JP2005161845A - インクカートリッジ及びインクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成でノズルにかかる背圧変動を抑制する。
【解決手段】 インクタンク11と、インクタンク11内のインクを外部へ流出させるインク流出口51と、インクタンク11内へ大気を流入させる大気流入口52とを備えている。大気流入口52は、インクタンク11に内に貯溜されたインクと接するように、且つインク流出口51の近傍に設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクを吐出して印刷を行うインクジェットヘッドに対してインクを供給するためのインクカートリッジ及びこれを含むインクジェットプリンタに関する。
記録用紙に向けてノズルからインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このようなインクジェットプリンタには、着脱可能なインクカートリッジを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、インク収容室(インクタンク)の通気口(大気導入口)がインク収容室の上側にある場合には、インクの液面が大気圧レベルとなるため、インクが消費されてインク液面が低下すると、ノズルに作用するインクの背圧が変動することになる。ノズルに作用するインクの背圧が変動すると、ノズルからのインクの吐出精度に悪影響を及ぼすことがある。
そのためインクジェットプリンタにおいては、インクの背圧変動を抑制する機構が設けられていることが多い。このようなインクジェットプリンタの一例として、ノズルに接続され、その内部に貯溜されたインクの液面がほぼ一定になるように構成されたバッファタンクを備えたものがある(例えば、特許文献2参照)。このバッファタンクには、インクカートリッジ内のインクをバッファタンクに供給するための中空針状のインク供給針と、インクカートリッジ内に大気を導入するための中空針状の空気導入針とが、バッファタンクの上壁部を貫通した状態で配設されている。バッファタンク内において、インク供給針は空気導入針よりも下方へ延びている。
ノズルからインクが吐出されていないときには、インクの液面は空気導入針の下端付近の位置にある。即ち、この状態では、空気導入針の下端部の内部にインクによるメニスカスが形成されており、大気が空気導入針からインクカートリッジ内に導入されず、そのため、インクもインクカートリッジからバッファタンク内に供給されない。そして、ノズルからインクが吐出されたときには、バッファタンクの底部に形成されたインク供給口からインクがノズルに供給され、バッファタンク内のインクの液面が低下する。すると、空気導入針の下端からインクの液面が離れて空気導入針内のメニスカスがブレイクされるため、空気導入針に大気が入り込みインクカートリッジ内に大気が導入される。このとき、同時に、インク供給針を介してインクカートリッジからインクがバッファタンク内に供給される。そして、バッファタンク内のインクの液面が空気導入針の下端付近に達すると、空気導入針からインクカートリッジ内へ大気が導入されなくなり、バッファタンク内へのインクの供給が停止する。この場合、ノズルにかかる背圧変動はインクカートリッジ内におけるインク残量には影響されず、容積の小さいバッファタンクのインク残量の影響のみを受けることになるため、結果として背圧変動を抑制することができる。
特開2001−328279号公報(図1) 特開2002−307711号公報(図3)
上述した構成では、インク吐出によるインクの消費を補うために、空気導入針の下端部に形成されたメニスカスを壊す必要がある。このメニスカスの強度は、インクの組成や種類によって決まるもので、インク消費に伴って、ある程度の背圧の変化が生じなければこれを壊すことはできない。すなわち、インク液面が空気導入針の下端から離れた後、さらに液面のレベルが下降する必要がある。このとき、ノズルにかかる背圧は、バッファタンク内のインク液面のレベルにより決まる。そのため、ノズル内のインクが感じる背圧が変動することになる。さらに、このメニスカスを破壊するために必要なインク液面の下降量は、インクの組成や種類によっても異なるので、背圧の変動の程度も、インクの組成や種類によって異なる。また、上述した構成では、バッファタンクが装置本体側に設置されている。そのため、インクカートリッジを取り外した状態でプリンタが振動するとインク供給管からインクが漏れ出しやすいという問題がある。
そこで、本発明の主たる目的は、簡単な構成でノズルにかかる背圧変動を抑制することができるインクカートリッジ及びこれを含むインクジェットプリンタを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明のインクカートリッジは、インクジェットプリンタにセットされてインクジェットプリンタのインクジェットヘッドのノズルにインクを供給するためのインクカートリッジであって、インクを貯溜するためのインクタンクと、インクタンクの内壁に形成され、インクタンク外へインクを流出させるインク流出口と、インクタンクの内壁に形成され、インクタンク内へ大気を流入させる大気流入口とを備え、大気流入口は、インクタンクの内壁においてインクタンク内に貯溜されたインクと接する領域に設けられている。
本発明によると、大気流入口をインクと接する領域に設けるという簡単な構成で、ノズルに対する背圧変動を抑制することができる。また、インクが消費され、インク液面の高さが変化しても背圧変動が生じないため、好適なインク吐出条件を満たすインクカートリッジの配置可能範囲を広くすることができる。
本発明においては、大気流入口は、インクカートリッジがインクジェットプリンタに装着されたときに、ノズルに対する高さが−10mm〜−80mmとなる位置に設けられていることが好ましい。これによると、簡単な構成で、インクの吐出が良好に行える範囲内でノズルに対する背圧変動を抑制することができる。
本発明においては、大気流入口とインク流出口との高低差が70mm以下であることが好ましい。これによると、大気流入口がノズルに対して−10mm〜−80mmとなる高さ位置に設けられたときに、インクタンク内のインクを使い切るまでインクの吐出が良好に行える背圧を維持することができる。
本発明においては、大気流入口がインクタンクの底面と上面との中間よりも下方に位置していることが好ましい。さらには、大気流入口がインクタンクの底面近傍に位置していることがより好ましい。これによると、インクの使い切りを悪化させることなく、背圧変動を抑制することができる。
本発明において、大気流入口に通じ、外部から大気流入口まで大気を流入させる大気流入流路をさらに備え、大気流入流路の少なくとも一部には、インクタンク内の大気の膨張に伴ってインクタンクから流出するインクを貯溜するためのバッファ部を構成することが好ましい。これによると、温度変化や気圧変化によりインクタンク内に導入された空気の体積が膨張したときでも、インクタンク内の膨張した空気により押し出されたインクをバッファタンクに流し込むことにより、ノズルからインクが漏れ出すのを防止することができる。
本発明においては、バッファ部が大気流入口よりも高い位置に配置されていることが好ましい。これによると、大気の膨張によりバッファ部に流入したインクを、大気が収縮したときにインクの重量によってインクタンク内に全て戻すことができるため、インクを効率よく使用することができる。
本発明においては、バッファ部が大気流入口よりも高い位置であって、インクタンクの下方に配置されていることがより好ましい。これによると、インクタンクの容積を確保することができる。
本発明においては、バッファ部は、外部から大気が流入する大気側口を有し、大気側口が、バッファ部において最も高い位置に設けられていることが好ましい。これによると、バッファタンク内の空間のほとんどを、流入したインクを保持するためのバッファとして使用することができる。
本発明においては、バッファ部の容積が、インクタンクの容積の5%以上20%以下であることが好ましい。これによると、インクタンクの容積を確保しつつ、バッファタンクのオーバーフローを防止することができる。
本発明において、インクタンク内には、大気流入口からインクタンク内に導入された気泡を所定の経路に沿って上方へと導く壁が設けられていることが好ましい。これによると、大気流入口から流入した気泡がインク流出口に吸引されることを防止することができる。
本発明においては、大気流入口が、インク流出口の近傍に設けられており、壁がインク流出口と大気流入口との間に設けられていることが好ましい。これによると、大気流入口からインクタンクに流入した気泡がインク流出口に吸引されることを効果的に防止することができる。
本発明においては、壁が断続的に設けられていることが好ましい。これによると、大気流入口からインク流出口への気泡の侵入を防止しつつ、インク流出口へのインクの流れを確保することができる。
本発明において、壁は、上方にある部分ほどインク流出口から離れる方向に傾斜していることが好ましい。これによると、大気流入口から流入した気泡がインク流出口に侵入することをより一層効果的に防止することができる。
本発明においては、インク流出口に通じ、インク流出口から流出したインクを外部へ流出させるインク流出流路をさらに備えていることが好ましい。これによると、インクの漏れ出しのない確実なインクの流出を行うことができる。
別の観点から見て本発明のインクジェットプリンタは、インクを吐出するノズルが複数配列されたインク吐出面を有するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドにインクを供給する着脱式のインクカートリッジとを備えている。インクカートリッジは、インクを貯溜するためのインクタンクと、インクタンクの内壁に形成され、インクタンク外へインクを流出させるインク流出口と、インクタンクの内壁に形成され、インクタンク内へ大気を流入させる大気流入口とを備えている。大気流入口は、インクタンクの内壁においてインクタンク内に貯溜されたインクと接する領域に設けられている。そして大気流入口は、インクカートリッジがインクジェットプリンタに装着された状態のときに、ノズルに対する高さが−10mm〜−80mmとなる位置に設けられている。
本発明によると、大気流入口をインクと接する領域に設けるという簡単な構成で、ノズルに対する背圧変動を抑制することができる。また、インクが消費され、インク液面の高さが変化しても背圧変動が生じないため、好適なインク吐出条件を満たすインクカートリッジの配置可能範囲を広くすることができる。
以下、本発明に係る好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る好適な実施の形態によるインクカートリッジを含むインクジェットプリンタの部分概略図である。尚、インクカートリッジ1は断面構造を示している。また、図中矢印71はインクの流れを、矢印72は大気の流れを示している。
図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、記録用紙Pに向けてインクを吐出するためのインクジェットヘッド5と、インクジェットプリンタ101のカートリッジ装着部(図示せず)に装着されるとともにインクジェットヘッド5に吐出されるインク(図中I)を貯溜するためのインクカートリッジ1と、インクジェットヘッド5をガイド7に沿って一方向(紙面に対して垂直方向)に且つ直線的に往復移動させるキャリッジ6と、記録用紙Pをインクジェットヘッド5の移動方向に対して垂直方向に且つインクジェットヘッド5のインク吐出面に対して平行に搬送するための搬送機構8と、インクジェットヘッド5内のエアや高粘度化したインクを吸引するためのパージ装置9とを備えている。パージ装置9は、インクジェットヘッド5の駆動軌道上における記録用紙Pのさらに外側に配置されており、インクジェットヘッド5のインク吐出面に対して接近/離隔する方向に移動可能で且つインクジェットヘッド5のインク吐出面に装着されるパージキャップ10と、インクを吸引するための吸引ポンプ11とを備えている
このインクジェットプリンタ101においては、インクカートリッジ1に貯溜されたインクが供給チューブ4を介してインクジェットヘッド5に供給される。インクジェットヘッド5はキャリッジ6により往復駆動されるとともに、搬送機構8に搬送される記録用紙Pに対してノズルからインクを吐出することにより、記録用紙P上に所望の画像を形成する。そして、インクジェットヘッド5は所定の時間が経過する毎にキャリッジ6によりパージ装置9のパージキャップ10上に移動され、その後にパージキャップ10がインクジェットヘッド5のインク吐出面と接するように移動される。この状態で吸引ポンプ11が駆動され、インクジェットヘッド5のノズルからエアや高粘度化したインクが吸引される。
次にインクジェットヘッド5及びインクカートリッジ1について詳細に説明する。インクジェットヘッド5は、インクを吐出するノズルが多数形成されているインク吐出面を有しており、図示しない制御装置に制御されてインク供給チューブ4から供給されたインクを各ノズルから吐出する。インク供給チューブ4は一方の端部がインクジェットヘッド5に接続されており、他方の端部がインク供給管41に接続されている。インク供給管41は、インクカートリッジ1に接続される先細り形状を有する管であり、封止されている先端部41bの近傍にその周囲方向に沿うように形成されている複数のインク流入口42と、インク流入口42を介して外部と連通している管内インク流路43とを備えている(図2参照)。
インクカートリッジ1は、合成樹脂で形成された略直方体状のケースであり、インク(Iはインクの液面とする)を貯溜するためのインクタンク11と、インクタンク11に貯溜されたインクをインクカートリッジ1外に流出させるためのインク流出流路12と、インクタンク11に大気を流入させるための大気流入流路13と、インク流出流路12とインク供給管41とを接続するためのジョイント14(図2参照)とを備えている。インクタンク11は、インクカートリッジ1の内壁によって区画された空間であり、貯溜したインクをインク流出流路12に排出するためのインク流出口51と、大気を流入させるための大気流入口52とを備えている。ここで、インクタンク11はインク流出口51と大気流入口52以外では外部に通じることのないように閉じられており、インクタンク11内のインクは大気流入口52を通じてのみ大気と接するようになっている。インク流出口51及び大気流入口52は、インクタンク11の底部において互いに対向する側壁に互いに対向するように配置されている。また、インクタンク11はインク流出口51を介してインク流出流路12と連通しており、大気流入口52を介して大気流入流路13と連通している。尚、大気流入口52の寸法は、インクの表面張力によりメニスカスを形成して、インクタンク11内のインクが大気流入口52から大気流入流路13に入り込まないように決定されている。
また、インクタンク11、インク流出口51と大気流入口52との間を仕切る位置に大気誘導壁53が配置されている。大気誘導壁53は、大気流入口52から流入した大気である気泡がインク流出口51に吸い込まれないように、気泡をインクタンク11の上方側且つインク流出口51の反対側に誘導するものである。また、大気誘導壁53はインクタンク11の上方にある部分ほどインク流出口51から離れる側に傾斜して延在するとともに切欠部53aを有して断続的に配置されている。
インク流出流路12は、インクタンク11の下方且つインクカートリッジ1の底部に配置されており、インク流出口51を介してインクタンク11と連通しているとともに、ジョイントインク流路55を介して外部と連通している。このインク流出流路12は、インク供給管41がジョイント14に接続されているときに、インク供給管41の管内インク流路43内に通じる流路である。そして、インク流出流路12はインク流出口51から垂直方向上側(インクタンク11の上方側)に延び、さらに垂直方向下側(インクタンク11の底面側)に向かってジョイント14の内部を経由し、インクカートリッジ1の底面においてジョイントインク流路55に至るインクの流れを形成している(図1の矢印71及び図2の矢印73参照)。
大気流入流路13は、インクタンク11の下方且つインクカートリッジ1の底部に配置されており、大気流入口52を介してインクタンク11と連通しているとともに、大気導入口56を介して外部と連通している。また、大気流入流路13は、その流路の一部としてバッファタンク15を備えている。大気導入口56は、インク供給管41がジョイント14に接続されているときに、インク供給管41の外周に形成される開口であり、カートリッジ1の底面に配置されるとともにインク供給管41を中心円とした環形状を有している。バッファタンク15は、インクタンク11の下方に隣接して配置されており、その底面近傍において大気流入口52を介してインクタンク11と連通するとともに、大気流入口52の反対側の上面近傍において大気側口54を介して大気導入口56と連通している。ここで図1に示されるように、バッファタンク15内の空間は大気流入口52より上方で、大気側口54よりも下方となるように位置している。そして、大気流入流路13は大気導入口56からジョイント14の内部を経由してインクタンク11の下方に形成された通路を経て、さらに垂直方向上側に延びて大気側口54を介してバッファタンク15内を経由し、大気流入口52を介してインクタンク11に至る大気の流れを形成している(図1の矢印72及び図2の矢印74参照)。なお、本実施の形態では、バッファタンク15の底面が、全体的に大気流入口52に向かって下降するように傾斜面となっている。これにより、バッファタンク15内にインクが流入したとしても、このインクを容易にインク流出口51側に導くことができる。
次にジョイント14の詳細について図2を参照しつつ説明する。図2は図1に示したインクカートリッジ1のAA'断面を図1中に示した矢印Yの方向から見た断面図である。尚、図2(a)は、ジョイント14にインク供給管41が接続されていない状態を、図2(b)は、ジョイント14にインク供給管41が接続された状態を示している。また、図中矢印73はインクの流れを、矢印74は大気の流れを示している。
ジョイント14内には、インク流出流路12の一部であり、垂直方向に連続して延在するとともに上筒部57と上筒部57より大径の下筒部58との内部空間によって形成されるジョイントインク流路55が設けられている。ジョイントインク流路55の下筒部58における内壁には、大気流入流路13の一部である連通口67が形成されている。また、ジョイント14は、ジョイントインク流路55内に配置されているパッキン61と、弁体62と、バネ63と、封止部材64とを備えている。
パッキン61は、筒形状を有しているとともに、ジョイントインク流路55の下筒部58内に摺動可能に配置されている。また、パッキン61は、縁65と、挿入孔66とを備えている。縁65は下筒部58の内壁と密着することによりパッキン61の周囲からインクが漏れ出るのを防止するとともに、連通口67に流入する大気の流れを遮断または開放するものであり、パッキン61の上面及び底面に形成されている。挿入孔66は、インク供給管41が挿入される孔であり、下部にインク供給管41の先端周囲部41aの形状に合わせたテーパ孔部と円柱孔部とから構成されている。
弁体62は、ジョイントインク流路55におけるインクの流れを遮断及び開放するためのものであり、パッキン61の上側に配置されている。弁体62は底面に受け部68を備えている。受け部68は、挿入されたインク供給管41の先端部41bを受けるものであり、インク供給管41の先端部41bの形状に合わせて凹状に形成されている。また、受け部68の周囲部69がパッキン61の上面において、挿入孔66の周りを囲うように配置されることでジョイントインク流路55内のインクのパッキン61の挿入孔66へ向けた流出を遮断することができる。
バネ63は、弁体62をパッキン61に付勢するものであり、ジョイントインク流路55の上筒部57内で弁体62の上側に配置されている。封止部材64は、バネ63により付勢された弁体62及びパッキン61が外部に排出されないようにジョイントインク流路55内に封止する抜け止めである。封止部材64の中心には、円形状を有する開口部70が形成されている。また、開口部70の内径はインク供給管41の外径よりも大きく、インク供給管41は開口部67を介して挿入される。そして、図2(b)に示されるように、インク供給管41が開口部70を通じて完全に挿入されると、インク供給管41の管内インク流路43内にジョイントインク流路55が形成され、インク供給管41の外周部に大気流入口56が形成される。
次にジョイント14の動作について説明する。図2(a)に示すように、ジョイント14にインク供給管41が接続されていないときには、バネ63により付勢された弁体62がパッキン61の上面に密着するため、受け部68の周囲部69がパッキン61の挿入孔66の周りを囲うように密着し、パッキン61の挿入孔66へのインクの流出が遮断される。これによりジョイントインク流路55におけるインクの流れが遮断される。また、パッキン61の縁65が、ジョイントインク流路55の下筒部58の内壁の上部及び下部に密着し、連通口67への大気の流入が遮断される。これにより大気流入流路13の大気の流れが遮断される。
図2(b)に示すように、ジョイント14にインク供給管41が接続されるときには、開口部70から挿入されたインク供給管41の先端周囲部41bがパッキン61の挿入孔66に係合することにより、インク供給管41の挿入に応じてインク供給管41とパッキン61と弁体62とが一体となってジョイントインク流路55内を上方(インク供給管41の挿入方向)に摺動する。このとき、ジョイントインク流路55の連通口67がパッキン61の下部の縁65より下に位置することにより、連通口67が開放され、大気流入流路13に流入する大気の流れが開放される。そして、この状態でさらにインク供給管41を挿入すると、パッキン61がジョイントインク流路55内の下筒部58の内壁の上面に当接して摺動を妨げられるため、インク供給管41が挿入孔66内に密着するとともに先端部41bが挿入孔66を貫通する。そして挿入孔66を貫通したインク供給管41の先端部41bが弁体62の受け部68と係合する。これによりインク供給管41及び弁体62がさらに上方に摺動する。このとき、弁体62がパッキン61から離隔してパッキン61の挿入孔66を貫通したインク供給管41の先端部41bの近傍に形成されているインク流入口42が挿入孔66を貫通する。これによりジョイントインク流路55のインクの流れがインク供給管41のインク流入口42を介して管内インク流路43と通じ、ジョイントインク流路55のインクがインク流入口42を介して管内インク流路43に流入する。管内インク流路43に流入したインクは、インク供給チューブ4内を通過してインクジェットヘッド5に供給される。
以上説明したインクカートリッジ1は、インクジェットプリンタ101のカートリッジ装着部に対して着脱可能であり、カートリッジ装着部に装着されたときは重力方向においてインク流出口51はインクタンク11より下方となる姿勢となる。
次に、インクカートリッジ1とインクジェットヘッド5との位置関係について説明する。インクジェットヘッド5のノズルが常に開口状態にあるため、インクジェットヘッド5のノズルにおけるインクの大気レベルLn(ノズル内のインクが大気と接する位置の高さレベル)が、インクカートリッジ1内のインクにかかる大気レベルLc(カートリッジ内のインクが大気に接する位置の高さレベル)よりも低い場合には、インクジェットヘッド5のノズルからインクが漏れ出ることがある。逆に、インクジェットヘッド5のノズルにおける大気レベルLnが、インクカートリッジ1内のインクにかかる大気レベルLcよりも高すぎる場合には、インクジェットヘッド5がインクを吐出するために発生させる所定の吐出圧力ではインクの吐出量が不足したり、インクを吐出することができなくなったりすることがある。そこで、インクジェットヘッド5のノズルにおける高さに対するインクカートリッジ1の大気流入口52の高さx(図1参照)が問題となる。この点につき発明者は、ノズル内のインクが大気と接する位置の方が、インクカートリッジ1内のインクが大気と接する位置よりも高さ方向に10mm〜80mm高いと、上記の不具合なく好適なインクの吐出を行うことができることを知見した。すなわち、この大気レベルの差(=Ln−Lc)10mm〜80mmに対応して、インクジェットヘッド5のノズル内のインクにかかる背圧が−10mmaq〜−80mmaqの範囲にあることが、安定したインクの吐出を行うために好適である。従って、Lcを決定する大気流入口52の高さ位置は、インクカートリッジ1がインクジェットプリンタ101に装着されたときに、インクジェットヘッド5のノズルとインクカートリッジ1の大気流入口52との高さ方向の距離xが、−10mm〜−80mmの範囲になるように決められている。このように、本実施の形態においては、大気流入口52はインクタンク11の底部において、インク流出口51とほぼ同じ高さに形成されているため、インクの消費量にかかわらず、インクカートリッジ1内のインクにかかる大気レベルLcは変動しない。よって、インクジェットヘッド5のノズル内のインクにかかる背圧は、インクの消費にかかわらず、常に−10mmaq〜−80mmaqの範囲に維持されるので好適なインク吐出を行える範囲内で背圧が維持される。
尚、本実施の形態においては、大気流入口52とインク流出口51はほぼ同じ高さに設けられているが、インク流出口51が大気流入口52よりも下方に設けられていてもよく、このとき、インク流出口51がインクジェットヘッド5のノズル8に対して−10mm〜−80mmの範囲に形成されていれば、インクが全て使い切られるまでインクジットヘッド5のノズル内のインクにかかる背圧を、−10mmaq〜−80mmaqの範囲に維持することができる。例えば、大気流入口52がインクジェットヘッド5のノズルに対して−10mmの高さに設けられている場合は、インク流出口51を、大気流入口52に対して0〜−70mmの高さに設定すれば、インクが全て使い切られるまでインクジェットヘッド5のノズル内のインクにかかる背圧を、−10mmaq〜−80mmaqの範囲に維持することができる。この場合、Lcはインクタンク11内のインクの液面I(図3参照)の高さにより決まる。そのため、インクの消費に伴う液面Iの低下量に対応してノズル内のインクの背圧が変化する。
次に、バッファタンク15の作用について図3を参照しつつ説明する。図3はインクタンク11内に導入された空気の体積が気温の変化等により膨張したときのバッファタンク15の作用を示した図である。尚、図3(a)は空気の体積が膨張する前のインクカートリッジ1を示しており、図3(b)は空気の体積が膨張した後のインクカートリッジ1を示している。また、図3においては、インクカートリッジ1にインク供給管41(図示せず)が接続されている状態を示している。
図3(a)に示すように、インクタンク11内の空気の体積が膨張する前には、大気流入口52において大気とインクとの圧力バランスがとれているため、大気流入口52にインクによるメニスカスが張っている。そして、この状態で、例えば温度上昇等によりインクタンク11内において空気の体積が膨張すると、インクタンク11内の圧力が上昇する。インクタンク11内の圧力が上昇すると、図3(b)に示すように、インクの液面Iが、空気の膨張前に比べて下方に押し下げられる。これに対応して、大気流入口52におけるメニスカスが破壊され、インクタンク11内のインクが大気流入口52を介してバッファタンク15に押し出される。このとき、インクカートリッジ1内のインクにかかる大気レベルLcは、バッファタンク15内のインクの液面高さとなり、膨張の程度によってバッファタンク15内のインクの液面I'は変動するが、本実施の形態においては、バッファタンク15内のインクがとりえる液面I'の高さが、大気流入口52よりも高く大気側口54よりも低い範囲となり、この範囲がインクジェットヘッド5のノズルに対して−10mm〜−80mmの範囲に収まるように大気流入口52及び大気側口54の位置を設定しているので、空気が膨張しないときと同様に好適な吐出を行うことができる。
次に、バッファタンク15の容積の決定方法について説明する。バッファタンク15の容積は、インクタンク11内の空気の体積が膨張したときに、インクタンク11内のインクが流入してきてもオーバーフローしないように、且つインクタンク11の容積を確保できる範囲で決定しなければならない。ここで、インクタンク11内の空気が数10℃の気温変化に遭遇するとする。この気温変化に対して、インクタンク11内の空気量とバッファタンク15内に流入するインク量との関係を定性的に説明すると次のようになる。
例えば、インクタンク11内の空気量が少ない場合、この空気の膨張量(増加分)も少ない。同時に、インクの液面Iの変位も少なく、バッファタンク15内に流入するインク量も少ないので、バッファタンク15内には余裕がある。この状態に比べてはじめの空気量が多くなると、この空気の増加分に対応して液面Iはさらに下降するようになり、液面I'は上昇するようになる。ついには、はじめの空気量がある量になると、空気の膨張量がちょうどバッファタンク15の容積と等しくなる。本実施の形態では、このとき、インクタンク11内のインクがほとんど全てバッファタンク15に移動してしまうように構成されている。そのため、さらにはじめの空気量が増えても、その膨張によりインクがバッファタンク15側に同様の移動を起こすが、逆に、バッファタンク15内の余裕は次第に多くなっていく。すなわち、液面I'は次第に下降していくようになっている。そこで、最も大量のインクがバッファタンク15に流れ込む場合として、インクタンク11内の大気の体積が膨張してインクタンク内のインクが全てバッファタンク15に流入する場合を想定する。ここで、初期の気温をT1、最大に上昇した後の気温をT2、気温T1時の空気量をx、気温上昇による空気の増加分(膨張量)をy、インクタンク11の内容積をVとし、インクタンク11に占める気温T1時の空気量の割合(=x/V:空気容積率(%))をX、インクタンク11に占める気温T2時の空気増加分の割合(=y/V:インク流出率(%))をYと定義する。なお、空気増加分は、バッファタンク15に流入するインク量に等しい。このとき、インクタンク11内の空気の圧力はほぼ一定と考えられ、近似的にはボイルシャルルの法則が成り立つと考えられる。これより、T1/x=T2/(x+y)の関係が成り立つ。これを展開すると、
y=x(T2/T1―1)・・・(1)
となる。また、気温上昇による空気の増加分(膨張量)yが最大となるときには、V=x+yの関係が成り立つので、
y=V−x・・・(2)
となる。これらの関係を、絶対温度T(=273°K)、空気容積率X及びインク流出率Yを用いて表現し直すと、
Y=X((T+Tmax)/(T+Tmin)−1)・・・(3)
Y=100−X・・・(4)
ただし、
T1=T+Tmin
T2=T+Tmax
となる。
気温の変化の起こりえる最大の範囲を0℃〜40℃と想定し、Tmaxを40℃、Tminを0℃とすると、X=87.2(%)、Y=12.8(%)となる。すなわち、バッファタンク15に流入する最大インク量のインクタンク11容量に対する割合が12.8%となる。このとき、インクカートリッジ1の容積は、ほとんどインクタンク11とバッファタンク15との容積の和に等しいとすると、インクカートリッジ1の容積に対するバッファタンク15の容積の割合(容積率)が11.3%に決定される。したがって、本実施の形態のインクカートリッジ1の容積が100mlであるとするならば、そのうちのバッファタンク15の容積は11.3mlに設定すればよい。これにより、0℃〜40℃の間の温度変化によるインクタンク11内の大気の膨張に十分対応することができる。なお、インクカートリッジ1の持ちうる容積の大きさにもよるが、インクタンク11の容量を変えずにバッファタンク15の容積を11.3ml以上に設定することで、より確実にインクタシク11内の大気の膨張に対応することができるようになる。また、インクカートリッジ1の容積は100mlに限定するものではなく、要求される貯留インク量に対応して決めればよい。上記の式(3)、(4)は、式(1)、(2)の関係をインクタンク11の容積Vで規格化した関係式であることを考えると、インクカートリッジ1の容積によらず、バッファタンク15の容積を少なくともインクカートリッジ1の容積の11.3%にすることで、大気が膨張しても背圧変動を確実に抑えることができる。
以上説明した好適な実施の形態においては、インクタンク11内のインクが徐々に消費され、インクの液面が変動してもインクの液面が大気流入口52に至るまではインクジェットヘッド5のノズルにかかる背圧変動がほとんど発生しないため、大気流入口52をインクタンク11の内壁である底面の近傍に設けるという簡単な構成で背圧変動を抑制することができる。そして、背圧変動が抑制されることにより、好適なインク吐出条件を満たすインクカートリッジ1の配置可能範囲を広くすることができる。
さらに、インクジェットヘッド5のノズルにおける高さに対するインクカートリッジ1の大気流入口52の高さが、−10mm〜−80mmの範囲で決定されているため、インクジェットヘッド5のノズルの吐出特性を良くすることができる。
加えて、大気流入口52の寸法は、インクの表面張力によりメニスカスが形成されるように決定されているため、大気流入口52に大気が流れ込むときに、インクタンク11からインクが漏れ出るのを防止することができる。
また、温度変化や気圧変化によりインクタンク11内の空気の体積が膨張したときでも、インクタンク11内の大気に押し出されたインクが大気流入流路13の一部として設けられたバッファタンク11に流れ込むため、インクジェットヘッド5のノズルからインクが漏れ出すのを防止することができる。
バッファタンク15が大気流入口52よりも高い位置に配置されているため、大気の体積が膨張することによりバッファタンク15に流入したインクの液面の大気レベルLcは大気流入口52より低くなることはないため、バッファタンク15に流入したインクを好適な吐出により効率よく使用することができる。
さらに、バッファタンク15が、インクタンク11の下側に配置されているため、インクタンク11の容積を確保することができる。
加えて、バッファタンク15において、大気流入口52が底面近傍に、大気側口54が上面近傍に配置されているため、バッファタンク15を効率よく使用することができる。
また、大気誘導壁53が大気流入口52とインク流出口51との間に配置されているため、大気流入口52からインクタンク11に流入した気泡がインク流出口51に吸引されることをより効果的に防止することができる。
さらに、大気誘導壁53が断続的に設けられているため、大気流入口52からインク流出口51への気泡の吸引を防止しつつ、大気誘導壁53によって仕切られた大気流入口52側の空間に存在するインクが、インク流出口51へ向かうインクの流れを確保することができる。
加えて、大気誘導壁53は、上方にある部分ほどインク流出口51から離れる方向に傾
斜しているため、大気流入口52から流入した気泡がインク流出口51に吸引することを
より一層効果的に防止することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、本実施の形態においては、大気流入口52がインクタンク11の底面近傍に配置される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、大気流入口52が、インクタンク11の内壁のインクタンク11内のインクと接する位置に設けられていれば、インクタンクの底面より高い位置に配置される構成でもよい。
このように構成することで、インクタンク11にインクが満タンに貯溜された状態から、インクの液面が大気流入口52よりも低くなる状態までの間は、インクタンク11内のインクにかかる大気レベルLcが変動しない。従って、インクジェットヘッド5のノズルにかかる背圧の変動が抑制される。尚、大気流入口52をインクタンク11の底面の近傍以外の位置に設ける場合は、インクジェットヘッド5のノズルからのインクの漏れ出しを防止し、且つ所定の吐出圧力で吐出量の不足なくインクを吐出させることを考慮すると、大気流入口52をインクジェットヘッド5のノズルに対して−10mm〜−80mmの範囲の高さに設定することが望ましい。そして、この場合は、インクタンク11内のインクの液面が大気流入口52よりも低くなるまで消費され、カートリッジ1内のインクにかかる大気レベルLcがインクの液面に応じて徐々に低下してゆき、ノズル内のインクにかかる背圧が−80mmaqを下回ったときは、インクタンク11内にインクが残っていたとしても、そのインクカートリッジ1の使用を止めることが望ましい。従って、インクのある程度の使い切りを考慮すると、大気流入口52は、インクタンク11の底面と上面の中間よりも下方に設けるべきである。
また、バッファタンク15をできるだけ底面積が広くなるように構成すると、バッファタンク15内に流入したインクの液面の高さ変動が少なくなるため、バッファタンク15内のインクの液面の変動を受けてインクジェットヘッド5のノズルの背圧が変動する場合の変動の幅を少なくすることができる。また、上述した本実施の形態においては、気温の変化する最大範囲を0℃〜40℃と想定し、この範囲内の温度変化によるインクタンク11内の気体の膨張に対して対応可能なバッファタンク15の容積率を求めていたが、バッファタンク15の容積率は、インクタンク11が使用される環境での温度変化に応じて適宜設定する方が良い。例えば、温度変化の少ない環境(10℃〜25℃)においては、y=5.03、インクカートリッジ1の容積が100mlであるならば、バッファタンク15の容積は、5.03ml以上に設定すればよいこととなるが、上述した本実施の形態の場合に比べて、インクタンク11の体積を大きくすることができるので、記録に使用できるインクの量を多くすることができる。
また、現実に起こりえる様々な使用環境に耐えられるインクカートリッジ1を考えた場合、温度変化の範囲を−10℃〜50℃と広く設定すると、y=18.58となり、インクタンク11の容積が100mlであるならば、バッファタンク15の容積は、18.58ml以上と大きく設定しなければならない。以上の観点を全て考慮すると、インクタンク11の容積に対するバッファタンクの容積率は5%以上且つ20%以下であることが好ましい。
また、本実施の形態においては、大気流入流路13がバッファタンク15を備える構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、あえてバッファタンク15を備えない構成でもよい。
さらに、本実施の形態においては、バッファタンク15が大気流入口52よりも高い位置に配置される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、バッファタンク15が大気流入口52と同じ位置またはそれよりも低い位置に配置される構成でもよい。
加えて、本実施の形態においては、バッファタンク15がインクタンク11の下方に配置される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、バッファタンク15がインクタンク11と同じ位置またはそれよりも高い位置に配置される構成でもよい。
また、本実施の形態においては、大気側口54がバッファタンク54の上面近傍に配置される構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、バッファタンク54の上面近傍以外に配置される構成でもよい。
加えて、本実施の形態においては、インクタンク11がインク流出口51と大気流入口52との間に大気誘導壁53を備える構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、大気誘導壁がインク流出口51と大気流入口52とのさらに上方に配置される構成でもよいし、大気誘導壁53を備えない構成でもよい。また、筒形状など他の形状の大気誘導壁を備える構成でもよい。
また、本実施の形態においては、断続的に大気誘導壁53を備える構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、連続する大気誘導壁を備える構成でもよい。
さらに、本実施の形態においては、大気誘導壁53が上方にある部分ほどインク流出口51から離れる方向に傾斜する構成であるが、このような構成に限定されるものではなく、大気誘導壁が垂直方向に延在するような構成であってもよい。
本発明に係る実施の形態によるインクカートリッジを含んでいるインクジェットプリンタの部分概略図である。 図1に描かれたジョイント部の断面図ある。 図1に描かれたバッファタンクの作用について説明するためのインクカートリッジの断面図である。
符号の説明
1 インクカートリッジ
4 インク供給チューブ
5 インクジェットヘッド
11 インクタンク
12 インク流出流路
13 大気流入流路
14 ジョイント
15 バッファタンク
41 インク供給管
42 インク流入口
43 管内インク流路
51 インク流出口
52 大気流入口
53 大気誘導壁
54 大気側口
55 ジョイントインク流路
56 大気導入口
101 インクジェットプリンタ

Claims (16)

  1. インクジェットプリンタにセットされてインクジェットプリンタのインクジェットのノズルにインクを供給するためのインクカートリッジであって、
    インクを貯溜するためのインクタンクと、
    前記インクタンクの内壁に形成され、前記インクタンク外へインクを流出させるインク流出口と、
    前記インクタンクの内壁に形成され、前記インクタンク内へ大気を流入させる大気流入口とを備え、
    前記大気流入口は、前記インクタンクの内壁において前記インクタンク内に貯溜されたインクと接する領域に設けられていることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記大気流入口は、前記インクカートリッジが前記インクジェットプリンタに装着されたときに、前記ノズルに対する高さが−10mm〜−80mmとなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記大気流入口と前記インク流出口との高低差が70mm以下であることを特徴とする請求項2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記大気流入口が、前記インクタンクの底面と上面との中間よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  5. 前記大気流入口が、前記インクタンクの底面近傍に位置していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  6. 前記大気流入口に通じ、外部から前記大気流入口まで大気を流入させる大気流入流路をさらに備え、
    前記大気流入流路の少なくとも一部は、前記インクタンク内の大気の膨張に伴って前記インクタンクから流出するインクを貯溜するためのバッファ部を構成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  7. 前記バッファ部が前記大気流入口よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
  8. 前記バッファ部が前記大気流入口よりも高い位置であって、前記インクタンクの下方に配置されていることを特徴とする請求項6に記載のインクカートリッジ。
  9. 前記バッファ部は、外部から大気が流入する大気側口を有し、
    前記大気側口が、前記バッファ部において最も高い位置に設けられていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  10. 前記バッファ部の容積が、前記インクタンクの容積の5%以上20%以下であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  11. 前記インクタンク内には、前記大気流入口から前記インクタンク内に導入された気泡を所定の経路に沿って上方へと導く壁が設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  12. 前記大気流入口が、前記インク流出口の近傍に設けられており、前記壁が前記インク流出口と前記大気流入口との間に設けられていることを特徴とする請求項11に記載のインクカートリッジ。
  13. 前記壁が断続的に設けられていることを特徴とする請求項11又は12に記載のインクカートリッジ。
  14. 前記壁は、上方にある部分ほど前記インク流出口から離れる方向に傾斜していることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  15. 前記インク流出口に通じ、前記インク流出口から流出したインクを外部へ流出させるインク流出流路をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のインクカートリッジ。
  16. インクを吐出するノズルが複数配列されたインク吐出面を有するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドにインクを供給する着脱式のインクカートリッジとを備えており、
    前記インクカートリッジは、
    インクを貯溜するためのインクタンクと、
    前記インクタンクの内壁に形成され、前記インクタンク外へインクを流出させるインク流出口と、
    前記インクタンクの内壁に形成され、前記インクタンク内へ大気を流入させる大気流入口とを備え、
    前記大気流入口は、前記インクタンクの内壁において前記インクタンク内に貯溜されたインクと接する領域に設けられており、
    前記大気流入口は、前記インクカートリッジが前記インクジェットプリンタに装着された状態のときに、前記ノズルに対する高さが−10mm〜−80mmとなる位置に設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタ。


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