JP2005164717A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱ローラ6の表面の付着物を除去することにより、ウォームアップ時間を短縮し、良好な画像の定着を保証すること。
【解決手段】定着ローラ2と、定着ローラ2に圧接された圧ローラ4と、定着ローラ2に圧接されかつ、加熱手段Hが内蔵された複数の熱ローラ6、8とを備えた定着装置。定着ローラ2と圧ローラ4とのニップ部Nから定着ローラ2の回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラ2と接するよう配置された熱ローラ6の表面を清掃するためのクリーニング手段C1が備えられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、静電複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に装着されて、用紙上の未定着トナーを用紙に溶融定着させる定着装置に関する。
定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラと、定着ローラに圧接されかつ、加熱手段が内蔵された複数の熱ローラとを備えた定着装置はすでに知られている(特許文献1参照)。このような形態の定着装置は、加熱手段の熱を熱ローラを介して定着ローラの表層領域に直接伝達させるよう構成されているので、定着ローラを常温から所定の温度まで上昇させるまでの時間、すなわち定着装置のウォームアップ時間を比較的短くすることができる。
しかしながら、上記定着装置において、多数の用紙が定着ローラと圧ローラとのニップ部を通過する間に、定着ローラの表面にはオフセットトナーや紙粉などの微小物が付着し、定着ローラの表面に付着した微小物は、更に定着ローラの表面に圧接された熱ローラの表面に付着する。定着装置による定着回数(通紙枚数)が増加するにつれて熱ローラの表面に付着する上記微小物の量も増加するが、熱ローラの表面に対する上記微小物の付着量が多くなると、熱ローラから定着ローラへの熱伝達効率が低下し、定着ローラを常温から所定の定着温度まで上昇させるまでの時間、すなわち定着装置のウォームアップ時間が長くなるおそれがある。また、熱ローラに付着した上記微小物が逆に定着ローラや圧ローラ側に移動して、定着ローラと圧ローラとの間のニップ部を通過する用紙に付着して、画像を損ねたり、用紙を汚したりするおそれがある。
特開平11−84934号公報
本発明の目的は、熱ローラの表面に付着するオフセットトナーや紙粉などの微小物を除去することにより、ウォームアップ時間を短縮し、良好な画像の定着を保証するとともに用紙の汚れを防止することを可能にする、新規な定着装置を提供することである。
本発明によれば、定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラと、定着ローラに圧接されかつ、加熱手段が内蔵された複数の熱ローラとを備えた定着装置において、
定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段が備えられている、
ことを特徴とする定着装置、が提供される。
クリーニング手段は、該熱ローラに圧接されたクリーニングローラと、クリーニングローラに圧接された回収ローラとを備えている、ことが好ましい。
クリーニングローラは離型剤を含浸したスポンジゴムからなり、回収ローラは金属製の中空管又は実軸からなる、ことが好ましい。
クリーニング手段は、クリーニングシートが巻き付けられた供給ローラと、供給ローラに巻き付けられたクリーニングシートを巻き取るための巻取りローラと、供給ローラと巻取りローラとの間を延在するクリーニングシートを該熱ローラに圧接させる押圧ローラとを備えている、ことが好ましい。
クリーニングシートは離型剤を含浸した不織布からなる、ことが好ましい。
以下、本発明に従って構成された定着装置の好適な実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照して、本発明に従って構成された定着装置の実施形態は、定着ローラ2と、定着ローラ2の表面に対し下方から圧接された圧ローラ4と、定着ローラ2の表面に圧接された複数の(実施形態においては2個の)熱ローラ6及び8とを備えている。図1に示されているように、定着ローラ2を軸方向に見て、定着ローラ2の軸心を仮想x軸及びy軸の交点としたとき、熱ローラ8は、第1象限における定着ローラ2の表面の周方向のほぼ中間位置に圧接され、熱ローラ6は、第2象限における定着ローラ2の表面の周方向のほぼ中間位置に圧接されている。熱ローラ6及び8の内部にはそれぞれ加熱手段Hが配設されている。用紙Pは図1において右から左に向かってほぼ水平に搬送される。
定着装置は更に、定着ローラ2と圧ローラ4とのニップ部Nから定着ローラ2の回転方向(図1において時計方向)に最も近い周方向位置で定着ローラ2と接するよう配置された熱ローラ6(上記ニップ部Nから定着ローラ2の回転方向に向って1番目に配置された熱ローラ6)の表面を清掃するためのクリーニング手段C1が備えられている。クリーニング手段C1は、熱ローラ6に圧接されたクリーニングローラ10と、クリーニングローラ10に圧接された回収ローラ12とを備えている。
定着装置は、図1において紙面の表裏方向に間隔をおいては配設された一対の側壁を含む図示しないハウジングを備えており、定着ローラ2、圧ローラ4、熱ローラ6及び8、クリーニングローラ10及び回収ローラ12は、側壁の各々間に回転自在にかつ相互に平行に支持されている。加熱手段Hは、該側壁の各々間に静止状態で支持されている。定着ローラ2は、駆動源である電動モータMに、ギヤなどからなる図示しない動力伝達機構を介して駆動結合されている。熱ローラ6及び8、クリーニングローラ10及び回収ローラ12は、該動力伝達機構に、ギヤなどからなる図示しない他の動力伝達機構を介して駆動結合されている。
定着ローラ2及び熱ローラ4は、鉄製の心金と、心金を覆うシリコンスポンジと、シリコンスポンジを被覆するPFAチューブとから構成されている。熱ローラ6及び8は、アルミニウム製の中空管から構成され、中空管の表面はPFAによりコーティングされている。加熱手段Hはハロゲンヒータから構成されている。クリーニングローラ10は、離型剤、例えばシリコンオイルを含浸したフェルトやシリコンスポンジなどのスポンジゴムから構成されている。回収ローラ12は、金属製、実施形態においてはアルミニウム製の中空管から構成されている。回収ローラ12は金属製の実軸から構成してもよい。
定着ローラ2が電動モータMにより図1において時計方向に回転駆動されると、定着ローラ2に圧接されている圧ローラ4は反時計方向に従動回転させられる。同時に、熱ローラ6及び8は反時計方向に回転駆動させられ、クリーニングローラ10及び回収ローラ12は、それぞれ反時計方向に回転駆動させられる。加熱手段Hを構成するハロゲンヒータが通電され、発熱が開始される。定着ローラ2の表面温度が常温から所定の温度に達した後、片面(上面)にトナーが転写された用紙Pが、図1において右から左に向かってほぼ水平に搬送されて、定着ローラ2と圧ローラ4とのニップ部Nを通過すると、用紙Pの片面に転写された未定着トナーは、定着ローラ2により用紙Pの片面に溶融定着される。
本発明による定着装置においては、定着ローラ2と圧ローラ4とのニップ部Nから定着ローラ2の回転方向(図1において時計方向)に最も近い周方向位置で定着ローラ2と接するよう配置された熱ローラ6の表面を清掃するためのクリーニング手段C1が備えられているので、定着装置による定着回数(通紙枚数)が増加するにつれて増加しようとする、熱ローラ6の表面に付着するオフセットトナーや紙粉などの微小物は、常時クリーニング手段C1により清掃されて除去されるので、熱ローラ6から定着ローラ2への熱伝達効率の低下が防止される。その結果、定着ローラ2を常温から所定の温度まで上昇させるまでの時間、すなわち定着装置のウォームアップ時間が短縮される。また、熱ローラ6の表面に付着した上記微小物が逆に定着ローラ2や圧ローラ4側に移動して、定着ローラ2と圧ローラ4との間のニップ部Nを通過する用紙Pに付着して、画像を損ねるおそれも回避され、良好な画像の定着が保証される。また、用紙の裏面の汚れも回避される。
クリーニング手段C1が、熱ローラ6に圧接されたクリーニングローラ10と、クリーニングローラ10に圧接された回収ローラ12とを備えるよう構成された場合には、熱ローラ6の表面に付着した上記微小物を、先ず熱ローラ6よりも低温のクリーニングローラ10の表面に回収し、クリーニングローラ10の表面に回収した上記微小物を、クリーニングローラ10よりも低温の金属製回収ローラ12の表面に回収することができる。その結果、比較的簡単な構成により、熱ローラ6の表面に付着した上記微小物を効果的に清掃及び回収することができる。なお、回収ローラ12の表面に回収された微小物は、図示しないブレードなどのかきとり手段により図示しない微小物回収容器に回収することができる。クリーニングローラ10を離型剤を含浸したスポンジゴムから構成し、回収ローラ12を金属製の中空管又は実軸から構成した場合には、熱ローラ6の表面に付着した上記微小物を、効率的に除去し、かつ回収することが実用上容易に可能になる。
上記実施形態において、クリーニングローラ10及び回収ローラ12を、熱ローラ6の回転と同時に回転させるよう構成されているが、クリーニングローラ10及び回収ローラ12の駆動系を、熱ローラ6の駆動系とは独立して制御可能に構成することにより、定着装置による所定の定着回数毎に(所定の通紙枚数毎に)クリーニングローラ10及び回収ローラ12を回転駆動させて、熱ローラ6の清掃を行うこともできる。上記実施形態においてはまた、熱ローラ6よりも下流側に配置された熱ローラ8にはクリーニング手段C1は配設されていないが、上記微小物は、熱ローラ8よりも、定着ローラ2の回転方向上流側に位置する熱ローラ6に対し多く付着すること、及びクリーニング手段C1により、熱ローラ6の表面が常時清掃されて微小物が除去されること、に起因して、熱ローラ6の下流側に存在する熱ローラ8に移動する微小物はわずかな量に抑えられるので、実用上は問題ない。
次に図2を参照して、本発明に従って構成された定着装置の他の実施形態について説明する。図2に示す定着装置が図1に示す定着装置と相違するところは、クリーニング手段C2の構成がクリーニング手段C1の構成と相違するだけである。したがって、図2において、図1と同一部分は同一符号で示し、重複した説明は省略する。
クリーニング手段C2は、クリーニングシート20が巻き付けられた供給ローラ22と、供給ローラ22に巻き付けられたクリーニングシート20を巻き取るための巻取りローラ24と、供給ローラ22と巻取りローラ24との間を延在するクリーニングシート20を熱ローラ6に圧接させる押圧ローラ26とを備えている。クリーニングシート20は、離型剤、例えばシリコンオイルを含浸した不織布からなる。押圧ローラ26はシリコンスポンジなどのスポンジゴムから形成されている。巻取りローラ24は、駆動源である電動モータM1に、ギヤなどからなる動力伝達機構(図示せず)を介して駆動結合されている。
定着ローラ2が電動モータMにより図1において時計方向に回転駆動された後における定着動作は、図1に示す定着装置におけるのと実質的に同じであるので、説明は省略する。クリーニング手段C2においては、定着装置による所定の定着回数毎に(所定の通紙枚数毎に)、巻取りローラ24が電動モータM1により回転駆動されるよう構成されている。定着装置による定着回数が所定の定着回数に達すると、電動モータM1により巻取りローラ24がわずかな角度だけ、図2において反時計方向に回転駆動されるので、クリーニングシート20は、わずかな量だけ移動させられ、熱ローラ6の表面から上記微小物が除去されてクリーニングシート20に回収される。
図2に示す定着装置は、クリーニングシート20が巻き付けられた供給ローラ22と、供給ローラ22に巻き付けられたクリーニングシート20を巻き取るための巻取りローラ24と、供給ローラ22と巻取りローラ24との間を延在するクリーニングシート20を熱ローラ6に圧接させる押圧ローラ26とを含むクリーニング手段C2を備えているので、クリーニングシート20を熱ローラ6の表面に対し反対方向に移動させることにより、熱ローラ6の表面から上記微小物を除去し、クリーニングシート20に回収できるので、図1に示す定着装置におけるのと実質的に同じ効果を得ることができる。クリーニングシート20を離型剤を含浸した不織布から構成した場合には、熱ローラ6の表面の清掃及び上記微小物の回収を効果的に行うことを実用上容易に可能にする。
本発明らは、本発明による効果を確認するため、次の3種類の定着装置における比較実験を行った。次の3種類の定着装置において、定着ローラ及び圧ローラは、それぞれ、外径12.0mmの鉄製の心金に、厚さ6.5mm、外径25.0mm、アスカーC硬度40°のシリコンスポンジゴムを被覆し、シリコンスポンジゴムの表面をPFAチューブで被覆することにより構成した。また、定着ローラの表面に圧接される2個の熱ローラは、それぞれ、外径25.0mm、厚さ0.5mmのアルミニウム製の中空管の表面にPFAによるコーティングを施すことにより構成した。熱ローラの各々に内蔵される加熱手段は、それぞれ500Wのハロゲンヒータから構成した。
比較例1:熱ローラのいずれにもクリーニング手段を設けていない上記定着装置。
比較例2:定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に向って2番目に配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(図1に示すクリーニング手段C1と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置。クリーニング手段におけるクリーニングローラは、外径10.0mmの、シリコンオイルを含有する多孔質セラミック製の心金の周囲を厚さ2.0mmの、シリコンオイルを含浸させたフェルトで覆い、フェルトの外周を厚さ50μmのPTFE製の多孔質フィルムで被覆することにより構成した。回収ローラは、外径15.0mm、厚さ1.0mmのアルミニウム製の中空管から構成した。
比較例3:定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に向って2番目に配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(図2に示すクリーニング手段C2と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置。クリーニングシートはシリコンオイルを含浸させた不織布から構成され、押圧ローラは、外径10.0mmのシリコンスポンジから構成されている。
実施例1:定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(比較例2におけるクリーニング手段と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置。
実施例2:定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(比較例3におけるクリーニング手段と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置。
各々の定着装置について、定着装置の使用を開始してから通紙枚数の比較的少ない初期(100枚通紙後)、10000枚通紙後、50000枚通紙後における昇温時間(定着ローラの表面温度が20°Cから160°Cまで上昇するまでの時間)及び用紙に定着された画像の不具合(連続通紙後、一旦停止してから再通紙時において、用紙に発生するトナー汚れの程度:すなわちトナーオフセットの発生状況)について実験を行った。これらの実験結果を示すと次のとおりである。
1.昇温時間
初期 10000枚後 50000枚後
比較例1:50.2秒 52.8秒 60.2秒
比較例2:50.2秒 50.6秒 53.5秒
比較例3:50.2秒 50.7秒 54.2秒
実施例1:50.2秒 50.7秒 51.9秒
実施例2:50.2秒 50.5秒 50.6秒
2.画像の不具合
初期 10000枚後 50000枚後
比較例1: ○ × ××
比較例2: ○ △ ×
比較例3: ○ △ ×
実施例1: ○ ○ ○
実施例2: ○ ○ ○
上記画像の不具合において、
○:トナーオフセットの発生が認められない
△:トナーオフセットが微小に認められる
× :トナーオフセットの発生が目立つ
××:トナーオフセットの発生がひどい
以上の実験結果から明らかなように、比較例1(熱ローラのいずれにもクリーニング手段を設けていない上記定着装置)においては、通紙枚数が増加して50000枚を越えると、昇温時間が著しく増加する。また、画像の不具合は比較的早期に発生し、通紙枚数が増加して50000枚を越えると、汚れがひどくなる。昇温時間の著しい増加は、通紙枚数が増加するにつれて、熱ローラの各々、特に定着ローラと圧ローラとのニップ部に近い位置に配置された熱ローラに、オフセットトナーや紙粉などの微小物が蓄積されて、熱ローラから定着ローラへの熱伝達効率が低下することに起因するものと推測される。また、画像の不具合の発生は、熱ローラに付着した上記微小物が逆に定着ローラや圧ローラ側に比較的大量に移動して、定着ローラと圧ローラとの間のニップ部を通過する用紙に付着することに起因するものと推測される。
比較例2(定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に向って2番目に配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(図1に示すクリーニング手段C1と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段を備えた上記定着装置)においては、クリーニング手段が配設されているので昇温時間はさほど長くはなっていない。しかしながら、画像の不具合は、通紙枚数が10000枚程度では微小であるが、通紙枚数が増加して50000枚を越えると、汚れが目立ちはじめる。このような結果は、比較例3(定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に向って2番目に配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(図2に示すクリーニング手段C2と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段を備えた上記定着装置)においても、同じように認められた。この理由は、多数枚の通紙を行って、定着ローラと圧ローラとのニップ部に対して定着ローラの回転方向における上流側に配置された熱ローラ(定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に向って1番目に配置された熱ローラ)の表面に蓄積した上記微小物が該熱ローラの表面から離脱すると、離脱した微小物の量は比較的多量であるため下流側に配置された2番目の熱ローラにより十分に回収することができず、定着ローラや圧ローラ側に比較的大量に移動して、定着ローラと圧ローラとの間のニップ部を通過する用紙に付着するからである、と推測される。
上記比較例1、2及び3に対し、実施例1(定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(比較例2におけるクリーニング手段と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置、及び実施例2(定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段(比較例3におけるクリーニング手段と実質的に同じ構成を有するクリーニング手段)を備えた上記定着装置
においては、昇温時間は、初期の段階から、多数枚を通紙した後においても、ほとんど増加することはなく、短いウォームアップ時間が安定して確保される。また、画像の不具合も、初期の段階から、多数枚を通紙した後においても、全く認められない。これらの理由は、図1及び図2を参照して先に説明した定着装置の実施形態の作用に起因するものと推測される。
なお、熱ローラの両方にクリーニング手段を配設する他の実施形態も考えられるが、上記した片方の熱ローラに配設するだけで、上記したとおり所要の効果が得られるので、実用上は、スペース的にもコスト的にも有利である本発明により十分であると考えられる。
本発明に従って構成された定着装置の実施形態を示す構成概略図。 本発明に従って構成された定着装置の他の実施形態を示す構成概略図。
符号の説明
2:定着ローラ
4:圧ローラ
6、8:熱ローラ
10:クリーニングローラ
12:回収ローラ
20:クリーニングシート
22:供給ローラ
24:巻取りローラ
26:押圧ローラ
C1、C2:クリーニング手段
H:加熱手段(ハロゲンヒータ)
N:ニップ部

Claims (5)

  1. 定着ローラと、定着ローラに圧接された圧ローラと、定着ローラに圧接されかつ、加熱手段が内蔵された複数の熱ローラとを備えた定着装置において、
    定着ローラと圧ローラとのニップ部から定着ローラの回転方向に最も近い周方向位置で定着ローラと接するよう配置された熱ローラの表面を清掃するためのクリーニング手段が備えられている、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. クリーニング手段は、該熱ローラに圧接されたクリーニングローラと、クリーニングローラに圧接された回収ローラとを備えている、請求項1記載の定着装置。
  3. クリーニングローラは離型剤を含浸したスポンジゴムからなり、回収ローラは金属製の中空管又は実軸からなる、請求項2記載の定着装置。
  4. クリーニング手段は、クリーニングシートが巻き付けられた供給ローラと、供給ローラに巻き付けられたクリーニングシートを巻き取るための巻取りローラと、供給ローラと巻取りローラとの間を延在するクリーニングシートを該熱ローラに圧接させる押圧ローラとを備えている、請求項1記載の定着装置。
  5. クリーニングシートは離型剤を含浸した不織布からなる、請求項4記載の定着装置。
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