JP2005159609A - 色推定方法、色調整方法及びカラー画像形成装置 - Google Patents

色推定方法、色調整方法及びカラー画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 校正用カラープリンタで出力する地色及びCMYK1/2/3/4次色の網点画線部の露光量と、露光量と出力色の表色系の値を対応付ける露光量−表色系テーブルとを用いて、特色との刷り重ね色を推定可能な色推定方法を提供する。
【解決手段】 印刷用紙の地色、各基本色単色及び特色の分光濃度を測定し分光濃度基本データ32を作成する。取得手段311が、地色及びCMYK1/2/3/4次色の露光量の設定値に対応するL*a*b*値を露光量−L*a*b*テーブル35から取得する。分光濃度算出手段312が、分光濃度基本データ32の地色及び各基本色の分光濃度を基に、取得されたL*a*b*値に対応する分光濃度を算出する。分光濃度推定手段313が、算出された分光濃度と特色の分光濃度とを用いて、CMYK1/2/3/4次色と特色の刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、顔料を含むインク等の色材を複数刷り重ねて印刷される刷り重ね色を推定する色推定方法、その色推定方法を用いて当該刷り重ね色を校正用カラープリンタで再現出力するための色調整を行う色調整方法、及び、当該色推定方法及び色調整方法を実行可能なカラー画像形成装置に関するものである。
近年、DTP(Desk Top Publishing)等に代表されるように、編集・印刷のデジタル化が進んでいる。例えば、スキャナを用いて画像をコンピュータに取り込み、ソフトウェア上で画像編集やページ面付けを行うなど、フルデジタルでの工程も一般に普及している。
また、フィルムにページ編集済みの画像データを直接出力するイメージセッター出力や、印刷版に直接画像記録を行うCTP(Computer To Plate)出力、また印刷機のシリンダーに巻かれた印刷版に直接画像記録を行うCTC(Computer To Cylinder)出力などの手法が開発され、工程の効率化が図られるようになってきた。
しかし、このような手法を用いる場合、校正作業を行うためにはフィルム出力や印刷版出力を実際に行う必要があり、フィルムや印刷版のムダや余計な作業が多くなるという問題が生じていた。
このような状況を受け、フルデジタルでの画像作成や編集を行う際に、DDCP(Direct Digital Color Proof)ないしはDCP(Digital Color Proof)と呼ばれる、カラー画像出力を直接に行うことが可能なシステムに大きな期待が寄せられている。
DDCPは、イメージセッターでデジタル画像データを製版用フィルムに記録する工程や、CTPで印刷版を直接に作成する最終工程、更にはCTCで印刷版に直接画像記録する工程を行う前に、デジタル加工された画像データから直接にカラープルーフを出力して出力対象を再現する手法である。このDCCPによれば、最終的な印刷版を作成する前に、C(シアン)版、M(マゼンダ)版、Y(イエロー)版、及びK(墨色)版にそれぞれ分解された色分解網原稿フィルムから校正物(カラープルーフ)を作成して印刷物の仕上がりを事前に確認することが可能となる。
カラープルーフを作成するための装置としては、例えば、各基本色に分版された網点画像データに基づいてR、G、B等の波長の異なる複数のレーザ光を制御しながら銀塩カラー感光材料を露光することにより、基本色C、M、Yをドットとする網点画像を再現するものが一般に用いられている。このような校正用カラープリンタでは、3つの基本色の出力強度をそれぞれ調整して出力することにより、印刷機で出力される1次色(インク単色)や、インクを刷り重ねて得られる多次色、更には白(印刷用紙の地色)を再現するよう構成されたものが知られている。このとき、1次色、多次色及び白を印刷機で実際に出力して測色することによって各色の特性値を求めていた。つまり、印刷機で用いるインクが、C、M、Y、Kであれば、1/2/3/4次色と白の16通りについて測定を行っていた。また、特色インクを用いる場合には、この16通りの色にその特色をそれぞれ重ねて出力を行い、合計32通りについて測定を行っていた。
しかしながら、特色には数千にも及ぶ種類があり印刷物に応じて各種使い分けられるのが通常で、また同じ特色であってもロットやメーカーによって色が異なることが間々あるため、実際に使用する特色インク毎に上記の16通りの色に重ねて出力し測定しなければ厳密に色を再現することができず、そのために多大な時間と労力が費やされていた。
このような問題に対処するため、CMYK1/2/3/4次色及び白の各色の特性と、特色単独での特性とに基づいて、この特色をこの16通りの各色に刷り重ねた場合の色を推定する方法が提案されている。このような色推定方法の一例として、複数の所定の波長の光に対する上記16通りの色及び特色の分光濃度を測定し、測定結果を単純に足し合わせることによって刷り重ね色を推定する方法がある。この方法では、インクが染料を含むものである場合には測定値に十分近い推定値が得られるが、インクが顔料を含む場合には、顔料による光の散乱等のファクターにより推定の精度が低下してしまう。また、分光濃度を足し合わせる際に、下側となるインクの分光濃度を上側となるインクの透明度係数を用いて補正したり、いわゆるインクののりを示すトラッピング率係数を用いて補正することも考えられるが、特に、その色が比較的高い濃度を有する波長領域において精度が低下して正確な色推定を行うことができない場合がある。
そこで、分光濃度を単純に足し合わせるのではなく、下側となるインクを印刷用紙に印刷し測定して得られる分光濃度から印刷用紙の分光濃度を減算した値と、上側となるインク(特色)を印刷用紙に印刷し測定して得られる分光濃度から印刷用紙の分光濃度を減算した値との積に比例する値を用いて補正を行うことにより、刷り重ねた色を推定する精度を向上させた方法が提案されている(例えば、本出願人による、特願2003−055365、明細書段落〔0039〕−〔0047〕、第5図)。
この色推定方法では、既に印刷物の用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色に合わせて校正用カラープリンタの網点画線部の露光量を調整しており、それに特色を刷り重ねた場合の色推定を行う場合には、地色及びCMYK1/2/3/4次色について露光量の設定値から露光量−表色系テーブルを用いてL*a*b*値を求めることができるが、特色との刷り重ねの色推定に必要な分光濃度の値を得ることができないため刷り重ね色の色推定ができない。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、校正用カラープリンタで印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを対応付ける露光量−表色系テーブルとを基に、印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色に特色を刷り重ねて得られる刷り重ね色を高精度で推定することが可能な色推定方法、その色推定方法を用いて当該刷り重ね色を校正用カラープリンタで再現出力するための色調整を行う色調整方法、及び、当該色推定方法及び色調整方法を実行可能なカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の色材の出力強度を組合せて出力されるCMYK1/2/3/4次色と特色とを印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色の網点画線部の色を校正用カラープリンタで露光出力するために推定する色推定方法であって、前記印刷用紙の地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を取得する第1の取得ステップと、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を前記校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付けるあらかじめ作成された露光量−表色系テーブルとから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色について所定の表色系の値を取得する第2の取得ステップと、前記第1の取得ステップで取得された前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記第2の取得ステップで取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する算出ステップと、この算出ステップで算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色及び前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する推定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の色推定方法であって、前記推定ステップは、前記算出ステップで算出された前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度から前記地色の分光濃度を減算した値に基づく第1の値と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色の分光濃度から前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を減算した値に基づく第2の値とを算出し、前記第1の値と前記第2の値と前記算出ステップで算出された前記地色の分光濃度の値とを加算して得られる値を用いて前記推定値を算出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2記載の色推定方法であって、前記刷り重ねにおいて上から刷り重ねられる前記特色の色材の透明度を取得する第3の取得ステップを更に含み、前記推定ステップは、前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度から前記地色の分光濃度を減算した値に前記第3の取得ステップで取得された前記透明度を乗算して前記第1の値を算出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項2記載の色推定方法であって、前記刷り重ねにおいて上から刷り重ねられる前記特色の色材のトラッピング率を取得する第4の取得ステップを更に含み、前記推定ステップは、前記特色の分光濃度から前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を減算した値に前記第4の取得ステップで取得された前記トラッピング率を乗算して前記第2の値を算出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項2記載の色推定方法であって、前記推定ステップは、前記第1の値と前記第2の値と前記算出ステップで算出された前記地色の分光濃度の値とを加算して得られる値から、前記第1の値と前記第2の値との積に比例する値を減算して前記推定値を算出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の色推定方法であって、前記所定の表色系はL*a*b*表色系であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明は、印刷用紙の地色及び基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の組合せからなるCMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付ける露光量−表色系テーブルとを用いて、前記CMYK1/2/3/4次色と特色とを前記印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色を前記校正用カラープリンタで再現出力するための色調整方法であって、前記地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を取得する第1の取得ステップと、前記露光量−表色系テーブルから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色に対応する前記所定の表色系の値を取得する第2の取得ステップと、前記第1の取得ステップで取得された前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記第2の取得ステップで取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する算出ステップと、この算出ステップで算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色及び前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する推定ステップと、この推定ステップで算出された前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を前記所定の表色系の値に変換する変換ステップと、前記露光量−表色系テーブルを用いて、前記変換ステップで得られた前記刷り重ね色の前記所定の表色系の値に対応する前記校正用カラープリンタの各基本色の露光量の組合せを求める露光量取得ステップと、この露光量取得ステップで取得された前記刷り重ね色に対応する前記各基本色の露光量の組合せを用いてカラーチャンネルテーブルを作成するテーブル作成ステップと、を含み、前記カラーチャンネルテーブルを基に前記校正用カラープリンタの前記基本色の露光量を調整することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明は、基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の色材によるCMYK1/2/3/4次色と特色とを印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色の網点画線部の色を推定し、校正用カラープリンタで当該刷り重ね色を再現するためのカラー画像形成装置であって、前記印刷用紙の地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度の入力を受け付ける受付手段と、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を前記校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付けるあらかじめ作成された露光量−表色系テーブルとから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色について所定の表色系の値を取得する取得手段と、前記受付手段にて受け付けた前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記取得手段により取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する分光濃度算出手段と、この分光濃度算出手段により算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記受付手段にて受け付けた前記特色の分光濃度と前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する分光濃度推定手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項9に記載の発明は、請求項8記載のカラー画像形成装置であって、前記分光濃度推定手段により算出された前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を前記所定の表色系の値に変換する変換手段と、前記露光量−表色系テーブルを用いて、前記変換手段により得られた前記刷り重ね色の前記所定の表色系の値に対応する前記校正用カラープリンタの各基本色の露光量の組合せを取得する露光量取得手段と、この露光量取得手段により取得された前記刷り重ね色に対応する前記各基本色の露光量の組合せを用いてカラーチャンネルテーブルを作成するテーブル作成手段と、を更に備え、このテーブル作成手段により作成された前記カラーチャンネルテーブルを基に、前記校正用カラープリンタの前記基本色の露光量を調整することを特徴とする。
請求項1及び請求項8に記載の本発明によれば、印刷用紙の地色、各基本色単色、特色単色、及び特色を印刷した用紙の地色のそれぞれの分光濃度の測定値と、露光量−表色系テーブルから取り込む地色及びCMYK1/2/3/4次色の各色の表色系の値とを用いて、当該各色に上記特色を刷り重ねて得られる刷り重ね色の分光濃度の推定値を求めることができる。したがって、この刷り重ね色の分光濃度を実際に測定できない場合であっても、当該刷り重ね色を推定することができる。
請求項2に記載の本発明によれば、第1の値、第2の値及び印刷用紙の地色の分光濃度から特色を含む刷り重ね色の推定処理の一具体例を提供することができる。また、請求項3記載の本発明によれば、上から刷り重ねられる特色の色材の透明度を考慮して下の色の分光濃度を示す第1の値を算出するので、推定の精度が向上される。同様に、請求項4記載の本発明によれば、上から刷り重ねられる特色の色材のトラッピング率を考慮して上の色の分光濃度を示す第2の値を算出するので、推定の精度が向上される。更に、請求項5記載の本発明によれば、第1の値と第2の値と地色の分光濃度との加算値から、第1の値及び第2の値の積に比例する値を減算して刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出するよう構成されているので、当該比例定数として適当な値を用いることにより推定精度を向上させることができる。
請求項7及び請求項9に記載の本発明によれば、印刷用紙の地色、各基本色単色、特色単色及び特色を印刷した用紙の地色のそれぞれの分光濃度と、露光量−表色系テーブルから取り込む地色及びCMYK1/2/3/4次色の各色の表色系の値とを基に、刷り重ね色の分光濃度を推定することができ、その推定値を用いてカラーチャンネルテーブルを作成して校正用カラープリンタで当該刷り重ね色を再現出力する際の色調整を行うことが可能である。したがって、その特色とCMYK1/2/3/4次色とを刷り重ねて得られる刷り重ね色の分光濃度を測定できない場合であっても、当該刷り重ね色の色調整を行うことができる。
以下、本発明に係る色推定方法、色調整方法及びカラー画像形成装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明は、校正用カラープリンタに係る露光量−表色系テーブル(後述)から露光量のデータに対応する表色系の値を求め、この表色系の値に対応する分光濃度の値を求めて、特色を含む刷り重ね色の分光濃度を推定することによって、例えば、既に印刷物の用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色に合わせて校正用カラープリンタの網点画線部の露光量が調整されており、かつ、その露光量のデータしか使用できないような作業環境であっても、高精度の色推定及び色調整を可能とするものである。
[用語の定義]
まず、当該明細書において使用される用語を定義しておく。まず、「CMYK1/2/3/4次色」とは、各基本色C、M、Y、Kを組み合わせて出力される色を意味するものとし、基本色単色を一次色、任意の2つの基本色の組合せを2次色、任意の3つの基本色の組合せを3次色、4つの基本色の組合せを4次色とそれぞれ称することとする。
また、「所定の表色系」としてはL*a*b*表色系を用いる。このL*a*b*表色系の値L*、a*、b*は、人間の眼の感度に相当するものとしてCIE(Commission Internationale de l’Eclairage;国際照明委員会)で定められたx−bar、y−bar、z−barの分光特性で光量を積算して求めたXYZ表色系の値に基づく一般的なものである。
〔構成〕
図1は、本発明の色推定方法及び色調整方法を実行可能なカラー画像形成装置の使用形態の一例である画像出力システムの構成を示している。同図に示すように、当該画像出力システムは、印刷物の画像編集を行う上流端末である画像編集端末1A〜1Cと、RIP(Raster Image Processor)2と、印刷物のカラープルーフを出力するための各種の画像変換処理を行うことが可能なカラー画像形成装置3と、カラープルーフやカラーチャートCの出力を行う校正用カラープリンタ4とを含んで構成されている。画像編集端末1A〜1C、RIP2及びカラー画像形成装置3は、LANやインターネット等のネットワークNを介してそれぞれ通信可能に接続されている。
この画像出力システムには、更に、RIP2から送信されるデータを直接に刷版に結像して出力することが可能なCTP出力装置5が設けられている。このCTP出力装置5により出力された刷版Pを印刷機6に装着して印刷処理を行うことにより印刷物Fが出力される。また、印刷機6でもカラーチャート(同じく符号Fを用いる)を出力することができる。
また、印刷機6によって出力された出力物(カラーチャートF)の色の分光濃度を測定するための分光濃度計7が設けられている。この分光濃度計7は、特に、印刷機6で出力されたカラーチャートFに含まれる各基本色CMYKの単色ベタの分光濃度測定、印刷用紙の地色の分光濃度測定、特色単色の分光濃度測定、及び、その特色が印刷された用紙の地色の分光濃度測定に用いられる。
〔画像編集端末の構成〕
画像編集端末1A〜1Cは、DTPの手法を用いて、印刷物の画像データを複数の色版情報に分割して編集するためのアプリケーションソフトウェアがインストールされたコンピュータ端末からなり、コンピュータ本体、キーボード及びモニタ等に加えて、イメージスキャナ等の画像入力機器などを備えている(図示は省略)。このような画像編集端末は、通常、複数台が設けられている(本実施形態では1A〜1Cの3台設けられているが、もちろん1台のみあるいは任意の台数からなる構成としてよい)。各画像編集端末1A〜1Cにより編集された画像データは、ネットワークNを通じてRIP2に送信されるようになっている。
〔RIPの構成〕
RIP2は、画像編集端末1A〜1Cを用いて編集された印刷物の電子製版の基となる画像データをネットワークNを通じて受信し、文字やイメージデータを走査しながらビットマップに変換を行うプロセッサとして機能するサーバ等から構成され、ラスタイメージフォーマットのC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びK(ブラック)の各基本色の網点画像データを面順次に生成するようになっている。また、校正用カラープリンタ4で出力される画像の画像データを生成する場合には、網点化を行う前のCMYKの画像データを生成することができるようになっている。
〔カラー画像形成装置の構成〕
カラー画像形成装置3は、所定の動作プログラムが組み込まれた情報処理装置で、通常のようにコンピュータ本体、キーボード、モニタ等から構成されている。このカラー画像形成装置3は、RIP2によりCMYKにそれぞれ分版された画像データをネットワークNを介して取得し、校正用カラープリンタ4で出力するために印刷機6と校正用カラープリンタ4についてのCMYKの値とL*a*b*表色系の値との関係を表すデバイスプロファイル又は2つのデバイスプロファイルから作成したデバイスリンクプロファイルによってCMYK値の変換、すなわち色変換が行われ、当該色変換の後に網点画像を作成するよう構成されている。さらに、後述する本発明の色推定方法及び色調整方法によって網点画線部の色調整のためのテーブル(カラーチャンネルテーブル)の計算を行って網点画像とともに校正用カラープリンタ4に送信するよう構成されている。校正用カラープリンタ4は、このカラーチャンネルテーブルを基に色調整を実行するようになっている。
以下、図2〜図4を参照してカラー画像形成装置3について詳しく説明する。ここで、図2はカラー画像形成装置3の機能的構成を説明するための機能ブロック図、図3は後述する演算制御部が実行する処理を説明するための機能ブロック図、図4はカラー画像形成装置3のハードウェア構成のブロック図をそれぞれ示している。
(カラー画像形成装置の機能的構成)
図2に示すように、カラー画像形成装置3は、演算制御部31と、印刷用紙の地色の分光濃度及び当該印刷用紙に印刷機6により出力される各基本色C、M、Y、Kの単色の分光濃度を格納した分光濃度基本データ32と、後述する各種の係数を格納する係数テーブル33と、印刷機6の白地及びCMYK1/2/3/4次色の網点画線部の各色と校正用カラープリンタ4の露光量との対応関係を格納する入力カラーチャンネルテーブル34と、校正用カラープリンタ4の出力特性を格納する露光量−表色系テーブル35と、印刷機6の網点画線部の各色と校正用カラープリンタ4の露光量との対応関係を、特色及び特色とCMYK1/2/3/4次色との刷り重ね色を含む全ての色について格納するカラーチャンネルテーブル36と、分光濃度計7による分光濃度測定結果の入力処理を行う入力処理部37と、CMYKの各画像データを色変換するとともに網点画像の作成処理を行い、作成したデータをカラーチャンネルテーブル36とともに校正用カラープリンタ4に送信するための出力処理部38とを含んで構成されている。
演算制御部31は、各種の演算処理や装置各部の制御を行うもので、特に、入力カラーチャンネルテーブル34や露光量−表色系テーブル35の作成処理やカラーチャンネルテーブル36の作成処理などを行う。なお、演算処理部31の機能の詳細については図3を用いて後述することとする。
分光濃度基本データ32は、印刷機6で使用する印刷用紙を分光濃度計7で測定して得られる印刷用紙の地色の分光濃度と、当該印刷用紙に出力された各基本色を分光濃度計7で測定して得られるC単色、M単色、Y単色、K単色の分光濃度とを格納するテーブル形式の情報である。この分光濃度基本データ32の具体例が図7及び図8の表と図9のグラフに示されている。なお、当該印刷用紙に出力された各種の特色を分光濃度計7で測定して得られる分光濃度を含んで構成してもよい。
係数テーブル33には、印刷機6で使用されるインク(特に特色インク)についてあらかじめ測定された透明度(本発明にいう第3の取得ステップで取得される)及びトラッピング率(本発明にいう第4の取得ステップで取得される)のデータが格納されている。また、本実施形態の色推定処理において用いられる後述の補正係数もあらかじめ求められて格納されている。
入力カラーチャンネルテーブル34は、印刷機6の出力色と露光量の関係を定義したルックアップテーブル(LUTと略称する)から構成されている。入力カラーチャンネルテーブル34の当該LUTには、用紙の地色とCMYK1/2/3/4次色の各色についての露光量がテーブル形式で格納されている。
同様に、露光量−表色系テーブル35は、校正用カラープリンタ4の白地及び網点画線部についての色出力特性を定義したLUTを格納している。具体的には、各種のL*a*b*値に対応する校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量(出力強度)を定義するLUTと、校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量に対応するその出力色のL*a*b*値を定義するLUTとが格納されている。これらのLUTは、校正用カラープリンタ4の各基本色の出力強度を最小値0〜最大値までの間で等分割してそれぞれの出力強度を組み合わせた複数のカラー画像(カラーパッチ)を配置したカラーチャートCを出力し、各カラーパッチのL*a*b*値を測色することにより、各基本色の出力強度の組み合わせと出力色のL*a*b*値との対応関係を取得して求めることができる(例えば、本出願人による特願2003−064629号明細書)。
カラーチャンネルテーブル36は、印刷機6で出力されるCMYK1/2/3/4次色、特色単色、CMYK1/2/3/4次色に特色を刷り重ねて得られる刷り重ね色、及び、印刷用紙の地色に対応する校正用カラープリンタ4の基本色の出力強度の組合せを格納するためのLUTである。なお、CMYK1/2/3/4次色に特色を刷り重ねて得られる刷り重ね色に対応する校正用カラープリンタの基本色の出力強度については、本実施形態の色推定方法による推定値を基に定義される。
入力処理部37は、本発明の「受付手段」を構成するもので、印刷機6で出力されたカラーチャートFの分光濃度計7による測定値の入力処理を行う入力インターフェイスである。なお、この測定値の入力は、例えば、分光濃度計7とカラー画像形成装置3とを有線又は無線で接続して直接に行ってもよく、ユーザが測定値を手入力するようにしてもよい。また、所定の記録媒体に測定値を記録する手段を分光濃度計7に設け、この記憶媒体を介して入力するようにしてもよい。
出力処理部38は、CMYKの画像データの色変換を行うとともに網点化処理を施し、作成された網点画像データをカラーチャンネルテーブル36とともに校正用カラープリンタ4に送信する処理を行う。これにより、校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量が変化されて出力色が調整される。
(演算処理部の詳細構成)
次に、カラー画像形成装置3の演算処理部31の構成の詳細を説明する。演算処理部31には、図3に示すように、取得手段311と、分光濃度算出手段312と、分光濃度推定手段313と、変換手段314と、露光量取得手段315と、テーブル作成手段316とが含まれている。これらの各手段は、所定のプログラムにしたがって動作する後述のCPUによって構成されている。
取得手段311は、入力カラーチャンネルテーブル34からの校正用カラープリンタ4で印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色の各色を出力するときの露光量の設定値に対応するL*a*b*値を、露光量−表色系テーブル35から取得する処理を実行する。具体的には、取得手段311は、露光量の上記設定値を露光量−表色系テーブル35に入力し、当該入力値としての上記設定値に対応するL*a*b*値、すなわちこの設定値を最適に近似するL*a*b*値を取得する。当該取得処理において、入力される設定値にそのまま対応するL*a*b*値が露光量−表色系テーブル35に含まれている場合にはそのL*a*b*値を取得するようにし、一方、入力される設定値が露光量−表色系テーブル35にそのまま含まれていない場合には、補間処理により演算されるL*a*b*値を取得する。
分光濃度算出手段312は、入力処理部37が受け付けた地色及び各基本色C、M、Y、Kの分光濃度を基に、取得手段311が取得した印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色についてのL*a*b*値に対応する分光濃度の値を算出する処理を行う。
分光濃度推定手段313は、分光濃度算出手段312によって算出された印刷用紙の地色に対応する分光濃度及びCMYK1/2/3/4次色に対応する分光濃度と、入力処理部37が受け付けた特色の分光濃度及びその特色を印刷した用紙の分光濃度を用いて、CMYK1/2/3/4次色と特色とを刷り重ねて出力される色の分光濃度の推定値を算出する処理を行う。
変換手段314は、次の各式に示す関係を用いて、分光濃度推定手段313により算出された刷り重ね色の推定値の分光濃度をL*a*b*値に変換する処理を行う。なお、下記の式において、透過濃度をD、反射率をRと表す。
〔式1:透過濃度と反射率との関係〕
D=−0.5log10(R)
R=10^(−2D)
〔式2:分光反射率とXYZ表色系の値との関係〕
X/X0={Σx(λ)R(λ)}/{Σx(λ)}
Y/Y0={Σy(λ)R(λ)}/{Σy(λ)}
Z/Z0={Σz(λ)R(λ)}/{Σz(λ)}
ここで、各Σは波長λについての和であり、例えばλ=380、390、400、・・・・、720、730nm(つまり380〜730nmの範囲で10nm毎)に亘って和を取る。なお、x(λ)、y(λ)、z(λ)は、CIE(Comission Internationale de l' Eclairage;国際照明委員会)で定められたx−bar、y−bar、z−barにD50標準光源の分光特性を波長ごとに乗じたものである。
〔式3:XYZ表色系の値とL*a*b*表色系の値との関係〕
L*=Yd×116−16
a*=500×(Xd−Yd)
b*=200×(Yd−Zd)
ここで、
Xd=(X/X0)^(1/3) (X/X0>0.008856)
=(X/X0)×7.787+16/116 (それ以外のとき)
Yd=(Y/Y0)^(1/3) (Y/Y0>0.008856)
=(Y/Y0)×7.787+16/116 (それ以外のとき)
Zd=(Z/Z0)^(1/3) (Z/Z0>0.008856)
=(Z/Z0)×7.787+16/116 (それ以外のとき)
また、逆に、
Yd=(L*+16)/116
Xd=a*/500+Yd
Zd=Yd−b*/200
ここで、
X/X0=Xd^3 (Xd>=0.206893)
=(Xd−16/116)/7.787(それ以外のとき)
Y/Y0=Yd^3 (Yd>=0.206893)
=(Yd−16/116)/7.787(それ以外のとき)
Z/Z0=Zd^3 (Zd>=0.206893)
=(Zd−16/116)/7.787(それ以外のとき)
露光量取得手段315は、校正用カラープリンタ4の露光量−表色系テーブル35を参照して、変換手段314により得られた刷り重ね色の推定値のL*a*b*値に対応する校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量の組合せを取得する処理を行う。
テーブル作成手段316は、露光量取得手段315により取得された校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量の組合せを基にカラーチャンネルテーブル36を作成する。
なお、演算処理部31を構成する上記の各手段311〜316による具体的処理内容については、色推定処理及び色調整処理の説明中において詳述する。
(カラー画像形成装置のハードウェア構成)
次に、以上のような機能的構成を有するカラー画像形成装置3のハードウェア構成について図4のブロック図を参照して説明する。
カラー画像形成装置3は、所定のプログラムにしたがって演算処理や制御処理を実行するCPU301と、このCPU301によって実行されるプログラムや各種データ等を展開するメインメモリとしてのRAM302と、BIOS等のプログラムなどを保存するROM303と、OS等の動作プログラムや各種データ、更にはアプリケーションソフトウェアなどを格納するハードディスクドライブ(HDD)304と、情報記録媒体に記録されたデータを読み取り、またデータを書き込むための読取/書込装置305と、キーボードやマウス等の操作手段からの操作信号を入力処理する操作インターフェイス(操作IF)306と、各種データの入出力を司る入出力インターフェイス(入出力IF)307とを備えている。入出力IF307は、特に、分光濃度計7による測定結果の入力処理を行う(図2を参照)。また、その他にも、モニタへ画像データを送出する表示用インターフェイスなどを備えている。
カラー画像形成装置3は、ROM303やHDD304に格納されたプログラムをRAM302にコピーし、そのプログラムをCPU301が実行することによって本発明に係る機能を実現するようになっている。当該プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROM、DVD−ROM等の情報記録媒体にあらかじめ記録されており、これを読取/書込装置305を用いてインストールすることで、カラー画像形成装置3上で動作されるようになっている。なお、インターネットやLAN等のネットワーク上のサーバ等からダウンロードして、このプログラムを使用するようにしてもよい。
CPU301は、カラー画像形成装置3の全体制御や各部の制御、更には演算処理を実行する演算制御装置で、RAM302に展開される各種のプログラムとともに演算制御部31を構成している。
HDD304には、演算制御部31を構成する取得手段311、分光濃度算出手段312、分光濃度推定手段313、変換手段314、露光量取得手段315及びテーブル作成手段316としてのプログラムが保存されている。また、RIP2からの網点画像データを一時的に格納して処理タイミングを調整するためのバッファとしての記憶領域や、係数テーブル33、入力カラーチャンネルテーブル34、露光量−表色系テーブル35及びカラーチャンネルテーブル36をそれぞれ格納するための記憶領域、更には、上記の式1〜式3等の各種の演算式を格納するための記憶領域が設定されている。なお、これら各種のデータをROM303に記憶するよう構成してもよい。
読取/書込装置305としては、フロッピー(登録商標)ディスクに対する読取/書込を行うためのフロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD)や、CD−ROM(及び/又はDVD−ROM)に対する読取/書込を行うためのCD(DVD)−ROMドライブなど、その用途やシステム構成等に応じた装置を用いることができる。また、HDD304(又はROM303に格納されるべき上述の各種データを情報記憶媒体に記憶しておき、色推定処理や色調整処理を行うときにこの情報記憶媒体を読取/書込装置305にセットして適宜データを読み出して使用するようにしてもよい。
入出力IF307は、図2中の入力処理部37及び出力処理部38として機能するとともに、RIP2から送られるCMYKの画像データの入力処理などを行う。
〔校正用カラープリンタの構成〕
次に、印刷機6により出力される印刷物Fの校正物としてのカラープルーフCを出力する校正用カラープリンタ4について説明する。なお、ここで使用される校正用カラープリンタ4は公知の構成からなるため簡略な説明にとどめる。
校正用カラープリンタ4は、赤色(R)光により感光材料のマゼンタ発色層(M層)を感光させ、緑色(G)光により感光材料のシアン発色層(C層)を感光させ、青色(B)光により感光材料のイエロー発色層(Y層)を感光させることによって露光処理を行うとともに、これに現像処理を施してカラー画像を形成するようになっている。このR、G、Bの光による露光処理は、点順次で画素毎に行われる。露光量はカラーチャンネルテーブル36に基づき調整される。なお、感光材料としては、銀塩感光材料等が用いられるのが一般的である。
校正用カラープリンタ4は、カラー画像形成装置3の出力処理部38から送信される基本色C、M、Y、K(及び特色)に分版された網点画像データを基にカラープルーフCを出力する。
[カラー画像形成装置による色推定処理及び色調整処理]
以上のような構成を備えるカラー画像形成装置3によって実行される色推定処理及び色調整処理についてフローチャートを参照しながら説明する。図5は、当該色推定処理及び色調整処理の概略を示すフローチャートである。また、図6は、当該色推定処理の流れを示すフローチャートである。以下、カラー画像形成装置3による処理の概略をまず説明し、続いて当該処理の各ステップについて詳細に説明をする。なお、以下で説明される処理の一具体例が実施例として後述される。
〔処理の概略〕
図5を参照して、カラー画像形成装置3による処理の概略を説明する。あらかじめ、係数テーブル33、印刷機6の入力カラーチャンネルテーブル34及び校正用カラープリンタ4の露光量−表色系テーブル35を作成しておく(S0;図示せず)。まず、印刷用紙の地色の分光濃度、印刷機6で出力された各基本色単色の分光濃度、特色単色の分光濃度、及び、その特色を印刷した用紙の分光濃度を分光濃度計7でそれぞれ測定して分光濃度基本データ32を作成する(S1;第1の取得ステップ)。RIP2からの画像データをカラー画像形成装置3の入力処理部37が受け付けると(S2)、演算制御部31の取得手段311が、入力カラーチャンネルテーブル34からの印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色の各色についての露光量の設定値に対応するL*a*b*値を露光量−表色系テーブル35から取得する(S3;第2の取得ステップ)。次に、分光濃度算出手段312が、分光濃度基本データ32に格納された地色及び各基本色の分光濃度を基に、取得手段311により取得された印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色のL*a*b*値に対応する分光濃度を算出する(S4;算出ステップ)。次に、分光濃度推定手段313が、分光濃度算出手段312により算出された分光濃度と、S1で取得された特色の分光濃度及びその特色を印刷した用紙の分光濃度とを用いて、CMYK1/2/3/4次色に特色を刷り重ねて得られる刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する(S5;推定ステップ)。続いて、変換手段314が、分光濃度推定手段313により算出された当該刷り重ね色の分光濃度の推定値と特色単色の分光濃度をL*a*b*表色系の値に変換する(S6;変換ステップ)。更に、露光量取得手段315が、校正用カラープリンタ4の露光量−表色系テーブル35を参照して、変換手段314により得られた刷り重ね色のL*a*b*値と特色単色のL*a*b*値に対応する校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量の組合せを取得する(S7;露光量取得ステップ)。次に、テーブル作成手段316が、この各基本色の露光量の組合せと入力カラーチャンネルテーブル34から読み込んだ地色とCMYK1/2/3/4次色の各基本色の露光量の組合せとを基に、カラーチャンネルテーブル36を作成する(S8;テーブル作成ステップ)。そして、出力処理部38が、CMYKの各画像データを色変換するとともに網点画像を作成し、この網点画像とカラーチャンネルテーブル36を校正用カラープリンタ4に送信する(S9)。校正用カラープリンタ4は、カラーチャンネルテーブル36を基に各基本色の露光量を調整しながらカラープルーフを出力する(S10)。
ここで、S1〜S5までの処理は本発明の色推定方法の一例を示しており、S1〜S10は本発明の色調整方法の一例を示している。
〔処理の各ステップの詳細〕
次に、上記の処理を構成する各ステップの処理内容について詳細に説明する。
(S0:各種テーブルの作成処理)
まず、係数テーブル33、印刷機6の入力カラーチャンネルテーブル34及び校正用カラープリンタ4の露光量−表色系テーブル35を作成する。係数テーブル33の作成処理については、ステップS5の説明中に一例を示す。
(S1:分光濃度基本データの作成処理)
分光濃度基本データ32は、印刷用紙の地色及び印刷機6の各基本色単色の分光濃度(基本分光透過濃度と呼ぶ)を格納している。そのために、印刷機6で使用する印刷用紙を分光濃度計7で測定して印刷用紙の地色の分光濃度を求める。また、当該印刷用紙上に各基本色C、M、Y、Kのパッチを含むカラーチャートFを出力し、各基本色のパッチをそれぞれ分光濃度計7で測定してC、M、Y、Kの単色の分光濃度を求める。そして、これら分光濃度をテーブル形式にまとめ分光濃度基本データ32として保存する。
ここで、印刷用紙の地色の基本分光透過濃度をSW(λ)、Cの基本分光透過濃度をSC(λ)、Mの基本分光透過濃度をSM(λ)、Yの基本分光透過濃度をSY(λ)、Kの基本分光透過濃度をSK(λ)と表す。なお、「W」は印刷用紙の地色(白地)を示している。また、「(λ)」は基本分光透過濃度が波長λの関数として定義されていることを示している。
同様に、印刷用紙上に特色のパッチを含むカラーチャートFを出力し、その特色のパッチと用紙の白地を分光濃度計7で測定して、当該特色の単色の分光濃度と、この特色が印刷された用紙の地色の分光濃度を求める。図10に赤色の特色の場合の分光濃度の測定結果を示す。本実施例では、特色が印刷された用紙としてCMYKの印刷物と同じ用紙を用いたため用紙の地色の測定結果は図10には記されていない。なお、特色単色の分光濃度の測定データ及びこの特色が印刷された用紙の地色の分光濃度の測定データを分光濃度基本データ32に格納してもよく、また、印刷用紙の地色及び各基本色単色のみを含む分光濃度基本データ32を形成するとともに、特色の分光濃度データについては別途記憶しておくようにしてもよい。ここで、地色及び各基本色については常に同一のデータを用いるため、そのデータを分光濃度基本データ32として独立に格納することが好適である。一方、特色については、再現目標となる印刷物に応じて数千もの種類の中から指定された特色を使用するのが一般的であるため、初めから全ての特色に関する分光濃度データを取得し格納しておくことが困難である。したがって、比較的頻繁に用いられる特色についてはあらかじめデータをまとめて特色用の分光濃度基本データを作成しておくとともに、それに含まれない特色についてはカラープルーフの出力前に分光濃度を測定して当該特色用の分光濃度基本データに測定データを追加するよう構成することが好ましい。なお、この場合においても、使用する特色単色の分光濃度とその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度のみを測定すればよく、その特色を地色や基本色に刷り重ねて得られる全16色の刷り重ね色を測定する必要はない。
(S3:露光量の設定値に対応するL*a*b*値の取得処理)
取得手段311は、入力カラーチャンネルテーブル34からの印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色の各色を校正用カラープリンタ4で再現出力するときの各基本色の露光量の設定値に対応するL*a*b*値を取得する。具体的には、露光量の各設定値を露光量−表色系テーブル35に入力して、その設定値に対応するL*a*b*値を取得する。露光量−表色系テーブル35がその設定値と同一の入力点を含む場合には、当該入力点に対応するL*a*b*値を取得する。一方、入力される露光量の設定値に該当する入力点が露光量−表色系テーブル35に含まれていない場合には、その設定値を入力点として補間処理を施し、その演算結果のL*a*b*値を取得する。図11に、入力カラーチャンネルテーブル34から取り込んだ露光量の値と取得したL*a*b*値を示す。
(S4:地色及びCMYK1/2/3/4次色の分光濃度の算出処理)
図6に示すフローチャートを参照する(算出ステップ)。このS4では、S1で作成した分光濃度基本データ32に格納された基本分光透過濃度SW(λ)、SC(λ)、SM(λ)、SY(λ)、SK(λ)を用いて、S3で取得手段311が露光量−表色系テーブル35から取り込んだ印刷用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色についての各L*a*b*値に対応する分光透過濃度を算出する。具体的には、まず、W〜KCMY全16色の各色について、未定係数a、b、c、d、eを含む次のような分光透過濃度を表す式を作成する(S41)。
W :SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)+c×SY(λ)
C :SW(λ)+a×SC(λ)
M :SW(λ)+b×SM(λ)
Y :SW(λ)+c×SY(λ)
R :SW(λ)+b×SM(λ)+c×SY(λ)
−e×b×SM(λ)×c×SY(λ)
G :SW(λ)+a×SC(λ)+c×SY(λ)
−e×a×SC(λ)×c×SY(λ)
B :SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)
−e×a×SC(λ)×b×SM(λ)
CMY :SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)+c×SY(λ)
−e×a×SC(λ)×b×SM(λ)
−e×(a×SC(λ)+b×SM(λ)
−e×a×SC(λ)×b×SM(λ))×c×SY(λ)
K :SW(λ)+d×SK(λ)
KC :SW(λ)+a×SC(λ)+d×SK(λ)
−e×a×SC(λ)×d×SK(λ)
KM :SW(λ)+b×SM(λ)+d×SK(λ)
−e×b×SM(λ)×d×SK(λ)
KY :SW(λ)+c×SY(λ)+d×SK(λ)
−e×c×SY(λ)×d×SK(λ)
KR :SW(λ)+b×SM(λ)+c×SY(λ)+d×SK(λ)
−e×d×SK(λ)×b×SM(λ)
−e×(d×SK(λ)+b×SM(λ)
−e×d×SK(λ)×b×SM(λ))×c×SY(λ)
KG :SW(λ)+a×SC(λ)+c×SY(λ)+d×SK(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ)
−e×(d×SK(λ)+a×SC(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ))×c×SY(λ)
KB :SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)+d×SK(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ)
−e×(d×SK(λ)+a×SC(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ))×b×SM(λ)
KCMY:SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)
+c×SY(λ)+d×SK(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ)
−e×(d×SK(λ)+a×SC(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ))×b×SM(λ)
−e×(d×SK(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)
−e×(d×SK(λ)+a×SC(λ)
−e×d×SK(λ)×a×SC(λ))
×b×SM(λ))×c×SY(λ)
これらの各式について、次のような処理を行って係数a〜eを決定し、各色の分光透過濃度を算出する。まず、係数eはインキ刷り重ねの計算において高濃度部の計算結果が高くなり過ぎる傾向を補正するための係数であり、常に0.75を用いる。次に他の未定係数をそれぞれ変化させつつ式の示す透過濃度の値を計算し(S42)、この透過濃度を上述の[式1]〜[式3]によりL*a*b*値に変換する(S43)。そして、このようにして得られる複数のL*a*b*値のうち、S3で取得手段311が取り込んだその式に係る色のL*a*b*値を最適に近似しているL*a*b*値を特定する(S44)。この特定されたL*a*b*値を導く未定係数をその色の分光透過濃度の式を定義する係数として採用する(S45)。なお、KCMYについての式においては、Kについての式で求めたdの値を使用して、a、b、cの3つの未定係数をこの方法により求める。
例えば、白地Wについて、係数a、b、cを0〜1の間で0.00、0.01、0.02、・・・、0.99、1.00とそれぞれ変化させて得られる101×101×101個のL*a*b*値のうち、S3で取り込んだ印刷用紙の地色(W)に対応するL*a*b*値に最も近いL*a*b*値を特定し、このL*a*b*値を導く係数a、b、cを用いて、白地Wの分光透過濃度を最適に近似する式SW(λ)+a×SC(λ)+b×SM(λ)+c×SY(λ)を定義する。図12に、M(マゼンタ)について図11のL*a*b*値に近似する分光透過濃度として求めた結果を示す。
(S5:CMYK1/2/3/4次色と特色との刷り重ね色の推定処理)
S4で求めた分光透過濃度のデータを用いて、CMYK1/2/3/4次色に特色を刷り重ねて出力される刷り重ね色の分光透過濃度を推定する(推定ステップ)。以下、当該刷り重ねにおいて下の色となるCMYK1/2/3/4次色の分光透過濃度をD1(λ)とし、上の色となる特色の分光透過濃度(図5のフローチャートのS1で取得)をD2(λ)とする。また、印刷用紙の分光透過濃度をDW(λ)とし、特色が印刷された用紙の分光透過濃度をDW2(λ)とする。なお、D1(λ)は、S4で定義された式により表される分光透過濃度である。また、係数テーブル33に保存されている当該特色の透明度をaを表し、トラッピング率をbと表す(第3の取得ステップ、第4の取得ステップ)。また、補正係数をcとする(後述)。このとき、この刷り重ね色の分光透過濃度DM(λ)を次式で定義する。
〔式4〕
DM(λ)=a×(D1(λ)−DW(λ))
+b×(D2(λ)−DW2(λ))+DW(λ)
−c×a×(D1(λ)−DW(λ))×b×(D2(λ)−DW2(λ))
第1項a×(D1(λ)−DW(λ))は、本発明にいう「第1の値」に相当し、上側となる特色インクを介して得られる下側となるインク自体の分光濃度を示している。まず、D1(λ)からDW(λ)を減算することにより、印刷用紙の分光濃度DW(λ)を排除した下側となるインク自体の分光濃度が得られる。更に、上側となるインクの透明度aを係数として乗算することにより、上側となるインクを介して得られる下側のインク自体の分光濃度が得られる。ここで、透明度係数aは、0から1の間の定数で、上側となるインクが完全に透明ならば「1」、完全に不透明ならば「0」である。
第2項b×(D2(λ)−DW2(λ))は、本発明にいう「第2の値」に相当し、他のインク上に重ねたときの上側となる特色インク自体の分光濃度を示す。まず、D2(λ)からDW2(λ)を減算することにより、用紙の分光濃度DW(λ)を排除した上側となる特色インク自体の分光濃度が得られ、更に、印刷用紙上に印刷するときと他のインク上に印刷するときの所謂インクののりの違いをトラッピング率係数bとして乗算することにより、他のインク上に重ねたときの上側となるインク自体の分光濃度が得られる。なお、このインクののりは、印刷用紙上に印刷するときと比較して、他のインク上に印刷するときの方が一般的に落ちるものであり、トラッピング率係数bは0から1の間の定数である。
第3項は、第1項及び第2項において印刷用紙の分光濃度DW(λ)とDW2(λ)が排除されていることを受けて、分光濃度DW(λ)を加算する項となっている。
第4項c×a×(D1(λ)−DW(λ))×b×(D2(λ)−DW2(λ))は、補正値算出のための補正項であり、本発明の「第1の値と第2の値との積に比例する値」に相当する。第1〜3項のみで刷り重ね色を推定すると、下側又は上側のインクの分光濃度が比較的高い波長領域において、推定される分光濃度が実際の測定値に比べて大きくなり近似の精度が低下してしまう。したがって、a×(D1(λ)−DW(λ))とb×(D2(λ)−DW2(λ))との積に所定の補正係数cを乗算した値を第1〜3項から減算することにより、下側又は上側となるインク自体の分光濃度が比較的高い濃度のときの補正量が大きくなるよう構成されている。この補正項は、言い換えれば、下側となるインク自体の分光濃度(D1(λ)−DW(λ))と、上側となる特色インクの分光濃度(D2(λ)−DW2(λ))との積に比例する値となっている。
ここで、透明度係数aには0.8を、トラッピング率係数bには0.9を、補正係数cには0.75を用いた。透明度係数aとトラッピング率係数bは、特色インキの種類によって変化させることによって、インキの種類による刷り重ねの再現の違いに対応させることが可能である。図13の表と図14のグラフに、マゼンタ(M)と赤の特色の刷り重ねについての色推定の結果を示す。
(S6:分光濃度の推定値のL*a*b*値への変換処理)
上記の〔式1〕〜〔式3〕に示す関係を用いて、刷り重ね色の分光濃度の推定値DM(λ)をL*a*b*値に変換する(変換ステップ)。
(S7:露光量の取得処理)
校正用カラープリンタ4の露光量−表色系テーブル35には、前述のように、各種のL*a*b*値に対応する校正用カラープリンタ4によるC、M、Yの露光量が定義されたLUTが格納されている。このLUTにS6で得られた刷り重ね色のL*a*b*値と特色単色について求めたL*a*b*値を入力して、これに対応する校正用カラープリンタ4の各基本色の露光量の組合せを取得する(露光量取得ステップ)。
(S8:カラーチャンネルテーブルの作成処理)
S7で求めた特色単色についての露光量と、特色とCMYK1/2/3/4次色との刷り重ね色についての露光量と、入力カラーチャンネルテーブル34から読み込んだ地色及びCMYK1/2/3/4次色についての露光量との合計32色についての露光量の値をカラーチャンネルテーブル36に書き込む。
図5のフローチャート中のS2、S9及びS10については、カラープルーフ出力時の色調整処理として一般的な処理であるため、詳細な説明は省略する。
以上で説明した本実施形態によれば、既に印刷物の用紙の地色及びCMYK1/2/3/4次色に合わせて校正用カラープリンタの網点画線部の露光量が調整されており、その露光量のデータしか使用できない場合であっても、各種のテーブルの情報を用いて分光濃度のデータが形成され、特色の分光濃度と刷り重ね色の分光濃度が推定されるので、校正用カラープリンタの網点画線部の色調整を行うことが可能である。
なお、本実施形態は、分光濃度の測定が可能な測定器を使用した場合について記したが、分光濃度測定を行うことができず、L*a*b*表色系の値やXYZ表色系の値と濃度の値のみしか測定できないような測定器を使用する場合には、本出願人による特願2003−292889号明細書に記載されているような方法により複数の濃度値を求め、その濃度値を分光濃度の代わりに用いて色の推定を行うことが可能である。
以上、詳細に説明した実施形態及び実施例は、本発明に係る色推定方法、色調整方法及びカラー画像形成装置を実施するための一構成例に過ぎないものであり、これを以て本発明の開示範囲を限定的に解釈すべきではない。また、本発明の開示範囲において、その構成を適宜変形、変更、追加することができる。
本発明に係るカラー画像形成装置を用いて印刷物のカラープルーフを出力するためのシステム構成を示すブロック図である。 本発明に係るカラー画像形成装置の実施形態の一例を示す機能ブロック図である。 本発明に係るカラー画像形成装置の演算制御部による処理の一例を説明するための機能ブロック図である。 本発明に係るカラー画像形成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明に係るカラー画像形成装置により実行される色推定処理及び色調整処理の一例の概略を示すフローチャートである。 本発明に係るカラー画像形成装置により実行される色推定処理及び色調整処理の一部の具体例を示すフローチャートである。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる基本分光透過濃度の値を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる基本分光透過濃度の値を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる基本分光透過濃度のグラフを示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる特色(赤)の分光濃度の測定結果を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる露光量−表色系テーブルから取り込まれたCMYK1/2/3/4次色のL*a*b*表色系の値を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられるマゼンタ(M)の透過濃度の算出結果を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる刷り重ね色マゼンタM+特色(赤)の分光濃度の推定値を示す図である。 本発明に係る色推定方法の実施例の説明に用いられる刷り重ね色マゼンタM+特色(赤)の分光濃度の推定値を示すグラフである。
符号の説明
3 カラー画像形成装置
31 演算制御部
311 取得手段
312 分光濃度算出手段
313 分光濃度推定手段
314 変換手段
315 露光量取得手段
316 テーブル作成手段
32 分光濃度基本データ
33 係数テーブル
34 入力カラーチャンネルテーブル
35 露光量−表色系テーブル
36 カラーチャンネルテーブル
37 入力処理部
38 出力処理部
4 校正用カラープリンタ
6 印刷機
7 分光濃度計

Claims (9)

  1. 基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の色材の出力強度を組合せて出力されるCMYK1/2/3/4次色と特色とを印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色の網点画線部の色を校正用カラープリンタで露光出力するために推定する色推定方法であって、
    前記印刷用紙の地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を取得する第1の取得ステップと、
    前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を前記校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付けるあらかじめ作成された露光量−表色系テーブルとから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色について所定の表色系の値を取得する第2の取得ステップと、
    前記第1の取得ステップで取得された前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記第2の取得ステップで取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する算出ステップと、
    この算出ステップで算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色及び前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する推定ステップと、
    を含むことを特徴とする色推定方法。
  2. 前記推定ステップは、前記算出ステップで算出された前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度から前記地色の分光濃度を減算した値に基づく第1の値と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色の分光濃度から前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を減算した値に基づく第2の値とを算出し、前記第1の値と前記第2の値と前記算出ステップで算出された前記地色の分光濃度の値とを加算して得られる値を用いて前記推定値を算出することを特徴とする請求項1記載の色推定方法。
  3. 前記刷り重ねにおいて上から刷り重ねられる前記特色の色材の透明度を取得する第3の取得ステップを更に含み、
    前記推定ステップは、前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度から前記地色の分光濃度を減算した値に前記第3の取得ステップで取得された前記透明度を乗算して前記第1の値を算出することを特徴とする請求項2記載の色推定方法。
  4. 前記刷り重ねにおいて上から刷り重ねられる前記特色の色材のトラッピング率を取得する第4の取得ステップを更に含み、
    前記推定ステップは、前記特色の分光濃度から前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を減算した値に前記第4の取得ステップで取得された前記トラッピング率を乗算して前記第2の値を算出することを特徴とする請求項2記載の色推定方法。
  5. 前記推定ステップは、前記第1の値と前記第2の値と前記算出ステップで算出された前記地色の分光濃度の値とを加算して得られる値から、前記第1の値と前記第2の値との積に比例する値を減算して前記推定値を算出することを特徴とする請求項2記載の色推定方法。
  6. 前記所定の表色系はL*a*b*表色系であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の色推定方法。
  7. 印刷用紙の地色及び基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の組合せからなるCMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付ける露光量−表色系テーブルとを用いて、前記CMYK1/2/3/4次色と特色とを前記印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色を前記校正用カラープリンタで再現出力するための色調整方法であって、
    前記地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度を取得する第1の取得ステップと、
    前記露光量−表色系テーブルから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色に対応する前記所定の表色系の値を取得する第2の取得ステップと、
    前記第1の取得ステップで取得された前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記第2の取得ステップで取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する算出ステップと、
    この算出ステップで算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記第1の取得ステップで取得された前記特色及び前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する推定ステップと、
    この推定ステップで算出された前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を前記所定の表色系の値に変換する変換ステップと、
    前記露光量−表色系テーブルを用いて、前記変換ステップで得られた前記刷り重ね色の前記所定の表色系の値に対応する前記校正用カラープリンタの各基本色の露光量の組合せを求める露光量取得ステップと、
    この露光量取得ステップで取得された前記刷り重ね色に対応する前記各基本色の露光量の組合せを用いてカラーチャンネルテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
    を含み、
    前記カラーチャンネルテーブルを基に前記校正用カラープリンタの前記基本色の露光量を調整することを特徴とする色調整方法。
  8. 基本色C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄色)、K(墨)の色材によるCMYK1/2/3/4次色と特色とを印刷用紙上に刷り重ねて得られる刷り重ね色の網点画線部の色を推定し、校正用カラープリンタで当該刷り重ね色を再現するためのカラー画像形成装置であって、
    前記印刷用紙の地色、前記各基本色、前記特色及びその特色を印刷した用紙の地色の分光濃度の入力を受け付ける受付手段と、
    前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の網点画線部の色を前記校正用カラープリンタで出力するときの露光量と、その露光量と出力色の所定の表色系の値とを関連付けるあらかじめ作成された露光量−表色系テーブルとから、前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の各色について所定の表色系の値を取得する取得手段と、
    前記受付手段にて受け付けた前記地色及び前記各基本色についての分光濃度を用いて、前記取得手段により取得された前記所定の表色系の値に対応する分光濃度を算出する分光濃度算出手段と、
    この分光濃度算出手段により算出された前記地色及び前記CMYK1/2/3/4次色の分光濃度と、前記受付手段にて受け付けた前記特色の分光濃度と前記特色を印刷した用紙の地色の分光濃度とを用いて、前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を算出する分光濃度推定手段と、
    を備えることを特徴とするカラー画像形成装置。
  9. 前記分光濃度推定手段により算出された前記刷り重ね色の分光濃度の推定値を前記所定の表色系の値に変換する変換手段と、
    前記露光量−表色系テーブルを用いて、前記変換手段により得られた前記刷り重ね色の前記所定の表色系の値に対応する前記校正用カラープリンタの各基本色の露光量の組合せを取得する露光量取得手段と、
    この露光量取得手段により取得された前記刷り重ね色に対応する前記各基本色の露光量の組合せを用いてカラーチャンネルテーブルを作成するテーブル作成手段と、
    を更に備え、このテーブル作成手段により作成された前記カラーチャンネルテーブルを基に、前記校正用カラープリンタの前記基本色の露光量を調整することを特徴とする請求項8記載のカラー画像形成装置。
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