JP2005158474A - X線管 - Google Patents

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Abstract

【課題】見かけの焦点サイズを大きくすることなく,ターゲット上の電子ビーム照射領域の表面積を増やして,X線ビームの強度を大きくする。
【解決手段】ターゲット30の電子ビーム照射領域に,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の互いに平行な多数の溝3を形成する。溝38の表面の少なくとも一部は,ターゲット30の巨視的表面に対して30〜80度の範囲内の角度で傾斜している。溝38の表面のすべては同一の金属で形成する。多数の溝38によってターゲット30の表面に微細な凹凸が形成され,これにより,電子ビーム照射領域の表面積が増える。その結果,最大投入電力が増加し,X線ビーム46の強度を大きくできる。溝の深さは小さいので,見かけの焦点サイズは,それほど大きくならない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターゲットの表面構造に特徴のあるX線管に関するものである。
X線管のターゲット(対陰極または陽極とも呼ばれる)のX線発生表面は,普通,平坦面であるか,あるいは,滑らかな曲面をしている。例えば,固定ターゲット(静止しているターゲット)では,X線発生表面は,大抵,平坦面である。また,回転ターゲットでは,X線発生表面は円筒面か円錐面である。そして,X線回折装置で使うX線管のように,比較的幅の狭いX線ビームを取り出すX線管においては,上述のようなX線発生表面に対して,比較的小さい取り出し角(例えば,6度)で,X線を取り出している。
図8は従来の回転ターゲットX線管におけるX線取り出し方法を示す斜視図である。回転ターゲット10は円筒状の外周面12を備えていて,回転軸線14の回りを回転する。陰極フィラメント16から放出された電子ビーム18は,外周面12に照射され,電子ビーム照射領域20からは,あらゆる方向にX線が放出される。電子ビーム照射領域20が細長い矩形であると仮定すると,外周面12の接線方向に,所定の取り出し角βでX線を取り出せば,ラインフォーカスのX線ビーム22となる。一方,回転軸線14に平行な方向に,所定の取り出し角βでX線を取り出せば,ポイントフォーカスのX線ビーム24となる。取り出し角βは,普通,3〜12度の範囲内であり,例えば6度である。
回転ターゲットでは,電子ビーム照射領域が外周面上を相対的に移動するので,電子ビーム照射領域の冷却効率が優れている。したがって固定ターゲットよりも大きな電力を投入できて,強度の大きなX線ビームを取り出すことができる。回転ターゲットに投入できる最大許容電力は,主として,電子ビーム照射領域における冷却効率に依存する。そのため,回転ターゲットの内部には冷却水を流している。電子ビームが回転ターゲットに与えるエネルギーは,その大部分が熱エネルギーとなり,この熱エネルギーは冷却水によって持ち去られる。
X線ビームの強度を大きくするための工夫として,電子ビーム照射領域におけるターゲットの表面積を増やすことが考えられる。このようなアイデアは,次の特許文献1に開示されている。
特開昭60−254540号公報
この特許文献1は,その「技術の背景」において,回転ターゲットの円筒状の外周面にV溝を形成することを開示している。そして,V溝の頂角を大にすると,ターゲット面の単位面積当たりに入射する電子ビームのパワーが大きくなって,大きな電子ビームパワーを投入してX線出力を大きくすることが不可能になる,と述べている。したがって,この特許文献1は,ターゲットの表面に溝を形成して表面積を増やせば,X線出力を大きくできる,ということを示唆している。
上述の特許文献1のようにV溝を形成すると,確かに,投入可能な電力が増加し,全体としてのX線出力を大きくできる。しかし,X線回折装置に用いられるX線管のように,比較的幅の狭いX線ビームを取り出すX線管においては,次のような問題が生じる。
図9は,外周面にV溝を形成した回転ターゲット11からX線ビームを取り出すことを示す斜視図である。回転ターゲット11の内部には冷却水通路が形成されているが,図示の断面部分において,冷却水通路は省略している。V溝15は円筒状の外周面13の周方向に延びている。X線ビーム17は周方向に取り出している。電子ビーム19とX線ビーム17と回転ターゲット11との位置関係は,図8におけるラインフォーカスに相当する。X線ビーム17は,円筒状の外周面13の接線に対して,6度の取り出し角で取り出している。このようなV溝15を形成すると,電子ビーム照射領域21の表面積が増加するので,投入電力を増やすことができる。したがって,X線強度を増やすことができる。しかしながら,V溝15の形状に相当する寸法Hだけ,X線ビーム17の幅が広がることになる。このような幅の広いX線ビーム17は,一般には,そのままではX線回折装置には使えない。スリットを用いて寸法Hよりも細く絞ればよいが,そうすると,表面積を増やしてX線ビームの全体強度をせっかく高めても,幅を狭くすることで全体のX線強度が小さくなり,V溝を形成した意味がなくなる。
一方,次の特許文献2は,電子管について,電子流入電極の表面に微細な凹凸を形成することを開示している。この微細な凹凸が,本発明の構成に多少とも関係がある。
特開昭63−160129号公報
この特許文献2は,送信管,マイクロ波管,X線管などの電子管に関するものであり,その電子流入電極面に規則的な多数の凹凸を形成して,その凹凸の一方の斜面に黒色被膜を付着している。この黒色被膜は熱放散性を高めるために設けられている。黒色被膜が付着していない部分は,電極本体の材質(例えば,銅)が露出していて,ここに電子が流入する。この特許文献2の実施例は,送信用多極電子管の銅製アノードに関するものであり,円筒状のアノードの内面に微細な凹凸を形成している。その凹凸の断面形状は三角形であり,凹凸の高さは20〜30μmである。この凹凸の一方の斜面に黒色被膜を形成している。この黒色被膜は,酸化チタン粉末と酸化アルミニウム粉末の混合物をプラズマ溶射して形成している。
この特許文献2は,一応,電子管の一例としてX線管も例示してはいるが,X線回折装置で用いるようなX線管(ターゲットの表面に対して3〜12度の小さい取り出し角でX線を取り出すようなX線管である)においては,上述のような黒色被膜を形成することは考えられない。なぜならば,X線回折装置に用いるX線管は,通常,ターゲットの材質(例えば,銅)に固有の特性X線を使うことを想定しているので,黒色被膜をターゲットの表面の一部に付着すると,黒色被膜からも特性X線が生じて,これがX線回折測定の邪魔になるからである。特許文献2における微細な凹凸は,溝の一方の斜面に黒色被膜を形成するためのものであるから,所望の特性X線を取り出すことを目的としたX線管に関しては,ターゲットの表面に微細な凹凸を形成する動機付けにはなりえない。
本発明の目的は,ターゲットの巨視的表面に対して3〜12度の取り出し角でX線を取り出すようなX線管において,見かけの焦点サイズを大きくすることなく,ターゲット上の電子ビーム照射領域の表面積を増やして,許容最大投入電力を増やし,もって,取り出すX線ビームの強度を増やすことにある。
本発明は,電子ビームを発生する電子ビーム発生源と,前記電子ビームが照射されてX線を発生するターゲットと,前記X線をX線管の外部に取り出す取り出し窓とを備えるX線管において,前記ターゲットの電子ビーム照射領域に,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の互いに平行な多数の溝が形成されていて,前記溝の表面の少なくとも一部が,前記ターゲットの巨視的表面に対して30〜80度の範囲内の角度で傾斜しており,前記溝の表面のすべてが同一の金属で形成されている。
本発明の別の構成は,電子ビームを発生する電子ビーム発生源と,前記電子ビームが照射されてX線を発生するターゲットと,前記ターゲットの巨視的表面に対して取り出し角が3〜12度の範囲内となるように前記X線をX線管の外部に取り出す取り出し窓とを備えるX線管において,前記ターゲットの電子ビーム照射領域に,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の互いに平行な多数の溝が形成されていて,前記溝の表面の少なくとも一部が,前記ターゲットの巨視的表面に対して30〜80度の範囲内の角度で傾斜している。
ターゲットの表面に上述のような溝を形成することで,電子ビーム照射領域の表面積が増加し,見かけの焦点サイズをほとんど増やすことなく,X線管への投入電力を増やすことができる。その結果,X線強度を大きくすることができる。溝の深さは0.5μm〜100μmの範囲内であるが,この深さを小さくすればするほど,焦点サイズが大きくならないので好都合である。加工が可能であれば,溝の深さを0.5μm〜10μmにするのが好ましい。
前記ターゲットは円筒形の巨視的表面を有する回転ターゲットとすることができる。その場合に,前記溝を前記円筒形の巨視的表面の周方向に延びようにすれば,ラインフォーカスのX線ビームを取り出すことができ,前記溝を前記円筒形の巨視的表面の軸線に平行に延びるようにすれば,ポイントフォーカスのX線ビームを取り出すことができる。
本発明のX線管は,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の多数の溝をターゲット表面に形成して,溝の表面をターゲットの巨視的表面に対して30〜80度の角度で傾斜させたことにより,電子ビーム照射領域の表面積を増やし,X線強度を大きくすることができる。
以下,図面を参照して,本発明の実施例を詳しく説明する。図1は,本発明の第1実施例のX線管の要部の斜視図である。このX線管は,円筒状の固定ターゲット30の端面がX線発生面32になっている。この実施例では,X線発生面32は銅の単一材料でできているが,それ以外に,モリブデン,コバルト,クロムなどの,ターゲット材料として一般に使われる各種の金属を用いることができる。このX線発生面32に,陰極フィラメント34から電子ビーム36が照射される。陰極フィラメント34が本発明における電子ビーム発生源である。X線発生面32の巨視的表面は平面であるが,微視的には微細な多数の溝が形成されていて,凹凸形状になっている。X線発生面32を拡大して見ると,互いに平行な多数の溝38が形成されている。溝38の表面はすべて銅である。
図2は溝38を拡大して示す断面図である。巨視的表面40に対して,V字形の溝38が多数形成されている。隣り合う溝38に挟まれた山の頂点を互いに結んだ線が巨視的表面40を表す。溝38を構成する二つの傾斜面42,44は,巨視的表面40に対して,それぞれ,角度α1,α2だけ傾斜している。この実施例ではα1とα2は等しく,その角度は60度である。溝38の深さDは50μmである。したがって,溝38の開口幅Pは約58μmである。溝38の形成ピッチもPである。巨視的表面40と比較して,α1=α2=60度の凹凸表面は,表面積が2倍になる。このような溝38を加工するには,例えば,頂角が60度のダイヤモンドバイトを用いて,平削り盤で加工する。
図1に戻って,陰極フィラメント34から放出された電子ビーム36はX線発生面32に照射され,そこからX線が発生して,あらゆる方向に出て行く。このようなX線のうち,X線発生面32の巨視的表面に対して,6度の取り出し角でX線ビーム46を取り出すようになっている。すなわち,そのような取り出し方向にX線ビームの取り出し窓48が設けられている。図1の実施例では,電子ビーム36の断面は水平方向に細長くなっており,かつ,X線ビーム46は水平方向に取り出しているので,得られるものはポイントフォーカスのX線ビーム46である。図1において,溝38はX線発生面32上で水平方向に延びるように形成されているので,X線ビーム46の取り出し方向は,溝38の延びる方向とほぼ一致している。
図3はX線ビームと電子ビーム照射領域との関係を示す斜視図である。ターゲット30のX線発生面のうち,電子ビーム照射領域(細長い矩形)だけを模式的に示している。この電子ビーム照射領域50は,電子ビームの断面寸法が1mm×10mmに相当するものである。巨視的表面上で考えれば,電子ビーム照射領域は1mm×10mmの細長い矩形になり,照射面積は10平方mmになる。ところが,微視的には,溝38の傾斜面に電子ビームが当たるので,上述のα1=α2=60度の条件において,電子ビーム照射面積は,溝38を形成しない場合と比べて,その2倍の20平方mmになる。もし,電子ビーム照射面積当たりの許容最大投入電力がほぼ一定であるならば,照射面積が増加した分だけ,投入電力を増やすことができ,それだけX線強度を増やすことができる。実際には,傾斜面における単位面積当たりの許容最大投入電力は,平坦面における単位面積当たりの許容最大投入電力よりも小さくなる傾向があるので,面積の増加分だけ,まるまる投入電力を増やすことはできないが,それでも,平坦面に比べれば投入電力を増やすことができる。
溝38による凹凸がない状態を考えると,巨視的表面に対して取り出し角βでX線ビーム46を取り出せば,見かけの焦点サイズ,すなわち,方向の揃ったX線ビーム46についての断面寸法は,幅がW,高さがHになる。幅Wは,電子ビーム照射領域50の幅Wに等しい。一方,高さHは取り出し角βに依存する。βを6度と仮定すると,Hは電子ビーム照射領域の長さLの約10分の1になる。このように,電子ビーム照射領域の幅Wを1mm,長さLを10mm,取り出し角βを6度に仮定すると,Hは約1mmになり,X線ビーム46の見かけの焦点サイズは1mm×1mmとなる。
さらに,この実施例では,ターゲット30の表面に多数の溝38からなる凹凸を形成しているので,取り出すX線ビーム46の断面形状は,この凹凸を反映した形状になる。すなわち,高さHの方向の上端と下端に微小な凹凸ができる。この凹凸の高さは,ターゲット表面の凹凸の高さにほぼ等しい。溝38の深さをDとすると,X線ビーム46の高さHの方向の上端と下端に,高さが約Dの凹凸ができる。この凹凸ができることで,見かけの焦点サイズの高さは,Hから,H+Dに増える。この実施例では,H=1mm,D=0.05mm(50μm)であるから,全体としては,見かけの焦点サイズの高さは,それほど増えない。すなわち,見かけの焦点サイズはほとんど大きくならずに,投入電力を増やすことができる。
X線回折測定で使う場合のように,高さH方向に比較的狭いX線ビームを取り出すときには,Hの最大値は1〜2mm程度である。その場合,ターゲット表面の溝の深さDは,最大で0.1mm(すなわち,100μm)程度にするのが好ましい。この程度の深さであれば,見かけの焦点サイズはそれほど大きくならない。また,ターゲット表面に多数の溝を平行に加工する技術を考慮すると,溝の深さDは最小で0.5μm程度である。したがって,溝の深さDの好ましい値は,0.5μm〜100μmである。
図2において,ターゲット表面に溝38を形成する理由は,溝38による傾斜面42,44を作ることで,電子ビームが当たる表面積を増やすことにある。角度α1,α2を小さくすると,表面積を増やす効果が小さくなる。そこで,角度α1,α2の少なくとも一方は,30度以上にするのが好ましい。また,角度α1,α2の両方を90度に近づけていくと,隣り合う溝の間の山が細くなって,山の部分での熱の逃げが悪くなる。したがって,角度α1,α2の少なくとも一方は80度以下にすべきである。
図7はターゲット表面の凹凸形状の変更例を示す断面図である。(a)はV字形の溝の二つの傾斜面の角度α1とα2が異なっている例である。(b)は角度α1が90度になっている例である。この場合,角度α2の傾斜面だけがX線発生に寄与する。(c)は溝の底部が平坦になっていて,台形状の溝になっている例である。二つの傾斜面51,52と底面53とがX線発生に寄与する。(d)は溝を構成する二つの傾斜面の断面形状が曲線54になっている例である。以上の4種類の変更例は,図2と同様に,電子ビーム照射領域の表面積が増加する。溝の断面形状は,これらの変更例に限らず,いろいろな形状にすることができる。
図4は本発明の第2実施例の要部の斜視図である。この例では,固定ターゲット30からラインフォーカスのX線ビーム56を取り出している。図1の状態から,固定ターゲット30をそのままにして,陰極フィラメント34を90度だけ回転させた状態に相当する。X線発生面32の上の電子ビーム照射領域は図面の上下方向に延びることになり,ここからライン状のX線ビーム56を取り出している。溝38の延びる方向と,X線ビーム56を取り出す方向は,ほぼ同じである。X線ビーム56の取り出し角は,やはり6度である。電子ビーム36の断面形状を1mm×10mmと仮定すると,X線ビーム56の見かけの焦点サイズは約0.1mm×10mmとなる。この場合,図3におけるWが10mmで,Hが約0.1mmになる。溝の深さDは50μmなので,X線ビームのH方向の高さは,約0.1mmに50μmを足して,約0.15mmになる。
図5は本発明の第3実施例の要部の斜視図である。この例では,回転ターゲット58からポイントフォーカスのX線ビーム59を取り出している。回転ターゲット58の円筒形状の外周面には,回転軸線60に平行な多数の溝62が形成されている。微視的に見れば,これらの溝62の断面形状は図2に示すものと同じである。回転ターゲット58の外周面は銅でできており,溝62の表面はすべて銅である。
図6は本発明の第4実施例の要部の斜視図である。この例では,回転ターゲット64からラインフォーカスのX線ビーム65を取り出している。回転ターゲット64の円筒形状の外周面には,周方向に延びる多数の溝66が形成されている。微視的に見れば,これらの溝66の断面形状は図2に示すものと同じである。円周方向の溝66を加工するには,例えば,ダイヤモンドバイトを用いて旋盤で加工する。
図5のポイントフォーカスと,図6のラインフォーカスでは,同一構造の回転ターゲットは使えない。ターゲットの外周面に形成する溝の延びる方向が異なるからである。
本発明の第1実施例のX線管の要部の斜視図である。 溝を拡大して示す断面図である。 X線ビームと電子ビーム照射領域との関係を示す斜視図である。 本発明の第2実施例の要部の斜視図である。 本発明の第3実施例の要部の斜視図である。 本発明の第4実施例の要部の斜視図である。 ターゲット表面の凹凸形状の変更例を示す断面図である。 従来の回転ターゲットX線管におけるX線取り出し方法を示す斜視図である。 外周面にV溝を形成した回転ターゲットからX線ビームを取り出すことを示した斜視図である。
符号の説明
30 固定ターゲット
32 X線発生面
34 陰極フィラメント
36 電子ビーム
38 溝
40 巨視的表面
42 傾斜面
44 傾斜面
46 X線ビーム
48 取り出し窓
50 電子ビーム照射領域

Claims (5)

  1. 電子ビームを発生する電子ビーム発生源と,前記電子ビームが照射されてX線を発生するターゲットと,前記X線をX線管の外部に取り出す取り出し窓とを備えるX線管において,
    前記ターゲットの電子ビーム照射領域に,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の互いに平行な多数の溝が形成されていて,前記溝の表面の少なくとも一部が,前記ターゲットの巨視的表面に対して30〜80度の範囲内の角度で傾斜しており,前記溝の表面のすべてが同一の金属で形成されていることを特徴とするX線管。
  2. 電子ビームを発生する電子ビーム発生源と,前記電子ビームが照射されてX線を発生するターゲットと,前記ターゲットの巨視的表面に対して取り出し角が3〜12度の範囲内となるように前記X線をX線管の外部に取り出す取り出し窓とを備えるX線管において,
    前記ターゲットの電子ビーム照射領域に,深さが0.5μm〜100μmの範囲内の互いに平行な多数の溝が形成されていて,前記溝の表面の少なくとも一部が,前記ターゲットの巨視的表面に対して30〜80度の範囲内の角度で傾斜していることを特徴とするX線管。
  3. 請求項1または2に記載のX線管において,前記ターゲットは円筒形の巨視的表面を有する回転ターゲットであり,前記溝が前記円筒形の巨視的表面の周方向に延びていることを特徴とするX線管。
  4. 請求項1または2に記載のX線管において,前記ターゲットは円筒形の巨視的表面を有する回転ターゲットであり,前記溝が前記円筒形の巨視的表面の軸線に平行に延びていることを特徴とするX線管。
  5. 請求項1または2に記載のX線管において,前記溝の深さが0.5μm〜10μmの範囲内であることを特徴とするX線管。
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