JP2005161787A - 印刷装置および印刷システム、印刷を行う際の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷用紙の表裏や天地を間違えて印刷装置にセットした場合の印刷ミスを極力排除することを目的とするものである。
【解決手段】 印刷装置と、上記印刷装置に印刷データを送信する印刷ホスト装置とを具備する印刷システムにおいて、印刷用紙に実装されている被検出体を検出する検出手段と、上記検出手段による被検出体の検出結果に基づいて、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別する判別手段と、上記判別手段による判別に応じた印刷処理を実行する印刷実行手段とを有する印刷システムである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷用紙に画像を印刷する印刷装置およびそれを用いた印刷システム、印刷を行う際の制御方法に関し、たとえば、印刷用紙に実装されているRFID(Radio Frequency Identification)タグを検出する検出部を備えた印刷装置および印刷システム、印刷を行う際の制御方法に関する。
従来、たとえば印刷インクを用いて、印刷用紙に画像を印刷する印刷機構と、印刷機構に給紙する印刷用紙がセットされている給紙トレイ、または給紙カセットを備えた印刷装置が知られている。
この種の印刷装置では、給紙トレイまたは給紙カセットに、印刷用紙を1枚または複数枚セットし、給紙トレイまたは給紙カセットから、印刷用紙を印刷機構に給紙することによって印刷を行う。
また、印刷用紙にRFIDタグを設け、このRFIDを読み取ることにより、印刷装置に用紙がセットされているかを判断するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−145899号公報
しかし、従来印刷装置では、印刷用紙がセットされているか否かを判断するが、印刷用紙の向きを判断していない。したがって、ユーザが印刷用紙の表裏や天地を間違えて、給紙部(給紙トレイまたは給紙カセット)にセットすると、印刷用紙の表面に印刷されるべきところを、裏面に印刷され、また、印刷用紙の天地が逆になった状態で印刷されてしまう。
この場合、無地の用紙であれば、特に問題はないが、レターヘッド用紙や葉書用紙等、天地や表裏を区別する必要がある印刷用紙では、印刷ミスになり、印刷用紙と印刷インクを無駄に消費するという問題がある。
特に、レターヘッド用紙や葉書用紙などの印刷用紙を、複数枚まとめて給紙部にセットする際に、セットする向きが間違っている(表裏や天地が逆になった)印刷用紙が混在している場合が多々あり、このような場合には、上記印刷ミスが発生する。
本発明は、印刷用紙の表裏や天地を間違えて印刷装置にセットした場合の印刷ミスを極力排除することを目的とするものである。
本発明は、印刷装置と、上記印刷装置に印刷データを送信する印刷ホスト装置とを具備する印刷システムにおいて、印刷用紙に実装されている被検出体を検出する検出手段と、上記検出手段による被検出体の検出結果に基づいて、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別する判別手段と、上記判別手段による判別に応じた印刷処理を実行する印刷実行手段とを有することを特徴とする印刷システムである。
また、本発明は、印刷装置において、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別するために、印刷用紙に実装されている被検出体を検出する検出手段と、上記検出手段による被検出体の検出結果に応じた印刷処理を実行する印刷実行手段とを有することを特徴とする印刷装置である。
また、本発明は、印刷装置に印刷データを転送する印刷ホスト装置において、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態に応じて、印刷データを生成する生成手段と、上記生成手段により生成したデータを上記印刷装置に転送する転送手段とを有することを特徴とする印刷ホスト装置である。
また、本発明は、印刷装置の制御方法において、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別するために、印刷用紙に実装されている被検出体を検出するための検出工程と、上記検出工程における被検出体の検出結果に応じた印刷処理を実行するための印刷実行工程とを有することを特徴とする印刷装置の制御方法である。
また、本発明は、印刷装置に印刷データを転送する印刷ホスト装置の制御方法において、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態に応じて、印刷データを生成するための生成工程と、上記生成工程において生成したデータを上記印刷装置に転送するための転送工程とを有することを特徴とする印刷ホスト装置の制御方法である。
本発明によれば、印刷用紙の表裏や天地を間違えて印刷装置に装填した場合の印刷ミスを極力排除することができる。特に、レターヘッド用紙や葉書用紙等のように印刷の向きが重要な用紙に対して、効果的であるという効果を奏する。
発明を実施するための最良の形態は、次の実施例である。
図1は、本発明の実施例1であるインクジェットプリンタ100の外観を示す斜視図である。
インクジェットプリンタ100は、印刷装置の例であり、印刷ホスト機器としてパーソナルコンピュータを使用し、印刷用紙としてRFID(Radio Frequency Identification)タグを備えた用紙を使用する。
上記RFIDタグは、被検出体の例である。
また、インクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称)100は、筐体の背面側に、給紙トレイ14、可動式の用紙ガイド15、固定式の用紙ガイド16を有し、筐体の上面に、電源スイッチ17、電源ランプ18、リセットボタン19を有し、筐体の前面側に、排紙トレイ20を有する。
給紙トレイ14には、印刷用紙の上端を下向きにし、しかも画像を印刷する印刷面を上向きにしてセットする。印刷用紙を、給紙トレイ14にセットした後、印刷用紙の幅方向の一方の辺を、用紙ガイド16に合わせ、幅方向の他方の辺を用紙ガイド15で固定する。種々の用紙サイズに対応するために、用紙ガイド15は、図1の左右方向にスライドさせることができる。
電源スイッチ17は、プリンタ100の電源をオン/オフする際に操作する。電源ランプ18は、電源のオン/オフ状態、エラー状態を表示する。リセットボタン19は、印刷を中止したり再開したりする際に操作する。排紙トレイ20には、印刷済みの用紙7が排出される。印刷済みの用紙7は、この排紙トレイ20の上に上端を手前にして、印刷面が見えるように排紙される。
図2は、プリンタ100の要部を拡大して示す斜視図である。
図2において、円で囲った部分25は、可動部としてのキャリッジである。キャリッジ25は、横方向(図2の左右方向)に移動することによって、キャリッジ25の下方部分を搬送される印刷用紙に、印刷する。キャリッジ25の内部には、それぞれ、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローに対応したインクタンク21、22、23、24が搭載されるとともに、キャリッジ25の下部には、RFID検出部2と印刷ヘッド26とが搭載されている。キャリッジ25の初期位置は、プリンタ100の右側部分に設定されている。
図3は、プリンタ100の構成を示すブロック図である。
プリンタ100は、RFID検出部2、用紙搬送機構4、キャリッジ移動機構5、インタフェース部8、制御部10、プリントエンジン11、表示部12、操作部13を有する。
印刷用紙3は、RFIDタグが実装されているRFIDタグ付き印刷用紙である。
制御部10は、プリンタ100の全体制御を司るものであり、制御を実行するマイクロコントローラ、制御プログラムや固定データを格納しているROM、作業領域と一時記憶領域とを提供するRAM、時間を計時するタイマ、信号の入出力を行うI/O(Input/Output)部(以上図示略)等によって構成されている。
また、制御部10は、ROMに格納されている制御プログラムに基づいて、図6、図7、図12に示すフローチャートの処理を実行する。プリントエンジン11は、制御部10の制御下で、RFIDタグ付き印刷用紙に、実際の印刷動作を行う。表示部12は、電源ランプ18等に対応し、制御部10からの信号に基づいて、点灯制御される。操作部13は、電源スイッチ17とリセットボタン19等に対応し、その操作に対応する信号を制御部10に出力する。
インタフェース部8は、USB(Universal Serial Bus)ポート、またはパラレルポート等の通信ポート6を介して、パーソナルコンピュータ(以下PCと略称)と接続され、PCとのデータ通信を司る。RFID検出部2は、RFIDタグ付き印刷用紙3に実装されているRFIDタグと電波9とを介して、通信することによって、RFIDタグに記憶されている情報を、非接触で読み取る。
用紙搬送機構4は、給紙トレイ14にセットされたRFIDタグ付き印刷用紙3を含む印刷用紙を搬送する。つまり、プリンタ内部への送り込みと、プリンタ外部への排出とを行う。キャリッジ移動機構5は、キャリッジ25を、プリンタ100の幅方向(図2の左右方向)へ移動させる。
図4は、プリンタ100のキャリッジ25の下部に実装されているRFID検出部2と印刷ヘッド26との構成を示す下面図である。
図4では、RFID検出部2と印刷ヘッド26とを、下側(印刷用紙側)から見た状態を示し、図4中の矢印は、RFIDタグ付き印刷用紙の排紙方向を示している。
印刷ヘッド26は、ブラックに対応しているブラック印刷部261と、イエロー、シアン、マゼンダに対応しているカラー印刷部262とを備えている。RFIDタグ付き印刷用紙に印刷するときには、制御部10の制御下で、印刷ヘッド26のブラック印刷部261とカラー印刷部262とを駆動しながら、キャリッジ移動機構5によって、キャリッジ25を移動させ、これによって、1ラインの印刷を行い、さらに、用紙搬送機構4によって、図4に示す矢印方向へ、RFIDタグ付き印刷用紙を所定量搬送した後に、次のラインの印刷を行う。各ラインの印刷を繰り返すことによって、RFIDタグ付き印刷用紙1ページの印刷を実行することができる。
キャリッジ25の初期位置は、上記のように、図2において、プリンタ100の右側部分に設定されているので、プリンタ100を基準に考えると、右から左へ印刷する。つまり、印刷用紙を基準に考えると左から右へ印刷を行う。また、RFID検出部2も、キャリッジ移動機構5によって、キャリッジ25を移動させるので、RFIDタグ付き印刷用紙に対して、横方向(用紙幅方向)に移動させることができる。
さらに、用紙搬送機構4によって、RFIDタグ付き印刷用紙を順方向(排紙方向、図示の矢印方向)または逆方向に搬送し、これによって、RFID検出部2をRFIDタグ付き印刷用紙に対して、相対的に縦方向(用紙幅方向に直交する方向)にも移動させることができる。
図5は、RFIDタグが隅の1箇所に実装されているRFIDタグ付きの印刷用紙の構成を示す図である。
図5では、たとえば「A4縦」等の縦長形状の印刷用紙における印刷面を、順方向から見た状態を示し、印刷用紙を実際にプリンタ100に供給する場合、印刷用紙を図示の矢印方向を下にした状態で、給紙トレイ14へセットする。
図5において、印刷用紙上に実装されたRFIDタグ31と、印刷用紙上に初めから印刷されたレターヘッド32とが設けられている。図5に示す例では、レターヘッド32を正しく見える向きにしたときに、RFIDタグ31は、印刷用紙上の左上のa点に位置し、これが正規の位置である。
これに対して、印刷用紙を、その長辺方向を軸に裏返すと、印刷用紙上の右上のb点に、RFIDタグ31が位置し、印刷用紙をその短辺方向を軸に裏返すと、印刷用紙上の左下のc点に、RFIDタグ31が位置し、印刷用紙を平面で180度回転させると、印刷用紙上の右下のd点に、RFIDタグ31が位置する。
すなわち、印刷用紙の表裏と天地(用紙セット方向)とを意識せずに、印刷用紙をプリンタ100の給紙トレイ14へセットすると、RFIDタグ31が上記a点、b点、c点、d点の何れかに位置する4つの状態が存在する。また、上記a点、b点、c点、d点の位置を、印刷用紙における長辺側の用紙端、短辺側の用紙端から、それぞれL、Mの位置に設定することによって、印刷用紙上のRFIDタグ31の位置を容易に特定することができる。
次に、プリンタ100の印刷用紙のセット方向を判別する具体的な動作について説明する。
実施例2では、図5に示す「A4縦」等の縦長形状のRFIDタグ付き印刷用紙(以下、「印刷用紙」と略称)を用いた場合を例に挙げて説明する。
図6、図7は、プリンタ100の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートに示す処理は、制御部内のROMに格納されている制御プログラムに基づいて、プリンタ100の制御部10が実行する。
本フローチャートに示す処理は、後述する図12のステップS152で実行される処理を詳細に説明したものであり、後述する図10のステップS201で、パーソナルコンピュータが発行した方向判別リクエストを、ステップS151で受信した後に起動し、ステップS100から開始する。
方向判別リクエストを受けると、制御部10は、給紙トレイ14にセットされた印刷用紙を、用紙搬送機構4によって、給紙トレイ14からフィードし、さらに、キャリッジ移動機構5と用紙搬送機構4とによって、それぞれ、キャリッジ25、印刷用紙を、所定量移動させることによって、RFID検出部2を、図5に示すa点へ位置させる(S101)。
次に、制御部10は、RFID検出部2を用いて、印刷用紙上のa点を含む所定領域を読み取ることによって、a点を含む所定領域におけるRFIDタグ31の存在の有無を検出する(S102)。
ステップS102で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できた場合、印刷用紙上のa点にRFIDタグ31があり、すなわち印刷用紙は、順方向にセットされており、制御部10は、本処理の処理結果として、制御部10内のRAMに、印刷用紙のセット状況「順方向」を設定し(S103)、本処理を終了する(S124)。
ステップS102で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できない場合、印刷用紙上のa点に、RFIDタグ31が存在せず、すなわち印刷用紙は、順方向にセットされていないので、ステップS104へ分岐する。
印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できない場合、制御部10は、キャリッジ移動機構5によって、キャリッジ25を所定量左方向(図2参照)へ移動させ(S104)、続いて、RFID検出部2を用いて、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出する(S105)。
ステップS105で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できない場合、制御部10は、現在のキャリッジ25の位置が、プリンタ100の左端であるかどうかをチェックし(S108)、キャリッジ25がプリンタ100の左端でない場合、ステップS104へ戻る。
上記ステップS104、ステップS105、ステップS108のループで形成される処理を繰り返し、ステップS105で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できた場合、印刷用紙上のb点に、RFIDタグ31が存在している。すなわち、印刷用紙は、その長辺方向を軸に裏返しにした状態で、給紙トレイ14にセットされているので、ステップS106へ進む。
制御部10は、キャリッジ25を初期位置へ移動するキャリッジリターンを、キャリッジ移動機構5に実行させた後に(S106)、制御部10内のRAMに、印刷用紙のセット状況「表裏逆」を設定し(S107)、本処理を終了する(S124)。
ステップS108で、キャリッジ25がプリンタ100の左端に達したと判断した場合、ステップS109へ進む。
ステップS108で、キャリッジ25がプリンタ100の左端まで達したということは、印刷用紙上のb点に、RFIDタグ31が存在していないということであり、制御部10は、キャリッジ25を初期位置へ移動するキャリッジリターンを、キャリッジ移動機構5に実行させた後に(S109)、ステップS110へ進む。
制御部10は、用紙搬送機構4に、印刷用紙を所定量フィードさせ(S110)、RFID検出部2を用いて、印刷用紙上におけるRFIDタグ31を検出し(S111)、ステップS111で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できない場合、制御部10は、現在の印刷用紙の位置が用紙下端であるかどうかをチェックし(S114)、印刷用紙の位置が用紙下端でない場合、ステップS110へ戻る。
上記ステップS110、ステップS111、ステップS114のループで形成される処理を繰り返し、ステップS111で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できた場合、印刷用紙上のc点に、RFIDタグ31が存在し、すなわち、印刷用紙は、その短辺方向を軸に裏返しにした状態で、給紙トレイ14にセットされている。したがって、ステップS112へ進む。制御部10は、用紙搬送機構4に、印刷用紙をその先頭までバックフィードさせた後に(S112)、制御部10内のRAMに、印刷用紙のセット状況「表裏および天地逆」を設定し(S113)、本処理を終了する(S124)。
ステップS114で、印刷用紙の位置が用紙下端まで達したと判断した場合、ステップS115へ進む。
ステップS114で、印刷用紙が用紙下端まで達したということは、印刷用紙上のc点に、RFIDタグ31が存在していないということであり、ステップS115へ進む。制御部10は、キャリッジ移動機構5に、キャリッジ25を所定量左方向へ移動させ(S115)、RFID検出部2を用いて、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出する(S116)。ステップS116で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できない場合、制御部10は、現在のキャリッジ25の位置がプリンタ100の左端であるかどうかをチェックし(S120)、キャリッジ25がプリンタ100の左端にない場合、ステップS115へ戻る。
上記ステップS115、ステップS116、ステップS120のループで形成される処理を繰り返し、ステップS116で、印刷用紙上のRFIDタグ31を検出できた場合、印刷用紙上のd点に、RFIDタグ31が存在している。すなわち、印刷用紙は、平面で180度回転した状態で、給紙トレイ14にセットされている。したがって、制御部10は、キャリッジ移動機構5に、キャリッジ25を初期位置へ移動するキャリッジリターンをした後に(S117)、ステップS118へ進む。
制御部10は、用紙搬送機構4に、印刷用紙をその先頭までバックフィードさせた後に(S118)、制御部10内のRAMに、印刷用紙のセット状況「天地逆」を設定し(S119)、本処理を終了する(S124)。
ステップS120で、キャリッジ25がプリンタ100の左端に達したと判断した場合、ステップS121へ進む。
ステップS120で、キャリッジ25がプリンタ100の左端まで達したということは、印刷用紙上のd点に、RFIDタグ31が存在していない。すなわち、印刷用紙上のa点、b点、c点、d点のどの点にも、RFIDタグ31が存在せず、印刷用紙には、FRIDタグ31が実装されていないことを示す。この場合、制御部10は、キャリッジ移動機構5に、キャリッジ25を初期位置へ移動させるキャリッジリターンを実行させ(S121)、用紙搬送機構4に、印刷用紙をその先頭までバックフィードさせた後に(S122)、不図示のRAMに、印刷用紙のセット状況「方向判別不能」を設定し(S123)、本処理を終了する(S124)。
上記説明では、ステップS104、ステップS105、ステップS108によって形成されるループ、またはステップS115、ステップS116、ステップS120によって形成されるループにおいて、キャリッジ移動機構5に、キャリッジ25を移動させるとともに、印刷用紙上のb点、d点におけるRFIDタグ31の有無を検知する処理を実行する。
しかし、後述するパーソナルコンピュータから、プリンタ100へ送信される用紙サイズ情報を用いれば、RFIDタグ31の位置を計算で求めることができる。たとえば、用紙サイズが「A4縦」であれば、「A4短辺の長さ−2L」が、印刷用紙上のa点からb点へのキャリッジ25の移動距離、または、印刷用紙上のc点からd点へのキャリッジ25の移動距離である。
また、ステップS110、S111、S114によって形成されるループにおいて、印刷用紙をフィードするとともに、印刷用紙上のc点におけるRFIDタグ31の有無を検知する。これも同様に、パーソナルコンピュータから、プリンタ100へ送信される用紙サイズ情報を用いれば、RFIDタグ31の位置を計算で求めることができる。すなわち、「A4長辺の長さ−2M」の距離だけ、印刷用紙をフィードすることによって、印刷用紙上のRFIDタグ31を検知する位置を、a点からc点に移動することができる。
上記のように、上記計算で求めた値(「A4短辺の長さ−2L」、「A4長辺の長さ−2M」)だけ、キャリッジ25、印刷用紙を、それぞれフィードすることによって、印刷用紙上における各点へ簡単に移動することができる。
また、上記の「A4長辺の長さ−2M」、「A4短辺の長さ−2L」という計算を実行するのではなく、用紙サイズと関連付けて、制御部10内のROM等に、各計算結果を記憶するようにしてもよい。
上記説明では「A4縦」等の縦長形状のRFIDタグ付き印刷用紙を用いた場合を例に挙げたが、以下では、「A4横」等の横長形状のRFIDタグ付き印刷用紙を用いる場合について説明する。
図8は、横長形状のRFIDタグ付き印刷用紙の構成を示す図である。
図8では、たとえば「A4横」等の横長形状の印刷用紙の印刷面を順方向から見た状態を示し、印刷用紙を実際にプリンタ100へ供給する場合、印刷用紙を、図8において、矢印方向を下にした状態で、給紙トレイ14へセットする。
図8において、上記図5に示す場合と同様に、印刷用紙上に実装されたRFIDタグ31と、印刷用紙上に初めから印刷されたレターヘッド32とが設けられている。
図8に示す例では、レターヘッド32を正しく見える向きにセットしたときに、RFIDタグ31は、印刷用紙上の右上のa点に位置し、これが正規の位置である。
この位置を正規の位置とするのは、図5の縦長形状の印刷用紙を、右に90度回転させて、給紙トレイ14に横にセットしたときと合わせるためである。印刷用紙上のa点に対して、印刷用紙を、その短辺方向を軸に裏返すと、印刷用紙上の左上のc点の位置に、RFIDタグ31が位置し、印刷用紙をその長辺方向を軸に裏返すと、印刷用紙上の右下のb点の位置に、RFIDタグ31が位置し、印刷用紙を平面で180度回転させると、印刷用紙上の左下のd点の位置に、RFIDタグ31が位置する。
すなわち、印刷用紙の表裏、天地(用紙セット方向)を意識せずに、印刷用紙をプリンタ100の給紙トレイ14へセットすると、RFIDタグ31が上記a点、b点、c点、d点の何れかに位置する4つの状態が存在する。
また、上記a点、b点、c点、d点の位置を、印刷用紙における長辺側の用紙端、短辺側の用紙端からそれぞれM、Lと設定することによって、印刷用紙上のRFID31の位置を容易に特定することができる。
本例では、印刷用紙上におけるc点、a点、d点、b点の順に、RFIDタグ31の有無をチェックし、RFIDタグ31がc点にある場合、印刷用紙は表裏が逆であり、RFIDタグ31がa点にある場合、印刷用紙が順方向であり、RFIDタグ31がd点にある場合、印刷用紙は天地が逆であり、RFIDタグ31がb点にある場合、印刷用紙は表裏、天地ともに逆であり、RFIDタグ31がどの点にもない場合、方向の判定ができない通常の用紙であると、それぞれ判断する。
このように、RFIDタグ31の印刷用紙上の位置と印刷用紙のセット方向との関係は、上記図5の場合と異なるものの、上記図6のフローチャートと同様に判別した用紙のセット方向を処理結果として返すことができる。
ここで、図5に示す縦長形状の印刷用紙の場合、RFIDタグ31の初期位置は、左上である、図8に示す横長形状の印刷用紙の場合、RFIDタグ31の初期位置は右上であるというように、初期位置が異なるので、初期位置を判別する必要がある。
RFIDタグ31の初期位置の判別には、パーソナルコンピュータからプリンタ100へ送信される用紙サイズ情報を用いればよい。たとえば、用紙サイズ情報が「A4縦」であれば、RFIDタグ31の初期位置は、図5に示す状態であり、すなわち印刷用紙上の左上にあり、用紙サイズ情報が「A4横」であれば、RFIDタグ31の初期位置は、図8に示す状態であり、すなわち印刷用紙上の右上にあると判別することができる。
図9は、上記実施例に係る印刷ホスト機器としてのパーソナルコンピュータ(以下「PC」と略称)30の構成を示すブロック図である。
PC30は、CPU50、表示制御部51、入力装置52、メモリ53、記憶装置54、インタフェース部55を有する。
CPU50は、ホストPC2の全体制御を司るCPUとその周辺回路とであり、システムバス56を有している。上記各要素は、システムバス56に接続されている。また、CPU50は、記憶装置54に格納されているプログラムに基づいて、図10に示すフローチャートの処理を実行する。
表示制御部51は、CPU50の制御下で、不図示のディスプレイに、表示用のビデオ信号を出力する。入力装置52は、キーボード、マウス等で構成されている。メモリ53は、記憶装置54からプログラムをロードし、実行し、各種ワークとして使用する。記憶装置54は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク等で構成され、OSやアプリケーション、図10に示すフローチャート等のプログラムを記憶する。
インタフェース部55は、USB(Universal Serial Bus)ポート、またはパラレルポート等の通信ポート6を介して、プリンタ100と接続され、プリンタ100との間におけるデータ通信を司る。
図10、図11は、PC30の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートに示す処理は、PC30のCPU50が、記憶装置54に格納されているプログラムをメモリ53にロードして実行する。
本フローチャートに示す処理は、PC30を使用するユーザによる印刷指示を受けたときに開始される(S200)。印刷指示を受けると、CPU50は、インタフェース部55を用いて、プリンタ100に、印刷情報の送信(S201)と、方向判別リクエストの送信(S202)とを行う。「印刷情報」とは、用紙サイズや印刷の向き等の情報(たとえば、A4縦、A4横)であり、「方向判別リクエスト」は、図5、図6、図7、図8を用いて説明した印刷用紙のセット方向を判別する処理の実行を、プリンタ100に要求する処理である。
次に、ステップS202のリクエストに対して、プリンタ100から方向判別の結果が返ってくるのを待ち(S203のループ)、結果を受信したならば(S203でYES)、ステップS204、S205、S206、S207の判定処理を行う。プリンタ100からの判別結果が「方向判別不能」であれば(S204でYES)、ステップS208へ進み、「順方向」であれば(S204でNO、ステップS205でYES、ステップS206でYES)、ステップS208へ進み、「天地逆」であれば(S204でNO、ステップS205でYES、ステップS206でNO)、ステップS209へ進み、「表裏逆」であれば(S204でNO、ステップS205でNO、ステップS207でYES)、ステップS210へ進み、「表裏および天地逆」であれば(S204でNO、ステップS205でNO、ステップS207でNO)、ステップS211へ進む。
ステップS208では、ユーザによって選択された印刷用紙の種別(たとえば高品位用紙、光沢紙等)に対応する印刷データを作成し、スプールする。この場合、従来の印刷データ作成方法と何ら違いがない。ステップS209でも、ユーザによって選択された印刷用紙の種別(たとえば高品位用紙、光沢紙等)に対応する印刷データを作成し、スプールするが、この場合には、通常と逆順に行う。すなわち、通常であれば、印刷用紙の左上から右下に、1ラインずつデータを作成するが、この場合には、右下から左上に1ラインずつデータを作成し、スプールする。
ステップS210では、ユーザによって選択された印刷用紙の種別(たとえば高品位用紙、光沢紙等)ではなく、普通紙に対応した印刷データを作成し、スプールする。これは、印刷用紙が「表裏逆」にセットされた状態では、印刷用紙裏面へ印刷されるので、選択された印刷用紙の種別は、意味をなさないからであり、普通紙に対応した印刷データを、強制的に作成する。
ただし、両面光沢紙等のユーザによる指定(裏面の指定)がある特殊用紙の場合、その裏面用紙情報に従って、印刷データを作成する。ステップS211でも、ステップS210と同様に、ユーザによって選択された印刷用紙の種別(たとえば高品位用紙、光沢紙等)ではなく、強制的に普通紙に対応した印刷データを作成し、スプールする。もちろん、ここでも、両面光沢紙等のユーザによる指定(裏面の指定)がある特殊用紙の場合には、その裏面用紙情報に従って、印刷データを作成する。また、この場合、ステップS209と同様に、通常と逆順にデータを作成する。
このように、CPU50は、プリンタ100からの用紙方向判別結果が、「順方向」であれば、通常のデータ作成を行い(S208)、「天地逆」であれば、通常と逆順に、データを作成し(S209)、「表裏逆」であれば、普通紙または指定の裏面情報に対応したデータを作成し(S210)、「表裏および天地逆」であれば、通常と逆順に、普通紙または指定の裏面情報に対応したデータを作成する(S211)。また、方向判別が不能の場合にも、通常のデータ作成を行う(S208)。
ステップS208、S209、S210、S211で作成されたデータは、1ラインずつプリンタ100に送信され(S212)、これを繰り返す(S213でNO)。そして、CPU50は、1ページ分のデータを送信し終わったら(S213でYES)、本処理を終了する(S214)。
図12は、制御部10の動作を示すフローチャートである。
本フローチャートに示す処理は、プリンタ100の制御部10が、制御部内のROMに格納されている制御プログラムに基づいて実行する。
本フローチャートに示す処理は、図10に示すステップS201で、PC30のCPU50が送信してきた印刷情報を受信したところから開始される(S150)。印刷情報を受信すると、制御部10は、PC30からの方向判別リクエストを待つ(S151でNOのループ)。PC30の方向判別リクエストは、図10のステップS202でCPU50が行う処理である。
制御部10は、方向判別リクエストを受信すると(S151でYES)、制御部10は、各部を制御し、セットされた印刷用紙の方向判別処理を行う(S152)。この処理部の詳細は、図5、図6、図7、図8に示した上記の処理である。
次に、制御部10は、ステップS152で、制御部10内のRAMに格納した印刷用紙のセット方向を取り出し、PC30に送信する(S153)。
PC30が、このステップS153の送信を受けるのが、図10に示す上記ステップS203である。印刷用紙のセット方向を送信した制御部10は、PC30から1ライン分の印刷データを受信するまで待ち(S154でNOのループ)、受信後に(S154でYES)1ラインを印刷する(S155)。
ステップS154は、PC30側で、図11に示すステップS213で送信する1ライン分のデータを受信する処理である。1ラインを印刷した後に、まだ1ページ分の印刷が終了していない場合(S156でNO)、ステップS154へ戻り、次のデータを受信し、終了したら(S156でYES)、本処理を終了する(S157)。このステップS154、S155、S156のループで、1ページの印刷が終了する。
ここまでの実施例では、プリンタ側で、セットされた印刷用紙の方向を判別し、PCのリクエストに応じて、それを送信する。しかし、プリンタ側で、そこまでの処理を行わず、PC側で方向判別できる条件のみを送信し、それを用いて、PC側で用紙の方向を判断するようにしてもよい。すなわち、図5または図8に示すa点、b点、c点、d点のどの点に、RFIDタグ31が位置するのか、または、RFIDタグ31が存在しないのかを示す情報のみを送信し、その条件から、パーソナルコンピュータ側で、プリンタにセットされた印刷用紙の方向を判定するようにしてもよい。
上記実施例によれば、RFIDタグを、隅の1個所に実装している印刷用紙を用い、セットされた印刷用紙上のRFIDタグの位置を、RFID検出部2が検出することによって、印刷用紙のセット状態が、表向きであるか、裏向きであるか、天地は順方向であるか、逆方向であるかを判別し、この判別結果を、パーソナルコンピュータへ送信する、またはセットされた印刷用紙上のRFIDタグの位置そのものを送信し、パーソナルコンピュータからの印刷データを印刷するプリンタと、プリンタから送信してくる印刷用紙のセット状態を用いるか、またはプリンタから送信してくる印刷用紙上のRFIDタグの位置に基づいて、印刷用紙のセット状態を判定し、印刷用紙の表裏両面のそれぞれに適し、しかも、印刷用紙の天地に応じた印刷データを作成し、プリンタに送信するパーソナルコンピュータとによって構成されているシステムを実現することができる。
これによって、ユーザが印刷用紙の表裏、天地を間違えてプリンタにセットした場合でも、印刷用紙のセット状態に応じた印刷ができるので、従来のような印刷ミスを極力排除することができる。特に、レターヘッド用紙や葉書用紙などのように、印刷の向きが重要な用紙に対しては、効果的である。
また、上記説明では、印刷用紙が裏にセットされた場合には、普通紙に対応した印刷データを作成したが、葉書や、高品位用紙、光沢紙等の片面が特殊コーティングされている用紙は、裏側に印刷した場合にも印刷ミスとなってしまう。
したがって、裏側に印刷用紙がセットされていると判断した場合には、パーソナルコンピュータとプリンタの両方または一方で用紙エラー通知を行うようにしてもよい。
また、この印刷用紙が裏側にセットされた場合のエラー通知は、パーソナルコンピュータにおける印刷設定が、印刷用紙のサイズが葉書の場合、または、印刷用紙の種別が高品位用紙、光沢紙等の片面が特殊コーティングされている用紙の場合に行い、普通紙等の裏面への印刷に問題が無い場合にはエラー通知を行わないようにしてもよい。
本発明の実施例2は、印刷ホスト機器として、パーソナルコンピュータを使用し、印刷装置として、印刷用紙を裏返す両面機構を有し、印刷用紙の表裏両面に印刷することができる両面印刷プリンタである。
実施例2である両面印刷プリンタの構成は、上記両面機構(図示略)を備えている点以外の構成は、実施例1の構成と基本的に同様である。
実施例1では、プリンタとして両面印刷プリンタを想定していないので、印刷用紙が給紙トレイに裏向きにセットされた場合でも、印刷用紙裏面に印刷する。
実施例2では、両面印刷プリンタにおいて、印刷用紙が給紙トレイに裏向きにセットされた場合(また天地逆にセットされた場合)、両面機構によって印刷用紙を裏返した後に、印刷用紙の表面の順方向に印刷する。印刷用紙の表裏、天地の向き判別に関しては、実施例1で説明した判別方法を用いることができるので、ここでは、その説明を省略する。
両面印刷プリンタにおいて、まず、印刷用紙が、給紙トレイに順方向にセットされている場合、「順方向」という情報を、パーソナルコンピュータ(PC)に送り、印刷用紙が給紙トレイに天地が逆にセットされている場合、「天地逆」という情報を、パーソナルコンピュータ(PC)に送る。次に、印刷用紙の方向を判別できない場合、「判別不能」という情報を、PCに送る。
これを受けたPCは、「順方向」または「判別不能」の場合、通常通り印刷データを作成し、「天地逆」の場合、右下から左上へと逆順で印刷データを作成し、この作成された印刷データを、両面印刷プリンタに送信し、印刷する。これによって、印刷結果を印刷用紙の順方向から見たときに正しく見える向きに印刷することができる。ここまでは、実施例1と同一の動作である。
次に、印刷用紙が、給紙トレイに表裏逆にセットされている場合、まず両面機構によって印刷用紙を裏返した後に、PCに情報を送る。この際、通常のインクジェットプリンタの両面機構では、天地も一緒に逆になるので、裏返した後の印刷用紙の状態は、「天地逆」である。よって、PCに、「天地逆」という情報を送る。これを受けたPCは、右下から左上へと、逆順で印刷データを作成し、これを両面印刷プリンタに送信し、印刷する。
最後に、印刷用紙が、給紙トレイに、表裏と天地とがともに逆にセットされている場合、両面機構によって印刷用紙を裏返した後に、PCに情報を送る。この場合、両面機構によって逆に天地が正しい向きに戻るので、裏返した後の印刷用紙の状態は、「順方向」になっている。よって、PCに、「順方向」という情報を送る。これを受けたPCは、通常通り印刷データを作成し、これを両面印刷プリンタに送信し、印刷する。
上記のように、実施例2では、印刷用紙が表裏逆にセットされている場合、両面機構が印刷用紙を裏返し、裏返し後の用紙方向を、PCに送るので、「表裏逆」または「表裏および天地逆」という状態は存在しない。これをPC側から見ると、上記2つの状態が送信されないだけのことであり、その処理は、実施例1における処理と同一であり、対応可能である。
実施例2によれば、RFIDタグを用いて印刷用紙のセット状態が表向きであるか、裏向きであるか、天地が順方向であるか、逆方向であるかを判別し、印刷用紙が、表裏逆である場合には、一度裏返し、さらに印刷用紙の天地が逆である場合には、PC側で印刷データを逆順で作成し、プリンタに送信し、印刷するので、印刷用紙をプリンタにどのようにセットした場合でも、印刷用紙表面の順方向に印刷することができる両面印刷システムを実現することができる。
なお、上記「RFIDタグ」は、被検出体の例である。
また、上記実施例では、印刷用紙上のRFIDタグを1つとし、その印刷用紙上の位置を用いて、セットされた印刷用紙の方向を判別する場合を例に挙げた。しかし、印刷用紙上の4すみにRFIDタグを4つ搭載するようにしてもよい。この場合、印刷用紙上のRFIDタグ位置では、方向を判別することができないので、RFIDタグに、印刷用紙上の位置情報を記憶し、RFID検出部が検出したその内容を用いて、印刷用紙の表裏と天地との状態を把握することができる。
また、印刷用紙の対角、短辺、または長辺に、RFIDタグを2つ搭載するようにしてもよい。この場合、印刷用紙上のRFIDタグ位置だけでは、方向を判別できないので、RFIDタグに、印刷用紙上の位置情報を記憶し、RFID検出部が検出したその内容と、印刷用紙上のRFIDタグ位置との両方を用いれば、印刷用紙の表裏と天地との状態を把握することができる。
また、上記実施例では、プリンタに搭載するRFID検出部を1つとし、印刷用紙上のRFIDタグを1つ、2つ、4つと変更する場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、印刷用紙上のRFIDタグを1つに固定し、逆に、プリンタに搭載するRFID検出部を2つ、4つと変更するようにしてもよく、この場合でも、全く同一の効果が得られる。
また、RFIDタグの存在する方向を検知できるRFID検出部を用いると、印刷用紙上に、RFIDタグが1つ存在している場合であっても、印刷用紙中心部から一度検知を行えば、印刷用紙の表裏と天地との状態を把握することができる。
また、上記実施例では、印刷用紙上に搭載したRFIDタグを用いて、印刷用紙のセット方向を判別する場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、印刷用紙の表裏と天地との状態が検出できれば、どのような方法であってもよい。
たとえば、印刷用紙に、バーコードを印刷し、キャリッジにバーコードリーダを搭載することによって、印刷用紙の表裏と天地との状態を把握することができる。また、「表裏」と「天地」とを、別々の手段で検出するようにしてもよい。たとえば、上記バーコードでの「天地」検出と、反射型光センサを用いて、印刷用紙の表面状況をスキャンすることによる「表裏」検出とを、組合わせるようにしてもよい。
また、上記実施例では、プリンタの印刷方式として、インクジェット方式を採用しているが、これに限定されるものではなく、電子写真方式、熱転写方式、感熱方式等、他の印刷方式を用いたプリンタに適用することもできる。
また、上記実施例では、印刷装置が、プリンタである場合を例に挙げたが、これに限定されるものではなく、複写機や複合機に、上記実施例を適用することができる。
すなわち、上記実施例によれば、ユーザが、印刷用紙の表裏や天地を間違えて印刷装置に装填した場合でも、印刷用紙の装填状態に応じた印刷を行うことができ、したがって、従来のような印刷ミスを極力排除することができ、特に、レターヘッド用紙や葉書用紙等のように印刷の向きが重要な用紙に対して、効果的である。
また、上記実施例を、両面プリンタに適用すると、印刷用紙の表裏も修正することができる。
100…インクジェットプリンタ、
2…RFID検出部、
4…用紙搬送機構、
5…キャリッジ移動機構、
7…用紙、
10…制御部、
11…プリントエンジン、
31…RFIDタグ。
2…RFID検出部、
4…用紙搬送機構、
5…キャリッジ移動機構、
7…用紙、
10…制御部、
11…プリントエンジン、
31…RFIDタグ。
Claims (16)
- 印刷装置と、上記印刷装置に印刷データを送信する印刷ホスト装置とを具備する印刷システムにおいて、
印刷用紙に実装されている被検出体を検出する検出手段と;
上記検出手段による被検出体の検出結果に基づいて、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別する判別手段と;
上記判別手段による判別に応じた印刷処理を実行する印刷実行手段と;
を有することを特徴とする印刷システム。 - 印刷装置において、
上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別するために、印刷用紙に実装されている被検出体を検出する検出手段と;
上記検出手段による被検出体の検出結果に応じた印刷処理を実行する印刷実行手段と;
を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項2において、
上記印刷処理実行手段は、上記検出手段による検出結果に基づいて、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別する判断手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項3において、
上記印刷処理実行手段は、上記判別手段による判別結果を上記印刷ホスト装置に送信する送信手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項3において、
上記印刷処理実行手段は、上記判別手段による判別に応じて、上記印刷用紙を裏返す手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項3において、
上記印刷処理実行手段は、上記判別手段による判別に応じて、エラー通知を行う通知手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項2において、
上記印刷装置は、印刷ホスト装置からのデータを印刷可能であり、
上記印刷処理実行手段は、上記印刷ホスト装置が上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別できるように、上記検出手段による検出結果を上記印刷ホスト装置に送信する送信手段を有することを特徴とする印刷装置。 - 上記検出手段は、上記被検出手段の位置を検出手段することを特徴とする印刷装置。
- 印刷装置に印刷データを転送する印刷ホスト装置において、
上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態に応じて、印刷データを生成する生成手段と;
上記生成手段により生成したデータを上記印刷装置に転送する転送手段と;
を有することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 請求項9において、
上記印刷装置から送られた、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を示す情報を受信する受信手段を有し、
上記生成手段は、上記受信手段により受信した情報に基づいて、印刷データを生成することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 請求項9において、
上記印刷装置が検出した上記印刷装置に装填されている印刷用紙に実装されている被検出体の検出結果を受信する受信手段と;
上記受信手段により受信した上記検出結果に基づいて、上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別する判別手段と;
を有することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 請求項9において、
上記生成手段は、上記印刷用紙が裏の場合には、印刷設定に係わらずに所定の形式のデータを生成することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 請求項9において、
上記生成手段は、上記印刷用紙が天地逆の場合には、天地が正しい場合と天地が逆のデータを生成することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 請求項9において、
上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態に応じて、エラー通知を行う通知手段を有することを特徴とする印刷ホスト装置。 - 印刷装置の制御方法において、
上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態を判別するために、印刷用紙に実装されている被検出体を検出するための検出工程と;
上記検出工程における被検出体の検出結果に応じた印刷処理を実行するための印刷実行工程と;
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 印刷装置に印刷データを転送する印刷ホスト装置の制御方法において、
上記印刷装置に装填されている印刷用紙の少なくとも表裏状態または天地状態に応じて、印刷データを生成するための生成工程と;
上記生成工程において生成したデータを上記印刷装置に転送するための転送工程と;
を有することを特徴とする印刷ホスト装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003406834A JP2005161787A (ja) | 2003-12-05 | 2003-12-05 | 印刷装置および印刷システム、印刷を行う際の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003406834A JP2005161787A (ja) | 2003-12-05 | 2003-12-05 | 印刷装置および印刷システム、印刷を行う際の制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005161787A true JP2005161787A (ja) | 2005-06-23 |
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ID=34729055
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JP2003406834A Pending JP2005161787A (ja) | 2003-12-05 | 2003-12-05 | 印刷装置および印刷システム、印刷を行う際の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005161787A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013022817A (ja) * | 2011-07-20 | 2013-02-04 | Digi I's Ltd | プリンタ |
US8854685B2 (en) | 2012-02-27 | 2014-10-07 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming device that detects an undecodable image portion |
JP2015003477A (ja) * | 2013-06-21 | 2015-01-08 | キヤノン株式会社 | 印刷装置及びその制御方法、並びにプログラム |
-
2003
- 2003-12-05 JP JP2003406834A patent/JP2005161787A/ja active Pending
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