JP2005166450A - 電動ブレーキ用ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 電力線や制御信号線が劣化等によって断線するより前に断線の予測検知が可能な電動ブレーキ用ケーブルを提供する。
【解決手段】 電動ブレーキ用ケーブル100は、自動車等の車両の電動ブレーキの制動源となるモータに電力を供給するための電源供給線12A,12Bと、前記モータの制御に関する信号を伝送する信号線13A,13Bと、少なくとも1本の断線検知線14とを複合し、これらをシース15で被覆した構成を有している。断線検知線14は、導体21、及びこれを被覆する絶縁層22とを備えて構成され、電源供給線12A,12B、信号線13A,13Bの何れかに縦添えされ、又は螺旋巻きにされた状態で設置されている。断線検知線14は、電源供給線12A,12B又は信号線13A,13Bの断線に先行して断線するように、素材及び外径等が選定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動ブレーキ用ケーブルに関し、特に、自動車等で使用する電動ブレーキのケーブルにあって、電源供給線、制御用の信号線、又は遮蔽層が或る程度劣化の進んだ段階でその断線を予測できるようにした電動ブレーキ用ケーブルに関するものである。
従来、自動車等の車両におけるブレーキシステムは、ブレーキペダルの踏み込みを液圧(油圧)に変換し、ブレーキホースを介してホイールブレーキに伝達する構成であった。ところが、近年、自動車の省エネルギー化の動きから、ホイールに制動源となるモータを配置し、ブレーキの制動を行う電動ブレーキ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この電動ブレーキ装置は、運転者によるブレーキペダル踏力(又は変位量)をセンサによって検出し、そのセンサ出力に基づいてコントローラによりピストンを前進駆動させ、このピストンの駆動力でブレーキパッドをディスクロータに押し付けることにより制動力を発生させている。このような電動ブレーキ装置では、モータに電力を供給したりコントローラのための信号を伝送するための複合ケーブルが、電動ブレーキ用ケーブルとして用いられている。
図4は、従来の電動ブレーキ用ケーブルの構成を示す。この電動ブレーキ用ケーブル1は、自動車用電動ブレーキの制動用モータ等に電力を供給する電源供給線2A,2Bと、ブレーキペダルの踏み込み量等に関する信号をコントローラへ伝送する信号線3A,3Bを含むシールドケーブル4と、電源供給線2A,2B及びシールドケーブル4を内挿するシース5とを備えて構成されている。
電源供給線2A,2Bは、心線となる導体6A,6Bと、この導体6A,6Bを被覆する絶縁体7A,7Bを備えて構成されている。同様に、信号線3A,3Bは心線となる導体8A,8Bと、この導体8A,8Bを被覆する絶縁体9A,9Bとを備えて構成されている。そして、信号線3Aと3Bはシールド部材10に内挿され、シールドケーブル4を構成している。シース5は、ポリ塩化ビニール、ポリエチレン等の絶縁材料が用いられている。
図4に示すように、信号線3A,3Bをシールド部材10によりシールドしていることには理由がある。すなわち、最近の自動車には各種インバータ、小型モータ、多くの電子機器が搭載されており、これらから多様なノイズが電動ブレーキシステム側に混入する可能性がある。これらのノイズが電動ブレーキ用ケーブル1を介して電磁波ノイズを輻射すると、自動車に搭載されている各種の電子機器、或いは制御装置に影響を与えることになる。そこで、電動ブレーキ用ケーブル1の電磁波ノイズ対策として、信号線3A,3Bを導電材によるシールド部材10で被覆している。シールド部材10がアース電位に接続されることにより、外部からのノイズが信号線および電源供給線に侵入したり、また、電源供給線2A,2Bや信号線3A,3Bから放射される電磁輻射ノイズが電動ブレーキ用ケーブル1を介して外部に輻射するのを防止できる。
図4のように構成された電動ブレーキ用ケーブル1は、電源(バッテリー)及び図示せぬコントローラとモータとの接続に用いられるが、車体と車輪間の個所は、屈曲するように布線されるため、電動ブレーキ用ケーブル1が断線しやすい環境となっている。もし、電動ブレーキ用ケーブル1が断線した場合、適切な制動力を確保できず、安全上大きな問題になる。そこで、電動ブレーキ用ケーブル1が断線した際、その故障検知を簡易に行えるようにした電動ブレーキ装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この電動ブレーキ装置は、3相巻線を備えたモータにモータドライバを介してコントローラからのパルス信号に応じて位相差をもつ電流が供給される構成であり、前記モータドライバは各巻線毎に2個直列のスイッチング素子を備えている。このように構成された電動ブレーキ装置において、各巻線の2個のスイッチング素子が同時にオンしないように設けられるデッドタイム(DT)時に前記3相巻線の電圧が計測され、この計測電圧値に基づいて故障検出手段により故障検出が行われる。断線故障が有る場合と正常である場合とでは、デッドタイム中において電流が異なる様相を示すことから、断線を検出することができる。また、故障検出は電流を流さないデッドタイム時に行われるため、検出を容易に行うことができる。
また、架空配電線の無停電バイパス工法等で使用される移動用ケーブルにおいても、保安上の理由から遮蔽層の断線検知を行えるようにすることが求められている。この要求に対応するものとして、コアの外周に設ける遮蔽層を錫メッキ軟銅線とエナメル線を複合して集合体を形成し、この集合体と綿糸とを編組構造にし、エナメル線の導通チェックによりエナメル線の断線本数を検知し、集合体毎に断線が生じたことを検知できるようにしている(例えば、特許文献3参照。)。この構成について、図5により説明する。
図5は、特許文献3に示された移動用ケーブルの構成を示す。この移動用ケーブル40は、円形断面を有するコア41と、このコア41の外表面を被覆すると共に使用時に接地される遮蔽層42と、この遮蔽層42を被覆するように設けられたシース43とを備えて構成されている。遮蔽層42は、複数本の錫メッキ軟銅線44と、1又は複数本のエナメル線45と、綿糸46とによる編組構造である。なお、コア41の構成については図示を省略しているが、中心から順に、導体、内部半導電層、絶縁層、及び外部半導電層を備えて構成されている。
図5において、例えば、エナメル線45が19本からなるとき、各エナメル線に200オームの抵抗体を接続すると、エナメル線の断線本数nと並列抵抗Rとの間には、次式が成立する。
R(Ω)=200/(19−n)
例えば、19本のエナメル線の全てが断線した場合、抵抗Rは無限大(∞)になり、18本が断線した場合には200Ω、3本が断線した場合には12.5Ω、1本が断線した場合には11.1Ω、断線無しであれば10.5Ωになる。したがって、テスタ等の簡易な測定器を使用しても殆ど誤差の無い測定が可能になる。
特開昭60−206766号公報 特開2002−58288号公報 特開平10−326526号公報
しかし、従来の電動ブレーキ用ケーブルによると、特許文献2の構成のように故障検出手段を設けて3相巻線の電圧を計測し、この計測電圧値に基づいて故障を検出すれば、断線の検出は可能になるものの、断線以前にケーブルに故障が出始めていることを事前に検知することはできない。
また、図5の構成のケーブルは、遮蔽層42のエナメル線の1本が断線しても、隣接する銅線を介して導電するため、断線したかどうかを抵抗の変化で検出するのは困難であり、或る程度の集合体の全ての銅線が断線しないと、抵抗の変化は生じない。更に、実際には、ケーブルが屈曲、捻回等の外力を受けると、編組構造に乱れが生じ、隣接する金属線集合体同士も長手方向で接触することになる。さらに、ケーブルが断線する場合、ケーブルの外側ほど、屈曲率が大きくなり、更に周囲の環境、例えば温度の変化・湿気・飛び石等の影響が大きいため、遮蔽層42の劣化進行が早く、断線しやすい。このため、ほぼ全ての集合体が断線するまで遮蔽層42の導通路が形成されてしまい、抵抗の変化による断線検知は困難になる。
また、図5のケーブルの場合、移動用ケーブルの様に使用長さが数十mに及ぶ場合には有効であるが、車両等のようにケーブルの長さが1〜2メートル程度の短さになる場合は、導線抵抗が極めて小さくなるため、測定が困難になり、電動ブレーキ用ケーブルに用いた場合、断線を検知することは難しい。
したがって、本発明の目的は、電力線や制御信号線が劣化等によって断線するより前に断線の予測検知が可能な電動ブレーキ用ケーブルを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、遮蔽層の金属素線に部分的に発生した断線を事前に検知することが可能な電動ブレーキ用ケーブルを提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、第1の特徴として、自動車等の車両の電動ブレーキの制動源となるモータに電力を供給するための電源供給線と、前記モータの制御に関する信号を伝送する信号線とを備えた電動ブレーキ用ケーブルにおいて、前記電源供給線及び前記信号線に縦添え又は該当線の周囲に螺旋巻きにして複合されると共に、前記電源供給線又は前記信号線の断線に先行して断線する外径を有し、かつ絶縁被覆された少なくとも1本の断線検知線を備えることを特徴とする電動ブレーキ用ケーブルを提供する。
この構成によれば、電源供給線及び前記信号線に縦添え又は該当線の周囲に螺旋巻きに複合された断線検知線は、電源供給線又は信号線よりも先に断線するため、その導通状態から断線検知線の断線を検知することができ、このことから電源供給線又は信号線の断線を事前に予知することができる。
本発明は、上記の目的を達成するため、第2の特徴として、自動車等の車両の電動ブレーキの制動源となるモータに電力を供給するための電源供給線と、前記モータの制御に関する信号を伝送する信号線と、金属素線の集合体が織り込まれた編組構造を有して前記電源供給線及び前記信号線を被覆する遮蔽層とを備えた電動ブレーキ用ケーブルにおいて、前記金属素線の集合体に複合されると共に絶縁被覆された少なくとも1本の断線検知線を備えることを特徴とする電動ブレーキ用ケーブルを提供する。
この構成によれば、遮蔽層の金属素線の集合体に複合された断線検知線は、金属素線よりも先に断線するため、その導通状態から遮蔽層の部分的な断線を検知することができ、このことから電源供給線又は信号線の断線を事前に予知することができる。
本発明の電動ブレーキ用ケーブルによれば、電源供給線又は信号線よりも先に断線検知線が断線するため、その導通状態から断線検知線の断線を検知することができ、これによって電源供給線又は前記信号線の断線を事前に予知することができるため、劣化が或る程度進んだ電力線や信号線の断線を予め予測することが可能になり、より安全なブレーキシステムを構築することができる。
本発明の他の電動ブレーキ用ケーブルによれば、遮蔽層内の断線検知線が金属素線の全てが断線するよりも先に断線するため、遮蔽層の断線チェックがテスタの様な簡易な測定器を用いて容易に行えるようになる。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電動ブレーキ用ケーブルを示す。電動ブレーキ用ケーブル100は、自動車電動ブレーキの制御用モータ等に電力を供給する電源供給線11A,11Bと、ブレーキペダルの踏み込み量等に関する信号を伝送する信号線12A,12Bを含むシールドケーブル13と、絶縁層を有する断線検知線14と、電源供給線11A,11B、シールドケーブル13、及び断線検知線14の4本の線材を内挿するシース15とを備えて構成されている。
電源供給線11A,11Bは、心線となる導体16A,16Bと、この導体16A,16Bを被覆する絶縁体17A,17Bとを備えて構成されている。同様に、信号線12A,12Bは心線となる導体18A,18Bと、この導体18A,18Bを被覆する絶縁体19A,19Bとを備えて構成されている。そして、信号線12Aと12Bはシールド部材20に内挿され、シールドケーブル13を構成している。シース15には、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の絶縁材料が用いられている。
断線検知線14は、導体21と、この導体21を被覆する絶縁層22とを備えて構成されている。断線検知線14は、電源供給線11A,11B又はシールドケーブル13に縦添え又は該当線の周囲に螺旋巻きにして複合されている。また、断線検知線14には、その電気抵抗を測定する回路が接続されており、断線検知線14が断線したときに電気抵抗が無限大に又は大きくなることを利用して断線検知が行われる。
電動ブレーキ用ケーブル100の布線に際しては、車体と車輪間の屈曲回数が多くなる。このため、電動ブレーキ用ケーブル100では、屈曲に起因する断線が一番問題となる。電動ブレーキ用ケーブル100においては、断線検知線14が電源供給線11A,11Bおよび信号線12A,12Bよりも必ず先に断線するようにして、電動ブレーキ用ケーブル100の劣化が或る程度進んでいることを検知できなければならない。
電動ブレーキ用ケーブル100の折り曲げ強さは、或る曲率で繰り返し曲げを与えたとき、何サイクルで折れるかで表すのが普通である。そして、次のように表される。
N=A×(R/d)2 ・・・・(1)
ただし、N=破断にいたる繰り返し曲げ回数の平均値(サイクル)
R=繰り返し曲げの最小曲率半径(mm)
d=素線径(mm)
A=ワイヤ・ケーブルの構造、試験法によって決まる定数
一般的に、線材は細い素線を使うほど折り曲げ強さは大きくなるので、折り曲げ強さを必要とする場合には細い素線を数多く使えばよい。この場合、断線検知線14の素線外径をd、電源線2の素線外径をD1、信号線12A,12Bの素線外径をD2とすると、D2には以下の式を満たす素線を用いればよい。このように設定することで、常に信号線12A,12B及び電源供給線11A,11Bよりも先に断線検知線14を断線させることが可能になる。
D1≦D2<d
一般に、細い素線を使うほど折り曲げ強さは大きくなり、折り曲げ強さが必要な場合は細い素線を数多く使うようになる。そこで、断線検知線14の素線径の外径dと信号線12A,12Bの素線径の外径Dとの比d/Dは、d/Dは1以上にするのが好ましい。
〔実施例〕
本発明者らは、図1の構成における電動ブレーキ用ケーブル100について、D1=D2=Dとし、d/D=1.1、d/D=1.5、d/D=2となるような素線径を選択してケーブル10本の屈曲試験を行った。表1は、断線検知線14が断線した屈曲回数をn、電源供給線11A,11B或いは信号線12A,12Bが断線した屈曲回数をNとした場合のn/Nの結果である。
Figure 2005166450
上記したように、電源供給線11A,11Bおよび信号線12A,12Bよりも先に断線検知線14が断線することが求められている。表1においてこの条件に合うのは、n/Nが0.4〜0.6になったd/D=1.5が最も望ましいことがわかる。
〔第2の実施の形態〕
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る電動ブレーキ用ケーブルを示す。本実施の形態における電動ブレーキ用ケーブル200は、自動車電動ブレーキの制動用モータ等に電力を供給する電源供給線2A,2Bと、ブレーキペダルの踏み込み量等に関する信号を伝送する信号線3A,3Bを含むシールドケーブル4と、電源供給線2A,2B及びシールドケーブル4を内挿するシース5と、シース5の内周面に設けられた遮蔽層30とを備えて構成されている。
図1と図2の構成を比べて明らかなように、本実施の形態における電動ブレーキ用ケーブル200は、図1の電動ブレーキ用ケーブル100から断線検知線14を除去すると共に、シース5の内側に遮蔽層30を設けたところに特徴がある。遮蔽層30以外の構成は、図1と同じであるため、ここでは、電源供給線2A,2B及び信号線3A,3Bの構成等については、説明を省略する。
遮蔽層30は金属素線の集合体が織り込まれた構造であり、具体的には、図5に示した遮蔽層42と同一であり、複数本からなる錫メッキ軟銅線44と、少なくとも1本のエナメル線45と、綿糸46(天然繊維のほか、ポリアミド樹脂などの合成繊維も可)とによる編組構造を有している。図5に示される様に、錫メッキ軟銅線44の最上部における1本の黒い太線が、エナメル線45である。エナメル線45は、錫メッキ軟銅線44よりも早く断線するような材質、外径にしている。
そして、遮蔽層30は、複数の錫メッキ軟銅線44と、少なくとも1本のエナメル線45とを束ねることにより集合体が形成され、この集合体が1単位となる。集合体は、編組における右回り又は左回りの一方に配列され、他方に綿糸46が配列されている。遮蔽層30には、「一つの集合体に複合されたエナメル線45の本数×集合体の本数」のエナメル線が織り込まれることになる。なお、金属素線(錫メッキ軟銅線44)の総断面積は、遮蔽層30に誘起する電流を大地に流しうる値にする。
断線検知用の導体(断線検知線)となるのがエナメル線45である。エナメル線等による断線検知用の導体は、絶縁被覆が施されていさえすればよく、特に材質等については問わない。断線検知用の導体が断線した場合、隣接する金属素線を介して導電路が形成されないことが重要である。このことから、断線検知用の導体にはエナメル線等の採用が好ましいことになる。特に、エナメル線は、JIS3202等の規格品が好適である。また、断線検知線(エナメル線45)と金属素線(錫メッキ軟銅線44)との複合の仕方も、特に限定されない。断線検知線(エナメル線45)は、金属素線(錫メッキ軟銅線44)と共に束ねたり、撚り合わせたりすればよい。
図2において、電動ブレーキ用ケーブル200が外力を受け、遮蔽層30における金属素線の断線が進展すると、それに伴ってエナメル線45も断線する。本来、エナメル線45は絶縁被覆を有しているため、断線しても隣接する金属素線を介して導通路を形成することがない。そのため、各エナメル線45の導通チェックを行えば、確実に金属素線の断線を検知できる。
このように、全ての金属素線が断線に至る前に遮蔽層30に生じた断線を検知することができる。すなわち、集合体単位で断線が生じた場合、その集合体に複合されていたエナメル線45だけが断線し、他の集合体のエナメル線は断線していないため、金属素線の断線が部分的に生じた段階で遮蔽層30に断線が生じたことを知ることができる。
図3は、図2の電動ブレーキ用ケーブル200の断線検知方法を示す。ここでは、図2の電源供給線2A,2B及びシールドケーブル4を導体部31としている。電動ブレーキ用ケーブル200の一端においては、エナメル線45のそれぞれを共通接続して電源供給線2A,2B又は信号線3A,3Bの何れかと接続する。また、電動ブレーキ用ケーブル200の他端においては、エナメル線45のそれぞれに抵抗体51の一端を接続し、抵抗体51の他端を共通接続する。この共通接続点と電動ブレーキ用ケーブル200の他端の電源供給線2A,2B又は信号線3A,3Bとにテスタ52が接続される。テスタ52で測定した抵抗値から、エナメル線45の断線本数を判定することができる。なお、上記抵抗体の抵抗値は、単位長の電動ブレーキ用ケーブル100における断線検知線の抵抗値よりも、3桁程度大きい値のものが好ましい。
また、他端の測定点を電動ブレーキ用ケーブル200の他端の導体に接続して、ケーブルー端の導体と一端の測定点との間の抵抗値を測定してもよい。この場合、ケーブルの一端側のみで断線検知を行うことができる。さらに、エナメル線45と抵抗体との接続にはコネクタを用いるのが望ましい。この様にすることで、エナメル線45と抵抗体の接続を容易にすることが可能になり、1セットの抵抗体で複数のケーブルの断線検知を行うことができる。この構成は、図1の電動ブレーキ用ケーブル100にも適用できる。
電動ブレーキ用ケーブル200においても、自動車等の車体と車輪間の個所は屈曲する部分であり、ケーブルの屈曲回数が非常に多くなる。そのため、断線の原因は疲労破断が殆どである。この場合の破断にいたる繰り返し曲げ回数の平均値(サイクル)Nは、段落〔0029〕の(1)式に示した通りである。
一般的に線材に細い素線を使うほど折り曲げ強さは大きくなり、折り曲げ強さが必要な場合は、細い素線を数多く使うようになる。そこで、遮蔽層30の断線検知線(エナメル線35)の素線径の外径をd、遮蔽層22の金属線の素線径の外径をDとしたとき、d/Dを1以上とすることが好ましい。
図3においては、テスタを用いて測定器を行ったが、テスタに限定されるものではなく、例えば、専用に設計した試験器、オシロスコープ等の使用も可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る電動ブレーキ用ケーブルを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電動ブレーキ用ケーブルを示す断面図である。 図2における電動ブレーキ用ケーブルの断線検知を行うための接続図である。 従来の電動ブレーキ用ケーブルの構成を示す断面図である。 移動用ケーブルの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1,100,200 電動ブレーキ用ケーブル
2A,2B 電源供給線
3A,3B 信号線
4 シールドケーブル
5 シース
6A,6B,8A,8B 導体
7A,7B,9A,9B 絶縁体
10 シールド部材
11A,11B 電源供給線
12A,12B 信号線
13 シールドケーブル
14 断線検知線
15 シース
16A,16B,18A,18B 導体
17A,17B,19A,19B 絶縁体
20 シールド部材
21 導体
22 絶縁層
30 遮蔽層
31 導体部
40 移動用ケーブル
41 コア
42 遮蔽層
43 シース
44 錫メッキ軟銅線
45 エナメル線
46 綿糸
51 抵抗体
52 テスタ

Claims (6)

  1. 自動車等の車両の電動ブレーキの制動源となるモータに電力を供給するための電源供給線と、前記モータの制御に関する信号を伝送する信号線のそれぞれを少なくとも1本備えた電動ブレーキ用ケーブルにおいて、
    前記電源供給線及び前記信号線に縦添え又は該当線の周囲に螺旋巻きにして複合されると共に、前記電源供給線又は前記信号線の断線に先行して断線するように形成され、かつ絶縁被覆された少なくとも1本の断線検知線を備えることを特徴とする電動ブレーキ用ケーブル。
  2. 前記断線検知線は、その導体の外径をd、前記信号線の素線の外径をDとするとき、d/D≧1であることを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ用ケーブル。
  3. 前記断線検知線は、その導体の外径をd、前記電源供給線の素線外径をD1、及び前記信号線の素線外径をD2とするとき、d>D2≧D1の関係を満たすように構成されていることを特徴とする請求項1記載の電動ブレーキ用ケーブル。
  4. 自動車等の車両の電動ブレーキの制動源となるモータに電力を供給するための電源供給線と、前記モータの制御に関する信号を伝送する信号線と、金属素線の集合体が織り込まれた編組構造を有して前記電源供給線及び前記信号線を被覆する遮蔽層とを備えた電動ブレーキ用ケーブルにおいて、
    前記金属素線の集合体に複合されると共に絶縁被覆され、前記金属素線の全てが断線する前に断線するように形成された少なくとも1本の断線検知線を備えることを特徴とする電動ブレーキ用ケーブル。
  5. 前記断線検知線は、その導体の外径がd、前記信号線の素線の外径がDであるとき、d/D≧1であることを特徴とする請求項4記載の電動ブレーキ用ケーブル。
  6. 前記断線検知線は、エナメル線であることを特徴とする請求項4又は5記載の電動ブレーキ用ケーブル。

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