰返す(繰返手段)。
1ページ分の原稿読取りが終了すると、CPU28はデコーダ部29に復号処理のためのパラメータを設定する。次に、CPU32にプリント開始コマンドを送信し、プリンタ31を駆動すると共に、メモリ28から符号データをデコーダ部29へ符号データを転送すべくバス34を制御する。デコーダ部29にて復号処理された画像データは、画像処理部30にて前記の画像処理が施され、プリンタ31にて記録紙へ記録される。
図3にエンコーダ部24の構成を説明するブロック図を示す。以下、エンコーダ部24におけるJPEG方式の圧縮符号化処理の動作を説明する。
エンコーダ部24に入力されたラスタ形式の画像データは、一旦入力バッファ40に記憶された後、ブロック化部41にて8×8のブロック単位に切り出され、DCT部42によってDCT(離散コサイン変換)が実施される。DCTが行われ、64個のDCT係数に変換されたデータは、量子化部43にて量子化処理される。量子化は量子化テーブル44にてDCT係数毎に予め定められた量子化ステップにて行われる。
量子化ステップは、前述したようにCPU28によりパラメータAとして設定されるため、バス35を介してCPU28に接続されている。量子化ステップの設定については、係数毎の各々の値を直接与えても良く、基準となる量子化ステップ値を保持しておいて、その量子化ステップ値に対してCPU28により係数を与えて、乗除算するなどして設定しても良い。このような方式は公知であるため詳細な説明は割愛する。
量子化後のデータは、ハフマン符号化部45にてDC(直流)成分とAC(交流)成分に分離されてハフマン符号化されて、一旦出力バッファ46に記憶されて一定量の符号データ量となった後、バス34を介してメモリ26へ出力される。また、符号量検知部25へは出力バッファを介さないでブロック単位で出力される。
通常、このようにバスに接続されたメモリへのデータの書き込みアクセスは、バスに接続された各処理部がDMA(Direct Memory Accsess)方式によって数十バイトから数キロバイト単位の一定量のデータ単位でメモリにアクセスするため、バスの接続部はバッファとDMAコントローラで構成されているのが一般的である。しかし、本例では説明の簡略化のためDMAコントローラは省略している。また、メモリからのデータを読み込む場合も同様にDMA方式によってアクセスするため、入力バッファメモリが必要となる。
図4は、符号量制御部27を説明するブロック図である。以下、符号量制御部27の符号量制御時の動作を説明する。なお、符号量制御が行われない場合は、符号量制御部27での処理は行われない。
メモリ26より入力された符号データAは入力バッファ50に一旦記憶された後に、ハフマン復号部51にて復号処理される。復号処理されたデータは、逆量子化部52によって逆量子化され、DCT係数データの状態になる。この際の量子化ステップは、量子化テーブル53にCPU28によって設定されたパラメータAの量子化ステップにて実施される。
逆量子化によってDCT係数に戻されたデータは、量子化部54にて再度量子化される。この際の量子化ステップは、量子化テーブル55にCPU28によって設定されたパラメータBの量子化ステップにて実施される。量子化後のデータは、再度ハフマン符号化部56によってエンコーダ部24と同様にハフマン符号化され符号データBとして、ブロック単位に符号量検知部25と出力バッファ57、バス34を介して、メモリ26へ出力される。メモリ26への符号データBの書き込みは、符号データAを書き換えるように行われる。
図5は、デコーダ部29を説明するブロック図である。以下、デコーダ部29におけるJPEG方式の復号処理の動作を説明する。
メモリ26より入力された符号データは、一旦入力バッファ60へ入力された後、ハフマン復号部61にてハフマン符号化された符号データを復号処理する。復号処理されたデータは、逆量子化部62によって逆量子化され、DCT係数データの状態になる。この際の量子化ステップは、量子化テーブル63にCPU28によって設定されたパラメータの量子化ステップにて実施される。次に、逆DCT部64によって逆DCT変換され、8×8ブロックの画像データが出力され、ブロック単位の画像データは、出力バッファの機能を兼ねるラスタ変換部65によってラスタ画像の状態で後段に出力される。
図6は、符号量検知部25を説明するブロック図である。以下、符号量検知部25の動作を説明する。符号量検知部25では、エンコーダ部24または符号量制御部27から出力されるブロック単位の符号データが入力され、カウンタ71にて符号量がカウントされる。この符号量は、バッファ73から読み出された積算された符号量と加算器72によって加算され、再びバッファ73に記憶更新される。バッファの符号量の更新終了後にカウンタ71の値は0にリセットされ、1ブロック当たりの符号量演算が終了する。
バッファ73内の積算された符号量は、例えば、256スキャンライン単位などの予め定められた間隔によってCPU28に送信される。CPU28は、この単位画素あたりの符号量から現在までに圧縮符号化処理された画像の符号量(または圧縮率)によって、メモリ26がオーバーフローしないかどうかを判定する。
図7は、本実施の形態における前述した各処理部のタイミングチャートである。図7においては、Hアクティブで示しており、Hレベルの場合、その処理がオン(動作中)であることを示している。また、メモリアクセスは、Wの場合メモリ26への書き込み、Rの場合読み込み、R/Wの場合両方が行われていることを示している。
原稿のスキャンが開始すると前述のように符号化が行われ、メモリ26への書き込みが行われる。図7中の符号量検知は、符号量検知部25がCPU28へ符号量を通知する場合をHレベルで示している。符号量検知部25は、一定間隔(一定画素数)毎にCPU28に符号量を通知する。CPU28が、符号量が設定値を超えていると判断した場合、スキャンが一時停止される。この間は符号化も停止され、符号量制御部27がオンとなる。この際に符号量制御部27は、メモリ26から符号データAを読み込みながら符号データBを書き込むため、読み出しと書き込みが同時に行われる。符号量制御は、通常の符号化よりも高速に行われる。
符号量制御が終わり、符号データが設定符号量以下になると、原稿の続きの部分からスキャンを再開し符号化が行われる。1枚の原稿のスキャンが終了し、符号データ全てがメモリ26へ書き込まれると、プリントが開始され、メモリ26から符号データを読み込みながらデコーダ部29によって復号処理されながらプリントされる。
図8は、符号量と基準値となる符号量の設定値との関係を説明するグラフである。図8中横軸は、スキャナ21による原稿の読み込み量[%](1ページ分読み込んだ時点で100%とする)であり、縦軸は、符号量[%](設定符号量を100%とする)である。圧縮パラメータAは、一般的な画像において設定符号量よりもある程度少なめを狙って実験的に決められる。設定符号量に対して余裕度を持ちすぎても画質劣化の原因となるし、あまり頻繁に符号量制御が発生しても生産性が落ちることになるためである。
また、このように実験的に決定する理由は、可変長圧縮符号化における符号量は、スキャナ21の装置固有のMTF特性や空間フィルタ処理による周波数特性、原稿の画像種類などによって変動するため、絶対的に決定することはできないためである。図8は、読み込み量50%の時に符号量制御を行った場合の例を示している。
このグラフの場合の符号量制御を行う判定条件は、読み込み量10%毎に符号量を監視するものとした場合、所定の設定符号量を2回連続で超えて、かつ符号量の超過率が前回よりも増加した場合に符号量制御を行う、という条件でなされたものである。
圧縮符号化によって生成される符号量は、局所的な画像部で増減するため、ある程度の許容範囲を持った判定条件とすることが有効である。
また、読み込み量の率によって、判定条件を変更したり(読み込みが進むにつれて厳しくする)、符号量の監視間隔を変更する(読み込みが進むにつれて短くする)等してさらに精度の高い判定を行うように構成するのも有効である。
現時点で、複写機等でよく使用されているADFは、本実施の形態で説明したシートスルータイプのものと、ADFモード時にも原稿をコンタクトガラス上に搬送して前記原稿定置モードと同様の動作を行うものとがある。シートスルータイプのものは、原稿を搬送することにより副走査するため、一度読込んだ原稿を再読込みすることは困難である。そのため、シートスルータイプのADFによって符号量がメモリ量を超過した等して再読み込みする場合には、ユーザが一度読込んだ原稿を再度原稿トレイ4に移動して再読み込みをする必要があり、非常に生産性や操作性が落ちることになる。また、シートスルータイプではないADFや原稿定置モードの場合に、原稿の再読み込みをする場合は、キャリッジ10が読取り開始位置まで移動する必要があるため、生産性が落ちることになり、いずれの場合にも原稿の再読みには、生産性や操作性の問題がある。
これに対して、以上説明した本実施の形態によれば、原稿を読み込むスキャナ21を備え、符号量制御を実施する機能を有する画像処理装置において、原稿の再読み込みする必要がなく、メモリ26のメモリ量も原稿1ページ分の所定の設定圧縮率に対応した符号量分のみ有すれば良く、非圧縮画像用のメモリを持つ必要がないので、画像処理装置の生産性と操作性を向上するとともに、コストアップも抑制することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、符号量制御を行う場合にスキャナ21を一時停止する例を示したが、システム的な処理条件(メモリ26のアクセス速度等)が対応可能であれば、符号量制御を実行している間は、スキャナ21を停止する代わりに速度を落とすなどの読取り動作の制御を行い対応しても良い。
また、前述の例においては、説明の簡略化のために入力画像のコンポーネント数が1つ(モノクロ画像)の例を述べているが、複数のコンポーネントを有する画像データ(カラー画像)への適用も容易に可能である。また、スキャナ21の形態はフラットベット型のスキャナにADFを備えた形態のものを例としたが、例えば、ドラムタイプや、原稿を送りながら主走査方向にヘッドを走査するタイプのもの等でも容易に本発明を適用可能である。
さらに、本実施の形態では(以降の実施の形態も含めて)、画像処理装置として複写機の例で説明しているが、本発明はこれに限定するものではなく、パーソナルコンピュータなどにスキャナ装置などを接続し、所定のアプリケーションプログラムなどで本発明の機能を実現するようにしてもよい(詳細は後述する)。
[実施の形態2]
本発明の別の実施の形態を実施の形態2として説明する。図9は、実施の形態2における画像処理装置の要部のブロック図である。実施の形態2の説明において、実施の形態1と同様の構成要素などには、実施の形態1の場合と同一符号を用い、詳細な説明は適宜省略する。
実施の形態1の場合、原稿の走査中にスキャナ21の動作を停止する例を示したが、高速で画像をスキャンするスキャナの場合等には、駆動部が停止する時の位置精度に誤差が生じて画像上に線状のノイズとなって問題が生じる可能性がある。本実施の形態の場合、同一原稿内での走査時にはスキャンを停止せずに、複数原稿を一度にスキャンする際のページ間でのみスキャンを停止するように構成し、前述の線状のノイズなどの不具合を解消した例を示す。
図9は、本実施の形態2における画像処理装置の要部のブロック図である。本実施の形態2が実施の形態1と相違する点は、SD−RAM等の半導体で構成されたメモリ26(第1の記憶装置)が予め設定された圧縮率によって符号化された符号データを、例えば、2ページ分を記憶する容量を備えており、これを原稿のページ毎にトグルで使用することと、バス34に接続されたメモリ26より記憶容量の大きい磁気ディスクであるハードディスク(以下、「HDD」という)36(第2の記憶装置)を付加した点である。なお、通常このようにHDDをデータバスに接続する場合は、バスとHDDのI/Fとしてデータバッファを備えたハードディスクコントローラを介在させる事が必要となるが、説明の簡略化のため図示を省略する。
近年、このようにHDDを内蔵した複写機が増えている。HDDという大容量の記憶装置を持つことによって、電子ソートと呼ばれる複数部数の原稿を1度だけ読み込み、ページ順に複数部数の出力を行う機能や、高速の複写機等で用紙ミスフィード(紙づまり)等のエラー時に複数のプリントがエラーした場合(高速の複写機等では、複数の用紙が同時に装置内部に存在するため発生する)に、原稿を再読み込みしなくとも自動的に再プリントが行われる機能、スキャンした画像データをプリントせずに、HDD内に記録しパソコン等に取り込んだり、必要な時にHDDから読み出してプリントする文書蓄積機能等が使用可能となり、操作性が大きく向上している。本実施の形態では、このような用途のHDD36を用い、以下のような処理を実行するものである。
以下、本実施の形態における画像処理装置の動作について説明する。なお、実施の形態1の場合と同様の動作をする構成要素の動作の説明は省略する。また、本実施の形態の符号量制御は、複数ページを同時にスキャンする時のみ生じるものであるので、スキャナ21は実施の形態1で説明したADFモードにて動作する。なお、本実施の形態は、複数の原稿を1枚ずつ複写する(電子ソートではない)例を示す。
実施の形態1と同様、操作部33上のスタートボタンが押下されると、CPU28は、CPU22にスキャン開始コマンドを送信する。CPU22は、CPU28からスキャン停止コマンドを受信するか最終ページのスキャンが終了するまで、所定のタイミングにて原稿をページ順に読み込み、読み込みに同期してデジタル画像データを出力する。
また、CPU28はCPU32へプリント開始コマンドを送信する。CPU32は、コマンド受信後、プリンタのウォーミングアップを行い、画像データが入力されるのに同期して、図示しない記録紙上へ記録するプリント動作を行う。プリント動作は、CPU28からプリント終了コマンドを受信するまで続けられる。
原稿の全ページのスキャンが終了すると、CPU22はCPU28にスキャン終了コマンドを送信し、コマンドを受信したCPU28は、所定のタイミングでCPU32へプリント終了コマンドを送信し、全ページの複写動作が終了する。
スキャナ21により読み込まれエンコーダ部24にて圧縮符号化された符号データは、バス34を介してメモリ26に出力されて記憶される。メモリ26に書き込まれた符号データは、メモリ26への書き込みに追随して読み出され、バス34を介してHDD36に出力され、HDD36内にも記憶される。
なお、ここでメモリ26への書き込みと同時にHDD36に書き込みを実施しない(エンコーダ部24から直接HDD36に書き込みを実施しない)理由は以下の通りである。一般にHDD36は、そのディスクの中心に近い側と遠い側等で読み出し/書き込み速度が変化したり、読み出し/書き込みエラー等を生じる可能性があり、半導体メモリ26と比較すると、同期信号の読み出し/書き込みには向かないデバイスである。そのため、同期信号であるエンコーダ部24の出力データを直接書き込まずに、一旦メモリ26に記憶された符号データを非同期に書き込み、安定的に使用するためである。また、読み出しの場合も同様である。なお、1ページ単位のマクロ的にみればHDD36も同期して動作していることになる。
但し、スキャナ21の動作速度に比べて、HDD36の書き込み速度が十分に速い場合には上記のような処理は必ずしも必要ではなく、それが可能であれば半導体メモリを介在させる必要性もない。しかし、現状での両者のアクセス速度は差が大きく、また、HDD36のアクセス速度を向上させるために複数のHDD36を並列に動作させて見かけ上のアクセス速度を上げる方法等もあるが、半導体を介在させる上記の方法よりもコストが高くなり実用的ではないといえる。
次に、符号量検知部25では、符号データの符号量を検知し、1ページ分のスキャン終了時にCPU28に符号量データを送信する。CPU28では、ページ毎に符号量を監視して、予め設定された基準値となる所定の符号量以下であるか否かを判定する(判定手段)。
符号量の判定結果が、予め定められた所定の符号量以下の場合、メモリ26からデコーダ部29へ符号データが転送され、復号処理後、実施の形態1の場合と同様にプリントが行われる。
一方、符号量の判定結果が所定の符号量を超えている場合、CPU28は、CPU22にスキャン停止コマンドをCPU32にプリント停止コマンドを各々送信する(読取制御手段)。CPU22は、スキャン停止コマンドを受信するとスキャナ21の搬送コロ群5、排紙コロ6の駆動を停止することにより原稿搬送動作を停止し、CPU28からスキャン再開コマンドを受信するまで待機状態となり、次ページの原稿読み込みは一時停止される。同様に、CPU32は、プリント停止コマンドを受信すると、プリント再開コマンドを受信するまで待機状態となる。
次にCPU28は、符号量制御部へパラメータAよりも高い圧縮率(少ない符号量)で圧縮符号化が行われるためのパラメータBを送信する(圧縮率制御手段)。
次にCPU28は、HDD36の書き込みが完了したのを確認して、符号量制御部27へHDD36から符号データを読み込むように制御するとともに、符号量制御部27にて符号量制御が行われ(符号量制御手段)、符号量を減少させた符号データをメモリ26へ書き込むように制御する。この際、符号量検知部25は符号量制御部27での符号量制御により発生した新たな符号量を検知し、1ページ分の処理が終了した時点でCPU28にデータを送付する。CPU28は、再度この符号量を判定し、予め設定された符号量以下になるまで上記の動作を繰り返す(繰返手段)。
そして、予め基準値として設定された符号量以下になり、符号量制御が終了すると、CPU28は、デコーダ部29に前記パラメータBを設定した後、CPU22にスキャン再開コマンドを、CPU32にプリント再開コマンドを各々送信する。CPU22およびCPU32は、プリント動作および次ページの読取りを再開する(読取制御手段)。
なお、本実施の形態においては、エンコーダ部24の圧縮パラメータ(量子化テーブル44の量子化ステップパラメータ)および符号量制御部27の量子化テーブル53の圧縮パラメータは、符号量制御が生じても最初に設定したパラメータAのまま変更しない。
図10は、本実施の形態における各処理部のタイミングチャートである。同図は、Hアクティブで示しており、同図でHレベルの場合、その処理がオン(動作中)であることを示している。また、メモリアクセス、HDDアクセスはWの場合書き込み、Rの場合読み込み、R/Wの場合両方、Nの場合はアクセスなしを示し、また、R/W/R等は読み込みが2回、書き込みが1回行われていることを示している。
1ページ目の原稿スキャンが開始すると、エンコーダ部24で符号化が行われ、符号データをメモリ26へ書き込む。メモリ26は書き込みに追随して読み込みが行われ、この読み込まれた符号データはHDD36へ書き込まれる。1ページ目のスキャンが終了すると、CPU28は符号量検知部から符号量を受信し、符号量の判定を行う。図10の例では、1ページ目は基準値となる符号量以下であったことを示している。
次いで、1ページ目のプリントが開始され、メモリ26から符号データを読み込み、デコーダ部29によって復号処理されながらプリントが行われる。次いで、2ページ目のスキャンが開始され、1ページ目と同様にメモリ26とHDDのアクセスが始まる。この時点でメモリ26は、デコーダ部29による1ページ目の符号データの読み出し、エンコーダ部24による2ページ目の符号データの書き込み、HDD36による2ページ目の符号データの読み出しの3種類のアクセスが1ページ目のプリント終了まで同時に発生する。
図10は、2ページ目のスキャン終了後の符号量の判定において、2ページ目の符号量は基準値となる符号量を超えている、と判定されたことを示している。この判定後にCPU28は、バス34の制御を行うと共に、符号量制御部27に圧縮パラメータA,Bを各々設定する。符号量制御部27は、HDD36から2ページ目の符号データを読み出し、符号量を減少させた符号データをメモリ26へ書き込む。この書き込みに追随してメモリ26から符号データが読み出されHDD36へ書き込まれる。この際にHDD36は、パラメータAにより最初に符号化された(2ページ目の)符号データを保持しながら、別の領域にパラメータBにより符号化された符号データを記録する。この動作をHDD36内の2ページ目の符号データ全てに行った後で、CPU28は再び符号量検知部25から符号量を受信し符号量の判定を行う。もし、パラメータBによる符号量がまだ基準値となる符号量を超えていると判断された場合には、HDD36内のパラメータBによる符号データを削除して、再び、さらに圧縮率の高い(符号量を少なくする)新規の圧縮パラメータBを符号量制御部27に設定し、符号量が設定符号量以下になるまで上記の動作を繰り返す。なお、図10は、一度の符号量制御にて設定符号量以下になった例を示している。次に、CPU28によってHDD36内のパラメータAによる2ページ目の符号データを削除して符号量制御が完了する。
上記のように符号量制御を繰り返すときに、実施の形態1の場合は、入力される符号データを更新しながら実施している例を示したが、本実施の形態においては、最初の符号化データを繰り返す例を示した。JPEG方式のように量子化を伴う圧縮符号化方式の場合、量子化を繰り返すことによって量子化誤差が蓄積されやすいという問題がある。そのため符号量制御を繰り返す場合は、本実施の形態に示した後者の方式の方が画質の劣化を軽減することに有効である。
また、このようにHDD36内でのパラメータAの画像を削除し、パラメータBの符号データのみ残す理由は、電子ソート等を使用して複数部数を複写する場合、符号量制御を繰り返さないようにして操作性を向上させるためと、最初に複写した1部目の画像と2部目以降の複写画像の画質が変わってしまうことを防ぐ目的がある(例えば、タイミングを工夫すれば、1部目にパラメータAにより符号化された画像を出力し、2部目にパラメータBによる画像を出力することも可能となる場合がある。但し、この場合1部目の画質と2部目の画質に変化が生じることになる)。
符号量制御が終了すると、CPU28はCPU22にスキャン再開コマンドを、CPU32にプリント再開コマンドを各々送信する。以下同様にして複数枚のスキャンおよびプリントが繰り返される。
なお、図10では、メモリ26の書き込みとHDD36への書き込みは同時に終了しているように示しているが、前述した理由によりHDD36の書き込み完了は若干遅れる可能性がある。しかし、符号量制御が行われない通常時は、次の原稿スキャンまでに完了すればよく、一般的には、次の原稿がスキャン開始位置まで搬送される時間があるので問題はない。但し、符号量制御を行う場合に関しては、処理する符号のデータ量が1ページ分と多いことと、HDD36は非同期で動作するため、正確なタイミングが読めないこと、符号量制御を繰り返した場合を含めて考える必要があること等から、HDD36の書き込みが完了するまで原稿の読取りを停止しなければ、メモリオーバーフローや次ページのデータで、プリントデータを上書きしてしまう等のエラーが生じる可能性があり、安定した動作をすることは出来ない。
例えば、原稿の読取りに対して非常に高速なHDD36を使用すれば原稿の読取りを停止しなくても実現可能性はあるが、前述した理由で大きなコストアップとなってしまうという問題が生じる。
図11は、本実施の形態におけるメモリ26のアドレスマップを示した図である。同図におけるA,B,Cはメモリのアドレスを示しており、このアドレスは、“A<B<C”となっている。同図に示したように、メモリ26に奇数ページ用のメモリと偶数ページ用の2ページ分の符号データ用のメモリ領域が確保され、これらはトグルで使用される。例えば、非圧縮での画像データの容量が100MB(メガバイト)、設定圧縮率を10とすれば、1ページあたりの符号データ量は10MBとなるので、10MB×2ページで、20MB分のメモリを確保すれば良いことになる。
偶数ページのスキャン時に、基準値となる符号量を超えた場合を例にメモリ26のアドレッシングについて説明する。偶数ページのスキャンが開始され、符号データが入力されると、メモリ26ではアドレスBから符号データを記憶する。順次記憶アドレスを増加させ、アドレスCまで符号データを記憶すると、次は、再度アドレスBからページの先頭部分の符号データを上書きする形で記憶する。本実施の形態では、メモリ26の内容をHDD36にも記憶するので、符号データの符号量が設定符号量を超えて、メモリ26内のスキャンの最初の部分が失われても符号データを損失することがないので再スキャンを実施する必要はない。
なお、本実施の形態の場合、1ページ目のプリント動作と2ページ目の原稿スキャンが同時に発生するため、メモリ26に2ページ分の記憶容量を持っているが、1ページ目のプリントが終了するまで2ページ目のスキャンを行わないようにすれば、メモリ26の容量は1ページ分の符号量のみ持てば良いことになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、原稿を読み込むスキャナ21と圧縮符号化された符号データを原稿の複数ページ分蓄積可能なHDD36を備え、符号量制御を実施する機能を有する画像処理装置において、符号量の制御時や記録用紙のミスフィード等のエラー時に原稿を再読み込みする必要がなく、メモリ26の容量も原稿1または2ページの設定圧縮率に対応した符号量分のみ有すれば良く、非圧縮画像用のメモリを持つ必要がないので、画像処理装置の操作性とコストを両立させることが可能となるとともに、ページの途中で原稿のスキャンを停止させる必要がなく、スキャナ21が高速で原稿を読取る装置であっても画質を劣化することがない。
なお、本実施の形態においては、符号量制御を行う場合にスキャナ21を一時停止する例を示したが、システム的な処理条件が可能であれば、符号量制御を実行している間は、スキャナ21を完全に停止する代わりに、原稿搬送の速度を落とすなどして対応しても良い。
また、本実施の形態においては、説明の簡略化のために入力画像のコンポーネント数が1つ(モノクロ画像)の例を述べているが、複数のコンポーネントを有する画像データ(カラー画像)への適用も可能である。
さらに、スキャナ21の形態はフラットベット型のスキャナにシートスルータイプのADFを備えた形態のものを例としたが、シートスルータイプに限らず原稿を搬送した後、前述した原稿定置モードと同様にキャリッジを動作させるADFを備えたスキャナ21にも問題なく本発明を適用することができる。
[実施の形態3]
本発明の別の実施の形態を実施の形態3として説明する。実施の形態3の説明において、実施の形態1,2と同様の構成要素などには、実施の形態1,2の場合と同一符号を用い、詳細な説明は適宜省略する。
実施の形態2においては、複数部数の原稿を1枚づつ複写する例を示したが、ここでは、前述した電子ソート機能により複数部数の原稿をページ順に複数部数複写する場合に本発明を適用した例を示す。本実施の形態における画像処理装置の構成は、符号量検知部25が以下のような構成である点以外は、前述の実施の形態2の場合と同様である。
図12は、本実施の形態における符号量検知部25を説明するブロック図である。実施の形態1,2の例においては、エンコーダ部24と符号量検知部25の両方から同時に、符号データが符号量検知部25に入力されることは無いので,入力を切替えて使用すれば良かったが、本実施の形態においては、エンコーダ部24と符号量検知部25が同時に動作するため、前述の図6の構成とは異なり、符号量検知部25は、それぞれ2系統のカウンタ71,74、加算器72,75、バッファ73,76を備えており,各々独立して動作する。各々の動作は実施の形態1,2の場合と同様のため説明は省略する。
その他の各処理部の動作は実施の形態2の場合と同様であるので、以下動作が異なる部分のみを説明する。
図13は、本実施の形態の原稿のスキャン時における各処理部のタイミングチャートである。なお、図13の表記法は実施の形態2の場合と同様である。以下、同図をもとに本実施の形態における原稿のスキャン時の動作を説明する。
ここでの基本的な処理の流れは、実施の形態2の場合と同じであるが、電子ソートモードの場合、全ページ分のスキャンが終了し、HDD36への記録が完了するまでプリンタ31への出力を開始しないので、復号処理およびプリントはスキャン中ずっとオフとなる。そのため、操作部33上のスタートボタンを押下後、CPU28は、CPU22にスキャン開始コマンドを送信するが、CPU32にはコマンドを送信しない。
符号量検知(判定手段)のタイミングは、実施の形態1と同様、1ページ分のスキャンの完了時である。図13では、2ページ目、3ページ目の符号量が予め定められた設定符号量を超過した例を図示している。
CPU28は、符号量が基準値となる符号量を超過したと判定した場合、実施の形態2に示した方法と同様の手段で符号量制御を行う(符号量制御手段)。
一方、符号量制御中であっても、次に読み込まれる原稿の前ページ(この場合は2ページ目)の符号量制御中である場合、所定のタイミングで3ページ目の原稿のスキャンを開始する。
3ページ目の原稿のスキャンが開始されると、メモリ26では、符号量制御後の2ページ目の符号データの書き込みと読み出し(HDD36へ書き込まれるために一旦メモリ26に書き込まれた後、読み出されるために発生)、3ページ目の符号データの書き込みと読み出し(HDD36へ書き込まれるために読み出される)の合計4種類のアクセスが同時に発生する。HDD36は、符号量制御前の2ページ目の符号データの読み出し、符号量制御後の2ページ目の符号データの書き込み、3ページ目の符号データの書き込みの3種類のアクセスが同時に発生する。符号量制御が完了すると、通常のスキャンと同様のアクセス数となる。
CPU28は、3ページ目の原稿のスキャン終了時に符号量制御が終了したか否かを判定し、終了していれば通常通り次ページの原稿のスキャンを開始する(読取制御手段)。図13では、3ページ目の原稿のスキャン終了時は、符号量制御が終了している例を、4ページ目のスキャン終了時は、符号量制御が終了していない例を、示している。
CPU28は、4ページ目の原稿のスキャン終了時に符号量制御が終了していないと判定すると、CPU22にスキャン停止コマンドを送信する(読取制御手段)。CPU22はコマンドを受信すると、スキャナ21の原稿搬送動作を停止し、CPU28からスキャン再開コマンドを受信するまで待機する。符号量制御が終了したことを検知すると、CPU28はCPU22にスキャン再開コマンドを送信して、通常の動作に復帰する(読取制御手段)。
図14は、本実施の形態のプリント時の各処理部のタイミングチャートである。以下、同図をもとに本実施の形態におけるプリント時の動作を説明する。
最終ページのスキャンが終了すると、CPU22はCPU28へ、スキャン終了コマンドを送信し原稿読取り動作を終了する。CPU28は、最終ページの符号データの符号量が予め設定された符号量以下であるか判定する。同図は、設定符号量以下であると判定された場合を示している。
もし、上記の判定が所定の設定符号量を超過していると判定された場合には、最終ページの符号量制御を前述の手順で実施する。
上記動作に平行して、CPU28は、バス34を制御してHDD36から1ページ目の符号データを読み出してメモリ26へ書き込む。同図中では1ページ目のメモリロードとして表示している。CPU28は、1ページ目のメモリロードの終了と符号量制御が行われていないことを確認し、いずれかの動作が実施中の場合は待機して、両方が終了した時点でCPU32へプリント開始コマンドを送信する。CPU22は上記コマンドを受信しプリント動作を開始する。
次に、HDD36から2ページ目の符号データがメモリ26へロードされる。メモリ26へは、ロードが終了するまで2ページ目の符号データの書き込みと1ページ目の符号データの読み出しのアクセスが行われる。順次、上記の動作が繰り返され、最終ページまで終了したら再び1ページ目がロードされる。この動作を操作部33にユーザによって設定されたプリント部数(図示せず)分終了するまで繰り返す。
なお、前述したような文書蓄積機能を、ADFを使用して複数部数実行する場合には、本実施の形態におけるスキャン動作のみ行えば良い。
以上説明したように、本実施の形態に示す画像処理装置によれば、電子ソートや文書蓄積動作時においても本発明を適用可能となり、符号量制御を行なうときの生産性や操作性を向上することが可能となるとともに、装置の製造コストアップを抑えることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、符号量制御を行う場合にスキャナ21を一時停止する例を示したが、システム的な処理条件が可能であれば、符号量制御を実行している間は、スキャナ21を完全に停止する代わりに、原稿搬送の速度を落とすなどにより対応しても良い。
[実施の形態4]
本発明の別の実施の形態を実施の形態4として説明する。実施の形態4の説明において、実施の形態1〜3と同様の構成要素などには、実施の形態1〜3の場合と同一符号を用い、詳細な説明は適宜省略する。
実施の形態1〜3では圧縮符号化の方法としてJPEGベースラインシステムを使用した例を示した。本実施の形態においては近年ISOによってIS 15444-1として標準化されたJPEG2000-Part1(以下、単に「JPEG2000」という)方式を圧縮符号化に使用した例を示す。
JPEGベースラインシステムの代わりにJPEG2000方式を採用した場合、構成に変化があるのはエンコーダ部24、符号量検知部25、符号量制御部27、デコーダ部29のみであり、全体構成は実施の形態3の場合と同様であるため、全体構成、全体動作の詳細な説明は省略する。
図15は、本実施の形態におけるエンコーダ部24の構成を示すブロック図である。以下、エンコーダ部24におけるJPEG2000方式の圧縮符号化処理の動作を説明する。
エンコーダ部24に入力されたラスタ形式の画像データは、一旦入力バッファ80に記憶された後、タイリング部81で、タイルと呼ばれるブロック単位に切り出され、DWT部82においてDWT(離散ウェーブレット変換)が実施される。
JPEG2000方式におけるタイルは、画像を正方形または長方形のブロックに分割し、各タイルにおいて独立に符号化を行うことが可能である。JPEG2000においてタイリングは必須ではないが、このタイルを用いることによって、JPEG2000の付加的な機能を使用することが可能となる。タイルサイズは、ある程度自由な値を選択可能となっており、ここでは、128×128画素サイズ単位にタイリングを行うこととする。また、DWTは主副各々1/2に画素をサンプリングしながら実施するサブバンド変換であるため、解像度の異なる階層構造を持ち、サブバンドの数もある程度自由に決定できる。なお、サブバンド数のデフォルトはである。
DWTされたDWT係数データは、エントロピー符号化部83によって、EBCOTというエントロピー符号化が行われる。EBCOTは、サブバンド毎にコードブロックと呼ばれるブロックに分割した後、ビットプレーン(1bit単位にて同一bitにて構成されたコードブロックのプレーン)毎に3つのパス(サブビットプレーン)に分解され、サブビットプレーン単位にMQコーダと呼ばれる算術符号化が行われ符号データが出力される。
コードブロックは、2のべき乗にていくつか選択可能であるが、JPEG2000のデフォルトは64×64となっている。
エントロピー符号化された符号データは、ポスト量子化部84によってサブビットプレーン単位に符号を切り捨てる(削除する)処理が行われる。切り捨てのパターンは、予めCPU28によって設定されたトランケートパターンテーブルのパラメータに従って行われる。なお、JPEG2000は上記の構成で、ポスト量子化を行わなければ可逆変換が可能なため、ここでポスト量子化を実施せずに可逆の符号データを出力しても良い。
JPEG2000においては、ポスト量子化によって符号化後の符号を切り捨てて、圧縮率(符号量)を制御することが可能である。これを1パスでの符号量制御と言い、これを使用することによって、符号量制御部27を使用せずに符号量制御を行うことが可能である。しかし、タイリングを行ってタイル単位にレート制御を行うと、情報量の大きなタイルは、劣化が激しくなり、情報量の小さいなタイルは、あまり劣化しないというように各タイルによって画質の差が顕著になり、画像全体での画質が劣化することになる。特に複写機のように文書画像を扱う場合には、情報量の大きなブロックは文字が含まれている場合が多く、最も情報損失をきらう文字の部分が大きく圧縮されて、画質劣化が顕著になってしまうという問題がある。
そのため、本実施の形態においては、エンコーダ部においては1パスでの符号量制御を行わずに、予め定められた規則(トランケートパターンテーブルの内容)に従ってポスト量子化を実施する。
ポスト量子化後のデータは、ビットストリーム生成部86によってJPEG2000のフォーマットに適合するコードが生成され、同時に、ヘッダ情報が作成されて出力バッファ87を介して出力される。同時にヘッダ情報のみ符号量検知部25へ出力される。
JPEG2000のビットストリームは、JPEG2000が数種類の方法でプログレッシブが可能となっているため、プログレッシブの方法に応じていくつか選択可能となっている。
本実施の形態の場合は、符号量制御を考慮して、レイヤと呼ばれる画質劣化の大きな順に符号を並べる方法を実施する。レイヤ数のデフォルト値は1であるが、ある程度自由に選択可能となっている。レイヤ数を多くすれば、後段の符号量制御のステップを多くすることが可能となり、精度も向上するが、レイヤ単位にパケットと呼ばれる符号データの集まりを形成し各パケット単位にヘッダを付加するため、全体の圧縮率は低下することになる。ここでは10個のレイヤを形成することとする。前記したヘッダは、タイル単位に設けられるタイルヘッダとパケット単に設けられるパケットヘッダを生成する。
図16は、符号量検知部25の構成を示すブロック図である。以下、符号量検知部25の動作を説明する。エンコーダ部24から入力されるヘッダ情報は、タイル符号量解析部111によって符号量が読み込まれる。この符号量は、バッファ113から読み出された符号化が終了したタイル部分の符号量を積算した値と加算器112によって加算され、再びバッファ113に記憶される。また、バッファ113内には各タイルのヘッダ情報が全て記憶される。
1ページ分の圧縮符号化が終了した時点で、CPU28は、バッファ113に記憶されたページ全体の符号量と全てのタイルのヘッダ情報をバス35を介して読み出す。
なお、符号量制御部27からヘッダ情報が入力された時は、構成要素114〜116を使用して上記と同様の動作を行う。
図17は、符号量制御部27の構成を説明するブロック図である。以下、符号量制御部27の符号量制御時の動作を説明する。
メモリ26またはHDD36から入力された符号データAは、入力バッファ90に一旦記憶された後に、タイル単位にヘッダ解析部91にてヘッダの解析が行われ、符号量とレイヤ構成が抽出される。
次に、ポスト量子化部92で、トランケートパターンテーブル93の内容に応じて符号が切り捨てられる。トランケートパターンテーブル93の内容は、予めCPU28によって設定されている。符号量制御を行う場合のトランケートパターンは、さまざまな方法が考えられるが、本実施の形態においては、CPU28に全タイルのヘッダ情報が受信された際に、CPU28が、予め設定された所定の符号量と実際に符号化された符号量との差異から、切り捨てるレイヤを決定する。
なお、切り捨てるレイヤは、全てのタイルにて同じ設定でも良いが、タイルやコードブロック毎の符号量から適応的に切り捨てレイヤを制御しても良い。
ポスト量子化後のデータは、エンコーダ部24と同様にビットストリーム生成部86によってJPEG2000のフォーマットに適合するコードが生成され、同時にヘッダ情報が更新されて出力バッファ95を介して出力される。また、同時にヘッダ情報のみ符号量検知部25へ出力される。
なお、JPEG2000方式の場合は、1回の符号量制御処理によって目標となる所定の符号量とすることが出来るため、符号量制御を繰り返す必要がなく、ここで符号量を検知する必要がないので、ヘッダ情報を符号量検知部25へ出力することは必須ではないが、このように全タイルのヘッダ情報を保持することによって、JPEG2000のメインヘッダ部に各タイルやパケットの符号量などを記載する事が可能となり、JPEG2000ファイルの機能をさらに有効に使用することが可能となる。なお、メインヘッダは1ページ分の全ての符号化処理または符号量制御が終了した後で、付加すれば良い。
図18は、デコーダ部29の構成を説明するブロック図である。以下、デコーダ部29について説明する。
メモリ26から入力された符号データは、入力バッファ100を介してヘッダ解析部101へ入力され、ヘッダ情報が抽出される。復号部102では、このヘッダ情報を使用してビットストリームを分解し、ビットプレーン単位にMQデコードを行った後、ビットを結合してDWT係数データを復元する。DWT係数データは、逆DWT部103で逆DWT変換されてタイル単位の画像データとなる。これをラスタ変換部104でタイル形式の画像並びをラスタ形式の画像並びに変換し、後段の処理へと画像データを出力する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像の圧縮符号化方式にJPEG2000方式を使用することが可能となる。JPEG2000方式のように、符号量制御を1パスで行うことが可能な圧縮方式を用いた場合、符号量制御を繰り返すことがなくなるので、さらに生産性を向上させることが出来る。
また、一旦、1ページ全ての符号を出力した後で、符号量制御を行うことによって、タイル間でのポスト量子化処理の違いによる画質劣化を抑制することが可能となるという効果も奏することができる。
[実施の形態5]
本発明の別の実施の形態を実施の形態5として説明する。以下の説明において、実施の形態1〜4と同様の構成要素などには、実施の形態1〜4の場合と同一符号を用い、詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態は、実施の形態1〜4の画像処理装置を、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置に画像読取装置、画像形成装置を接続して構成した例である。
図19は、この画像処理装置の電気的な接続のブロック図である。図19に示すように、この情報処理装置は、各種演算を行ない、画像処理装置の各部を集中的に制御するCPU211と、各種のROM、RAMからなるメモリ212とが、バス213で接続されている。
バス213には、所定のインターフェースを介して、ハードディスクなどの磁気記憶装置214と、キーボード、マウスなどの入力装置215と、表示装置216と、光ディスクなどの記憶媒体217を読み取る記憶媒体読取装置218と、画像を読み取る画像読取装置221とが接続され、また、ネットワーク201と通信を行なう所定の通信インターフェース219が接続されている。なお、記憶媒体217としては、CD,DVDなどの光ディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスクなどの各種メディアを用いることができる。また、記憶媒体読取装置218は、具体的には記憶媒体217の種類に応じて光ディスク装置、光磁気ディスク装置、フレキシブルディスク装置などが用いられる。
また、バス213には図示しない所定のインターフェイスを介して、画像読取装置221、画像形成装置222が接続されている。
画像処理装置は、この発明の記憶媒体を実施する記憶媒体217から、この発明のプログラムを実施するプログラム220を読み取って、磁気記憶装置214にインストールする。これらのプログラム20はインターネットなどのネットワーク201等を介してダウンロードしてインストールするようにしてもよい。このインストールにより、画像処理装置は後述するような処理を実行することが可能となる。なお、プログラム220は、所定のOS上で動作するものであってもよい。
以上のような構成で、CPU211は、前述のCPU28に相当し、実施の形態1〜4で実施した処理をプログラム220に基づいて実行する。ここでは、かかる処理により、エンコーダ部24、デコーダ部29、符号量検知部25、符号量制御部27の機能を実現している。入力装置215は操作部33に相当する。また、メモリ212はメモリ26に相当し、磁気記憶装置214はHDD36に相当する。
さらに、画像読取装置221は、スキャナ21に相当し、画像読取装置221を内部で制御するCPUがCPU22に相当する。また、画像形成装置222は、プリンタ31に相当し、画像形成装置222を内部で制御するCPUがCPU32に相当する。画像処理装置23、30は、それぞれ画像読取装置221、画像形成装置222の内部に用意されていてもよいし、プログラム220によりCPU211が実行する処理により実現してもよい。
以上の構成の画像処理装置によれば、前述した実施の形態1〜4と同様の作用、効果を奏することができる。
本発明の実施の形態1の画像処理装置の全体構成を示すブロック図である。 スキャナの装置構成の説明図である。 エンコーダ部の構成を示すブロック図である。 符号量制御部の構成を示すブロック図である。 デコーダ部の構成を示すブロック図である。 符号量検知部の構成を示すブロック図である。 画像処理装置の動作を説明するタイミングチャートである。 符号量と基準値となる符号量の設定値との関係を説明するグラフである。 本発明の実施の形態2の画像処理装置の全体構成を示すブロック図である。 画像処理装置の動作を説明するフローチャートである。 メモリのアドレスマップを示す説明図である。 符号量検知部の構成を示すブロック図である。 画像処理装置の動作を説明するタイミングチャートである。 画像処理装置の動作を説明するタイミングチャートである。 エンコーダ部の構成を示すブロック図である。 符号量検知部の構成を示すブロック図である。 符号量制御部の構成を示すブロック図である。 デコーダ部の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5である画像処理装置の全体構成を示すブロック図である。
符号の説明
21 画像読取装置
24 圧縮符号化手段
25 判定手段
27 符号量制御手段
26 第1の記憶装置、半導体メモリ
36 第2の記憶装置、磁気ディスク
212 第1の記憶装置、半導体メモリ
214 第2の記憶装置、磁気ディスク
217 記憶媒体
220 プログラム
221 画像読取装置

Claims (18)

  1. 原稿の画像を読み取る画像読取装置と、
    前記画像読取装置で読み取った画像データを順次可変長に圧縮処理して符号データへ変換する圧縮符号化手段と、
    前記圧縮処理後の符号データを記憶する記憶手段と、
    前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量を所定の基準値と比較判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の符号データの符号量を制御する符号量制御手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記読取制御手段により前記画像読取装置の前記読取の動作を制御する読取制御手段と、
    を備えている画像処理装置。
  2. 前記判定手段の判定結果に応じて、前記圧縮符号化手段で圧縮処理する際の圧縮率を変更する圧縮率制御手段を、備えている請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記判定手段で前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量が所定の基準値より多いと判定したときは、
    前記符号量制御手段は、前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の符号データの符号量を減らすように制御し、
    前記圧縮率制御手段は、前記圧縮符号化手段で圧縮処理する際の前記圧縮率が高くなるように制御し、
    前記読取制御手段は、前記画像読取装置の前記読取の動作を停止して、前記圧縮率制御手段で前記圧縮率が高くなるように制御してから前記読取の動作を再開する、
    請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記判定手段による前記判定、前記符号量制御手段による前記制御、前記圧縮率制御手段による前記制御、および前記読取制御手段による前記制御は、前記原稿読取装置で複数の原稿を連続的に読み取るときには、当該原稿を1枚読み取るごとに実行する、請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記判定手段による前記判定、前記符号量制御手段による前記制御、前記圧縮率制御手段による前記制御、および前記読取制御手段による前記制御は、前記判定手段による前記判定で前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量が前記基準値以下であると判定されるまで繰返す繰返手段を、備えている請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記記憶手段は、前記圧縮処理後の符号データを第1の記憶装置及び当該第1の記憶装置より記憶容量の大きな第2の記憶装置にそれぞれ記憶する、請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 前記符号量制御手段は、前記符号量の制御を前記第2の記憶装置に記憶されている前記符号データを対象として行う、請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記第2の記憶装置は半導体メモリであり、前記第2の記憶装置は磁気ディスクである、請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記符号量制御手段は、複数の原稿を連続的に読み取るときは、あるページの原稿を読み取った画像データに対して前記符号量の制御を行うときは、次ページの原稿の前記読取の際に実行する、請求項6〜8のいずれかの一に記載の画像処理装置。
  10. 前記読取制御手段は、さらに次々ページの原稿の読取開始時に前記符号量の制御が終了したか否かを判定し、この判定結果に応じて前記原稿の読取動作を制御する、請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記画像読取装置は、自動原稿送り装置を備え、
    前記読取制御手段は、前記読取動作の停止を前記自動原稿送動作を一時停止させることで行う、請求項3に記載の画像処理装置。
  12. 前記読取制御手段は、前記一時停止を複数の原稿を連続的に読取る際の1つの原稿の読取終了から次の原稿の読取開始までの間に行なう、請求項1に記載の画像処理装置。
  13. 前記符号量制御手段は、前記符号量の制御を圧縮パラメータの変更により行なう、請求項1〜12のいずれかの一に記載の画像処理装置。
  14. 前記圧縮符号化手段は、前記圧縮符号化をJPEGベースラインシステムにより行なう、請求項1〜13のいずれかの一に記載の画像処理装置。
  15. 前記符号量制御手段は、前記符号量の制御を符号の一部を削除することによって行なう、請求項1〜12のいずれかの一に記載の画像処理装置。
  16. 前記符号量制御手段は、前記圧縮符号化をJPEG2000方式により行なう、請求項15のいずれかの一に記載の画像処理装置。
  17. 原稿の画像を読み取る画像読取装置で読み取った画像データを順次可変長に圧縮処理して符号データへ変換する圧縮符号化手段と、
    前記圧縮処理後の符号データを記憶する記憶手段と、
    前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の前記符号データの符号量を所定の基準値と比較判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記記憶手段に記憶されている前記圧縮符号化手段による圧縮処理後の符号データの符号量を制御する符号量制御手段と、
    前記判定手段の判定結果に応じて、前記読取制御手段により前記画像読取装置の前記読取の動作を制御する読取制御手段と、
    をコンピュータに実行させるコンピュータに読み取り可能なプログラム。
  18. 請求項17に記載のプログラムを記憶している、記憶媒体。
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