JP2005161253A - 汚泥のバイオ凝集剤、汚泥の処理方法および汚泥の処理装置 - Google Patents

汚泥のバイオ凝集剤、汚泥の処理方法および汚泥の処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造が容易であり、低コスト化が可能な汚泥のバイオ凝集剤の提供を第一の目的とし、処理効率を向上できる汚泥の処理方法の提供を第二の目的とする。
【解決手段】
前記第一の目的を達成するために、本発明のバイオ凝集剤は、汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理して得られた可溶化ESPを含む。本発明のバイオ凝集剤は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等を含むと、さらに凝集効果が向上する。
前記第二の目的を達成するために、本発明の汚泥の処理方法は、汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離する第一の濃縮工程1と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理する工程2と、前記EPS可溶化処理工程の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮工程3とを含む。アルカリ・酸回収工程4により、バイオ凝集剤および可溶化剤を再利用することで、省エネルギー化、低コスト化が可能である。
【選択図】図4

Description

本発明は、汚泥のバイオ凝集剤、汚泥の処理方法および汚泥の処理装置に関する。
有機性廃棄物として大量に発生する余剰汚泥は、現在のところ、焼却・埋立処分されたり、コンポスト化(堆肥化)に利用されたりしており、また、リン回収などの資源化の原料としても期待されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、余剰汚泥は、固形分率が0.5%程度と著しく希薄なため、汚泥の処分や資源化処理においては、まず汚泥の濃縮・脱水(固液分離)操作が必要となる。前記濃縮・脱水操作の効率化のため、汚泥の凝集剤が利用されている。図5に、従来行われている余剰汚泥の処理方法の一例を示す。同図に示すとおり、従来の処理方法は、濃縮工程1と、脱水工程5と、焼却工程6と、滅菌工程8とを含み、濃縮工程1により、余剰汚泥と凝集剤とから濃縮汚泥と分離液とを得て、前記濃縮汚泥を脱水工程4により水分率を減少させて脱水ケーキとし、前記脱水ケーキを焼却工程5により燃焼処分し、前記分離液を滅菌池における滅菌工程8で滅菌し、放流または汚泥処理場内で再利用とするという処理方法である。
汚泥の粒子は、通常、嵩高く高水分率である汚泥フロックを形成しており、この汚泥フロックには、バクテリアと粘着性物質が含まれる。前記粘着性物質は、バクテリア等の高粘性代謝産物(細胞外ポリマー;Extracellular Polymeric Substances:EPS)であって、例えば、タンパク質、グルコース等の中性糖、グルクロン酸等の酸性糖等から構成されている(例えば、非特許文献2参照)。
前記汚泥の凝集剤としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、Al2(SO4)3、AlCl3等が使用されるが、これらの凝集剤は、通常市販のものが使用されるため、大量消費による経費増大という問題がある。一方、前記濃縮・脱水操作により得られた濃縮汚泥中の前記細胞外ポリマーは、例えば、汚泥の流動性を著しく低下させ、また、前記濃縮汚泥の脱水工程におけるろ布の目詰まりとなる等、その後の処理効率を低下させる原因となっている。
福田文治著、「初歩から学ぶ水処理技術」、株式会社工業調査会、2003年2月25日第6刷発行 森崎久雄、大島広行、磯部賢治編、「バイオフィルム-その生成メカニズムと防止のサイエンス-」、サイエンスフォーラム社、1998年11月出版
そこで、本発明の第一の目的は、汚泥の凝集剤であって、製造が容易であり、低コスト化が可能なバイオ凝集剤を提供することであり、本発明の第二の目的は、処理効率を向上できる汚泥の処理方法を提供することである。
前記第一の目的を達成するために、本発明の汚泥のバイオ凝集剤は、汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理して得られた可溶化ESPを含むことを特徴とする。
前記第二の目的を達成するために、本発明の汚泥の処理方法は、汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離する第一の濃縮工程と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理する工程と、前記EPS可溶化処理工程の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮工程とを含むことを特徴とする。
本発明において、細胞外ポリマー(EPS)とは、論文等でもキーワードとして使用される一般的な用語であり、汚泥の粒子が形成する汚泥フロックに含まれる粘着性物質であって、バクテリア等の高粘性代謝産物のことであり、EPSは、例えば、タンパク質、グルコース等の中性糖、グルクロン酸等の酸性糖等を含有している。
本発明者らは、汚泥の濃縮・脱水方法について、汚泥の沈降性、流動特性および脱水特性に対して悪影響を及ぼす汚泥中の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化する着想を得て鋭意研究した。その結果、EPSを可溶化処理した後に、その処理物を濃縮分離すれば、汚泥の凝集能を有する上清(可溶化EPS溶液)と、脱水率および流動性が上昇した汚泥(流動化汚泥)とが得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明のバイオ凝集剤は、汚泥に含まれる細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理して得られる可溶化EPSを利用できるため、製造が容易であり、低コスト化が可能である。また、本発明の汚泥の処理方法によって得られる流動化汚泥は、水分率が低下して固形分率が増加するから、例えば、脱水処理や焼却処分が容易となり、焼却に使用する灯油等を減量できる。また、前記流動化汚泥は、流動性が向上するため、汚泥処理効率を向上できる。そして、本発明によれば、例えば、濃縮汚泥を処理して得られる可溶化EPS溶液を、そのまま、前記濃縮汚泥を得る際のバイオ凝集剤として再利用するという循環システムを構築できるから、これによって、汚泥処理の省エネルギー化、低コスト化を図ることができる。
本発明のバイオ凝集剤に含まれる可溶化EPSは、汚泥をEPS可溶化処理することで得ることができる。前記汚泥としては、特に制限されないが、例えば、下水処理における余剰汚泥、終沈汚泥およびこれらの汚泥の濃縮汚泥等があげられる。これらの中でも、前記汚泥としては、前記濃縮汚泥が好ましい。汚泥の固形分率が高いほど、可溶化処理の効率が向上し、バイオ凝集剤の収率も向上するからである。前記濃縮汚泥は、前記余剰汚泥や終沈汚泥を、例えば、遠心分離等により濃縮することで得ることができる。
前記EPS可溶化処理は、例えば、前記汚泥に可溶化剤を混合することで行える。前記可溶化剤としては、例えば、アルカリ物質や酸物質等があげられ、これらの形態は、特に制限されず、液体であってもよく、固体であってもよい。EPS可溶化処理する際の前記アルカリまたは酸の添加後の処理濃度は、例えば、0.01M以上2M以下であって、好ましくは0.1M以上であり、1M以上がより好ましい。また、処理温度としては、例えば、常温以上であって、好ましくは50℃以上であり、80℃以上がより好ましい。処理時間としては、例えば、0.1時間以上24時間以下であって、好ましくは3時間以下であり、1時間以下がより好ましい。
前記EPS可溶化処理における可溶化の程度は、例えば、処理前後における汚泥の嵩の高さや、処理後の可溶化EPS溶液の濁度等で判断することができる。また、汚泥中の微生物も含めた汚泥全体の可溶化の程度を表す下記式で定義される可溶化率で判断することもできる。本発明におけるEPS可溶化処理おいて、前記可溶化率は、例えば、10%以上である。
可溶化率(%)=[1−(TS2×V2)/(TS1×V1)]×100
上記式中、TS1はEPS可溶化処理前の汚泥(例えば、濃縮汚泥)の固形分率であり、V1は処理する汚泥の容量であり、TS2はEPS可溶化処理後の汚泥(流動化汚泥)の固形分率であり、V2は流動化汚泥の容量である。なお、前記固形分率は、例えば、後述する方法で測定できる。
前記アルカリ物質としては、特に制限されないが、例えば、苛性ソーダ、生石灰、消石灰、石灰石、水酸化マグネシウム、廃アルカリ等があげられ、これらの中でも好ましくは、苛性ソーダであり、経済性を考慮すると廃アルカリが好ましい。
前記酸物質としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、廃酸等があげられれ、これらの中でも好ましくは、揮発性の塩酸であって、経済性を考慮すると廃酸である。
したがって、本発明のバイオ凝集剤の態様として、例えば、下記の4つの態様があげられる。しかしながら、本発明のバイオ凝集剤は、これらの態様に限定されない。
第一の態様の本発明のバイオ凝集剤としては、前述のように前記濃縮汚泥をEPS可溶化処理して可溶化EPSと汚泥との混合物である処理物を得て、次に、前記処理物を、例えば、遠心分離等により濃縮することで、可溶化EPS溶液を分離回収し、そして、前記可溶化EPS溶液をそのまま凝集剤としたものがあげられる。
第二の態様の本発明のバイオ凝集剤としては、前記可溶化EPS溶液からEPS可溶化処理の際に使用した前記アルカリ物質や酸物質等の可溶化剤を分離回収し、その残液を凝集剤としたものがあげられる。このような可溶化剤の分離回収を行うと、凝集剤を中和する必要性がなくなり、好ましい。例えば、NaOH等のような不揮発性物質を用いた場合には中空糸膜等を用いて分離回収ができる。また、例えば、塩酸等のような揮発性物質を使用した場合には蒸留により回収できる。
第三の態様の本発明のバイオ凝集剤としては、前記2例の凝集剤に、さらに、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方が添加された凝集剤があげられる。これらのイオンの添加により、本発明のバイオ凝集剤の凝集能が向上するため好ましい。前記イオンの替わりに海水を添加しても凝集効果が向上するが、高濃度の塩の残留がないことから、前記カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方を添加することがより好ましい。本発明のバイオ凝集剤における前記カルシウムイオンまたはマグネシウムイオンの含有量は、例えば、余剰汚泥に対して使用する場合、本発明のバイオ凝集剤を添加した後のイオン濃度が、0.1mM〜0.1Mとなる量である。
第四の態様の本発明のバイオ凝集剤としては、前記三例の凝集剤を乾燥させて、固体状や粉末状にしたものがあげられる。前記乾燥方法は、特に制限なく、例えば、自然乾燥、加熱乾燥、凍結乾燥等、従来公知の方法を適用できる。
本発明のバイオ凝集剤は、汚泥の凝集や濃縮を目的として使用できる。前記汚泥としては、特に制限されず、本発明のバイオ凝集剤が凝集能を示す汚泥に使用できる。本発明のバイオ凝集剤を、例えば、余剰汚泥の濃縮に使用する場合であって、本発明のバイオ凝集剤として前記可溶化EPS溶液をそのまま使用する場合、本発明のバイオ凝集剤の前記余剰汚泥に対する添加量は、例えば、約0.01体積%である。本発明のバイオ凝集剤にカルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれない場合、前記イオンを使用時に別途加えてもよい。その添加量は、例えば、前述のとおりである。
本発明のバイオ凝集剤は、微生物由来のもので安全性が高いため、従来の汚水処理工程における最終沈殿池の凝集剤としても使用できる。
本発明の汚泥の処理方法は、汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離する第一の濃縮工程と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理する工程と、前記EPS可溶化処理工程の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮工程とを含む。
本発明の汚泥の処理方法で処理する汚泥としては、特に制限されないが、例えば、下水処理における余剰汚泥や終沈汚泥等があげられる。
前記第一の濃縮工程は、処理する汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とを分離する工程である。例えば、前記余剰汚泥や終沈汚泥汚泥を、固形分率が増加した濃縮汚泥とすることで、次のEPS可溶化処理工程の処理効率を向上することができる。前記濃縮方法は、特に制限されず、例えば、従来の余剰汚泥処理方法においても採用される濃縮方法、具体的には、遠心分離等によって行うことができる。前記第一の濃縮工程は、例えば、遠心時間の短縮や濃縮率の向上等のため、凝集剤を添加して行ってもよい。前記凝集剤としては、特に制限されないが、本発明のバイオ凝集剤を使用できる。前記分離液は、リンを含むため、前記分離液からリンを回収してもよし、従来公知の方法で処理しても良い。
前記EPS可溶化処理工程は、前述のように、例えば、アルカリ物質や酸物質等の可溶化剤を前記濃縮汚泥と混合して行うことができる。前記EPS可溶化処理後の処理物には、可溶化されたEPS(可溶化EPS溶液)と、EPSが可溶化された汚泥(流動化汚泥)とが含まれる。そして、前記処理物は、前記第二の濃縮工程において、可溶化EPS溶液と流動化汚泥とに分離される。前記濃縮方法は、特に制限されず、例えば、遠心分離等によって行うことができる。
本発明の処理方法により得られる前記流動化汚泥の処理方法としては、特に限定されず、例えば、従来公知の方法にならい、脱水処理により脱水ケーキにして、その脱水ケーキを焼却処分するという方法等があげられる。前記脱水処理方法としては、特に制限されず、例えば、圧縮ろ過等の従来公知の方法を使用できる。前記流動化汚泥は、汚泥フロック中の粘着性EPSが可溶化され汚泥であるため、汚泥の脱水率や流動性が向上し、扱いが容易であり、従来の濃縮汚泥よりも効率よく処理できる。具体的には、例えば、前記流動化汚泥であれば、従来の汚泥処理方法において問題となる圧縮ろ過等の脱水処理の際のろ布の目詰まりを解消でき、作業効率を向上できる。また、前記脱水ケーキは、従来と比べて、固形分率を増加(水分率を低下)させることが可能であるから、例えば、前記脱水ケーキの焼却処理にかかる時間や費用を低減できる。
前記第二の濃縮工程で分離される前記可溶化EPS溶液は、そのまま、本発明のバイオ凝集剤とすることができ、例えば、前記第一の濃縮工程における余剰汚泥等の濃縮等に再利用できる。前記可溶化EPS溶液中には、前記EPS可溶化処理工程において使用したアルカリ物質や酸物質等の可溶化剤が含まれているので、これらの可溶化剤を前記可溶化EPS溶液から分離回収すれば、再び、前記EPS可溶化処理工程において使用可能である。そして、前記可溶化EPS溶液から前記可溶化剤を分離回収した残液も、本発明のバイオ凝集剤として、例えば、前記第一の濃縮工程における余剰汚泥等の濃縮等に再利用できる。本発明の汚泥の処理方法は、このようなバイオ凝集剤および可溶化剤の再生利用により、低コスト化、省エネルギー化が図れる。
前記可溶化EPS溶液は、前述のように、本発明の汚泥の処理方法において再利用するほか、例えば、本発明のバイオ凝集剤の製造や、前記可溶化EPS溶液に含まれるリン、糖、アミノ酸等の分離回収に利用できる。前記分離回収方法としては、特に制限されず、従来公知の方法を利用できる。さらに、前記可溶化EPS溶液や前記可溶化EPS溶液からリン、糖、アミノ酸等の分離回収した残液を、消化槽にて消化し、例えば、メタンガスや水素等のバイオガスを発生させてもよい。前記バイオガス発生方法としては、特に制限されず、従来公知の方法を利用できる。
本発明の汚泥の処理方法において、処理する汚泥の水分率が、例えば、99%を越える場合、前記濃縮汚泥の水分率は、例えば、90%以上99%以下であり、好ましくは、98%以下であり、さらに好ましくは96%以下であって、前記流動化汚泥の水分率は、例えば、90%未満であり、好ましくは、85%以下であり、さらに好ましくは、80%以下である。前記水分率は、例えば、後述する方法で測定できる。
本発明の汚泥の処理方法としては、例えば、図1〜図4にそれそれ示すような4つ態様があげられる。なお、本発明の処理方法は、これらに限定されるものではない。図1〜図4において、同一処理工程には、同一の符号を付してある。
図1に示す第一の態様は、第一の濃縮工程1とEPS可溶化処理工程2と第二の濃縮工程3とを含み、第一の濃縮工程1で、例えば、余剰汚泥等の汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離し、EPS可溶化処理工程2で、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化し、第二の濃縮工程3で、前記処理物を濃縮して可溶化EPS溶液と流動化汚泥とに分離する方法である。前記第一の濃縮工程1および第二の濃縮工程3における濃縮方法は、前述のとおり、特に制限されず、例えば、遠心分離法等が使用できる。また、第一の濃縮工程1に濃縮を補助するために凝集剤を使用してもよい。前記凝集剤は、特に制限されず、例えば、本発明のバイオ凝集剤を使用できる。
図2に示す第二の態様は、前記第一の態様に、さらに、凝集剤の循環システムを組込んだ方法である。具体的には、第二の濃縮工程3により分離される可溶化EPS溶液を、そのまま、バイオ凝集剤として第一の濃縮工程1で再利用する方法である。ここで、前記バイオ凝集剤に加え、さらに、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等を添加してもよい。
図3に示す第三の態様は、前記第二の態様に、さらに、EPS可溶化処理に使用するアルカリ物質や酸物質等の可溶化剤の循環システムが組込まれ、バイオ凝集剤および可溶化剤の2つの循環システムが組合わさった方法である。具体的には、アルカリ・酸回収工程4により、第二の濃縮工程3により分離される可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収し、回収した前記アルカリ物質または酸物質を可溶化剤としてEPS可溶化処理工程2で再利用し、可溶化剤分離後の残液をそのまま、バイオ凝集剤として第一の濃縮工程1で再利用する方法である。前記アルカリ・酸回収工程4の分離回収方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を適用できるが、例えば、塩酸のような揮発性物質を使用した場合には蒸留を用いて、また、NaOHのような不揮発性物質を用いた場合には中空糸膜等を用いて分離回収できる。
図4示す第四の態様は、前記第三の態様に、さらに、分離液のリン回収工程7、滅菌池におけるリン回収残液の滅菌工程8、可溶化EPS溶液の有用物回収工程9、消化槽におけるバイオガス発生工程10、および、バイオ凝集剤の最終沈殿池への使用が組込まれた方法である。
前記分離液には、余剰汚泥や終沈汚泥由来のリンと凝集剤由来のリンが含まれる。本発明の凝集剤は、EPS可溶化処理により可溶化した微生物内に存在するリンを含むからである。リン回収工程7におけるリンの回収方法としては、例えば、石灰凝集法、金属塩凝集法、フォストリップ法、接触脱リン酸法等があげられる(例えば、三好康彦著、「汚水・廃水処理の知識と技術」、オーム出版局、平成14年8月15日第1刷発行参照)。これらの中でも、前記分離液中のリンを難溶性塩として回収できるだけのカルシウムを十分量含んでいる海水と、種晶としてリン酸カルシウム塩で構成される骨等の固体廃棄物とを用いる方法は、従来必要であった沈殿剤等が不要である点で好ましい。また、リン回収後の残液の処理は、従来の汚泥処理方法と同様に、例えば、滅菌池における滅菌工程8工程を経て、放流または再利用される。前記再利用方法は、特に制限されず、従来公知の方法で再利用できるが、例えば、前記アルカリ・酸回収工程4における蒸留の際の冷却液としても使用できる。
有用物回収工程9における有用物としては、例えば、リン、糖、アミノ酸等であって、これらのリンや有用天然高分子物質の分離回収方法は、特に制限されず、従来公知の方法を適用できる。バイオガス発生工程10では、消化槽において前記有用物回収工程9の残液をバイオガスに転換し、エネルギー回収を図ることができる。
本発明の汚泥の処理装置は、例えば、下水処理における余剰汚泥や終沈汚泥等の汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とを分離する第一の濃縮手段と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化するEPS可溶化処理手段と、前記EPS可溶化処理後の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮手段とを含む。前記EPS可溶化処理手段は、例えば、前記濃縮汚泥にアルカリ物質や酸物質等の可溶化剤を混合することを含む手段であってもよい。
本発明の汚泥の処理装置は、分離容器、パイプ、ポンプ、計量装置、加熱器、熱交換器、冷却器、電磁弁、コンピュータコントロールシステムなどの、従来から汚泥処理装置に使用されている各種部品や部材を適宜組み合わせて構成できる。本発明の汚泥の処理装置のその他の構成は、本発明の汚泥の処理方法に準じて構成できる。
すなわち、本発明の汚泥の処理装置は、
(i) 前記可溶化EPS溶液をバイオ凝集剤として前記第一の濃縮手段に供給するバイオ凝集剤の再利用手段、
(ii) 前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質や酸物質等の可溶化剤を分離回収し、回収した前記アルカリ物質または酸物質を可溶化剤として前記EPSの可溶化処理手段に供給する可溶化剤の再利用手段、
(iii) (ii)の手段に、さらに、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質、酸物質等を分離回収した後の残液をバイオ凝集剤として前記第一の濃縮手段に供給する手段を備えるバイオ凝集剤および可溶化剤の再利用手段、
(iv) 前記分離液からリンを分離回収する手段、
(v) 前記分離液および前記分離液からリンを分離した残液を滅菌する手段、
(vi) 前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収する手段、
(vii) 前記可溶化EPS溶液および前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収した後の残液の少なくとも一方を消化槽で消化し、バイオガスを発生させる手段、および、
(viii) カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方を前記第一の濃縮手段に供給する手段
の少なくとも1つ以上を備えてもよい。
次に、本発明を実施例について比較例と併せて説明する。
大阪府堺市建設局下水道部泉北下水処理場より提供された余剰汚泥および終沈汚泥から濃縮汚泥を得て、その濃縮汚泥に含まれる細胞外ポリマー(EPS)の可溶化を行い、流動化汚泥を得て、その脱水性、流動性を確認した。
(汚泥の水分率・固形分率)
汚泥試料中の水分率は、「水分率=100−固形分率」から求め、前記固形分率として、固形分濃度TSの測定値を使用した。固形分濃度TSの測定は、下水試験法に準拠した方法で行った。まず、汚泥試料の質量を測定し、次に、その試料を110℃の乾燥機内で乾燥し、前記乾燥機内の蒸発残留分質量を測定した。そして、「固形分濃度TS=蒸発残留物質量×100/試料汚泥質量」から固形分濃度TSを求めた。
汚泥試料の濁度は、OD660を透過光測定法で測定し、リンは、必要に応じて、リン酸イオン態リン、加水分解性リン、全リンの3種類の形態ごとに、モリブデンブルー法により定量した。また、全糖は、フェノール硫酸法、酸性糖は、カルバゾール硫酸法、タンパク質は、Bradford法により定量した。
(濃縮汚泥の調製)
使用した前記余剰汚泥および終沈汚泥の水分率、固形分率、濁度、pHを測定した結果を下記表1に示す。前記余剰汚泥および終沈汚泥を、3,000rpm、15分間の遠心分離により脱水濃縮し、濃縮汚泥と分離液とを得た。得られた余剰汚泥由来の濃縮汚泥の水分率は94.7%であり、固形分率は5.3%であり、終沈汚泥由来の濃縮汚泥の水分率は、93.6%であり、固形分率は、6.4%であった。
(表1)
水分率 固形分率 濁度OD 660 pH
余剰汚泥 99.3% 0.7% 3.44 6.9
終沈汚泥 99.8% 0.2% 1.86 6.8
(余剰汚泥、終沈汚泥および濃縮汚泥の性状)
前記余剰汚泥、終沈汚泥およびそれらから調製した濃縮汚泥および分離液のそれぞれに含まれるリン酸、ポリリン酸、全リン、タンパク質、全糖、酸性糖の濃度を測定した。その結果を下記表2に示す。
(表2)
リン酸 ポリリン酸 全リン タンパク質 全糖 酸性糖
[mM] [mM] [mM] [mg/L] [mg/L] [mg/L]
余剰汚泥 1.52 0.67 3.06 4.37 265 81.0
分離液 1.48 0.16 1.64 0.25 6.8 4.6
濃縮汚泥 0.04 0.51 1.42 4.12 258 76.5
終沈汚泥 0.35 0.20 0.94 2.69 138 35.2
分離液 0.22 0.00 0.22 0.15 3.6 3.1
濃縮汚泥 0.13 0.20 0.72 2.54 134 32.1

上記表2に示すとおり、余剰汚泥におけるリン酸は、ほぼ全てが液相に存在し、それに対し、ポリリン酸は、大半が濃縮汚泥中に存在していた。また、終沈汚泥およびそれに由来する濃縮汚泥等では、各成分濃度が余剰汚泥等よりも希薄であった。
(濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)の可溶化処理)
前記余剰汚泥由来の濃縮汚泥を下記のようにアルカリ処理し、その処理物を濃縮分離することで、上清(可溶化EPS溶液)と、EPSが可溶化された汚泥(流動化汚泥)とを得た。
まず、前記濃縮汚泥20cm3に対して、20cm3の2M‐NaOH溶液を添加し、60℃の恒温槽中で18時間静置して、EPSの可溶化処理を行った。その後、3,000rpm、15分間の遠心分離により、流動化汚泥と可溶化EPS溶液とを分離回収し、前記流動化汚泥の水分率および固形分率を測定した。EPSが可溶化すれば、嵩高い汚泥フロックが崩壊するから、分離回収された汚泥(流動化汚泥)の水分率が減少し、固形分率が増加することとなる。その結果、前記流動化汚泥の水分率は84.2%であり、固形分率は15.8%であった。また、前記可溶化率は、26.3%であった。
(可溶化EPS溶液の成分)
前記可溶化EPS溶液に溶出した全糖、タンパク質、リン酸およびポリリン酸の濃度を前述と同様の方法で測定した。その結果、全糖が240mg/L、タンパク質が64.0mg/L、リン酸が3.6mM、ポリリン酸が1.2mMであった。
(物質収支)
以上の結果に基づき、余剰汚泥1,000kgを基準として、濃縮汚泥をEPS可溶化処理した場合のリン、糖、タンパク質に関する物質収支をとった。その結果を図6に示す。同図に示すとおり、余剰汚泥には、67.7gのリン(リン酸とポリリン酸の和)が存在し、その遠心分離後の分離液には、44.4gのリンが存在した。したがって、濃縮汚泥には、23.3gのリンが存在することとなる。一方、可溶化EPS溶液には、リンが31.4g存在したので、リンに関する物質収支には約8gの誤差が生じたが、汚泥中のリンの大部分が液相に溶出したことが示された。
(流動化汚泥の流動特性)
前記濃縮汚泥(水分率94.7%)と前記流動化汚泥(水分率84.2%)の流動特性を測定した。前記測定は、単一円筒型回転粘度計を用いた粘土測定法(JIS Z8803)により行った。その結果を図7に示す。同図のグラフにおいて、x軸は、ずり速度を示し、y軸は、ずり応力を示す。同図に示すとおり、前記両汚泥は、降伏値を持つ擬塑性の非ビンガム流体であることが示された。また、前記流動化汚泥は、EPS可溶化処理によって水分率が、前記濃縮汚泥に比べて明らかに減少しているにもかかわらず、流動性は、大きく向上した。
EPS可溶化処理において、2M‐NaOH溶液に替えて2M‐HClを添加して酸処理をした他は実施例1と同様にして濃縮汚泥のEPS可溶化を行い、流動化汚泥と可溶化EPS溶液を得た。
得られた前記流動化汚泥の水分率は89.0%であり、固形分率は11.0%であり、前記可溶化率は、26.3%であった。また、前記可溶化EPS溶液に溶出した全糖、タンパク質、リン酸およびポリリン酸の濃度を測定した結果、全糖が240mg/L、タンパク質が19.1mg/L、リン酸が5.5mM、ポリリン酸が0.5mMであった。
EPS可溶化処理において、60℃で18時間静置という条件に替えて50℃の恒温槽中で1時間静置とした他は実施例1と同様にして濃縮汚泥のEPS可溶化処理を行い、流動化汚泥と可溶化EPS溶液を得た。その結果、得られた前記流動化汚泥の水分率は85.5%であり、固形分率は14.5%であった。
(余剰汚泥の凝集分離)
前記可溶化EPS溶液をバイオ凝集剤として使用して、前記余剰汚泥の凝集分離を行った。まず、前記可溶化EPS溶液0.1cm3と、水または海水4.9cm3とを混合し、バイオ凝集剤とした。次に、このバイオ凝集剤と余剰汚泥(水分率99.3%)5cm3とを混合し、振とう50回の後、超音波照射装置(発信周波数が42kHzの器具洗浄用の超音波洗浄器)にて5分間超音波照射し、2時間静置して汚泥粒子を重力沈降させた。この汚泥の沈降高さを測定して、固形分濃度を算出した。また、基準のために、前記バイオ凝集剤に替えて水を使用して上記凝集分離を行った。その結果を下記表3に示す。
(表3)
可溶化EPS溶液
+水 +海水 +水 +海水
固形分濃度[%] 1.49 1.72 0.50 0.78

上記表3に示すとおり、可溶化EPS溶液を含むバイオ凝集剤を加えると、基準値である0.50%の約3倍の固形分濃度を示し、可溶化EPS溶液を含むバイオ凝集剤の汚泥凝集効果が示された。また、海水を併用した場合には、固形分濃度が一層高まり、汚泥凝集効果が促進された。
EPS可溶化処理において、60℃で18時間静置という条件に替えて50℃の恒温槽中で1時間静置とした他は実施例2と同様にして濃縮汚泥のEPS可溶化を行い、流動化汚泥と可溶化EPS溶液を得た。その結果、得られた前記流動化汚泥の水分率は87.8%であり、固形分率は12.2%であった。
また、前記EPS可溶化処理液を用いた他は実施例3と同様にして、余剰汚泥の凝集分離を行った。前記可溶化EPS溶液と水とからなるバイオ凝集剤を用いた場合の固形分濃度は、1.32%であり、前記可溶化EPS溶液と海水とからなるバイオ凝集剤を用いた場合の固形分濃度は、1.49%であった。
(比較例1)
凝集剤液として、10g/Lのポリ塩化アルミニウムを使用した以外は、実施例3と同様にして、余剰汚泥の凝集分離を行った。その結果、固形分濃度は、0.60%であった。
(比較例2)
凝集剤液として、0.2M Al2(SO4)3を使用した以外は、実施例1と同様にして、余剰汚泥の凝集分離を行った。その結果、固形分濃度は、0.88%であった。
(比較例3)
凝集剤液として、0.2M AlCl3を使用した以外は、実施例1と同様にして、余剰汚泥の凝集分離を行った。その結果、固形分濃度は、0.93%であった。
実施例1、2、3、4で得られた流動化汚泥の固形分率を、図8にまとめて示す。同図に示すとおり、可溶化処理を施さない濃縮汚泥に比べて、実施例1および3のアルカリ処理では約3倍、実施例2および4の酸処理では約2倍の固形分濃度の増加が得られた。
実施例1、2で得られた可溶化EPS溶液EPS可溶化処理液に含まれる全糖およびタンパク質量を測定した結果を図9にまとめて示す。同図に示すとおり、各処理において、可溶化EPS溶液中に多量の糖およびタンパク質が溶出した。
実施例1、2で得られた可溶化EPS溶液に含まれるリン酸およびポリリン酸の濃度を測定した結果を図10に示す。同図に示すとおり、いずれの処理方法でも、可溶化EPS溶液中に5mM程度のリン酸が得られた。
可溶化EPS溶液を水もしくは海水と混合して作製した実施例3および4のバイオ凝集剤を用いて、余剰汚泥を凝集させて固形分濃度を測定した結果、ならびに従来の凝集剤成分を用いて余剰汚泥を凝集させて固形分濃度を測定した比較例1〜3の結果を、図11にまとめて示す。同図に示すとおり、基準となる余剰汚泥の固形分濃度0.50%に対し、実施例3のアルカリ処理および実施例4の酸処理により得られた可溶化EPS溶液を使用したバイオ凝集剤は、2倍以上の凝集効果を示した。そして、これらの凝集効果は、比較例1〜3の従来の凝集剤液の凝集効果を越えるものであった。さらに、海水を併用した場合には、固形成分濃度が一層高まり、凝集がさらに促進された。
以上説明したとおり、本発明は、例えば、汚泥処理、汚泥資源化、環境保全等の分野で有用であり、例えば、汚泥処理、汚泥資源化の省エネルギー化、低コスト化等に貢献できる。
図1は、本発明の汚泥処理方法の一例のフローを示す図である。 図2は、本発明の汚泥処理方法のその他の例のフローを示す図である。 図3は、本発明の汚泥処理方法のさらにその他の例のフローを示す図である。 図4は、本発明の汚泥処理方法のさらにその他の例のフローを示す図である。 図5は、従来の汚泥処理方法の一例のフローを示す図である。 図6は、本発明の処理方法のさらにその他の例における汚泥処理の物質収支の結果を示す図である。 図7は、本発明の処理方法のさらにその他の例における濃縮汚泥と流動化汚泥の流動特性を示す図である。 図8は、本発明の処理方法のさらにその他の例により得られる流動化汚泥の固形分濃度の結果を示す図である。 図9は、本発明の処理方法のさらにその他の例により得られる可溶化EPS溶液に含まれる全糖およびタンパク質量の測定結果を示す図である。 図10は、本発明の処理方法のさらにその他の例における可溶化EPS溶液に含まれるリン酸およびポリリン酸の濃度の測定結果を示す図である。 図11は、本発明のバイオ凝集剤の一例の余剰汚泥に対する凝集効果を示す図である。

Claims (26)

  1. 汚泥の凝集剤であって、汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理して得られた可溶化EPSを含むことを特徴とするバイオ凝集剤。
  2. 前記汚泥が、下水処理における余剰汚泥および終沈汚泥ならびにこれらの濃縮汚泥の少なくとも一方である請求項1に記載のバイオ凝集剤。
  3. EPSの可溶化処理が、汚泥にアルカリ物質および酸物質の少なくとも一方を混合する処理である請求項1または2に記載のバイオ凝集剤。
  4. 可溶化EPSが、EPSの可溶化処理後の処理物を濃縮して分離された溶液(可溶化EPS溶液)、および、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収した後の残液の少なくとも一方である請求項3に記載のバイオ凝集剤。
  5. さらに、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方を含む請求項1から4のいずれかに記載のバイオ凝集剤。
  6. 汚泥の処理方法であって、汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離する第一の濃縮工程と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理する工程と、前記EPS可溶化処理工程の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮工程とを含むことを特徴とする処理方法。
  7. 前記EPS可溶化処理工程が、前記濃縮汚泥にアルカリ物質および酸物質の少なくとも一方を混合することを含む工程である請求項6に記載の処理方法。
  8. さらに、前記可溶化EPS溶液を凝集剤として前記第一の濃縮工程に供給する工程を含む請求項6または7に記載の処理方法。
  9. さらに、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収する工程と、分離回収した前記アルカリ物質または酸物質を前記EPS可溶化処理工程に供給する工程とを含む請求項7に記載の処理方法。
  10. さらに、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収した後の残液を凝集剤として前記第一の濃縮工程に供給する工程を含む請求項9に記載の処理方法。
  11. さらに、前記分離液からリンを分離回収する工程を含む請求項6から10のいずれかに記載の処理方法。
  12. さらに、前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収する工程を含む請求項6から11のいずれかに記載の処理方法。
  13. さらに、前記可溶化EPS溶液および前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収した後の残液を消化槽で消化し、バイオガスを発生させる工程を含む請求項6から12のいずれかに記載の処理方法。
  14. さらに、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方を前記第一の濃縮工程に供給する工程を含む請求項8から13のいずれかに記載の処理方法。
  15. 処理前の汚泥の水分率が、99%を越え、濃縮汚泥の水分率が、90〜99%であり、流動化汚泥の水分率が、90%未満であって、前記流動化汚泥の流動性が、前記濃縮汚泥よりも向上している請求項6から14のいずれかに記載の処理方法。
  16. 処理前の汚泥が、下水処理における余剰汚泥および終沈汚泥の少なくとも一方である請求項6から15のいずれかに記載の処理方法。
  17. 汚泥の処理装置であって、汚泥を濃縮して濃縮汚泥と分離液とに分離する第一の濃縮手段と、前記濃縮汚泥の細胞外ポリマー(EPS)を可溶化処理する手段と、前記EPS可溶化処理後の処理物を濃縮して流動化汚泥と可溶化EPS溶液とに分離する第二の濃縮手段とを含むことを特徴とする汚泥の処理装置。
  18. 前記EPS可溶化処理手段が、前記濃縮汚泥にアルカリ物質および酸物質の少なくとも一方を混合することを含む請求項17に記載の処理装置。
  19. さらに、前記可溶化EPS溶液を凝集剤として前記第一の濃縮手段に供給する手段を含む請求項17または18に記載の処理装置。
  20. さらに、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収する手段と、分離回収した前記アルカリ物質または酸物質を前記EPSの可溶化処理手段に供給する手段を含む請求項18に記載の処理装置。
  21. さらに、前記可溶化EPS溶液から前記アルカリ物質または酸物質を分離回収した後の残液を凝集剤として前記第一の濃縮手段に供給する手段を含む請求項20に記載の処理装置。
  22. さらに、前記分離液からリンを分離回収する手段を含む請求項17から21のいずれかに記載の処理装置。
  23. さらに、前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収する手段を含む請求項17から22のいずれかに記載の処理装置。
  24. さらに、前記可溶化EPS溶液および前記可溶化EPS溶液からリン、糖およびアミノ酸の少なくとも一種類を分離回収した後の残液の少なくとも一方を消化槽で消化し、バイオガスを発生させる手段を含む請求項17から23のいずれかに記載の処理装置。
  25. さらに、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの少なくとも一方を前記第一の濃縮手段に供給する手段を含む請求項17から24のいずれかに記載の処理装置。
  26. 処理前の汚泥が、下水処理における余剰汚泥および終沈汚泥の少なくとも一方である請求項17から25のいずれかに記載の処理装置。

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